カテゴリー: フォード F1

  • フォード、2027年参戦WECに元F1ドライバーのローガン・サージェントを起用

    フォード、2027年参戦WECに元F1ドライバーのローガン・サージェントを起用

    フォードは、2027年から参戦する世界耐久選手権(WEC)ハイパーカークラスの最初のドライバー陣の一人として、元F1ドライバーのローガン・サージェントを起用することを発表した。

    この発表は、米国で開催されたフォード・レーシングのローンチイベントの一環として行われたもので、同時に同社のスポーツカーレース最高峰への復帰計画の詳細も明らかにされた。

    サージェントは、すでにフォードのファクトリードライバーとして名を連ねるマイク・ロッケンフェラー、セバスチャン・プリオールとともに、車名未発表のフォードLMDhをドライブする予定だ。このマシンはORECA製LMP2シャシーをベースに開発される。

    サージェントのハイパカープログラム加入は、2025年11月に行われたWECバーレーン・ルーキーテストでのサプライズ登場に続くものだった。同テストでは、フォード・マスタングGT3を初めてドライブし、スポーツカーでの初走行を経験している。

    フォードLMDhプロジェクトを率いるダン・セイヤーズは、25歳のサージェントについて「この規模のプログラムにとって不可欠な、技術的な洗練度とハイダウンフォース環境での経験を備えている」と評価した。

    さらに、アメリカ人ドライバーをラインアップに加えたことについて、「1967年のル・マン24時間レースをフォードGT40 Mk.IVで制したダン・ガーニーやA.J.フォイトといった巨人たちへのオマージュでもある」と語っている。

    サージェントは2023年と2024年にウィリアムズからF1に参戦したが、成績不振により2年目シーズン途中でシートを失った。F1での唯一のポイント獲得は、2023年アメリカGPでの10位フィニッシュで、チームメイトのアレクサンダー・アルボンの後方だった。

    その後、2025年のヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)にIDECスポールから参戦予定だったが、シーズン開幕直前に撤退。このプログラムは、2026年に予定されていたジェネシスのLMDh計画につながる可能性もあった。

    レース活動への復帰は2025年終盤で、IMSAスポーツカー選手権最終2戦をPR1マティアセンのLMP2チームから出走し、その後バーレーンのルーキーテストに参加している。

    スポーツカー経験ではサージェントはまだ浅い一方で、ロッケンフェラーとプリオールは豊富な耐久レース実績を持つ。ロッケンフェラーはアウディのファクトリードライバーとして2010年のル・マン24時間レースを制し、2013年にはDTMタイトルも獲得した。2024年からはフォード陣営に加わり、IMSAでマスタングGT3をドライブしている。

    プリオールもまたIMSAのGTDプロクラスで複数回の勝利経験を持ち、父アンディ・プリオールが2016年から2019年にかけてWECでチップ・ガナッシ運営のフォードGTプログラムに関わっていたことから、フォードとは長い縁がある。

    フォードはまた、ロッケンフェラーとプリオールが2026年シーズンにELMSのLMP2クラスへ参戦し、ハイパーカープログラムに向けた準備を行うことも発表した。ただし、参戦チーム名や、フォードがどの程度オペレーションに関与するかについては明らかにされていない。

    サージェントの2026年の具体的な活動予定は未公表だが、今月行われるデイトナ24時間レースに、EraモータースポーツがエントリーするORECA 07で出場することが決まっている。

    フォードLMDhのパワートレイン詳細

    フォードは、耐久レース最高峰復帰を発表してからちょうど1年となるタイミングで、LMDhプロトタイプに搭載されるパワートレインの主要仕様も明らかにした。

    エンジンは自然吸気の5.4リッターV8で、マスタングGT3などに搭載されているユニットをベースに、Mスポーツがチューニングを担当する。

    他のLMDhマシンと同様、エンジンにはボッシュ、エクストラック、ウィリアムズ・アドバンスト・エンジニアリングが共同開発した共通ハイブリッドシステムが組み合わされる。

    セイヤーズは、「夜中の3時にミュルサンヌ・ストレートを駆け抜けるフォードの音を聞けば、バッジを見なくてもそれがフォードだと分かるべきだ」と語った。

    フォードによれば、このエンジンは完全に内製で開発され、ミシガンのフォードチームが、ミルトンキーンズに拠点を置くレッドブル・フォード・パワートレインズ部門と協力して作業を進めるという。

