カテゴリー: フォード F1

  • F1エンジン圧縮比疑惑 レッドブルF1移籍のメルセデス技術者から技術漏洩?

    F1エンジン圧縮比疑惑 レッドブルF1移籍のメルセデス技術者から技術漏洩?

    2026年F1パワーユニットの圧縮比を巡って浮上しているメルセデスの技術的疑惑について、伊コリエレ・デッロ・スポルト紙がより踏み込んだ内幕を伝えている。それによれば、約7か月前、メルセデスのエンジニアがレッドブル・パワートレインに移籍した際、この仕組みを伝えたとされ、レッドブルは再現を試みたという。

    この移籍エンジニアを通じて伝えられた内部情報を起点に、V6エンジンの圧縮比が走行時に規定値を超えているのではないかという疑念が広がっている。

    FIAは現時点で明確な否定を行っておらず、事実関係次第ではメルセデスPUを使用する複数チームを巻き込む深刻な問題へと発展する可能性がある。

    メルセデスPUを巡る疑惑が拡大 FIAは「禁止」か「容認」かの岐路に
    2026年F1パワーユニットを巡る“圧縮比問題”が、ここに来て一気に緊迫度を増している。メルセデスおよびレッドブルが、新レギュレーション下で想定以上の性能を引き出す手法を見つけたのではないかという疑惑について、チーム側もFIAも明確な否定を行っていないからだ。FIAは水面下で状況を注視していることを認めており、問題は収束するどころか拡大の様相を見せている。

    焦点はV6エンジンの「圧縮比」
    問題の核心は、内燃機関V6の圧縮比にある。圧縮比とは、ピストンの上下運動によってシリンダー内の混合気をどれだけ圧縮できるかを示す重要な指標で、エンジン効率と出力に直結する要素だ。一般に圧縮比が高いほど効率は向上し、同じ燃料量からより多くの出力を得られる一方、部品にはより大きな熱・機械的ストレスがかかる。

    2026年F1レギュレーションでは、電動出力が大幅に増加するのに伴い、内燃機関側の性能を抑制する目的で、圧縮比の上限が従来の18から16へと引き下げられた。

    しかし検証は「冷間状態」で行われるとされており、エンジンが作動して高温状態になると、コンロッドやクランクシャフト、ピストンなどの熱変形によって、実質的な圧縮比が変化する可能性がある。この点に着目し、走行時には事実上18相当の圧縮比に戻る仕組みを構築したのではないか、というのが今回の疑惑だ。

    「決定的な違い」 メルセデスは規定に戻せない可能性
    この問題が事実であれば、影響はメルセデスのワークスチームに留まらない。メルセデスPUを使用するマクラーレン、ウィリアムズ、アルピーヌも同様に直撃を受けることになる。

    伊コリエレ・デッロ・スポルト紙は、この点に決定的な違いがあると指摘する。レッドブルは規定の圧縮比16に戻す余地を残している一方で、メルセデスはすでに1年以上このコンセプトで開発を進めており、もはや規定内の仕様に戻せない可能性がある、というのだ。

    エンジン F1レギュレーション メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    FIAは「禁止」か「容認」か 浮上する妥協案
    報道によれば、先週木曜日にFIA(国際自動車連盟)で全体会議が開かれ、フェラーリやホンダを中心とする他メーカーが強く説明を求めたという。レッドブル自身やアウディも含め、状況に不満を抱く陣営は多い。

    FIAは現在、難しい選択を迫られている。システムを違反と認定すれば、メルセデスPU勢4チームが2026年シーズンに参戦できなくなる可能性がある。一方で、これを容認すれば、他チームからの抗議や、後日の失格処分といった混乱が避けられない。

    そこで浮上しているのが妥協案だ。2026年シーズンに限り、メルセデスPU勢に非適合エンジンでの参戦を認める代わりに、「2027年には必ず規定に完全適合させる」という正式な保証を求めるというものだ。

