カテゴリー: インディカー

  • 佐藤琢磨 「僕のレース人生のなかでも最高に素晴らしい1日」

    佐藤琢磨 「僕のレース人生のなかでも最高に素晴らしい1日」

    佐藤琢磨が、インディカー初優勝を成し遂げたロングビーチでのレース週末を振り返った。

    インディカーに参戦して4シーズン目の佐藤琢磨は、キャリア52戦目にして悲願の初優勝を達成。日本人初となる快挙を成し遂げた。

    「僕のレース人生のなかでも最高に素晴らしい1日となりました」と佐藤琢磨はコメント。

    週末を通じてチームは抜群の働きをしてくれました。クルマの仕上がりも最高で、ドライブしていて楽しくて仕方ありませんでした! ブラックタイアとレッドタイアを使いこなすという面でも文句のつけどころがなく、必要とされた燃料のセーブもうまくいきました。すべてが予定どおりでした。僕は、不運にあわないように、そしてミスを犯さないようにさえ注意していれば、それでよかったのです」

    「ラリーの指揮は素晴らしく、メカニックたちは2回のピットストップで抜群の働きをしてくれました。リスタートにリスクはつきものです。そこで、必要なときは全力で挑みましたが、そうでないときは極力リスクを避けるようにしました。最後はクルージングでフィニッシュしましたが、最高の気分でした」

    「今日の優勝は、すべてがひとつにまとまった結果、もたらされたものです。栄冠は簡単には手に入りませんが、今日は自然と、そして無理せずに優勝できたので、ひょっとすると簡単なレースと思えたかもしれません。グレアム・レイホールが速いことはわかっていたので、レース終盤に向けて僕は懸命にプッシュするとともに、燃料とタイアをセーブしなければいけないことも理解していました。そこでレース序盤はあまりプッシュすることなく、いいペースを保つことを心がけました。これが今日は勝因になったように思います」

    「僕たちをサポートしてくれている全ての皆さんに心からお礼を申し上げます。今日、優勝できたのは、そうした方々にサポートしていただいたおかげです。皆さんと一緒にシリーズを戦っていることに深い誇りを感じています」

    「ホンダはインディカー・シリーズを力強くサポートするとともに、AJフォイト・レーシングの強力なパートナーでもあります。彼らに今季初の優勝をプレゼントできたことも誇りに思っています。表彰台に上った全員がホンダのドライバーだなんて、本当に最高です!」

    関連:佐藤琢磨、インディカーで日本人初優勝!!

  • AJフォイト、佐藤琢磨のインディカー初優勝を祝福

    AJフォイト、佐藤琢磨のインディカー初優勝を祝福

    AJフォイト・レーシングのチームオーナーであるAJフォイトが、佐藤琢磨のインディカー初優勝を祝福した。

    佐藤琢磨は、ロングビーチでIZODインディカー・シリーズで優勝した最初の日本人ドライバーとなった。これでAJフォイト・レーシングは、2002年のケンタッキー・スピードウェイでブラジル人ドライバーのエアトン・デアが僅差でサム・ホーニッシュJr.を下してから続いてきた“無勝記録”にピリオドを打つこととなった。

    チームオーナーのAJフォイトは、慢性の腰痛に悩まされており、今週ヒューストンで手術を受ける予定のため、レースはヒューストンの自宅でテレビ観戦した。

    AJフォイト (チームオーナー)
    「チームが最高の仕事をし、琢磨が信じられないほど素晴らしいドライビングをしてくれたことを心から喜んでいます。ラリー(チーム監督)も立派でした。ドン、それにすべてのスタッフが最高の働きをしてくれました。ABCは、私たちのチームを長年にわたってサポートしてくれましたが、とうとうABCのマシーンをウィナーズサークルに導くことができました。私自身、何度もビクトリーレーンに立ったことがあるので、それがどんな気分かよくわかります。彼らがそこに立てたことを心から喜んでいます。勝利の場に皆と一緒にいられなくて残念ですが、私なしでも勝てることが証明されたのは本当に喜ばしいことです。そして次は私が一緒にいる時に勝ってもらわなければいけませんね。なにしろインディ500では現場にいる予定ですので」

