カテゴリー: マクラーレンF1チーム

  • ランド・ノリスのコカ・コーラ騒動 クルサードがF1批判「何もかも管理するな」

    ランド・ノリスのコカ・コーラ騒動 クルサードがF1批判「何もかも管理するな」

    F1スペインGP後、ランド・ノリスがリカバリールームでコカ・コーラを飲もうとして関係者から注意を受けた一件をめぐり、デビッド・クルサードがF1の過度な商業管理を厳しく批判した。

    マクラーレンのノリスは、マドリンクで行われたF1スペインGPをキミ・アントネッリ、マックス・フェルスタッペンに次ぐ3位でフィニッシュ。トップ3がレースのハイライト映像を見るリカバリールームでコカ・コーラの缶を手にしたところ、関係者から注意を受けた。

    F1がコカ・コーラの主要ライバルであるペプシとパートナーシップを結んでいることが背景にある。

    ノリス「レースをしたんだから好きなものを飲む権利がある」
    F1スペインGP終了後、ノリスは関係者から指摘を受けながらも、コカ・コーラを飲むことを選んだ。

    缶を手にしていたノリスは、まずメルセデスのアントネッリに対して、注意されるかもしれないと冗談交じりに話した。

    「もしかしたら怒られるかもしれないね」

    そして、関係者から実際に注意を受けると、自らの考えを明確にした。

    「僕はレースを終えたばかりなんだから、好きなものを飲む権利がある。どうもありがとう」

    この場面はすぐにF1ファンや関係者の間で議論を呼んだ。激しいレースを終えたドライバーには飲み物を自由に選ぶ権利があるとの意見がある一方、元ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーはノリスの行動をプロフェッショナルではないと批判した。

    「プロフェッショナルなら、ああいうことはしない。それだけだ」

    シュタイナーは、F1ドライバーであればシリーズのマーケティング上のルールを十分理解しているはずだと指摘した。

    「何をしていいのか、何をしてはいけないのかは分かっている。彼らはそのための教育を十分に受けている。彼はあれをするべきではなかった」

    クルサードがノリスを支持「よく自分の意思を貫いた」
    しかし、元F1ドライバーでグランプリ13勝を挙げたデビッド・クルサードは、シュタイナーとはまったく異なる見解を示した。

    クルサードは、カメラの前でドライバーの一挙手一投足までコントロールしようとする姿勢は行き過ぎていると考えている。

    「自分の意思を貫いたランドはよくやった」

    「本当によくやったと思う。だって、彼にはチョコレートバーを食べる権利も、どんな種類であれ炭酸飲料を飲む権利もあるんだからね」

    そして、F1側による過度な管理に対して強い言葉を向けた。

    「いい加減にして、何もかもコントロールしようとするのはやめろ」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    過酷だったF1スペインGP ノリスの体調にも注目
    今回のコカ・コーラをめぐる一件は、身体的に極めて厳しいF1スペインGPを終えた直後に起きた。

    マドリンクではレース週末に路面温度が50度台半ばまで上昇し、ドライバーたちは厳しいコンディションのなかで限界まで追い込まれていた。

    また、この出来事は、そのひとつ前のF1イタリアGP終了後に見られたノリスの姿も思い起こさせる。

    モンツァでノリスは、チームメイトのオスカー・ピアストリと4位を争ったレースを終えた後、メディアのインタビューを受けた際にかなり消耗している様子を見せていた。

    インタビュー開始直後から前腕を支えにするような姿勢を取り、カメラの外にいた人物に飲み物を求めた。

    「普通の水をもらえる? ありがとう」

    その後、ノリスはレースによる疲労がかなり大きかったことを明かした。

    「今、星がたくさん見えていて、頭もクラクラしている。少し糖分があればいいんだけど、ここにはないんだ」

    インタビュアーが冗談交じりに「それでも私のことは見えていますか?」と尋ねると、ノリスはいつものユーモアで返した。

    「あなたのことはいつだって見えてないよ!」

    モンツァでの出来事を受けてコカ・コーラを用意?
    イタリアGPでノリスが糖分を欲しがっていたことを受け、マクラーレンが次戦のためにコカ・コーラを用意していた可能性も考えられる。ただし、それが公式中継のカメラの前に登場することまでは想定していなかったのかもしれない。

    F1ではシリーズやチーム、ドライバーを取り巻く多数のスポンサー契約が存在し、テレビ中継で映る商品にも商業上の配慮が求められる。一方で今回の一件は、過酷なレースを終えたドライバーの飲み物にまでスポンサー上の制約を及ぼすべきなのかという議論を呼ぶことになった。

    ノリス自身は注意を受けても考えを変えず、レース後には自分が望むものを飲む権利があると主張。クルサードもその姿勢を全面的に支持し、F1がドライバーの行動を細部まで管理しようとすることに疑問を投げかけた。

  • マクラーレンF1 ピアストリをノリス支援に回すべきとロズベルグ「契約が許すなら」

    マクラーレンF1 ピアストリをノリス支援に回すべきとロズベルグ「契約が許すなら」

    マクラーレンF1はシーズン終盤、オスカー・ピアストリをランド・ノリスの支援役に回す可能性を検討すべきだと、2016年F1ワールドチャンピオンのニコ・ロズベルグが語った。

