カテゴリー: フォーミュラE

  • フェリペ・ドルゴビッチ アンドレッティFE加入はF1断念を示唆?

    フェリペ・ドルゴビッチ アンドレッティFE加入はF1断念を示唆?

    フェリペ・ドルゴビッチとアンドレッティ・フォーミュラEチームの契約は、両者にとって非常に良いニュースに見える一方で、F2タイトル獲得後の3年間にわたる「様子見」の末、彼のF1挑戦が事実上終わったことを暗黙のうちに示しているようにも感じられる。

    この間、アストンマーティンのF1リザーブを務めながら、ドルゴビッチはヨーロピアン・ル・マン・シリーズに部分参戦し、キャデラックから格式高い耐久レースにも出走した。

    しかしスケジュールは限定的であり、彼がこのアンドレッティ加入の機会を以前にも近くで掴みかけながらも、当時はF1での活動を優先して見送ったと考えられている。

    今回のアンドレッティ移籍は、親会社TWGがキャデラックとともにF1参戦を準備している状況もあり、一定のF1とのシナジーはある。しかしキャデラックはすでに複数年契約を結んだベテランドライバー2人を擁し、次の候補としてスーパーライセンス取得を目指すコルトン・ハータも控えている。

    したがって、ドルゴビッチがF1グリッドに並ぶ可能性は「絶対にない」とは言えないが、現実的にはほぼ終わったように見える。それは残念なことであり、というのも近年のF1ではルーキーを起用したチームが後悔することはほとんどなく、ドルゴビッチに関してもその流れに逆らう根拠はないからだ。

    F2を3年目で制覇したことは、チームにとって説得材料として弱かった。特に2年目のF2では未勝利でランキング8位という成績が目立ち、好印象とは言えなかった。しかし、最終的に制したタイトル自体は非常に圧倒的なものだった。

    アストンマーティンのリザーブ職は、昇格の見込みが薄い立場だった。ランス・ストロールが動かず、フェルナンド・アロンソが引退を選んだとしても、代わりには必ず大物が呼ばれるだろうと考えられていたからだ。しかし、ドルゴビッチが緑のマシンでフリー走行1回目(FP1)に出走するたび、その走りは高く評価されていた。

    ドルゴビッチのFP1成績(チームメイト比較)
    2022年アブダビ – ベッテルに1.4秒遅れ
    2023年イタリア – アロンソに0.93秒遅れ
    2023年アブダビ – ストロールに0.27秒先行
    2024年メキシコ – ストロールに0.22秒遅れ
    2024年アブダビ – アロンソに0.03秒先行
    2025年バーレーン – ストロールに0.08秒遅れ
    2025年ハンガリー – ストロールに0.31秒遅れ

    もちろん、走行プログラムやFP1の位置付けを考えれば直接比較には慎重さが必要だが、それでもこれらは正規ドライバーのタイムと比べたものだ。

    この3年間、アロンソやストロールの体調不良などでドルゴビッチが実際にF1デビュー目前まで迫ったことが何度かあった。それはニック・デ・フリースのように運命を変えるきっかけになる場合もあれば、ジャック・エイトケンのように次へとつながらない場合もある。いずれにせよ、ドルゴビッチにはその機会が訪れなかった。

    フェリペ・ドルゴビッチ F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    一方で今年、ガブリエル・ボルトレトはザウバーで非凡な走りを見せ、アイザック・ハジャーはレーシングブルズで活躍し、過去のレッドブル昇格例に比べても異例の早さでトップチーム昇格を掴もうとしている。フランコ・コラピントはシーズン途中投入で不安定さを見せたが、いまや経験豊富なチームメイトに迫る場面が増えている。オリバー・ベアマンはハースでチームメイトより速さを見せることが多い。

    それらと比べても、ドルゴビッチが必ずしも劣っていたという証拠はなく、F1参戦前もF1練習走行の中でも、ボルトレトやハジャー、コラピント、ベアマンより確実に悪い賭けだったとは言い切れない。

    これは不当な扱いというより、F1のゲームの一部にすぎない。タイミングが合わないこともあれば、僅差の勝負で敗れることもある。F1グリッドに上がれるドライバーは限られており、全員がチャンスを得られるわけではない。その場合、才能を別の舞台で発揮できる方がよい。

