カテゴリー: メルセデスF1

  • アントネッリ F1サンパウロGP予選2番手「週末を最高の形で締めくくりたい」

    アントネッリ F1サンパウロGP予選2番手「週末を最高の形で締めくくりたい」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、2025年F1サンパウロGP予選で再び2番手を獲得し、「週末を良い形で締めくくりたい」と語った。スプリントに続き、決勝でもポールシッターのランド・ノリスの隣からスタートする。

    同日のスプリントで2位フィニッシュを果たしたアントネッリは、その勢いを予選にも持ち込み、最終ラップでノリスにわずか0.174秒差のP2。週末を通して安定した速さを見せている。

    「またランド(ノリス)の後ろになってしまって、正直ちょっと悔しい」とアントネッリは笑顔で語った。

    「今日は風がとても厄介で、ラップをまとめるのが本当に難しかった。でも最後のアタックでは悪くないラップができたと思う。最終コーナーで少しリアをロックさせてしまったけど、それでも大きな失敗ではなかったし、仮に完璧でもランドには届かなかっただろう。だからP2には満足しているよ」

    午後の予選では気温と風向きの変化により、各ドライバーが苦戦を強いられたが、アントネッリは終盤に集中力を切らさず安定したパフォーマンスを見せた。

    「コンディションは本当に難しかった。風がラップごとに変わるし、クルマの感触もつかみにくかった。それでも最後にいいラップをまとめられたのは良かった」と振り返る。

    日曜の決勝に向けては、「今朝のスプリントではとてもいいペースを見せられた。気温も低かったし、明日も同じようなコンディションなら僕たちにとって有利になるかもしれない」と自信をのぞかせた。

    「もちろん、前を走るのは簡単じゃない。ダーティエアの中で走るとグリップが落ちるから、スタートがすべてだと思う。ランドのスタートは最近すごく強いけど、僕も全力で挑むつもりだよ」

    また、メディアからメルセデスのマシン特性とタイヤ選択について聞かれると、アントネッリは冷静に答えた。

    「ミディアムで走ることも少し考えたけど、ソフトの方が感触が良かった。ミディアムとの差はほとんどなくて、むしろソフトの方が扱いやすかった。特に明日のスタートでは新品のソフトを使えるのがアドバンテージになると思う」

    「明日は本当に大きなチャンスだ」とアントネッリは語気を強めた。「フェラーリ勢とレッドブル勢を上回って、できればランドにプレッシャーをかけたい。コンストラクターズ争いでも重要な週末だから、チームのためにベストを尽くす」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) ブラジルグランプリ F1

    冷えた路面がメルセデスを後押しするか
    アントネッリが言及したように、メルセデスW15は今季を通じて低温下でのタイヤウォームアップと安定性に強みを持つ。インテルラゴスの日曜は再び冷え込みが予想され、路面温度が20℃前後にとどまれば、メルセデス勢にとって理想的な条件になる。

    一方でフロントローの相手は、今季最も好調なランド・ノリス。マクラーレンMCL39は高いコーナリング効率を武器にしており、アントネッリが述べた通り「ダーティエア」の影響を受けない先行争いが勝負の鍵を握る。

    新人ながら2戦連続でノリスを直接追う立場となったアントネッリ。冷静さと攻めのバランスを保てば、ブラジルGP初優勝も現実的な射程圏内にある。

  • アントネッリ F1サンパウロGPスプリント予選2番手「戦う準備はできている」

    アントネッリ F1サンパウロGPスプリント予選2番手「戦う準備はできている」

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリは、インテルラゴスで行われたスプリント予選で2番手を獲得し、明日のスプリントをフロントロウからスタートする。ポールのランド・ノリスにわずか0.097秒差まで迫る快走をみせたアントネッリは、今季ルーキーながら確かな存在感を示した。

    セッション序盤はトラフィックに悩まされる場面もあったが、SQ3では安定した走りを披露。「全体として良いセッションだった」と振り返り、翌日の決戦に向けて前向きな姿勢を見せた。

    「全体として良いセッションだったと思う」とアントネッリはコメント。

    「SQ1は少しバタバタしていて、トラフィックで難しい部分もあったけど、リズムをつかめてからは良かった。ソフトタイヤでのラップは最後のセクターで少し悔しい部分もあったけど、それでも悪くないラップだった。明日は2番手スタートだから、戦うことがたくさんある」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) F1 ブラジルグランプリ

