カテゴリー: F1マシン

  • アルピーヌF1、A526でフロントウイング下面のフローディフレクターが復活

    アルピーヌF1、A526でフロントウイング下面のフローディフレクターが復活

    アルピーヌは、バルセロナで行われたテスト初日、かつてグラウンドエフェクト時代に規則で禁止されていた空力ソリューションを再び持ち込んだ。

    A526のノーズ下、フロントウイングの下面には、ダウンフォースを高め、気流を制御するためのフローディフレクターが確認されている。一方、メルセデスは、空気の流れを可視化するためのカラーフィレットを用いて検証を行っていた。

    メルセデス製パワーユニットを搭載するアルピーヌについて、フラビオ・ブリアトーレは、少なくとも昨年コンストラクターズランキング最下位に終わった状況から脱し、競争力のあるチームに引き上げる必要があると考えている。

    A526は、バルセロナで行われた合同テスト初日に、フランコ・コラピントのドライブで走行を開始した。その際、元フェラーリのエンジニアであるダビッド・サンチェスが手がけたマシンには、近年では見られなかったフロントウイングの解決策が採用されていた。メインプロファイルの下面には、2019年以前には一般的だった左右1枚ずつの縦型パネルが再び現れている。

    F1の世界では「何も完全には捨て去られない」という考え方がある。アイデアは、レギュレーション変更を機に再利用されることがある。ベンチュリダクトを用いたマシンの時代には、この縦型パネルは禁じられていたが、より機敏なマシンを前提とする現行規則では、その制約が緩んだと見られている。

    これは、各チームがアウトウォッシュ効果を何らかの形で復活させようとしている兆候の一つでもある。フロントタイヤ外側へと気流を導き、乱流を整理することで、パフォーマンス向上を狙う狙いだ。

    キャデラックやレーシングブルズなど、他のマシンでは、サイドパネル外側の成形部分であるフットプレートにフローディフレクターを設ける例も見られている。

    国際自動車連盟(FIA)の当初の意図は、フロントタイヤ内側へ気流を通すインウォッシュ効果を技術者に選択させ、後続車が極端にフロントダウンフォースを失わないよう、過度に乱れた後流を抑えることにあった。これにより、オーバーテイクの機会を確保する狙いがあった。

    しかしアルピーヌは、サイドパネル内側の面に小さな段差状の形状まで作り込み、フロントウイングの中でも特に感度の高い領域に手を入れることで、性能向上を図っている。

    アルピーヌF1チーム

    一方メルセデスは、可動フラップ2枚の周辺での気流挙動を確認するため、黄色いフィレット(糸)を取り付けた。これにより、フラップを開閉した際に空気の流れがどのように変化するかを、ブラックリーの空力担当者が視覚的に把握できるようにしている。

    W17は午前中だけで、アンドレア・キミ・アントネッリのドライブにより56周を走行した(午後はジョージ・ラッセルに交代)。空力およびパワーユニットに関する膨大なデータが収集され、関係者の話では、ボローニャ出身のルーキーはチームの期待を上回る走りを見せていたという。

  • 2026年F1バルセロナテスト初日で分かった9つポイント

    2026年F1バルセロナテスト初日で分かった9つポイント

    バルセロナで行われた非公開形式の2026年F1テストは、近年でもっとも異例なテスト初日となった。

    徹底した情報統制、意図せず一時的に利用可能となったライブタイミングの発覚(そして遮断)、そして何よりも複数台のマシンが実際に走行したことが、この日を奇妙でありながら非常に興味深いものにした。

    いわば「シェイクダウン・ウィーク」として始まった初日から、我々が得た学びを整理する。

    1.初日のラップタイムが示すもの
    2026年のF1世界選手権
    テストのラップタイムを深読みすべきではないが、アイザック・ハジャーとレッドブルの自社製パワーユニットが好調なスタートを切ったのは事実だ。

    もちろん、これは半分冗談のような話ではある。しかし、正午過ぎにハジャーが一気にタイムを縮めた際のベストタイムは、その日の終わりまで2026年最初の基準タイムとして残った。