    「他のカテゴリーで本当に良いチームからオファーはたくさんあった」とドルゴビッチは1年前にThe Raceに語っていた。

    「でも、そのときはタイミングが違うと感じた。1年後でもできることだと思ったし、F1を待つチャンスはもう二度とないと思ったからね」

    そして「1年後」は現実となり、待つことから走ることへと移行する時が来た。これは苦さを伴うかもしれないが、苦さよりも甘さが勝るはずだ。

  • シトロエン・レーシング フォーミュラE初陣にベルニュとキャシディを起用

    シトロエン・レーシング フォーミュラE初陣にベルニュとキャシディを起用

    ダブルチャンピオンのジャン-エリック・ベルニュとニック・キャシディがシトロエン・レーシングに加入し、2025/26年ABB FIAフォーミュラE世界選手権にデビューするチームを代表することになった。

    フランスの自動車大手シトロエンは先週、シーズン12からシトロエン・レーシングとしてフォーミュラEに参戦すると発表し、そのデビュー戦に向けて2人のトップドライバーを確保した。

    ジャン-エリック・ベルニュは、DSブランドと8シーズンにわたって提携してきたDSペンスキーから移籍する。彼は同ブランドとともにフォーミュラEドライバーズタイトルを2度獲得し、シリーズ史上唯一の2連覇を達成した。ベルニュはフォーミュラE初年度から参戦するオリジナルメンバーの1人として、その実績は自らを物語っている。

    35歳のフランス人ドライバーであるベルニュは、フォーミュラE史上2番目に多いエントリー数を誇り、全144戦で連続出走という記録を持つ。また通算勝利数では歴代6位に位置している。

    ベルニュはフォーミュラE参戦と並行してプジョーでFIA世界耐久選手権(WEC)に出場しており、またフォーミュラ1ではトロ・ロッソから参戦した経歴もある。

    一方、ニック・キャシディもベルニュとともにチームに加わる。このニュージーランド人ドライバーはパドックでも屈指の成功を収めており、通算10勝と20回の表彰台を獲得している。2022/23年シーズンにはドライバーズ選手権で2位、2023/24年シーズンには3位と、2年連続でタイトル争いを演じてきた。

    フォーミュラEはシトロエンにとって「新たな挑戦」
    シトロエン・レーシングは参戦したあらゆるカテゴリーでタイトルを獲得してきたモータースポーツの強豪だ。フランスのメーカーは、フォーミュラE参戦を「我々の価値観と未来のモビリティへのビジョンを体現する電動で革新的で情熱的な冒険における新たな挑戦」と位置づけている。

    さらに声明では次のように述べている。「シトロエンは、その歴史と伝説を形づくったモータースポーツに帰ってくる。それは最も先見性のある形のモータースポーツ──100%電動で、責任ある、そしてコミットした競争であり、都市の中心で行われる人気のレース、若く熱心でコネクトされた観客、そして未来のモビリティのための国際的な技術ショーケースだ」

    この名門チームはダカールラリーの勝利に加え、セバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナ組によるWRCドライバーズタイトル9回、WRCマニュファクチャラーズタイトル8回、WTCCドライバーズタイトル3回、WTCCチームズ世界選手権3回、さらにFIAクロスカントリーラリーワールドカップでの多数のタイトル獲得を誇っている。

    シトロエン フォーミュラE

    テスト日程と女子テストも確定
    先週、フォーミュラEはバレンシアでのプレシーズン日程を発表し、画期的な女子テストが10月31日に実施されることも確認された。今回は世界のトップ女性レーサーたちに倍の走行時間が与えられる。

    シトロエン・レーシングを含む全チームは、10月27日から30日にかけてリカルド・トルモ・サーキットでシーズン12マシンを初めて走らせる。この機会は、2025/26年シーズンが12月6日のサンパウロ開幕戦でスタートする前に全チームが一堂に会して走行できる唯一の場となる。

  • シトロエンがフォーミュラE参戦を発表 シーズン12からグリッドに登場

    シトロエンがフォーミュラE参戦を発表 シーズン12からグリッドに登場

    フランスの自動車大手シトロエンは、シーズン12からフォーミュラEに参戦することを正式に発表した。シトロエン・レーシングが新たにグリッドに加わり、電動フォーミュラの世界で戦うことになる。

    シトロエンは、フォーミュラEへの参戦が「新たな挑戦」であり、「電動的で、革新的で、情熱的な冒険であり、我々の価値観と未来のモビリティに対するビジョンを体現するものだ」と述べた。

