カテゴリー: メルセデスF1

  • メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』のシェイクダウンで200km走破

    メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』のシェイクダウンで200km走破

    メルセデスF1が2026年F1マシン「W17」で実施したシェイクダウン初日の走行距離は、グリッド全体に向けた小さな“警告”となった。

    2026年F1シーズン開幕前からタイトル最有力候補と目されているメルセデスF1は、新たに公開したW17で、2022年から2025年にかけて苦しんだグラウンドエフェクト世代の失敗を乗り越えられるかどうかに挑んでいる。

    パドックではかなり早い段階から、メルセデスの新エンジンレギュレーションへの対応が非常に順調だという噂が広がっていた。そして昨年末には、より厳格になった圧縮比規定をメルセデスが独自に解釈し、それがエンジン性能だけで数コンマ秒のアドバンテージにつながる可能性があるとして、ライバルメーカーから不満の声も上がった。

    こうした「エンジンメーカーの中で最も有利な立場にいるのはメルセデス」という見方は、シルバーストンで行われたW17の初走行によって、さらに強まることになった。

    メルセデスは、フィルミングデーで許可されている最大距離である約200kmを、新車と新エンジンで“箱出し”の状態からほぼ走破。ジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリの両名がドライブし、初日から走行距離を最大化した。

    これに対し、アウディF1のワークスチームは、走行距離の確保を最優先した保守的な仕様でシェイクダウンを実施したものの、走行距離はその4分の1程度にとどまった。

    また、レッドブル・フォード・パワートレインズ製の新エンジンを使用するレーシングブルズは、まずイモラで走行距離が15kmに制限される「デモンストレーションイベント」を実施し、その24時間後にフルのフィルミングデーへと戻るという段階的なアプローチを選択している。

    フェラーリ製パワーユニットを搭載する新チーム、キャデラックF1は、先週シルバーストンで行われたシェイクダウンで200kmを使い切っておらず、同じくシルバーストンでシェイクダウンを行ったとされるメルセデスのカスタマーチーム、アルピーヌがどれだけ走行したかは明らかになっていない。

    それでも、メルセデスが最初からフルのフィルミングデーを狙い、実際にそれをやり遂げたという事実は、これ以上ないほど強いスタートを切ったことを意味している。

    「シルバーストンでのW17の初走行は、非常に理にかなった一日だった」

    メルセデスのトラックサイド・エンジニアリングディレクター、アンドリュー・ショブリンはそう語る。

    「どのシェイクダウンでも同じだが、焦点はすべてが安全かつ確実に機能するかどうかにある。今回、我々は割り当てられた走行距離を消化することができ、ジョージとキミの両方が2026年型マシンを初めて実走で体験することができた」

    「これは、ブラックリーとブリックスワースで働く全員の努力の成果だ」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1 シェイクダウン

    限られた映像しか存在しないアルピーヌと比較しても、エンジン周辺やサイドポッドのパッケージングの違いは明確で、プロジェクトに十分な準備期間を持つワークスチームと、まだ洗練途上にある新規カスターチームとの差が浮き彫りになっている。

    新しいエンジンを前提としたマシン設計において、より大胆な選択をするチームほど、得られるリターンも大きくなる。メルセデスはすでに、何が機能し、何が機能しないのかについて最初の手応えを掴みつつあり、その理解は来週の非公開バルセロナテストでさらに深まっていくはずだ。

    2026年シーズン序盤はエンジン性能が最大の差別化要因になると見られており、その点に注目が集まりがちだが、このマシン全体の設計が持つ重要性は決して軽視できない。

    メルセデスは現時点でブックメーカーの最有力候補とされている一方、直近2シーズンでは、2024年にマクラーレンに逆転を許したことで、同じメルセデス製パワーユニットを使うチームの中で2番手に甘んじてきた。

    W17がメルセデスを再び黄金時代へと導くかどうかは、グラウンドエフェクト世代で最後まで“正解”を掴み切れなかったのと同じ轍を、新レギュレーションでも踏んでしまうかどうかにかかっている。