    初日のタイム結果は以下のとおりだ。

    ■2026年F1テスト初日 タイム結果
    1位:アイザック・ハジャー(レッドブル) 1分18秒159
    2位:ジョージ・ラッセル(メルセデス) +0.537秒
    3位:フランコ・コラピント(アルピーヌ) +2.030秒
    4位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) +2.541秒
    5位:エステバン・オコン(ハースF1チーム) +3.142秒
    6位:リアム・ローソン(レーシングブルズ) +3.354秒
    7位:バルテリ・ボッタス(キャデラック) +6.492秒
    8位:ガブリエル・ボルトレト(アウディ) +7.137秒
    9位:セルジオ・ペレス(キャデラック) +7.815秒

    これらのタイムが意味するものは極めて限定的だ。燃料を抜き、バッテリーを使い切ってなお、5秒遅れだったという情報でもなければ、ほとんど価値はない。

    それでも、まったく無意味というわけではない。どのチームが性能走行を一切行っていないのか、どのチームがある程度クルマをプッシュできていたのかを判断するための、有用な基準にはなる。

    この点で言えば、レッドブルとメルセデスは順調な立ち上がりを見せた。一方、新規参戦のキャデラック、そしてある程度アウディは、走行距離を最優先していることもあり、大きく遅れている。これは驚くことではなく、学ぶべきことが最も多い立場にあるためだ。

    そのほかのチームは、6秒以内の幅の中に散らばる形となった。

    そして、テスト終了後にF1公式カメラの前に立ったハジャーは、率直に前向きな感触を語っていた。

    「とても生産的だった。正直言って、予想以上に多くの周回をこなすことができた。すべてがかなりスムーズで、大きな問題はほとんどなかった。自分たちのエンジンでの初日としては、かなり印象的だ。間違いなくスムーズだった」と述べた。

    2.最も多く走行したのはどこか
    2026年のF1世界選手権 フォーミュラ1カー
    初日から走行に入ったのは、メルセデス、アウディ、アルピーヌ、キャデラック、レーシングブルズ、ハースF1チーム、そしてレッドブルの7チームだった。

    フェラーリとマクラーレンは火曜日から参加予定だが、マクラーレンは水曜日まで走行を遅らせる可能性もある。

    アストンマーティンはさらに遅れて参加し、木曜と金曜のみ走行する予定で、認められている3日間をフルに使わない見込みだ。ウィリアムズは新車FW48の製作遅れにより、今回のテストを欠席する唯一のチームとなっている。

    初日の各チームの走行周回数は以下のとおりだ。

    ■2026年F1テスト初日 各チーム走行周回数
    ハースF1チーム:154周
    メルセデス:151周
    レッドブル:107周
    レーシングブルズ:88周
    アルピーヌ:60周
    キャデラック:44周
    アウディ:27周

    新エンジンの公式テスト初日としては、2014年とは比較にならないほど順調だった。当時、ヘレスで行われた初テストでは、全チーム合計でわずか93周しか走れなかった。

    それに対し、今回はピットレーンが開くと同時に複数チームが走行を重ね、全体として非常に多くの周回数が記録された。

    初日の午前中だけでも、アルピーヌ、アウディ、レーシングブルズで3回の赤旗が出た。アウディは序盤のトラブル後にコースへ戻ることができず、最終的な周回数は27周にとどまった。

    それでも、ハースF1チームが154周を記録したことを含め、全体的な走行量は、現在のチームがどれほど高度なシミュレーション設備やダイノ施設を活用して準備しているかを物語っている。

    ジョージ・ラッセルも、自身のメルセデスが151周を走ったことに触れつつ、他チームの走行量に感心していた。

    「レッドブル系のチームは新しいパワーユニットで、エンジン面ではまったく新しい体制なのに、とてもスムーズな一日を過ごしていた。アウディも良い周回を重ねていたし、ハースF1チームはフェラーリのエンジンで最多周回を記録した。2014年のように、グリッドの半分が止まってしまうような雰囲気ではない。F1全体のレベルが本当に高くなっていることを感じた」と語った。

    3.異様なまでの警備体制
    自動車競技
    非公開テストである以上、メディアの立ち入りが制限されるのは理解できる。しかし、新世代マシンを少しでも目にしたいという思いは強かった。

