ハースF1チームのオリバー・ベアマンが、モナコ近郊で友人たちと自転車ショップ兼カフェをオープンしたことを明かした。F1ドライバーとしてのトレーニングをきっかけに深めてきたサイクリングへの情熱を、21歳にして新たなビジネスへと発展させている。
2026年のF1シーズンに向けたトレーニングにも自転車を積極的に取り入れてきたベアマン。今回の店は単なる投資ではなく、自ら運営にも関わる「パッションプロジェクト」だという。
サイクリストが多く集まるモナコ周辺の山岳エリアという立地を生かし、自転車だけでなくコーヒーや自家製ケーキを楽しめる拠点を目指している。
モナコの山に自転車ショップをオープン
オリバー・ベアマンはF1公式ポッドキャスト『Beyond The Grid』に出演し、友人たちと始めた新たな事業について語った。
「何人かの友人と一緒に自転車ショップをやっているんだ。モナコの上のほうにショップをオープンした。サイクリングがすごく盛んなエリアなんだ。本当にクールだし、今のところすごくうまくいっていて、みんな喜んでいるよ」
モナコ周辺は海岸線から山岳地帯まで変化に富んだ道路が広がり、多くのプロスポーツ選手がトレーニングに利用する環境でもある。モナコに住むベアマン自身も、日常的に周辺の山道へ自転車で走りに出ている。
その仲間には、ウィリアムズのカルロス・サインツJr.や、ツール・ド・フランス5勝を誇るタデイ・ポガチャルもいるという。
「ビジネスというより情熱から始めたプロジェクト」
ベアマンにとって今回のショップは、F1とは別の収入源を作ることだけが目的ではない。仲間たちと共通するサイクリングへの情熱が出発点になっている。
「僕たち全員にとって、どちらかというと情熱から始めたプロジェクトなんだ。みんな本当にサイクリングが好きだし、ショップをどう運営するかについて自分たちの意見を反映できるのもいいところだね」
F1ドライバーにとってサイクリングは、心肺機能や持久力を鍛えながら身体への衝撃を比較的抑えられるトレーニングのひとつだ。ベアマンも2026年シーズンに向けたフィジカル作りの中で自転車に乗る機会を増やし、それが今回の事業につながった。
ショップにはカフェも併設され、山岳ルートを走るサイクリストが途中で立ち寄れる場所になっている。

自家製バナナブレッドとケーキにもこだわり
自転車だけではなく、カフェで提供するメニューにもベアマンたち自身のこだわりが反映されている。
「僕たちオリジナルのバナナブレッドがあるし、ケーキも自分たちのものなんだ。だからいいよね。楽しいよ」
特にサイクリストにとって重要なコーヒーには力を入れている。ただし、ベアマン本人は意外にもコーヒー好きではないという。
「一番大事なのはそこだね。僕たちはおいしいコーヒーに力を入れている。でも僕自身はコーヒーがそんなに好きじゃないんだ」
「ただ、コーヒーがものすごく重要だということは分かっているし、サイクリストはコーヒーにすごくこだわるんだ。それは僕が学んだことのひとつだね!」
一方、自信を持って勧められるのがスイーツだ。
「僕が好きなのはケーキだね。うちにはおいしいケーキがある。それは誇りに思っているよ」
2026年F1では18ポイントでランキング13位
新たなビジネスをスタートさせた一方、ベアマンの2026年F1シーズンは浮き沈みのある展開となっている。
開幕戦オーストラリアGPと第2戦中国GPで合計17ポイントを獲得して好スタートを切り、カナダGPでも1ポイントを追加した。しかし、日本GP、モナコGP、スペインGPではリタイアを喫し、直近4戦ではトップ10圏外でのフィニッシュが続いている。
ここまで18ポイントを獲得し、ドライバーズランキングでは13位につけている。
F1という極めて競争の激しい世界で戦いながら、自身のトレーニングから生まれたサイクリングへの情熱を仲間たちとの事業へ発展させたベアマン。モナコの山道を走るサイクリストにとって、21歳のF1ドライバーが携わるショップ兼カフェは新たな立ち寄りスポットとなりそうだ。
