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  • F1マシン列伝:ルノー R25に安定性をもたらした狭角V型エンジン

    F1マシン列伝:ルノー R25に安定性をもたらした狭角V型エンジン

    ルノー R25は、長きにわたるフェラーリの黄金時代に終止符を打ち、フェルナンド・アロンソに最初のF1タイトルをもたらした。その強さには72度の狭角V型エンジンが大きな役割を担っていた。

    2005年は3リッター V10エンジンの最終年だった。F1エンジンの技術規則は2005年に変更されなかったが、それ以外にもフロントとリアに適用された新たな空力制限だけとなった。

    唯一、レース中のタイヤ交換が禁止となり、ピットストップは給油のためだけのものとなった。強いて言えば、各エンジンは2004年の1週間から2週間に使用が延ばされた。

    空力規則のリセットは、前年まで支配的だったフェラーリのアドバンテージの多くを一掃し、ルノーを助けることになった。だが、最も大きな影響を与えたのはタイヤ交換の禁止であり、フェラーリのブリヂストンタイヤは、ルノーを含めた他のほとんどのチームが採用したグリップが高く、長持ちするミシュランに対して競争力がなかった。

    その結果、2005年はフェラーリはほとんど優勝争いに絡むことはなく、フェルナンド・アロンソの競争相手は主にマクラーレンのキミ・ライコネンとなった。

    ルノー R25は、2001年にチームが開始した技術テーマの5年目であり、当初はマシンの重心を下げて空力の利点を得るために交換された非常に広角なV型エンジンをベースにしていた。広角エンジンは競争力がなく、2001年に振動に悩まされることが判明したため、最大回転数が制限され、コンポーネントの歪みに耐えるために強化された。これはマシンの後方のバイアスに重量配分を与えた。

    これは、特に非常に柔軟なサイドウォールを備えたミシュランタイヤと連携して大きなトラクション効果という予期せぬ結果をもたらした。また回転制限により、エンジン部門は代わりに太いトルク曲線を意味出して優れたドライバビリティと燃費を実現した。回転数が低いことは、冷却要件が少ないことも意味した。これらの利点はエンジンのパワー不足を完全に克服するには十分ではなかったが、シャシーと空力チームに他の場所を追求するための非常に生産的な開発経路をもたらした。

    その結果、2004年マシンがようやく広角V10を捨てて、フィールドで最も狭い72度のV角を選択しても、マシンは意図的に他のどのライバルよりもリアアスクルにより多くの重量をかけ、トルク曲線の下に最大面積を与えるように調整された。

    2004年型のF1エンジンは、本質的にウィリアムズ・ルノーに栄光をもたらした1990年代のユニットのアップデートバージョンにすぎなかった。その代わりに、ロブ・ホワイトが率い、アクセル・プラースがプロジェクト管理をルノーのエンジン部門は、2005年にむけて新しいバージョンの72度エンジンを考案した。

    ルノー R25

    2005年型のF1エンジンは、より低い重心、はるかに堅固なインストール、より密にパッケージされたコンポーネント、および軽量を実現するために完全に再パッケージされた。それはメルセデスよりわずかに少ない19,000rpmで約800bhpを供給したが、より少ない燃料(マクラーレンの106kgと比較して98kgのタンク容量を可能にする)と冷却を実現した。

    当時のエレクトロニクスの進歩は急速で、シャシーとエンジンを統合したまったく新しい電子ブレイン『ステップ11』は、前年のマシンよりもはるかに軽量であるだけでなく、4倍の処理能力と10倍のデータ収集容量を特徴としていた。

    シャシーチームはボ・ブベルが率い、ティム・デンシャムがチーフデザイナー、空気力学はディノ・トソが率いた。このマシンの哲学の不可欠な部分は、最大の安定性のために背中を横切って巨大なリア剛性を生み出すことだった。狭角エンジンはその一部だった。

    他チームで使用されている一般的な90度エンジンと比較して、狭角V型エンジンシャシーの横剛性は、垂直剛性のプロポーショナルペナルティよりも大きかった。取り付けに関係なく、エンジン自体の剛性も向上した。

    剛性をさらに高めるために、2つのカーボンファイバーストラットがギアボックスの前部をコックピットの後ろのシャシーにつないだ。ギアボックスは必要な構造剛性を与える上で重要な部分であり、R25の非常に強力なチタンギアボックスケーシングは長く、比較的重く、望ましい後方に偏った重量配分を与えていた。