    「シトロエンはモータースポーツに復帰する。我々の歴史と伝説を形作ってきた舞台だ──最も先見的な形態のモータースポーツへ復帰するのだ。それは100%電動で、責任を持ち、そしてコミットされた競争であり、都市の中心で行われる人気のあるレース、若く、意欲的で、コネクテッドな観客、そして未来のモビリティのための技術的かつ国際的なショーケースである。」

    シトロエン・レーシングは、これまで参戦したすべての形態のレースでタイトルを獲得してきたモータースポーツの強豪である。

    この歴史あるチームは、ダカールでの勝利、名高いセバスチャン・ローブ/ダニエル・エレナのコンビによるFIA世界ラリー選手権(WRC)ドライバーズタイトル9回、WRCマニュファクチャラーズタイトル8回、FIA世界ツーリングカー選手権(WTCC)ドライバーズタイトル3回、WTCCチームズ世界選手権優勝3回、さらにはFIAクロスカントリーラリー・ワールドカップにおけるさらに多くのタイトル獲得の成功など、その名を刻んでいる。

    テスト日程と女性テストの確認
    今週、フォーミュラEは、バレンシアで行われるプレシーズン日程の詳細をすべて確認した。その中には、画期的な女性テストが10月31日に復活することも含まれており、世界最高峰の女性レーサーに2倍の走行時間が与えられる。

    シトロエン・レーシングを含むすべてのチームは、10月27日から30日にかけてリカルド・トルモ・サーキットでシーズン12のマシンを初めて走らせることになる。これは、2025/26シーズンが12月6日にサンパウロで開幕する前に、全チームが一堂に会して走行する唯一の機会となる。

  • キャデラックF1とアンドレッティ・グローバルの協力を阻むコストキャップ

    キャデラックF1とアンドレッティ・グローバルの協力を阻むコストキャップ

    新たに参入するキャデラックF1チームは、今後もアンドレッティ・グローバルのインディカーおよびフォーミュラEのプログラムとのつながりを維持していくものの、アンドレッティFEチーム代表のロジャー・グリフィスは、クロスオーバーを実現することは「大きな頭痛の種」になり得ると認めている。

    その理由はフォーミュラ1の厳格なコストキャップ制度にあり、各チームが互いに協力する方法に厳しい制限を課しているからだ。

    アンドレッティ・グローバルがFIAに対してフォーミュラ1チーム設立の関心表明書を提出した当初から、他のアンドレッティのプログラム――特にフォーミュラEチーム――と協力できるのではないかという期待があった。

    フォーミュラEはFIA公認の選手権のひとつであり、先月11シーズン目を終えたばかりの全電動フォーミュラシリーズだ。F1は依然として内燃エンジンをパワーユニットの重要な構成要素として保持しているが、ハイブリッドユニットにおいて内燃機関と電動モーターの出力比率を同等にする動きが進んでおり、アンドレッティ陣営の多くはフォーミュラEとF1の間に一定のクロスオーバーが可能だと考えていた。アンドレッティ・グローバルのF1参戦がキャデラックF1と改名された今でも、その期待は残っている。

    しかし、アンドレッティ・グローバルFEチーム代表のロジャー・グリフィスは、F1のコストキャップがそのような協力を「大きな頭痛の種」にすると指摘した。

    グリフィスはRacingNews365のインタビューで「確かに、初期の段階ではそうした会話をしていた。しかし、それを阻んでいるひとつの要因があり、それが大きな頭痛の種になっている。そしてそれこそがコストキャップなんだ」と認めた。

    「F1のコストキャップが運用される仕組みは、共同支援、情報の移転、技術の移転を行うことを極めて難しくしている。各プログラム間に非常に明確な境界を設ける必要があるんだ」

    「だからそれを実現するのは非常に難しいと思う。ただ、会話自体が禁止されているわけではないし、実際に何度も話し合いはしている」

    コストキャップは、グリッド上位と下位のチーム間でより公平な競争環境を整えるために過剰な支出を抑制する財務規制である。規定は幅広く、車両部品、ガレージ機材、スペアパーツなどすべてを網羅している。

    特に「車両部品」という項目が大きな課題となっている。そこにはホイールナットから、パワーユニットに組み込まれる電動モーターを制御するソフトウェアまで含まれる。もしキャデラックがフォーミュラEマシン用に開発したソフトウェアをF1カーに導入すれば、その開発費用をF1のコストキャップに算入すべきかどうかをFIAが判断する必要が生じるのだ。

