カテゴリー: メルセデスF1

  • アントネッリ、SNSアイコンを黒一色に変更:F1カタールGP後に中傷殺到

    アントネッリ、SNSアイコンを黒一色に変更:F1カタールGP後に中傷殺到

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが、F1カタールGP後に自身のInstagramアカウントのプロフィール画像を黒一色に変更し、事実上の“ブラックアウト”状態にした。レース終盤のミスをきっかけに、SNS上で過度な批判や心ない投稿が相次いだことが背景にあるとみられる。

    アントネッリはカタールGP決勝で5位を走行していたが、終盤にターン9でコース外に膨らみ、ランド・ノリスに4位を譲る結果となった。

    この2ポイントの移動は、タイトル争いが最終戦アブダビまでもつれ込む状況に大きな影響を与える可能性がある。

    レッドブル関係者の発言が火種に
    このシーンについて、レッドブルのエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼが「まるでノリスに道を譲ったようだ」と無線でコメントしたことが拡散。さらにヘルムート・マルコが「彼は意図的に通した」とメディアに語ったことで議論は加熱した。

    こうした発言がSNS上での批判を後押しし、アントネッリのアカウントには不当な書き込みが集中。彼が急きょプロフィール画像を黒く変更したのは、この状況への抗議か、あるいは静かに距離を置く意思表示と受け止められている。


    トト・ヴォルフが強く反論「完全なナンセンス」
    批判が広がる中、メルセデス代表のトト・ヴォルフはマルコの主張を一蹴した。

    「これは完全なナンセンスだ。聞いていて信じられない」とヴォルフは語り、アントネッリが意図的にノリスを通したという見方を強く否定した。

    「我々はコンストラクターズ選手権の2位争いをしている。アントネッリ自身も表彰台を狙える可能性があった。そんな状況で“譲る”わけがない。どうしたらそんな話になるのか理解できない」

    さらにヴォルフは、レース展開そのものへの不満やミスへの悔しさを吐露しつつも、「だからといって事実と異なる批判をぶつけるのは許されない」とし、アントネッリに向けられた過剰な反応に強い懸念を示した。

    タイトル争いはいよいよ最終戦へ
    一方、カタールGPではマックス・フェルスタッペンが優勝。マクラーレンがセーフティカー中にピットインしなかった戦略判断が裏目に出て、オスカー・ピアストリの勝機は消えた。ピアストリはチームメイトのノリスより16ポイント後方で最終戦アブダビへ向かう。

    ノリスは今回の4位で依然チャンピオンシップをリードしており、アブダビで3位に入れば自力で初タイトルを獲得できる。一方、フェルスタッペンは優勝、かつノリスが4位以下という条件が必要となる。

    アントネッリの一件は、白熱するタイトル争いの陰で起きた象徴的な出来事となり、若手ドライバーが抱えるプレッシャーとSNS時代の影響力の大きさを改めて浮き彫りにした。

  • メルセデスF1代表 “アントネッリが譲った”発言のフェルスタッペン陣営を批判

    メルセデスF1代表 “アントネッリが譲った”発言のフェルスタッペン陣営を批判

    メルセデスF1チーム代表のトト・ヴォルフは、2025年F1カタールGP終盤におけるジャンピエロ・ランビアーゼ(マックス・フェルスタッペンのレースエンジニア)の無線発言を「ブレインレス(考えなし)」と痛烈に批判した。

    問題となったのは、ランド・ノリスがキミ・アントネッリをペナルティメットラップで追い抜いた場面について、ランビアーゼがフェルスタッペンに「アントネッリがただ脇に寄ってノリスを行かせたように見える」と伝えたこと。これにヴォルフが強く反応し、レース後の取材で厳しい言葉を投げかけた。

    ノリスの逆転オーバーテイクが引き起こした火種
    レース終盤、ノリスはアントネッリの後ろでしばらく苦戦していたが、メルセデスの新人がターン10でワイドにふくらんだことでオーバーテイクが成立。この2ポイント差がタイトル争いに大きく影響し、最終戦アブダビへのノリスのリードは 12ポイント に。

    ランビアーゼはこの場面について無線でフェルスタッペンに「アントネッリはただ引き返ってノリスを行かせたように見える」と伝え、これがヴォルフの逆鱗に触れた。

    ヴォルフ「完全なナンセンス。腹が立つ」
    ヴォルフはレース後のSky Sportsの取材で、明確に怒りを表した。

    「これは完全にナンセンスだ。そんなことを言うなんて信じられない」

    「我々はコンストラクターズ選手権の2位を争っている。キミ自身もポディウム(3位)を狙って戦っていた。どうすればこんなことを言えるのか?腹が立つ。レース内容にもミスにも怒っているが、この発言は本当に理解できない」

    ヴォルフは、アントネッリの走行が“意図的”である可能性を強く否定した。

    ジャンピエロ・ランビアーゼ(マックス・フェルスタッペンのレースエンジニア)

    ランビアーゼはすでに謝罪、ヴォルフも「空気はクリアになった」
    一方、彼はすでにランビアーゼ本人と会話したことも明かした。

    「GP(ランビアーゼ)と話した。彼はあの瞬間とてもエモーショナルだったのだろう。彼らはP3が必要だったんだ。今の結果ではタイトル争いの条件が変わってしまった」

    「私は彼に言った。『キミはただオフしただけだ』と。前のコーナーで少し挙動が乱れ、その影響で次の左コーナーの進入スピードが落ち、そこでアクセルを入れた時にああいうことは起こり得る。GPとはすべてクリアだ」

    ランビアーゼは「状況を見ていなかった」と釈明し、SNSで騒ぎになったことへの謝罪も行ったという。

    アントネッリ「予想外の“マッシブ・モーメント”。ただのミス」
    当のキミ・アントネッリも、ノリスへの“譲り”疑惑を完全否定した。

    「正直、とても悔しい。ポディウムが近かっただけにね」

    「カルロス(サインツ)の後ろで多くの時間を失った。ダーティーエアがきつくて、タイヤのオーバーヒートも酷かった。ハードでカルロスに追いつくためにプッシュした結果、ターン9で少し速く入りすぎて大きなスライドが出た」

    「予想外だったけど、とにかくリアを失ってコースオフした。ただのミスだよ。あそこでポジションを失ったのは本当に残念だった。あと2ポイントあったはずなのに」

    アントネッリは状況を具体的に説明し、パフォーマンスの限界を攻めた結果だったと語った。

    タイトル争いは最終戦アブダビへ
    この結果、ランキングは以下のように推移した。

    ・ランド・ノリス:首位、フェルスタッペンに対して 12ポイント差
    ・マックス・フェルスタッペン:2位
    ・オスカー・ピアストリ:首位から 4ポイント差の3位

    最終戦アブダビは、3者によるタイトル決定戦となる。

  • ジョージ・ラッセル F1カタールGPスプリント予選「ここ最近ずっと良くなかった」

    ジョージ・ラッセル F1カタールGPスプリント予選「ここ最近ずっと良くなかった」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2025年F1カタールGPのスプリント予選で2番手を獲得し、自身のパフォーマンスに「驚いた」と語った。

    ここ最近の1周ペースに苦しんでいたラッセルにとって、この結果は復調の手応えを感じる内容となった。メルセデスはコンストラクターズ2位争いの渦中にあり、ここカタールで強い週末を求められている。

    ラッセルは金曜のスプリント予選で、ポールのオスカー・ピアストリと3番手ランド・ノリスの間に割って入る好タイムを記録。高速コーナー主体のルサイル・サーキットはオーバーテイクが難しく、スタート位置がより重要になると指摘した。

    ラッセル「ようやく良いラップをまとめられた」
    「ここ最近、シンガポールを除いて僕の予選は本当に良くなかったんだ。だから今日は満足しているよ。セッションを通して常に良い位置にいる感触があったし、ラップをきちんとまとめることができた」

    そう語ったラッセルは、ルサイルの走り心地についても触れた。

    「このサーキットを走るのは本当に楽しい。とても速くて、グリップも高い。気持ちいいよ」

    しかしスプリントでの展開は読みづらいという。

    「気分を下げるつもりはないけど、おそらく勝負の決め手はターン1になるだろうね。今日はドライバーズ・ブリーフィングで“なぜDRSを延長しないのか”が話題になったんだ。スプリントの後に調整されればいいけど、現状だとオーバーテイクはかなり難しいと思う。もちろん、僕たちは良いポジションからスタートできる。それを活かすよ」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) カタールグランプリ

    キミ・アントネッリは7番手「ちょっと散らかった予選だった」
    チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリは7番手。SQ2で大きなスナップに見舞われた影響で自信を失い、SQ3では攻めきれなかったと振り返った。なおアントネッリは、アイザック・ハジャーのトラックリミット違反によるタイム抹消で辛くもSQ3進出を果たしている。

    「僕の予選は少し散らかった内容だった。SQ2でかなり大きなミスをしてしまって、そこで少し自信を失った。グリップを最大限に引き出せなかったし、ポテンシャルはかなり高かったはずなのに、常に一歩届かない感触だった。データをよく見て、明日はもっと速く走れるようにしないといけない」

    メルセデスは依然としてランキング2位の座を争っており、ラッセル2番手、アントネッリ7番手というスプリント予選結果は、週末全体の流れに弾みをつける可能性がある。

  • ジョージ・ラッセル “残酷すぎる”F1グラウンドエフェクト時代との別れを歓迎

    ジョージ・ラッセル “残酷すぎる”F1グラウンドエフェクト時代との別れを歓迎

    メルセデスのジョージ・ラッセルは、2025年末で終了するF1のグラウンドエフェクト時代について、「まったく恋しくならない」と断言した。2022年の規則導入から続いた“過酷なマシン”に対し、身体的負担の大きさを強調。特に序盤の深刻なポーポイズ現象については、「健康安全上、デザイナーをリグに乗せるのすら危険だった」と衝撃的な裏話を明かした。

    2026年に導入される新レギュレーションでは、アンダーフロア依存のダウンフォースから大きく脱却するため、ラッセルはこの移行を心から歓迎している。

    「本当に残酷なクルマだった」ラッセルの本音
    カタールGP前に、現在のグラウンドエフェクト規定に別れを告げる準備はできているかと問われたラッセルは、遠慮なくこう答えた。

    「もちろんだ。本音を言えばね。正直、ものすごく残酷なクルマなんだ。僕たちには、サスペンションの動きをシャシー側から再現してラップを再生するリグがあるんだけど、僕とルイスは、バクーの再現走行をチーフデザイナーの誰かに体験させようとしたんだ。でも安全担当者から『危険すぎる』と言われて止められた。それでどれほど酷かったか分かると思う」

    “揺さぶられ続ける90分” ドライバーの肉体は限界
    ラッセルは、現在のマシンがドライバーに与えてきた負荷をあらためて説明する。

    「1時間半のあいだ、全身が揺さぶられ続ける。背中も身体も、目もだ。初めてラスベガスに行ったときなんて、クルマが激しく路面に当たって、ブレーキボードが見えなかったことを覚えている」

    「時速240マイルで走っていて、ブレーキングの看板が見えないんだ。他のドライバーにも聞いたけど、半分くらいは同じ状況だった」

    「だから、この規定から離れられるのは本当にうれしい」

    ジョージ・ラッセル フォーミュラ1カー

    2026年は“アンダーフロア依存”からの脱却へ
    2026年マシンは床下のダウンフォース依存を下げ、2021年以前に近い空力哲学へと移行する。これにより、ポーポイズの根本的な改善が期待され、ドライバーはより“扱いやすい”コクピット環境を得られる見込みだ。

    また、パワーユニットも新世代ハイブリッドへ移行し、エンジンと電動のバランスが大きく変わることで、マシンのフィーリングそのものが刷新される。

    ラッセルにとって、これは単なるレギュレーション変更ではない。3年間にわたり肉体を痛めつけてきた“拷問装置のような”マシンから、ついに解放される瞬間でもある。

    グラウンドエフェクト時代の終わりが意味するもの
    2022年に“接近戦促進”の目的で導入されたグラウンドエフェクトだが、現実にはドライバーたちの首・背中・視界に甚大な負荷を与え、安全上の議論を引き起こした。ラッセルはその象徴的な存在であり、“時代の終焉を喜ぶ”姿は、この3年間がどれほど厳しいものであったかを物語っている。

    2026年に向けて、彼はようやく“揺さぶられないF1”を迎える準備が整ったようだ。

  • メルセデスF1のトト・ヴォルフ、アントネッリの急成長に確信「計画通りだ」

    メルセデスF1のトト・ヴォルフ、アントネッリの急成長に確信「計画通りだ」

    メルセデスF1のチーム代表トト・ヴォルフは、ラスベガスGPで鮮烈な走りを見せたアンドレア・キミ・アントネッリについて、「今は発展途上のごく初期段階にすぎない」と強調し、来季以降にさらなる伸びしろがあると語った。

    ラスベガスGPで予選17番手から追い上げたアントネッリは、5秒ペナルティによって一度は5位に後退したものの、マクラーレン勢の失格により3位へ昇格。今季3度目の表彰台を獲得した。