    ラリー・フォイト (チーム監督)
    「今日は琢磨がいとも簡単に勝ったように見えましたが、私はとてもナーバスな気持ちでレースの行方を見守っていました。しかし琢磨のレース運びは完璧でした。これほど完璧にレースを戦ったドライバーを、私はいままで見たことがありません。クルマも申し分なく、エンジニアたち(チーフエンジニア:ドン・ホリデイ、パフォーマンスエンジニア:ラウル・プラドス)は最高のセットアップを施し、ABCクルーは目を見張るような速さでピット作業をこなしてくれました。それらが今日はひとつにまとまりました。私たちには一発の速さがありましたが、その一方で、すべての要素をひとつにまとめなければいけないことも承知していました。トップを走り続ける我々のマシーンは最高でした」

    関連:佐藤琢磨、インディカーで日本人初優勝!!

  • 佐藤琢磨 インディカー初優勝 「言葉もありません。最高の気分です」

    佐藤琢磨 インディカー初優勝 「言葉もありません。最高の気分です」

    今年で39回目の開催を迎えたグランプリ・オブ・ロングビーチは、海沿いのダウンタウンに作られた全長1.968マイルのストリートコースを使って27台のインディカーによって争われ、大観衆の前で佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)がキャリア初優勝を飾った。

    インディカー・シリーズに参戦して4シーズン目の佐藤琢磨は、キャリア52戦目にして悲願の初優勝となる。この勝利は、日本人ドライバーにとっても、アメリカのトップ・オープンホイールレースにおける初めてのものとなる。

    佐藤琢磨は、予選4番手で2列目アウト側グリッドからスタート。すぐにライバルをパスして3番手にポジションを上げた。23周目、佐藤琢磨は昨年度チャンピオンのライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)をパスし、2番手に浮上。28周目に1回目のピットストップを行った。その次の周にポールポジションからトップを守り続けていたダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)がピットインし、作業に時間がかかったことで佐藤琢磨がついにトップに躍り出ました。

    トップに立った佐藤琢磨は自信に満ちた走りを続け、リスタートでもその座を守った。ハードタイヤでスタートし、レース中盤からゴールまでをソフトタイヤで戦い抜くという作戦が的中し、レースをリードし続けた。レース終盤、佐藤琢磨と同じ作戦で予選11番手だったグレアム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が2番手に浮上。彼は一瞬、佐藤琢磨に近づきかけたが、ゴールが近づくに連れて両者の差は広がっていった。佐藤琢磨は2番手に5秒の差をつけてファイナルラップの80周目に入り、そのあとに後方グループの中でアクシデントが発生したため、チェッカーフラッグとイエローフラッグが同時に振られる中で、佐藤琢磨は初勝利のゴールラインを横ぎった。

    第3戦の表彰台はHondaドライバーたちが独占。そして、フランキッティが4位でゴール。Hondaは今シーズン初勝利を1-2-3-4フィニッシュで達成した。

    佐藤琢磨 (優勝)
    「言葉もありません。最高の気分です。信じられないですし、本当にうれしいです。今週は完ぺきなレースウイークエンドになっていました。チームが最高の仕事をしてくれました。ピットストップも作戦も完ぺきでした。Hondaエンジンもパワフルで、レース中の私は、マシンを限界で走らせることを楽しむことさえできていました。開幕2レースで課題となっていたピットストップも、今日は本当にすばらしかったです。クルー全員が完ぺきな仕事をしていました。自分も集中力を保ち、与えられた仕事をやり遂げようと考えながら走っていました。その結果、すべてがうまくいって、まるで簡単に勝てたように感じたほどでした。この勝利が、まだ震災の影響が残っている日本に、いいニュースとなってくれるといいですね。日本の朝に、こうしたニュースを届けられることをうれしく思います」