    コストキャップを超過すれば、処分の可能性は多岐にわたる。軽微な超過(マイナー・オーバースペンド)に対しては減点処分もあり得るが、支出がコストキャップを5%以上超えた場合の重大な違反(メジャー・オーバースペンド)にはF1からの除外といった厳罰も科され得る。

    グリフィスはさらに「最終的に全プログラムの責任を負っているのは私の上司であるダン・タウリス(TWGモータースポーツCEO)だ。だから、どうすれば協力できるかについて話し合いはしているし、我々は良好な関係を築いている」と続けた。

    「だが現実的には、コストキャップ規則が厳格に定められていて、企業間の協力がどう扱われるかが明記されている。だから非常に難しい」

    キャデラック F1 アンドレッティ

    アンドレッティのフォーミュラE参戦はF1参入のきっかけとなった
    2023年、PlanetF1.comはチリで開催されたエクストリームE最終戦「コッパーXプリー」でグリフィスに取材する機会を得た。彼は電動シリーズ双方でチーム代表を務めている。

    グリフィスは「我々はフォーミュラEに参戦するまでFIAに対して存在感を持っていなかった。しかし、その参戦を通じてFIAと非常に強固な関係を築いた」と説明した。

    「2シーズンにわたって我々は独自のメーカーとして活動した。それは大変な苦労だったが、FIAは我々が成し遂げたこと、そしてチーム運営の姿勢を高く評価してくれたと思う」

    また、FIA公認のモータースポーツ活動が他の関心表明者より優位に働いたと感じていたことも認めた。申請にFIA選手権参戦経験は必須ではなかったが、自動車産業またはモータースポーツ分野における「経験と能力」を示すことが求められていた。

    「我々は世界的に知られる存在になりつつある。もはやアメリカ国内のプログラムではなくなった。フォーミュラEチームをインディカー拠点の先駆けとして活用しているし、COP28にも参加した。我々のプログラムを世界に広げようとしていて、その結果アンドレッティはよりプロフェッショナルな組織になった」とグリフィスは語った。

    さらに彼は、マクラーレン・レーシングが複数カテゴリーにチームを持つことと同様に、アンドレッティも広範な活動から恩恵を受けていると指摘した。スポンサーはカテゴリー間を移動できるし、人材もさまざまな分野で経験を積む機会を得られる。

    しかし2023年以降、多くの変化があった。マイケル・アンドレッティの役割縮小、ダン・タウリスへの交代、そしてF1参戦名がアンドレッティからキャデラックへと変更されたのだ。

    シリーズ間のクロスオーバーの可能性は依然として存在する。しかしグリフィスが指摘するように、それはすべて規則に則って進めなければならない。

  • ザク・ブラウン マクラーレンのフォーミュラE撤退は「私に責任がある」

    ザク・ブラウン マクラーレンのフォーミュラE撤退は「私に責任がある」

    マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、直近シーズンをもってフォーミュラEから撤退した責任は自分にあると明言した。

    ウォーキングに拠点を置く同チームは、3シーズンの参戦を経てフォーミュラEから離れることを4月25日に発表。チーム代表のイアン・ジェームズには、非常に難しい課題が突き付けられることになった。

    マクラーレン・レーシングはGen2時代の終わりにメルセデスEQフォーミュラEチームを買収したが、今回の撤退により、ジェームズはシーズン12に向けてチームを存続させる買い手を数カ月以内に探す必要があった。

    しかし、多くの関心は寄せられたものの、時間的制約が大きく、新たな名称でチームを維持する契約は成立しなかった。その結果、チームのライセンスはフォーミュラE運営組織に返還された。

    ロンドンで行われたシーズン最終戦から約2週間、マクラーレンは不本意な形でシーズンを終えることになったが、ブラウンは過去3年間の輝かしい瞬間を忘れたくないと強調する。

    マクラーレン フォーミュラE

    ブラウンはマクラーレンのファンに向けた公開書簡でこう綴った。

    「ハンガリーGPの直前、私はABB FIAフォーミュラE世界選手権のためにロンドンにいた」

    「ロンドンE-Prixは今季の最終戦であり、NEOMマクラーレン・フォーミュラEチームとしても最後のレースだった。我々は2023年にフォーミュラEに参戦し、これまでの3シーズンを楽しんできた」