    当時のほとんどのF1マシンは可能な限り前方に重量を稼ごうとしており、2005年までに約47/53のフロント/リアに到達していた。ルノーは、約42/58の配分とした。つまり、車の総重量の5%をライバルのデザインよりもリアアスクルに配置しました。

    これは、以前の広角エンジンの強さの一部であった素晴らしいトラクションを維持するのに役立った。長いギアボックスは、2005年のすべてのマシンの中で最も長いホイールベースを備えたマシンに対応し、リアへの重量配分にも役立つとともに、ダウンフォースを生成するさらに多くのアンダーボディエリアを生み出した。

    エンジンのフレンドリーなトルクカーブは、素晴らしいトラクションと相まって、ロケットのようなスタートと優れた低速コーナーパフォーマンスを保証する優れたドライバビリティをもたらした。そのトルク曲線により、ギアボックスは、他チームが7速を必要とするなか、6速を採用した。

    珍しい重量配分とリアの巨大な構造剛性により、マシンには非常に明確なハンドリング特性が与えられた。アンダーステア傾向にあり、フロントタイヤへの負荷が軽い特性は、フロントヘビーのマシンよりもロードに時間がかかった。しかし、一度負荷がかかれば、それらは与えられたレベルの負荷に対してより多くのグリップを生成するポテンシャルがあった。

    したがって、多くのステアリングロックが必要な低速コーナーへのフロントタイヤのグリップのゆっくりとした構築を高速化するために、フェルナンド・アロンソは通常、ステアリング入力に対して非常にアグレッシブな走りをしていた。これにより、アロンソはできるだけ早くマシンの大きなトラクションを利用できるようになった。一方、ジャンカルロ・フィジケラはよりクラシックなスタイルではマシンをすぐに負荷をかけることができなかった。

    一般的にF1マシンの重量配分は、フロント/リアのエアロバランスに十分に合わせる必要がある。特にマクラーレンがこれらのコンポーネントの輪郭を広く描き始めていたのに対し、ルノーR25のフロントウイングとブレーキダクトは比較的シンプルだった。

    フロントウィングは、マシンのフロアへの空気の流れを最大化することに集中され、マシンの後部にダウンフォースの焦点に当てられた。フロントウィングの翼弦面積は最大許容値ではなく、比較的シンプルなツインプレーン/シングルスロットギャップ設計だった。これはすべてマシンのダウンフォースの大部分をリアから引き出す必要性によって推進された。

    マシンのフロントで利用可能なすべての気流がフロントウィングからのダウンフォースの作成に使用されていたわけではなく、“フローコンディショナー”(鼻の上部から出ている耳のようなエクステンション)が、より多くの流れをマシンのリアへ送った。

    レギュレーションのフロントウィング幅は、現在よりもはるかに狭く、ウイングはタイヤの内側のエッジとほとんど重ならかった。これは、気流の焦点がインボードにあることを意味し、バージボードを通過するフロアへの流れを最大化した。アウトウォッシュは2009年の規則で導入されたより広いフロントウィングではじめて大きな関心領域となった。

    ルノー R25 Vキール

    フロア下への流れを最大化するために、インボードエンドで空気力学的に最も混乱の少ないフロントサスペンション取り付けポイントの継続的な調査が行われた。何年もの間、標準的な方法は、モノコックの中央の“キール”に両側の下部ウィッシュボーンが取り付けられていた。

    2001年にザウバーが“ツインキール”を導入。これにより、両側に1つずつある2つの小さなキールが、ノーズ下の中央部分を妨げることなく保持できた。だが、空力的には優れていた半面、構造的には妥協したものだった。

    だが、マクラーレンがシャシーの高さを下げ、内側のウィッシュボーンマウントを上げたことで、キールをまったく必要としない非常にファッショナブルなものとなった。エイドリアン・ニューウェイ発案の“ゼロキール”は空気力学的に非常に効果的だったが、サスペンションの形状に制限をもたらした。

    R25で、ルノーはVキールという独自のソリューションを導入した。ルノーのテクニカルディレクターを務めたボブ・ベルは「Vキールは、両方のシステムの長所を組み合わせているため、このジレンマに対する非常にエレガントなソリューションであると信じている。フロントサスペンションに適したメカニカル構成を維持しつつ、構造上のペナルティを最小限に抑えながら、空気力学的な利点を維持している」と概説している。