    しかし、この案は他チームの理解を得られておらず、現時点ではどの陣営も納得していないとされる。

    2026年F1の幕開けを前に、パワーユニットを巡る問題は単なる技術論争の域を超え、シリーズ全体を揺るがしかねない政治的・競技的危機へと発展しつつある。FIAの判断次第で、F1の勢力図そのものが大きく変わる可能性がある。

  • メルセデスとレッドブル 2026年F1エンジン圧縮比を巡る“抜け穴”疑惑

    メルセデスとレッドブル 2026年F1エンジン圧縮比を巡る“抜け穴”疑惑

    2026年F1レギュレーション導入を前に、新パワーユニットを巡る論争が浮上している。焦点となっているのは、エンジンの圧縮比に関する規則の解釈だ。

    独Motorsport Magazinおよび英The Raceによれば、複数のエンジンメーカーが、メルセデス、そしてレッドブル(レッドブル・パワートレインズ)の設計について、FIAに正式な説明を求めたという。

    両社が、2026年規則で定められた上限を超える実質的な圧縮比を、ある方法で実現している可能性が指摘されている。

    圧縮比は常温測定 規則の盲点か
    2026年からF1の内燃エンジンは、最大圧縮比が16.0:1に制限される。これは従来の18.0:1からの引き下げだ。

    問題とされているのは、FIA技術規則C5.4.3条の文言で、圧縮比の測定が常温・静的条件で行われる点にある。情報筋によれば、一部メーカーは、エンジンが実走行で高温状態になった際に部品が意図的に熱膨張するよう設計し、ピストンが上死点により近づくことで、結果的に走行中の実効圧縮比を高めている可能性があるという。

    これは測定条件上は合法であっても、走行時には規則が想定する以上の性能向上、出力増加や燃費改善をもたらす余地がある。

    フェラーリ、アウディ、ホンダが懸念
    こうした疑念を受け、フェラーリ、アウディ、ホンダがFIAに説明を要求したと報じられている。

    論点は、熱膨張を利用した設計が、技術規則第1.5条にある「マシンはレースウイークエンドを通じ、常に規則に適合していなければならない」という原則に抵触するかどうかだ。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ 国際自動車連盟

    FIA 手続きは従来と同じ
    この件についてFIAは、次のような見解を示している。

    「規則は最大圧縮比と、その測定方法を明確に定義しており、測定は常温・静的条件に基づいて行われる。この手続きは、2026年に許容圧縮比が引き下げられた後も変更されていない。

    確かに熱膨張は寸法に影響を与えるが、現行規則では高温状態での測定は想定されていない」

    一方でFIAは、このテーマがPUメーカーとの技術フォーラムで継続的に議論されていることも認めており、公平性と明確性を確保するため、必要であれば将来的に規則や測定手順の修正を検討する可能性があるとしている。

    1kmも走っていない段階で浮上した疑念
    注目すべきは、2026年型パワーユニットがまだサーキットで1kmも走っていない段階で、この問題が表面化した点だ。関係者の間では、エンジニアやスタッフの移籍によって、各メーカーの設計思想や開発方向性がライバルに伝わった可能性も指摘されている。

    新規則時代の序盤で性能差を生む可能性があるだけに、この圧縮比グレーゾーンが単なる憶測に終わるのか、それとも2026年F1最初の大きな技術論争へ発展するのか。判断の鍵を握るのは、今後のFIAの解釈と対応になりそうだ。

  • レッドブル、2026年自社F1エンジンに慎重「最初から最強と考えるのは甘い」

    レッドブル、2026年自社F1エンジンに慎重「最初から最強と考えるのは甘い」

    レッドブルのチーム代表ローラン・メキースは、自社製として初めて投入されるF1パワーユニットを前に、「数カ月にわたる非常に厳しい時期」を迎える可能性があることを認めた。

    レッドブルは2019年以降、F1でホンダ製エンジンを使用してきたが、2026年から日本メーカーはアストンマーティンに独占供給することになる。これによりレッドブルは、フォードと組み「レッドブル・パワートレインズ・フォード」の名称で、ミルトンキーンズにて自社でパワーユニットの開発・製造を行うという極めて野心的なプロジェクトに乗り出す。

    この決断は、ホンダが一度はF1撤退を決めたことを受けて下されたものだった。しかしホンダはその後、F1への関与を継続する方針に転じ、2026年から2030年までの次期コンコルド協定にも名を連ねている。

    2026年からレッドブルは、ホンダ、メルセデス、フェラーリ、そして新規参入のアウディといった実績あるメーカーと真正面から戦うことになる。各エンジンサプライヤーにとって、新規則下のパワーユニットがどれほどの信頼性と性能を備えるのかは未知数であり、依然として多くの疑問符が付く状況だ。

    パドックでは、2014年にV6ハイブリッド時代が始まって以降の支配的な実績から、メルセデスが有利な立場にあるのではないかとの見方も根強い。一方で、レッドブルのような新規プロジェクトについては、初年度から競争力を発揮できるのか懐疑的な声も少なくない。

    レッドブル F1 パワーユニット

    2026年のエンジン規則には、遅れを取ったメーカーに対して追加の開発時間や予算を認める条項も盛り込まれているが、それでも短期的には痛みを伴う可能性がある。これについてメキースは率直に語っている。

    「最初からトップに立てると考えるのはナイーブだ。我々は、非常に、非常に厳しい数カ月を迎えることになると分かっている。眠れない夜も、頭痛もあるだろう……だが、こうした挑戦に取り組めること自体が特権だ」

    「何度も言ってきたが、自分たちでエンジンを造るという決断、しかも我々の場合はフォードの支援を受けて行うというのは、おそらく考え得る中で最もクレイジーな選択だ。こんな決断ができるのは、たぶんレッドブルだけだろう」

    メキースは、プロジェクトの現状についても明かしている。

    「我々はゼロからスタートした。今は建屋があり、テストベンチがあり、600人のスタッフがいる。そして、90年にわたってこの分野をやってきた人たちと戦おうとしている。この挑戦が好きだし、レッドブルらしい。我々はフォードと共にこれを成し遂げることを誇りに思っている」

  • エンジンの“抜け穴”が2026年F1開幕を揺るがす? 初戦抗議の可能性も

    エンジンの“抜け穴”が2026年F1開幕を揺るがす? 初戦抗議の可能性も

    2026年F1レギュレーションを巡り、パワーユニット(PU)メーカー間で激しい解釈論争が起きている。

    焦点は圧縮比。関係者の間では、あるメーカーが規定を“満たしつつ”、走行時に実質的な圧縮比を引き上げる手法を見つけたのではないか、という疑念が広がっている。事態が解決しなければ、開幕戦での抗議に発展する可能性もある。

    論点は「16:1」をどう測るか
    2026年の技術規則では、内燃機関の幾何学的圧縮比は16:1に制限される(現行は18:1)。測定手順は技術規則の補足文書(いわゆる手順文書)で常温・静的に定義されている。一方で、高温・高負荷の実走行時には部材の熱膨張などで寸法が変化し得る。

    この“静的合格/動的上昇”のギャップを突く解釈上の余地が問題視されている。

    誰が問題視しているのか
    複数のPUメーカーが、FIAに対し、解釈の明確化を求めている。根拠として挙げられるのが、競技中は常に規則に完全適合していなければならないという総則条項だ。

    一方、名指しは避けられているものの、パドックではメルセデスやレッドブル・パワートレインズが話題に上り、アウディを含む他勢力が是正を求めている、との見方がある。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    FIAの立場:測定は静的、ただし議論は継続
    FIAは「熱膨張が寸法に影響する可能性はあるが、現行規則は高温下での測定を要求していない」と説明。一方で、「技術フォーラムで継続的に協議し、必要なら規則や測定手順の調整を検討する」ともしており、結論は未定だ。

