カテゴリー: ピレリ

  • ピレリ:F1カナダGP 予選レポート

    ピレリ:F1カナダGP 予選レポート

    ピレリが、F1カナダGPの予選を振り返った。

    F1カナダGPの予選では、メルセデスのルイス・ハミルトンが、P Zeroレッド・スーパーソフトタイヤで、自身のレースナンバーと同じ数字となるキャリア通算44回目のポールポジションを獲得した。チームメイトのニコ・ロズベルグが2番手に付け、メルセデスのフロントロー独占となった。

    昨日のFP2は雨によって中断され、午前中のFP3が赤旗中断の影響を受けたことにより、各チームは、スーパーソフトの性能を試す機会が十分ではないまま、多くの未知要素を抱えて予選に臨んだ。Q1では、ロータスのロマン・グロージャンがスーパーソフトを使用して最速タイムを記録した。

    雨は降らなかったものの、温暖な気温は継続し、今日の路面温度は35℃前後だった。昨日と今日の午前中の路面状態が異なったため、タイヤデグラデーションの見極めが困難な状況だった。明日の決勝時の気温がさらに上昇すると予想されており、今日のデグラデーションパターンを決勝の戦略に活かすことができそうだ。

    メルセデスの両ドライバー、フェラーリのキミ・ライコネン、ウィリアムズのバルテリ・ボッタスは、ソフトタイヤのみでQ1を通過した。Q2以降、全ドライバーがスーパーソフトのみを使用した。

    マシンおよびタイヤ開発の進展により、昨年のポールポジションタイムは、Q2の序盤にハミルトンとロズベルグによって破られた。Q3は、またしてもメルセデスの両ドライバーによる戦いとなり、ハミルトンが最速タイムを記録。昨日の雨が路面上のラバーを洗い流してしまったため、今日のセッション開始時点は滑りやすい状態で、各セッションの終盤にセッション最速タイムが記録された。

    2回の赤旗中断があった午前中のFP3では、ニコ・ロズベルグがスーパーソフトで、1分15秒660のセッション最速タイムを記録した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「ドライウェザーでも、カナダの予選はいつもながら予測不可能です。各チームは、スーパーソフトの走行機会が十分でないまま予選に臨んだため、明らかに準備万端とは言えない状態でした。両コンパウンド間の性能差は、大半のレースで見られるものよりも小さく、ラップあたり約0.8秒ですから、ピットストップによるロスタイムが短いカナダでの戦略の幅をさらに広げるでしょう。摩耗とデグラデーションは小さいので、1ストップが可能ですが、2ストップ戦略もあり得ると思います」

    関連:F1カナダGP 予選:ルイス・ハミルトンがポールポジション

  • ピレリ:F1カナダGP 金曜フリー走行レポート

    ピレリ:F1カナダGP 金曜フリー走行レポート

    ピレリが、F1カナダGP初日のフリー走行を振り返った。

    カナダのフリー走行2回目(FP2)は、2週間前のモナコと同じく、激しい雨による中断となった。これにより、モナコグランプリでデビューした2015年型P Zeroレッド・スーパーソフトタイヤでの走行は限定的となった。

    今週末用として、PZeroレッド・スーパーソフトとP Zeroイエロー・ソフトタイヤが選択されている。1時間30分のFP2セッションでは、雨が降る前に、数名のドライバーが新型スーパーソフトを試し、決勝での1ストップ戦略の可能性を模索するチームもあった。

    さらなる正確なデータを得るためには、土曜フリー走行(FP3)が極めて重要になり、タイヤの摩耗とデグラデーションが通常極めて小さいこのトラック上での戦略を仕上げる作業が行われることになる。予報によるとドライコンディションは保証されず、各チームは、戦略に関して迅速な判断をしなければならない。

