カテゴリー: リバティ・メディア

  • F1イタリアGP表彰式でラッセルにブーイングも ドメニカリCEOはファンを称賛

    F1イタリアGP表彰式でラッセルにブーイングも ドメニカリCEOはファンを称賛

    F1のステファノ・ドメニカリCEOは、2026年F1第13戦イタリアGPでキミ・アントネッリの母国初優勝を祝福したティフォシの姿勢を称賛し、「誇りに思う」と語った。

    モンツァではフェラーリ勢が勝利を逃す一方、メルセデスのアントネッリが19番グリッドから大逆転で優勝。表彰台ではフェラーリのファンからも大きな歓声を浴びた。ただし、2位のジョージ・ラッセルに対してはブーイングも起きており、ドメニカリの発言とは対照的な場面も見られた。

    アントネッリを称えたティフォシに「成熟」を感じたドメニカリ
    アントネッリは19番手から追い上げ、チームメイトのラッセルを破ってイタリアGPを制した。イタリア人ドライバーによるモンツァでのF1勝利は1966年以来となり、母国ファンにとって歴史的な一日となった。

    フェラーリにとっては厳しいレースだった。シャルル・ルクレールは3周目にパラボリカでクラッシュしてリタイアし、ルイス・ハミルトンも6位にとどまった。それでもティフォシは、表彰台に立ったアントネッリに大きな歓声を送った。

    Sky Sports F1の『Ted’s Notebook』でドメニカリは、その光景について次のように語った。

    「今日のキミは勝利に値していたと思う。観客にとっても、ここでのイベントにとっても、まさに魔法のような出来事だった。そしてフェラーリのファンが彼に示したリスペクトを見ると、ここにいる人々の成熟ぶりが分かる」

    「我々はみんなで誇りに思うべきだと思う。我々のスポーツは、誰かを応援することも、あるチームや別のチームを応援することもできるけれど、最後にはみんながひとつになれるということを、他の世界に示している」

    「今は世界が少しおかしな状況にある。だからこそ、これは我々がやっていることの成熟を示す、いいサインだと思う」

    ステファノ・ドメニカリ

    2位ラッセルにはブーイング
    一方、すべてのドライバーが同じ歓迎を受けたわけではなかった。2位に入ったラッセルが表彰台でトロフィーを掲げた際には、スタンドからブーイングが浴びせられた。

    過去のイタリアGPでも、マックス・フェルスタッペンやハミルトンなどフェラーリのライバルとなったドライバーがティフォシからブーイングを受けたことがある。

    ドメニカリはラッセルへのブーイングについて直接言及せず、アントネッリに対してフェラーリファンが示した敬意に焦点を当てた。

    フェラーリが表彰台に届かなかった母国グランプリでありながら、イタリア人のアントネッリにはチームの垣根を越えた祝福が送られた。ドメニカリにとって、その光景こそがF1とモンツァのファン文化の成熟を象徴するものだった。

  • ステファノ・ドメニカリ F1技術軽視批判に反論「クリップを髪留めと思う人も多い」

    ステファノ・ドメニカリ F1技術軽視批判に反論「クリップを髪留めと思う人も多い」

    F1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリが、2026年の新レギュレーションやF1ファンの技術的な関心をめぐる自身の発言に対する批判に反論した。

    ドメニカリは、熱心なモータースポーツファンがいる一方で、「クリッピング」と聞いて髪留めを思い浮かべるファンも多いと語り、現在のF1が幅広い層に支持されていることを強調した。

    61歳のドメニカリは夏休み序盤、F1ファンの「大多数」は技術的な細部には興味を持っていないとの見解を示していた。2026年の新パワーユニット規則ではエネルギーマネジメントの重要性が増し、クリッピングやスーパークリッピングといった技術的なテーマが注目されているだけに、この発言にはSNSを中心に反発の声が上がった。

    「SNSではネガティブな話ばかりが聞こえてくる」
    オランダ紙『De Telegraaf』のインタビューで、技術的な部分に興味がないと一括りにされたことで一部のファンが不快感を示していることについて問われたドメニカリは、SNS上の反応だけでF1全体の状況を判断すべきではないとの考えを示した。

    「だが、ソーシャルメディアではネガティブな話ばかりが聞こえてくることが非常に多い。我々が実際に見たり聞いたりしているものは、まったく違う」

    その具体例としてドメニカリが挙げたのが、10月初旬にセパンで開催されるバーレーンGPだ。中東情勢の影響によってマレーシアで代替開催されるレースは、短期間で大きなチケット需要を集めている。

    「10月初旬にマレーシアで開催されるバーレーンGPを見てほしい。わずか数週間でグランドスタンドはすでに完売し、パドッククラブも1500枚が売れている。これは前例のないことだ」

    「それが現在のF1の強さを示している。ネガティブなことばかり言っていても前には進めない。数字を見れば、我々のビジネスが成長していることが分かる。もちろん、批判的な人たちの意見も真剣に受け止めている。しかし、私の仕事はもっと大きな全体像を見ることだ」

    「クリップを髪につけるものだと思う人もいる」
    そのうえでドメニカリは、現在のF1には技術を深く理解して観戦する従来型のファンだけでなく、より幅広い層が存在すると説明。そこで「クリッピング」を例に挙げた。

    「F1の週末に『クリッピング』について話している熱心なモータースポーツファンもいる。しかし一方で、『クリップ』と聞けば髪につけるものだと思う人も大勢いるだろう」

    2026年のF1では、新世代パワーユニットのエネルギーマネジメントが大きなテーマとなっている。特にストレート上で電気エネルギーの供給が制限されることで出力が低下するクリッピングは、レース内容を左右する要素としてファンやドライバーから注目されてきた。

    ドメニカリの発言は、そうした技術的な議論を楽しむコアなファンの存在を否定するものではなく、それだけが現在のF1の観客層を代表しているわけではないという主張だ。

    ステファノ・ドメニカリ F1

    アロンソやハミルトンと若手では「世代が違う」
    2026年のレギュレーションをめぐってはファンだけでなく、ドライバーからも不満が出ている。フェルナンド・アロンソやマックス・フェルスタッペンらも、新パワーユニットの特性やエネルギーマネジメントについて批判的な発言をしてきた。

    ドライバー自身からも否定的な意見が出ていることを指摘されると、ドメニカリは、それについても一括りにするべきではないと主張した。

    「それについても、すべてを一緒にして考えるべきではない。ドライバーの視点というよりも、世代の違いだ」

    「フェルナンド・アロンソやルイス・ハミルトンは、現在のレギュレーションについて、キミ・アントネッリやアービッド・リンドブラッドのような10代のドライバーとは違った話し方をすると思う」

    「だからこそ、全員から意見を聞くことが重要だ」

    ヘイロー導入時も「これは何だ?」という反応
    ドメニカリはさらに、F1の歴史では大きな技術変更や規則変更が導入されるたびに、ドライバーから戸惑いや反発が起きてきたと指摘した。

    現在では当たり前となった技術や安全装備も、導入当初から歓迎されていたわけではないとして、ギアシフト方式の変化や頭部保護デバイス「ヘイロー」を例に挙げた。

    「過去にも、ドライバーが『これは何なんだ?』と思った瞬間は数多くあった」

    「かつてギアシフトの方法が変わったときや、マシンにヘイローが導入されたときを考えてみればいい。今では、それがあることを当然のものとして受け入れている」

    ドメニカリは、2026年F1レギュレーションへの批判そのものを無視する考えではないとしながらも、SNSで目立つ否定的な意見だけではなく、観客動員やチケット販売を含めたF1全体の成長を見る必要があるとの姿勢を示した。

    技術を深く追求する熱心なファンから、新たにF1を見始めたライトなファンまで、現在のF1がかつて以上に幅広い層を抱えるなか、ドメニカリは「クリップ」という独特の例えを使って、そのファン層の広がりを説明した。

  • F1アフリカGP復活へ前進 ドメニカリCEO「交渉は非常に順調」

    F1アフリカGP復活へ前進 ドメニカリCEO「交渉は非常に順調」

    F1が30年以上途絶えているアフリカでのグランプリ復活に向け、開催候補地との交渉を進めている。F1のステファノ・ドメニカリCEOは、アフリカでのレース開催について「交渉は非常に順調に進んでいる」と明かした。

    アフリカ大陸で最後にF1が開催されたのは、キャラミで行われた1993年南アフリカGPまでさかのぼる。

    現在、南極大陸を除けばF1グランプリが開催されていない唯一の大陸であり、世界選手権としてのさらなる市場拡大を進めるF1にとって、アフリカ復帰は長年の重要課題となっている。

    アフリカGP復活へ「交渉は非常に順調」
    RacingNews365を含むメディアの取材に対し、ステファノ・ドメニカリはアフリカでの開催交渉について前向きな状況を説明した。

    「言えることは、アフリカでの交渉が非常に順調に進んでいるということだ」

    具体的な開催国やサーキットについては明言しなかったものの、F1がアフリカ復帰に向けた協議を継続し、一定の進展を得ていることを認めた形だ。

    最も有力な候補として長年名前が挙がってきたのが、南アフリカのヨハネスブルグ北部に位置するキャラミ・グランプリ・サーキットである。キャラミは1967年から1993年まで断続的に南アフリカGPを開催しており、アフリカにおけるF1の象徴的な舞台でもある。

    一方、近年は南アフリカでの復活計画に加えて、モロッコやルワンダもF1開催候補として取り沙汰されてきた。現時点でドメニカリは交渉相手を特定しておらず、どの計画が最も実現に近いのかは明らかになっていない。

    ハミルトンも強く求めてきたアフリカ開催
    アフリカでのF1開催を強く支持してきたドライバーのひとりがルイス・ハミルトンだ。ハミルトンはこれまで繰り返し、F1がアフリカ大陸に戻ることの重要性を訴えてきた。

    アフリカGPの復活は単なる開催地域の追加というだけではない。F1は北米、中東、アジアで積極的に市場を拡大してきた一方、アフリカでは1993年以来レースを開催していない。世界選手権として主要地域を網羅するという意味でも、その空白は際立っている。

    ただし、新規グランプリの追加には既存イベントとの調整という問題もある。年間レース数がすでに高水準に達しているため、新たな開催地を加える場合には、既存グランプリとのローテーションや契約終了を組み合わせる必要性が高まっている。

    2027年はトルコとポルトガルもF1カレンダー復帰
    F1の開催地域をめぐる動きはアフリカだけではない。ドメニカリは、南米や極東でも複数の協議を行っていることを明らかにした。

    「来年は再びポルトガルに戻り、トルコにも戻る。南米でもほかの国々と話し合っているし、極東でも協議している」

    2027年にはトルコGPが5年契約でF1カレンダーに復帰する。また、ポルティマオで行われるポルトガルGPも2年契約で復活する。

    ポルティマオは、新型コロナウイルスの世界的流行によって従来のレース開催が困難となった2020年と2021年にもF1を開催した実績を持つ。

    こうした復帰イベントが加わるなか、F1は単純に年間開催数を増やし続けるのではなく、複数のグランプリを交互に開催するローテーション方式も本格的に導入している。

    日本と中国には「2レース目」の開催要望
    ドメニカリはさらに、中国と日本について、現在の年1戦に加えて2つ目のF1グランプリを開催したいという要望が寄せられていることも明らかにした。

    「ひとつ言えるのは、中国と日本では2レース目を開催してほしいという要望がさらに多く寄せられているということだ」

    「ただ、現時点では中国での開催は1レースにとどめたい。ほかの選択肢を考える前に、まず市場をより強固なものにする必要があるからだ」

    F1にとってアジア市場への関心は依然として高く、日本についても追加開催を求める動きが存在している。ただし、ドメニカリの発言からは、開催希望があることと実際に2戦目を追加することは別問題であり、市場規模や既存カレンダーとのバランスを慎重に評価していることがうかがえる。

    ローテーション導入で新開催地を受け入れる余地
    今後のF1カレンダーを考えるうえで重要になるのが、既存グランプリのローテーションだ。

    バルセロナ・カタルーニャGPとベルギーGPは隔年開催を取り入れ、スパ・フランコルシャンでのベルギーGPは2027年、2029年、2031年に開催。バルセロナは2028年、2030年、2032年に開催される予定となっている。

    こうした方式を採用すれば、年間の総レース数を大幅に増やすことなく、新しい開催国や復活を希望するサーキットをカレンダーに組み込むことが可能になる。

    アフリカGPについても、実現する場合にはこうした新たなカレンダー戦略のなかに組み込まれる可能性がある。キャラミをはじめ、モロッコやルワンダなど複数の候補が取り沙汰されてきたなか、ドメニカリが「非常に順調」と表現したことは、F1がアフリカ復帰を具体的な選択肢として引き続き検討していることを示している。

    1993年の南アフリカGPから続く30年以上の空白が、近い将来ついに埋まるのか。トルコとポルトガルの復帰、既存グランプリのローテーション、さらに日本や中国を含む各地域からの開催要望が重なるなか、アフリカGPをめぐる交渉の行方は今後のF1カレンダーを左右する重要な焦点となりそうだ。

  • F1終盤戦 ラスベガス2連戦が幻に NFLとブレグジットが障壁

    F1終盤戦 ラスベガス2連戦が幻に NFLとブレグジットが障壁

    F1のステファノ・ドメニカリCEOは、2026年シーズン終盤の代替開催案として検討された「ラスベガスでの2週連続開催」が実現しなかった理由を明かした。

    中東情勢の影響で終盤戦の開催可否が不透明となる中、F1は複数の代替案を検討したが、NFLとの競合やブレグジット(英国のEU離脱)による物流上の問題が障壁となり、ラスベガス2連戦案は見送られたという。

    ラスベガス2連戦案が浮上した背景
    2026年シーズンは中東情勢の悪化を受け、4月開催予定だったバーレーンGPとサウジアラビアGPが延期された。その後、バーレーンGPはマレーシアで代替開催されることが決定した一方、11月30日のカタールGPと12月6日のアブダビGPについては、現時点でも開催の可否が流動的な状況となっている。

    ドメニカリは、両大会を予定どおり実施できるかどうかについては9月中旬に最終判断を下す予定だと説明。もし両レースが中止となった場合にはヨーロッパで代替レースを開催する方向で準備を進めており、イモラとポルティマオが候補に挙がっている。現時点ではイモラが最有力とみられている。

    その一方で、シーズン途中にはラスベガスで2週連続開催を行う案も検討された。しかし、ドメニカリは複数の理由から実現は困難だったと説明した。

    NFLとの競合は避けたかった
    ラスベガスGPは11月21日に開催予定だが、この時期はNFLレギュラーシーズン第10週から第11週にあたり、全米のスポーツファンの関心がNFLへ集中するタイミングでもある。

    ダラス・カウボーイズ対サンフランシスコ・49ersや、バッファロー・ビルズ対マイアミ・ドルフィンズなど注目カードも予定されており、F1としてはアメリカ市場でNFLと真正面から競合することは避けたい考えだった。

    ドメニカリは、成長を続けるラスベガスGPのブランド価値を守ることも重要な判断材料だったと語った。

    「その時期のヨーロッパの気温統計を見ると、レース開催時のラスベガスの平均気温よりも暖かいくらいだ」

    「ラスベガスで2レース開催する可能性もあった。しかし、成長を続ける宝石のようなイベントの価値を、自分たちで損なうようなことはしたくなかった」

    「その時期のアメリカではNFLと競合する。NFLは非常に大きなスポーツであり、多くのファンが見ている。我々がその巨大な存在と正面からぶつかる状況は避けなければならない」

    ステファノ・ドメニカリ

    ブレグジット後の通関手続きも障壁に
    もう一つの大きな理由が、ブレグジットによる物流面の問題だった。

    現在のF1チーム10チームのうち9チームはイギリスに拠点を置いている。EU離脱後は、機材をイギリスへ持ち帰る際や再び海外へ搬出する際に通関手続きが必要となり、終盤戦のタイトな日程では大きな制約となる。

    ラスベガスで追加レースを開催したあと、イギリスで必要な手続きを済ませて別地域へ向かうスケジュールは現実的ではなく、ヨーロッパでシーズンを締めくくる方が運営上も効率的だったという。

    ドメニカリは次のように説明した。

    「現在の制約を考えると、一度イギリスへ戻ってブレグジット関連の通関手続きをすべて終え、その後に別の場所へ向かわなければならない」

    「だからこそ、同じスケジュールの枠内でシーズンをヨーロッパで締めくくることが唯一現実的な選択肢だった」

    終盤戦の開催可否は9月中旬に判断
    カタールGPとアブダビGPを予定どおり開催できるかどうかは、9月中旬に最終判断が下される予定となっている。

    両大会が中止となった場合には、イモラまたはポルティマオでの代替開催が有力視されているが、ドメニカリCEOの説明からは、興行面でのブランド価値の維持と、ブレグジット後の物流・通関という現実的な課題の両方を考慮した結果、ヨーロッパでシーズンを締めくくることが最も現実的な選択肢と判断されたことがうかがえる。

  • F1ドイツGP復活へ ステファノ・ドメニカリCEO「間違いなく実現する」

    F1ドイツGP復活へ ステファノ・ドメニカリCEO「間違いなく実現する」

    F1のステファノ・ドメニカリCEOは、ドイツGPが将来的にカレンダーへ復帰するとの見通しを示した。短期的な実現ではないとしながらも、「間違いなく実現する」と明言しており、もはや復活するかどうかではなく「いつ戻るか」という段階に入りつつある。

    ドメニカリはすでに、ホッケンハイムでのドイツGP復活をめぐる最初の協議が行われたことを明らかにしている。

    ドイツではメルセデスに加えてアウディもF1に参戦しており、放映市場にも変化が起きている。F1側はこうした環境を背景に、かつて重要市場だったドイツとの関係を再構築する可能性を探っている。

    2019年以来途絶えているドイツGP
    ドイツGPが最後に開催されたのは2019年のホッケンハイムだった。それ以降、ドイツではF1世界選手権のレースが開催されていない。

    しかし、ドメニカリは最近、ホッケンハイムでのグランプリ復活に向けた最初の話し合いがすでに行われたことを認めている。

    同時に、ドイツのF1放映を取り巻く市場環境も変化しつつある。

    リバティ・メディアの社長兼CEOを務めるデレク・チャンは、同社の決算説明会でこう語った。

    「ドイツはRTLとSkyの統合もあり、変化の途中にある市場だ」

    「さらに、デジタルプレーヤーやストリーミングプラットフォームもドイツ市場に参入してきている。数年前にはそれほど強固ではなかった市場だが、現在はより力強いものになりつつあると思う」

    ドメニカリ「短期的ではないが間違いなく実現する」
    こうした市場の変化がドイツGP復活につながるのかについて、ドメニカリは短期的な話ではないとしながらも、将来的な開催に強い自信を示した。

    「間違いなくRTLは、あの市場でより多くの人々にリーチする必要がある我々にとって重要な一歩だった」

    「適切な交渉のタイミングが来れば、将来のドイツ市場は、たとえば現在のイタリアやイギリスとは異なるものになると確信している」

    「デジタルプラットフォームや別のストリーマーが入札に参加することになるだろう。そうした可能性のある市場であり、我々としても将来に向けて正しい判断をしなければならない状況になる」

    そしてドメニカリは、ドイツがF1にとって重要な自動車産業の拠点であることを強調した。

    「その可能性について言えば、アウディがこの世界に参入したことを忘れてはいけない。メルセデスもいる。そして、本拠地をドイツに置く大きなパートナーもいる」

    「現在、ドイツは中期的な視点でカレンダーに戻ることができるのか、そしてさらに重要なこととして、20年前のようにF1にとって最も重要な市場のひとつに戻れるのかを考えようとしていると思う。それが今回の議論のベースになっている」

    ステファノ・ドメニカリ

    アウディ参戦もドイツ市場復活への追い風
    ドメニカリは、ドイツ市場で起きている変化が、放映権だけでなくグランプリのプロモーター側にも好影響を及ぼす可能性があると考えている。

    「間違いなく、ドイツの新しい状況は、将来的に非常に興味深い市場になると僕が考える方向へ動き始めている」

    「それはメディア面でプラスの効果をもたらすだけでなく、おそらくプロモーター側にも良い影響を与えるだろう」

    そのうえで、ドイツGP復活について明確な見通しを示した。

    「その場合、短期的な決定にはならない。しかし、間違いなく実現する。それは覚えておくべき非常に重要なことだ」

    現時点では復活時期や契約条件は決まっていないものの、F1とドイツ側の双方に関係を再構築する意思があることは明確になりつつある。メルセデスに加えてアウディが参戦したことでドイツメーカーの存在感も高まっており、2019年を最後に途絶えているドイツGPは、中期的なF1カレンダー復帰に向けて動き始めている。

  • F1第2四半期の営業利益61%減 レース減少が直撃もドメニカリCEOは成長に自信

    F1第2四半期の営業利益61%減 レース減少が直撃もドメニカリCEOは成長に自信

    F1の2026年第2四半期決算で、売上高が前年同期比38%減、調整後OIBDA(減価償却前営業利益)が61%減となったことが明らかになった。

    一見すると大幅な業績悪化だが、主因は中東情勢によるバーレーンGPとサウジアラビアGPの中止や開催時期の変更などにより、第2四半期に実施されたレース数が前年の9戦から5戦へ減少したことにある。

    F1のステファノ・ドメニカリCEOは、年間では22~23戦を確保できる見通しを示し、今後はスプリントの増加やプレミアム体験、ライセンス事業などを通じて収益拡大を図る方針を明らかにした。

    F1売上高38%減 営業利益は大幅に縮小
    F1を傘下に持つリバティ・メディアが発表した2026年第2四半期決算によると、4月から6月までのF1の売上高は7億6400万ドルとなり、前年同期の12億2000万ドルから38%減少した。

    営業利益も前年同期の2億9300万ドルから7300万ドルへ大幅に減少。調整後OIBDAは3億6100万ドルから1億3900万ドルとなり、前年同期比61%減を記録した。

    ただし、この数字だけでF1の事業そのものが急速に悪化していると判断するのは適切ではない。2026年はカレンダー構成が前年から大きく変化しており、第2四半期に開催されたレース数そのものが大幅に減っているためだ。

    2025年第2四半期には9戦が開催されたのに対し、2026年は5戦のみ。レース数は44%減少しており、売上高の38%減は開催数の減少と密接に連動している。

    中東情勢と日程変更で第2四半期は4戦減
    レース数減少の背景には、開催時期の変更と中東情勢の影響がある。

    日本GPは前年より早い3月開催となり、2026年は第1四半期の売上として計上された。また、中東情勢の緊迫化によってバーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となり、イモラも2026年のカレンダーから外れた。

    その結果、上半期全体でも開催数は2025年の11戦から2026年の8戦へ27%減少した。

    上半期のF1の売上高は前年同期比15%減にとどまっており、レース数が27%減少したことを踏まえれば、収益基盤そのものが大きく崩れたわけではないことが分かる。

    また、レース開催数の減少は各F1チームへの分配金にも影響した。2026年第2四半期にチームへ支払われた総額は3億1600万ドルで、前年同期の5億1300万ドルから減少した。

    上半期では5億ドルとなり、2025年同期の6億2700万ドルを下回っている。

    後半戦でレース数回復 年間22~23戦を想定
    一方、2026年後半は開催数が増えるため、年間ベースでは財務への影響が縮小すると見込まれている。

    第3四半期にはマドリードで開催されるスペインGPを含む7戦が予定されており、前年同期の6戦を上回る。さらにカタールGPとアブダビGPが予定通り開催されれば、第4四半期は前年の7戦に対して8戦となる。

    当初中止となったバーレーンGPについても、10月にマレーシアのセパンで開催することで合意しており、失われたレースの一部を補う。

    仮にカタールGPとアブダビGPが中止となった場合について、ドメニカリはシーズンを欧州で終える可能性にも言及している。その場合、12月の最終戦候補としてイモラが有力視されている。

    こうした対応によって、F1は2026年シーズンを最終的に22戦または23戦で構成し、中東情勢による年間収益への影響を最小限に抑える考えだ。

    2027年はF1スプリント増加へ
    F1は将来的な収益拡大を目指しているものの、短期的にグランプリそのものを増やす余地はない。ドメニカリによれば、F1カレンダーは2028年まで事実上埋まっているという。

    そこで新たな収益源として重視されているのがF1スプリントだ。

    スプリントが開催される週末は金曜日と土曜日の集客力が高まるため、プロモーター側にも通常のグランプリ以上の開催料を支払うメリットが生まれる。

    ドメニカリは投資家向けの電話会議で、2027年からスプリントの開催数を増やすことを明言した。

    「来年はスプリントレースを増やす。何戦になるのかについては、2027年カレンダーを発表するときに知らせる」

    「原則はシンプルだ。これは商業的な観点から本当に活用できる、収益源を拡大する機会なんだ」

    ただし、全グランプリでスプリントを開催する考えは否定した。開催数を限定することによる希少価値を維持する必要があると考えているためだ。

    「商業的な理由だけでどこでも開催するようになれば、商業面で生み出せる価値ではなくなってしまう」

    「ただ、将来的に開催数をさらに増やしていくことは間違いない。それは1000%、すでに来年から起きることだ」

    1人1万ユーロ超のプレミアム体験も展開
    F1はレース開催数だけに頼らない収益拡大にも力を入れている。

    若年層や女性ファンの増加に加え、米国ではApple TVへの移行後、総視聴時間が13%増加したという。こうしたファン層の拡大を背景に、ドメニカリはサーキットで提供する高価格帯の商品や体験の拡充を進める考えを示した。

    F1のホスピタリティサービス「パドッククラブ」は2026年分が完売しており、2027年のチーム向け割り当てもすでに確定している。このためF1は、既存のパドッククラブとは異なる富裕層向けサービスの開拓を進めている。

    ドメニカリは「我々が将来に向けて重点を置いているのは体験型の機会だ」と説明し、通常では購入できないような「お金では買えない」体験を増やしていく方針を示した。

    その一例が、ベルギーGPで導入された「Outlap」だ。

    LVMHとの協力による高級ディナー体験で、特別に製作されたコンテナ内で12人のゲストが食事を楽しみながらサーキットを周回する。料金は1人あたり1万ユーロ(約182万円)を超え、2027年には他の欧州ラウンドにも展開される予定だ。

    ライセンス事業拡大 AIは1社独占にせず
    ドメニカリは、ライセンス契約の拡大や既存契約の更新についても、F1のさらなる成長余地があるとみている。

    一方、AI分野については、F1全体を1社の公式パートナーに独占させる考えはないという。

    「この分野を誰か1社、あるいは単一のパートナーに渡すことは決してない。あまりにも大きな分野だからだ」

    「このビジネス領域を分割できることが、我々に多くの機会を生み出している」

    2026年第2四半期の売上高38%減、調整後OIBDA61%減という数字は大きいものの、背景にはレース数が前年同期から44%減少した特殊事情がある。後半戦で開催数が回復するF1にとって、より重要なのは年間業績とその先の成長戦略となる。スプリントの拡大、プレミアム体験、ライセンス、AI関連ビジネスなど、グランプリ開催料や放映権以外の収益源をどこまで伸ばせるかが今後の焦点となりそうだ。

  • F1:日本から追加開催の要望 ドメニカリCEO「さらに多くの要望がある」

    F1:日本から追加開催の要望 ドメニカリCEO「さらに多くの要望がある」

    F1のステファノ・ドメニカリCEOが、日本からグランプリの追加開催を求める要望が寄せられていることを明らかにした。現在、日本では鈴鹿サーキットでF1日本GPが開催されているが、世界各地から開催希望が相次ぐなか、日本についてもさらなるレース開催を求める動きがあるという。

    ドメニカリはロイターの取材で、今後のF1カレンダーについてアジアや南米から関心が寄せられていると説明。そのなかで中国と日本を具体的に挙げ、「さらに多くの要望がある」と語った。

    一方で、F1は年間24戦という現在の規模を維持する方針であり、追加開催が実現するかどうかは開催地の入れ替えを含めた今後のカレンダー戦略に左右されることになる。

    日本と中国から追加開催の要望
    F1は世界各地からグランプリ開催への強い関心を集めている。ドメニカリによれば、長期的にはアフリカの候補地と前向きな交渉を進めているほか、アジアや南米からも開催への関心が寄せられているという。

    そのなかでドメニカリは、日本と中国について具体的に言及した。

    「中国、そして日本からもさらに多くの要望がある。ただ現時点では、中国では1レースを維持したい。別の選択肢を考える前に、まず市場を定着させる必要があるからだ」

    ドメニカリは日本について、誰が追加開催を要望しているのか、また具体的にどのサーキットが候補となっているのかには言及していない。

    現在、日本GPは鈴鹿サーキットで開催されている。そのため今回の発言は、日本国内で鈴鹿とは別にもう1戦を開催する構想が具体化していることを意味するものではないが、少なくとも日本からF1の追加開催を求める要望がF1側に届いていることが明らかになった形だ。

    2027年も年間24戦を維持
    一方、F1が際限なく開催数を増やしていくわけではない。ドメニカリは、2027年についても年間24戦を維持する方針を明確にしている。

    2027年のF1カレンダーはまだ正式発表されていないが、ポルトガルとトルコが新たにカレンダーへ加わる予定となっている。

    「いずれにしても、来年も24グランプリという目標は維持する」

    つまり、新たな開催地が加わる場合には、既存グランプリとの入れ替えが必要になる可能性が高い。日本から寄せられている追加開催の要望についても、こうした世界規模での開催枠を巡る競争のなかで判断されることになる。

    中東情勢で2026年終盤戦にも変更の可能性
    F1がカレンダーの選択肢を広げている背景には、現在の中東情勢もある。

    2026年4月に予定されていたサウジアラビアGPとバーレーンGPは、イラン戦争の影響を受けて中止となった。バーレーンGPについては、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで10月4日に代替開催されることになり、その費用の大部分をバーレーン側が負担する。

    また、FIA世界耐久選手権(WEC)も中東情勢の影響を受け、カタールとバーレーンで予定されていた終盤2戦を、それぞれスペインのカタルーニャ・サーキットとイタリアのモンツァへ変更している。

    F1では11月29日にカタールGP、12月6日に最終戦アブダビGPが予定されており、現時点では両レースとも開催予定に変更はない。

    「状況がどのように進展するのかを見るため、可能な限り時間を使うつもりだ。そして適切なタイミングで決断を下す」

    ドメニカリはそう語り、判断の期限についても明らかにした。

    「現在のカレンダーを変更する可能性について、判断期限は9月中旬だ」

    「現時点ではカタールとアブダビのレースは開催する予定だ。ちなみに、どちらもすでに完売している」

    中東2戦が開催できなければ欧州で最終戦
    一方、情勢が改善せずカタールGPとアブダビGPを開催できなくなった場合、F1はシーズン終盤を欧州へ移す方針だ。

    「もし開催できないのであれば、シーズン終盤は欧州になる。他の地域へ行くことはできないからだ」

    その代替開催地の候補には、2026年のF1カレンダーから外れたイモラ・サーキットも含まれている。ドメニカリ自身が、イモラが候補リストに入っていることを認めた。

    11月末から12月初旬の北イタリアでは低温が懸念されるが、ドメニカリは11月にナイトレースとして行われるラスベガスGPの方が欧州より気温が低くなる場合もあると指摘した。

    また、ラスベガスで2レースを開催してシーズンを締めくくる案も検討されたという。

    「ラスベガスで2レースを開催してシーズンを終える可能性もあった。ただ、成長している宝石を台無しにしたくはない」

    同時期にはNFLのレギュラーシーズンも開催されるため、ラスベガスでの連戦は採用しない考えだ。

    2027年カレンダー発表は年内を予定
    中東情勢は2027年のF1カレンダーにも影響する可能性がある。

    当初はバーレーンGPがオーストラリアGPに代わり、3月の2027年シーズン開幕戦に戻ることが想定されていた。しかし現在の情勢を受け、F1は複数の代替プランを用意している。

    「もちろん、中東の状況が解決していない場合に備えて、いくつかの選択肢と異なるプランを用意している」

    「ただ、それを判断するタイミングは年末になる。だから、まだ十分な時間がある」

    2027年のF1カレンダーは年内に発表される予定だ。

    年間24戦という限られた開催枠に対し、アフリカ、アジア、南米など世界各地からグランプリ開催への関心が寄せられている。そのなかでドメニカリが日本を具体的に挙げ、追加開催を求める要望があることを明かした点は注目される。現段階で具体的な開催計画は示されていないものの、日本で鈴鹿に続く新たなF1開催が将来的に検討対象となるのか、今後の動向が注目される。

  • 2027年F1カレンダー発表延期 バルセロナがバーレーン代替テスト開催候補

    2027年F1カレンダー発表延期 バルセロナがバーレーン代替テスト開催候補

    2027年のF1カレンダー発表が、例年より遅れる見通しとなった。中東情勢の先行きが依然として不透明なことから、F1は複数の代替案を準備しており、プレシーズンテストではスペイン・バルセロナがバーレーンの代替開催地として最有力候補に浮上している。

    F1は2027年も24戦体制の維持を目指しているが、中東ラウンドやプレシーズンテストの開催地は今後の国際情勢次第で変更される可能性がある。

    2027年F1カレンダーの発表は秋へ延期
    2026年シーズンは中東情勢の悪化により、バーレーンGPがマレーシアへ移転され、サウジアラビアGPも代替日程を確保できなかった。さらに、カタールGPやアブダビGPについても、9月中旬までに情勢が改善しなければ開催が危ぶまれる状況にある。

    こうした不透明な状況を受け、F1は2027年カレンダーの発表を秋まで延期する方針を決定した。より正確な見通しを得たうえで正式日程を公表する考えで、同時に複数のバックアッププランも準備している。

    バルセロナがプレシーズンテスト代替候補に浮上
    現時点では2027年もバーレーンでプレシーズンテストと開幕戦を開催する予定となっている。しかし、各チームは新車発表や輸送計画、シーズン準備を進める必要があり、開催地を早期に確定する必要がある。

    そのため、代替開催地として最も有力視されているのがバルセロナだ。

    カタルーニャ・サーキットのゼネラルマネージャーを務めるジョゼップ・リュイス・サンタマリアは、プレシーズンテスト招致を最優先事項として位置付けており、F1首脳陣との協議を重ねながら開催実現に向けた働きかけを続けているという。

    ドメニカリ「通常のカレンダーを発表するが代替案も用意」
    F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、秋に公表するカレンダーは通常開催を前提としたものになると説明した一方、必要であれば後から変更する可能性があることを認めた。

    「秋に発表するカレンダーは、いわば通常計画になる」

    「もし中東情勢が解決していなければ、当然ながら別のプランを用意している」

    「判断のタイミングは年末になる。まだ十分に対応する時間はある」

    また、2027年も24戦体制を維持する考えに変わりはないと強調した。

    「どのような状況になっても、来年も24レースという目標を維持できるよう、すでに複数のシナリオと選択肢を準備している」

    ポルトガルとトルコ復帰も選択肢
    2027年にはポルトガルGPとトルコGPの復活も有力視されており、中東開催が引き続き困難となった場合の代替開催地として機能する可能性がある。

    一方でドメニカリは、F1の日程調整よりも国際情勢そのものが重要だと強調した。

    「もし来年になってもこの地域の状況が改善していないのであれば、F1は極めて小さな問題に過ぎない。それは状況が非常に深刻であることを意味するからだ」

    2028年以降の新GPも引き続き検討
    F1はカレンダーの調整と並行して世界展開も継続している。ただし、新たなグランプリ開催は2028年以降になる見通しだ。

    ドメニカリは「アフリカでの交渉は非常に順調に進んでいる。南米や極東でも協議を続けている」と説明した。

    候補地としては、アフリカではルワンダと南アフリカ、アジアではタイ、南米ではアルゼンチンが有力候補として引き続き検討されている。

    2027年シーズンの正式カレンダーは今秋に発表される予定だが、中東情勢の推移次第ではプレシーズンテストや複数の開催地が変更される可能性があり、F1はそのあらゆるケースに備えた準備を進めている。

  • ステファノ・ドメニカリ F1最終戦中止なら欧州開催を明言「代替案はある」

    ステファノ・ドメニカリ F1最終戦中止なら欧州開催を明言「代替案はある」

    2026年F1カレンダーは、中東情勢の影響によって依然として不透明な状況が続いている。F1のCEO兼社長を務めるステファノ・ドメニカリは、カタールGPとアブダビGPの開催可否について9月中旬までに最終判断を下す考えを明らかにした。

    また、仮に両レースの開催が不可能となった場合でも、シーズン最終戦をラスベガスGPで終える考えはなく、「ヨーロッパでシーズンを締めくくる」と明言した。

    さらに2027年についても、中東情勢の長期化を見据えた代替計画をすでに準備していることを認めている。

    F1は9月中旬までに最終判断へ
    2026年シーズンは、中東地域の紛争によって大きな影響を受けている。

    4月にはバーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となり、MotoGPやWEC(世界耐久選手権)も相次いで開催計画を変更。F1ではアゼルバイジャンGPは予定どおり開催される見込みだが、終盤に予定されるカタールGPとアブダビGPの開催には依然として不確実性が残っている。

    ドメニカリは現状について次のように説明した。

    「現時点ではカタールとアブダビでのレースは開催予定だ。ちなみに両大会ともすでに完売している。これは、世界が直面している問題を超えて、このスポーツがいかに大きな存在になったかを示す素晴らしい証拠だ」

    「もちろん、私たちが望むような形で状況が改善しなければ、9月中旬までには判断を下す」

    「もし開催できない場合、シーズンの締めくくりはヨーロッパになる。他地域へ移すことはできないからだ」

    F1 中東ラウンド

    ラスベガス2連戦案は却下
    バーレーンGPについては10月4日に復活開催し、アゼルバイジャンGP、シンガポールGPとの3連戦を構成する案も検討された。しかし実現には至らず、代わりにマレーシア・セパンで『バーレーンGP in マレーシア』として開催されることが決定している。

    この結果、仮にカタールGPとアブダビGPが中止となっても、2026年シーズンは最低21戦が確保される見込みだ。

    一方でF1は、11月21日のラスベガスGPを最終戦とすることは避けたい考えだという。

    一時はラスベガスで2週連続開催する案も浮上したが、ドメニカリは否定した。

    「ラスベガスで2レース開催する可能性もあった。しかし、成長を続けている宝石のようなイベントの価値を、自分たちで下げるようなことはしたくない」

    「さらに、その時期のアメリカではNFLと真っ向から競合することになる」

    「アメリカでは非常に大きなスポーツであり、多くのファンがNFLを見ている。そのような巨大なイベントと正面からぶつかる状況は避けなければならない」

    2027年も代替カレンダーを準備
    ドメニカリは、2027年シーズンについても中東情勢が引き続き影響を及ぼす可能性を認めた。

    秋に発表予定の2027年カレンダーは通常どおりの開催計画になる見通しだが、情勢悪化に備えて複数の代替案を準備しているという。

    「今秋に発表するカレンダーは、基本的には通常のプランになる」

    「ただし、中東情勢が解決しない場合に備えて、私たちは複数の選択肢を用意している」

    「その判断を下すタイミングは、今年末になる予定だ」

    今回の発言は、F1が2026年だけでなく2027年以降についても、中東情勢を踏まえた柔軟な開催計画を進めていることを示すものだ。今後は9月中旬の判断と、秋に公表される2027年カレンダーの内容が注目される。

  • F1アメリカGPでMotoGPデモ走行実現へ リバティ・メディアが共演を計画

    F1アメリカGPでMotoGPデモ走行実現へ リバティ・メディアが共演を計画

    F1とMotoGPが、2026年のF1アメリカGPで同じ舞台に立つ可能性が高まっている。報道によると、リバティ・メディアはサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)でMotoGPのデモ走行を実施する計画を進めているという。

    MotoGPは世界最高峰の二輪ロードレース選手権であり、F1は四輪モータースポーツの頂点に位置づけられるシリーズだ。

    2017年からF1の商業権を保有するリバティ・メディアは、Netflixのドキュメンタリー『Drive to Survive』をはじめ、Apple TVやIMAX、LEGOとの提携などを通じてF1の人気拡大を牽引してきた。

    2025年にはMotoGPの商業権も取得したが、その際にはMotoGP関係者から「F1と同じ手法をそのまま持ち込むべきではない」との声も上がっていた。

    COTAでMotoGPマシンのデモ走行を計画
    Motorsport.comによると、10月に開催されるF1アメリカGPの週末に、MotoGPマシンによるデモンストレーション走行を実施する案について具体的な協議が進められている。

    会場となるCOTAでは、MotoGPマシンが数周にわたってデモ走行を行い、F1ファンが世界最高峰の二輪レースを間近で体感できる機会を提供することが狙いだ。

    ただし、この週末はMotoGPがオーストラリアGPを開催しているため、現役MotoGPライダーの参加は予定されていない。また、走行に使用されるのも実戦用マシンではなく、ショーバイクになる見込みだ。

    将来的な併催レースの予定はなし
    リバティ・メディアはF1とMotoGP双方のプロモーション強化を模索しているが、現時点では両シリーズによる合同グランプリを開催する計画はないという。

    それでも、世界最高峰の四輪と二輪が同じF1開催週末に姿を見せる今回の取り組みは、両カテゴリーのファン層を広げる新たな試みとして注目を集めそうだ。