    2005年のマクラーレンは概して非常に高速なマシンだったが、ルノーR25は素晴らしく信頼性が高く、アロンソがほぼ完璧なシーズンを開始するのに十分な速さだった。フェルナンド・アロンソは、アップデートされたR26で2006年にこの偉業を繰り返した。

  • F1:2025年の次世代F1パワーユニットではMGU-Hを廃止へ

    F1:2025年の次世代F1パワーユニットではMGU-Hを廃止へ

    F1を統括するFIA(国際自動車連盟)は、2025年に刷新が予定されているF1パワーユニットでは今後こそMGU-Hを廃止すべく準備を進めている。

    F1は、2014年にレギュレーションを変更。従来の”エンジン”にあたる内燃機関(ICE)にエネルギー回生システム(ERS)を併用したハイブリッドシステム「パワーユニット(PU)」が導入された。

    当初、F1は2021年に導入予定だった新レギュレーションでMGU-Hの廃止を含めた“安価・シンプル・大音量”のエンジンを導入して、新たなエンジンメーカーの参入を促そうとした。しかし、エンジンサプライヤーの反対を受け、ほぼ2014年から変更のないF1パワーユニットを継続することが決まった。

    スペインのF1記者であるアルバート・ファブレガスは、MGU-Hは、画期的なテクノロジーであるものの、F1にとって明らかに弱点であると説明。この技術は高価で複雑なものであり、グリッド上のギュアップを悪化さえ、新たなエンジンメーカーがF1に参入する妨げになっていると語った。

    FIA会長のジャン・トッドは、できれば2025年以前にもMGU-Hを廃止したいとの考えを持っているようだ。だが、新型コロナウイルスのパンデミックによりF1はレースが開催できない状況となっているおり、現時点ではF1エンジンに関する技術ルールは凍結されることになっている。

    RaceFans によると、パワーユニットメーカーがF1パワーユニットをアップグレードできる頻度を徐々に制限し、2023年に設計を完全に凍結させる新しい規則が検討されている。

    以前は、各F1パワーユニットの設計はシーズンごとに承認を受ける必要があった。しかし、今後、一部のコンポーネントは1年以上使用されるため、この要件は廃止されることになる。

    F1パワーユニットメーカーは、2021年、2022年、および2023年に、エンジン、ターボ、およびMGU-Hの新しい仕様を年に1回導入することが許可される。それ以降のシーズンはその仕様が凍結される。

    MGU-K、エネルギーストアおよびコントロールエレクトロニクは、より厳しい制限の対象となる。チームは、2021年末までにそれぞれに新しい設計を導入し、2022年と2023年の2年間のために新しい仕様を導入した後、凍結される。

    MGU-Hとはi
    MGU-Hは、エンジンから出る排気の熱をエネルギーに変換する。通常、エンジンの燃焼室を出た高温の排気は、排気管を通じて大気に放出される。この熱エネルギーを再利用するために、専用のモーター/ジェネレーターユニットを作動させて電気を作っているのが熱エネルギー回生システム。このユニットは、MGU-Hと呼ばれている。MGU-Hの「H」は、Heatの略で「熱」(排熱エネルギー)を意味している。

    ターボ車の場合、減速を終えて次に加速しようとアクセルを踏んでも、排ガスの流量が増えてタービンが本来の性能を発揮するのに一定の時間を要してしまう(ターボラグ)。そこで、MGU-Hを利用してコンプレッサーを回転させ、タービンが排気の到達を待たずに機能させることで、ターボラグの解消を行っている。

    全開加速時は、タービンに供給される排気エネルギーが増えるため、エンジンが必要な空気を圧縮するためのコンプレッサーの仕事を上回る場合がある。その際、使いきれなかった排気エネルギーによってMGU-Hで発電し、その電力を、直接MGU-Kに送る。MGU-Hでの発電量は制限されておらず、バッテリーの充放電エネルギー制限に縛られることなく、エンジンにMGU-Kの出力を上乗せして走ることができる。言い換えれば、余った排気エネルギーを、効率良く加速に使うことができる。コーナー出口の全開加速では、MGU-Hからだけでなく、バッテリーからもMGU-Kに電力を供給する場合がある。こうすることで、MGU-Kをレギュレーションで決められた最大出力(120kW)で駆動し、フル加速することができる。