    なぜ“今”問題になるのか
    ・再設計の時間切れ:2026年3月8日の開幕(メルボルン)までに、PUの大規模な設計変更は現実的でない。
    ・追随困難:仮に手法が合法と確定すれば、他メーカーが短期で同等化するのは不可能に近い。
    ・ダウングレードも重い:信頼性耐久の再検証が必要で、供給数(カスタマー分)も含め調整が難航する。

    性能インパクトはどれほどか
    反対派の試算では、圧縮比の実質引き上げで約15馬力。ラップタイムに換算すると最大0.3秒に達し得る。

    2026年はICE(内燃)比率がシステム出力の約半分強に低下するとはいえ、効率向上の余地は依然としてICEが最大。燃料はエネルギー流量規制に移行し、より希薄燃焼が要求されるため、圧縮比の影響度は大きい。

    抗議は現実になるか
    解釈が不透明なまま開幕を迎えれば、オーストラリアGPでの抗議は避けられない。空力の柔軟性問題で導入された“動的監視”のように、測定手順そのものの進化が求められる局面に来ている。

    行方
    FIAが即時の明確化に踏み切るのか、将来向けの是正で落とすのか。どちらにせよ、2026年F1の序盤勢力図を左右しかねない技術×解釈の攻防は、すでに始まっている。

  • マックス・フェルスタッペン レッドブル・フォード製F1エンジン“初試聴”で好印象

    マックス・フェルスタッペン レッドブル・フォード製F1エンジン“初試聴”で好印象

    レッドブル・パワートレインズ(RBPT)がフォードと共同開発する初のF1パワーユニットが2026年に導入される。マックス・フェルスタッペンはRBPT施設を訪れて新型PUを“初試聴”し、技術責任者ベン・ホジキンソンは「非常に印象を受けていた」と語った。

    RBPTはレッドブルが初めて自社開発するパワーユニットであり、2026年のレギュレーション刷新に向けて大規模な新設計が進む。ホジキンソンは「メルセデスに対して我々は後発」としながらも、「開発速度では上回っている」という手応えを語った。

    2026年PUは“400kW+350kW”の新時代設計
    2026年仕様のF1パワーユニットは、現在よりも電動化が大幅に強化される。
    内燃機関(ICE)は約400kW、MGU-Kは350kWを発生し、電動側の出力は約3倍に増える。燃料は100%持続可能燃料へ移行し、F1は軽量化した車体と共に新時代へ突入する。

    ホジキンソンは、2014年のハイブリッド初期からメルセデスPUを支えた人物で、現在のRBPTを率いている。

    「(メルセデスは)非常に良い会社で、素晴らしい人材がいる。経験も豊富だ。多くの部分が現行PUと似ているため、彼らは我々よりずっと早くテストを始められただろう。それは彼らに大きなアドバンテージを与える」

    「2万点以上の部品をすべて描き直した」 RBPTの挑戦
    「パワーユニットには2万以上のパーツがあり、通常は毎年600点ほどを設計し直すが、今回はすべてを描き起こした。膨大な作業だったが、今は我々の方が開発速度は速いと思っている。後ろからスタートしたが、開幕戦までの“勝負”だ」

    レッドブル、フォード、そしてRBPTの新施設――それらへの信頼が、ホジキンソンの自信の拠り所になっている。

    「自信がある、とは言えない。自信は油断につながる。このスポーツで“自信満々の人”は負ける直前だ。分からないからこそ慎重でなければならない。ただ、我々のチーム、サポート体制、施設については自信を持っている。正しい決断をしてきたと感じている。あとは開幕までの競争だ」

    フェルスタッペンがRBPTを訪問 新PUの“初試聴”で好印象
    ホジキンソンによれば、フェルスタッペンは最近RBPTを訪れ、施設のツアーとともに2026年PUの実走シミュレーションを視聴したという。

    「彼は明らかに印象を受けていた。我々がどれほど多くの部品を製造し、どれだけ多くのエンジンがダイナモで走っているかを見せることができた。彼は2026年PUの“音”を初めて聞いた。来年、自分の後ろで何時間も鳴る音だ。とても興味深そうだった」

    RBPTの施設は、来訪者が驚くほど緻密な設計情報で満ちているという。

    「通常でも、見学した人はその細部の量に圧倒される。この施設は本当に特別で、非常に優秀な人々が作り上げたものだ。単一の要素まで徹底的に検証する。誰もが“信じられない”と言う」

    マックス・フェルスタッペン レッドブル フォード F1

    フェルスタッペンは“鋭い質問”を連発 技術理解にホジキンソンも感心
    「彼は技術的理解が非常に高い。質問のレベルも非常に知的で、我々が説明した部分をさらに掘り下げようとしていた。同じ志を持つ人々に囲まれていると感じたはずだ。我々全員、フロントを目指すことだけが成功で、それ以外は十分ではない」

    フェルスタッペンは、新時代PUのパフォーマンスが2026年以降の競争力の核心になることを理解しており、その重要性を強調していたという。

    レッドブルRBPTは“本当に”先頭争いに加われるのか?
    2026年パワーユニット競争は、メルセデス・フェラーリ・アウディ・ホンダの既存PUメーカーに対し、RBPTは明確に“後発”。
    しかし、RBPTは設備投資、人材獲得、フォードの支援により、1サイクル目としては異例のスピードで開発が進んでいるとされる。

    ベン・ホジキンソンの言動に見えるのは“過度な自信”ではなく、“明確な手応えと慎重さ”だ。
    フェルスタッペンが自ら施設に足を運び、音、振動、工程を確認したことは、ドライバーとPU側の信頼関係を築くうえで大きい。

    RBPTがどこまで先頭に迫れるのか――
    その答えは2026年開幕戦、RB22が新PUで動き出す瞬間に明らかになる。

  • レッドブルF1 2026年PU開発が最終段階「サウンドはすでにクレイジー」

    レッドブルF1 2026年PU開発が最終段階「サウンドはすでにクレイジー」

    レッドブルF1のチーム代表ローラン・メキースは、2026年に投入される新パワーユニットが現在“ピークストレス”のテスト段階に入り、開幕に向けて本格的な仕上げが進んでいることを明かした。

    ダイナモ(エンジン試験台)ではすでに“クレイジー”と表現されるサウンドが響いており、新時代PUの完成に向けた緊張感が高まっている。

    レッドブル・パワートレインズとフォードが共同開発する新PUは、同チームにとって初めての自社製作パワーユニットとなる。ホンダとの契約が2025年末で終了する中、2026年に向けた大きな転換点を迎えている。

    「レッドブルとフォードが自前PUに挑むのは象徴的な一歩」とメキース
    メキースはRed Bull公式ポッドキャスト『Talking Bull』の中で、現在行われている開発状況を次のように語った。

    「まず象徴的な意味が大きい。というのも、オラクル・レッドブル・レーシングとフォードが自前のエンジンを作ることほどクレイジーな挑戦はない」

    「最近のF1の歴史の中で、これほどクレイジーなものは他にない。典型的なレッドブルのクレイジーな挑戦だ」

    「ただその音を聞くだけでクレイジーだし、それが速いかどうかはまた別の話だ」

    さらに、PUがすでにダイノで稼働していることを明言した。

    「そう、サウンドはすでに出ている。しばらく前からダイノでテストしているし、実際に完成させてコースに持ち込むまで数カ月しかない。だから今は“ピークストレス”の瞬間なんだ。一基を仕上げてサーキットに持ち込めるようにしなければならないから」

    レッドブル・レーシング F1 PU フォード

    2026年にF1に存在するパワーユニットメーカーは 5社
    ■ メルセデス(メルセデス、マクラーレン、ウィリアムズ、アルピーヌ)
    ■ フェラーリ(フェラーリ、ハースF1チーム、キャデラック)
    ■ ホンダ(アストンマーティン)
    ■ アウディ(ザウバー)
    ■ レッドブル・パワートレインズ/フォード(レッドブル、レーシングブルズ)

    ※キャデラックは2026年参入だが、PUはフェラーリ製。
    ※アルピーヌは自社PUを放棄し、2026年からメルセデスPUに変更。

    2026年PU戦争でレッドブルが抱えるリスクと期待
    2026年のレギュレーションは電動化比率の向上、MGU-H撤廃など大幅な変更が加えられるため、すべてのメーカーが未知の領域に踏み込むことになる。レッドブルはシャシー開発では強みを持つが、PUを初めて自前で作るというリスクも抱えている。

    一方で、ホンダと共に培ったPU統合の経験値は確実に残り、シャシーとPUの相性を最大化できるのはレッドブルの大きな武器。
    メキースの発言からは、極限状態の中にも手応えが感じられる。

  • レッドブル&レーシングブルズ、フォードと合同で2026年F1新体制発表会

    レッドブル&レーシングブルズ、フォードと合同で2026年F1新体制発表会

    レッドブル・レーシングとレーシングブルズは、2026年シーズンに向けてフォードとともに合同ローンチイベントを開催することを発表した。開催地はフォードの本拠地である米国ミシガン州デトロイト、日程は2026年1月15日。

    両チームはこの場で新しいカラーリングを披露し、2026年から両陣営に供給される「Red Bull Ford Powertrains」製パワーユニットの始動を正式にアナウンスする。

    ローラン・メキース率いるレッドブル・レーシングと、ピーター・バイエル率いるレーシングブルズの2チームが同時に新シーズンを発表するのは初の試みとなる。デトロイトという地での開催は、フォードとのパートナーシップの象徴として位置づけられている。

    ローラン・メキース(レッドブル・レーシング代表)「Red Bull Ford Powertrains時代の幕開けは、世界クラスのエンジニアリング、イノベーション、情熱が一体となった象徴だ。数年にわたる協力の結晶として、この新章を迎えられることに非常にワクワクしている。フォードとレッドブル、二つの偉大なモータースポーツブランドが共有する情熱と精密さが融合することで、これまでにない未来が見えてくる」

    ジム・ファーリー(フォード社 CEO)「我々がレッドブルとともにF1へ復帰すると発表して以来、フォードのチームは昼夜を問わず2026年に向けて準備を続けてきた。しかし、これは単なるレースの話ではない。F1で得た知見を、我々のクルマやトラックに反映することが目的だ。レッドブルとの協力は未来の自動車技術を定義するだろう」

    ピーター・バイエル(レーシングブルズ CEO)「F1の舞台にフォードを再び迎えることを非常に誇りに思う。125年以上にわたる革新とパフォーマンスの歴史を持つフォードは、我々が追求する競争心と同じ精神を体現している。VisaやCash Appといったパートナーとともに、新世代のファンとつながり、グローバルな舞台でモビリティの未来を示す絶好の機会になる。フォードの故郷であるデトロイトでこの新時代をスタートできることは、まさに特別だ」

    レッドブル・レーシング&レーシングブルズ(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    2026年は“新時代の幕開け”
    2026年からF1には大幅な技術レギュレーション変更が導入され、ハイブリッドシステムの電動化比率が高まり、エンジン開発の自由度も拡大する。
    この中でレッドブル・グループは、初めて完全自社体制の「Red Bull Ford Powertrains」を武器に挑む。これにより、レッドブルとレーシングブルズの両チームは事実上“同一供給基盤”で戦うことになり、開発リソースの共有やパフォーマンス向上が期待される。

    フォード復帰がもたらす象徴的意義
    フォードがF1に本格復帰するのは2004年以来であり、約20年ぶりの復帰はアメリカ自動車産業のシンボルとしても大きな意味を持つ。レッドブルがデトロイトを選んだ背景には、フォードのルーツへの敬意と、アメリカ市場におけるF1人気の高まりを見据えた戦略的意図がある。