    現段階で競争力の序列を読み取ることは不可能であり、ある程度の確信をもって勢力図を語れるようになるには、テストがかなり進んでからになるだろう。

    それでも、いま最も重視されているのが準備と信頼性である以上、このスタートをメルセデスにとって前向きなものと捉えない理由はない。

  • メルセデスF1、W17レンダリングのリア設計は異端か煙幕か

    メルセデスF1、W17レンダリングのリア設計は異端か煙幕か

    メルセデスAMG・ペトロナスF1チームが公開した2026年F1マシン「W17」のレンダリングは、特にマシン後方3分の2の処理において、非常に特徴的な設計を示している。下部ボディワークはリアに向かって持ち上がるような“キンク”を描き、これまで確認されてきた他チームの2026年型マシンに見られる、極端なダウンウォッシュ志向のサイドポッドとは明確に異なる方向性だ。

    もっとも、これはあくまでCGレンダーであり、実車そのものではない。そのため、現時点で過度な解釈を行うのは難しいという前提は忘れてはならない。

    注目点のひとつは、フロントサスペンションに引き続きプッシュロッド方式を採用している点だ。メルセデスは2025年シーズンにおいても、フロントにプッシュロッドを使う少数派だったが、2026年レギュレーションでは多くのチームが同様の選択に向かっているように見える。

    プッシュロッドは同じ強度条件であれば構造的に軽量化しやすく、最低重量が770kgへと引き下げられた新レギュレーション下では、その点が大きな判断材料になっている可能性が高い。

    F1 メルセデスメルセデスは、2026年の新レギュレーションでもプッシュロッド式フロントサスペンションを維持した。

    フラットボトム化された2026年マシンでは、グラウンドエフェクト全盛期ほど高い剛性がプラットフォームに求められなくなる。車高は相対的に高くなり、低速コーナーでの自然なアンダーステアを抑えるため、ブレーキング時にノーズを沈ませて空力圧中心を前方に移動させる“ダイブ”の活用が再び見られるだろう。そうした状況では、剛性制御に優れるプルロッド方式の価値は以前ほど高くない。

    フロント周りを見ると、ノーズは3枚構成のフロントウイング中央要素にピラーで支持されており、その下には大きなスロットが確保されている。これはアンダーフロアへの気流供給を最大化する意図が明確だ。ベンチュリトンネルの廃止によってアンダーフロア由来のダウンフォースが減少するなか、リア側のダウンフォース創出はこれまで以上に重要になる。レンダーを見る限り、メルセデスはこの課題に強くコミットしているように映る。

    サイドポッド前方、いわゆるフロアボード部に目を向けると、新レギュレーションの意図がはっきりと反映されている。これはフロントタイヤ後流をアウトウォッシュさせるのではなく、あえてインウォッシュとして床下に導くための規定だ。後続車にとってはより乱れた空気となる一方、単体での空力効率を高める狙いがある。W17のレンダーでは、許可されたベーンの配置が明確にインウォッシュ方向へ揃えられている。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツメルセデスのサイドポッド/エンジンカバーの配置とインウォッシングフロアボードは、興味をそそるかもしれない。

    対照的なのが、イモラで走行したレーシングブルズのマシンだ。同チームは、フロアボード内に許された3枚のベーンを用いながらも、インウォッシュ効果を最小限に抑えるようなアライメントを選んでいるように見える。このほうが直感的には理にかなっているとも言えるが、繰り返しになるものの、W17のレンダーが実車を正確に反映しているかはまだ分からない。

    実車がバルセロナでのシェイクダウンで姿を現した際に確認すべき点は他にもある。サイドポッドおよびエンジンカバーの断面形状が、本当にレンダーのようにフラットなのか。それとも、新レギュレーションへの“自然な反応”とも言える強いダウンウォッシュ形状が実際には組み込まれているのか。

    もし実車が、レンダー通りのサイドポッド/エンジンカバー構成と、強くインウォッシュに振ったフロアボードを採用していたとすれば、メルセデスが新レギュレーションの相反する要求をどのように折り合わせたのか、多くのチームが理解しようと躍起になるだろう。