    ただし、ピアストリの契約にはチーム内で平等に扱われることを保証する条項が含まれている可能性があり、簡単に実行できるものではないとも指摘している。

    それでもロズベルグは、マクラーレンが現F1ワールドチャンピオンであるノリスのタイトル防衛を本気で後押しするのであれば、いずれチームオーダーを含めた対応が必要になるとの考えを示した。

    マクラーレンのアップデートでノリスが追い上げ
    夏休み前後に投入されたアップデートパッケージ以降、マクラーレンは非常に高い競争力を発揮している。

    ノリスはその間に2勝を挙げ、F1スペインGPでも不運なVSC(バーチャル・セーフティカー)がなければ、勝利を狙える可能性があった。

    しかし、ドライバーズ選手権では首位キミ・アントネッリとの差が106ポイントまで広がっており、タイトル獲得の可能性は厳しい状況にある。

    一方、ピアストリは現在、チームメイトのノリスから66ポイント遅れている。この状況から、マクラーレンが残されたタイトルの可能性を最大化するには、2人を完全に自由に戦わせるのではなく、チームとしてノリスを支援する必要が出てくる可能性があるとロズベルグは考えている。

    ピアストリの契約条項が障壁になる可能性
    ただし、ロズベルグはピアストリとの契約そのものが、マクラーレンの選択肢を制限している可能性を指摘した。

    「まず、オスカーの契約には、常にナンバーワンドライバーとして扱われるという条項が入っていることがよくある。だから、それが最初に乗り越えなければならない障害になる。例えば、僕の契約にもそういうものが入っていた」

    ロズベルグ自身もF1ドライバー時代、チーム内での扱いに関する条項を契約に盛り込んでいたという。

    そのため、単純にマクラーレンがピアストリに対してノリスを支援するよう指示できるとは限らない。

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    「マクラーレンはできるだけ早くやるべき」
    一方、契約上の問題がなければ、ロズベルグはマクラーレンがノリスを優先する体制へ移行すべきだと考えている。

    「でも、それ以外の問題がないのであれば、もちろんマクラーレンはできるだけ早くそうするべきだ。ただ、選手権ではまだ少し早い時期でもある」

    「だから、それをいつ始めるべきなのかは分からない。でも、どこかの時点で、そういう方向へ進むことを検討する可能性はあると思う」

    現時点ですぐにピアストリを明確なサポート役とするのは時期尚早としながらも、タイトル争いの状況次第では判断が必要になるという見方だ。

    ロズベルグがノリスを高評価
    ロズベルグがノリスへの支援を提案する背景には、今季のパフォーマンスに対する高い評価もある。

    「それに、ランドは今年、本当に素晴らしい仕事をしている。これまで以上にいいドライビングをしているし、昨日の予選を除けば、マクラーレンでは明らかに一番いい走りをしている」

    「今の彼は完全に上昇傾向にある」

    アントネッリとの106ポイント差を考えれば、ノリスのタイトル防衛は容易な状況ではない。それでもマクラーレンの競争力が高まるなか、ロズベルグは残された可能性を追求するためにも、ピアストリをノリスの支援に回すという選択肢をチームが検討する時期が訪れる可能性があるとみている。

  • ランド・ノリス 事故で損傷したフェラーリF40が復活 ハミルトンとの共演期待

    ランド・ノリス 事故で損傷したフェラーリF40が復活 ハミルトンとの共演期待

    ランド・ノリスが、ロンドン市内で自身のフェラーリF40を運転する姿が目撃された。2025年1月に大きな注目を集めた事故から1年半以上を経て、象徴的なイタリア製スーパーカーがついに公道へ復帰したことになる。

    F1王者のノリスは事故のわずか数週間前にこのF40を購入していた。長期間にわたる修復を終え、フェラーリ史を代表する名車を再び楽しめるようになった。

    事故から1年半以上を経てF40が復活
    ノリスのフェラーリF40がロンドン市内を走行する映像がSNS上で拡散され、大きな注目を集めている。今回の目撃によって、2025年初頭の事故で損傷した車両の修復が完了したことが確認された。

    マクラーレンのノリスがこの車両を手に入れたのは2024年末。フェラーリF40は1987年から1992年までにわずか1,311台が生産されたモデルで、公道走行可能な市販車として初めて最高速度320km/hを突破したことで知られている。

    しかし、購入からわずか数週間後、F40はモナコ近郊の道路で事故に遭った。当時、ノリス自身は運転しておらず、ステアリングを握っていた友人が左コーナーの出口でグリップを失い、ガードレールに衝突した。

    当時、この事故について質問されたノリスは、自身のF40がまだ修理されていないことを明かしていた。また、事故が自分の不在中に起きたことを説明し、その心境について率直に語っていた。

    「本当にまったく嬉しくなかったよ」

    今回、フェラーリF40が再び姿を現したのは、マドリンクで開催されたF1スペインGPの直後だった。ノリスは同レースを3位で終えている。

    SNSではハミルトンのF40との共演を期待する声
    復活したF40がロンドンの公道を走る姿は見逃されることなく、その映像は瞬く間にSNSで広がり、自動車ファンから多くの反応が寄せられた。

    「この車が再び道路を走っているのを見ることができて嬉しい」

    あるファンはそうコメントした。

    別のファンは、マクラーレンのドライバーについて「クルマの趣味が素晴らしい」と称賛した。

    さらに別のファンは、最近同じくフェラーリF40のオーナーとなったルイス・ハミルトンとの共演を想像。両車のリアのナンバープレートが似ていることに注目し、2人が「クルマで相乗りでもしているのか」と冗談交じりにコメントした。

    ルイス・ハミルトンもレストア済みF40を所有
    ハミルトンも最近、自身のフェラーリF40を購入している。7度のF1ワールドチャンピオンは、それまで所有していた自動車コレクションをすべて売却していたが、F1イタリアGPで完全にレストアされた新たな愛車を披露した。

    これにより、ハミルトンとノリスは現在、フェラーリF40を所有するF1ドライバーとして特に知られる2人となった。F40は近年、コレクターや歴史的なスポーツカーの愛好家から極めて高い人気を集めている。

    ノリスのF40が公道へ復帰したことで、2人の英国人F1ドライバーはそれぞれ1980年代末から1990年代初頭を象徴するフェラーリの名車を所有することになった。

    ファンの関心は、ノリスとハミルトン、そして2台のフェラーリF40が並ぶ光景が実現するかどうかにも向けられている。SNS上で多くのファンが期待しているように、2台のF40による共演が実現すれば、大きな注目を集めることになりそうだ。

  • ランド・ノリス F1モナコGP初スプリントに警戒「1回の練習で即予選は挑戦」

    ランド・ノリス F1モナコGP初スプリントに警戒「1回の練習で即予選は挑戦」

    ランド・ノリスは、2027年F1モナコGPで初めて導入されるスプリントについて、わずか1回のフリー走行からすぐに予選へ臨むことが最大の難しさになると指摘した。

    2027年のF1カレンダーでは全24戦のうち10大会でスプリントが実施され、モナコGPも初めて対象に加わる。通常以上に準備時間が限られるモンテカルロでは、ドライバーがどこまで早い段階から限界に迫れるかが重要になりそうだ。

    FP1から即予選「モナコではおそらく前例がない」
    モナコGPにスプリントが導入される理由のひとつとして、週末に2回の予選セッションを設けられることが挙げられる。オーバーテイクが難しいモナコでは、予選が週末最大の見どころになることも少なくない。

    一方、スプリントフォーマットでは、金曜日のスプリント予選までにドライバーが走行できるフリー走行は60分間のFP1だけとなる。通常のグランプリでは3回のフリー走行を経て予選に臨むため、その違いは大きい。

    2025年F1モナコGPの勝者であるノリスも、この点に真っ先に注目した。

    「興味深いね。面白そうだ」

    ノリスはSky Sports F1にそう語り、続けた。

    「一番大きいのは、金曜日にFP1をやって、そのまま予選になることだと思う。そこがチャレンジだ。それに、日曜日のレースでもスプリントでも、当然それほど多くのことは起こらない」

    「でも、チャレンジになるのは、フリー走行が1回しかなくて、そのまま予選に入ることだと思う。モナコでは、おそらくこれまで一度もなかったことじゃないかな」

    ランド・ノリス(マクラーレン) モナコグランプリ

    限界を探る時間なし リスクとリターンの判断が鍵
    モナコの予選では、リスクとリターンをどのようにバランスさせるかがドライバーの技量を測る大きな要素となる。

    市街地コースでは限界を超えれば即座にウォールへの接触につながる。その一方で、予選では限界まで攻めなければ上位グリッドを獲得できない。

    スプリント導入によって準備時間が減れば、その判断はさらに難しくなるとノリスは考えている。

    「今年のデータにこれまで以上に頼ることになるだろうし、もちろん僕たちドライバーにとってはさらに難しくなる」

    「徐々にペースを上げていくための時間があまりない。だから、おそらくもっと早い段階から少しリスクを取らなければならなくなる」

    「そこでドライバーによる違いがもっと見えるかもしれない。快適なところまで持っていって、いろいろ試して99%で走る人と、103%や104%まで行こうとする人の違いだ」

    「モナコでは、その限界を超えてしまったらゲームオーバーだからね」

    モナコでは通常でも、ドライバーがセッションを重ねながらマシンとコースへの自信を高め、予選で限界に迫っていく。2027年はその準備がわずか60分に圧縮されることになり、初のスプリント開催はモナコ特有のリスクと予選の重要性をさらに際立たせる週末となりそうだ。

  • ランド・ノリス F1スペインGPで「速すぎた」ことが裏目 クルサードが敗因指摘

    ランド・ノリス F1スペインGPで「速すぎた」ことが裏目 クルサードが敗因指摘

    ランド・ノリスは、F1スペインGPで圧倒的なペースを見せながら、バーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングに泣いて勝利を逃した。元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、その不運について「速すぎたこと」が逆に敗因になったと指摘している。

    マクラーレンのノリスはレース序盤に首位を走り、後続との差を着実に広げていた。しかし、そのリードを築いたことが、結果的にはVSC導入時の不運につながった。

    VSCのタイミングで形勢逆転
    ノリスはVSCが導入された時点ですでにピット入口を通過していた。そのため、ライバルたちはVSC中にタイムロスを抑えてピットストップを済ませることができた一方、ノリスは次の周までピットインを待たなければならなかった。

    そしてノリスがピットに入るタイミングでVSCが終了。通常に近いタイムロスを負うことになり、ライバルたちに順位を奪われた。

    それまでレースをコントロールしていたノリスだったが、この展開によって最終的には3位でフィニッシュ。直近4戦で3勝目となるはずだった勝利を逃した。

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    クルサード「問題は速すぎたこと」
    クルサードは『Up To Speed』ポッドキャストで、ノリスのレースについて皮肉な見方を示した。

    「人生は完璧じゃない。そして、みんなが同意すると思うけど、ランドはレースで信じられないほど素晴らしかった」

    「でも、ここに問題がある。彼は速すぎたんだ。もう少し遅ければ、VSC中にピットへ入ることができていた」

    ノリスは序盤のスティントで4~5秒のリードを築いていた。それだけ速く走っていたからこそ、VSCが出た瞬間にはすでにピット入口を通過してしまっていたというのがクルサードの見方だ。

    「でも、4秒か5秒のリードを築いてしまったことで、突然、彼自身がその犠牲者になった。不運だったね、ランドにとっては」

    圧倒的な速さが勝利につながらない皮肉
    通常であれば、後続との差を広げることはレースを有利に進めるうえで最大の武器となる。しかし、マドリンクでは、その速さによってノリスがVSC導入時にピット入口へ到達するタイミングがわずかに早まり、結果として戦略上の不利益を受ける形となった。

    クルサードの指摘は、ノリスのペースそのものに問題があったという意味ではない。むしろ、それほど速かったにもかかわらず、偶然のタイミングによって勝利を失ったという今回のF1スペインGPの皮肉な展開を表現したものだ。

    ノリスにとっては、自身の速さではどうすることもできないVSCのタイミングによって勝利がこぼれ落ちたレースとなった。

  • ランド・ノリスのF1スポンサー騒動が皮肉な結末「今ごろコカ・コーラは笑っている」

    ランド・ノリスのF1スポンサー騒動が皮肉な結末「今ごろコカ・コーラは笑っている」

    ランド・ノリスが、2026年F1スペインGPの決勝後にコカ・コーラを飲んだことで思わぬ騒動の中心となった。表彰台前のクールダウンルームでF1関係者から注意を受けたノリスは「レースを終えたばかりだから、好きなものを飲む権利がある」と反論した。

    この一件について、元ハースF1チーム代表のギュンター・シュタイナーは、ノリスの行動を「プロフェッショナルではない」と指摘。

    一方で、F1側がわざわざ注意したことで、結果的にコカ・コーラに大きな宣伝効果を与えてしまったとの見方も示した。

    表彰台前のクールダウンルームで異例のやり取り
    マドリンクで行われたF1スペインGPで、ノリスはポールポジションからスタート。レースではバーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングに恵まれず、キミ・アントネッリ、マックス・フェルスタッペンに続く3位でフィニッシュした。

    レース後、ノリスは優勝したアントネッリ、2位のフェルスタッペンとともに、表彰台へ向かう前のクールダウンルームに入った。

    そこでレース映像を見ながらノリスが手にしていたのが、コカ・コーラの缶だった。

    すると、画面外にいた関係者から、その飲料を飲まないよう求められたとみられる。ノリスはまず、自分が注意されていることを確認するような反応を見せた後、関係者に対して言い返した。

    「僕は今レースを終えたばかりだから、好きなものを飲む権利がある。どうもありがとう」

    このやり取りが注目された背景には、F1とペプシコの商業契約がある。F1は2025年にペプシコとの複数年契約を発表しており、契約は2030年まで。さらに2026年からは、グランプリ会場におけるペプシコの幅広いソフトドリンクおよびスナック製品の供給がF1の商業展開に組み込まれている。

    そのため、F1の公式映像に映るクールダウンルームで競合ブランドであるコカ・コーラの商品が目立つ形で露出したことが、関係者の介入につながったとみられている。

    シュタイナー「プロならやらない」
    この一件について、『The Red Flags Podcast』で見解を求められたシュタイナーは、ノリスの対応に否定的な考えを示した。

    「プロフェッショナルなら、ああいうことはしない。それで終わりだ」

    「何をしてよくて、何をしてはいけないのかは分かっている。彼らはそういうことについて十分に教育されている。彼はやるべきではなかった」

    シュタイナーは、F1ドライバーであればスポンサーや商業契約に関するルールを理解しているはずだと指摘する。

    ただし、ノリスの行動そのものを重大な問題と捉えているわけではない。

    「彼がやったことは悪いことなのか? 誰かが傷つくのか? いや、そんなことはない。ただ、プロとしてはやるべきではない。でも彼はやった。それだけだ」

    「コカ・コーラにとってはいい宣伝になった」
    一方でシュタイナーは、今回の騒動には皮肉な側面があるとも指摘した。

    F1のスポンサー契約では、それぞれの商品カテゴリーごとに権利が設定されており、その対価を支払った企業のブランドが優先的に露出する仕組みになっている。

    「すべてカテゴリーごとに分かれている。彼らはその権利を販売しているわけだから、当然、お金を払っていなければそこには出せない。彼はコーラを持っていた。あれは最も賢いやり方ではなかった」

    しかし、F1関係者がノリスに注意したことで、もともとはほとんど注目されなかった可能性があるコカ・コーラの缶が、一気に話題の中心になった。

    「でも、僕は気にしていない。結果としてコカ・コーラにとってはかなりうまくいったからね。コカ・コーラにとってはいい宣伝になった」

    「もし誰も何も言わなかったら、誰も気づかなかっただろう。でも、あれだけ大きく取り上げられたことで話題になった。今ごろコカ・コーラは笑っているだろうね」

    実際、ノリスと関係者とのやり取りはSNSなどで拡散され、コカ・コーラを飲んでいたという事実以上に、なぜF1側がそれを止めようとしたのかが注目される結果となった。ノリスの反応を支持するファンの声も多く上がった。

    スポンサーの権利を守るための介入が、結果として競合ブランドの露出を拡大させる形となった今回の騒動。シュタイナーはノリスの行動をプロとして適切ではなかったとしながらも、F1側の対応がコカ・コーラに思わぬ宣伝効果をもたらしたという皮肉な結末を指摘した。

  • マクラーレンF1 ランビアーゼ早期加入へ攻勢 レッドブルに“公開会談”で圧力

    マクラーレンF1 ランビアーゼ早期加入へ攻勢 レッドブルに“公開会談”で圧力

    マクラーレンF1は、レッドブル・レーシングのレーシング責任者であり、長年マックス・フェルスタッペンのレースエンジニアを務めてきたジャンピエロ・ランビアーゼを予定より早く迎え入れるための動きを加速させている。

    ランビアーゼはマクラーレンのチーフ・レーシング・オフィサーに就任することで合意しているが、レッドブルとの現在の契約は2027年末まで残っている。

    そのまま契約を全うすればマクラーレンへの加入は2028年となるため、マクラーレンは早期解放に向けてレッドブルとの交渉を続けている。

    その駆け引きが表面化したのが、F1スペインGPが開催されたマドリンクだった。土曜日の朝、マクラーレンCEOのザク・ブラウンとランビアーゼは、人目につくパドック内のカフェで会談。その場所選び自体がレッドブルに対するメッセージだった可能性が指摘されている。

    ザク・ブラウンとランビアーゼがパドックで“公開会談”
    マクラーレンはここ数カ月にわたり、ランビアーゼを契約満了前に迎え入れることができないか、レッドブル側と複数回にわたって協議を行ってきた。

    これまでのところ早期解放について合意には至っていないが、スペインGPでは交渉が新たな段階に入ったことをうかがわせる光景が見られた。

    ブラウンとランビアーゼが話をする場所として選んだのは、マドリンクの広大なパドック内にあるカフェだった。しかも、主要な通路のすぐそばにあるテーブルで、フォトグラファーやテレビカメラから簡単に確認できる場所だった。

    人目を避けて話せる場所はいくらでもあったにもかかわらず、2人はあえて目立つ場所で会談した。このため、両者が公然と話をしていることを意図的に示す狙いがあった可能性が高いとみられている。

    すでにランビアーゼのマクラーレン移籍が決まっている以上、レッドブルが2027年末まで契約で拘束し続けることにどれほどメリットがあるのか。マクラーレン側には、そうした状況を公の場で印象づけ、早期解放に向けてレッドブルを動かしたい思惑があるようだ。

    当初2028年の加入予定 マクラーレンは2027年への前倒し狙う
    ランビアーゼのマクラーレン移籍は今年4月に明らかになった。マクラーレンではチーフ・レーシング・オフィサーを務め、チーム代表アンドレア・ステラの直属としてレース運営部門を強化することになる。

    しかし、問題は加入時期だ。

    ランビアーゼとレッドブルとの契約は2027年末までとなっており、早期解放について両チームが合意しなければ、マクラーレンで仕事を始めるのは2028年になる。

    マクラーレンはそこまで待ちたくないと考えており、ここ数カ月にわたってレッドブルとの交渉を続けてきた。

    オランダ紙『De Telegraaf』によれば、ランビアーゼは少なくとも2026年シーズン終了まではレッドブルに残る見通しだという。したがって、マクラーレンへの移籍が実現するのは早くても2027年となる。

    現在の焦点は、2028年まで待つことになるのか、それとも2027年中の加入を実現できるのかという点に移っている。

    マクラーレン ジャンピエロ・ランビアーゼ

    レッドブルはランビアーゼ後任体制をすでに決定
    マクラーレンが早期加入への働きかけを強めている背景には、レッドブルがランビアーゼ退団後の体制をすでに固めつつあることも関係している。

    レッドブルは、アストンマーティンで10年以上にわたって仕事をしてきたトム・マッカローを獲得。2027年からレーシング責任者に就任する予定で、ランビアーゼが担ってきたチーム運営上の役割を引き継ぐことになる。

    また、フェルスタッペンのレースエンジニアについてはトム・ハートが後任を務める予定となっている。

    つまり、ランビアーゼがチームを離れた後を埋める人材はすでに決まっている。マクラーレンは、この状況によって2027年末までランビアーゼをレッドブルに残しておく必要性が以前より低下したと考えているようだ。

    そのため、後任体制が決まった今こそ早期解放について改めて交渉する余地があるとして、レッドブルへの働きかけを強めている。

    フェルスタッペン担当もトム・ハートへの移行開始
    レッドブル側も、ランビアーゼがいずれ離れることを前提に引き継ぎ作業を進めている。

    特にフェルスタッペンのレースエンジニアについては、ハートへの移行がすでに実戦の場で始まっている。

    ハートは2026年の一部のフリー走行でフェルスタッペンのエンジニアを担当しており、この取り組みは次戦F1アゼルバイジャンGPでも継続される予定だ。

    さらに『De Telegraaf』のエリック・ファン・ハーレンによれば、ハートはシーズン終盤のF1アメリカGP、サンパウロGP、ラスベガスGPの3週末で、フェルスタッペンのレースエンジニアを全面的に担当する予定だという。

    単にフリー走行の一部を担当させる段階から、グランプリ週末全体を任せる段階へ移行することになる。

    レッドブルはランビアーゼがまだチームにいる間にハートへ実戦経験を積ませ、フェルスタッペンとの仕事の進め方を確立させることで、将来的な交代をスムーズに進めようとしている。

    レッドブルが重視する後任への引き継ぎ
    一方で、後任が決まったからといって、レッドブルがすぐにランビアーゼを手放すとは限らない。

    レッドブルが重視しているのは、新たに重要な役割を担うハートとマッカローへの十分な引き継ぎだという。

    ハートについては2026年シーズン中から準備を進めることができるが、マッカローの状況は異なる。マッカローがレッドブルに正式加入するのは2027年初頭であり、レーシング責任者としての本格的な引き継ぎを開始できるのもそれ以降となる。

    レッドブルとしては、マッカローが十分な準備をしないまま新しい役割を始めることを避けたい。そのため、ランビアーゼを少なくとも2027年の一定期間まで残し、直接引き継ぎを行わせることも選択肢となる。

    この事情は、マクラーレンが望む早期加入を実現するうえで最大の障壁のひとつとなっている。

    焦点はランビアーゼが「いつ」マクラーレンに移るか
    ランビアーゼのマクラーレン移籍そのものは決まっている。現在の争点は、その時期をどこまで前倒しできるかだ。

    マクラーレンとしては、2028年まで待つのではなく、可能な限り早い段階でランビアーゼをステラ率いる組織に組み込み、レース運営体制の強化につなげたい。

    一方のレッドブルも、ハートをフェルスタッペンの後任レースエンジニアとして実戦投入し始め、マッカローを新たなレーシング責任者として迎える準備を進めるなど、ランビアーゼ退団後を見据えた動きを具体化させている。

    ただし、レッドブルにとって重要なのはランビアーゼを単純に契約満了まで拘束することではなく、後任への引き継ぎをどこまで確実に行えるかという点にある。

    マドリンクのパドックでブラウンとランビアーゼがあえて人目につく形で会談したことは、こうした水面下の交渉が表舞台に出てきた象徴ともいえる。マクラーレンは2028年を待たずにランビアーゼを迎え入れられるのか。今後はレッドブルの引き継ぎ計画と両チームの交渉が、そのタイミングを左右することになりそうだ。

  • ロマン・グロージャン ピアストリ巡るザク・ブラウン批判を謝罪「完全に誤解」

    ロマン・グロージャン ピアストリ巡るザク・ブラウン批判を謝罪「完全に誤解」

    元F1ドライバーのロマン・グロージャンが、F1スペインGPでマクラーレン・レーシングCEOのザク・ブラウンの発言を誤って解釈し、オスカー・ピアストリを「チェーンソーで切り刻んだ」と激しく批判したことについて謝罪した。

    フランスのテレビ局Canal+で解説を務めていたグロージャンは、ブラウンがランド・ノリスを称賛したF1TVでのインタビューについて、ピアストリの士気を打ち砕くほど厳しい発言だったと主張していた。

    しかし、その後に発言の真意を確認し、「完全に彼の言葉を誤解していた」と認めた。

    ノリスの圧巻のポールラップを称賛したブラウン
    発端となったのは、F1スペインGP予選後に行われたF1TVのインタビューだった。

    ノリスはマドリンクで行われた予選でポールポジションを獲得。一方、チームメイトのピアストリは約0.4秒差の7番手に終わった。

    ブラウンはノリスのラップについて次のように称賛した。

    「ラップ全体が素晴らしかった。ランドはどんどん良くなっている。ああいうラップを決めるのを見ると、『彼はワールドチャンピオンだ』と思う」

    続いて、ファン・パブロ・モントーヤからピアストリに何が足りなかったのかと質問されたブラウンは、ノリスが極めて高いレベルの走りを見せていたと説明した。

    「まず、ランドがAプラスの状態だったということだ。ラップタイムという意味では、もう何も残っていなかったと思う。それだけのものを引き出した」

    「オスカーも週末を通してずっと彼のすぐそばにいた。ただ、あのラップでは同じような最後のひと押しを引き出せなかった。我々も引き続き分析するし、彼もデータを見るだろう。そして、おそらく我々と同じように『すごいラップだ』と思うはずだ」

    グロージャン「チェーンソーでピアストリを切り刻んだ」
    しかし、Canal+でF1スペインGPを解説していたグロージャンは、この発言をまったく異なる意味に受け取った。

    「ザク・ブラウンがランドのラップについて話したコメントを見たけど、彼はオスカー・ピアストリをチェーンソーで切り刻んでいた」

    「もしオスカーにまだ士気が残っていたとしても、もうなくなっただろう。あの発言の厳しさ、激しさには驚いた」

    グロージャンはさらに、ブラウンの発言を事実上「ノリスの方が優れたドライバーだ」と評したものだと受け止めた。

    「少なくともオスカーが選手権をリードしていたことや、モンツァでランドを前に出すよう彼に求めたことくらいは言えたはずだ。それが正しいことだったかどうかは別としてね」

    「言葉を失ったよ」

    このグロージャンの発言はSNSでも急速に拡散され、ブラウンがピアストリを公然と批判したかのような形で話題となった。

    ロマン・グロージャン

    「完全に誤解していた」とグロージャンが謝罪
    しかし、その日の夜、グロージャンはSNSを更新。ブラウンの発言を自分が誤って解釈していたことを認め、公に謝罪した。

    「今日、Canal+で、昨日F1TVで行われ、僕自身も参加していたインタビューでのオスカー・ピアストリについてのザク・ブラウンのコメントに関して発言した」

    「僕は彼の言葉を完全に誤解していた。そのことについて謝罪したい」

    「ザクとマクラーレンのチーム全体にとって、ドライバーを尊重し、公平かつ平等に扱うことがどれほど重要なのかは分かっている」

    グロージャンはさらに、F1スペインGP決勝でマクラーレンがバーチャル・セーフティカー(VSC)のタイミングによって不利を被ったことにも言及した。

    「マクラーレンは今日最速のマシンを持っていたけど、VSCでは不運だった」

    「ランドとオスカーの2人には、バクーでもう一度優勝を争うチャンスがあると確信している」

    グロージャンはブラウンへの批判を撤回し、自らの誤解だったことを明確にした。ノリスへの最大級の称賛が、ピアストリへの批判として受け取られたことで生じた騒動は、本人の謝罪によってひとまず収束する形となった。

  • ランド・ノリス F1公式スポンサーに“反抗” コカ・コーラを飲み「好きなものを飲む」

    ランド・ノリス F1公式スポンサーに“反抗” コカ・コーラを飲み「好きなものを飲む」

    ランド・ノリスが、F1スペインGPの表彰式を前にコカ・コーラを飲んだことが、思わぬ騒動に発展している。F1の公式パートナーであるペプシコの競合ブランドがテレビ映像に映り込んだことで、FOM(フォーミュラ・ワン・マネジメント)との間で商業的な問題に発展する可能性があるという。

    マクラーレンのランド・ノリスは、マドリンクで勝利を目前にしながら、タイミングの悪いバーチャル・セーフティカー(VSC)によって優勝のチャンスを失い、キミ・アントネッリ、マックス・フェルスタッペンに続く3位でフィニッシュ。

    その直後、表彰台に向かう前のクールダウンルームで起きた何気ない行動が注目を集めることになった。

    コカ・コーラの缶を手にしたノリスに注意
    レース後、ノリスは優勝したアントネッリと2位のフェルスタッペンとともにクールダウンルームに入った。そこでノリスが手にしていたのは、コカ・コーラの缶だった。

    しかし、現場にいた関係者から、コカ・コーラを飲むことは適切ではないとの指摘を受けたとされている。

    問題となったのは、単なるソフトドリンクの好みではなく、F1を取り巻くスポンサー契約だ。

    ペプシコはF1の公式商業パートナーであり、コカ・コーラはその直接的な競合企業にあたる。一方、コカ・コーラ傘下のモンスターエナジーはマクラーレンのパートナーでもあり、ノリスにとってコカ・コーラの商品を手にすること自体は不自然なことではない。

    ただし、テレビ中継されるレース後のセレモニーには厳格な商業上のルールが存在する。決勝、予選、スプリント終了後のセレモニーでは、公式シャンパン以外の飲料ブランドをチームやドライバーが目立つ形で露出させることは避ける必要があり、水のボトルについてもブランドが見えない状態にすることが求められているという。

    そのため、アントネッリとフェルスタッペンの間に座り、コカ・コーラの缶を持っていたノリスに対して注意が入ったようだ。

    ノリス自身も状況を察し、アントネッリに向かって冗談交じりにこう話した。

    「僕、怒られるかもしれない」

    だが、カメラの外で説明を受けても、ノリスは納得しなかったようだ。VSCによって勝利を逃したばかりだったこともあり、レース直後に飲み物をめぐる商業上の事情まで気にするつもりはなかった。

    ノリスは笑顔を浮かべながらも、苛立ちを隠さずに言い返した。

    「僕は今レースを終えたばかりなんだから、好きなものを飲む権利がある。どうもありがとう」

    この一言とともにコカ・コーラを飲むノリスの姿は、瞬く間にSNSで拡散された。

    SNSではノリスを支持する声
    ファンの反応は、ノリスを支持するものが目立った。普段はスポンサーやチーム、F1の商業的な事情を意識した発言を求められるドライバーが、その枠から一時的に飛び出した場面として受け止められたためだ。

    Redditでは「これこそマドリンクのハイライトだ」とする声が上がったほか、コカ・コーラを映さないようにしようとしたこと自体が、結果的にブランドへの注目を大きくしてしまったという皮肉を指摘するファンもいた。

    「皮肉なのは、彼にやめさせようとしたことで、さらに多くの人が注目することになったことだ。コカ・コーラにとって素晴らしい宣伝になった」

    また、普段よりも率直な姿勢を見せたノリスを歓迎する声もあり、「このランドは好きだ。キミがマックスとランドからメディア対応を学んでいくのは面白くなりそうだ」との反応も寄せられた。

    さらに、フェルスタッペンとレッドブルを絡め、「次のレースではマックスがレッドブルを6本パックで持ってくるだろう」と冗談を飛ばすファンも現れた。

    一方で、ノリスがこうした反応を示した背景として、直前のレース展開を挙げる声もある。マドリンクでノリスは勝利を狙える位置にいながら、VSCのタイミングによって大きな恩恵を得るはずだったピットストップの機会を失った。その直後だけに、飲み物についてまで指示されたことへの苛立ちもあったのではないかとみられている。

    マクラーレンに説明を求める可能性
    今回の件を扱うのは、競技規則を管轄するFIAではなく、F1の商業権を管理するFOMとなる。

    問題になるとすれば、なぜノリスがクールダウンルームにコカ・コーラの缶を持ち込むことができたのか、そしてなぜブランド名が見えないようにカバーなどが施されていなかったのかという点だ。

    マクラーレンに何らかの金銭的なペナルティが科されるかどうかは現時点では明らかではないが、少なくともF1側から経緯について説明を求められる可能性がある。

    皮肉なのは、スポンサーへの配慮からコカ・コーラの露出を避けようとしたことによって、映像がSNSで拡散され、結果的に通常以上の宣伝効果を与えてしまったことだ。

    F1スペインGPで勝利を逃したノリスだが、レース後には一缶のコカ・コーラをめぐって思わぬ形で注目の中心となった。「好きなものを飲む権利がある」という率直な反応はファンから支持を集める一方、F1とマクラーレンにとってはスポンサー契約というデリケートな問題を残すことになった。

  • ランド・ノリス マクラーレンのWECハイパーカーをポルティマオで本格テスト

    ランド・ノリス マクラーレンのWECハイパーカーをポルティマオで本格テスト

    F1世界王者ランド・ノリスが、ポルトガルのポルティマオでマクラーレンの新型ハイパーカー「MCL-HY」をテストした。2027年のFIA世界耐久選手権(WEC)参戦に向けて開発が進められているマシンで38周を走行し、開発プログラムにも参加した。

    ノリスは、初開催となったマドリンクでのF1スペインGPを終えると、そのままポルトガルへ移動。マクラーレン・ハイパーカーにとって5回目となるサーキットテストに加わった。

    グッドウッドに続いてMCL-HYをドライブ
    ノリスがMCL-HYをドライブするのは今回が2度目となる。最初の機会はグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、2027年からFIA WECに投入されるマシンの一般公開に合わせてステアリングを握っていた。

    ただし、グッドウッドではヒルクライムでの走行だったため、本格的なサーキットテストへの参加は今回が初めてとなった。

    ノリスはポルティマオのアウトドローモ・インテルナシオナル・ド・アルガルヴェで、マシンへの習熟走行を行った後、全長4.653kmのコースを38周。複数の開発項目を含むテストプログラムを消化した。

    テストにはマクラーレン・レーシングのファクトリードライバーであるミケル・イェンセンと、2024年FIA WECハイパーカークラスのドライバーズチャンピオンで、2027年から正式にチームへ加入するローレンス・ヴァントールも参加した。

    「まず、MCL-HYを運転させてくれたマクラーレン・ハイパーカー・チームに本当に感謝しています」とノリスは語った。

    「来年に向けた忙しい準備の最中に、少し楽しみながら新しいものを試す機会を与えてもらえたのは素晴らしかったです。貴重なデータもいくつか集められたと思いますし、僕自身も違った感覚やコメント、物事の見方を持ち込めたと思っています。それが、この重要なテスト期間にチームの役に立っていればうれしいです」

    ノリスにとって、F1マシン以外を本格的にサーキットでテストすること自体が久々の経験だった。

    「個人的にもこのチームと仕事ができたのはすごくよかったですし、新しいマシンを試せたのも刺激的でした。もう何年もF1マシン以外でちゃんとしたテストをしていなかったので、違うものを試すことができて、しかもマクラーレン・ファミリーの一員としてそれができたのは、とても特別でした」

    「速いマシンをクールなサーキットで走らせて、来年のWEC開幕に向けたチームの準備を手伝うことができた楽しい1日でした。関係した皆さんに本当に感謝しています。また将来このマシンに乗れるのを楽しみにしています」

    ランド・ノリス マクラーレン MCL-HY

    マクラーレン「非常に素早く適応した」
    マクラーレン・ハイパーカー・チームのチーム代表ジェームス・バークレーも、ノリスが短時間でMCL-HYに適応し、開発に有益なフィードバックを提供したと評価した。

    「マクラーレン・レーシングにいる我々は全員がレーサーだ。F1、インディカー、そして世界耐久選手権に参戦することで、カテゴリーをまたいだエキサイティングな機会が生まれる」

    「ランドはグッドウッドのヒルクライムで走らせただけでなく、さらにMCL-HYをドライブしたいと考えていた。そのため、ポルティマオでのプライベートテストに招待した」

    「我々が予想していた通り、彼は非常に素早く適応し、チームにもシームレスに溶け込み、マシン開発を支える貴重なフィードバックを提供してくれた。一緒に仕事ができたことをうれしく思う。残りのF1シーズンでの成功を願っているし、近いうちに再びマクラーレン・ハイパーカー・チームに迎えられることを楽しみにしている」

    ノリスのWEC参戦は未定
    現時点で、今回のテストがノリスのWECレース参戦に直結するとの発表はない。F1のチームメイトであるオスカー・ピアストリや、2027年からマクラーレンのインディカー・プログラムに加わるスコット・ディクソンについても、MCL-HYでレースに出場する計画は確認されていない。

    一方、ノリスには耐久レースの経験がある。2018年のデイトナ24時間レースにユナイテッド・オートスポーツのLMP2リジェで出場し、フェルナンド・アロンソ、フィル・ハンソンとマシンを共有した。

    マクラーレンは2027年からMCL-HYでFIA WECの最高峰ハイパーカークラスに参戦する予定であり、今回のポルティマオテストはその開発過程の一環となる。ノリス自身も「また将来このマシンに乗れるのを楽しみにしている」と語っており、F1世界王者が今後もMCL-HYの開発に関わるのか注目される。