    メルセデスのルイス・ハミルトンは、降雨前のFP2で、スーパーソフトタイヤを使用して1分15秒988のセッション最速タイムを叩き出し、昨年の同セッションでの自己最速タイムを更新した。午前中のFP1でも、ソフトタイヤで、昨年の同セッションのベンチマークよりも約1秒速いセッション最速タイムを記録した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「2011年のカナダグランプリ決勝は、豪雨が降りしきる中、後方から追い上げたジェンソン・バトンが優勝を果たすという大変見応えのある展開となりました。今日の天候はそれを思い起こさせるものでした。まだレース週末の序盤ですが、各チームは、いかなるコンディションにも備えておく必要があります。土曜日のFP3は、2015年型スーパーソフトタイヤでのロングランデータを収集する唯一の機会ですから、特に重要になります。スーパーソフトは、モントリオールのサーキットの厳しさに適応するはずです。決勝時は、コンディションによって、数多くの戦略が可能になるでしょう。FP3後にはより鮮明な戦略の構図が見えてくると思います。今日は、ファンの皆さんがわずかな走行しか見られなかったので残念に思いますが、いつもスリリングなレース週末の舞台となるカナダでは、今日の大雨でさえも皆さんの熱意に水を差すものではないと思います」

  • ピレリ:F1カナダGP プレビュー

    ピレリ:F1カナダGP プレビュー

    ピレリが、F1カナダGPが開催されるジル・ヴィルヌーヴ・サーキットについて語った。

    カナダではモナコと同じ組み合わせであるソフトとスーパーソフトが使用されるが、モナコとは全く異なるチャレンジがタイヤを待ち受けている。カナダの路面は、よりタイヤに厳しく、摩耗とデグラデーションを増大させる。

    最も大きな負荷は、コーナリング時の横方向の負荷ではなく、加速と減速時の縦方向の負荷で、摩耗とデグラデーションに影響を及ぼす。昨年、多彩な戦略が展開されたように、トラックの特性が、戦略によるトラックポジションアップの機会をより多く提供する。路面のグリップレベルが低いことから、タイヤへの負荷は大きくはないものの、タイヤ構造に試練を強いる複数の高い縁石が存在する。また、ハード・ブレーキングも必要となる。しばしば不安定な気候がレースの予測不能性を高めることもある。

    かつてのオリンピック開催地であるモントリオールのサーキットは、年間の使用頻度は高くなく、特にトラックが“グリーン”な状態であるグランプリ週末の序盤はグリップレベルが低い状態。決勝時もグリップレベルが低くなりがちなことが、多くのドライバーたちが“ウォール・オブ・チャンピオンズ”でクラッシュする一因となっており、セーフティーカー導入を誘発する。

    マシンが時速130km前後でヒットしてタイヤ構造に試練を与える縁石は、カナダでの要注意要素のひとつ。しかし、ピレリのF1タイヤは、ミラノのラボラトリーで通常の限界値を超えた時速450kmでのテストでもタイヤ構造が損なわれなかったことが確認されている。

    モントリオールでは、ストレートでの時速300km超のトップスピードを最大限にするために、マシンはローダウンフォースのセットアップで走行する傾向にある。長いコーナーは存在せず、加速と減速に終始することで、過去にブレーキに苦しめられたチームも少なくない。ドライバーたちは、タイヤの摩耗を増大させるホイールスピンの抑制に注意を配る必要がある。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ モータースポーツ・ダイレクター)
    「カナダには、他のサーキットには無いユニークなトラック特性があり、シーズンのベストレースのひとつに数えられることがよくあります。サプライズが起こることも珍しくありません。考え抜かれたタイヤ戦略の活用、雨、セーフティーカーの導入などの要素によって、下位グリッドから優勝することも可能になります。モナコに続いて、ソフトとスーパーソフトを選択しました。スーパーソフトは、グレイニングとブリスターへの耐性を高めるべく今シーズンから一新されています。モントリオールでは冷涼な天候になることもありますので、特に耐グレイニング性の向上は、チームから歓迎されると思います。何が起きても不思議でないカナダでは、変化する状況に反応できる柔軟性を持たせた戦略がベストです。モナコでのように戦略が非常に重要になります」

    関連:2015年 F1カナダGP テレビ放送時間&タイムスケジュール

  • ピレリ:F1モナコGP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1モナコGP 決勝レースレポート

    ピレリが、F1モナコGPの決勝レースを振り返った。

    メルセデスのニコ・ロズベルグが、P Zeroレッド・スーパーソフトからP Zeroイエロー・ソフトへ繋ぐ1ストップ戦略でモナコグランプリを制した。今シーズン2連勝を決め、チャンピオンシップタイトル争いでトップに迫ったロズベルグは、史上4人目のモナコグランプリ3連覇達成ドライバーとなった。