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  • 佐藤琢磨、インディカー初優勝後のコメント

    佐藤琢磨、インディカー初優勝後のコメント

    佐藤琢磨が、改めて念願インディカー初優勝を達成した気持ちを伝えた。

    「チェッカー受けた瞬間は本当にうれしかったです。夢のようでした!」と佐藤琢磨はコメント。

    「ここまで何度も優勝や表彰台がスルスルと手元から離れてしまう事がありましたが、ようやくチャンスや環境がすべて揃って勝つことが出来ました」

    「今日はハードタイヤからレーススタートした戦略もうまく行き、最初のスタート、そしてリスタート、それにピットストップも完璧に決まって、最後のチェッカードフラッグが振られるまで全くミスのないとてもエキサイティングなレースでした。クルマの調子も良く、運転していて本当に楽しかったです。チームは本当に素晴らしいレースをさせてくれました」

    「この後もすぐにブラジル、そしてインディ500と続きますが、全力で頑張りたいと思います。これまでサポートしてくれたみなさんに御礼を言いたいです」

    佐藤琢磨 インディカー 佐藤琢磨 インディカー 初優勝

  • 佐藤琢磨、予選4番手から決勝に挑む (インディカー 第3戦)

    佐藤琢磨、予選4番手から決勝に挑む (インディカー 第3戦)

    佐藤琢磨は、2013年 インディカー 第3戦 ロングビーチの予選で4番グリッドを獲得した。

    佐藤琢磨は、予選前のプラクティスでは17番手のタイムを出すにとどまりまったが、予選に向けてマシンセッティングを仕上げ、予選のファイナルへと進むと、1分7秒4472をマークして予選4番手となり、明日の決勝レースは2列目アウト側グリッドからスタートを切ることになった。

    佐藤琢磨 (4番手)
    「予選はとてもエキサイティングでした。私たちはプラクティス3ではマシンのバランスが思い通りにならずに苦しみましたが、予選に向けてはソフトタイヤ使用に合わせてセッティングを調整し、それが大変うまくいきました。チームが本当にすばらしい仕事をしてくれています。ロングビーチでの予選4番手は自分にとってベストです。レースに向けては、明日のファイナルプラクティスで最後の確認、そして調整を行いたいと考えています」

  • 佐藤琢磨、プラクティス1回目で3番手タイム (インディカー第3戦)

    佐藤琢磨、プラクティス1回目で3番手タイム (インディカー第3戦)

    佐藤琢磨は、インディカー 第3戦ロングビーチの金曜日フリープラクティスで順調な滑り出しを見せた。

    最初のセッションでは、15周走ったうちの11周目にマークした101.185mph(約161.9km/h)という記録により、佐藤琢磨は3番手となった。

    2回目のセッションでは度重なるアクシデントにより赤旗が3回も提示された。

    佐藤琢磨が2回目のセッションで周回できたのはたったの6周。セッション終盤に向かってギアボックス・トラブルが発生したため、佐藤琢磨は早めにセッションを切り上げることになった。ベストラップは101.328mph(約162.1km/h)で、リザルト上は9番手となった。

    102.054mph(約163.3km/h)のベストラップを記録したのはライアン・ハンター-レイで、2番手以下はマイク・コンウェイ、ウィル・パワー、トリスタン・ヴォーティエ、エリオ・カストロネヴェスというオーダーだった。

    明日は45分間のプラクティスを行った後、午後2時からロングビーチGPの公式予選が始まる。

    佐藤琢磨
    「残念ながら今日は短い1日となってしまいました。走り始めからクルマの感触は良好でした。今日は午前中に赤旗が1度、午後には3度提示されてセッションは中止になり、テストでできなかったことを試そうとしていた僕たちにとっては残念な展開となりました。さらに追い打ちをかけるように2回目のセッションではメカニカル・トラブルも発生し、早めに走行を終えることになったのも残念でした。いずれにせよ、ここからは明日の朝にテストしなければいけないことに集中し、プログラムを消化して午後の予選に備えることになります」