    また、サンパウロの天候が不安定と予報される中、アントネッリはどんなコンディションにも備える覚悟を示した。

    「ウイングの動きにも注意しないといけない。今日とは全く違うコンディションになる可能性があるからね。天気も不安定だと思うけど、どんな状況にも対応できるように準備するよ。良いレースにしたい」

    ジョージ・ラッセル F1サンパウロGPスプリント予選「ポイントを積み重ねていく」

  • ジョージ・ラッセル F1サンパウロGPスプリント予選「ポイントを積み重ねていく」

    ジョージ・ラッセル F1サンパウロGPスプリント予選「ポイントを積み重ねていく」

    メルセデスのジョージ・ラッセルは、サンパウロGPのスプリント予選で4番手を獲得した。チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリが2番手に入る中、ラッセルも安定した走りを見せ、スプリントレースでの上位ポイント獲得を狙う。

    セッションを振り返ったラッセルは、自身の走りに手応えを感じつつも、SQ3でのコンディション変化に言及した。

    「全体を通して悪くなかった」とラッセルはコメント。

    「セッション中ずっと僕たちはほぼ同じ位置にいた。SQ3は少し奇妙な展開で、みんな少しずつ遅くなっていったけど、キミだけは違った。彼は本当に良い仕事をしたと思う。僕たちにとっても、2番手と4番手という結果はいいスタートポジションだ」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) F1 ブラジルグランプリ

    スプリントに向けては、チームのポイント争いを見据えた冷静な姿勢を示した。

    「今夜は雨の予報が出ているから、明日のレースはウェットになるかもしれない。でも、今はポイントを積み重ねていくことが大事だ」

    「僕たちはレッドブルやフェラーリと戦っている最中だから、確実にポイントを持ち帰りたい」

  • アンドレア・キミ・アントネッリ、ブラジルでセナの墓を訪問「世代を超える存在」

    アンドレア・キミ・アントネッリ、ブラジルでセナの墓を訪問「世代を超える存在」

    メルセデスのルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリは、F1サンパウロGPを前に、アイルトン・セナが眠るモルンビ墓地を訪れた。イタリア出身の18歳は、セナが亡くなった12年後に生まれた世代だが、その敬意は時代を超えている。

    幼少期から「心で走るとはどういうことか」を体現したセナの名を耳にして育ったアントネッリにとって、その存在は単なる伝説ではない。勇気と信念を象徴するセナの生き様は、今もなお多くの若いレーサーの道しるべとなっている。

    アントネッリは静かな時間を過ごし、墓前で手を合わせた。その瞬間、彼が敬意を表したのはセナという偉大なドライバーの記憶だけでなく、「偉大さを追い求めるすべての挑戦者を導く理念」でもあった。

    アンドレア・キミ・アントネッリ F1 アイルトン・セナ

    若きルーキーと伝説の絆:セナの精神は今も生き続ける
    アイルトン・セナの死から30年が経とうとする今も、彼の名前はF1の原点として語り継がれている。アントネッリがその墓を訪れたのは単なる敬意の表明ではなく、彼自身のモータースポーツ人生における指針を再確認する時間でもあったといえる。

    メルセデスでF1キャリアを歩み始めたばかりのアントネッリにとって、セナの精神――「限界を恐れず、情熱を信じること」――はまさに彼が今学ぼうとしている哲学そのものだ。
    静かな祈りの中で、彼は未来へ続くドライバーとしての覚悟を新たにしたに違いない。

  • ジョージ・ラッセル 2027年にフェラーリF1へ移籍すべきではない理由

    ジョージ・ラッセル 2027年にフェラーリF1へ移籍すべきではない理由

    2025年のF1シーズンも終盤戦に差し掛かるなか、ジョージ・ラッセルの将来をめぐる移籍の噂が再燃している。

    イタリアメディアは、フェラーリが2027年に向けてラッセル獲得を画策していると報じた。メルセデスと2026年までの契約を結んだばかりの彼だが、契約には退出条項が含まれているとされ、状況次第では移籍の可能性も否定できない。

    ラッセルは現在、F1キャリア最高のシーズンを送っており、ランキング4位(2勝・8回の表彰台)と絶好調。だが、そんな彼にとってフェラーリ行きは必ずしも魅力的な選択ではない。むしろ、2025年のマラネロ陣営が示した迷走ぶりが“警告”となっている。