    すでに明らかにされている通り、フォードはハイパーカープロジェクトの運営を外部チームに委ねず、自社で一貫して行う方針だ。レースチームは英国バンベリーに新設される施設を拠点とし、かつてレッドブルのF1エンジンプログラム立ち上げにも関わったセイヤーズが全体を統括する。

    なお、現時点でフォードはWECハイパーカーへの参戦のみを正式に表明しており、IMSAのGTPクラスで並行プログラムを展開するかどうかについては、まだ明言していない。

  • フォードF1復帰「マックス・フェルスタッペンは軸だが前提ではない」

    フォードF1復帰「マックス・フェルスタッペンは軸だが前提ではない」

    フォードが2022年にレッドブルと組んでF1最高峰への復帰を発表した際、見出しの多くは「ブルーオーバルがマックス・フェルスタッペンを駆動する」という魅力的な構図に集中した。

    しかし、2026年のエンジン革命を前に、アメリカの自動車大手は明確なメッセージを発している。フォードのF1参戦は、特定のスター・ドライバー一人に依存するものではないという立場だ。

    レッドブル・パワートレインズとのパートナーシップは、フォードにとって特別な意味を持つ。20年以上前にジャガーF1チームとして売却したミルトンキーンズの組織へ、再び戻ってくる「円環」が完成するからだ。

    昨年、フェルスタッペンがメルセデスなど他チームへ移籍する可能性が取り沙汰され、パドックには不安が漂った。しかし、マーク・ラッシュブルック(フォード・レーシング グローバルディレクター)は、オランダ人王者を高く評価しつつも、プロジェクトの本質はより大きいと強調する。

    「マックスありき」ではない戦略
    3度のワールドチャンピオンを復帰プロジェクトの顔に据えられる魅力は、誰の目にも明らかだ。ラッシュブルック自身も、フェルスタッペンの存在感と開発面での価値が極めて大きいことを認めている。

    「彼は世代を代表する才能だ」とラッシュブルックは伊モータースポーツ誌に語った。

    「レッドブル・フォードのパワーユニットを積んだマシンにチャンピオンが乗ることは重要だ。我々はチームを信じ、パワーユニットを信じ、マシンを設計している人材を信じている」

    一方で、フォードのF1活動がフェルスタッペンの契約状況と直結している、という見方は明確に否定する。

    「最終的には、ドライバーがそのすべてを引き出す。我々はマックスがチャンピオンだと信じている」

    「マックスは重要な存在だが、『彼が去ったら我々も去る』というレベルではない。我々はチームに自信があるし、将来ほかのドライバーを迎えることもできる」

    フォード マックス・フェルスタッペン レッドブル・レーシング

    コックピットを超えたコミットメント
    フォードにとって、この挑戦は単なるマーケティングではない。目標は明確に表彰台、そして勝利だ。スターであれ若手であれ、ドライバーの顔ぶれよりも重視しているのは、2026年F1レギュレーション下で勝てるメカニカルパッケージを作り上げることにある。

    「私の発言はマックスとは独立している」とラッシュブルックは念を押す。

    「我々は勝つつもりでサーキットに戻る」

    ゼロからパワーユニットを開発し、フェラーリやメルセデスと渡り合うのは、これまで多くのメーカーが失敗してきた険しい道だ。それでも、フォードは後退しない。

    「どんな状況でもグリッドの先頭に立ちたい。新しいパワーユニットで臨むのは非常に大きな挑戦だが、それが我々の意図だ。仮に最初は前に出られなくても、目指す場所に到達するために全力を尽くす」