  • アウディ、インディカーへのエンジン供給を検討

    アウディ、インディカーへのエンジン供給を検討

    アウディは、アメリカのモータースポーツ界への関与を深めるために、デイトナプロトタイプ、DTMアメリカ、さらにインディカーへの参戦を評価している。

    アウディを含め、フォルクスワーゲン・グループのモータースポーツ活動を統括するヴォルフガング・デュルハイマーは、北米での今後のモータースポーツ活動の重要な議論をし、初夏または2014年に発表するプログラムを決定することを明らかにした。

    「今の段階では、まだアイデアを話し合っているところだ」とヴォルフガング・デュルハイマーはコメント。

    「我々はここから夏休みまでの間に重要な議論していく。その時までに、どこでいつレースをするのかを決める必要がある」

    ヴォルフガング・デュルハイマーは、2014年からグランダムとアメリカン・ル・マンが統合されスタートするユナイテッド・スポーツカー・レーシング(USRC)に関して、トップカテゴリーの参戦であれば賛成だと述べた。

    「個人的にデイトナプロトタイプは賛成だ。オーバーオールで勝利を飾るのが重要だからだ」

    「もちろん、アウディR8グランダムでクラス優勝できれば素晴らしい。しかし、結局のところ、レースに勝たなければならない。

    ただ、ヴォルフガング・デュルハイマーは、既存の3つのDPシャシーにエンジンを積むのか、もしくはアウディで独自にDPシャシーを造るかについて語るのは時期尚早だと述べた。

    ヴォルフガング・デュルハイマーは、アウディ USCRカーが「アウディに見えること」が重要だと強調した。

    インディカー参戦の可能性については、エンジン供給が可能性があるヴォルフガング・デュルハイマーは述べた。

    「もうひとつの機会としてインディカーだ。まだとても人気があるし、インディ500は別格ノレースだ」

    フォルクスワーゲンとアウディは、昨年登場したインディカーの新エンジンに関する議論に参加している。

    また、ヴォルフガング・デュルハイマーは、2015年もしくは2016年にスタートする予定のDTMアメリカも、レースが始まればシリーズをサポートするのがブランドの意向だと述べた。

    「我々はテクノロジーとパーツの供給について知っているので、DTMアメリカへの準備は完璧だ」

    将来的にアウディは、USRC、インディカー、DTMアメリカの「3つのうち、最大でも2つ」は参戦可能だと述べた。

    ヴォルフガング・デュルハイマーは、アウディのアメリカにおけるモータースポーツ活動について、北米における市販車販売に向けて、ライバルであるメルセデスベンツとBMWに追いつく狙いがあると説明した。

    「アウディは、よりスポーティでダイナミックで、インパクトのあるブランドとして存在感を出し、メルセデスとBMWに追いつかなければならない。モータースポーツはその狙いを達成するためには素晴らしい手段だ」

  • 佐藤琢磨 「今後に期待の持てるレースだった」

    佐藤琢磨 「今後に期待の持てるレースだった」

    佐藤琢磨は、バーバー・モータースポーツ・パークで開催されたIZODインディカーシリーズ第2戦で、開幕戦に続く目覚ましいスピードを披露したが、予期しないふたつの出来事が起きたおかげで、上位争いに食い込めたはずのレースを中位グループで終えることになった。

    ファイアストン・ファスト6に進出して上位グリッドを手に入れるチャンスを奪われた佐藤琢磨は、レース中の2度目のピットストップで30秒ほどの時間をロスすることになる。

    しかし、流れるようにコーナーが続くアラバマのロードコースにおいて、佐藤琢磨はレース後半にドラマチックな反撃を見せ、14位でチェッカードフラッグを受けた。

    この週末、佐藤琢磨とAJフォイト・レーシングが取りかかった最初の仕事はマシンのバランスを改善することだった。

    「1ヵ月前にバーバーで行われたオープンテストに参加しました」と琢磨。「ペースは悪くありませんでしたが、いくつか改善したいと思うポイントがありました。この作業はプラクティスまで続いたものの、バランスには改善の余地が残されており、スピードも不十分でした。レッドタイアで臨む予選についてはあまり心配していませんでしたが、昨年とはタイアの仕様が異なっているので、推測をもとに作業を進めなければいけない部分が残されていました」