    終盤のセーフティーカー導入周回がレースの流れを変えた。ポールポジションからリードを築いてきたルイス・ハミルトンは、セーフティーカー導入周回中にスーパーソフトへ交換するピットストップを行い、首位の座を譲ることとなった。

    大半のドライバーが、スーパーソフトでスタート後に1回のみのピットストップを行った中、フォース・インディアのニコ・ヒュケンベルグ、マクラーレンのフェルナンド・アロンソ、ウィリアムズのバルテリ・ボッタス、マノーの両ドライバーはソフトタイヤでスタートした。

    決勝時の気温は、全般的に冷涼だったフリー走行と予選時よりも高くなり、路面温度が42℃まで上昇したことにより、両コンパウンドのグリップが向上した。例年通り、シーズン中で最も滑らかで低速なサーキット上の摩耗とデグラデーションは最小限度だった。5周のセーフティーカー導入周回後のタイヤ温度維持が極めて重要になった。

    特に印象的だったドライバーは、予選後のペナルティーにより最後尾からスタートしたトロ・ロッソのカルロス・サインツだった。カルロス・サインツは、1ストップ戦略でポイント圏内の10位に入賞し、自身のモナコグランプリデビューを飾った。サインツの戦略で重要だったのは、ソフトタイヤによる66周のスティントでフィニッシュしたことだった。

    ニコ・ロズベルグは、残り2周時点で自己ベストラップを記。この時、ロズベルグが使用していたソフトタイヤは、既に39周を走行していた。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「レース結果を決定的にした最終ピットストップに誰もが驚きました。しかし、この結果は、今週末を通したルイス・ハミルトンの素晴らしい成果を損なうものではありません。Formula Oneでは、チェッカーフラッグが振られるまでレースはどうなるか分からないということが示される結果となり、ニコ・ロズベルグは、今日その恩恵を受けました。レース終盤の長いセーフティーカー導入周回により、再スタート時のタイヤ温度維持が重要になりました。予想通り、1ストップ戦略が主流となったレースで、見応えのあるフィニッシュが見られました」

  • ピレリ:F1モナコGP 予選レポート

    ピレリ:F1モナコGP 予選レポート

    ピレリが、F1モナコGPの予選を振り返った。

    F1モナコGPの予選では、メルセデスのルイス・ハミルトンが、モナコでは自身初となるポールポジションを獲得した。ハミルトンは、ピレリの新型P Zeroレッド・スーパーソフトを使用して、モナコ市街地サーキットでポールタイムを記録した。

    スーパーソフトは、今週末用にともに選択されているP Zeroイエロー・ソフトよりもラップあたり約1秒速い性能を示している。

    スーパーソフトは、全体的な性能を保ちつつ、グレイニングとブリスターへの耐性が強化された新型のコンパウンドとタイヤ構造により構成されている。モナコは、タイトでツイスティなサーキットの特性によりオーバーテイクが極めて難しいため、予選が重要視されるグランプリのひとつとなっている。

    曇り空の冷涼な気温下で始まった予選は、セッションの進行とともに路面温度が低下して行き、Q3開始時にはパドックに雨がぱらついた。ベストな性能を引き出すためには、タイヤのウォームアップが特に重要になった。

    メルセデスとフェラーリのみがソフトタイヤだけでQ1を突破し、Q2以降は全ドライバーがスーパーソフトを使用した。摩耗とデグラデーションのレベルが低いことにより、ドライバーたちは、スピードを損なうことなく予選の各セッションで複数回のランを行った。最後のランでポールを決めたハミルトンは、2008年のモナコで、2003年のファン・パブロ・モントーヤ以来となるポールポジション以外からの優勝を達成している。

    木曜のFP2で雨が降り、ロータスのパストール・マルドナード以外の全ドライバーはスーパーソフトによる走行を行っていなかったため、今日の午前中に行われたFP3は特に重要になった。結果的に、決勝時と同様のコンディションとは言えない1時間のセッションに、決勝および予選の鍵となるシミュレーション作業が凝縮された。予選で3番グリッドを獲得したフェラーリのセバスチャン・ベッテルが、FP3ではスーパーソフトで最速タイムを記録していた。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「モナコは、おそらくシーズン中で最も予選が重要になるグランプリです。ポールをめぐる僅差のバトルを通じて、我々の新型スーパーソフトが性能を発揮したことを嬉しく思います。予想外の雨にならなければ、明日の決勝では1ストップ戦略が主流となるでしょう」