    バスールの判断ミスが招いたフェラーリの「フラストレーション」
    2025年シーズンのフェラーリは、ハミルトンとルクレールというドリームラインアップを擁しながら、未だ未勝利という失望の年を送っている。SF-25は扱いが難しく、車高や挙動の不安定さが最後まで解消されなかった。両ドライバーが求めた空力アップデートを無視し、フレデリック・バスール代表はリアサスペンション改良で問題が解決すると主張したが、結果は裏目に出た。

    チーム内では技術部門の意見対立が続き、開発の方向性はバラバラ。レース現場でもミスが相次ぎ、心理的にも消耗した状態でシーズン終盤を迎えている。こうした“フラストレーション”に満ちた状況は、チームリーダーとして自信を深めているラッセルにとって、決して魅力的ではない環境だ。

    フレデリック・バスール(スクーデリア・フェラーリ)

    メルセデスで得た地位と、フェラーリでの現実的リスク
    現在27歳のラッセルは、メルセデスで完全にチームの中心的存在となり、ルイス・ハミルトン離脱後の“新時代”を牽引している。2025年のパフォーマンスも安定しており、明らかにチームリーダーとして成長を遂げている。

    一方でフェラーリに移籍した場合、ルクレールが長年築いてきた“エース待遇”を崩すのは現実的に難しい。実力にかかわらず、序列上は常に2番手扱いとなるリスクが高い。現状の安定した立場を捨ててまで、チーム内政治に苦しむ可能性のある環境へ飛び込むのは得策ではないだろう。

    2026年、メルセデスが再び頂点に返り咲く可能性
    2026年から施行される新レギュレーションに向け、メルセデスは再び最強エンジンを手にするとの噂が絶えない。過去のルール変更期における実績を考えれば、その可能性は決して低くない。デイモン・ヒルも「2026年のラッセルはタイトル候補になり得る」と述べており、チャンピオンシップ争いの最前線に立てる条件は整いつつある。

    ラッセルが守るべきは“現在の正解”
    2025年のフェラーリが示したのは、才能あるドライバーでもチーム構造が機能しなければ結果を出せないという現実だ。ラッセルは今、勝てるチーム、信頼できる組織、そして自らの地位をすでに手にしている。マラネロの赤い誘惑に惑わされるべきではない。

    2027年、彼に必要なのは「新天地」ではなく、「継続による頂点」だ。

    Source: F1 OVERSTEER

  • メルセデスF1代表 アントネッリを信頼「2026年には“本当のキミ”が見られる」

    メルセデスF1代表 アントネッリを信頼「2026年には“本当のキミ”が見られる」

    メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフは、アンドレア・キミ・アントネッリが2026年に「本当のキミ」を見せることになると語った。ルーキーとして挑んだ2025年シーズンを通じて多くを学び、2年目にはF1の環境に完全に適応した姿を見せると信じている。

    10月のアメリカGP前に、アントネッリとジョージ・ラッセルが2026年もメルセデスF1のドライバーとして継続することが発表された。2026年は新たな技術レギュレーションが導入される重要な節目の年となるが、ヴォルフは19歳の若手に長期的な視野で期待を寄せている。

    ヴォルフ「2026年はリセットの年。“本当のキミ”が見られる」
    アントネッリのルーキーイヤーは浮き沈みのある展開となった。序盤の好スタートからヨーロッパラウンドでの苦戦を経て、バクーで4位、シンガポールで5位、メキシコで6位と、後半戦では安定感を増してきた。

    ヴォルフはアントネッリの成長を次のように語る。

    「キミには長期的な将来がある。今の世代のマシンに、他のドライバーたちのようなグラウンドエフェクトカーでの経験なしに入るのは非常に難しいことだ」

    「来年はすべてがリセットされる。彼はすでに全サーキットを知っているし、メディア対応のプレッシャーやチーム内での働き方も理解している。だから2026年には“本当のキミ”が見られると思う」

    さらに、アントネッリが将来的にワールドチャンピオンになれるかと問われたヴォルフは、「もちろん、その通りだ」と即答した。

    メルセデスも課題を共有 風洞と実走データの不一致
    2025年シーズン、アントネッリだけでなくメルセデス自体もサーキットごとのパフォーマンス変動に悩まされてきた。ラッセルがシンガポールGPで優勝する一方、他の週末では競争力を欠くケースもあった。