    そのような状況だったから、最初の予選グループで3番手に入り、12台が出走した予選の第2ラウンドで4番手となったことに佐藤琢磨が喜んだのは当然のことだった。そして順当にファイアストン・ファスト6に駒を進むはずだったにもかかわらず、ジャスティン・ウィルソンをブロックしたと見なされたためにベストラップを抹消され、佐藤琢磨は12番グリッドからスタートすることになった。

    「予選についてはものすごく満足していました。レッドタイア用のセッティング変更が的中したのです。おかげでグリップとスピードが改善され、力強く戦うことができました」

    「ジャスティンとの間に起きたことは非常に残念でした。とても不運な連鎖反応が起きてしまったのです。最初の予選ラップでジェイムズ・ジェイクに急接近した僕は、次のアタックに備えてスピードを緩め、彼との間に十分な間隔をとることにしました。ターン5の出口でバックミラーを見たときは、まだ誰も映っていませんでした。コークスクリューとなっているターン7〜8は起伏の激しいセクションですが、ここでジャスティンが猛然と迫ってきていることに気づいたので、急いでラインを譲りました」

    「彼をブロックしないように努めたのはもちろんですが、それでも接近してしまったのは事実です。おそらく2列目グリッドは狙えたと思うので、ファイストン・ファスト6に進出できなかったのは本当に残念でした」

    決勝で佐藤琢磨は直ちに順位を上げていった。オープニングラップでジェイクスをパス。その後のリスタートでエリオ・カストロネヴェスとセバスチャン・サーヴェドラを仕留めると9番手に浮上した。

    「バーバーではいつもそうですが、今回もスタートはものすごい接近戦になりました! 最初はあまり順位を上げられませんでしたが、その後、すぐにフルコーションとなりました。その後のリスタートで僕はアウト側のポジションでしたが、ターン3には3ワイドで進入していきました。ターン4からターン7にかけては、ウィル・パワーと熾烈なサイド・バイ・サイドを演じました。けれども、この直後、僕たちは一列縦隊となり、レースは膠着状態に陥りました。ブラックタイアを履いたマルコ・アンドレッティを先頭に、レッドタイアを装着したドライバーたちがその後に続く形になったのです。目の前さえ開けていれば、もっと速く走れたでしょうが、僕たちはアンドレッティの後ろに連なる形になったのです」

    4番手のアンドレッティが率いるグループのなかで、佐藤琢磨はパワーの直後にあたる6番手につけていた。ペースを抑えられ続けていた佐藤琢磨は早めにピットストップを行い、使用が義務づけられているブラックタイアに履き替えたが、すでにピットストップを行ったドライバーがいた関係で順位は大きく入れ替わっており、コースに戻ったときは13番手となった。

    そして2度目のピットストップを行ったときに、佐藤琢磨に不運が襲いかかった。

    「何が起きたのか、いまも調査を行っているところですが、クラッチに関連する電気系トラブルだった可能性が考えられます。まず、1速に入れられなくなりました。そこでギアボックスのエマージェンシー・モードを使ったところ、いきなり1速に入り、エンジンがストールしてしました。おかげで長い時間をロスすることとなりました」

    これで35秒を失った佐藤琢磨は、一時的にトップに立ったチャーリー・キンボールが2度目のピットストップを行うまで、周回遅れとなってしまう。しかし、この状況から脱すると、佐藤琢磨は新しいレースリーダーから逃れようとして全力でダッシュし、この時点でコース上を走る誰よりも速いラップタイムを何度も記録することとなる。このとき佐藤琢磨は23番手まで沈み込んだが、それまでの失地を挽回しようとして懸命に走っていた。