    「チームを買収した時点で、すでに非常に優れたプロフェッショナルな組織であり、チーム代表のイアン・ジェームズは素晴らしい仕事をしてくれた。チーム全体は常に我々のブランドと価値観を見事に体現してくれたし、心に残るハイライトも多かった」

    「その中には、テイラー・バーナードがフォーミュラE史上最年少ポールシッターとなったことや、サム・バードが2024年サンパウロE-Prixで挙げた初優勝などがある。NEOMもマクラーレンにとって素晴らしいパートナーであり、今後も他の分野で一緒に歩んでいけることを楽しみにしている」

  • 日産フォーミュラE 新型リーフ発表を記念したターコイズブルーのカラー採用

    日産フォーミュラE 新型リーフ発表を記念したターコイズブルーのカラー採用

    日産フォーミュラEチームは、ロンドンのエクセルサーキットで開催されるABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11(2024/25)の第15・16戦に新型日産リーフのアンベールを記念し、日産「Nissan e-4ORCE 05」は、アイコニックな桜のデザインがあしらわれた特別なターコイズブルーのカラーリングで出走する。

    現在、日産フォーミュラEチームはマニュファクチャラーズおよびチームランキングでいずれも2位につけており、ロンドンでの2連戦はタイトル争いの行方を左右する重要な一戦となる。

    直近のベルリン戦では、オリバー・ローランドがドライバーズタイトルを獲得しており、チームとしては残る2つのランキングでも頂点を目指す構えだ。

    2024年のロンドン戦では、ローランドがグリッド9番手から力強い走りを見せ、地元ファンの前で特別な勝利を挙げている。ノーマン・ナトーも、これまで同地で4戦中3回のポイント獲得と好成績を残しており、相性の良さを武器に今戦でも上位進出を狙う。

    エクセルサーキットは全長2.09km。屋内の展示センターと屋外のロイヤルビクトリアドックを巡る世界唯一の構成となっており、屋内外が混在するユニークな特徴を持つ。コースは非常に狭く、オーバーテイクは難しいため、予選順位がこれまで以上に重要となる。特にターン1、ターン10-11のシケイン、そしてターン16でのイン側進入が、数少ない追い越しのチャンスになる。

    さらに、今週末のレースでは新型日産リーフのアンベールを記念し、日産「Nissan e-4ORCE 05」は、アイコニックな桜のデザインがあしらわれた特別なターコイズブルーのカラーリングで出走する。

    レースウィークは金曜日16:00(UTC+1)のフリープラクティスからスタートし、土曜日と日曜日の両日とも予選は12:20、決勝レースは17:00から始まる。

    日産 フォーミュラE

    トマソ・ヴォルペ(日産フォーミュラEチームのゼネラルマネージャー兼チームのマネージングディレクター):「今年の目標であった、ドライバーズタイトルを獲得し、他の二つのタイトル争いも有望な状況にあります。今戦では前回欠席したナトーの復帰もうれしく思います。ローランドとナトーは過去にこのサーキットで良い成績を残しており、ローランドはすでに世界チャンピオンではありますが、攻めの姿勢を崩さず、最大限のポイント獲得を狙います。ギャップを埋めるのは容易ではありませんが、エンジニアやドライバーを信頼し、全力を尽くす準備ができています」

    オリバー・ローランド:「ロンドンのサーキットは好きなコースの一つですが、昨シーズンまであまり結果を出せていませんでした。長年このコースでレースを重ねてきたため、皆慣れていますし、走りやすいコースです。走って楽しいコースですし、エネルギーの使い方も把握しています。路面の一部がリニューアルされ、グリップが向上したことも期待しています。追い越しは難しく、身体的に厳しいレースになるでしょう。ピットブーストやアタックモードの戦略が重要です。ベルリンでドライバーズタイトルを獲得したことでリラックスしていますが、チームやマニュファクチャラーズのタイトル獲得を目指し、全力を尽くしながら、最後の2戦を楽しみたいと思います」

    ノーマン・ナトー:「ロンドンでの参戦を非常に楽しみにしています。このコースは、フォーミュラEの中でも特に特徴的で、私の好きなサーキットの一つです。半屋外のレイアウトには慣れるまで少し時間がかかりますが、非常に面白い特徴です。東京に似た狭くて曲がりくねったレイアウトで、追い越しは難しいです。今回、アシストモードのパワーアップや全輪駆動のおかげで、戦略と予選結果の両方が勝負の鍵となります。最後の週末を良い結果で締めくくれるよう、全力を尽くします」