    これは本当に、メルセデスが切り拓いた“異端の空力解”なのか。それとも、ライバルを惑わせるための意図的なミスリードに過ぎないのか。答えは、実車が走り出したときに明らかになる。

  • メルセデス、F1アカデミー王者ドリアン・ピンを開発ドライバーに起用

    メルセデス、F1アカデミー王者ドリアン・ピンを開発ドライバーに起用

    2025年F1アカデミー王者のドリアン・ピンが、2026年シーズンからメルセデスF1チームの開発ドライバーに就任することが発表された。

    22歳のフランス人ドライバーであるピンは、これまで所属してきたジュニア・プログラムから昇格し、シミュレーター開発やファクトリーおよびサーキットでの業務を担うドライバー陣の一員となる。

    ピンは2026年シーズン中、メルセデスF1チームの複数のグランプリに帯同する予定で、同時に2026年F1アカデミーに参戦するメルセデスのドライバーに対するサポート役も務める。これらの役割は、後日発表予定の自身のレースプログラムと並行して行われる。

    ピンは2025年のF1アカデミーで、フェラーリの支援を受けるマヤ・ウエグとの激しいタイトル争いを制し、7ラウンド中4勝、さらに4回の表彰台を獲得してシリーズチャンピオンに輝いた。チャンピオントロフィーは、ロンドンで開催されるオートスポーツ・アワードの式典で授与される予定だ。

    「メルセデスAMGペトロナスF1チームの開発ドライバーという役割を任せていただけることを、とても誇りに思いますし、感謝しています」とピンは語った。

    「ジュニア・プログラムの一員として過ごした2年間は、ドライバーとして大きく成長する助けになりましたし、これは私のキャリアにとって素晴らしい次のステップです。ブラックリーとブリックスワースで皆さんと引き続き仕事をし、オン・オフ両面で将来のチャンスに向けて前進していけることを楽しみにしています」

    「また、ここまで導いてくれたF1アカデミーのすべての関係者にも心から感謝したいです。このシリーズは女性ドライバーにとって素晴らしいプラットフォームを提供してくれますし、今夜このチャンピオンシップトロフィーを受け取れることを光栄に思います」

    「私自身がモータースポーツで歩みを続けるなかで、これからも多くの素晴らしい女性たちが私の後に続いていくと確信しています。新しいシーズンに向けて、彼女たち全員の健闘を祈っています」

    ドリアーヌ・ピン メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    メルセデスのチーム代表者としてコメントしたブラッドリー・ロードも、ピンの昇格を高く評価した。

    「ドリアンが2026年に開発ドライバーの役割へステップアップすることを発表でき、大変うれしく思います」とロードは述べた。

    「彼女はF1アカデミー・チームの一員として過ごした2年間で、献身性、スピード、レースクラフトに加え、強力な技術的フィードバックとエンジニアリングへの理解を示してきました。その集大成が、昨シーズンのチャンピオン獲得です」

    「これらの能力はモータースポーツの階段を上っていくうえで不可欠なものです。この新しい役割は、ドリアンがドライバーとしてさらに成長し、キャリアを発展させていく助けになるでしょう」

    「F1アカデミーでの成功、そしてこのシリーズが提供する機会は、彼女をこの次のステップに向けて十分に準備させてくれました。今後発表されるレースプログラムと並行して、この挑戦に取り組む彼女の姿を見るのを楽しみにしています」

  • メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』のリバリーを公開

    メルセデスF1、2026年F1マシン『W17』のリバリーを公開

    メルセデスF1は、2026年F1シーズンに向けた新車「W17」の初公開画像を発表し、新たなリバリーデザインの一端を明らかにした。

    象徴的なシルバーとブラックを基調としたカラーリングをまとったW17は、2026年F1レギュレーションに対応する最初のマシンとして、その姿が初めて公開された。

    メルセデスF1は2025年シーズンにコンストラクターズランキング2位でシーズンを終え、2026年も引き続きジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリのラインアップを維持する。