    このローンチは単なる新車発表に留まらず、“F1とアメリカ”の関係強化を象徴するイベントとなりそうだ。

    テクノロジーとブランドの融合
    両チームの2026年仕様マシンは、フォードとの共同開発によって電動効率と冷却性能を強化。メキースが率いるレッドブル本体はワークス体制として競争力を維持しつつ、レーシングブルズはフォードの北米技術支援を受ける“開発連携チーム”としての役割を担うとみられる。

    1月15日のデトロイト発表は、両陣営にとって単なるローンチではなく、次世代パワーユニット時代への「共同宣言」となるだろう。

  • レッドブルF1 2026年マシン『RB22』を1月15日にフォードとデトロイトで発表へ

    レッドブルF1 2026年マシン『RB22』を1月15日にフォードとデトロイトで発表へ

    レッドブル・レーシングは2026年1月15日、新型マシン「RB22」をアメリカ・デトロイトで発表する。会場となるのは、新たなパワーユニットパートナーであるフォードの本社が所在する地だ。

    この発表会ではレッドブル・レーシングの新車だけでなく、姉妹チームであるレーシングブルズの2026年型マシンも同時に公開される予定で、両チーム合同のローンチイベントとなることがGPblogによって報じられている。

    現時点では、実車が披露されるのか、あるいは新カラーリングのみの発表となるのかは明らかではない。レッドブルはこれまでも発表イベントでは前年仕様のシャシーを用いることが多く、実際の新車公開をシーズン開幕直前まで遅らせる傾向がある。

    レッドブル・レーシング / ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    異例の早期発表と2026年テストスケジュール
    2026年のテクニカルレギュレーション大改訂を前に、両チームの発表時期は例年よりもかなり早い。これは、シーズン前テストが通常より前倒しで実施されるためだ。

    初回のテストは1月26日から30日までスペイン・バルセロナで行われ、非公開のセッションとして実施される。続いて、2月11日から13日にバーレーンで3日間のテストが予定されており、最終テストも同地で2月18日から20日に行われる。

    フォードとの連携を象徴する“デトロイト発表”
    今回の発表地デトロイトは、フォードの象徴的な本拠地であり、2026年から導入される新しいハイブリッドパワーユニット「レッドブル・フォード・パワートレインズ」の始動をアピールするには最適の舞台といえる。

    また、レーシングブルズも同席する合同発表は、2チーム一体の体制強化を印象づける狙いがあるとみられる。2026年からは新規則対応のマシン設計が完全に刷新されるため、空力・パワーユニット・シャシーの全てでレッドブルグループとしての統一的アプローチがより明確に示されることになりそうだ。

  • 角田裕毅 フォード×レッドブルF1の動画に登場「このクルマ、最高だね」

    角田裕毅 フォード×レッドブルF1の動画に登場「このクルマ、最高だね」

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、レッドブルF1と提携するフォードの最新プロモーション動画に登場し、フォード・レンジャー・ラプターでオフロード走行を体験した。オフロード界のレジェンド、ナニ・ローマの指導のもと、過酷なコースを駆け抜け、フォード車のパフォーマンスに感嘆の声を上げた。

    フォードは2026年からレッドブル・レーシングのパワーユニットパートナーとしてF1に復帰する予定で、今回の映像はその新たな提携関係を象徴するコラボレーションとなった。

    角田裕毅の来季去就が注目される中、ホンダ以外の自動車を運転する動画はチームとの結びつきを印象づける内容となっている。

    走行後、角田は満面の笑みで「すごく楽しい! 本当に楽しかった。このクルマ、最高だね」とコメント。荒れた路面をものともせず駆け抜けるラプターの安定感とパワーに感嘆した。

    さらに「まるでジャングルの中にいるみたいだった。あれと同じラプターを僕も持っているし、エクスプローラーもあるんだ」と語り、日常と冒険を両立できる万能な一台としてその魅力を強調した。
    「この車のいいところは、スーパーにも行けるし、そのまま山の真ん中にも行けること」と笑顔で話し、フォード車の実用性と走破性を称えた。

