2026年F1イタリアGP モンツァの基本データと攻略ポイント

2026年F1イタリアGP モンツァの基本データと攻略ポイント

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2026年F1第13戦イタリアGPが、”スピードの殿堂”モンツァで開催される。

9月4日にフリー走行1・2回目、5日にフリー走行3回目と予選、そして6日に決勝レースが行われる。高速サーキットならではの攻略ポイントや戦略、注目データをまとめた。

開催スケジュール
フリー走行1・2:9月4日(金)
フリー走行3・予選:9月5日(土)
決勝:9月6日(日)

モンツァ基本データ
初開催:1950年
コース全長:5.793km
コーナー数:11
ラップレコード:1分20秒901(ランド・ノリス/2025年)
最多ポールポジション:ルイス・ハミルトン(7回)
最多優勝:ミハエル・シューマッハ、ルイス・ハミルトン(各5勝)
ポールポジションからターン1のブレーキングポイントまで:476m
2025年のオーバーテイク数:47回
セーフティカー出動率:50%(過去8戦)
VSC出動率:38%(過去8戦)
ピットストップによるタイムロス:24.14秒

イタリアGPは1950年のF1世界選手権創設以来、毎年カレンダーに組み込まれている。モンツァ以外で開催されたのは1980年のみで、この年はイモラが舞台となった。

モンツァ・サーキット

ドライバーが語るモンツァ攻略のポイント
元ルノーF1ドライバーのジョリオン・パーマーは、モンツァについてF1カレンダーの中でも唯一無二のサーキットである一方、ある意味では非常にシンプルなコースだと説明する。

「モンツァはカレンダーの中でも唯一無二だけど、多くの意味では最もシンプルなサーキットでもある。低ダウンフォースで、セクター1ではシケインへのブレーキングからすべてが始まる。ターン1に向けて、いかにうまくマシンを止められるか。それが鍵になる」

中盤のレスモ1とレスモ2については、見た目以上にドライビングを楽しめるコーナーだという。

「ミドルセクターのレスモは、見た目以上に走っていて楽しい。わずかにカントがついているので、ある程度スピードを維持して進入し、ラインを選びながら軽くブレーキを使う。レスモ2も同じだ」

アスカリではターン8への進入が重要になる。スピードを持ち込みすぎればグラベルにつかまる可能性があり、路面のバンプにも注意が必要だ。

「ターン8、9、10のアスカリでは、スピードを持ち込みすぎるとグラベルが待っている。最初の部分が重要で、路面もかなりバンピーだ。ターン8をうまく決められれば、9と10は全開で抜け、そのままパラボリカ、現在のクルバ・アルボレートへ向かう」

最終コーナーは、亡くなったミケーレ・アルボレートにちなんでクルバ・アルボレートと改称されている。

「残念ながら最終コーナーの魅力のひとつだったグラベルはなくなってしまったけど、それでも素晴らしいチャレンジだ。攻めて、アウト側いっぱいまで使ってスピードを維持し、できるだけ早くアクセルを踏んでメインストレートへ飛び出していく」

「以前はアウト側にグラベルがあって危険だった。今はアスファルトのランオフになったことで、少しスリルが失われたかもしれない。それでもクラッシュする可能性はあるし、モンツァが素晴らしい高速サーキットであることに変わりはない」

過去5年のイタリアGPポールシッター
2025年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年:ランド・ノリス(マクラーレン)
2023年:カルロス・サインツJr.(フェラーリ)
2022年:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2021年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

過去5年のイタリアGP優勝者
2025年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2024年:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
2023年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2022年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2021年:ダニエル・リカルド(マクラーレン)

タイヤと戦略
ピレリは2026年F1イタリアGPにC3、C4、C5の3種類のコンパウンドを持ち込む。C3がハード、C4がミディアム、C5がソフトとなる。

ピレリは週末のプレビューで、「11のコーナーを持つ全長5.793kmのサーキットは、長いストレートもあってF1カレンダーで最も高速なコースのひとつだ。今年は新しいパワーユニットによるエネルギーマネジメントという新たな課題も加わる」と説明している。