    「マックス非依存」の姿勢を示しつつも、フェルスタッペンとエンジニアの関係は良好だ。彼はパワートレイン施設を頻繁に訪れ、2026年に向けて開発陣を鼓舞している。

    「彼は何度も施設を訪れている。彼の関心を見ること、そして実際にそこにいることはチームにとって素晴らしいことだ。気にかけている姿勢が伝わるのは大事だ」

    「彼自身も、2026年に向けてチームが何を届けようとしているのかに自信を持てるようになる」

    フォードの復帰メッセージは明確だ。彼らは、現王者がいてもいなくても、F1で勝つために戻ってきた。

  • 角田裕毅 2026年のリザーブ契約も白紙?ホンダとレッドブルF1の駆け引き

    角田裕毅 2026年のリザーブ契約も白紙?ホンダとレッドブルF1の駆け引き

    角田裕毅のF1キャリアは、本来であればすでに「待機モード」に入っているはずだった。1年間のレース離脱、リザーブドライバーとしての役割確保、そしてその先に向けた明確な道筋。だが現実はそうなっていない。

    日本人ドライバーである角田裕毅は、ホンダ自身も想定していなかった契約上の問題によって、宙ぶらりんの状態に置かれている。

    2026年に向けて、角田裕毅のレッドブル・リザーブ就任は既定路線だと早くから考えられてきた。しかしホンダ・レーシング・コーポレーションの渡辺康治社長は、それが事実ではないことを明らかにした。レッドブルとも、フォードとも、そして決定的に2026年についても、いまだ何も契約は結ばれていないという。

    本来「一時停止」であるはずだった1年は、いまや大きな疑問符へと変わっている。

    分岐点に立つホンダと角田裕毅の関係
    角田裕毅のキャリアは、常にホンダの支援とともにあった。ジュニアカテゴリーから2021年のF1デビューに至るまで、日本のメーカーは資金面と育成の両面で彼を支え、レッドブルとの技術的な緊密関係を通じてレーシングブルズでのシートを確保してきた。

    2025年のレッドブル昇格も、結果的には失敗に終わったが、その背景にはホンダの後押しがあった。

    しかしそのシートを失ったいま、角田裕毅はレースに出場しないシーズンに直面している。一方のホンダもまた、レッドブルとの関係が終わりを迎える未来を見据えている。

    2026年からホンダはアストンマーティンへのパワーユニット供給を開始し、レッドブルはフォードと組んで独自のパワーユニット開発を進める。この構図の変化が、角田裕毅の立場を一層複雑なものにしている。想定されていたリザーブ役ですら、確約されていないのが現実だ。

    東京オートサロンの場で、渡辺康治社長は舞台裏の実情を率直に語った。

    「今年の角田裕毅選手との契約については、現在も交渉を続けている段階でして、まだ具体的な合意には至っておりません。今後の協議の中で決まっていくことになります。」

    「ホンダとしては特に問題はありません。重要なのは、フォード、正確にはレッドブルがこの状況をどう考えるかという点です。」

    「レッドブル側がどのような条件を提示してくるかによって、ホンダが角田裕毅選手をどこまで活用できるか、その範囲は変わってくる可能性があります。そのようなシナリオは十分にあり得ると考えています。」

    「交渉相手は角田裕毅選手本人ではなく、レッドブルです。」

    これらの発言が示しているのは、角田裕毅の去就がもはや本人の手だけで決められるものではなく、ホンダにとっても完全に主導権を握れる状況ではないという厳しい現実だ。

    角田裕毅 レッドブル F1 ホンダ

    アストンマーティンという逃げ道は、いまのところ存在しない
    ホンダがアストンマーティンとの提携に舵を切るなかで、当然ながら憶測も広がっている。角田裕毅がその関係を通じて、シルバーストン拠点のチームに加わる可能性はあるのか、という見方だ。

    しかし渡辺康治社長は、その期待を明確に否定した。

    「現時点では、そのような計画はありません。」

    「アストンマーティンとは今後さまざまなプログラムで連携していくことになるとは思いますが、少なくとも今すぐ『これをやろう』と合意しているものはありません。」

    「ですから当面は、ホンダ独自の育成プログラムであるHFDPの中で、F2までのドライバー育成を続けていきます。そしてF1を走れるレベルのドライバーが出てきた場合に、アストンマーティンに推薦していく形になります。」

    角田裕毅にとって、それは「隠されたセーフティネット」が存在しないことを意味する。ホンダの後ろ盾によるアストンマーティン行きが保証されているわけではない。ただ交渉と政治、そして刻一刻と過ぎていく時間があるだけだ。