    バルセロナ・サーキット周辺は起伏が多く、外部からコースを見渡せる場所が存在する。その代表的な場所が最終セクター上方にある通称「ザ・ヒル」だ。

    だが、開始から20分ほどで警備員が現れ、たとえ公有地であってもコースが見える場所には立てないと通告された。

    その後は、警備車両と人々による追いかけっこのような状況が続いた。木の上から覗く者、砂利の駐車場から観察する者、遠方のバンクに立つカメラマンなど、あらゆる場所で攻防が繰り広げられた。

    警察も介入し、距離制限は200メートル、400メートルと次々に厳しくなり、罰金の可能性まで示唆された。

    F1自身が映像を公開している状況で、ここまで強硬な対応が取られたことは、異様であり、この日のテストをより奇妙なものにした。

    4.実際に目で見えたもの
    モータースポーツ
    至近距離で観察するのは困難だったが、それでも視認できた要素はあった。

    特に印象的だったのが、新世代マシンでリアのデレーティング警告灯が非常に頻繁に点灯していたことだ。このライトはエネルギー回生中、あるいはフルパワーで走行していない際に点灯し、後続車に速度差を警告する役割を持つ。

    これまでであれば、特定の区間や状況でしか見られなかったが、今回はほぼ1周を通して点灯しているように見えた。点灯していない時間の方が少ないほどだった。

    高速のターン3、ターン5から7への区間、ターン9へ向かう上り坂でも確認できた。2026年マシンがエネルギー不足に悩まされると予想されていたことを考えれば、驚きではない。

    5.耳で感じた変化
    バルセロナテスト
    音についても注目点があった。

    コーナーでターボを回し続けるために高回転・低ギアを多用するという話から、極端に奇妙なサウンドになるのではという懸念もあった。

    しかし、初日の印象ではそこまで極端ではなく、2025年のパワーユニットと大きく異なる印象はなかった。

    外部からの聴取であるため限界はあるが、少なくとも「F1らしい音」であることは確かだ。高速ラップ時には、ジョナサン・ウィートリーが言及した「よりアグレッシブ」な音の片鱗も感じられたが、世代が一変したというほどの違いではない。

    6.不必要に生まれた論争
    プレシーズンテスト
    新レギュレーション最初のテストは、ファンにとって最大の関心事だ。本来であれば、2026年マシンの魅力を伝え、シーズン開幕までの物語を描く絶好の機会だった。

    しかし現実には、非公開という形式、警備による排除、ライブタイミングの遮断といった出来事が、否定的な印象を強めてしまった。

    多くのファンは当日になって初めて、非公開テストがどれほど情報を制限するものかを実感した。マシン自体は順調に走行していたにもかかわらず、その成果よりも混乱が注目されてしまったのは残念だ。

    7.2026年マシンはどれほど遅いのか
    F1プレシーズンテスト
    2026年マシンの速さについては、以前から議論があった。初日だけで結論を出すのは時期尚早だが、初期データは前向きに捉えられる。

    ハジャーのベストタイムは、2022年の新車初テスト初日より1秒速かった。ただし当時は最終シケイン付きのレイアウトだった。

    現在のレイアウトで見ると、2025年のポールタイムは1分11秒546で、差は約7秒ある。ただし、過去の大規模レギュレーション変更を見れば、テスト期間中に2〜3秒縮まるのは珍しくない。

    さらに、冬の寒さから夏のレース週末にかけて、少なくとも1秒は自然に縮まる。開発分を考慮すれば、最終的に数秒差に収まる可能性は十分にある。

    8.新チームが直面する現実
    オートスポーツ
    ゼロから現代F1チームを築くことが、いかに困難かをキャデラックは示している。初日は6.5秒遅れで、午後にはセルジオ・ペレス交代後に断続的なトラブルも発生した。

    ただし、タイムは重要ではなく、44周を走り切ったこと自体が大きな前進だ。今季は信頼性を確保し、安定して予選に出られる体制を築くことが最優先となる。

    ペレスも「多くの問題があった」と認めつつ、「今出てくれる方がいい。次の数日はもっとスムーズになるはずだ」と前向きに捉えていた。

    9.情報の空白は少しずつ埋まる
    2026年のF1世界選手権 自動車競技
    非公開テストを巡っては、誰がどこまで情報を制限したのかという議論も起きている。しかし、F1側はチームの要望を受けつつ、妥協点を探ってきた。