    関連:F1モナコGP 予選:ルイス・ハミルトンがポールポジション

  • ピレリ:F1モナコGP 木曜フリー走行レポート

    ピレリ:F1モナコGP 木曜フリー走行レポート

    ピレリが、F1モナコGP初日のフリー走行を振り返った。

    モナコの木曜フリー走行セッションは、激しい雨によって限定的な走行にとどまった。各チームは、明日以降のレース週末での雨の可能性は低いことから、滑りやすいコンディション下で、ガードレールが間近に迫るモナコでの走行で得られるものは少ないと判断した。

    夜間の豪雨を受けて、午前中のFP1はダンプが残る中で開始された。各チームは、Cinturatoグリーン・インターミディエイトタイヤを使用して最初の走行を行った。

    路面が乾いた後は、P Zeroイエロー・ソフトタイヤへと移行。今週末用として、P Zeroイエロー・ソフトと一新された2015年型P Zeroレッド・スーパーソフトタイヤが選択されている。

    ウェットコンディションになることが不確定だった中、午後のFP2で、タイヤ構造とコンパウンドが新しくなったスーパーソフトを使用して走行したのはロータスのパストール・マルドナードのみだった。土曜日のFP3がドライで行われれば、他のドライバーたちが初めてスーパーソフトを試すことになるFP3は、極めて重要なセッションとなる。

    FP2残り10分時点で、マクラーレンのフェルナンド・アロンソがインターミディエイトタイヤで走行を再開し、クロスオーバーポイントを見極めるために、乾いていく路面上でのグリップレベルを評価した。ここでいうクロスオーバーポイントとは、インターミディエイトからスリックタイヤへ交換するべきポイントのこと。セッション終盤、数名のドライバーがインターミディエイトタイヤを使用して走行に加わった。今日のフリー走行では、フルウェットタイヤでの走行も見られ、モナコに持ち込まれた4種類の全タイヤが使用されたことになる。

    歴史的なモナコのサーキットで、今年はいくつかの新たな変化がある。最も大きなものは、サーキットの80%が新しいアスファルトで再舗装されたこと。また、ガードレールの位置がわずかに変更となった点や、日中の気温が15℃を下回っていることなどが挙げられる。これら全ての要素がドライビングコンディションに影響を及ぼす。

    メルセデスのルイス・ハミルトンが、本日の両フリー走行セッションで、ソフトタイヤを使用して最速タイムを記録した(FP1ではセッション終盤、FP2では序盤にそれぞれ記録)。ハミルトンがソフトタイヤで記録した本日のベストタイム、1分17秒192は、昨年のFP2で当時フェラーリのフェルナンド・アロンソがスーパーソフトで記録した1分18秒482のセッション最速タイムよりも速い。

    通常のグランプリ週末と異なり、金曜日にF1の走行は行われず、GP2の走行のみが行われる。公式のGP2セッションとは別に、元F1ドライバーのマーティン・ブランドルが、現行よりも大きなサイズのプロトタイプタイヤを装着したGP2マシンによるデモ走行を行う予定。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「今日は有意義な走行がほとんどできなかったので、我々の新型スーパーソフトが実質的に初使用されるのは、土曜日午前中の最終フリー走行(FP3)になりますね。レース戦略を構築する上で、このFP3が極めて重要になります。今日の結果から多くを導き出すことは難しいものの、再舗装された路面は、シーズン中で最もタイヤに負荷がかからないトラック上の摩耗とデグラデーションをさらに小さくすると思います。したがって、独自の戦略でアドバンテージを得ることを狙うチームも登場するかもしれませんが、1ストップ戦略が十分可能です。何よりも、雨の中、わずかな走行を見守ってくれたファンの皆様に申し訳なく思います。チームが拠り所とするデータがわずかな状態ですから、いつにも増して予測不可能な予選と決勝になりそうです。その前に、明日行われる新型GP2用プロトタイプタイヤによるデモ走行を楽しみにしています。このタイヤは、いかなる要望にも対応する、我々の多彩なタイヤソリューション提供能力を示すものです」