    2026年F1レギュレーションという大きな転換点に向かって突き進む中で、かつてホンダの長期的な象徴と見なされていた角田裕毅は、過去の同盟と不透明な未来の狭間に取り残されている。チャンスが取り返しのつかない形で失われてしまう前に、この交渉が決着することを願うしかない状況だ。

    Source: F1i.com

  • 【動画】 フェルスタッペン、フォード100周年企画でスーパーカーをドライブ

    【動画】 フェルスタッペン、フォード100周年企画でスーパーカーをドライブ

    マックス・フェルスタッペンがGen3フォード・マスタング・スーパーカーをドライブしたのは、ブルーオーバルの100年にわたる歴史を祝う特別企画の一環だった。

    レッドブルが公開した動画では、フェルスタッペンとレーシングブルズの新加入ドライバー、アービッド・リンドブラッドが、1世紀にわたるフォード車の数々をドライブする様子が収められている。

    その締めくくりとして用意されたのが、フェルスタッペンがスーパーカー、リンドブラッドがGT3マスタングを操る直接対決だ。

    撮影はラスベガス・モーター・スピードウェイの隣にある小規模なロードコースで行われた。フェルスタッペンがドライブしたGen3マシンは、現在アメリカに拠点を置くディック・ジョンソン・レーシング製のマスタングとみられている。

    このマスタングはT8カラーリングをまとい、今回の企画のためにレッドブル・アンポル・レーシング仕様として仕立てられた。トリプルエイトは2026年からGMからフォードへとスイッチすることが決まっている。

    なお、この映像には元F1ドライバーのダニエル・リカルドもカメオ出演しており、フェルスタッペンがスーパーカーに挑む場面に華を添えている。

  • レッドブルF1、メルセデスの圧縮比“抜け穴”は使わず 最大の反対派はアウディ

    レッドブルF1、メルセデスの圧縮比“抜け穴”は使わず 最大の反対派はアウディ

    2026年F1パワーユニットを巡り、メルセデスが見つけたとされる圧縮比に関する“抜け穴”を、レッドブル・レーシングは使用しない方針だと報じられた。オランダの専門メディアによれば、メルセデスはこの手法によって約10〜15馬力を上積みしているというが、レッドブルは同じ技術を把握していながら採用を見送るという。

    問題となっているのは、2026年F1レギュレーションで規定された圧縮比だ。

    新規則では圧縮比は16:1と定められているが、メルセデスはFIAの静的検査では16:1を満たしつつ、走行中には従来どおり18:1相当で作動させる方法を見出したとされている。かつてメルセデスに在籍していた技術者がこの仕組みをレッドブルに持ち込んだとも伝えられているが、同チームはこの“トリック”を使わない判断を下したという。

    この構造に対しては、フェラーリ、アウディ、ホンダが強く反発しており、なかでもアウディが最も強くFIAに抗議していると報じられている。FIAは昨年12月時点では「検査時の数値のみを確認する」との立場を示していたが、伊紙『コリエレ・デロ・スポルト』によれば、この件を協議し、場合によっては禁止するため、1月22日に緊急会合が開かれる予定だという。

    レッドブルは不使用を決断、2026年は不利も覚悟
    報道によれば、レッドブルは最終的にこの仕組みを使わない見通しで、2026年のパワーユニット性能では最速勢に対してやや遅れを取る可能性があると見られている。ただし、レッドブル・パワートレインズと協業するフォードのパフォーマンス部門責任者マーク・ラッシュブルックは、初期段階では不足があるかもしれないと認めつつも、シャシーや空力など他の要素で十分に補えるとの見解を示している。

    なお、この動きは2026年の勢力図にも影響を及ぼす可能性があり、マックス・フェルスタッペンの将来を含め、各陣営の駆け引きは今後さらに激しさを増していきそうだ。

  • ダニエル・リカルド、エンシャンテとフォード・レーシングのコラボを発表

    ダニエル・リカルド、エンシャンテとフォード・レーシングのコラボを発表

    元F1ドライバーのダニエル・リカルドは、自身のファッションブランド「エンシャンテ」とフォード・レーシングによるコラボレーションを発表した。今回の取り組みは、リカルドが昨年締結したフォード・レーシングのアンバサダー契約に続くもので、両ブランドのロゴをあしらった限定マーチャンダイズが展開される。