    初日は情報が豊富とは言えなかったが、画像提供や簡単なコメント、各チームのデイリーレポートなどにより、一定の状況把握は可能だった。

    F1公式のハイライト映像も、トラブルを隠すことなく、アウディやアルピーヌの停止シーンを含めていた。

    結果として、このテストは10年前の非テレビ公開テストを、さらに厳格にしたような形で始まった。週末までには、より全体像が見えてくるはずだ。

    Source: The Race

  • メルセデスF1とキャデラック、空力解析で「毛糸」が復活

    メルセデスF1とキャデラック、空力解析で「毛糸」が復活

    2026年F1マシンは、サーキットでの走行を「毛糸」から再スタートさせた。奇妙に聞こえるかもしれないが、メルセデスとキャデラックは、従来の計測用カメラなどの装置に加え、この新レギュレーションで極めて重要となる領域の空力フローを研究するため、マシン前方に小さな毛糸の糸を取り付けて走行を行った。

    新しい年、新しいレギュレーション。しかし、それは必ずしも過去に立ち返れないことを意味しない。2026年仕様マシンの新しい空力特性を理解するため、メルセデスとキャデラックは、カメラを用いた従来の計測機器だけでなく、かつて用いられていたが今なお有効な手法である「毛糸」にも頼る選択をした。

    キャデラックとメルセデスで異なる設置箇所
    キャデラックでは、マシン名がスーパーボウル期間中に行われるリバリー発表の場で2月に初めて明かされる予定だが、その車両では毛糸はノーズサポート部分に取り付けられている。

    一方、メルセデスのW17では、アクティブ・エアロダイナミクスによって可動する第3フラップに対する気流の影響を分析するために、この毛糸が使用されている。

    リアルタイムで流れを「見る」ための手法
    この「職人的」とも言える手法は、特にコーナリング中において、気流の向きや、解析すべき不安定な挙動が発生していないかを、エンジニアがリアルタイムで視覚的に確認することを可能にする。

    キャデラック フォーミュラ1カー

    メルセデスが注目するフロントの可動要素
    メルセデスの場合、この取り組みの狙いが、今季を通して極めて重要な意味を持つ領域における気流の影響を調べることにあるのは明らかだ。というのも、フロントにも導入されたアクティブ・エアロダイナミクスは、このレギュレーションにおける最大の技術的トピックのひとつだからだ。

    この点は、メルセデスのマシンでは第2エレメントがノーズの支持ピラーに固定されており、可動の自由度を持たないという事実を考えると、なおさら重要性を増している。

    最先端時代にこそ際立つF1の本質
    超ハイテクの時代にありながら、そしてまだ解明すべき点が数多く残る技術革命の幕開けにおいて、チームがこのようなシンプルで、ほとんど手作業とも言える方法に頼っているのは興味深い。

    だが、そこにこそF1の最も本質的な姿が表れている。数値を信じる前に、まずは自分たちの目で見えるものを信じる。その姿勢こそが、F1という競技の根幹なのだ。

  • 2026年F1バルセロナテスト 初日 ハイライト動画

    2026年F1バルセロナテスト 初日 ハイライト動画

    バルセロナで行われた2026年のF1世界選手権シーズン非公開テスト初日は、限られた情報公開の中でも各チームの状況が浮かび上がる1日となった。

    初日最速はレッドブルのアイザック・ハジャー。新レギュレーション初年度のマシンRB22は安定した走行を重ね、メルセデスと並んで終日タイムシートの上位を占めた。レッドブルとメルセデスは交互に首位に立ち、初日のパフォーマンス面での主役となっている。

    一方で、走行距離の面ではハースF1チームが際立った存在だった。エステバン・オコンが154周を走破し、信頼性確認を重視したプログラムを順調に消化。メルセデスも2人のドライバーを通じて多くの周回を重ねた。

    新規参戦のアウディとキャデラックにとっては、やや厳しい滑り出しとなった。アウディは早い時間帯にマシントラブルで走行を中断し、その後はコースに戻らず。キャデラックも2人のドライバーで走行したものの、トラブルの影響で周回数は伸びなかった。

