カテゴリー: F1モナコGP

  • F1モナコGP:新ルール導入 2回のピットストップ義務化を解説

    F1モナコGP:新ルール導入 2回のピットストップ義務化を解説

    2025年のF1モナコGPでは、新たな挑戦が加わる。すべてのドライバーに「最低2回のピットストップ」が義務付けられるのだ。ではこの新ルールの具体的な内容とは?違反した場合の罰則は?そしてドライバーたちの反応は?

    例年、戦略の幅が限られ、プロセッショナルな展開になりやすいF1モナコGP。今年はその状況に一石を投じる試みがなされる。2025年のレースでは、全ドライバーに最低2回のピットストップが義務付けられ、これまでの「1ストップ定番戦略」に変化が求められる。

    狭く曲がりくねったモンテカルロ市街地でのレースは、オーバーテイクの難しさから予選順位がほぼ結果を左右してきた。そんな中、F1はタイヤ戦略に制約を加えることで、セーフティカーや路面状況の変化を活かした“戦術的な波乱”を誘い、より予測不能な展開を生み出そうとしている。

    モナコで何が変わるのか?
    これまでのF1の通常ルールでは、ドライコンディション下のレースにおいて「異なるスリックタイヤを2種類以上使うこと」だけが義務だった。このため1回のピットストップ(=1ストップ戦略)でもルールを満たすことができた。ウェットコンディションの場合はこの規定は適用されず、必要に応じてフルウェットやインターミディエイトタイヤが使われる。

    しかし今年のモナコGPでは、ドライバーは「3つ以上の異なるタイヤセット」を使用しなければならず、少なくとも2回のピットインが必要になる。

    モナコの市街地コースは狭く曲がりくねっており、オーバーテイクが難しい。そのため例年のレースは1ストップが主流で、展開も単調になりがちだ。今回のルール変更は、そんなレースに「スパイス」を加える狙いがある。

    モナコGP F1今年のモナコGPでは、2回のピットストップが義務となる

    天候が影響する場合は?
    レース当日に雨が降った場合でも、この新ルールは適用される。ドライバーはスリック、インターミディエイト、ウェットといった複数の種類のタイヤを使って「最低2回のピットイン」ルールを満たす必要がある。

    このため、通常のフルウェットタイヤ2セットに加え、さらに1セットのフルウェットが追加で支給される予定だ。

    もしレースが完全なドライコンディションで行われ、インターミディエイトやウェットを使用しない場合は、通常通り「異なる2種類以上のスリックタイヤ」を使用しなければならない。

    ルール違反のペナルティは?
    今回のモナコGPにおけるタイヤ使用ルールは、スポーティングレギュレーション第30.5条で定められており、違反時の処罰も明記されている。

    「レースが中断され、再開されなかった場合を除き、これらの要件に違反したドライバーはリザルトから除外される」と規定されている。

    さらに、以下のような文言が加えられている。

    「モナコのレースで中断され再開されなかった場合、規定通りに少なくとも2種類のスリックタイヤを使用しなかった、または3セット以上のタイヤを使用しなかったドライバーには、30秒のタイム加算ペナルティが課される」

    「さらに、1セットのタイヤしか使用しなかったドライバーには、追加で30秒のペナルティが加えられる」

    ドライバーたちの反応は?
    ドライバーたちはこの変更をおおむね歓迎している。4度のワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンは、今回のルールがレースに「スパイス」を加えると期待を寄せた。

    「これは、うまくいく可能性もあれば、完全にカオスになる可能性もある」とフェルスタッペンは語った。

    「セーフティカーの出動の有無や、正しいタイミングでピットインできるかどうかが影響するだろう。これまでの1ストップ戦略だと、良いピット作業ができればそのまま集中してバリアに当たらないよう走り切るだけだった」

    「でも2ストップになることで、戦略に幅が出る。ギャンブル的な判断も必要になるし、間違いなく何かが変わるだろう」

    モナコグランプリフェルスタッペンは「レースにスパイスが加わる」と期待

    アルピーヌのピエール・ガスリーも同様の意見を述べた。

    「新しい要素が加わることにチャンスを感じているし、恐れずに受け入れるべきだと思う」

    「ただ、実際にどれだけレース内容が変わるかは正直まだ誰にも分からない。とはいえ、モナコで大事なのは予選だということに変わりはない。予選で上手くやれれば、レースの半分は成功したようなものだからね」