  • ピレリ、F1モナコGPで新型スーパーソフトタイヤを投入

    ピレリ、F1モナコGPで新型スーパーソフトタイヤを投入

    ピレリが、F1モナコGPが開催されるモンテカルロ市街地コースについて語った。

    カレンダーの中で最もプレステージャスなレースであるモナコGPで、P Zero レッド・スーパソフトが、P Zero イエロー・ソフトオともに今シーズンのデビューを飾る。

    スーパーソフトは、2015年型としてコンパウンドが一新され、ピレリのF1タイヤレンジ中で最大のグリップと性能を提供する。

    作業温度領域が低いスーパーソフトは、迅速なウォームアップが可能で、ツイスティな市街地サーキットには理想的。ピレリには、モナコとの重要な歴史的繋がりがある。1950年に開催された第1回のモナコGPでは、偉大なファン・マヌエル・ファンジオがピレリタイヤを装着したアルファロメオで優勝を飾った。ファンジオがモナコでの最後に勝利した1957年のレース(68年前の5月に開催)で戦ったマセラティにも、ピレリタイヤが装着されていた。

    モナコには、他のサーキットには無い数多くの特徴がある。カレンダー中で最も平均速度が尾遅く、最も低速なコーナーが存在することから、空力によるグリップよりもタイヤによるメカニカルグリップの重要性が大きくなる。したがって、レンジ中で最大のグリップを提供し、最も早くウォームアップが可能なスーパーソフトにとって理想的な舞台と言える。また、モナコは、FIAが規定するレースの必要最小距離である305kmに達しない唯一のレースとなる。

    スーパーソフトは、今シーズン、コンパウンドが一新された唯一のP Zero タイヤで、グレイニグとブリスターへの体制が強化されている。今シーズンの全タイヤに共通する主な進化は、接地圧力と熱分散の最適化。これにより、アスファルトとの接地部分がより平らになり、モナコの市街地サーキット場できわめて重要になるグリップとハンドリングの向上に繋がる。

    モナコの路面は、シーズン中で最も滑らか。また、通常のグランプリとは異なり、金曜日にサーキットが公道として開放される。サーキット上に乗るラバーがわずかなため、路面の改善に大きな影響が及ぶ。

    ランオフエリアが限られていることから、自己によるセーフティカー導入の確率が高くなり、この点を戦略にカウントしておく必要がある。磨耗とデグラデーションが非常に小さいこともモナコGPの特徴であり、1ストップ戦略が機能することも珍しくない。

    昨年は、ピットストップのウィンドウで発生したセーフティカー導入周回にも助けられ、1ストッパーが勝利戦略となった。ポール・トゥ・ウィンのニコ・ロズベルグとチームメイトのルイス・ハミルトンは、78周のレースで、ともに25周目にスーパーソフトからソフトへ交換した。革新的なレース戦略を駆使して多くのドライバーが下位グリッドでポジションを上げた中、2ストッパー中の最上位ドライバーは、8位に入賞したロマン・グロージャンだった。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「モナコは、誰もが楽しみなレースのひとつです。その見応えを適切に描写できる言葉を探すのは難しいですね。今回は一新されたスーパーソフトが、ソフトとともに今シーズン初登場します。この組み合わせは、我々がF1に復帰した2011年以来代わっていませんん。モナコはオーバーテイクが不可能なサーキットだと言われますが、過去のレースでは、タイヤ戦略とデグラデーションが、トラック上のオーバーテイクやピットストップによるポジションの変動を可能にしてきました。特に、大きな性能のアドバンテージを持つ新型スーパーソグトの使用方法が極めて重要になるでしょう。セッションのスケジュールを含めて異例ずくめのモナコは、ルーレットと同じくらいレースの予測を難しいものにしています。しかし、いつもそうであるように、適切な準備やフリー走行でのタイヤデータ収集次第では、決勝はもとより、きわめて重要な意味を持つ予選におけるドライバーのポテンシャルが最大限に高まります」