    このコラボレーションはソーシャルメディアを通じて明らかにされ、発売日は2026年1月15日と予告された。この日は、レッドブル・レーシングとレーシングブルズが2026年F1マシンを初公開する日と重なる。

    「僕にとってレースは、常に楽しむことがすべてだった。幸せな時間を与えてくれて、一生残る思い出を作ってくれた」とリカルドは書き込んだ。

    「だからこそ、フォードが好きなんだ。ラプターでロードトリップをした時間は、特にお気に入りの思い出だ」

    「F1からダカール、ル・マン、そしてバサーストまで、フォードのモータースポーツへの情熱は本当に明白だ。でも、何よりもワクワクするのは、彼らが楽しむ方法を探し続けていることだ」


    リカルドは2023年にエンシャンテを立ち上げており、今回のフォード・レーシングとの協業は、2025年後半にアリゾナ州で開催されたフォード・ラプター・ラリーへの参加など、過去1年にわたる関係強化の流れを受けたものだ。

    パース出身のリカルドは、2024年F1シンガポールGP後にF1から退き、その後フルタイムでのモータースポーツ引退を表明。現在はフォードのアンバサダーとして活動している。

    この発表は、レッドブル・レーシングとレーシングブルズが2026年マシンを公開する前夜に行われたもので、2026年シーズンがレッドブルとフォードの新たな技術パートナーシップの初年度となることを象徴するタイミングでもある。

    リカルドは、マックス・フェルスタッペン、アイザック・ハジャー、リアム・ローソン、アービッド・リンドブラッドとともに、発表イベントに出席すると見られている。

    レッドブル・レーシングとレーシングブルズは、アメリカ・ミシガン州デトロイトからのライブ配信イベントで2026年リバリーを披露する予定で、配信は金曜日14時(オーストラリア東部夏時間)からオラクル・レッドブル・レーシングの公式YouTubeチャンネルで行われる。

    イベントでは、両チームの幹部やドライバーが登場し、レッドブル・フォード体制としての新たなF1シーズンの幕開けが公式に宣言される。

    なおリカルドは、フェルスタッペンが第3世代フォード・マスタング・スーパーカーをドライブする、フォード創立100周年を記念した映像にもカメオ出演している。

  • 角田裕毅 ホンダとの契約は協議中 レッドブルF1とホンダの綱引き続く

    角田裕毅 ホンダとの契約は協議中 レッドブルF1とホンダの綱引き続く

    角田裕毅は2026年に向けて、ホンダとの新たなF1契約にまだサインしていない。ホンダとレッドブルの間で将来を巡る交渉が続いているためだ。

    ホンダ・レーシング・コーポレーション社長の渡辺康治は、東京オートサロンの場で、角田裕毅の去就について交渉が継続中であることを明かしている。

    角田裕毅は長年にわたりホンダと深い関係を築いてきた。ホンダはジュニアカテゴリー時代から角田裕毅を支援し、2021年のF1デビューを後押ししてきた。

    ホンダとレッドブルのパワーユニット供給および知的財産に関する合意によって、角田裕毅はレーシングブルズにとどまることができたが、2025年のレッドブル昇格は結果的に不運なものとなった。

    現在シートを失った角田裕毅は、2026年シーズンをテスト兼リザーブドライバーとして過ごす見通しとなっており、この状況はホンダにとっても判断の難しい局面を生んでいる。

    2026年からホンダはアストンマーティンにパワーユニットを供給し、レッドブルはフォードと協力して独自パワーユニットを使用する体制へ移行する。この変化により、角田裕毅のホンダにおける立場は不透明さを増している。

    「今年の角田裕毅との契約につきましては、現在も交渉を続けており、具体的な合意には至っておりません」と渡辺康治は説明した。

    「こちらについては、今後の協議の中で話し合っていくことになります」

    「ホンダの立場としましては、特に問題はございません。重要なのは、フォード、正確にはレッドブルがこの状況をどのように捉えるかという点です」

    「レッドブルが提示される条件次第で、ホンダが角田裕毅をどのような形で活用できるか、その範囲は変わってくると思います。そのようなシナリオは十分にあり得ると考えております」