    「新しい戦略の可能性は開けるはず。僕たちチームもそこをしっかり活かしていきたい」

  • アストンマーティンF1 エイドリアン・ニューウェイのモナコGPでの役割とは

    アストンマーティンF1 エイドリアン・ニューウェイのモナコGPでの役割とは

    エイドリアン・ニューウェイが今週末のF1モナコGPで、アストンマーティンF1チームの一員として初めてサーキットに姿を見せる。アンディ・コーウェル代表は、ニューウェイが現地で果たす具体的な役割について語った。

    今年3月にレッドブルF1を離れた後、エイドリアン・ニューウェイはアストンマーティンに加わり、これまで主にシルバーストーン・パークのファクトリーで業務にあたってきた。今回のモナコGPは、ニューウェイの現場復帰がチームに与える影響を象徴する重要な一歩となる。

    現場観察と助言で即戦力に
    「今週末、彼はここにいて、我々のレース週末における運用を実際に見てもらう」とアンディ・コーウェルは木曜日に語った。

    「我々がどのようにクルマを最適化し、どのように異なる戦略を採るかを観察してもらう。何がうまくいっていて、何が課題なのかを彼の経験と洞察から得ることで、我々がどこを強化すべきかが明確になる」

    今回の現場参加は形式的なものではなく、2025年型マシン「AMR25」の性能改善に向けた実質的なサポートだ。イモラで導入された最新のアップグレードにより、今季序盤の低迷から脱却の兆しが見え始めている中で、名設計者の目がチームに新たな視点をもたらす。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    2026年を見据えつつ、現在も支援
    ただし、エイドリアン・ニューウェイの主たる任務はあくまで2026年の大規模レギュレーション変更に向けたマシン設計だという。

    「エイドリアンが3月に加入したとき、我々は『2026年マシンのアーキテクチャーに集中してもらう』と決めた。それが彼の主な責務だ」とコーウェルは明言する。

    「もっとも、ランチの場では2025年型マシンの話も出ていた。課題となりうる部分について議論することもあったが、基本的には別のエンジニアリングチームが2025年型の開発を担っている」

    ファクトリーにおいても、エイドリアン・ニューウェイはすでにチームの開発プロセスに影響を与え始めている。

    「彼は2026年型マシンの設計を通じて、CFDや風洞、設計から検証までの流れを把握した。そこで我々の強みと弱みが見えてきた。いかに強みを維持し、弱点を改善するかを学んでいる」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム F1 モナコGP

    エイドリアン・ニューウェイの経験が全体を底上げ
    「エイドリアンの経験、洞察、創造性はチーム全体の助けになる」とコーウェルは力を込める。

    「我々はただ速いマシンを作るだけでなく、最終ラップまでその性能を最大限に引き出す必要がある。彼の視点はチーム全員に恩恵をもたらす」

    伝統の市街地サーキットであるモナコで、ニューウェイがチームにもたらす存在感は、アストンマーティンF1が短期の改善と長期の飛躍を両立させるための象徴的な一歩となりそうだ。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリで初のF1モナコGPに「本当にワクワクしている」

    ルイス・ハミルトン フェラーリで初のF1モナコGPに「本当にワクワクしている」

    ルイス・ハミルトンは、木曜日のメディア対応で上機嫌な様子を見せた。先週末のエミリア・ロマーニャGPでの好リカバリーを経て、7度のワールドチャンピオンは今週末のモナコGPでさらに前進を図っている。

    フェラーリは今季初のホームレースとなったイモラでQ2敗退という悪夢に見舞われたが、ハミルトンとチームメイトのシャルル・ルクレールは決勝でそれぞれ4位と6位に入り、見事な巻き返しを見せた。特にハミルトンにとっては今季スプリント以外では最高の結果となった。

    今週末のモナコGPは「まったく違うチャレンジ」だと認識しているものの、ハミルトンはイモラで得た教訓が、F1の三連戦の中盤にあたる今回のレースでもチームにとってプラスになると信じている。

    「ポジティブな要素は確実に持ち帰った」とハミルトンは語った。「まだ消化すべきことはたくさんある――まだ数日しか経っていないからね」

    「月曜日にはシミュレーターに乗って相関関係の確認をしたり、週を通してエンジニアたちと一緒に作業した。良い週末になるといいなと思っている」

    「このトラックは全然違う……フェラーリは過去にここでうまく走ってきたけど、知ってのとおり予選がすべてだし、今季はそこに苦しんできたから、どうなるか見てみよう」

    「このクルマでこのトラックを走るのは初めてだし、今までに経験したことのない特性を持っている。だけど、モナコの街中でフェラーリを運転するのはワクワクするよ」

    今季メルセデスからフェラーリへ移籍し“初めて尽くし”のシーズンを送るハミルトンは、F1で最も有名なレースのひとつでフェラーリのドライバーとして臨むことの特別さを語った。