    W17は、他チームの2026年F1マシンと同様に、従来型よりも小型、細身、軽量に設計されており、大幅に刷新された空力レギュレーションを前提として開発された。

    チーム代表兼CEOのトト・ヴォルフは、次のように語った。

    「2026年に向けてF1は大きな変革を迎えるが、我々はその移行に備えている」

    「新レギュレーションは、パフォーマンスのあらゆる領域において革新性と絶対的な集中を求めるものだ」

    「新車の開発、そしてピレリとともに進めているパワーユニットや先進的な持続可能燃料の長期開発は、まさにその姿勢を反映している」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツフォーミュラ1カー メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    「今回W17の初画像を公開したのは、そのプロセスにおける次のステップにすぎない」

    「このマシンは、ブラックリーのシャシー部門とブリックスワースのパワーユニット拠点に所属するチーム全体の、継続的かつ集団的な努力の結晶だ。我々は今後数か月にわたり、さらに全力で取り組み続ける」

    メルセデスF1は来週、他チームとともにバルセロナで開催される5日間のシェイクダウンに参加する予定となっている。

    その後、2月2日にはドライバーおよび上級スタッフが出席するシーズンローンチイベントを開催し、W17を正式にお披露目する。

    さらにチームは、2回に分けて各3日間行われる公式プレシーズンテストに向けてバーレーンへ移動し、マシンの熟成とパフォーマンス追求を本格化させていく予定だ。

  • メルセデスF1、マイクロソフトと複数年パートナーシップを締結

    メルセデスF1、マイクロソフトと複数年パートナーシップを締結

    メルセデスAMGペトロナスF1チームは、マイクロソフトと複数年にわたるパートナーシップを締結したと発表した。マイクロソフトのテクノロジーをチーム運営の中核に据えることで、業務効率と技術革新を推進し、世界8億人を超えるF1ファンの体験価値向上を目指す。

    2026年F1レギュレーションは、電動化、効率性、持続可能性を重視する新時代を切り開くものであり、近代F1史上でも最大級の技術的転換点となる。

    メルセデスAMGペトロナスF1チームは、この変革に向けて、工場からサーキットまで事業全体でマイクロソフトのクラウドおよびエンタープライズAI技術を活用していく。

    「我々のスポーツは、革新を通じて先頭に立つ人々によって動かされている」と、メルセデスAMGペトロナスF1チームのCEO兼チーム代表であるトト・ヴォルフは語った。

    「革新的技術の代名詞であるマイクロソフトと提携できることをうれしく思う。チーム運営の中心にマイクロソフトの技術を据えることで、より迅速な洞察、より賢いコラボレーション、そしてF1の次世代を見据えた新しい働き方を実現していく」

    F1は、コンマ数秒が勝敗を分け、あらゆる判断がデータに基づいて下される競技だ。極端なデータ量、リアルタイムでの意思決定、グローバルな運営体制、そしてミスの許されない環境は、現代のエンタープライズシステムにとって究極の試金石となる。両社は、テクノロジーを競争優位の源泉と捉え、最高峰の競争環境における新たな基準を打ち立てようとしている。

    「このパートナーシップは、ミリ秒が重要で、データが結果を左右するレースパフォーマンスの中核に、マイクロソフトのクラウドとエンタープライズAI技術を据えるものだ」と、マイクロソフトのコマーシャルビジネスCEOであるジャドソン・アルトフは述べた。

    「メルセデスAMGペトロナスF1チームとともに、データをリアルタイムのインテリジェンスへと変換し、より速い意思決定と持続的な競争優位を実現していく」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    データの速度で戦うF1
    現代のF1マシンは精密さとスピードによって定義されている。メルセデスAMGペトロナスF1チームのマシン1台には400以上のセンサーが搭載され、毎秒110万点を超えるデータが生成される。タイヤの摩耗、空力挙動、エネルギー回生システムの運用、刻々と変化する路面状況まで、すべてをリアルタイムで解析する必要がある。

    Microsoft Azure(アジュール)とそのAI機能は、工場およびサーキットにおける高性能コンピューティングとデータ基盤を拡張する。シミュレーション、パフォーマンス分析、レース戦略モデリング、部門横断の分析を支えることで、重要な瞬間に即時の洞察を提供する。

    「マイクロソフトをパートナーエコシステムに迎えられることを誇りに思う」と、メルセデスAMGペトロナスF1チームの最高商務責任者リチャード・サンダースは語った。

    「この提携は、次の技術進化の時代に向けた新たなイノベーションの扉を開くものだ」

    人と技術の可能性を引き出す
    マイクロソフト365とGitHubは、ブラックリーおよびブリックスワースの本拠地、そしてパドックの現場に至るまで、チームのエンジニアリングとオペレーションを支えている。今後はこれらの活用をさらに拡大し、俊敏性の向上と業務効率の強化を図っていく。

    ロードカーからF1へ
    マイクロソフトとメルセデス・ベンツは、30年以上にわたり自動車産業全体で協業を続けてきた。今回の提携は、その長年の関係を基盤に、同じ革新のマインドセットとデジタル能力を世界最高峰のモータースポーツへと持ち込むものとなる。

    金額は公式には確認されていないものの、関係者の話として年間およそ6,000万ドル(約95億円)規模とされ、F1界でも屈指の高額スポンサー契約である可能性が高い。

  • メルセデスF1、Nuと複数年のグローバルパートナーシップ契約を発表

    メルセデスF1、Nuと複数年のグローバルパートナーシップ契約を発表

    メルセデスF1チームと、世界有数のデジタル金融サービス・プラットフォームであるNuは、2026年のF1世界選手権シーズンを前に、Nuをオフィシャル・チーム・パートナーとする複数年のグローバル・パートナーシップを締結したと発表した。

    F1が持つ国際的なスケール、グローバルな影響力、そしてプレミアムなポジショニングは、Nuにとってブランド認知の世界的拡大と文化的な存在感を高めるための強力なプラットフォームとなる。

    世界で8億2,700万人を超えるデジタル志向のファン層、とりわけラテンアメリカや米国といった戦略市場での高いリーチは、Nuの長期的な成長戦略を後押しすると同時に、ブラジル、メキシコ、コロンビアといったF1の伝統と熱狂的なファンベースを持つ国々で即時的な価値をもたらす。

    このパートナーシップは、それぞれの業界で新たな基準を打ち立ててきた2つのリーダーを結びつけるものだ。2013年創業のNuは、「人々はより良い金融サービスを受けるべきだ」という信念のもと、デジタル・ファーストのビジネスモデル、顧客中心主義、世界水準のデザイン、そしてAIを活用したテクノロジーによって従来の銀行像に挑戦し、現在は世界で1億2,700万人以上の顧客にサービスを提供している。

    同様に、メルセデスAMGペトロナスF1チームも卓越性の追求を体現してきた存在であり、これまでにコンストラクターズ世界選手権8回、ドライバーズ世界選手権9回という輝かしい実績を築いてきた。チームワークとパフォーマンスへの飽くなき情熱を原動力に、F1の次なる時代を見据えている。

    今回の複数年契約により、オン・トラックおよびオフ・トラックの双方で、ファン体験を高める多彩なブランディングやアクティベーションが展開される。チームドライバーのジョージ・ラッセル、キミ・アントネッリ、そしてCEO兼チーム代表のトト・ヴォルフも登場し、ファンをより身近にF1の興奮へと引き込む象徴的な瞬間が演出される予定だ。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    「F1は数少ない真のグローバル・ファンプラットフォームのひとつであり、メルセデスAMGペトロナスF1チームは比類なき実績を誇る、スポーツを象徴する存在です。この提携は、ブラジル、メキシコ、コロンビア、米国、そしてそれ以外の地域にいる数億人のファンとつながるための強力な機会を与えてくれます」と、Nu共同創業者で最高成長責任者、米国事業CEOのクリスティーナ・ジュンケイラは述べた。

    「Nuの顧客中心主義、テクノロジー・プラットフォーム、イノベーションを生かし、ファンをよりアクションに近づけるプレミアムなデジタル体験を提供できることを楽しみにしています。グローバルブランドの構築は複数年にわたる旅であり、これからさらに多くの展開が控えています」

    これに対し、ヴォルフは次のように語っている。

    「イノベーションとディスラプションは、我々のすべての活動の中心にあります。Nuとのパートナーシップは、そうした共通の価値観を反映したものです。我々は限界を押し広げ、より賢く、より効率的にパフォーマンスを発揮するという共通のコミットメントを持っています。この提携を通じて、その卓越性をともに推進していくことを楽しみにしています」。

    さらに、メルセデスAMGペトロナスF1チームのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるリチャード・サンダースは、「Nuをパートナー・エコシステムに迎えられることを嬉しく思います。テクノロジーと効率性に焦点を当てるNuの姿勢は、我々のスポーツにおけるパフォーマンスを支える原則と高い親和性があります。このパートナーシップは、ファンに価値をもたらし、オン・トラック、オフ・トラックの双方で両ブランドを強化する協業の機会を提供してくれます」とコメントしている。

  • メルセデスF1、W17公開直前に設計トップのジョン・オーウェンが退任

    メルセデスF1、W17公開直前に設計トップのジョン・オーウェンが退任

    メルセデスF1は、長年にわたりマシン設計を統括してきたディレクターのジョン・オーウェンが、2026年シーズンを前にチームを離れることを正式に発表した。

    オーウェンは2007年、当時ホンダ名義だったブラウンリー拠点のチームに加入。その後、ブラウンGP時代の2009年にはドライバーズ・チャンピオンシップとコンストラクターズ・チャンピオンシップの二冠獲得を経験し、2010年からはメルセデスとしての新時代を技術面から支えてきた。

    チームは2010年代にかけて、コンストラクターズタイトル8連覇、ドライバーズタイトル7回獲得という前人未到の成功を収めたが、メルセデスはこの黄金期において、オーウェンが果たした役割の大きさを強調している。

    メルセデスは声明で次のように述べた。

    「我々のカーデザイン・ディレクターであるジョン・オーウェンは、今がF1から一度距離を置く適切なタイミングだと判断し、後任への円滑な引き継ぎを確保したうえで、今年後半にチームを離れ、ガーデニング・リーブに入ることを決断した。」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    さらにチームは、彼の在籍期間と功績についても言及した。

    「ジョンは2007年からブラウンリーのチームに在籍し、我々の成功に多大な貢献をしてきた。彼は在籍期間中に9回のコンストラクターズタイトル獲得に関わり、今年のW17は、彼が全体設計の責任を担った17台目のマシンとなる。我々は彼の将来の成功を心から願い、チームの成功に果たした多大な役割に感謝したい。」

    後任体制についても明らかにされており、現在エンジニアリング・ディレクターを務めるジャコモ・トルトラが、社内昇格により新たなカーデザイン・ディレクターに就任する。また、副テクニカルディレクターのシモーネ・レスタが、設計グループ全体を監督する役割を担う。

    なおメルセデスは、2026年F1レギュレーション下で戦う新車「W17」のレンダー画像を1月22日に公開し、2月2日にはデジタル形式でのローンチイベントを実施する予定となっている。

  • メルセデス、マックス・フェルスタッペンのニュル24時間参戦へ日程変更を要請

    メルセデス、マックス・フェルスタッペンのニュル24時間参戦へ日程変更を要請

    メルセデスが、マックス・フェルスタッペンのニュルブルクリンク24時間レース出場実現に向け、単なる関心をはるかに超えた動きを見せている。報道によれば、電話を取り自ら調整に動いているのは、トト・ヴォルフにほかならない。

    4度のF1世界王者によるノルドシュライフェ参戦構想は、ここ数カ月で一気に現実味を帯びてきた。ただし焦点はいま、ガレージやドライバーラインアップではなく、カレンダーと経営層の判断に移っている。

    要点は単純で、フェルスタッペンが必須となるニュルブルクリンク・ラングストレッケン・シリーズ(NLS)の1戦を日程にねじ込めるかどうかだ。そこでメルセデスが強く前に出た。