    「3番目のスティントは順調でした。目の前にブラックタイアを履くドライバーが何人かいましたが、彼らは容易にオーバーテイクすることができました」

    最後のピットストップを終えた佐藤琢磨は中位グループに追いつき、ペースが鈍ったボルデーやグレアム・レイホールを尻目にオリオール・セルヴィアを攻略すると、続いてJRヒルデブランドを仕留めて見せた。しかも、この日の佐藤琢磨は再びドリンクボトルに問題を抱え、水分補給できない状況で戦っていたのだ。

    「激しいバトルがいくつかありましたが、特にJRやオリオールとの戦いは面白かったですね。残り2周となったとき、プッシュ・トゥ・パスはあと3回分残っていたので、1周で1回ずつ使うことにし、残り1回は何かのときのためにとっておくことにしました。そして、それが実際に起きたのです。最後のコーナーでスローダウンしていたグレアムを見つけたオリオールはアウトサイドに避けましたが、おかげで加速が一瞬遅れます。これで彼の直後につけるチャンスを手に入れた僕は、プッシュ・トゥ・パスを使い、彼より数10cmほど先にフィニッシュラインを通過しました」

    インディカーシリーズ第3戦はカリフォルニア州のロングビーチで開催されるが、その前に佐藤琢磨は母国に戻ってスーパーフォーミュラ・シリーズの開幕戦に出場する。昨年までフォーミュラ・ニッポンと呼ばれていたこのシリーズに、佐藤琢磨はホンダ・エンジンを用いるチーム無限から何度か参戦したことがある。

    「バーバーでの第4スティントでは何度もバトルを行うことができました。また、マシンのパフォーマンスを確認できて自信が得られたほか、最後のピットストップはなかなか素早かったと思います。全般的にいって、今後に期待の持てるレースでしたが、問題点がなかったわけではないので、それらをできるだけ速く解決したいと期待しています」

    「今年の僕たちはストリートコースでもロードコースでも好調なので、ロングビーチが楽しみです」

    「でも、その前に日本を訪れます。きっとエキサイティングな週末になるでしょう。チームのことはよく知っていて、改善しなければいけない点があることもわかっていますが、きっと上手くいくと思います。それに、シーズンのこんな早い時期に日本のファンの皆さんと会えることも楽しみです!」

  • 佐藤琢磨 「手ごたえを感じた開幕戦でした」

    佐藤琢磨 「手ごたえを感じた開幕戦でした」

    佐藤琢磨が、8位で終えた2013年インディカー開幕戦セントピーターズバーグを振り返った。

    IZODインディカー・シリーズの開幕戦セントピーターズバーグにおいて、佐藤琢磨は予選でフロントロウを獲得し、決勝でも上位争いを演じた。

    最終的な成績は残念な8位に終わったが、それでもシーズン序盤にポイントを手に入れられたのは素晴らしいことだ。

    また、インディカー・シリーズに参戦して4シーズン目を迎えた佐藤琢磨は、今季よりAJフォイト・レーシングのダラーラ・ホンダを駆ることになったが、彼らとともにレースを戦うのも今回が初めてだった。シーズン前のテストで抜群の成績を残した佐藤琢磨とチームは良好な関係を築きつつある。

    「開幕戦に挑むときはいつでもワクワクするものですが、新しいチームと新たな挑戦をスタートする今年は、特にエキサイティングな気分を味わっていました」と佐藤琢磨は振り返る。

    「開幕前に行ったテストはたったの3日間でしたが、準備は整っており、僕たちは勢いにのっていました。チームの誰もがやる気満々で、マシンへの改良も行いました」

    「セブリングのテストでは強い手応えを感じました。僕たちはトップタイムをマークしましたが、それ自体はさほど重要ではありません。大切なのは、これが僕たちにとって最初のテストで、メカニックたちのチームワークを考えても素晴らしいことでした。とにかく皆が笑顔を浮かべていました」

    「その後、僕たちはコースのタイプがまったく異なるバーバー・モータースポーツ・パークでテストを行ないました。ハイスピードで、流れるようなレイアウトのこのコースでは、パフォーマンスを向上させる手がかりをいくつか見つけ出しました。チームは素晴らしい働き振りで、誰もがハードワークをこなしてくれました。僕たちはセントピーターズバーグに向かう前から好調だったのです」