    ルイス・ハミルトン モナコGP F1 スクーデリア・フェラーリハミルトンはこれまでモナコで2度のポールポジション、3度の優勝を記録している

    「マクラーレン時代、特に2007年のデビュー年のことは覚えているよ。あの時代のクルマは本当に格好良くて、リバリーも最高で、心から楽しかった」と当時を振り返った。

    「でも、ここモナコにフェラーリのドライバーとして来るなんて……すごいことだよ。どの週末も、行く先々でフェラーリとしての初体験が続いているけど、ここでフェラーリを運転するのは――」

    「いつも思っていたんだ、モナコのガレージで“赤”に囲まれるのってどんな気分だろうって。それを明日、ついに体験できるんだ。今夜眠れるか分からないよ。本当に、本当にワクワクしてる」

    ハミルトンは現在ドライバーズ選手権で6位につけており、ルクレールに8ポイント差で1つ下の順位。スクーデリア・フェラーリはコンストラクターズ選手権で4位、首位マクラーレンとは165ポイントの差がある。

  • フェルスタッペン “勝ちたいレース”F1モナコGPに挑む「難しさは今も異常」

    フェルスタッペン “勝ちたいレース”F1モナコGPに挑む「難しさは今も異常」

    マックス・フェルスタッペンは、モナコGPについて「勝ちたいと思うレースのひとつ」だと語り、その難しさはいまなお「本当にクレイジー」だと感じているという。今週末、モナコの市街地で自身3度目の勝利を目指す。

    現F1ワールドチャンピオンのフェルスタッペンは、前戦エミリア・ロマーニャGPで勝利を挙げており、ドライバーズ選手権では首位オスカー・ピアストリに対し22ポイント差に迫っている。

    ピアストリやランド・ノリスといったマクラーレン勢とは異なり、フェルスタッペンはモナコで過去に2度の優勝(2021年と2023年)を経験しており、この伝統あるコースが今もなおF1カレンダーで最大のチャレンジであると考えている。

    「一番難しいのは予選でいかにこのトラックを攻略するかだと思う」とフェルスタッペンは語った。「日曜のレースではオーバーテイクが難しいからこそ、予選が非常に重要になる。路面のバンピーさ、コースの歴史、いろんな要素がある。だから勝ちたいと思うんだ。本当にクレイジーな挑戦だよ」

    マックス・フェルスタッペン レッドブル・レーシング F1 モナコGPフェルスタッペン、今季2勝目を挙げてモナコ入り

    今季これまでの7戦を終えて依然としてタイトル争いに踏みとどまっているフェルスタッペンだが、2025年シーズンにおいて最も好調なのはマクラーレンであり、ピアストリとノリスが計5勝を挙げている。

    月初のマイアミGPではマクラーレン勢が圧倒的な強さを見せたが、その後のイモラでフェルスタッペンはピアストリを1周目に見事なオーバーテイクで抜き去り、レース全体を通して強力なペースを披露してシーズン2勝目を掴んだ。

    しかし、タイヤのデグラデーションが少なく、速度域もイモラに比べて遅いモナコでは、今週末の勢力図がどうなるのかフェルスタッペン自身も「まったく分からない」と話す。

    「マイアミとイモラの平均を取ったら、僕たちはそれほど良くは見えないと思う」とフェルスタッペン。

    「ただ、ここはまったく違う特性のトラックだ。今シーズン、僕たちがしっかり戦えているのはハイスピードなサーキットだけだった。モナコはそうじゃない……だからちょっと慎重に構えている。どこまでやれるか、本当に分からない」

    モナコGP F1 マックス・フェルスタッペンフェルスタッペン、モナコ3勝目なるか

    レースペースでマクラーレンに劣る傾向はあるものの、フェルスタッペンは今季の予選では好調で、ポールポジションはピアストリと並ぶ3回を数えている。

    しかし、そうした予選での強さと、金曜フリー走行でのレッドブルの不振には大きなギャップがあり、フェルスタッペン自身もその理由を説明できないという。

    「分かればいいんだけどね! わざとやってるわけじゃない、誓って言うよ」と木曜のメディア対応で冗談交じりに語った。

    「イモラでは多くのことを学んだ。すごく有益な教訓だったし、自信を持って攻められるようになった。シミュレーターでの作業もたくさんこなしている。

    残念ながら、ここ1年半から2年くらい、僕たちのマシンはとても狭いウインドウでしか機能しない。そのせいで金曜日に苦しむことがある。でも、チームは分析能力に優れていて、翌日に向けて正しい判断を下す力がある。たいていの場合は、ちゃんと改善できているんだ」