    ヴォルフはその原因について次のように説明する。

    「シミュレーターと風洞の相関関係を見つけるのは非常に難しい。そして実際にサーキットに行くと、すべてが違って見える。シンガポールではあんなに競争力があるとは予想していなかった。レギュレーションの影響で、まるで“サプライズボックス”のような状態だ。トップチームのどこも相関性の問題に苦しんでいるようだ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    アントネッリの「2年目効果」に賭けるメルセデスの再生プラン
    2026年の技術レギュレーション変更は、メルセデスにとって体制再構築の絶好の機会となる。ヴォルフが「リセット」と表現したように、マシン開発とドライバー成長が同時にリスタートを迎える構図だ。

    アントネッリはすでに全サーキットを経験し、F1でのレース運び・メディア対応・チーム内連携といった要素を学び終えている。次の課題は、走行中の状況判断と開発フィードバックの精度を高め、ラッセルとともに“新世代のメルセデス”を象徴する存在となることだ。

    2025年の後半に見せた安定したパフォーマンスは、その兆しを示している。2026年、チームとドライバーの両方が再び頂点を狙うための鍵は、ヴォルフの言う「本当のキミ」がどれだけ成熟した姿で現れるかにかかっている。

  • メルセデスF1 アントネッリとラッセルの順位交換を反省「判断が遅すぎた」

    メルセデスF1 アントネッリとラッセルの順位交換を反省「判断が遅すぎた」

    メルセデスF1は、メキシコシティGP決勝におけるチーム内の指示判断が遅すぎたことを認めた。1回目のピットストップ後、ハースF1チームのオリバー・ベアマンが3番手に浮上し、その後方にはメルセデス勢のアンドレア・キミ・アントネッリとジョージ・ラッセルが続いていた。

    ラッセルはアントネッリに引っかかりペースを失っていると感じており、背後からはオスカー・ピアストリのプレッシャーも受けていた。

    数周にわたり無線で訴えた末、チームオーダーによりアントネッリが前を譲る形となったが、ラッセルはベアマンを抜くことができなかった。

    メルセデスのチーム代表代理を務めるブラッドリー・ロードは、この状況を次のように振り返った。

    「非常に難しい状況だった。キミは1ストップ戦略を遂行しており、求められた通りにタイヤをマネージして走っていた。一方のジョージは、キミに追いつきながらもピアストリに追い立てられ、前のクルマの乱気流の中でタイヤをより多く消耗していた。明らかに速さがあると感じていたが、抜けずにいた」

    「我々としてはドライバー同士を戦わせる方針を基本としており、その意図もあって判断に時間がかかってしまった」とも述べた。

    結局、チームは2台の順位を入れ替える決断を下したが、そのタイミングの遅れが結果に響いたとロードは認めている。

    「最終的に順位を入れ替えたが、今振り返ると、ホールドするにせよスワップするにせよ、もっと早く決断すべきだった。ジョージが前に出た時点でタイヤはすでにベストを過ぎており、ベアマンを抜くことができなかった。後半の第2スティントでも新しいタイヤで挑んだが、やはりオーバーテイクには至らなかった。単純に我々は十分な速さを持っていなかったということだ」

    最終的に、アントネッリとラッセルは6位と7位でフィニッシュ。レース終盤、ラッセルは順位をアントネッリに返してゴールした。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1

    チーム戦略の「優柔不断」が若手育成にも影響
    今回のメルセデスの対応は、単なる順位の入れ替えにとどまらず、チーム全体の意思決定プロセスに課題を残した。アントネッリは明確な1ストップ戦略を遂行中で、レースマネジメントとしては正しい走りをしていたが、ラッセルの背後で発生した「停滞」が結果的に両者のタイヤを悪化させた。

    ラッセルにとってはチームへの不満が残る展開であり、アントネッリにとっては学習機会とはいえ“譲る”経験を強いられる形となった。若手とベテランのバランスをどう取るか──その判断力が今後のチーム運営の焦点になりそうだ。

    また、ベアマンがこの2台を抑えきったことは、ハースF1チームと小松礼雄代表にとっても価値のある結果となった。メルセデスの優柔不断さが、若手2人の対照的なキャリア段階を際立たせたレースだったといえる。