    予選失敗からの完璧な挽回「19歳でこれはすごい」
    トト・ヴォルフは、アントネッリが19歳という若さでビッグチームに放り込まれながらも、期待以上の成長曲線を描いていると語った。

    「彼は19歳だ。我々はずっと『ルーキーイヤーは難しい』と言ってきたし、実際にそういう瞬間は見てきた」

    「ビッグチームに“パラシュートで降りてきた”ような形で、知らないサーキットも多い。そのうえプレッシャーも大きい。だが、これが想定していた成長の軌道だ。来年(2026年)は皆が新しいクルマになる。彼は1年分の経験を積み、もっと成熟する。すべて計画通りだ」

    ハードタイヤでの長距離走行、判断力も評価
    アントネッリは予選Q1敗退により17番手スタートとなったが、これが戦略を有利に運んだ。ソフトでスタート後、早いVSCでハードに交換し、ほぼ全レースを走り切った。

    ヴォルフはその判断力と持久力を称賛した。

    「最初はワンストップが現実的だとは思わなかった。だが周回を重ねるごとに速さが戻り、グレイニングを克服した。非常に価値ある3位だった」

    スタート罰則の根拠「センサーを確認する必要がある」
    アントネッリはスタート前にマシンが“わずかに動いた”として5秒ペナルティが科された。ヴォルフはその根拠に疑問を呈している。

    「クラッチにも不規則な動きはなかったように見えた。FIAはセンサーを持っているから、その判断を待つ必要がある」

    「私だけが見えたのかもしれないが、少し動いたようには見えた。ただし、クラッチを離したりブレーキを離した動きではなかったと思う。FIAの説明を待つ」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ アンドレア・キミ・アントネッリ

    「決断を疑ったことは一度もない」
    アントネッリは今季すでに3度の表彰台とスプリントポール1回を記録。サンパウロでは予選でチームメイトを圧倒するなど、一発の速さも示している。

    ヴォルフは、アントネッリを早期にF1に昇格させた判断は揺るがなかったと語る。

    「アップダウンの激しいシーズンになることは最初から分かっていた。素晴らしい瞬間も、頭を抱えたくなる瞬間もあるだろうとね」

    「これは発展の終わりではなく、まだごく初期段階だ。来年も、そしてその先の何年も、キミはもっと強くなると確信している」

  • メルセデスF1、アントネッリの“謎の微動”判定でFIAに説明求む

    メルセデスF1、アントネッリの“謎の微動”判定でFIAに説明求む

    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフは、2025年F1ラスベガスGP決勝でアイザック・ハジャーのチームメイトであるアンドレア・キミ・アントネッリに科された「フライングスタート(フォルススタート)」判定について、原因が分からないとしてFIAに説明を求めている。

    アントネッリはスタート直前にグリッドボックス内で“ごくわずかに”マシンが動いたとして5秒ペナルティを受けた。P17スタートから序盤にハードタイヤへ切り替えるロングスティント戦略を選択し、チェッカー後は4位でフィニッシュしたものの、ペナルティにより一度は5位へ降格。

    しかし、レース後にマクラーレン勢がダブル失格となったことで、最終結果は3位へ繰り上がった。

    ヴォルフは、この動きがドライバーの操作によるものではない可能性を示唆している。

    「クラッチにもブレーキにも異常なし」ヴォルフ、原因不明と強調
    「クラッチにも異常は見つからなかったし、我々を不正スタートへ導くような兆候も何もなかった」
    とヴォルフはRacingNews365などに語った。

    「FIAは専用のセンサーを持っているから、彼らの説明を待つことになる。僕には確かに“わずかな動き”があったように見えたが、それはクラッチを放したり、ブレーキペダルを離したことによる動きとは断定できない」

    「だからこそ、FIAがどう説明するか見てみよう」

    P17→3位 “現実的ではなかった”驚異の追い上げ
    ヴォルフは、アントネッリの追い上げ自体にも驚いたと語っている。

    「P17スタートで、序盤にアグレッシブにピットへ入ったとき、正直、それで最後まで走り切るのは現実的ではないと思っていた」

    「だが彼は周回を重ねるごとに速さを増し、グレイニングも克服した。ペナルティがあってもP5は本当に見事な結果だった。もしもっと前からスタートしていたら、どこまで行けたのか分からない」

    メルセデスはFIAの最終説明を待っているが、アントネッリの走りはルーキーとしての存在感をさらに強める週末となった。

  • キミ・アントネッリ F1ラスベガスGP決勝「本当にリスキーな作戦だった」

    キミ・アントネッリ F1ラスベガスGP決勝「本当にリスキーな作戦だった」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、2025年F1ラスベガスGPで3位表彰台を獲得した。

    ウェットコンディションとなった予選でQ1敗退を喫し、決勝は17番手スタートという苦しい状況だったが、チームが選択した「超早期ピットストップ」が勝負の分岐点となった。

    アントネッリは2周目終了時点でハードタイヤへ交換し、そのまま最後まで走り切る作戦を敢行。タイヤのデグラデーションが極めて小さい同サーキットの特性を最大限に活かす形となり、大幅な順位上昇につながった。

    さらに、レース後にマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリがスキッドブロック磨耗による失格となったことで、アントネッリは5位から繰り上がり3位に確定。自身に課せられた5秒ペナルティ(ジャンプスタート)も結果的に影響を受けない結果となった。

    「途中は不安だった」それでも走り切ったハードタイヤ
    アントネッリはレース後、マクラーレン勢失格の発表前に取材へ応じ、チームの作戦をこう振り返った。

    「本当にうれしい。戦略はすごくリスキーだった。レースの半分くらいまでは正直かなり不安だった。グレイニングが出始めて、このまま最後まで持つのか確信が持てなかったんだ」

    「でも無線で“プランBに移行する”と言われて、つまりこのセットで走り切る方針になった。だから、とにかくタイヤをうまくマネジメントしようと集中した。するとグレイニングが少しずつ消えて、タイムも回復してきて、最終的にはオスカーとシャルルを後ろに抑え込むことができた」

    「もちろん、ペナルティで4位を失ったのは運が悪かったけど、それでもすごく強い結果だと思う」

    アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ブラジルに続く連続表彰台、復調の流れは確かなものに
    前戦ブラジルGPで2位表彰台を獲得していたアントネッリは、今回で2戦連続のトップ3入り
    。
    ヨーロッパラウンドで苦戦した時期から一転、パフォーマンスは明らかに上向いている。

    「マシンのフィーリングはどんどん良くなってきているし、ここ最近は本当にドライブするのが楽しい。ブラジルのあと、いいモメンタムが続いている」

    「昨日(予選)は残念で、すごく悔しかった。でも今日は本当に挽回できた。残り2戦に集中したいし、シーズンを最高の形で締めくくりたい」

    アントネッリはまだルーキーシーズンの真っただ中だが、ここに来て急速な成長を示している。ラスベガスでの“背水の陣”からの3位獲得は、タイトル争いの陰で存在感を確実に高める一戦となった。

  • ジョージ・ラッセル F1ラスベガスGP決勝「またステアリングの問題が出た」

    ジョージ・ラッセル F1ラスベガスGP決勝「またステアリングの問題が出た」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2024年大会で見せたラスベガスGPでの圧倒的なパフォーマンスを再現することはできなかったが、今季型マシンの進歩については前向きな姿勢を示した。

    ラッセルは2025年F1ラスベガスGP決勝を3位でフィニッシュし、その後、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリが失格となったことで正式に2位へ繰り上がった。

    序盤は2番手を走行し、ピットストップ後にノリスの後ろへ戻る形となったラッセルだったが、レース中は再びステアリングの問題に見舞われ、苦しい戦いを強いられた。

    ステアリングの問題が再発「楽しいレースではなかった」
    「予選と同じで、5周目くらいからまたステアリングの問題が出た」とラッセルは語った。「その問題に対処しながら走っていたけど、だんだん慣れてきて、最初のスティントのペースは悪くなかった。」

    「2回目のスティントで、マックス(フェルスタッペン)がピットアウトしてきたとき、『よし、攻めるぞ』と思ったんだ。でもそこでタイヤをグレイニングさせてしまって、フロント右が限界にきた。」

    「『このタイヤじゃ最後までもたないと思う』とチームに伝えたけど、ギャップ的に大丈夫だと自信を持っていた。でも毎周が本当にキツかった。どんどん遅くなっていくし、『全然楽しくない』って感じだった。今日は3位が精一杯だったし、1周目以外はあまり楽しめるレースじゃなかった。」

    ジョージ・ラッセル メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    昨年の“支配”から一変も、メルセデスは進化を強調
    2024年のラスベガスでは、ラッセルがルイス・ハミルトンとの1-2フィニッシュを飾ったメルセデスだったが、今回はフェルスタッペンに20秒以上の大差をつけられる結果となった。