    「今回の交渉は、角田裕毅本人とではなく、レッドブルとの間で行っているものです」

    ホンダのジュニアドライバーは今後どうなるのか

    アストンマーティンへのパワーユニット供給開始を受け、ホンダが同チームにジュニアドライバーを送り込むのではないかという見方も出ているが、渡辺康治は現時点でその可能性を否定している。

    「現時点では、そのような計画はございません」と渡辺康治は述べた。

    「今後もアストンマーティンとはさまざまなプログラムで連携していくことになると思いますが、現段階で『すぐにこれを実行しよう』と合意しているものはございません」

    「そのため当面は、HFDP、つまりホンダ独自のプログラムの中で、F2までドライバーを育成していく方針です。その中からF1をドライブできる能力を持つドライバーが出てきた場合には、アストンマーティンに推薦していくことになります」

    Source: Motorsport Week

  • レーシングブルズ、2026年F1シーズン版レーシングスーツを公開

    レーシングブルズ、2026年F1シーズン版レーシングスーツを公開

    レーシングブルズは、2026年のF1世界選手権に向けた新しいレーシングスーツを公開した。姉妹チームであるレッドブル・レーシングとの合同ローンチイベントを数日後に控えるなかでの発表となった。

    公開された画像では、ドライバーのリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドが着用する新スーツがお披露目されており、チームの伝統であるブルーとホワイトを基調としたカラーリングが踏襲されている。

    全体としてはクリーンで引き締まった印象を保ちつつ、2026年仕様として細部がアップデートされたデザインだ。

    この発表は、レーシングブルズが2026年シーズン用リバリーを披露するローンチイベントの準備を進めているタイミングと重なる。イベントは1月15日にアメリカ・ミシガン州デトロイトで開催され、レッドブル・レーシング、そしてフォードも同席する予定だ。

    この合同イベントは、レッドブル・フォード・パワートレインズが両チームのパワーユニットマニュファクチャラーとしてデビューする節目を祝う意味合いも持つ。レッドブル陣営がデトロイトを開催地に選んだのは、パートナーであるフォードの歴史とルーツに敬意を表すためであり、両者にとって初年度となる2026年シーズンへの象徴的なスタートを演出する狙いがある。

    2026年の新レギュレーションを迎えるF1において、レーシングブルズはマシンだけでなく、ビジュアル面でも新たなシーズンへの準備を着実に進めている。今回公開されたレーシングスーツは、その第一歩として、チームの継続性と次章への意志を明確に示すものとなった。

    レーシングブルズ F1 ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

  • フォードが認めた2026年レッドブルF1エンジンの小さな懸念点

    フォードが認めた2026年レッドブルF1エンジンの小さな懸念点

    フォードは、2026年F1に向けてエンジンパートナーであるレッドブル・レーシングと進めているプロジェクトについて、内部目標は達成している一方で「一定の緊張感がある」ことを認めた。

    レッドブルは2026年から自社開発のパワーユニットで参戦する予定であり、フォードはその技術パートナーとして協業している。ただし、実際にマシンがサーキットを走るまでは不確定要素が残るという。