  • ラッセル メルセデスF1契約に“自動更新条項” 2027年残留は「自分次第」

    ラッセル メルセデスF1契約に“自動更新条項” 2027年残留は「自分次第」

    メルセデスF1のジョージ・ラッセルは、自身の新契約に「パフォーマンス条項」が盛り込まれていることを明かし、2027年のシートが「自分の手の中にある」と語った。

    ラッセルは10月のF1アメリカGP直前に新契約を発表。公式には2026年までとされているが、実際には1+1形式(チーム側のオプション)ではなく、一定の成績基準を満たした場合に自動更新される条項が設定されているという。

    2027年の去就は「自分のパフォーマンス次第」
    ラッセルはメキシコGP直前、『The Telegraph』紙の取材で次のように語った。

    「これまで公には言っていなかったけど、契約には特定の条項がある。もし来年、自分があるパフォーマンス基準を達成すれば、2027年まで自動的に更新される。だから、僕のシートは自分の手の中にある。チームに引き延ばされているわけじゃない。もし僕が結果を出せば、100%メルセデスに残る」

    この契約形態により、ラッセルはトト・ヴォルフの判断に左右されず、自身の成績で将来を決めることができる立場を得た。

    フェルスタッペンとの交渉が影響した背景
    この「パフォーマンス条項」は、2025年のドライバー市場にも大きな意味を持つ。トト・ヴォルフ代表は今年初め、レッドブルのマックス・フェルスタッペンと交渉を行ったとされ、これがチーム内の緊張を高めた要因となった。

    ヴォルフはかねてからフェルスタッペンを高く評価しており、メルセデスへの移籍を望む姿勢を隠していなかった。結果としてラッセルの契約交渉は遅れたが、最終的にはこの“駆け引き”が彼にとって有利に働いた。

    好調な成績で交渉力アップ 年俸は約30億円に
    ラッセルは2025年シーズンここまで2勝を挙げ、6回の表彰台を獲得してドライバーズランキング4位につけている。これにより、彼は当初よりも好条件で契約を締結できたと明かす。

    「すべてうまくいったよ。実は2024年10月に契約したかったけど、今の方がずっといい条件を手にできた。時には自分の能力を信じることが大事だと思う。僕はさらに強くなっていると感じている」

    新契約の年俸は推定3,000万ポンド(約30億円)とされ、フェルスタッペン、ルイス・ハミルトンに次ぐ高額水準。広報活動など義務的な業務日数も減らされ、より競技に集中できる環境を得たという。

    ジョージ・ラッセル メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1

    ヴォルフの「二枚舌」交渉の勝者はラッセル
    今回の契約更新は、トト・ヴォルフの“フェルスタッペン構想”を前提にした中で、ラッセルが実力で自らの地位を確立したことを示している。

    アンドレア・キミ・アントネッリが将来のエースと見なされているメルセデスにおいて、ラッセルはチームの安定軸として評価を取り戻した格好だ。

    2027年に向けてフェルスタッペンの移籍が再燃する可能性はあるものの、今回の契約条項により、ラッセルは「実績で残留を勝ち取る」道を手に入れた。

    彼が今後も結果を出し続ける限り、メルセデスのシートは揺るがないだろう。

  • ジョージ・ラッセル、メルセデスF1のチームオーダー対応に不満「即断すべき」

    ジョージ・ラッセル、メルセデスF1のチームオーダー対応に不満「即断すべき」

    メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1メキシコGP決勝で発生したチームオーダー騒動について、「やるならすぐにやるべきだった。もしくはやらないべきだった」と語り、チームの対応が後手に回ったことへの不満を明かした。

    決勝では、残り約30周の時点でラッセルが5番手を走行。前方にはチームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリが、さらにその前にはハースのオリバー・ベアマンが3番手で走行していた。

    背後からはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が迫っており、ラッセルは自分の方が速いと感じてアントネッリの前に出るよう要請。もしベアマンを抜けなければポジションを戻すと申し出たという。

    しかし、チーム側はすぐに判断を下さず、無線ではエンジニアのマーカス・ダドリーが「リアタイヤの温度を下げて」と指示。これに対し、ラッセルは放送でピー音処理されるほどの怒りの反応を見せた。