    関連:2015年 F1モナコGP テレビ放送時間&タイムスケジュール

  • ピレリ:F1スペインGP 決勝レースレポート

    ピレリ:F1スペインGP 決勝レースレポート

    ピレリが、F1スペインGPの決勝レースを振り返った。

    ピレリがタイトルスポンサーを務めるF1スペインGP決勝では、2ストップと3ストップ戦略が表彰台を争いました。接戦の勝敗を左右したのはタイヤ戦略だった。

    ニコ・ロズベルグが2ストップ戦略のポール・トゥー・ウィンで今シーズンの初優勝を飾った一方、チームメイトのルイス・ハミルトンは、異なる戦略を採ったフェラーリのセバスチャン・ベッテルとのバトルを繰り広げた。

    ルイス・ハミルトンは、スタート後に順位を落とした後、3ストップ戦略を採用。そして、セバスチャン・ベッテルは2ストップ戦略を採ったことにより、スリリングなフィナーレとなったレース終盤に、スピードのあるハミルトンと対決を迎えることとなった。

    ニコ・ロズベルグは、ピレリが最速戦略として予測したミディアム-ミディアム-ハードと繋ぐ戦略を採り、最終的には17秒差をつけて勝利を掴んだ。決勝のスタート時、全ドライバーがミディアムタイヤを装着。ミディアムタイヤは、FP2でハードタイヤよりもラップあたり1.5秒速い性能を示していた。一方、ルイス・ハミルトンは戦略を3ストッパーへ変更し、最初の2スティントをミディアムで、第3スティントをハードで走行し、この時点でタイヤ交換義務を消化した。ウィリアムズのフェリペ・マッサもルイス・ハミルトンと同じ戦略を採り、9番グリッドからスタートして6位に入賞した。

    予選が残念な結果に終わったキミ・ライコネンは、異なる2ストップ戦略を採った。キミ・ライコネンは、第2スティントをハードタイヤで走行後、レース終盤にミディアムタイヤのスピードを活かし、同じフィンランド人ドライバーであるウィリアムズのバルテリ・ボッタスとの接戦を展開した。摩耗とデグラデーションは想定内の数値を示し、2ストップと3ストップがともに可能な選択肢である中、ドライバーおよびチームは状況に適応した戦略を採用した。

    グランプリ後、各チームはバルセロナに留まり、火曜日と水曜日に行われる今年1回目のインシーズンテストに臨む。このテストでは、レギュラードライバーとともに、多くのリザーブドライバーがステアリングを握る予定となっている。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「戦略が主役を演じたスペイングランプリ決勝で、メルセデスとフェラーリによる見応えのあるバトルが展開されました。今回のタイヤ選択は数多くの可能性を提供し、各チームがそれぞれのポテンシャルを最大限に引き出すことを可能にしました。カタロニアサーキットの厳しいコンディションと高い路面温度の下、両コンパウンドは完璧に機能し、グレイニングやブリスターの発生はごくわずかに留まり、全ドライバーの戦略実行に貢献できたと思います。この後、我々は、将来のタイヤ開発に有益な多くのデータを収集するインシーズンテストに臨みます」

    関連:F1スペインGP 結果:ニコ・ロズベルグが今季初優勝!

  • ピレリ:F1スペインGP 予選レポート

    ピレリ:F1スペインGP 予選レポート

    ピレリが、F1スペインGPの予選を振り返った。

    ピレリがタイトルスポンサーを務めるスペインGP予選では、メルセデスのニコ・ロズベルグが、ポールポジションを獲得し、ルイス・ハミルトンによる今シーズンのポール独占を阻止した。

    P Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムは、路面温度が49℃に達する中で酷使されつつも一貫した性能を示した。

    タイヤ戦略は既に予選の段階から始まっており、決勝では戦略が鍵を握る。バルセロナではハードコンパウンドよりもラップあたり1秒以上速いミディアムタイヤが決勝のメインタイヤになると予想されていることから、上位勢のドライバーたちは、ハードタイヤのみでのQ1突破を図った。

    両コンパウンド間の性能差のため、ハードのみでのQ2進出は容易なことではなかったが、最終的には、メルセデスの両ドライバーとフェラーリのセバスチャン・ベッテルがそれに成功した。しかもハミルトンは、理論的にはラップタイムが遅いハードタイヤを使用して、Q1の最速タイムを記録した。