    アルピーヌは赤旗の原因となる場面がありながらも、フランコ・コラピントが3番手タイムを記録。一定の存在感を示している。

    なお、フェラーリは2日目から、マクラーレンは2日目または3日目からテストに合流予定。アストンマーティンは後半からの参加が見込まれ、ウィリアムズは今回のテストを欠場している。

    非公開形式で実施されている今回のテストだが、初日から勢力図や各チームの準備状況には明確な差が見え始めている。

    動画の公開は終了しました
  • 2026年F1バルセロナテスト初日:レッドブルのハジャーが最速タイム

    2026年F1バルセロナテスト初日:レッドブルのハジャーが最速タイム

    新たにレッドブル・レーシングのF1ドライバーに就任したアイザック・ハジャーが、バルセロナで行われた2026年F1非公開シェイクダウン初日で最速タイムを記録した。完全クローズド形式で実施された5日間テストの初日には7チームが走行し、情報統制の厳しい環境のなかで静かな立ち上がりとなった。

    この日はチームごとに走行体制が分かれ、1日を通して同一ドライバーを起用したケースもあれば、正午を境にドライバーを交代したチームもあった。

    F1はサーキット外部に出る情報量を強く制限する方針を取り、周辺では警備員が巡回。一般に公開されていたライブタイミングも、走行開始から数時間後には遮断された。

    そうした状況下でも、タイムシート上では終日レッドブルとメルセデスの2台が際立った存在となり、首位の座を入れ替わりながら走行を重ねていた。最終的に、タイヤサプライヤーのピレリによれば、C3ソフトタイヤを圧倒的に多用していたレッドブルのハジャーが、1分18秒159でこの日の最速タイムを記録した。

    このタイムにより、フォードの支援を受けて開発されたレッドブル独自の新パワーユニットを搭載するRB22は、2番手以下に0.5秒以上の差をつけて初日を終えた。ただし、このラップは昨年のバルセロナで行われたスペインGP週末の初回プラクティスと比較すると、4秒以上遅いものでもあり、あくまでシステム検証が主目的の日であったことを示している。

    メルセデスでは午前中にアンドレア・キミ・アントネッリがW17をドライブし、タイミングモニター上ではハジャーに最も近い存在となった。午後にはジョージ・ラッセルがマシンを引き継ぎ、メルセデスは最終的に2番手で初日を終えている。

    アルピーヌはこの日の最初の赤旗の原因となったが、メルセデス製パワーユニットを搭載するマシンを終日ドライブしたフランコ・コラピントが、最終的に3番手に入った。

    走行距離の面で目立ったのはハースF1チームだった。エステバン・オコンは非常に多忙な1日を過ごし、154周を走破。これは全ドライバー中で最多の周回数だった。メルセデスもアントネッリとラッセルの合算で、これに近い走行距離を記録している。

    参考までに、ハースF1チームは昨年のバーレーンテスト初日でも160周を走行し、最も多くの周回を重ねたチームだった。当時、各チームの平均周回数は130周程度で、バーレーンのレイアウトはバルセロナよりも全長が長い。今回も同チームが初日から高い信頼性を示した形だ。

    一方で、走行距離の数字を見る限り、アウディとキャデラックにとっては厳しい洗礼となる初日だった。ガブリエル・ボルトレトがドライブしていたアウディは、マシン停止により早い時間帯に赤旗を出し、新開発のアウディ製パワーユニットを搭載したそのマシンは、その後コースに戻ることはなかった。

    「マシンに技術的な問題が発生した」と、アウディF1チーム代表のジョナサン・ウィートリーは説明した。

    「問題を確認した時点で、コース上でエンジンを停止する判断をした。今年は十分なテスト日程があるし、我々はこの問題を本当に理解したかった。そのため、慎重に分析を進めている」

    キャデラックはバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスの2名で走行距離を積み重ねたが、全体として走行は限定的だった。トラブルが報告されており、特にペレスは周回数が二桁に届かないまま初日を終えている。

    なお、フェラーリは火曜日からテストに合流する予定で、マクラーレンは火曜または水曜から走行を開始する見込みだ。アストンマーティンは木曜日以前の走行は見込まれておらず、許可されている最大3日間の走行日数を消化できない可能性が高い。ウィリアムズは今回のバルセロナテストを欠場している。