  • 平川亮 F1モナコGPパドックに妻ナギサさんと娘ララちゃんと登場

    平川亮 F1モナコGPパドックに妻ナギサさんと娘ララちゃんと登場

    平川亮は、2025年5月22日のF1モナコGPのパドックに、妻のナギサさん、そして娘のララちゃんとともに登場し、現地を訪れたファンや関係者の注目を集めた。格式高いモナコの舞台に家族で姿を見せたことで、週末の華やかな空気の中に温かさを添えた。

    SNSでは、平川亮が幼い娘を抱きながらチーム関係者と笑顔で言葉を交わす様子が話題となり、「可愛らしい家族」「F1の舞台にも癒やしの瞬間」といった反応が寄せられている。ナギサさんと寄り添う夫婦の姿も印象的で、プライベートにおける平川亮の充実ぶりが感じ取れる場面となった。

    ハースF1チームも公式X(旧Twitter)で次のように投稿している。

    「亮は2025年も“ハースダッド”の伝統を継承中 ナギサさんと赤ちゃんのララちゃん、ハースファミリーへようこそ」

    この“ハースダッド”とは、家庭を支えながらF1に挑む父親ドライバーの姿を親しみを込めて称える言葉であり、平川亮の家族参加を温かく歓迎するメッセージとして発信された。

    今季からハースF1チームの公式リザーブドライバーを務める平川亮は、2025年シーズン第4戦バーレーンGPで、リザーブドライバー就任後、早くもフリー走行1回目(FP1)を担当。貴重な走行機会を通じてマシン開発に貢献し、今後もメキシコ、スペイン、アブダビの3戦でFP1に出走予定となっている。

    平川亮 ハースF1チーム

    娘・ララちゃんとの共同制作ヘルメットも話題に
    第4戦バーレーンGPでは、平川亮が娘のララちゃんとともにデザインした特別なヘルメットも注目を集めた。パープルを基調としたこのヘルメットには、ララちゃんが描いたハートや星、日の丸、笑顔のイラストが手描きであしらわれ、後頭部には「H RYO」の文字が添えられている。

    平川亮はこのヘルメットについて、「クルマに乗り込むときは常に、ある種のプレッシャーを感じるものですが、この絵を見るとリラックスできる。とても幸せですね」と語っており、家族の存在が彼の精神面に大きな力を与えていることがうかがえる。

    F1という過酷な舞台に挑む中で、家族との絆が力となっている平川亮。今回のモナコGPでの家族登場と心温まるヘルメットのエピソードは、彼の競技人生を支える大切な一面として、今後も注目を集めていくだろう。

  • 角田裕毅 父の辛口評価に「聞いていません」 F1モナコGP前に冷静対応

    角田裕毅 父の辛口評価に「聞いていません」 F1モナコGP前に冷静対応

    角田裕毅が、レッドブル昇格後のパフォーマンスに対して父・信明氏から寄せられた辛辣なコメントについて、自身の考えを語った。

    VCARB(レーシングブルズ)からの昇格を果たした角田裕毅は、シーズン第2戦終了後にリーム・ローソンの後任としてトップチーム入り。以降、時折鋭いスピードを見せるものの、チームメイトのマックス・フェルスタッペンと比較すると結果は芳しくない。

    特にイモラでは、予選Q1序盤に高速でバリアへクラッシュし、マシンが横転する大事故に見舞われた。幸いにも無傷だったが、サバイバルセルの交換と、アップグレードの進行によって異なるスペックの旧型部品を使用せざるを得ず、ピットレーンスタートから10位まで挽回してポイントを獲得した。

    その週末について、父・信明氏は日本のメディアに「無駄なプッシュだった」「ルーキーみたいなミス」と語っていた。

    この発言についてモナコGP木曜日にメディアから問われた角田裕毅は、あくまで冷静にこう答えた。

    「父の話は聞いていませんので、大丈夫です」

    「こういう話に返すだけのエネルギーもないですし、正直あまり気にしていません」

    「自分のことは自分が一番よく分かっていますから」

    角田裕毅 F1

    イモラでのクラッシュ後、角田裕毅は旧型部品で決勝を戦い10位入賞

    なお、このクラッシュはレッドブルにとって約100万ポンド(約2億円)規模の損失になったとされ、予算制限の中では大きな痛手となった。それでも角田裕毅は、イモラで「ヒーローになろうとして失敗した」と自らの過ちを認めていた。