    最終的にアントネッリがラッセルを前に行かせたものの、その直後に第2スティントのピットストップが重なり、ラッセルはベアマンを抜けず。アントネッリが約束通り前に戻り6位、ラッセルは7位でレースを終えた。なお、アントネッリがシーズンで初めてラッセルを上回る結果となった。

    ラッセルはレース後、次のように語った。

    「普段、僕たちはチームとして動いているし、コンストラクターズ選手権ではフェラーリやレッドブルとの2位争いをしている。キミがベアマンを抜けずに苦しんでいたのは見えていたから、僕がDRSの列の中でタイヤがいい状態の時に攻める準備はできていた。結局、判断が遅れすぎて、その時点ではもうポジションを入れ替える意味がなかった。やるならすぐに、でなければやらないべきだった」とラッセルはRacingNews365などに語った。

    さらに、レース中の無線での不満について質問されると、ラッセルは冷静に説明した。

    「マーカス(ダドリー)は単にチームのメッセージを伝えているだけで、彼自身が決定権を持っているわけじゃない。だからチーム全体で話し合う必要がある。僕はキミと戦っているわけじゃなくて、フェラーリやレッドブルと戦っている。結果的にP6とP7で終わったけど、もう少し違う結果にできたかもしれない」と締めくくった。

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) F1 メキシコシティGP

    メルセデス内部での優先順位と判断の遅れ
    メキシコGPでは、メルセデスがチームオーダーを出すタイミングを逃したことが結果に影響した。アントネッリを早めに前後入れ替えていれば、ラッセルがベアマンを抜く可能性もあったが、決断が遅れたことでチャンスを逸した。

    また、アントネッリがラッセルを上回ってフィニッシュしたのは今季初めてであり、ルーキーの着実な成長を示す象徴的な一戦にもなった。一方で、メルセデスとしてはチーム内順位よりもコンストラクターズ2位争いを優先すべき局面での迷いが課題として浮き彫りになった。

    残り3戦、メルセデスがどのように内部の指揮系統を整理し、フェラーリやレッドブルに挑むかが注目される。

  • ジョージ・ラッセル F1メキシコGP「芝刈りレースみたいだ」FIAを痛烈批判

    ジョージ・ラッセル F1メキシコGP「芝刈りレースみたいだ」FIAを痛烈批判

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、F1メキシコGP決勝で複数のドライバーがコーナーをショートカットしながら順位を維持したことに対し、「理解できない」とFIAの対応を強く批判した。

    スタート直後、ターン1〜3で5台がコースを外れたにもかかわらず、裁定はなし。ラッセルは「明らかに間違ったブレーキングをしたのに罰がない」と怒りをあらわにした。

    「3人のドライバーがコーナーをカットしてポジションを保っているのが理解できない。ブレーキを遅らせてミスしたのに、そのままショートカットして何の罰もない。正直、かなり腹が立った」とラッセルはレース後に語った。

    さらに、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とのバトル中にも同様のシーンがあり、不公平だと指摘した。

    「マックスはターン4でコースを外れて戻ってきた。僕にはどうしようもなかったけど、あれもペナルティになるべきだった」とラッセルは続けた。

    「ここは芝生だからこそ“逃げ道”がある。グラベルだったら誰も行かない。ほぼ毎年こういうことが起きている。カルロスが去年、シャルルがその前、ルイスは10年前も同じだ。もう“芝刈りレース”みたいだよ」と皮肉を込めて語った。

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) F1 メキシコGP

    「正しく走った者が損をする」
    最終的にラッセルは7位でフィニッシュ。メルセデス勢は苦しい週末となったが、本人は「根本的なルール運用の見直しが必要だ」と主張した。

    「外側から仕掛けても、うまくいけば抜けるし、ダメでも芝を突っ切って同じ位置に戻れる。これじゃレースにならない。ルクレールは全く曲がる気がなかったし、フェルスタッペンもリスク全開だった。正しく走った僕たちが一番損をしている」とラッセルは締めくくった。

    安全性よりも公平性の議論へ
    メキシコの第1コーナーは、ランオフが芝生と舗装エリアで構成されており、ドライバーが“逃げられる”設計になっている。
    これにより事故リスクは低減するが、ラッセルの指摘通り「誤っても罰を受けない環境」が競技の公平性を損ねているとの声も多い。
    FIAはレース後の声明で特別な調査を示唆しておらず、再発防止策が求められている。