    フォードは2026年からレッドブル・レーシングと正式にパワーユニット供給契約を結び、F1復帰を果たす予定だ。今回のコラボレーションは、両者の新たなパートナーシップを象徴する取り組みの一つとも言える。

    一方で、角田裕毅は来季(2026年)の去就が依然として注目を集めている。フォードとの連携が進むレッドブル・グループ内で、どのような形でF1キャリアを継続していくのか、その動向に期待が高まる。

  • レッドブルF1技術責任者が語る2026年マシンの進捗「PUは非常に有望」

    レッドブルF1技術責任者が語る2026年マシンの進捗「PUは非常に有望」

    レッドブル・レーシングは、2026年から始まる新レギュレーション時代に向けて着々と準備を進めている。

    技術責任者のピエール・ワシェは、初の自社製パワーユニットを搭載する次期マシンについて「非常に有望」と語り、開発の進捗に自信をのぞかせた。空力規定の大幅な変更という未知の挑戦に直面しながらも、レッドブルは新時代のスタートを確実に捉えようとしている。

    ピエール・ワシェ「パワーユニットは非常に有望」
    レッドブルは2026年から施行される新レギュレーションの初年度を強い形で迎えることを目指している。

    空力規定の大幅な変更に加え、パワーユニット(PU)も刷新されるこの新時代に向けて、同チームは初めて自社製のエンジンを搭載することになる。

    ピエール・ワシェ技術責任者は、RacingNews365のインタビューで次期マシンとPU開発の進捗状況を明かした。

    「パワーユニットに関してはまだ断言できないが、非常に、非常に有望な状況だ」とワシェは語る。

    「ただしマシンの方は空力の新レギュレーションがあるため、まだ不確実な部分が多い。各チームがどう解釈してくるか分からないからね。通常は他チームのマシンを見て多くを学ぶものだが、我々が良い方向性を見つけられることを願っている」

    現在レッドブルは3か月後に予定される初走行に向けて準備を進めており、PUについては順調に開発が進む一方で、シャシー面では未知の部分も多いようだ。

    レッドブル F1 フォード

    2025年後半の巻き返しと、その経験がもたらす意味
    2025年シーズン、レッドブルは序盤に苦戦したものの、イタリアGPとアゼルバイジャンGPで勝利を挙げ、シンガポールGPでもマックス・フェルスタッペンが2位を獲得。

    タイトル争いでは首位と66ポイント差ながら、戦闘力を取り戻しつつある。

    ワシェはこの巻き返しが翌シーズンにも重要な意味を持つと強調する。

    「今年理解できたことは、来年にも非常に重要だ。たとえレギュレーションが変わっても、クルマの特性やドライバーが求めるもの、そして(角田)裕毅が必要とする要素は変わらない。同じ課題を別の方法で解決するだけだ」

    2026年マシンと現行車の関連性は限定的
    ただしワシェは、2025年型マシンの開発成果が2026年車に直接つながるわけではないと釘を刺す。

    「関連している可能性もあるが、基本的には別物だ。次の開発段階から削ぎ落とした要素が、今のマシンに多少影響する程度だ」と説明する。

    「現在のマシンと少し先に投入されるものは、かなり前から開発されている。昨日今日作ったものではない」

    分析:レッドブルが直面する“二重の挑戦”
    今回の発言から見えてくるのは、レッドブルがPU開発と空力再構築という2つの大きな挑戦を同時に進めている現実だ。

    特に2026年仕様PUは初の完全自社製であり、成功すればホンダ時代以来の技術的独立を意味する。

    一方で、空力面では“他チームの発想を見て学ぶ”というワシェの言葉からも、現段階でまだ模索段階にあることがうかがえる。

    フェルスタッペンの速さと角田裕毅の順応力を軸に、レッドブルがこの移行期をどう乗り切るか。

    2026年開幕までの3か月は、チームにとってこれまで以上に重要な時間となるだろう。