    「VCARBではああいうクラッシュはなかったんです。少なくとも2022年以降はなかったと思います」と角田裕毅は回顧する。

    「レッドブルに乗ってみて、各セットアップに対する車の反応を完全に理解できていなかったんです。VCARBの時は、そこまで車の挙動が変わることはなかったですし、レッドブルの車は予想以上に変化するんですよ」

    「この段階で急にレッドブルのセットアップを試したアプローチが間違っていたんですけど、こういうやり方はキャリアを通じてずっとやってきたことでもあるんです」

    「だから、新しいことを試すときは、もう少し慎重に進めるべきだったというのが今回の学びです」

    また、今後もアップグレードパーツの供給において、角田裕毅は当面フェルスタッペンと同じ仕様に揃えるのは難しい状況だと明かした。

    「イモラ以降、パーツの供給状況がどうなるか分かりませんけど、たぶん全部の新しい仕様は入ってこないと思います」

    「最初から後れを取っていましたし、それは自分の責任でもあります。でも、少なくとも同じ仕様に追いつくには、もう少し時間が必要だと思っています」

  • シャルル・ルクレール F1モナコGP連覇挑戦もフェラーリに不安材料

    シャルル・ルクレール F1モナコGP連覇挑戦もフェラーリに不安材料

    1年で状況は大きく変わった。昨年の今頃、シャルル・ルクレールはF1モナコGPで優勝し、幼少期からの夢を叶えた。それは2024年に挙げた3勝のうちの最初の勝利だったが、ドライバーズタイトル争いにはつながらず、それでもフェラーリにとっては最終戦までコンストラクターズ選手権を争う支えとなった。

    そして今年、ルクレールは再びモナコに戻ってきたが、今季まだ1勝も挙げられておらず、今年のフェラーリでは連覇は容易ではないように見える。

    現在、フェラーリはコンストラクターズランキング4位で、首位のマクラーレンとは165ポイント差。ルクレールはドライバーズランキング5位につけているが、首位のオスカー・ピアストリとは85ポイント差があり、これまで表彰台は1度しかない。

    シャルル・ルクレールルクレールは昨年のF1モナコGPで夢の勝利を手にした

    今年のフェラーリは低速コーナーでの性能が弱点となっており、モナコの市街地コースはその大半が低速セクションで構成されていることから、相性の悪さが懸念されている。

    そのため、木曜日のメディアデーで地元優勝の再現について問われたルクレールは、慎重な姿勢を見せた。

    「正直に答えるなら、(勝てる可能性は)低い」とルクレールは語った。

    「残念ながら、うちのクルマは低速コーナーでは特に強くない。モナコはそのすべてが低速コーナーで構成されている。データを見る限りでは、ここは僕たち向きのトラックじゃない」

    「ただ、モナコは非常にユニークで、他のどのレースとも違うから、明日クルマを走らせてみたら良い意味でのサプライズがあるかもしれない。そうなることを願っている」

    「もしそうなれば、土曜日にはしっかりそこにいられるようにしたい。予選が週末で最も重要なセッションなのは間違いない。でも、理論的には、かなり厳しい週末になりそうだ」

    シャルル・ルクレール スクーデリア・フェラーリシャルル・ルクレールルクレールとハミルトンはイモラでQ2敗退を喫した

    ルクレールはこのコースを歩いたりバスで通学したりしていた地元出身であり、これまでもモナコでの速さをたびたび見せてきた。2021年と2022年にはポールポジションを獲得しているが、勝利には至らなかった。

    フェラーリが最速マシンではなかったシーズンであっても、ミスが即座に敗北につながるこのコースでは、運と集中力によって成功をつかむことが可能であることを証明してきた。

    「これまで、ポールは無理だと思っていた時にこそ特別な結果を出せたことがある。例えば2021年、シーズンを通してうまくいっていなかったけれど、ここではポールを取ることができた」

    「期待値がゼロだと、Q3で思い切ってアタックすることができる。逆に、期待されているドライバーは結果を守ろうとしてしまう。そうした違いが、何か特別なものにつながるんだと思う」

    「昨年の再現ができればと期待している。あの勝利の記憶はまだ新しい。ここに戻ってきて、その時のことを思い出すと、やはり特別な瞬間だったと感じる」

    シャルル・ルクレール モナコGP F1ルクレールは今年も地元での魔法を狙う

    一部のチームはすでに2025年型マシンの開発を停止し、すべてのリソースを2026年に向けて切り替えているが、フェラーリはそうではない。今年のマシンにも新パーツを投入していく予定だ。

    ポイントでもパフォーマンスでもリードを許しているものの、フェラーリはこのシーズンをまだ捨ててはいない。
    ルクレールは、過去2年にわたって大規模アップグレードで躍進したマクラーレンを例に挙げ、シーズン途中の努力が意味を持つと強調する。

    「まだあきらめるには早すぎる。確かにシーズン中盤に近づいているけれど、僕たちは今ここで手を止めるわけにはいかない」

    「昨年、マクラーレンが大きなアップグレードを持ち込んで状況を一変させた例もある。バルセロナでは、新しいフロントウイング規定が導入される。その影響が僕たちにとってどうなるのか、そこで見極めることになるだろう」

    「その後、来年に向けて開発リソースを切り替えるかどうかの判断が必要になる。たぶんフレッド(バスール代表)が決断を下すことになる。2026年をしっかりスタートするために、それが非常に重要なんだ」

    「今のマシンの何が問題なのか? 正直、自分にも分からない。何かしら新しいパーツは用意されているけれど、投入時期については言えない。というのも、チームが最大限努力して早めようとしているから、スケジュールが流動的なんだ」

    「それがギャップを縮めるのに十分かどうか? 縮められることを願っているけど、トップに立って勝てるかどうかは、まだ判断できない」

    シャルル・ルクレール スクーデリア・フェラーリ F1 モナコグランプリモナコでもルクレールとフェラーリは全力を尽くす

    今年のフェラーリは予選での苦戦が顕著で、前戦イモラではカナダGP以来となるQ3進出ゼロとなった。レースペースがあっても、後方からのスタートでは上位争いは難しい。

    ルクレールも、それを理解している。

    「モナコで表彰台に乗るには、プラクティス3回を通して予選用セットアップをしっかり見つける必要がある。Q3の1周が何よりも重要だ」

    「とにかく、僕たち自身をいい意味で驚かせることができるよう努力する。その気持ちは日曜まで変わらない」

    「そして、いざ日曜になって、レース中に『このクルマには速さがない』と感じたとき、初めてフラストレーションが湧いてくる。けれど、それまでは常にベストを尽くす」

    「Q3のあの1周までは、何か特別なことができるかもしれないという希望を持ち続ける。確かにある程度の予想はあるけれど、全員が限界まで攻めた結果を見るまでは、自分たちの正確な位置は分からない。だからこそ、最後の1周まで希望を持って臨むよ」

  • アイザック・ハジャー F1モナコGPでアイルトン・セナに敬意を表したヘルメット

    アイザック・ハジャー F1モナコGPでアイルトン・セナに敬意を表したヘルメット

    アイザック・ハジャーは、伝説的なアイルトン・セナに敬意を表した特別仕様のヘルメットを携え、F1モナコGPでデビューを果たす。

    アイルトン・セナの全盛期をリアルタイムで見ることなく、彼の死後に生まれたハジャーだが、このモータースポーツ界の偉大な3度のワールドチャンピオンに対して、モンテカルロで特別な形で敬意を示すつもりだ。

    レーシングブルズの一員であるアイジャック・ハジャーはSNSでこのトリビュートを公開し、「モンテカルロの王に敬意を表す」とコメントした。

    そのヘルメットには、セナの象徴的なデザイン――黄色をベースに緑と青のストライプがあしらわれており、モナコでのセナの偉業へのオマージュが込められている。モナコで記録した6勝と5度のポールポジションに関する要素も取り入れられ、優勝した年(1987年、1989年、1990年、1991年、1992年、1993年)やポールラップタイムなどが記されている。

    F1の舞台に足を踏み入れようとしているハジャーにとって、このヘルメットは単なるデザインではなく、F1の歴史へのリスペクトを示すものだ。そしてそれは、アイルトン・セナが世代を超えて多くのドライバーに今なお多大な影響を与えていることの証でもある。伝統と感動が交差するF1モナコGP、その週末に加わるもうひとつの特別な物語に注目が集まる。

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  • 映画『F1/エフワン』モナコで初披露 現役F1ドライバーやチーム代表が絶賛

    映画『F1/エフワン』モナコで初披露 現役F1ドライバーやチーム代表が絶賛

    F1モナコGPの週末を迎える前から、F1ドライバーたちの胸は高鳴っていた――その理由は、水曜日にモナコで行われたF1映画『F1/エフワン』の特別試写会だった。

    6月25日の国際公開と6月27日の北米公開に先駆け、2025年のF1ドライバーたちは劇中で描かれる架空のAPXGPチームの物語を確認するために一堂に会した。

    本作はジョセフ・コシンスキーが監督を務め、ジェリー・ブラッカイマーがプロデュース。主演のブラッド・ピットは、かつてF1ドライバーだったソニー・ヘイズ役を演じ、新人ジョシュア・ピアース(演:ダムソン・イドリス)とAPXGPチームでコンビを組むという設定だ。

    この作品の撮影は2023年と2024年の複数のF1グランプリで行われたため、現役F1ドライバーたちとの関わりもリアルに描かれている。

    F1/エフワンF1の現役ドライバー、チーム代表、ゲストがモナコで行われた映画『F1/エフワン』の特別試写会に出席した

    「本当にすごかった」ルクレールも感動
    この日、ドライバーやチーム代表などF1関係者たちは一足早く完成作品を鑑賞。その描写について、口々に称賛の声をあげた。

    フェラーリのシャルル・ルクレールは、「本当にすごかった」と語る。

    「正直、どんな内容なのか想像がつかないままシアターに入った。僕たちはこのスポーツのことをよく知っているから、つい細かく分析しようとしてしまうけれど、ストーリー展開がすごく良かったし、映像が本当に美しかった。普段サーキットでは見られないアングルもたくさんあって、とても楽しめたよ」

    「最高だった」オコン、ソニーとの接戦を楽しむ
    ハースのエステバン・オコンも映画を高く評価し、ピット演じるソニー・ヘイズとの接戦を映像で見られたことを喜んだ。

    「正直、最高だった。あれほど臨場感のある映像は見たことがない。車内の感覚が本当に伝わってくるし、ストーリーもすごく面白かった。自分がソニーと何度も接近戦をしているシーンが映っていて楽しかった」

    「本当に美しい映画だった。F1、そして制作に関わったすべての人に『よくやった』と言いたい。今まで観たレース映画の中で一番すばらしいと思う」

    F1/エフワン F1ドライバー2025年F1ドライバーたちは映画『F1/エフワン』のプライベート試写会で初めて完成版を鑑賞した

    「僕の演技、最高だったよ!」ノリスが冗談
    中にはスクリーンに映る自分の姿が最も気になるというドライバーもいた。

    マクラーレンのランド・ノリスは冗談めかしてこう語る。

    「僕の演技、最高だったよ。それが一番重要なことだったね!映画としてもすごく良かったし、ストーリーも素敵だった。あまりネタバレできないけど、いろんな意味が込められていて、若い世代にとってもインスピレーションになる内容だったと思う」

    ガスリー「ドライバーの世界を体験できる映画」
    アルピーヌのピエール・ガスリーも同様に鑑賞を楽しんだ。

    「すごくきれいで、本当に面白かった。F1という世界に生きる僕たちドライバーだけじゃなく、その周囲の人々のことも描かれている。多くの人が楽しめる映画になると思うし、僕も出演できたことがちょっと面白かった!」

    F1/エフワン シャルル・ルクレールとランド・ノリスシャルル・ルクレールとランド・ノリスも鑑賞後に映画を絶賛

    「私たちが一番厳しい観客だったかもしれない」ホーナーが評価
    この試写会には、ドライバーだけでなくF1チームの代表たちも参加していた。彼らはその鋭い観察眼から、映画の細部にまで目を光らせたようだ。

    レッドブルF1代表のクリスチャン・ホーナーは次のように語った。

    「本当に素晴らしかった。私たちはおそらく、この映画を観るには一番厳しい観客だったと思う。シフトチェンジやピットストップのひとつひとつを細かくチェックしてしまうからね。でも、とてもリアルに描かれていて、ドライバーやチームとの関係性も上手く織り込まれていた。必見の映画だよ」

    「F1がこういう形で世間と関わっていくのは素晴らしいことだし、よくできている。スポーツの構造をきちんと理解したうえで制作されているのが伝わってくるし、F1を初めて知る人たちにとっても、非常にわかりやすい導入になると思う」

    「鳥肌が立った」ボウルズも絶賛
    ウィリアムズ代表のジェームス・ボウルズも、映画のリアルな描写を称賛した。

    「本当に素晴らしい作品だった。F1という世界を正確に、誠実に描こうという意図が感じられた。私は映画を“鳥肌が立った回数”で評価してるんだけど、今回は3~4回あったね。盛り上がって、最後に感動的に締めくくられるような場面がいくつもあった」

    「F1の魅力を、世界中の人々に理解してもらえるような形で伝えようとしてくれた。それが見事に形になっていた。公開が待ちきれないよ」

    映画内での自身の出演について尋ねられると、ボウルズは笑いながらこう答えた。

    「世界中の人のために、出演時間が短くて良かったよ!」

    「このスポーツが大好きで、人生をかけてやってきた。映画に関われたことは、自分にとって本当に大きな意味があった」

    F1/エフワン ジェームス・ボウルズF1特派員ローレンス・バレットにインタビューされるジェームス・ボウルズ

    「信じられない挑戦だったが、実現できた」ドメニカリが振り返る
    F1のCEOであるステファノ・ドメニカリも試写会に出席し、この作品が完成するまでの長い道のりを振り返った。