  • フェラーリF1、2020年型エンジンに20馬力以上アップの改良との報道

    フェラーリF1、2020年型エンジンに20馬力以上アップの改良との報道

    フェラーリF1は、7月のオーストリアでシーズン再開時にプレシーズンテストよりも20馬力以上パワーアップさせたF1エンジンを搭載することを目指していると報じられている。

    F1バルセロナテストで、フェラーリF1はライバルに比べて直線スピードがかなり欠けていた。フェラーリは、その理由を2020年F1マシンの開発の焦点をダウンフォースに合わせたためと説明していたが、多くは2019年F1エンジンの合法性スキャンダルによってパワーを失ったと予想していた。

    マクラーレンのF1スタッフに新型コロナウイルスの感染者が出たことによって開幕戦オーストラリアGPの中止になって以降、特にイタリアでは感染が拡大したことで、フェラーリのマラネロのF1ファクトリーは早期に閉鎖を余儀なくされたが、先週の木曜日から稼働を再開している。

    La Gazzetta dello Sport は「フェラーリはエンジンを前進させることために1日3交代制で取り組んでいる」と報道。

    「最新バージョンのF1エンジンがオーストリアですでにデビューできるとしたら、それは素晴らしい利点になるだろう。理論的に今後数週間の開発で約20馬力が得られるはずだ」

    同紙は、パワーブーストの鍵は“燃料と酸素の混合”をより最適化する“新しいシリンダーヘッド”になると報じている。

    また、フェラーリF1は、ソフトウェアの変更、空力の修正、特により幅の狭いノーズと空気取り入れ口についても優先的に作業していると付け加えた。

  • F1:現行F1パワーユニットの開発を2023年で凍結へ

    F1:現行F1パワーユニットの開発を2023年で凍結へ

    F1は、新しいエンジン規則の導入に先立ち、2023年以降は現行F1パワーユニットの設計を凍結することを計画している。

    RaceFans によると、パワーユニットメーカーがF1パワーユニットをアップグレードできる頻度を徐々に制限し、2023年に設計を完全に凍結させる新しい規則が検討されていると報じた。

    以前は、各F1パワーユニットの設計はシーズンごとに承認を受ける必要があった。しかし、今後、一部のコンポーネントは1年以上使用されるため、この要件は廃止されることになる。

    F1パワーユニットメーカーは、2021年、2022年、および2023年に、エンジン、ターボ、およびMGU-Hの新しい仕様を年に1回導入することが許可される。それ以降のシーズンはその仕様が凍結される。

    MGU-K、エネルギーストアおよびコントロールエレクトロニクは、より厳しい制限の対象となる。チームは、2021年末までにそれぞれに新しい設計を導入し、2022年と2023年の2年間のために新しい仕様を導入した後、凍結される。

    また、F1チームは、シャシー内へのパワーユニットのインストール方法を大幅に変更されないようにする必要がある。

    FIA(国際自動車連盟)は、2014年に導入された現行V6ターボハイブリッド“パワーユニット”規則に代わる新しいエンジンフォーミュラを2025年に導入する計画を立てている。

    現在の設計を徐々に凍結することで、パワーユニットメーカーは新型コロナウイルスの結果として予算が圧迫されているなかで開発コストを大幅に節約することができる。

    変更を詳述する改訂された規制は今週F1チームに回覧され、承認されるとなっている。

  • F1パワーユニットは新規メーカーには複雑で開発コストが高すぎる

    F1パワーユニットは新規メーカーには複雑で開発コストが高すぎる

    現在のF1パワーユニット規則は、新しいメーカーが参入を検討するにはあまりに複雑でコストが高すぎるとモータースポーツUKの責任者を務めるデビッド・リチャーズは語る。

    新型コロナウイルスのパンデミックにより、F1は2021年に予定していた技術面の大改編を2022年まで1年間延長することを決定。F1パワーユニットの燃料ポンプを全チームで標準化するなどの微調整のみにとどめられる。

    当初、複雑なMGU-Hの廃止してより単純化されたF1パワーユニットへの変更が検討されたが、ホンダを含めた現行パワーユニットメーカーが反対。最終的にF1は同じパワーユニット構成を維持することを選択した。

    現在のF1パワーユニットメーカーは、新たなにエンジンを開発するために必要なコストを削減する恩恵を受けられるが、デビッド・リチャーズは、特に新型コロナウイルスによる経済危機を考えれば、現在のF1パワーユニットに開発にかかる初期費用は、エンジンメーカーが考慮できないほど高すぎると語る。

    「そこにたどり着くための投資はとてつもなく大きい」とデビッド・リチャーズは語る。

    「現在の環境では、今日の自動車メーカーによって熟考されることさえないほどだ」

    「誰かが現在のエンジンサプライヤーと同等のものを作るために必要な資金を投資するには、いくつかの後退が必要になるだろう」

    「パワーユニットには、これまでに製造された中で最も洗練された内燃機関が搭載されている」

    また、デビッド・リチャーズは、技術的規制自体が、独立したメーカーが、特に外部投資なしに独自のターボハイブリッドシステムを開発することを制限しているとも考えている。

    コスワースは、エンジンサプライヤーとしてF1に参加した最後の独立系メーカーであり、バーニーエクレストンとFIAからの強力な支援を受けて2010年シーズンに再びチャンピオンシップに復帰しました。

    2014年にF1パワーユニット規制が2014年導入された後、コスワースは、特に、唯一のパートナーチームであったマルシアがフェラーリとの供給契約を結んだこともあり、独自のパワーユニットを生産する予算が足りなかったため撤退した。

    F1が独立したパワーユニットサプライヤーを再び適切に導入できるかと質問されたデビッド・リチャーズは「今日のような技術規則でなければ可能だと思う。とにかくあまりに複雑すぎる」と語った。

  • F1チーム、空力開発ハンデやオープンソースパーツの導入に合意

    F1チーム、空力開発ハンデやオープンソースパーツの導入に合意

    F1チームは、新型コロナウイルス危機によってF1自体が共倒れしてしまうことを避けるために予算上限の引き下げや空力開発のハンデキャップシステムを含めた抜本的なコスト削減策に合意した。

    BBC Sport の報道によると、F1チームは5月22日(金)に電子投票を実施し、提案された様々なコスト削減策を変更を受け入れることに同意したという。

    2022年に導入が延期された新F1レギュレーションは、シャシーとエンジンのための技術規則、競技規制、より広いコスト制限をカバーする財政規則から成り立つ。

    今月初め、F1のマネーディングディレクターを務めるロス・ブラウンは、F1チームが予算の上限を1億7,500万ドルから1億4,500万ドルに削減する提案を支持したことを明らかにしていた。

    予算上限をめぐる争いは激しく、特にフェラーリは従業員に与える影響のために制限を大幅に削減することに強く反対している。最近、フェラーリのF1チームの代表マッティア・ビノットは1億4500万ドルという予算上限は、チームが考えられる最低限の数字だと語っていた。

    マッティア・ビノットは「1億4500万ドルというレベルは、昨年6月に発表されたものと比較して、すでに新しくて厳しい要求だ」と Guardian に語った。

    「特に人的リソースの観点から、さらに大きな大きな犠牲なしには成しえないことだ。我々は予算上限がさらに引き下げられ、レースのDNAを配備するために他のオプションを検討する必要があるような立場に置かれたくない」

    しかし、フェラーリの初期の抵抗はあったものの、全10チーム、FIA、F1上層部の数週間の及ぶ議論の末、1億4500万ドルへの予算上限に引き下げが電子投票にとって正式に合意に至った。

    マクラーレンのようなチームは予算上限をさらに引き下げたいと考えているが、段階的に引き下げるという妥協案に落ち着いたようだ。予算上限は2020年に1億4000万ドル、2023年には1億3500万ドルと年間500万ドルずつ引き下げられるとみられる。

    過去数週間の焦点は予算上限の引き下げだったが、FIA会長ジャン・トッドが支持する“新経済政策”にはF1の改善を目的としてその他のレギュレーションが含まれている。

    F1は2020年のシャシーを2021年シーズンに引き継ぐことで合意しているが、開発トークの導入、空力ハンディキャップシステムの導入やオープンパーツの許容に関するルールなど、さらなるコスト削減の変更が支持された。

    空力開発のハンディキャップシステムは、コンストラクターズ選手権の順位に基づいてF1チームが風洞とCFDで利用できる時間を制限するというもの。トップチームの時間を制限し、順位が下位になるに従って、時間制限が緩和されていく。

    以前、F1はサクセスバラストなどのより明白なハンディキャップシステムを検討してきたが、空力開発にハンディキャップを設けるという計画はそれほど人工的でなく、グリッドのギャップを縮めることに役立つことが期待している。

    Auto Motor und Sport の説明によると、空力開発ハンディキャップシステムは「トップ3チームは風洞を70%の時間使用することを許可される。これは現在すべての人が利用できる制限だ。4位は75%、5位は80%と続く。9位と10位は100%の風洞時間を利用でき、空力不足を補うことが期待されている」という。

    また、F1チームはオープンソースパーツというアイデアを支持。これにより、ステアリングコラムやペダルなどの標準タイプのアイテムの設計が共有されるため、小規模チームは研究開発コストを節約できる。

    F1チームは変更を承認したが、この件はFIA 世界モータースポーツ評議会にて正式に承認される必要がある。FI世界モータースポーツ評議会の投票は来週行われる予定となっている。

  • F1:アラン・プロスト、カスタマーカーに反対 「考えられない」

    F1:アラン・プロスト、カスタマーカーに反対 「考えられない」

    元F1ワールドチャンピオンのアラン・プロストは、新型コロナウイルス危機のなかで“カスタマーカー”がF1の解決策になる可能性があるという提案に反論した。

    予算上限の引き下げに反対するレッドブルのクリスチャン・ホーナーとフェラーリのマッティア・ビノットは、小規模チームが大規模チームから1年落ちのF1マシンを購入するだけでコストは大幅に削減できると考えている。

    だが、現在、ルノーF1チームのディレクターを務めるアラン・プロストは、カスタマーカーのアイデアに反対している。

    「F1のDNAはコンストラクターにある」とアラン・プロストは L’Equipe に語った。

    「我々はより多くの標準パーツに取り組んでいるが、チームは独自にマシンを作らなければならない。私は標準パーツは悪い考えだとは思わない」

    「しかし、チームが“Bチーム”や小規模チームにマシンを販売するというアイデアは私には考えられません。そうすると、それらのチームは勝つチャンスはなくなるだろう」

    代わりに、アラン・プロストは、小規模チームが巧妙な革新を通じて競争できるようなレギュレーションを作成する必要があると考えている。

    「それは空力モデルを多様化することで実現できる。小規模なチームでも独創的な革新を通じてチャンピオンシップを勝ち抜くことができるはずだ」とアラン・プロストは語る。

    「たとえば、私は1981年のラスベガスGPでフロントに2つの予選用タイヤを装着してスタートした。レース用のセットでは熱を入れることができなかったからだ」

    「誰もそのアイデアを再現できなかったはずだ。なぜなら、それは私のマシンの特性とドライビングスタイルによって機能したからだ」

    「我々に必要なのは、相手にコピーされることなく開発できるようにすることだ。情報の供給を減らしながら、革新とドライバーを最前線に戻す必要がある。ドライバーの本能が再び役割を果たすべきだ」

  • F1マシン列伝:BMWザウバー F1.08 “自ら捨てたタイトルへの挑戦権”

    F1マシン列伝:BMWザウバー F1.08 “自ら捨てたタイトルへの挑戦権”

    BMWザウバーの2008年F1マシン『F1.08』は、現アルファロメオ・レーシングとして存続しているチームにとって最も成功を収めた一台だったが、当時のBMW上層部は自らタイトルへの挑戦権を捨ててしまった。

    BMWは、2005年末にザウバーを買収してBMWザウバーとして参戦。新チームはスイスにあるザウバーのファクトリーと風洞施設を引き続き使用してシャシー開発をし、ミュンヘンのBMWファクトリーでエンジンの開発をするという体制を採った。

    BMW F1.08は、前年戻るの正常進化版だが、スーパーコンピュータを備えた風洞施設を活用して様々な空力パーツが投入された。フロントノーズにはマクラーレンが考案した“ホーンウイング”が搭載され、3層構造のフロントウイングは、ノーズから吊り下げるステーが2段目のプレートに接続される特徴的な構造。サイドポンツーン周辺には多数のフィンやミニウイングが搭載された。

    ペトロナス、インテル、セルティーナ、DELL、クレディスイスのロゴが掲載されたBMWザウバー F1.08のカラーリングは美しさも兼ね備えていた。

    前年にフェラーリ、マクラーレンに次ぐポジションにつけていたBMWザウバーは、2018年シーズンの開幕から速さをみせた。第2戦マレーシアGPではニック・ハイドフェルドがBMWザウバーにとって初ファステストラップを記録し、第3戦バーレーンGPではロバート・クビサが初ポールポジションを獲得。そして、第7戦カナダGPではクビサ・ハイドフェルドの順でチームにとっての初優勝を1-2フィニッシュで飾った。この時点でクビサはポイントリーダーとなった。

    しかし、BMW上層部はレギュレーションが大幅に変更される2009年を最大のチャンスとみなし、早々に開発の焦点を次シーズンにむけた。その結果、パフォーマンスは徐々に低下した。

    最終的にロバート・クビサはチャンピオンを獲得したルイス・ハミルトンと23ポイント差のランキング4位、ニック・ハイドフェルドは6位という結果。クビサとハイドフェルドの2人あわせて11回もの表彰台を獲得し、前年よりも3ポイント多くのを獲得したものの、フェラーリから38ポイント差のコンストラクターズランキング3位でシーズンを終えた。

    迎えた2009年、BMWザウバーはトップに近づくことすらできずにシーズン中盤にBMWはF1から撤退。2008年に大きなチャンスを失ったことが明らかとなった。

    BMWザウバー F1.08 (2008年のF1世界選手権)BMWザウバー F1.08 (2008年のF1世界選手権)BMWザウバー F1.08 (2008年のF1世界選手権)BMWザウバー F1.08 (2008年のF1世界選手権)BMWザウバー F1.08 (2008年のF1世界選手権)BMWザウバー F1.08 (2008年のF1世界選手権)BMWザウバー F1.08 (2008年のF1世界選手権)

  • F1関連:FIA、旗色を表示するレインライトシステムを含む安全提案を発表

    F1関連:FIA、旗色を表示するレインライトシステムを含む安全提案を発表

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    IA(国際自動車連盟は)、2019年に発生した重大かつ致命的な28のモータースポーツ事故の調査を実施し、一連の安全勧告を公開した。

    この調査には、昨年夏のF2でのスパ・フランコルシャン大会におけるアントワーニ・ユベールが命を落とし、ファン・マヌセル・コレアが重要を負った悲惨な事故の分析も含まれている。

    FIAの提案した1つには、F1を含めたサーキットレースに関連するすべてのマシンに必須となっているマシン後部のレインライトで使用する色数を増やすことで、サーキットのステータスを反映し、ドライバーにレースコントロールによって示される旗の視認性を向上させるというものがある。

    例えば、レースが黄旗状態になった場合、レインライトは黄色に変わる。また、先行ドライバーが黄旗区間に入るときに減速を促す警告を示すこともできるとしている。

    FIAは「さらなるテストと調査が必要だが、レインライトの使用方法を調整することで、ドライバーへの通知時間を短縮し、通知の信頼性を向上させ、黄旗が提示された際に、ドライバーが適切反応をすることができるようにする」と声明で述べた。

    また、FIAは“インシデント発生後の協調したマシンのパワー減少や出力転換”を通じて、マシンをまとめて減速させる自動システムの使用を検討している。

    昨年のスパでのアントワーヌ・ユベールの致命的な事故は、ジュリアーノ・アレジが見舞われたパンクよって引き起こされた一連のイベントの最終な結果だった。したがって、FIAは、リアルタイムのタイヤ空気圧監視の改善に安全対策の一部を集中させた。

    このシステムは「パンクの結果としてマシンのコントロールが失われる可能性を軽減するため、タイヤの状態に関する情報、特にタイヤの現在の内圧に関する情報をドライバーに提供し、コントロールの喪失を回避するためにドライバーがより早く適切に速度を調整するためのより大きな機会を提供”できるように配備されるように設定される」ものになるという。
    今回のFIAの推奨事項の中心にあるのは、シングルシーターターマシンのサバイバルセルに適用されるより厳しい衝突試験であり、その前面と側面に関する構造の総エネルギー吸収能力の向上に重点が置かれている。

    「このプロセスはすでにF1、F4、フォーミュラEで進行中であり、F2およびF3のアクションは次のマシンのアップデートに組み込まれる」とFIAは述べた。

    「この研究を補完するものとして、新世代の側面衝突構造の研究を開始した。目標はシングルシータータイプのマシンのエネルギー吸収能力をさらに高めるために高い確率で起こりうるマシン対マシンの衝突でアクティブになる新しい設計となる」

    「正面衝突構造と同様に、サバイバルセルの仕様は互換性を確保するために進化する」

    「フロントウィングの設計、特に典型的なウィング・トゥ・ノーズの取り付け方法に関して位は、完全なフロントウィングアセンブリの損失とこの種の故障に関連する安全上のリスクを軽減するために見直しが計画されている」

    この作業では、次世代のシングルシーターカーに“制御された故障”ポイントを含むフロントウィングの設計を組み込むことができるかどうかも検討される。この場合、フロントウィングの特定の部分だけが外れ、“アセンブリへの負荷、特にノーズマウントの負荷が軽減される”としている。

    ヘッドレストデザインの“保持の堅牢性を高める”ための研究も進行中であり、事故の際に大きなデブリが脱落しないようにする“テザリング”ソリューションが調査されている。

    さらに、サーキットの設計については“滑り止めや高摩擦路面の使用を含め、ランオフエリア内でコントロールを失ったマシンの速度を落とすための新しい、特に追加の効率的な減速ソリューション”が調査される。また、0~20度の低い衝撃角度用に特別に設計されたバリアシステムを含め、バリア衝撃性能を最適化するための実物大の試験を計画している。

  • F1マシン列伝:マクラーレン・ホンダ MP4-30 “チーム史上最弱マシン”

    F1マシン列伝:マクラーレン・ホンダ MP4-30 “チーム史上最弱マシン”

    マクラーレンの2015年F1マシン『MP4-30』は、チームの歴史のなかで最弱のマシンとして名を残すことになった。

    2015年、ホンダはマクラーレンのワークスエンジンパートナーとして2008年以来7年ぶりのF1復帰。1992年のMP4/7A以来となる“マクラーレン・ホンダ”のコンビが復活。だが、過去に黄金時代を築いた“マクラーレン・ホンダ”への期待は脆くも崩れ去った。

    マクラーレン MP4-30は、空力メリットを得るためにマシン後部をタイトに絞り込んだ“サイズゼロ”コンセプトを採用。ホンダはメルセデスと同じ“スプリットターボ方式”を採用し、非常にコンパクトなパワーユニットを設計した。

    しかし、ホンダのF1パワーユニットは、そのアグレッシブな設計ゆえに冷却系の問題が発生。また、シリンダーバンク内に収められたコンプレッサーを小型化した結果、MGU-H(熱エネルギー回生)の発電量が不足し、デプロイメントの問題にも悩まされた。
    マクラーレン・ホンダ MP4-30は、カラーリングはボーダフォンカラー以前のMP4-20に近いノーズに赤い縁取りのシルバーアローカラーで開幕を迎えるが、第5戦スペインGPで、グラファイトグレーを基調とした新カラーリングに変更された。ノーズは前方へ低く長く伸びたデザインを採用したが、第8戦オーストリアGPより先端に突起のついたショートノーズに変更された。

    プレシーズンテストでは走り始めからトラブルが多発。合計周回数は参加9チーム中最下位。開幕戦オーストラリアGPでは気温上昇による熱害を避けるため、パワーユニットをセーブして走行。決勝はプレシーズンテストでクラッシュしたフェルナンド・アロンソの代役のケビン・マグヌッセンがスタート前にリタイア、ジェンソン・バトンは完走11台中最下位だった。

    第6戦モナコGPでバトンが8位入賞し、初ポイントを獲得。第8戦イギリスグランプリではアロンソが10位入賞した。第10戦ハンガリーGPでは、フェルナンド・アロンソが5位入賞、ジェンソン・バトンが9位入賞となり2015年シーズン初のダブル入賞となった。

    第11戦ベルギーGPでは新スペックのエンジンを投入。部品交換によるグリッド降格ペナルティが2台合計105グリッド(アロンソ55・バトン50)に達した。だが、パフォーマンス不足は否まず、ホンダの地元レースである第14戦日本GPでは、マシンの遅さに苛立ったフェルナンド・アロンソが、無線で叫んだ「GP2エンジン」というフレーズは、F1史に悪名高い無線のひとつとして残ることになった。

    最終的に新生マクラーレン・ホンダは、6回の入賞を果たすにとどまり、29ポイントの獲得でコンストラクターズ9位とチーム史上最悪の結果でシーズンを終えることになった。2回のF1ワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソも11ポイントの獲得で17位と、ミナルディでのデビューシーズン以外では最悪の結果となった。

    マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)マクラーレン・ホンダ MP4-30 (2015年のF1世界選手権)