    セルジオ・セッテ・カマラ(日産フォーミュラEチームのリザーブ兼シミュレータードライバー):「ロンドンのコースは、フォーミュラEの中でも他とは一線を画す特徴があります。特に半屋外のレイアウトは、他のサーキットと比べて非常にユニークです。数周走れば慣れますが、内外の変化に対応するのは難しいものです。今回はアタックモードのパワーアップもあり、良い予選結果と戦略的な走りが勝利への鍵となるでしょう」

  • フォーミュラE王者 愛弟子リンドブラッドを激推し「F1に行くべき逸材」

    フォーミュラE王者 愛弟子リンドブラッドを激推し「F1に行くべき逸材」

    フォーミュラE王者のオリバー・ローランドが、自身の長年の教え子であるアービッド・リンドブラッドに惜しみない称賛を送っている。17歳のリンドブラッドは将来のF1スターと目されており、レッドブルはF1昇格を視野に入れた「広範なプログラム」を水面下で進めているという。

    ローランドは元ルノーおよびウィリアムズのF1開発ドライバーであり、リンドブラッドがわずか7歳のカート少年だった頃からメンターとして成長を見守ってきた。

    そして今月初め、リンドブラッドがF1イギリスGPのFP1(フリー走行1回目)で公式F1デビューを果たす姿を誇らしく見つめていた。

    このセッションでリンドブラッドはマックス・フェルスタッペンとともにレッドブルのマシンをドライブし、F2チーム「カンポス・レーシング」所属ながらP14(14番手)という結果を記録。トップのフェルスタッペンとの差はわずか0.5秒だった。

    誇り高き瞬間
    「本当に誇らしい瞬間だったよ」とローランドはオランダの『RacingNews365』に語った。

    「7歳の少年だった彼が、マックスと一緒にレッドブルのF1マシンに乗っている姿を見るなんてね。本当に感慨深いよ」

    週末前は感情的になっていたと明かす一方で、実際のセッションが始まると二人とも“仕事モード”だったという。

    「週末前は感情が込み上げていたけど、いざガレージに入るといつも通りでね。やるべき仕事があった。彼は本当に良い仕事をしてくれたし、チームも彼の走りには満足していたと思う。必要なものはすべて出し切っていたよ」

    アービッド・リンドブラッド レッドブル・レーシングフォーミュラE王者であり、アービッド・リンドブラッドのメンターでもあるオリバー・ローランド

    F1昇格へのプロセスはすでに始動
    F2ルーキーイヤーのリンドブラッドはすでに2勝を挙げており、F1評価走行と並行して実力を着実に示している。彼はレッドブルのTPC(旧型車テスト)プログラムにも積極的に関わっており、今後も複数のFP1セッションへの出走が予定されている。

    「F1に入るだけの才能は十分にある。これは最も重要なことだ」とローランドは太鼓判を押す。

    「ただ、FP1というのはなかなか難しい。注目度が高く、周回数も限られるからね。我々としては“チェックボックスに印を付ける”ような目的だった。チームが必要とするフィードバックを提供し、彼にとっては初めての経験を積むことが目的だったんだ」

    そして、こう続けた。

    「彼をF1に備えさせるために、舞台裏ではもっと大きなプログラムが進行していると思う。僕は彼がF1に行くと信じているよ」

    早ければ2026年にレーシングブルズ昇格の可能性も
    レッドブルのモータースポーツ顧問ヘルムート・マルコもリンドブラッドを高く評価しており、早ければ来季にもレーシングブルズのシートを得る可能性が取り沙汰されている。

    ローランドの言葉通りなら、リンドブラッドは“将来のF1ドライバー”どころではない──“将来のスター”である。今後の動向から目が離せない。

  • フォーミュラE:日産のオリバー・ローランドがチャンピオン獲得

    フォーミュラE:日産のオリバー・ローランドがチャンピオン獲得

    オリバー・ローランドが2024/25年のフォーミュラEワールドチャンピオンに輝いた。日産に所属する彼は、ベルリンでのラウンド14にて4位入賞を果たし、シーズン残り2戦を残してタイトルを確定させた。

    GEN3 Evo時代の到来とともに力強いシーズンを過ごしたローランドは、ここまでに4勝・7度の表彰台を獲得。一方で、サンパウロでのパワーオーバー使用によるペナルティや、マイアミでの追い上げ、ラウンド13でのリタイアなど、試練も経験してきた。