    金曜日と土曜日に行われたプラクティスでチームはマシンのさらなる改良に成功し、3回目のセッションで佐藤琢磨はファステストラップをマークした。

    「最初のセッションは思い通りにいきませんでした。あまり満足のできないシャシー・バランスでしたが、問題点を突き詰めるのはそれほど難しくなく、それらはすぐに解決されました」

    「今回、ファイアストーンは仕様を変更したコンパウンドと構造を持ち込んできました。それらとのマッチングは素早く終えられたので、僕たちは力強い走りを見せることができました」

    「これらの結果から、僕たちはとても自信を持っていたし、落ち着いていられました。それでも、予選を迎えるときはいつも未知の部分が残されているものです。なぜなら、オプションのレッドタイアがどんなパフォーマンスを発揮するかは、実際に走らせてみるまでわからないからです。したがってチームは、プラクティスで得られたデータをもとに、推測で予選用セッティングを決めることになります」

    予選が始まると、このセッティングが良好だったことが明らかになる。最初に行われたグループごとの予選で佐藤琢磨はウィル・パワーに続く2番手。12台が臨む第2ラウンドでも佐藤琢磨はパワーに続く2番手で、ポールポジションを決めるファイアーストン・ファスト6でも琢磨を破ったのはパワーひとりだけだった。

    「本当にうまくいきました。チームのことを誇りに思うと同時に、とても頼もしく感じました。彼らは最高の準備をしてくれたのです。ポールを狙っていて、それが手に入らなければガッカリするのは当然ですが、これがこのチームでの初戦だったから、本当に素晴らしい働き振りだったと思います」

    「僕たちのマシンはレースでも安定して速いと予想されました。もちろん、楽観視しすぎるのは問題ですが、“いい仕事ができる”という自信はレース前のウォームアップに臨んでも変わりありませんでした。今回、僕たちはオプションタイアをウォームアップで試しませんでした。今年のセントピーターズバーグはレースの周回数が10ラップ増えたため、3ストップ作戦となることがほぼ確実と思われていました。つまり、決勝中に4セットのタイアを使うことになります。また、レッドタイアは決勝でも好パフォーマンスを発揮すると予想されましたが、予選以降に使えるレッドタイアは2セットまでと制限されているので、ウォームアップではこれらを使わずに温存することにしたのです」

    トップ10グリッドのドライバーはそのほとんどが新品のレッドタイアを装着してスタートに臨んだが、佐藤琢磨は予選で使用した中古のレッドタイアを履いてグリッドについた。

    「これでうまくいくと考えていましたが、実際は逆でした。スタートではプッシュ・トゥ・パスなどを使って全力を振り絞ったものの、ウィルを攻略できませんでした。その代わり、たくさんのシボレー勢に追いつかれました。僕はバランスが完璧とは言いがたいマシンで、なんとかそれを防がなければいけませんでした。やがてウィルには引き離され、背後には多くのドライバーが迫っていました。僕は、彼らの履くニュータイアに大きなデグラレーションが起きることを期待しましたが、それは実際には起きませんでした」

    「チーム・ペンスキーはレッドタイアを見事に使いこなしていました。ウィルは前方に逃げ、直後にはエリオ・カストロネヴェスがつけています。しばらくするとペンスキーの1-2となり、僕は3番手に後退しました。その後、この日最初のコーションとなります。そのリスタートでは、今度もプッシュ・トゥ・パスを使いましたが、どうにもできませんでした」

    「エリオとウィルはサイド・バイ・サイドになってターン1とターン2をクリアしていきます。2台はいまにも絡んでしまいそうなくらいの接近戦を繰り広げていました。僕はふたりの直後につけていましたが、エリオが首位に立ったとき、ウィルのコーナーからの立ち上がりが遅れた影響で、僕はフロントウィングを彼のマシンと接触させてしまいました」