    レッドブル・レーシング 2026年のF1世界選手権 フォーミュラ1カー

    2026年F1バルセロナテスト 初日タイム

    1.アイザック・ハジャー(レッドブル) 1分18秒159/107周
    2.ジョージ・ラッセル(メルセデス) +0.537秒/95周
    3.フランコ・コラピント(アルピーヌ) +2.030秒/60周
    4.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) +2.541秒/56周
    5.エステバン・オコン(ハースF1チーム) +3.142秒/154周
    6.リアム・ローソン(レーシングブルズ) +3.354秒/88周
    7.バルテリ・ボッタス(キャデラック) +6.492秒/33周
    8.ガブリエル・ボルトレト(アウディ) +7.137秒/27周
    9.セルジオ・ペレス(キャデラック) +7.815秒/11周

  • 2026年F1テスト開幕午前は赤旗続出 レッドブルが序盤の最速

    2026年F1テスト開幕午前は赤旗続出 レッドブルが序盤の最速

    2026年F1最初の公式テスト初日午前は、赤旗が相次ぐ混乱した展開の中で進行し、レッドブル・レーシングがRB22で序盤の最速タイムを記録した。

    このテストは非公開で実施されており、1月26日(月)から30日(金)まで、バルセロナで行われている。各チームは5日間のうち3日間のみ走行が許可されている。

    初日となる月曜日には、レッドブル、メルセデス、レーシングブルズ、アルピーヌ、ハースF1チーム、アウディ、キャデラックが走行を行った。

    マクラーレンとフェラーリは、テスト開始を火曜日以降とする方針をすでに明らかにしている。一方、アストンマーティンはマシン準備の遅れが噂されており、参加状況は不明なままだ。ウィリアムズは、今回の最初のテストを完全に欠席している。

    テストの詳細は厳重に管理されており、映像や情報は各チームおよびF1からのみ発信されている。その中で、午後に入る直前の段階で、新加入ドライバーのアイザック・ハジャーが最速タイムを記録した。

    ハジャーは、午前序盤にペースを築いていたアンドレア・キミ・アントネッリを上回った。メルセデスは準備の良さを活かし、最初の数時間で20周以上を走行していた。

    しかし、3時間目にはメルセデスはガレージに留まり、その間に路面状況が改善。ハジャーはこの状況を最大限に活かし、アントネッリのタイムを更新した後、さらに約2秒引き離した。この時点でのラップタイムが、テスト初期としては極めて代表性に乏しいものであることを示している。

    最初の3時間でのハジャーのベストタイムは1分20秒3で、前年のグランプリ初日フリー走行1回目の最速タイムからは約7秒遅れている。このタイムは、2度目の赤旗中断後、走行再開直後に記録された。

    レッドブル・レーシング フォーミュラ1カー

    2026年最初のテストで最初の赤旗が出たのは、フランコ・コラピントが駆るメルセデス製パワーユニット搭載のアルピーヌがコース上で停止したためだった。この車両は迅速に回収された。

    2回目の赤旗は処理に時間を要し、ガブリエル・ボルトレトがドライブするアウディが停止したことで、約15分間の走行時間が失われた。

    さらに、現地時間13時ごろには、リアム・ローソンが原因となり、3回目の赤旗が提示された。

    テスト初日かつ新レギュレーション初年度ということもあり、各チームの走行プログラムや初期パフォーマンスはばらついており、序盤ではチーム間に約7秒の差が存在していた。新規参戦のキャデラックが最も遅いタイムとなっている。

    それでも、すべてのチームがすでに2桁周回数に到達しており、これは2014年に新車・新エンジンで迎えたテスト初日と比べると大きな進歩となっている。当時は、初日に2桁周回を達成できたのは4チームのみだった。

    F1バルセロナテスト初日(13時時点)
    Pos No ドライバー チーム マシン 周回数 タイム  
    1 6 アイザック・ハジャー レッドブル RB22 41 1分18秒835  
    2 12 キミ・アントネッリ メルセデス W17 51 1分20秒700 +1.865
    3 43 フランコ・コラピント アルピーヌ A526 23 1分21秒348 +2.513
    4 30 リアム・ローソン レーシングブルズ VCARB03 38 1分21秒864 +3.029
    5 31 エステバン・オコン ハース VF-26 62 1分24秒520 +5.685
    6 77 バルテリ・ボッタス キャデラック – 29 1分24秒651 +5.816
    7 5 ガブリエル・ボルトレト アウディ R26 27 1分25秒296 +6.645

  • 2026年F1 バルセロナテスト初日 走行マシン画像ギャラリー

    2026年F1 バルセロナテスト初日 走行マシン画像ギャラリー

    2026年F1シーズンが幕を開けた。バルセロナ=カタルーニャ・サーキットで、非公開形式のプレシーズンテスト初日が行われ、新世代レギュレーションに基づく2026年F1マシンが初めて本格的に走行した。

    テスト初日は朝から複数チームがコースインし、メルセデスとアルピーヌが真っ先に走行を開始。メルセデスはアンドレア・キミ・アントネッリ、アルピーヌはフランコ・コラピントがステアリングを握った。その後、アウディやレーシングブルズも走行に加わり、序盤から複数台がコース上で周回を重ねた。

    午前中のセッションでは、キャデラックF1チームとレッドブル・レーシングも初日から走行を実施。キャデラックF1チームは事前にシェイクダウンを済ませていた一方、レッドブル・レーシングのRB22は今回が本格的な初走行となった。さらに、ハースF1チームもエステバン・オコンのドライブでテスト初日をスタートさせた。

    走行データでは、アントネッリがソフトタイヤで1分22秒352を記録し、午前中の最速タイムをマーク。周回数も24周で最多となった。続いてオコンが2番手、バルテリ・ボッタスが3番手、リアム・ローソンが4番手につけた。

    一方で、アストンマーティン、マクラーレン、フェラーリは初日の走行を見送り、ウィリアムズは今回のバルセロナテストに参加していない。各チームは限られた走行日数の中で、信頼性確認や初期データ収集を優先する構えだ。

    2026年F1レギュレーション下での各車のデザインや走行シーンは、今後の勢力図を占う上でも注目材料となりそうだ。

    ■アウディアウディ フォーミュラ1カー 2026年のF1世界選手権

    ■レッドブル・レーシングレッドブル・レーシング フォーミュラ1カー 2026年のF1世界選手権

    ■メルセデスメルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ フォーミュラ1カー 2026年のF1世界選手権

    ■レーシングブルズレーシングブルズ/ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム フォーミュラ1カー 2026年のF1世界選手権

    ■キャデラックキャデラック フォーミュラ1カー 2026年のF1世界選手権

    ■アルピーヌアルピーヌF1チーム フォーミュラ1カー 2026年のF1世界選手権

    ■ハースF1チームハースF1チーム フォーミュラ1カー 2026年のF1世界選手権

  • 2026年F1バルセロナテスト初日、6チームが走行開始

    2026年F1バルセロナテスト初日、6チームが走行開始

    2026年F1シーズンに向けた最初のプレシーズンテストが1月26日、バルセロナ・カタロニア・サーキットで幕を開けた。非公開で行われる5日間テストの初日は、6チームがコースインし、新世代マシンの本格的な走行が始まった。

    初日の朝9時にグリーンライトが点灯すると、メルセデスとアルピーヌがいち早く走行を開始。メルセデスはアンドレア・キミ・アントネッリ、アルピーヌはフランコ・コラピントがステアリングを握り、2026年型マシンの初期チェックに入った。

    その後、アウディとレーシングブルズも走行を開始し、午前中には最大4台が同時にコース上を走行。

    9時41分の時点では、コースに出た4台のうち、アンドレア・キミ・アントネッリのみが計測ラップを完了し、1分31秒772を記録していた。

    10時15分には、ハースF1チームが今季初走行を開始し、エステバン・オコンがステアリングを握ってコースに登場。これにより、初日から走行するチームはさらに増える形となった。

    その後も走行が進み、10時32分時点では、ソフトタイヤを装着したアントネッリが1分22秒352で最速タイムをマーク。周回数も24周と、この時点で最多を記録している。

    この時点でのタイム順は、アントネッリに続いて、エステバン・オコン(ハースF1チーム)が1分30秒786で2番手、バルテリ・ボッタス(キャデラック)が1分31秒853、リアム・ローソン(レーシングブルズ)が1分33秒884で続いており、これ以外のドライバーはまだ計測ラップを記録していない。

    また、キャデラックとレッドブル・レーシングも初日に走行する計画を明らかにしており、キャデラックは事前のシェイクダウンを経ての本格テスト投入、レッドブル・レーシングにとっては2026年型マシンの初走行となる。

    2026年のF1世界選手権

    一方、この初日は走行を見送るチームも多い。アストンマーティン、マクラーレン、フェラーリは初日の走行を予定しておらず、ウィリアムズは車両準備の遅れにより、今回のバルセロナテスト自体を欠席する。

    2026年は大幅なレギュレーション変更が導入される年となる。各チームは信頼性の確認と基礎データの収集を最優先に、バルセロナでの5日間を慎重に使っていく構えだ。新時代F1の勢力図を占う最初の重要なテストが、静かにスタートした。

  • マクラーレンF1、2026年F1マシン『MCL40』をテスト用カラーで公開

    マクラーレンF1、2026年F1マシン『MCL40』をテスト用カラーで公開

    マクラーレンは、今週バルセロナで予定されている初走行を前に、2026年F1マシン『MCL40』の画像を公開した。

    マクラーレンは、5日間にわたって実施される非公開のバルセロナ・シェイクダウンテストの初日を走行せず、走行開始は水曜日の3日目になる可能性もある。レッドブルやアウディなど一部のライバルが走行を予定している月曜日の朝、マクラーレンはこれを2026年F1マシンとするレンダリング画像を公開した。

    公開されたレンダリングでは、多くのディテールが意図的に隠されている可能性が高く、実際のマシンが初めて走行する火曜日または水曜日になって初めて明らかになる部分も多いとみられる。

    チーフデザイナーのロブ・マーシャルは、今週走行する仕様について「おそらく開幕戦に持ち込むものとほぼ同じだろう」と語っており、開幕戦オーストラリアGPまでの間に大規模なアップグレードを前提としたベースカーでスタートするわけではないことを示唆した。

    なお、2026年仕様のマクラーレンは、他の大半のチームとは異なり、これまでフィルミングデーやシェイクダウンで一度も走行していない。

    バルセロナではワンオフのテスト用カラーリングを使用し、2月9日に予定されている正式シーズンローンチで、2026年F1マシンの本来のカラーリングを披露する予定だ。

    マクラーレン フォーミュラ1カーマクラーレン 2026年のF1世界選手権

  • レッドブルF1、2026年F1マシン「RB22」の実車イメージを初公開

    レッドブルF1、2026年F1マシン「RB22」の実車イメージを初公開

    レッドブル・レーシングは、2026年F1シーズンに向けた新車「RB22」の実際のマシンに近い姿を、初のプレシーズンテスト前夜となる1月26日に公開した。

    レッドブルは1月15日、姉妹チームであるレーシングブルズと合同でシーズンローンチイベントを実施し、2026年仕様のカラーリングを披露していた。ただし、その際に使用されたのはショーカーであり、2026年F1レギュレーションをイメージした外観にとどまるもので、実際にテストやレースに投入されるマシンとは異なるものだった。

    今回公開されたのは、慎重に演出されたレンダー画像による「RB22」の一端だ。照明や角度が意図的に制限され、細部の多くは隠されているが、これは新車発表シーズンにおける常套手段でもあり、チームの技術的な秘密主義を反映したものとなっている。

    RB22は、1月26日(月)に開幕するバルセロナでの非公開プレシーズンテスト初日に、コース上での初走行を迎える予定だ。このテストは5日間にわたって行われるが、各チームが走行できるのは最大3日間に制限されている。

    レッドブル・レーシングは、アウディと同様に初日から走行を開始する方針で、マクラーレンやフェラーリのように後半から合流するチームとは異なるアプローチを取る。

    なお、このRB22は、レッドブルにとって初となる自社開発パワーユニットを搭載したマシンでもある。技術面および商業面でフォードの支援を受けながらも、事実上の“自家製PU”として開発されたユニットが、今回のテストで本格的な評価を受けることになる。

    レッドブル・レーシング RB22