    決定戦となったベルリンのレースでは、前日の接触によるペナルティで8番グリッドからのスタートとなったが、彼らしい積極果敢なレース運びで4位まで浮上。一方で、最大のタイトルライバルであるパスカル・ウェーレイン(ポルシェ)はポールポジションからのスタートだったが、アタックモード戦略の失敗と終盤のペースダウンにより16位まで後退。ローランドのチャンピオンが確定した。

    ローランドはレース後、こう語った。

    「週末の前はチャンスがあると思っていたけど、昨日と今朝の展開で『もしかしたら無理かもしれない』って心配になった」

    「レース中はパスカルの順位を知らなかったけど、残り4、5周くらいでエンジニアから『今P4、いい位置だ』って言われて、ちょっと変だなって思った。テレビ画面で順位を確認していったら、8位まで来ても彼がいなくて、それで『ああ、トップ8にいないんだな』って。次にまた画面を見たとき、ようやく彼の位置を確認できた」

    「問題が起きたのかはわからなかったけど、その時点で『もし彼が無得点なら、自分が4位で決まる』って理解した。だからこそ確認したくなかったんだ、ジンクスになるかもしれないからね」

    フォーミュラE オリバー・ローランド

    ローランドのフォーミュラEキャリアは波乱に富んでいる。デビューはシーズン2のプンタ・デル・エステで、当時はマヒンドラからの1戦限りの出場だった。その後シーズン5から日産で本格参戦し、シーズン8には再びマヒンドラに移籍。しかし成績は振るわず、シーズン途中での契約解消を経験。F1や他カテゴリーの選択肢もない中、「フォーミュラEキャリアの終わり」を覚悟した彼を再び呼び戻したのが、古巣の日産だった。

    「家族の生活も背負ってる中で、自分から契約を打ち切るのは本当に大きなリスクだった。2~3週間まともに眠れなかった時期もあった。そんな状況から、最初にフォーミュラEで走ったこのチームと一緒にここまで来られたのは完璧なストーリーだと思う」

    「レースドライバーって、良い日より悪い日の方が多いから、常に自分を信じ続けないといけない。今年はいいチャンスになるって思ってたよ」

    「プンタ・デル・エステでデビューしたときは、何も分からないまま来て、本当にキツくて『もうやりたくない』って思った。でもこのチャンピオンシップで歴代チャンピオンやライバルを見渡すと、その中に自分が加われたのは本当にすごいことだと思う」

    ローランドには今季あと2戦、ロンドンでのホームレースが残っている。日産もチームとマニュファクチャラーのタイトル争いを続けており、昨年自身が勝利したこの舞台での再現に期待がかかる。王者としての走りに注目が集まる。

  • ティクタムがフォーミュラE60戦目で初優勝 混戦のジャカルタE-Prixを制す

    ティクタムがフォーミュラE60戦目で初優勝 混戦のジャカルタE-Prixを制す

    ダン・ティクタムが、2025年フォーミュラE第12戦ジャカルタE-Prixで参戦60戦目にして待望の初優勝を飾った。CUPRA KIROにとっても、前身のNEXTEV時代以来となる久々の勝利となり、混迷を極めたレースを制する劇的な幕切れとなった。

    ティクタムは5番グリッドからスタート。序盤はアンドレッティのジェイク・デニスとマヒンドラのニック・デ・フリースが主役となったが、両者の接触と戦略の綾により状況は一変。

    CUPRA KIROにとってもこの勝利は、ネルソン・ピケJr.が2015年のモスクワE-Prixで挙げた優勝以来。長い低迷を経て、チームとドライバーにとって記憶に残る一日となった。

    先頭争いは波乱の連続
    レースはポールポジションからスタートしたデニスが、2番手に浮上したデ・フリースを抑えて主導権を握ったが、38周のレース中盤に運命を分けるアタックモード戦略の違いが浮き彫りとなる。デ・フリースが4分間、デニスが2分間を使用することで、両者のアクティベーションタイミングがズレることに。

    ストレートで2度にわたって仕掛けたデ・フリースに対し、デニスは激しいディフェンスを展開。2度目の攻防で接触が発生し、デ・フリースには10秒加算のペナルティが科された。

    その後のセーフティカー明け、再びレースをリードしたのはデ・フリースだったが、ティクタムはアタックモードを使い切ったタイミングで順位を上げ、デニスの前に出ることに成功。デニスはフルコースイエロー明けに急減速し、ピットイン。デ・フリースもストフェル・バンドーンのクラッシュ直後にマシンが「レッド・アンセーフ・モード」に入り、トップ争いから脱落した。