    「とても誇りに思っているし、F1の世界全体に感謝している。今日まで完成品を見ずに理解を示してくれた皆に、本当に感謝している」

    「ジェリー(・ブラッカイマー)、ジョー(・コシンスキー)、そしてAppleとワーナー・ブラザースにも感謝している。2021年2月にロンドンの私のオフィスに彼らが訪ねてきたときから始まったこの旅は、まるで昨日のように感じる。だが、本当に多くの苦労があった」

    「F1の実際のアクションと映画を、ここまで見事に融合させたのは初めてだと思う。結果は本当に素晴らしい。ストーリーも音楽もリズムもすべて気に入っている。観客の反応を見るのが楽しみでならない」

    「こんなことが可能だとは誰も思っていなかったけれど、実現できた。これは我々F1が次のレベルへ進むためのステップになるはずだ。そして、その変化にどう対応するかは我々次第だ。とにかく、ただただ驚くばかりで、この作品について、ブラッド・ピットや映画だけでなく、F1そのものについて多くの人が語ってくれるのが待ち遠しい」

  • F1モナコGP 2ストップ義務化にドライバー賛否「展開にスパイス」期待

    F1モナコGP 2ストップ義務化にドライバー賛否「展開にスパイス」期待

    今週末のF1モナコGPで導入される2回のタイヤ交換義務に関して、F1ドライバーたちが見解を語った。現F1ワールドチャンピオンのマックス・フェルスタッペンは、「展開にスパイスを加えるかもしれない」と期待を口にしている。

    モンテカルロ特有の狭く曲がりくねった市街地コースでのレースにさらなる興奮を持たせるべく、スポーティング・レギュレーション(競技規則)が変更され、決勝78周のレース中に各ドライバーは少なくとも3つの異なるタイヤ(ドライもしくはウェット)を使用することが義務付けられた。

    木曜の記者会見でフェルスタッペン(レッドブルF1)は次のように語った。

    「どう転ぶか分からない。すごくシンプルな展開になるかもしれないし、セーフティカーの有無で大混乱にもなる。ピットインのタイミングがかなり重要になってくると思う」

    「通常は1ストップで、ピット作業さえうまくいけば後は壁にぶつからないように集中するだけ。でも2ストップなら、ピットインのタイミングを読む必要が出てきて、ギャンブルや戦略の違いが生まれる。少しはスパイスになるんじゃないかな」

    モナコGP F1 マックス・フェルスタッペンフェルスタッペンは、新ルールがモナコの戦略をどう変えるかに注目している

    アルピーヌF1のピエール・ガスリーも同様に、新ルールによって中団グループに思わぬチャンスが生まれると語った。

    「チャンスもあるし、どうなるか分からない未知の部分もある。でもそれを恐れるのではなく、歓迎するべきだと思う」

    「実際どうなるかは誰にも分からない。あまり変わらないかもしれない。でもひとつ確かなのは、モナコでは予選がものすごく重要ということ。そこを決めれば、半分は勝負がついたようなものだからね」

    「それでも戦略の幅は広がるし、そこにしっかり対応できるかがカギになる」

    アストンマーティンF1のフェルナンド・アロンソも前向きな姿勢を見せた。

    「これはいいことだと思う。土曜夜に希望が持てるからね」

    「普段のモナコでは、土曜の予選が終わった時点でほぼ順位は決まってしまう。でも2ストップ制なら、日曜に順位を変えられる可能性がある。それはチャンスになる」

    「今回はテスト的な意味もあるだろうけど、どうなるかは日曜の夜に分かる。私は楽しみにしているよ」

    モナコGP F1 フェルナンド・アロンソフェルナンド・アロンソ「2ストップのおかげで土曜夜にも希望が持てる」

    ハースF1のルーキー、オリバー・ベアマンは、スタート位置に応じて理想の戦略が大きく変わるため、予選後の土曜夜に向けてチームが多忙になると見ている。

    「このルール変更は確実に影響が大きいと思うし、すごく興味深い展開になるはず」

    「予選前の段階では、どんな戦略がベストか誰にも分からない。なぜなら戦略はグリッド順位によって大きく左右されるから」

    「だからまずは予選で上位に入ることが大切。そのうえで、土曜の夜に日曜の戦略を詰めていくことになる。とにかく忙しい夜になると思う」