    フォード・パフォーマンス・ディレクターのマーク・ラッシュブルックは、英オートスポーツ誌の取材に対し次のように語っている。

    「計画どおり、我々が到達すべきところには来ている。しかし、すべてが本当に一体となるのは、実際にマシンに搭載されてコースを走ったときだ」

    「最初のテスト初日は重要な日であり、その週全体が重要になる。過去3年間積み重ねてきた努力が、どのような形で表れるのかを確認できるからだ」

    「新しいマシンや新しいエンジンが初めて走るときには、常にある程度の緊張感や期待が伴う」

    さらにラッシュブルックは、シミュレーションや開発環境の限界についても率直に述べている。

    「設計には優れたコンピュータツールがあり、ハードウェアの評価や開発を行うラボ環境も整っている。キャリブレーションも含め、多くのことをシミュレートできる」

    「だが、実際のレーストラックですべてを組み合わせるまでは、見えていないものが必ずある。ラボでは見えなかった何がサーキットで現れるのか、それが問題になる」

    レッドブル・レーシング F1 フォード

    ライバル比較で見える不確実性
    ラッシュブルックは、レギュレーションの範囲内で理論的に可能な最大値を想定し、それを目標に開発を進めてきたと説明する。

    「全チームが同じ規則のもとにある以上、理論的に何が可能かは推定できる。それを最終目標として設定する」

    「物理法則は皆同じだ。だから理論上の上限については、どのチームも同じような結論に行き着くと思う」

    「そこから先は、実際にどれだけ効率良く、その目標に到達できるかという問題になる」

    しかし、その効率がどの位置にあるのかは、ライバルの仕上がりを見なければ分からないという。

    内燃機関での“わずかな差”
    一方で、レッドブルの内燃機関が既存メーカーに比べてやや不利になる可能性についても言及された。

    ラッシュブルックは、その見方を否定せず、次のように述べている。

    「だが、その差はごくわずかなものに過ぎないと思っている」

    「確かに既存のエンジンメーカーは長年の経験を持っている。しかし2026年の規則では、また状況が大きく変わる」

    「我々の側にも、他のプログラムから集まった多くの経験豊富な人材がいる」

    「仮に内燃機関で少し遅れを取ったとしても、その差は大きなものにはならないと考えているし、他の部分で十分に取り戻せる」

    フォードとレッドブルは、2026年の新規則下で未知の領域に挑むことになる。内部目標は達成しているものの、最終的な答えが出るのは、実車が初めて走る瞬間になる。

  • レーシングブルズF1、2026年チームキット公開で新リバリーを示唆

    レーシングブルズF1、2026年チームキット公開で新リバリーを示唆

    レーシングブルズF1が、2026年F1シーズンに向けた新チームキットを公開し、そのカラーリングが新車のリバリーを示唆している可能性が浮上した。控えめながらも印象的な色使いは、今季マシンの外観に通じる要素になるとみられている。

    レーシングブルズは今回、「初の試み」と位置づけるキャンペーンの一環として、新進気鋭のデザイナーと協業し、2026年用チームキットを制作した。

    ウェアには、レッドブルが新パワーユニット開発で自動車大手フォードと提携している流れを反映するように、フォード・ブルーを思わせる色合いがさりげなく取り入れられている。このキットは、レプリカTシャツ、ポロシャツ、スウェット、フーディー、ジャケット、ニューエラ製キャップ、ニットなどで構成され、若手デザイナーと並行して開発された。

    レーシングブルズのCEOであるピーター・バイエルは、今回の取り組みについて次のように語った。

    「私たちはビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズで、常に違いを生み出すことを大切にしている。2026年のチームキットのローンチも例外ではない」

    「これは単なるチームキットではなく、チームの未来をどのように形作り、次世代のファンとどうつながっていくかを示すものだ」

    「クリエイター・プラットフォームを新進デザイナーに開放することで、新たな才能に意味のある機会を提供し、F1の中でファッション文化に影響を与えるチャンスを与えている」

    「こうしたクリエイターをキャンペーンに組み込むのは初めての試みであり、今週後半に予定されているシーズンローンチに先駆けて、VCARBの今年を象徴するものを垣間見せることができる」

    チームにとって2年目のシーズンを迎えるリアム・ローソンも、このプロジェクトに手応えを感じている。

    「若いクリエイターたちと一緒に今年のキットを発表したことで、このスポーツがモータースポーツの枠を超えて、次世代を支える力を持っていることを改めて実感した」

    「デザインはチームのアイデンティティに忠実だし、新しくてエキサイティングなシーズンに挑む中で、このキットをサーキットで着られるのが楽しみだ」

    ローソンのチームメイトとして、2026年シーズンはイギリス人ルーキーのアービッド・リンドブラッドがF1デビューを果たす。

    リンドブラッドは、新チームキットの公開について次のように述べている。

    「新しいチームキットがお披露目されると、シーズンが近づいていることを実感する。F1での初年度だと思うと、本当に特別だ」

    「チームの価値観を心から受け入れている人たちと一緒に作業できて、とても楽しかった。チームにとって本物だと感じられるプロジェクトの一部になれたことを誇りに思う」

    2026年F1マシンの正w式発表を前に、レーシングブルズF1が示したこの“さりげないヒント”が、どのようなリバリーとして結実するのか注目が集まっている。

    レーシングブルズ / ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム