カテゴリー: ル・マン24時間レース

  • 日産、2014年のル・マン24時間レースへの復帰を発表

    日産、2014年のル・マン24時間レースへの復帰を発表

    日産は、2014年にガレージ56車両としてル・マンに復帰することを発表した。

    日産は26日(火)、ニスモグローバル新本社のオープニングイベントを開催。そのなかでカルロス・ゴーン社長は、日産がゼロエミッション・テクノロジーを用いた革新的なコンセプトのレーシングカーにより2014年のルマン24時間レースにガレージ56車両として参戦することを発表した。

    ル・マン参戦マシンの詳細についてはプロジェクトが更に進行したときに発表するとしたが、日産は数々の賞を受賞したデルタウィングの精神を受け継いだ、今までになかったワクワクを提供できるレーシングカーを開発していく。

    このル・マンへの参戦は新しいパワートレインをテストすると同時に、将来の日産のLMP1カテゴリーへの復帰の可能性にむけてACO(西部自動車クラブ−ルマン24時間レースのプロモーター)とFIA(国際自動車連盟)への必要なデータ提供という目的がある。

    カルロス・ゴーンは、「ルマンへの復帰は当社の市販車とレーシングカーの両方にとって、最も厳しい環境下での実験の場への復帰となることでしょう」と述べた。

    内燃機関エンジンについては、日産は今年もル・マンLMP2クラスでの最多エンジンサプライヤーとなっており、2013年のル・マンでは17台の日産・ニスモVK45DEエンジン搭載車が参戦する。

  • トヨタ、2013年型TS030 HYBRIDを発表

    トヨタ、2013年型TS030 HYBRIDを発表

    トヨタは、2013年シーズンのル・マン24時間レース及びFIA世界耐久選手権(WEC)へ向けて開発された改良型TS030 HYBRIDを発表した。

    今月初めにロールアウトされた2013年仕様のTS030 HYBRIDは、南フランスのポールリカール・サーキットで明日から初のフルテストを開始する。

    2012年のWECシリーズでデビューシーズンながら6レース中3勝を挙げたTS030 HYBRIDは、今シーズンもル・マン24時間とWECでのタイトル獲得に挑む。

    昨年同様、アレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴が7号車をドライブ。アンソニー・デビッドソン、ステファン・サラザン、セバスチャン・ブエミの8号車は今季初めて、ル・マン24時間レース以外のレースにも出場する。

    TS030 HYBRIDのパワートレインには、トヨタ自動車 東富士研究所のモータースポーツ部で開発され、昨年型から更に改良が加えられたトヨタ・ハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)が搭載される。

    独創的なスーパー・キャパシタを使用するハイブリッド・システムは300馬力を発生し、3.4リットル自然吸気V8ガソリンエンジンが発生する530馬力をアシストする。

    技術規則が大きく変更される2014年シーズンを前に、トヨタ東富士研究所のモータースポーツ部では、2013年シーズン用に、更なるパワー、効率、制御レベルと信頼性の向上を図った。

    TS030 HYBRIDのシャシーも、信頼性と保守性/整備性の向上に主眼を置くと共に、更なるパフォーマンスの向上をはかり、2013年シーズン用として、設計された。

    TS030 HYBRIDを設計し組み立て、活動するトヨタ・モータースポーツ有限会社では、最新鋭の開発設備を用いて、専門のエンジニアが車両性能のさらなる進化を目指した。

    改良型モノコックを含む進化した空力パッケージは、2013年のレギュレーション変更によりワークスLMP1カーに課せられた最低車両重量15kg増の影響を最小限に抑え、かつ、パフォーマンスの向上を可能としている。

    2013年のWECスケジュールは第1戦イギリス シルバーストン(4月14日)、第2戦ベルギー スパ・フランコルシャン(5月4日)、第3戦フランス ル・マン24時間(6月22日)、第4戦ブラジル サンパウロ(9月1日)第5戦アメリカ オースティン(9月22日)、第6戦日本 富士(10月20日)、第7戦中国 上海(11月10日)、第8戦バーレーン(11月30日)となっている。

    木下美明 (チーム代表)
    新しいシーズンを迎えるに当たり、本当にワクワクしている。幸いな事に、我々は昨年、予想以上の成果を上げる事が出来たと思う。しかし、今年は、さらにその先に進まなければならず、チーム全員、モチベーションを保って頑張ってきた。現在は、2013年型のTS030 HYBRIDの初期テストに集中しているが、シーズンが始まる前なので、皆、やや緊張している。昨年、我々はライバルととても厳しい戦いを展開し、我々の目標を達成するためには、非常に高いレベルで戦い抜く必要があることを再認識した。新しいTS030 HYBRIDは大きな進歩を遂げていると思うが、ル・マン24時間レースのチェッカーフラッグを受けるまで、その真価は分からない。自分の夢は、このTS030 HYBRIDが24時間後に、トップでゴールラインを切ることだ。

    パスカル・バセロン (テクニカルディレクター)
    大きなレギュレーション変更が2014年に実施されるため、今年のTS030 HYBRIDは、昨年のTS030の正常進化型とした。まずターゲットとしたのは昨シーズンで発見された、全ての細かい問題を対策することだった。2012年のTS030 HYBRIDは、そもそも試験研究用に開発した4輪駆動のテスト車両だったので、レース用に実際に使用したリアだけではなく、フロントにもハイブリッド・システムを組み込むことが可能となっていた。2013年型ではフロント側へのハイブリッド・システム搭載を考えない状態でさらに最適化し、モノコックを再設計した。昨年のレースパフォーマンスから、大きな要素に関しては問題ないと感じているので、主要コンセプトの変更はなく、細かい見直しと最適化を行った。また、ドライバーについては、昨年は、アレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴、アンソニー・デビッドソン、ステファン・サラザン、そしてセバスチャン・ブエミととてもエンジョイすることが出来、彼らのパフォーマンスも、我々の期待以上だった。従って、同じドライバーラインナップを選択するのに躊躇は無かった。印象的なスピードと素晴らしいチームスピリットで、全員が初年度のチーム構築と車両開発に貢献してくれた。テストプログラムが限られていたにもかかわらず、彼らの経験と努力こそが、我々にとってWEC最初のシーズンで勝利を挙げられた大きな要因となった。2013年シーズンへ向け、これ以上のドライバーラインナップはないと思っている。

    ロブ・ロイペン (ビジネス・オペレーション・ディレクター)
    昨年プロジェクトをスタートしたとき、TMGとトヨタのモータースポーツ部、そしてオレカ・チームという異なった文化と異なった経験を持つメンバーからスタッフを集めたが、チームは非常に早くまとまり、問題解決やパフォーマンスレベルの向上を果たした。メンバー全員とパートナーとの一致団結で、耐久レースの世界で大きな成長の一歩を遂げた。まだやるべきことも学ぶべきこともたくさんあるが、昨シーズンはチームの進化の速さを示せたと思う。そして、今年の目標はル・マン24時間レースでの初勝利と、トヨタにとっては1999年のWRC以来となる、FIA選手権タイトル獲得だ。しかし、それとは別に、WECが更に盛り上がるシリーズになってくれることを望んでいる。昨年はWECが復活して初のシーズンながらも非常に好印象で、特に富士やインテルラゴス(ブラジル)などで見た、多くの熱狂的な観客には感銘を受けた。我々が選手権の一員として加わっているWECは、素晴らしいレースと共に親しみやすい雰囲気や、革新的な技術などがファンに認知されれば、目覚ましい成長が見込めるシリーズだ。

    村田久武 (ハイブリッド・プロジェクト・リーダー)
    昨年、我々のTS030 HYBRIDにTHS-Rを搭載して走り始めたときから、みるみる進化させていくことが出来た事は、私にとって素晴らしい経験だった。システムのパフォーマンスは非常に高く、ハイブリッド・システムによって生み出されたパワーによるアシストが有効であることを実証する事が出来た。この先進的な技術を共に開発してきたエンジニアやパートナーを誇りに思っており、彼らのハードワークが好結果に結びついたのだと思う。レースに勝てたこと以上に、ハイブリッドパワーによる300馬力のアシストについてドライバーから高評価をもらったり、ハイブリッドパワーが実際にコース上で有効に機能しているのを見ることは、いつも励みになった。我々のハイブリッド・システム開発の基準点は2012年、TS030 HYBRIDに初めて組み込まれた時にあるが、2014年はレギュレーションが大きく変わるため、2013年はいくつかの改良を進めると共に、2014年に向けた要素技術のいくつかを2013年コンポーネントに織り込み事前テストを行っている。馬力と効率について更に磨きをかけると共に、パワートレイン全体での信頼性も高めていく。総じて言えば、今年も我々のTHS−Rは、競争力も信頼性も、非常に高い物であるという自信がある。

    ジョン・リッツェン (シャシー・プロジェクト・リーダー)
    昨年のTS030 HYBRIDのパフォーマンスには非常に満足している。我々がデザインを開始したとき、3つの優先事項があった。ハイブリッド・システムとの協調、空力効率、そしてタイヤマネージメントだ。2012年シーズンで、我々のTS030 HYBRIDは非常に高いパフォーマンスを見せ、この3つの全ての項目において、1年目としては目標を達成出来たと考えている。しかし、シーズンを通して多くの些細な改良点が見つかっており、特に重要度の高い問題から優先度をつけてアップデートするなど、常に改良を続けている。2013年は、新たなコンセプトというよりも、2012年仕様からの進化型として、様々な視点からのファインチューニングを施した。フロントに残っていたハイブリッド・システム用のスペースを除去し、その結果、更に効率的なパッケージングと空力を実現した。これによりレギュレーション変更による15kgの最低重量増においても、大きなパフォーマンス低下は防ぐことが出来た。車両性能シミュレーションでは、パフォーマンスが上がったことを示している。また、現場からのフィードバックにより、2012年に起こったいくつかの整備性の問題に起因するタイムロスを短縮できるはずだ。

  • トヨタ、2013年もFIA世界耐久選手権にTS030 HYBRIDで参戦

    トヨタ、2013年もFIA世界耐久選手権にTS030 HYBRIDで参戦

    トヨタは、昨年に引き続き2013年もル・マン24時間レースを含むFIA世界耐久選手権(FIA World Endurance Championship:WEC)にTS030 HYBRIDで参戦することを発表した。

    2月1日(金)にパリで行われた記者発表会で、トヨタの2台を含むFIA世界耐久選手権及びル・マン24時間レースの出場車リストが、ACO(フランス西部自動車クラブ)から発表された。

    トヨタ・レーシングのドライバーは昨年と同じく、7号車にアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴。8号車はステファン・サラザン、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミがドライブする。

    詳細については、2月19日(火)フランス・ポールリカールでの記者発表にて発表される。

  • ニック・ハイドフェルド、レベリオン・レーシングから耐久レースにフル参戦

    ニック・ハイドフェルド、レベリオン・レーシングから耐久レースにフル参戦

    ニック・ハイドフェルドは、レベリオン・レーシングと契約。2013年はWEC(世界耐久選手権)とALMS(アメリカン・ル・マン・シリーズ)にフル参戦する。

    レベリオン・レーシングは、2013年の活動計画を発表。6名のドライバーを起用し、トヨタエンジンを搭載したローラB12/60でWECとALMSにフル参戦することを発表した。

    2つのシリーズのドライバーラインナップは明らかにされていないが、ニック・ハイドフェルドはどちらもフル参戦することが確定している。

    ニック・ハイドフェルドは、昨年もレベリオン・レーシングとともに複数の耐久レースに参戦しており、ル・マン24時間レースではニール・ジャニ、ニコラ・プロストとともに総合4位を獲得。プライベーターチームとしてLMP1クラスで最高成績を収めた。

    2013年、レベリオン・レーシングは、WECでは開幕3戦を2台体制、残りのレースは1台で参戦。ALMSでは開幕戦セブリング12時間のみ2台体制で、残りのレースは1台で参戦する。

    ニック・ハイドフェルドは「2013年シーズンにむけて、再びレベリオン・レーシングに加入することを発表でき、とても嬉しいよ!」と自身のWebサイトでコメント。

    「去年、チームとチームメイトと参加した3戦で2勝を収めているので、スポーツカーでフルシーズンを送るのを楽しみにしている」

    「セブリングの開幕戦が待ちきれない。レベリオン・レーシングが去年成し遂げた成功を継続できるようにベストを尽くしていくし、待ち受ける新しい経験に興奮している!」

    レベリオン・レーシングのチーム代表バート・ヘイデンは「今年も才能と経験をもったドライバーと契約できて喜んでいる。彼ら全員と素晴らしい仕事をし、うまく働いていけると確信している」と述べた。

  • デル・ピエロ、ル・マン24時間レース参戦チームを設立

    デル・ピエロ、ル・マン24時間レース参戦チームを設立

    サッカー元イタリア代表のアレッサンドロ・デル・ピエロが、アメリアの俳優パトリック・デンプシーとともにル・マン24時間レースに参戦するチーム「デンプシー・デルピエロ・レーシング」を設立した。

    デンプシー・デルピエロ・レーシングは22日(火)、6月に開催されるル・マン24時間レースへの参加申請をしたことを発表。ドライバーはパトリック・デンプシー、ジョー・フォスター、ミカエル・アベナッティの3人が務める。

    デル・ピエロのチーム内の役割は明らかになっていないが、自分の名前がレーシングチーム名に加えられたことを喜んでいるという。

    現在オーストラリアAリーグのシドニーでプレーするデル・ピエロは「イタリアで育った子どもの頃からモータースポーツには憧れていた。高いレベルでの戦いを期待している目標は世界を制すること」と自身のWebサイトでコメントした。

  • アウディ、2013年のル・マン24時間およびWECの参戦体制を発表

    アウディ、2013年のル・マン24時間およびWECの参戦体制を発表

    アウディは、2013年のル・マン24時間耐久レースおよびWEC(FIA世界耐久選手権)の参戦体制を発表した。

    2013年、アウディはFIA世界耐久選手権(WEC)におけるディフェンディングチャンピオンとして新たな挑戦の年を迎える。

    アウディスポーツ・チームヨーストは、2台の改良型Audi R18 e-tronで同シリーズに参戦し、ル・マン24時間およびWECスパフランコルシャンラウンドには、3台目のR18 e-tronが投入される。

    ル・マンおよびWECでは、2012年にデビューを飾って大きな成功を収めたハイブリッドテクノロジーを踏襲。フライホイールエネルギー貯蔵システムは、重量やサイズの増加を伴うことなく、よりパワフルなシステムに進化している。

    2013年のAudi R18 e-tronは、外観上は2012年モデルと非常によく似ているが、超軽量なカーボンファイバー製ボディパネルの下には、数々の革新技術が採用されるという。

    また、アウディスポーツは、2013年のモータースポーツプログラムと並行して、2014年に施行される予定の新しいLMP1レギュレーションに合致した後継モデルの開発も進めている。

    2013年のWECおよびルマン24時間を戦うアウディのファクトリードライバーは、ディフェンディングチャンピオンのマルセル・フェスラー、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエに加えて、ルーカス・ディグラッシ、ロイック・デュバル、マルク・ジェネ、オリバー・ジャービス、さらにル・マン優勝記録保持者のトム・クリステンセン、アラン・マクニッシュを起用する。

  • 2013年 WEC 世界耐久選手権 レース日程

    2013年 WEC 世界耐久選手権 レース日程

    FIA世界耐久選手権(WEC)は、2013年のカレンダーを発表。ル・マン24時間は6月22日〜23日、富士6時間は10月20日に開催される。

    FIA世界耐久選手権は、2010年からフランス西部自動車クラブ (ACO)が開催していたインターコンチネンタル・ル・マン・カップ(ILMC)を発展させたカタチで2012年からスタート。

    2012年は、アウディがマニュファクチャラーズチャンピオンとドライバーズワールドチャンピオンの両タイトルを獲得している。

    2013年もWECは昨年と同じく全8戦で争われるが、開催地と日程に変更がみられている。

    昨年セブリング12時間で開幕したWECだが、2013年はセブリング12時間がWECから外れ、シルバーストン6時間でシーズンを開幕する。

    WECのハイライトであるル・マン24時間は第3戦として6月22日〜23日に開催され、第5戦にはオースティン6時間が加わる。

    日本では第6戦として富士6時間を10月20日開催。11月30日のバーレーン6時間が最終戦となる。

    2013年 FIA 世界耐久選手権 カレンダー

    Round 開催日 レース 開催国
    1 4/14 シルバーストン6時間 イギリス
    2 5/4 スパ6時間 ベルギー
    3 6/22〜23 ル・マン24時間 フランス
    4 9/1 サンパウロ6時間 ブラジル
    5 9/22 オースティン6時間 アメリカ
    6 10/20 富士6時間 日本
    7 11/10 上海6時間 中国
    8 11/30 バーレーン6時間 バーレーン
  • ウィリアムズの電気式フライホイール、アウディのル・マン優勝を支える

    ウィリアムズの電気式フライホイール、アウディのル・マン優勝を支える

    ウィリアムズ・ハイブリッド・パワー社の革新的な電気式フライホイール技術が、第80回ル・マン24時間レースでのアウディ R18 e-tron quattroによるハイブリッドマシン初の総合優勝を支えた。

    2012年のル・マン24時間レースは、初のハイブリッドカー対決となる、アウディの1号車と2号車が1-2フィニッシュを成し遂げた。

    ウィリアムズ・ハイブリッド・パワー社は、Audi R18 e-tron quattroのために完全に新しい、超軽量の電気式フライホイールを設計。マシンにシステムを完全に統合させるためにアウディのエンジニアと密接に作業してきた。

    ウィリアムズ・ハイブリッド・パワー社のシステムの特徴と利益は耐久レースに非常に適しており、それが他のテクノロジー(バッテリー、ウルトラキャパシタ、機械式フライホイール)と比較した際に、アウディのプロジェクトの決め手となった。

    アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング・ウルリッヒは「アウディにとって歴史的な勝利だ。我々は直噴ターボ・ガソリンエンジンでル・マン初優勝を果たし、ディーゼルエンジンで初めて成功を収めた。アウディがハイブリッドカーで勝利を成し遂げた最初のブランドになったことは素晴らしい結果だ。前述の2つのテクノロジーと同様、まさに最初の走行で2台の R18 e-tron quattroが上位を占めることはより多くの意味がある」と述べた。

    ウィリアムズ・ハイブリッド・パワーのマネージングディレクターを務めるイアン・フォーリーは「ル・マンでのアウディの系譜により、このプロジェクトを成功させるにはプレッシャーがあったし、我々のテクノロジーがこの歴史的な勝利の一役を担えたことを非常に満足している」とコメント。

    「我々のフライホイール技術は、モータースポーツのアプリケーションとして世に出た。それ以来、他の様々な目的のために適用されているが、モータースポーツは常に心のそばにあり、モータースポーツは我々の技術にとって最高の実験場だ。我々は、革新的なハイブリッドシステムが環境に役立つだけでなく、高圧注入と燃費面でもレースカーの基本的なパフォーマンスを後押しできることを示した」

    関連:アウディ、ル・マン24時間レースでハイブリッド初の総合優勝

  • 日産デルタウイング、初挑戦のル・マン24時間レースを振り返る

    日産デルタウイング、初挑戦のル・マン24時間レースを振り返る

    日産デルタウイングのチームが、初挑戦のル・マン24時間レースを振り返った。

    モータースポーツの新たな世代で最も革新的なアプローチを目指す日産デルタウイングは、ル・マン24時間をスタートしたが、6時間経過し1005kmの走行を記録した後、アクシデントに巻き込まれた。コース復帰を目指し、ドライバー、チーム陣が共に懸命に作業に取り組んだが、リタイアとなった。

    世界に名だたるフランスの耐久レースを、グリッドに並ぶ通常のスポーツカーが使用する半分の燃料・タイヤで完走することを目指した日産デルタウイングは、その独特のスタイルとシャープなデザイン、走行の高効率化を目指した最新技術により、2012年のル・マンで最も注目を集めたマシンとなった。

    日産デルタウイングは、安定して好ペースでの走行を続けていましたが、セーフティカーによる先導走行後のトラフィックの中で、オーバーテイクをしかけたLMP1車両にヒットされ、ウォールに激突してした。

    ドライバーを担当していた本山哲はコース復帰を目指し、コースサイドにいるチームから指示を受けながら、休むことなく90分近く奮闘を続けた。しかし努力の甲斐なく、アクシデントによるダメージは復旧には至らなかった。

    日産が3月に英国ロンドンで発表した日産デルタウイングは、メディアや世間の想像を大いに沸き立てた。このアクシデントの後、ソーシャルメディアを通じてファンからは絶大な激励が寄せられた。今日までこのプロジェクトを取り上げてきたメディアは、どれもポジティブに伝えている。

    開発スケジュールは非常に過密で、マシンが初めて走行してからこのレースをスタートするまでは、わずか107日間。それでもチームは、日産デルタウイングをル・マンで走らせるという大きなチャレンジを遂げてみせた。

    欧州日産のジェネラルマネージャー、ダレン・コックスは冷静に事態を捉え「これがモータースポーツです。こうした危険が起こり得ることを理解していなければ、このプロジェクトに取り組むことはありませんでした。最初はとても落胆しましたが、すぐに自分たちがやり遂げたことに誇りを感じる大きな気持ちが沸いてきました。この驚異的なプロジェクトには、実に多くのスタッフが関わっています。その誰一人が欠けても実現は不可能でした。すべての関係者が、日産デルタウイングの成功に誇りを持っていいと思います。そして、将来、公道、サーキットの両方で活用される革新的な技術に試みた事実が及ぼす影響に、誇りを持つことでしょう。 ル・マン到着後、多くの人々がこのマシンが走るのかどうか疑問に思っているのを目にしましたが、彼らが間違っていたことを私たちは証明してみせました。この活動に対しては、本当に多くの支援をいただきました。日産を代表して、心から感謝申し上げます」と述べた。

    日産デルタウイングは、本レースで1005kmを走破。これは、通常の世界耐久選手権の1レース分に相当する距離。最も順調だったスティント中は強豪揃いのLMP2勢のペースで走行し、燃料消費はレース前の試算通り、LMP1車両の半分程度だった。

    本山哲は「日産デルタウイングのプロジェクトは、ル・マンをスタートするという素晴らしい偉業を遂げました。このコンセプトは、モーターレーシングの将来に大きな可能性を投げかけました。日産デルタウイングが稼働して、わずか3ヶ月のことです。心から光栄に思いますし、チームメンバーのひとりであることに感謝しています。 アクシデントは、高速コーナーで起こりました。マシンはコンクリートのウォールにヒットし、大きなダメージが生じました。マシンをピットに戻すことができればチームが修復してレースに復帰することが出来ると思い、できる限りの努力を試みましたが、パワートレーンのダメージが特に深刻だったため、マシンを復活させることはできませんでした」と述べた。

    本山哲と共に日産デルタウイングのドライバーを務めたミハエル・クルムは「今日のサトシが行ったことは、すべて適正でした。アクシデントの時、サトシは上位陣を抜かせるだけのスペースを作っていましたし、コースオフの後、日産デルタウイングをピットに戻してチームに復旧させるために、最善を尽くしました。エンジンカバーを取り外してダメージを受けたエリアを確認しようとしましたが、外すことが出来なかったため、なんとかして歪みを直そうと上にあがったのです。こうまでしてマシンを復旧させようとしたのは、世界チャンピオン並の努力です。しかし、その後マシンを動かそうとした際、ヒットによるステアリングのダメージが大きすぎて、走行を続けることは難しいことが分かりました。チーム全体が懸命な努力を続けてきただけに、本当に残念です」と述べた。

    関連:中嶋一貴とトヨタ、日産に謝罪 (ル・マン24時間レース)

  • アウディ、ル・マン24時間レースでハイブリッド初の総合優勝

    アウディ、ル・マン24時間レースでハイブリッド初の総合優勝

    アウディが再びモータースポーツの世界で新たな偉業を達成した。80回目を数えた今年のル・マン24時間レースで、Audi R18 e-tron quattroがハイブリッドマシン初の総合優勝を獲得した。

    サーキットに詰めかけた約20万人の観客は、例年ル・マンで見られる数々のドラマに加えて、”Vorsprung durch Technik (技術による先進)”の感動的なデモンストレーションを目の当たりにした。アウディスポーツ チームヨーストからエントリーした4台のAudi R18は非常に安定した速さを見せ、1位、2位、3位、5位を獲得した。

    サーキットでレースを観戦していたAUDI AG取締役会会長のルパート・シュタートラ― は「世界でもっとも重要な耐久レースでおさめた今回の成功で、アウディのエンジニア達がもっている卓越した専門技術を、感動的にデモンストレーションすることが出来た。超軽量技術と融合されたAudi e-tron quattroは、まったく新しい技術にも関わらず、初参戦で優勝を獲得することが出来た。これはル・マンのようなレースでは、通常では難しいことであると考えられている。しかし今回の結果を通じて、非常に困難なことでもなし得ることが可能であること、そのためには事前の準備がいかに重要であるかを示すことが出来た」とコメント。

    アウディ11回目の総合優勝獲得の可能性は出場した4台のAudi R18のすべてにありましたが、378ラップを走り終えた時、ゼッケン1番のAudi R18 e-tron quattroを駆る昨年の優勝トリオ、マルセル・ファスラー(スイス)、アンドレ・ロッテラー(ドイツ)、ブノワ・トレルイエ(フランス)が再びトップでチェッカーフラッグを受けた。リナルド・カペロ(イタリア)、トム・クリステンセン(デンマーク)、アラン・マクニッシュ(イギリス)組も2位を獲得したことで、従来型アクスルに電動アクスルを融合した新しいタイプの4輪駆動システムが1-2フィニッシュを獲得。アウディはすでに、この新しい技術を量産モデルに反映させるためのテストを行っている。

    ル・マン初出場となったマルコ・ボナノミ(イタリア)、オリバー・ジャービス(イギリス)、マイク・ロッケンフェラー(ドイツ)は、従来型駆動システムのAudi R18 ultraを駆って3位に入賞し、2000年、2002年、2010年に続いてアウディ4回目となるル・マン24時間レースでの1-2-3フィニッシュ獲得に貢献した。もう1台のAudi R18 ultraで出場したロメイン・デュマス(フランス)、ロイック・デュバル(フランス)、マルク・ジェネ(スペイン)組は、5位でフィニッシュした。

    すべてのAudi R18には、VTGシングルターボ (2011年のル・マンで初採用) で過給された最新バージョンのコンパクトV6 TDIエンジンが搭載されてした。ル・マン参戦マシン用に新たに開発された、カーボンファイバーハウジングで構成された新型超軽量トランスミッションも5,151kmをノントラブルで走破。クワトロシステムと同様に、超軽量デザインもまた、アウディ新技術の核となっている。

    2台のAudi R18 e-tron quattroは、これら2つの技術を見事に融合したものとして、当初から今回のレースの主役とされていた。この2台の前に立ちはだかったのは、土曜日の夜に数ラップ前を走った1台のトヨタ ハイブリッドのみだった。しかし2台のトヨタのマシンが早々にリタイアしたことで、Audi R18 e-tron quattro同士の壮絶な優勝争いバトルが繰りひろげられた。土曜日の夜から日曜日の正午に掛けて、2台はわずか数秒の差で何度もトップが入れ替わるという展開を見せた。

    しかし、ゴールまで3時間を切った時、ポルシェカーブでアラン・マクニッシュがアクシデントに見舞われたことで、このバトルに決着がついた。アウディスポーツ チームヨーストはAudi R18 e-tron quattroがフロント部分に負った大きなダメージを記録的な早さで修復し、2位のポジションを守り抜きiた。レース序盤ではゼッケン2号車が、大きなタイヤかすがリアサスペンションに付着してしまったことで、およそ1ラップの遅れとなった。

    優勝したシャシナンバーR18-208H (ニックネーム・Electra) のマシンも、トラブルと無縁ではなかった。マルセル・ファスラーは、土曜日の午前中に2度トラックバリアに衝突。最初は高速コーナーでスピン、2度目はミュルサンヌカーブで真横に迫ってきたGTマシンを回避するためだった。ブノワ・トレルイエは、ピットレーン入口で1度スピンをしている。

    3位となったゼッケン4号車のAudi R18 ultraは、レース開始直後にリアサスペンションのチェックが必要となり、1ラップの遅れ。そして日曜の朝には、ギアが入らない現象が2回現れ、これを解消するためにイグニッションスイッチのオフ/オン作業を行い時間をロス。しかし、この作業の後は順調に走行を重ね、マルコ・ボナノミとオリバー・ジャービス達は自身初の、またマイク・ロッケンフェラーは昨年の大クラッシュから見事に復帰しての表彰台を獲得した。

    ほぼ同じ状況による2回のスリップアクシデントにより、ゼッケン3号車のAudi R18 ultraは、ロイック・デュバルがファステストタイムを記録していたにも関わらず、優勝のチャンスを逃してした。土曜日の夜、第1シケインでGTマシンをパスしようとしていたロメイン・デュマスがダートの乗り上げてしまい、トラックバリアに衝突。日曜の昼間、同じ悲劇がマルク・ジェネを襲った。どちらの際にも、アウディスポーツ チームヨーストのメカニックは驚くほど短時間でマシンを修復したが、両方合わせて12ラップを失ってしまった。

    レース終了直後に、アウディモータースポーツ代表のDr. ヴォルフガング ウルリッヒは「今回のレースは、おそらくル・マンでしか見ることの出来ない最高のレースだった。ル・マンではレース結果を早々に予測してはならないし、その教訓はやはり今回も日曜日の昼間になって現実のものになった。世界中の人達が我々の1-2-3-4フィニッシュに期待してくれていたが、我々の2台のマシンは突然、ほぼ同時にアクシデントに見舞われてしまった。アウディスポーツ チームヨーストのクルー達はアクシデント発生後、そもそもル・マンではアクシデントが頻繁に発生することが分かっていたので、非常に早いペースでマシンの修復を行ってくれた。レースを終えた今、私は今回の偉業獲得に向けてこの1年の激務を全うしてくれたアウディスポーツ全員にあらためて感謝の意を表したい。24時間レース用のハイブリッドマシンをこれほど短い期間で開発するということは、並大抵のチャレンジではないが、彼らは成し遂げた。2001年のTFSIエンジンや2006年のTDIエンジンの投入の時にも、我々は初参戦にも関わらず成功をおさめ、アウディが持つ技術力の高さや開発の狙いの正しさを証明してきた。そして今日もまた、アウディスポーツ、アウディ、そしてAudi e-tron quattroにとって最良の日となった」とコメント。

    ル・マンでの11回目の総合優勝獲得によって、アウディは世界耐久選手権のリードを広げた。リナルド・カペロ、トム・クリステンセン、アラン・マクニッシュは、世界選手権ドライバーズランキングで2番手のポジションに返り咲いた。

    【アウディチームドライバーのコメント】

    マルセル・ファスラー(Audi R18 e-tron quattro 1号車)
    「素晴らしいレースだった。目まぐるしく状況が変わっていたが、私は素晴らしいチームで走れたと思っている。メカニック達はアクシデントの後、驚くほどのスピードでマシンを修復してくれた。そしてチームメイトのドライバー達も、いつもの通り素晴らしい走りをしてくれた。アウディにとって今日は素晴らしい日になったと思う。総合優勝を獲得したというだけでなく、Audi e-tron quattroという最新技術が1-2フィニッシュを獲得したことが、何より素晴らしい結果だった」

    アンドレ・ロッテラー(Audi R18 e-tron quattro 1号車)
    「Audi R18 e-tron quattroは非常に優れたマシンで、その信頼性も非常に高いものだった。再び優勝出来たことは本当に凄いことだ。素晴らしく気持ちが良い。レースは非常に激しい展開だった。レース序盤、去年はプジョーと、今年はトヨタとのバトルを繰り広げていた。残念なことにライバル達はリタイアしたが、その後はゼッケン2号車と激しいバトルを展開していた。アウディスポーツは、私たち全員に等しく優勝のチャンスを与えてくれた。チームメイト同士でも真剣勝負が許され、これこそがレースという感じであった。昨年、2つの大きなアクシデントの末にプジョーと戦った経験を活かし、今年もチーム全員がさらなる成長を遂げていた。そしてアウディ同士でのバトルを経験したことにより、我々はさらに大きく成長したと思う」

    ブノワ・トレルイエ(Audi R18 e-tron quattro 1号車)
    「今年はコースがとても混雑していたので非常にタフなレースだった。他のマシンをパスするためにレコードラインから外れた途端に非常に滑りやすくなるために、かなり慎重に走らざるを得なかった。それには、非常に難しいコントロールが求められた。日曜日の朝、我々はチームメイトのマシンととてもスリリングでフェアなバトルを繰り広げた。2台のAudi R18 e-tron quattro同士のバトルは、ハイブリッドマシンが持つ高いポテンシャルを見事に証明したと思う。とにかく、再び表彰台のトップに登れたことを嬉しく思っている」

    【ル・マン24時間レースの結果】

    1.ファスラー/ロッテラー/トレルイエ
    (Audi R18 e-tron quattro) 378Laps
    2.カペロ/クリステンセン/マクニッシュ
    (Audi R18 e-tron quattro) -1Lap
    3.ボナノミ/ジャービス/ロッケンフェラー
    (Audi R18 ultra) -3Laps
    4.プロスト/ヤニ/ハイドフェルド
    (Lola B12/60 Coupe-Toyota) -11Laps
    5.デュマス/デュバル/ジェネ
    (Audi R18 ultra) -12Laps