    メルセデスが日程調整に本腰
    ウィンワード・レーシングが、ファクトリー支援体制の「メルセデスAMGパフォーマンスチーム」としてニュルブルクリンク24時間に挑むことを表明したことで、計画は最終段階、しかも最も政治的な局面に入った。

    フェルスタッペン自身は、メルセデス、レッドブル・レーシング、さらにはレッドブル本社からも参戦承認を得ている。一方で、空いている週末だけが見当たらない。現行のNLS全ラウンドおよび公式走行は、すべてF1カレンダーと衝突しているからだ。

    報道によると、このロビー活動は社内最上層にまで達しており、メルセデス・ベンツCEOのオラ・ケレニウスとヴォルフが、中国グランプリと重なるNLS開幕戦の延期を求める要請を後押ししているという。1週ずらすことができれば、日本グランプリとの間に、わずかな“窓”が生まれる可能性がある。

    シリーズ責任者のマイク・イェーガーは要請が提出された事実を認めつつも、合意成立には慎重な姿勢を示した。
    「延期の可能性に関する要請は提出されたが、それ以上ではない。すべての関係者にとって都合が合わなければならない」と述べている。

    マックス・フェルスタッペン

    フェルスタッペンは“自前チーム”を構築
    日程が議論される一方で、フェルスタッペンは準備を止めていない。メルセデスAMG GT3の同乗ドライバーは本人が選定しているとみられ、DTMランキング2位のルーカス・アウアーが有力候補に挙がる。両者の因縁はF3時代にさかのぼり、近年のAMGでの好調ぶりも相まって適任と見られている。

    さらに、シムレーシングの実力者クリス・ルルハム、ノルドシュライフェのスペシャリストジュール・グーノン、耐久レースのベテランダニエル・フンカデラも候補に名を連ね、スピード、技術的知見、そしてコース経験を兼ね備えた布陣が検討されている。

    書類が整うのを待つこともしていない。フェルスタッペンは今週、レッドブルの2026年リバリー発表のためデトロイトへ向かう前に、ポルティマンでAMG GT3のプライベートテストを実施。アイフェル特有の不安定な天候を想定し、あえて混合コンディションで周回を重ねた。

    NLSが動くかどうかが結末を左右する。ただ一つ確かなのは、メルセデスがフェルスタッペンをニュルブルクリンクに立たせるため、カレンダーそのものと戦う覚悟を示しているという事実だ。

  • メルセデスF1、2026年シーズン用アディダス製チームウエアを発表

    メルセデスF1、2026年シーズン用アディダス製チームウエアを発表

    2026年F1シーズン開幕まで数週間となるなか、メルセデスF1は、アディダスがデザインを手がけた最新のチームウエアを公開した。ドライバーのジョージ・ラッセルとアンドレア・キミ・アントネッリがモデルを務め、2026年仕様のコレクションがお披露目された。

    メルセデスは長年にわたり契約してきたプーマから、2025年にアディダスへとパートナーを切り替えた。今回のコレクションは、その「複数年契約」における2年目の成果となる。ブラックリーを拠点とするチームは、2026年にドライバーやスタッフが着用するウエアの全容を示した。

    デザインは踏襲、細部で進化
    率直に言えば、デザインの大きな変更はなく、ホワイトとブラックを基調としたおなじみの配色が引き続き採用されている。ただし、メルセデスによれば、ドライバー用ジャージには「エンジニアード・ヘキサゴンプリント」を採用し、再構築されたウルトラブースト5の要素を取り入れた、ティールからブラックへと変化するグラデーションが特徴だという。各アイテムは、両ブランドのアイデンティティと専門性をスタイル面で融合させている。

    また、キット全体にはメルセデスを象徴するチームカラーの「ヒント」が盛り込まれ、アディダスのCLIMACOOLテクノロジーが使用されている。この素材は、コクピット外での活動時にドライバーの体温を適切に保つことを目的としている。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    スタッフ別に最適化されたウエア
    メカニック用ウエアは、半袖と長袖の両仕様が用意され、「モダン化されたシルエット」と、スピード感と技術性を演出するカーブしたティールのグラフィックが特徴とされている。一方で、エンジニア用ユニフォームは、これまでのホワイトからブラックへと変更された。