    メルセデスは、Q2とQ3を通じてQ1でのアドバンテージを維持し、ロズベルグがハミルトンを抑えてポールポジションを獲得した。ベッテルは3番手、ライコネンは7番手ながら、ともに1セットのミディアムタイヤを温存した(ベッテルはQ1で、ライコネンはQ3で)。したがって、フェラーリも決勝に向けて強力な戦略的ポジションを保っている。決勝用にミディアムタイヤを温存する目的で、Q2の上位5名は1回のみのランを行った。

    予選時よりも大幅に気温の低いコンディション下で行われた午前中のFP3では、セッション前半にハードタイヤでも最速をマークしていたロズベルグが、ミディアムタイヤでセッション最速タイムを記録した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「マシン性能とタイヤ動作の両面において、予選は予想通りの展開となりました。摩耗とデグラデーションは想定内で、明日の決勝では、理論的には3ストッパーがわずかに速くても、2ストッパーが主流となるでしょう。明日の決勝でも路面温度は本日同様に高くなりそうですから、各チームは、決勝での最適な戦略構築のために十分かつ正確なデータを得ていることになります」

  • ピレリ:F1スペインGP 金曜フリー走行レポート

    ピレリ:F1スペインGP 金曜フリー走行レポート

    ピレリが、F1スペインGPの金曜フリー走行を振り返った。

    バルセロナで行われた金曜フリー走行での摩耗とデグラデーションのレベルは低く、プレシーズンテスト時に確認された2015年型ピレリF1コンパウンドの特徴があらためて示された。

    最新世代のハイブリッドターボマシンがもたらすトルクが昨年よりも増大している中、2015年型リアタイヤ構造の改良によって、熱と負荷の分散がより均等になり、摩耗とデグラデーションが抑制されている。

    路面温度が50℃を超えるコンディション下で行われたフリー走行では、左フロントタイヤが限定要因となった。明日以降も今日と同様となることが予想されている。昨年の決勝はリア・リミテッドのレースとなったが、今年は、2月のプレシーズンテストでも確認された通り、フロント・リミテッドのレースに戻る。

    F1スペインGP用として、タイヤレンジ中で最も硬い組み合わせであるP Zeroオレンジ・ハードとP Zeroホワイト・ミディアムが選択されている。午前中に行われたフリー走行1回目(FP1)では、各チームはP Zeroオレンジ・ハードのみを使用した。

    午後のフリー走行2回目(FP2)でミディアムタイヤも使用された。マシンのセットアップにもよるが、両コンパウンド間にはラップあたり1秒以上の性能差が存在している。気温が30℃近い中で行われたFP2において、各チームは、多様な燃料搭載量での両コンパウンドの動作を検証していた。バルセロナは比較的路面の改善が進みにくいため、決勝でも本日同様のタイヤ動作が予想される。

    バルセロナは、過去13戦中11回がポールポジションからの優勝であることから、予選のシミュレーションが特に重要で、セーフティーカー導入率が低いこともあり、ポールポジションが優勝に直結する可能性が非常に高いサーキット。

    メルセデスが両フリー走行セッションを席巻した。FP1では、ニコ・ロズベルグがハードタイヤで最速となり、FP2では、ルイス・ハミルトンがミディアムタイヤでセッション最速タイムを記録した。

    ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
    「今日のフリー走行は、路面温度と気温がプレシーズンテストの時よりもかなり高い中で行われましたが、テスト時同様のタイヤ動作を確認することができました。2015年型リアタイヤ構造への改良が効果を発揮していることは明らかで、昨年よりもタイヤに対する負荷が高くなっているにも関わらず、摩耗とデグラデーションは大幅に減少しています。したがって、決勝では2ストップが主流になると思います。各チームが熟知するサーキットだけに、極めて僅差のレースとなりそうです。タイヤマネジメントに関しては、些細なアドバンテージでもトラックポジションを大幅にアップすることに繋がるでしょう」

    関連:
    ・F1スペインGP フリー走行2回目:ルイス・ハミルトンがトップタイム
    ・F1スペインGP フリー走行1回目:ニコ・ロズベルグがトップタイム