    ミュラー、13番手から表彰台で存在感
    これにより勝負はティクタムとモルタラの一騎打ちに。最終盤に激しいプレッシャーを受けたティクタムだったが、冷静な対応で逃げ切り、60戦目の記念すべき初勝利を手にした。

    3位には、13番手スタートから怒涛の追い上げを見せたニコ・ミュラー(アンドレッティ)。本来であれば4位でのチェッカーだったが、前を走っていたセバスチャン・ブエミ(エンビジョン)に5秒のペナルティが科されたことで順位が繰り上がった。ポルシェのカスタマードライバーであるミュラーは、この走りで来季のワークス昇格をめぐる評価を大きく高める結果となった。

    アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)は4位、ジャガーのニック・キャシディは5位でフィニッシュ。序盤は上位をキープしていたキャシディだったが、アタックモード中の不運な接触とタイミングの悪さで後退した。

    マクラーレン勢は、2番手スタートのバーナードが6位、サム・バードが7位とダブル入賞。ブエミはペナルティの影響で8位に後退した。

    タイトル争いにも影響
    22番手スタートのロビン・フラインス(エンビジョン)が9位、タイトルリーダーのオリバー・ローランド(ニッサン)が10位でフィニッシュ。一方、パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)は11位に終わり、両者のポイント差はほぼ変わらず。7月のベルリン2連戦で決着が見込まれる。

    上位リザルト
    1.ダン・ティクタム(CUPRA KIRO)
    2.エドアルド・モルタラ(マヒンドラ・レーシング)
    3.ニコ・ミュラー(アンドレッティ)
    4.アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(ポルシェ)
    5.ニック・キャシディ(ジャガーTCS)
    6.テイラー・バーナード(NEOMマクラーレン)
    7.サム・バード(NEOMマクラーレン)
    8.セバスチャン・ブエミ(エンビジョン)
    9.ロビン・フラインス(エンビジョン)
    10.オリバー・ローランド(ニッサン)

  • フォーミュラE第4世代マシン「Gen4」の技術規則がFIAにより承認

    フォーミュラE第4世代マシン「Gen4」の技術規則がFIAにより承認

    FIA(国際自動車連盟)は6月11日、マカオで開催された世界モータースポーツ評議会の会合にて、フォーミュラEの次世代マシン「Gen4」に関する技術規則を正式に承認した。Gen4は2025年末に導入される予定で、シーズン13から本格的に実戦投入される。

    同会合では、2025年に開催されるシーズン12のカレンダーも同時に承認された。

    現在、Gen4のレンダリング画像などは公開されていないものの、元F1テストドライバーでWEC(世界耐久選手権)にも参戦していたジェームズ・ロシターが非公開で初期テストを実施しているとされる。

    フォーミュラE史上最大の技術革新
    今回承認されたGen4は、フォーミュラEの歴史の中で最も大きな技術的飛躍と位置づけられており、その特徴として以下の進化が明らかにされている。

    ■ 高/低ダウンフォース仕様の2種類の空力パッケージ
    ■ 常時四輪駆動(4WD)の搭載
    ※現行Gen3 Evoでは、350kWモード時にのみ一時的に4WDが有効

    さらに、最大出力は現行の350kWから600kW(約800馬力)へと大幅に向上。エネルギー回生能力も600kWから700kWへと強化される。タイヤサプライヤーもHankook(ハンコック)からBridgestone(ブリヂストン)に変更されることが決定している。

    F2超え、F1に迫るパフォーマンス
    パフォーマンスシミュレーションによると、Gen4マシンは特にモナコ市街地コースにおいてフォーミュラ2マシンと同等かそれ以上の速さを記録する可能性があるという。

    Envision所属でフォーミュラE元王者のセバスチャン・ブエミは、RacingNews365のポッドキャストで次のように語っている。

    「Gen4は“究極のパフォーマンス”を追求したマシンになる。航続距離だけでなく、F2より速い、真に“速いマシン”であることを証明するものだ」

    「モナコでは2026年のF1マシンにかなり近づくとも言われている。サイズは今よりも大きく、長くなるけれど、ずっと速くなる」

    さらにラップタイムに関しては、「聞いたところによるとモナコで1分15秒から1分18秒あたりになるらしい。これはF2を明確に上回る」とも述べている。