    アディダスのモータースポーツ部門カテゴリーGMを務めるマイケル・バッツは、次のように述べている。

    「パートナーシップ2年目を迎えるにあたり、チームのすべてのメンバーが求める要件に応えるため、多くの思考とクラフトマンシップを注いできた。我々は、すべての人が最高のパフォーマンスに到達できるよう支援するというコミットメントを軸にしている。異なるカッティング、素材、デザインコードを通じて個々のニーズを考慮しつつ、メルセデスのチームアイデンティティを祝福している。今季、全員がこれを着用する姿を見るのが待ちきれない」

    また、メルセデスのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるリチャード・サンダースも、次のように語った。

    「アディダスとのパートナーシップは、パフォーマンス、イノベーション、そしてスタイルへの共通のコミットメントに基づいている。今回の2度目のチームウエア・コレクションも、そうした価値観を完璧に反映している。F1の技術的要求を満たすだけでなく、我々のチームのアイデンティティを体現するアパレルだ。ガレージ内でも、パートナーやファンとの交流の場でも、世界中からチームを支える時でも、メンバー全員が洗練され、誇りを感じられるよう、あらゆるディテールが考慮されている」

    ジョージ・ラッセルも、新しいチームウエアについて次のようにコメントした。

    「今回のアディダスの新コレクションでは、チームのパフォーマンスが本当に最優先に考えられている。僕たちにとっては、あらゆるディテールが重要で、身に着けるものも例外ではない。このキットは、僕がシャープに、集中した状態を保ち、最高のパフォーマンスを発揮することを可能にしてくれる。タイトルを目指す上で、僕自身だけでなくチーム全体にとっても重要なアドバンテージになる」

  • アルピーヌF1、2026年メルセデスPU移行に自信「大きな障害はない」

    アルピーヌF1、2026年メルセデスPU移行に自信「大きな障害はない」

    アルピーヌF1は、2026年F1シーズンに向けて大きな転換期を迎えている。長年続いた自社製パワーユニット体制を終え、メルセデス製パワーユニットを使用するカスタマーチームへと移行する決断を下した。

    エンストンを拠点とする同チームのレーシングディレクターであるデイブ・グリーンウッドは、この変化に伴う潜在的な障害について「大きな問題にはならない」との見解を示している。

    今回の方針転換は、エグゼクティブアドバイザーのフラビオ・ブリアトーレが主導し、ルノー製パワーユニットによるOEM体制を放棄する決断に至った。

    2015年にロータス名義でメルセデスエンジンを使用していた時期を除けば、エンストン製マシンは1995年以降一貫してルノー(リバッジ仕様を含む)のパワーユニットを搭載してきた。しかし2025年シーズンは厳しい結果に終わり、コンストラクターズランキング最下位に沈み、獲得した22ポイントはすべてピエール・ガスリーによるものだった。この不振をもって、長年の関係は苦い形で幕を閉じた。

    グリーンウッドは、メルセデス製パワーユニットへの長期的な切り替えによって、チーム予算が約1億ドル削減される見通しであることを明かしている。これにより、他の分野へより多くのリソースを投入できるようになるという。

    また、ドイツの名門であるメルセデスのパワーユニットに対する高い期待が、アルピーヌF1の巻き返しへの希望を後押ししている。

    アルピーヌF1チーム メルセデス

    「最終的には、違いはエンジンの実際のアーキテクチャが変わることにあると思う」とグリーンウッドは語った。

    「人と一緒に仕事をするという点では、我々にとってはごく普通のことだ。パワーユニットの担当者という意味でも、どの会社であっても目指すことは同じで、関わっている内容も似ている。

    顔ぶれが少し変わるだけで、それ以外については正直言って、かなりスムーズだと思っている」

    アルピーヌF1は、二つの強力な組織が手を組むこの新たな体制によって、2026年F1シーズンでの再浮上を目指していく構えだ。