    この段階では、ウィングにダメージが及んでいたかどうかは、はっきりとしていなかった。

    「とりあえずドライブはできましたが、ペースはよくありません。僕はタイアかフロントウィングのどちらかがよくないのだろうと思っていました。ただし、スポッターにも状況は把握できなかったので、そのまま走り続けましたが、やがてジェイムス・ヒンチクリフらに追い越されてしまいます。本当に苦しい状況でした」

    「2回目のピットストップではタイアを交換し、ウィング調整を行いましたがバランスは相変わらずよくありません。3回目のストップではタイアとウィングを交換しました。これでバランスはずっとよくなりました」

    ここから佐藤琢磨は猛反撃を開始。最終周にはジャスティン・ウィルソンをパスして8位でチェッカードフラッグを受けた。しかも、5位のスコット・ディクソン、6位のシモーナ・デ・シルヴェストロ、7位のEJヴィソらとの差はコンマ5秒を切っていた。

    「最後のストップでは15番手までポジションを落としましたが、残り25周になってから僕は反撃に出て、ライバルたちを追い越していきました」と佐藤琢磨。「最後はジャスティンでした。いつも同じように、今回も楽しいバトルがたくさんあり、最終的にはコース上で順位を上げることができたので、最後は少しだけほっとすることができました。最後の周は本当にチャレンジングでしたよ!」

    次のレースは、緑の丘に優雅な曲線を描くアラバマ州のバーバー・モータースポーツ・パークで4月7日に開催される。ただし、その前にテキサス・モーター・スピードウェイでオーバルのテストを行なう予定だ。

    「開幕戦はとてもエキサイティングで、そして多くの収穫がありました。フロントロウからスタートしたのですから、8位という結果では完璧とはいえませんが、今日はいいパフォーマンスを見せられたと思うし、チームがこなしてくれたハードワークには心からお礼を言いたいですね。ピットストップを含めていくつかの課題も残したレースでしたが、今シーズンの手ごたえを感じた開幕戦でした」

    「バーバーに行くのが待ちきれませんね! いくつか改良しなければいけないところが残っていますが、本当に第2戦が楽しみで仕方ありません」

  • 佐藤琢磨、インディカー開幕戦を8位で完走

    佐藤琢磨、インディカー開幕戦を8位で完走

    佐藤琢磨は、2013年 インディカー 開幕戦 セントピーターズバーグの決勝レースを8位で完走した。

    予選で2番グリッドを獲得し、フロントローからスタートした佐藤琢磨(A.J. Foyt Racing)は、その順位を保って序盤を走っていた。

    しかし、32周目のリスタートで他車と接触してフロントウイングを破損したため、ペースダウンを余儀なくされた。

    ピットに入ってウイング交換を行うこともチームは検討したが、そうすればポジションを大きく落とすため、傷んだマシンのまま走り続けることを選択し、佐藤琢磨はアンダーステアと格闘しながらレースを戦い続けた。

    レース中盤からの佐藤琢磨は、ピットストップでのポジションダウンが重なって、一時は16番手まで順位を下げた。それでもあきらめることなく攻めの走りを続けた佐藤琢磨は、フルコースコーションを利用してフロントウイングを新しいものに交換すると、今度は一転してオーバーテイクを重ね、順位をばん回。最終ラップにジャスティン・ウィルソン(Dale Coyne Racing)をパスした佐藤琢磨は、シーズン初戦で8位完走を果たした。

    佐藤琢磨 (8位)
    「スタートから厳しい戦いになりました。2回目のリスタートで前を走るマシンと接触し、フロントウイングが壊れてしまったので、ダメージを負ったマシンでレースの大半を戦うこととなりました。フロントウイングを交換する前、私たちの順位は15番手まで落ちていました。ウイングを換えてからはペースを上げることができ、何人かライバルをパスすることもできました。レースでは多くの課題が見つかりましたが、ゴールまで戦い抜くことができました。チームのクルーたちのがんばりに感謝したいと思います」