各チームのシミュレーションでは、2026年のラップタイムは前年より約2秒速くなると予測されている。

「タイヤの観点では、ブレーキングゾーンへの進入速度が低くなると予想されるため、フロントアクスルにかかるブレーキング時の負荷は小さくなるはずだ。一方、パワーユニットのフルパワーを使用する加速局面では、リアアクスルへの要求が高くなる」

低ダウンフォース仕様で最高速を重視するモンツァでは、ブレーキング時の安定性とコーナー出口でのトラクションが重要になる。特に第1シケインとアスカリがライバルとの差を生み出すポイントになるという。

2024年に全面的な再舗装が行われ、比較的滑らかなアスファルトが敷かれたため、走行初期から十分なグリップが期待できる。今年はターン1、4、8の縁石が作り直され、ターン5ではグラベルエリアがアスファルトのランオフへ変更された。

決勝ではリアタイヤのオーバーヒートを管理する必要があるとみられるが、デグラデーションはタイヤ性能を大きく損なうほど深刻にはならないと予想されている。

そのため、ピレリは日曜日の決勝について1ストップ戦略が最も可能性の高い選択肢になるとみている。ただし、モンツァはオーバーテイクが難しいサーキットではなく、展開次第では異なる戦略を採用する余地もある。

イタリアグランプリ

2026年F1タイトル争いの現在地
キミ・アントネッリはドライバーズランキング首位として母国イタリアGPを迎える。メルセデスのチームメイトであるジョージ・ラッセル、フェラーリのルイス・ハミルトンに対して59ポイントのリードを築いている。

アントネッリは前戦オランダGPで2位に入ったが、メルセデスはザントフォールトを終え、ライバルとの戦いを続けるためにはマシンのペースを改善する必要があると認識している。

そのライバルのひとつで、最近大きく前進しているのがマクラーレンだ。

ランド・ノリスは夏休み明けのオランダGPで2戦連続となる勝利を挙げた。今週末はモンツァで3連勝を狙う。

ノリスは現在ドライバーズランキング4位。F1ワールドチャンピオンのタイトルを防衛するためには差を縮める必要があり、そのひとつ上にはハミルトンがいる。

フェラーリにとってモンツァは母国レースであり、ティフォシの前でマクラーレンやメルセデスに対抗できるかが大きな焦点となる。

一方、レッドブルはザントフォールトで厳しい週末を送った。マックス・フェルスタッペンは序盤のクラッシュでリタイアし、代役としてRB22をドライブしたリアム・ローソンは7位だった。

フェルスタッペンは2025年のイタリアGPでポールポジションから優勝している。レッドブルが相性の良いモンツァで巻き返せるかも注目される。

中団争いも激しい。オランダGPでポイントを獲得したアルピーヌは、コンストラクターズランキング6位を争うレーシングブルズとの差を縮めた。アウディも8位争いでポイントを積み重ね、アストンマーティンはフェルナンド・アロンソが9位に入ったことで得点を加えている。

モンツァを彩った名場面 セバスチャン・ベッテルの2008年初優勝
1950年から長い歴史を持つイタリアGPでは、数々のF1史に残るドラマが生まれてきた。その中でも特別なレースのひとつが2008年だ。

当時トロロッソからF1に参戦していたセバスチャン・ベッテルは、雨に見舞われたモンツァで衝撃的なパフォーマンスを披露した。

F1フル参戦開始からまだ1年余りだったベッテルは、難しいウエットコンディションの予選を制して自身初のポールポジションを獲得。決勝でもその速さを維持し、F1初優勝を成し遂げた。

レッドブルの姉妹チームだったトロロッソが、フェラーリやマクラーレンといった強豪を破って達成した歴史的勝利だった。

このモンツァでの勝利を皮切りに、ベッテルはその後さらに52勝を積み重ね、4度のF1ワールドチャンピオンに輝くことになる。

2026年のモンツァでは、母国レースを迎えるランキング首位のアントネッリ、連勝中のノリス、ティフォシの期待を背負うフェラーリ、そして前年の勝者フェルスタッペンとレッドブルが激突する。新世代パワーユニットで初めて挑む”スピードの殿堂”で、最高速だけでなくブレーキング、トラクション、そしてエネルギーマネジメントが勝敗を分けることになりそうだ。