    しかしラッセルは、この結果に悲観する必要はないと強調する。

    「今シーズン全体を見ればわかる通り、去年のシンガポールでは僕たちは酷かったのに、今年は勝っている。去年のラスベガスでは支配的だったけど、今年は表彰台だった。」

    「つまり、僕たちは24戦全体で見れば“より良いクルマ”を持っている。去年のマシンはコースによって極端に強かったり弱かったりした。」

    「だから、今年のほうがシーズンを通してポイントを積み重ねられる。ただ、そのぶん去年ほどのハイライトは減るかもしれないね。」

  • ジョージ・ラッセル F1ラスベガスGP予選「パワステがないみたいだった」

    ジョージ・ラッセル F1ラスベガスGP予選「パワステがないみたいだった」

    ジョージ・ラッセル(メルセデス)は、2025年F1ラスベガスGPの予選で4番手を獲得したものの、「ステアリングの問題」によってQ3の走りが崩れたと明かした。

    路面が濡れた難しい状況の中で、ラッセルはFP3、Q1、Q2を全てトップで終えるほど速さを示していたが、最後のアタックで突如クルマの操舵感覚を失ったという。

    また、チームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリはQ1で17番手に終わり、直前の雨により極端に滑りやすい路面に苦しんだ。両者ともに、予選ではメルセデスの強さが最後まで発揮しきれない展開となった。

    ラッセル「パワステがないみたいだった」
    ラッセルはQ3で突如ステアリングが重くなり、コーナーでまともに向きを変えられなかったと説明した。

    「Q3は本当にうまくいかなかったけど、最後の3周は何かステアリングの問題があった。パワステを失ったみたいだったんだ。クルマの感触が良くなくて、ポールを取れたとは思わないけど、ああいうことが起きるのは正直かなり厄介だ」

    「コーナーで本当に曲がるのに苦労した。問題が何だったのかは分からないけど、Q1とQ2がすごく良かったぶん、Q3だけうまくまとまらなかった」

    それでも、ラッセルは決勝でポールシッターのランド・ノリスを追撃できる手応えがあると語る。

    「P4は理想的な位置じゃないけど、このサーキットでは何が起きてもおかしくない。すごく難しいセッションだったし、もっと悪い結果になっていても不思議じゃなかった。だけど戦えるポジションではあると思っている」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ) ラスベガスグランプリ

    アントネッリ「最後の周はロックアップして台無しに」
    メルセデスのもう1台、17番手に終わったアンドレア・キミ・アントネッリも、直前のアタックでミスが出たと語った。

    「最後の周でフロント右をロックアップしてしまった。理由はまだ理解できていない。最後の周だと分かっていたから、ブレーキングは慎重にいって悪いサプライズが起きないように余裕を持たせたんだけど、それでもロックしてラップを失ってしまった」

    「本当に残念だ。あのラップ自体はQ1を突破するのに十分な内容だった」

  • メルセデスF1 “セットアップシート未提出”ではなくITセキュリティの問題で不問

    メルセデスF1 “セットアップシート未提出”ではなくITセキュリティの問題で不問

    メルセデスのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリは、FIAによる調査の結果いずれも制裁を受けずに済み、F1ラスベガスGP決勝を予定グリッドからスタートできることになった。

    金曜夜の雨に翻弄された難しい予選後に審議が行われたが、いずれも「不問」と判断され、上位勢のグリッドに変更は生じない。

    メルセデスは“セットアップシート未提出”ではなかった──ITセキュリティの問題と判明
    メルセデスは、予選開始時刻の20時までに両マシン(ラッセル/アントネッリ)のサスペンションセットアップシートを提出できなかったとして、FIAから召喚を受けた。

    規定では、スプリント予選および通常予選の走行前に、ピットレーンへ出る前までに技術代表へセットアップシートを提出する必要がある。しかしFIA側は規定時刻までに電子データを受信できず、形式上の“未提出”として扱われた。

    ところが、聴聞の場でメルセデスは「シートを時間内に送信した」ことを証拠メールとともに提示。FIAによれば、提出先である技術部門側のITセキュリティ設定の問題により、メールが受信されなかった可能性があるという。

    そのため、スチュワードは「違反なし」と判断し、ラッセルは4番手、アントネッリは17番手から予定どおりスタートする。

    雨のQ3でステアリングの問題を訴えていたラッセルは「フロントロウを狙えたはずのチャンスを逃した」と語っており、悔しさを残しつつも本戦へ向けて視線を切り替えた。一方アントネッリは、路面状況が目まぐるしく改善する中で最終アタックをロックアップにより失い、Q1敗退となっている。