カテゴリー: F1マシン

  • 【動画】 F1マシンはF2やF3と比較してどれくらい速い?

    【動画】 F1マシンはF2やF3と比較してどれくらい速い?

    F1マシンは、F2やF3と比較してどれくらい速いのか? そんな疑問に答えるべく、F1公式サイトが同サーキットでの走行を比較した興味深い動画を公開した。

    モータースポーツのピラミッドの頂点に君臨するF1。近年、そのスピードはさらに増し、数々のサーキットでコースレコードを更新している。

    では、実際に他のシングルシーターと比較してどれくらい速いのか? 

    F1公式サイトは、カタルニア・サーキットでのF1、F2、F3それぞれの予選セッションのオンボード映像を比較した動画を公開。

    F1はルイス・ハミルトン(メルセデス)、F2は周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)、F3はオスカー・ピアストリ(プレマ)の走行が選ばれた。

    1周4.655mのサーキットで、F1は1分15秒584を記録。F2は13秒遅れの1分28秒601、F3は17秒遅れの1分33秒286を記録している。

  • F1:予選モードの禁止は規約の“抜け穴”を封じるための対策

    F1:予選モードの禁止は規約の“抜け穴”を封じるための対策

    F1エンジンの“パーティモード”の禁止の詳細が明らかになり、各チームはF1イタリアGPから瞬間的なパワーブーストが使用できなくなる。

    Motorsport-Total.com の記事によると、FIA(国際自動車連盟)の最高技術責任者であるニコラス・トンバジスは、先週のF1チーム宛ての書簡で、“特定のルール”を回避するためにエンジンセッティングが誤用される可能性があることを“ますます懸念している”と伝えた。

    書簡では、F1イタリアGPからは「意のままに異なるエンジンモードに切り替えることはもはや不可能となり、予選とレースは同じ基本セッティングで争わなければなりません」とし、インラップおよびアウトラップ、またはセーフティカーおよびVSCフェーズはその例外となることが付け加えられている。

    これにより、予選ラップや決勝での重要な局面でよりアグレッシブなエンジンモードしたり、エンジンの耐久性を維持するためにパワーを下げるといった動きができなくなる。

    改訂されたルールを説明する新しい技術規則TD / 037-20では、3つの抜け穴を塞ぐために発行された。

    Motorsport-Total.comは、次のように説明している。

    ①技術規則の第2.7条
    『競技参加者は、競技会期間中いかなる時でも自己の参加車両が本規則に完全に合致していることをFIAテクニカルデリゲートおよび競技審査委員会に立証する義務がある。安全に関わる特性を除き、ハードウェアあるいは素材の物理的査察により、車両の設計、構成要素および機構は、本規則に合致していることが証明される。規則への合致を保証する手段として、ソフトウェアの査察の結果を機械的設計の根拠とすることはできない。それらの性質上、電子システムの規則遵守は、ハードウェア、ソフトウェアおよびデータの査察によって評価される』

    これは、F1チームが各自のマシンがルールに準拠していることをいつでも信頼できるものにする必要があるという証明の負担についての一文。ガイドラインでは、異なるエンジンモードを使用する場合、これは“ほぼ不可能”となる。

    ②競技規則 第27.1条
    『ドライバーは、1人で援助なしに運転しなければならない』

    異なるエンジンモードを切り替える場合、ドライバーはレースエンジニアの指示に従って行動しており、“1人で援助なし”に違反することになる。

    ③競技規則 付則4
    『2017-2020年パワーユニット公認』

    F1のパワーユニットは公認されている。さらなる開発は、信頼性の向上に役立つ場合にのみ許可される。現在、FIAは、エンジンが信頼性を高めるよりアグレッシブなモードで実行され、その後、信頼性が調整される場合、それもパフォーマンスの問題であると主張している。

    実際のエンジンパフォーマンスに関して、“予選モード”の禁止は、シルバーストンで外部の専門家によって測定された1,000馬力のピークパワーが過去のものになることを意味する。

    シルバーストンでの予選で、メルセデスのF1パワーユニットは“パーティーモード”で最大1,022馬力を発揮したとされている。予選Q3でメルセデスのF1パワーユニット、ホンダより28馬力、ルノーより37馬力、フェラーリより42馬力多かった。

  • F1:予選モード禁止の延期はホンダF1とメルセデスからの要請

    F1:予選モード禁止の延期はホンダF1とメルセデスからの要請

    FIA(国際自動車連盟)は、予選モードの禁止をF1イタリアGPまで延期したが、そこにはホンダF1とメルセデスが関係していたと報じられている。

    当初、FIAは来週末のF1ベルギーGPから予選モードの禁止を導入する予定だったが、エンジンメーカーにダイナモテストの猶予を与えるためにF1イタリアGPまで1週間延期することをF1チームに通達した。

    報道によると、1レースの延期を求めたのはホンダF1とメルセデスの2社だったと Motorsport.it が報じている。

    ホンダとメルセデスは、エンジンが1つのモードでのみ使用される場合に問題がないことを確認するために、テストベンチでさまざまなエンジンマップを調査するためにより多くの時間を求めた。予選モードの禁止はレッドブル・レーシングが期待を寄せていることだが、ホンダF1はより多くの時間を要した。

    一部のF1チームは、ベルギーGPに新しいエンジンを導入するため、奇妙な状況を作り出す。たとえば、エステバン・オコンは、すでに新しいガイドラインに準拠した新しいエンジンを搭載する。ただし、チームは古いモデルを使用することもできる。

  • F1:予選モードの禁止のF1イタリアGPまで延期で正式に通達

    F1:予選モードの禁止のF1イタリアGPまで延期で正式に通達

    FIA(国際自動車連盟)は、F1エンジンの“予選モード”の禁止を当初予定していた次戦F1ベルギーGPではなく、その一週間後のF1イタリアGPまで延期することをF1チームに通達した。

    この延期は、F1エンジンメーカーが新しい制限に取り組むレース週末に向かう前により多くのダイナモテストを実施する時間を与えるための譲歩となる。

    予選とレースで単一のエンジンモードを使用しなければならないというこの制限は、先週のF1スペインGPに先立ってFIA事務局長であるピーター・バイエルから各F1チームに送られた書簡で概説された。

    『パワーユニットICEモード – 予選とレース間の調整範囲の縮小』という見出しで、ピーター・バイエルは、FIAがF1ベルギーGPの前に発行される技術指令を介してモードを制限すると説明した。

    この変更について、FIAは2つの個別のレギュレーションを参照して正当化している。

    1つ目は、2020年の技術規制の第2.7条 競技参加者の義務 を参照している。

    競技参加者は、競技会期間中いかなる時でも自己の参加車両が本規則に完全に合致していることをFIAテクニカルデリゲートおよび競技審査委員会に立証する義務がある。安全に関わる特性を除き、ハードウェアあるいは素材の物理的査察により、車両の設計、構成要素および機構は、本規則に合致していることが証明される。規則への合致を保証する手段として、ソフトウェアの査察の結果を機械的設計の根拠とすることはできない。それらの性質上、電子システムの規則遵守は、ハードウェア、ソフトウェアおよびデータの査察によって評価される」

    ピーター・バイエルは手紙の中で、「使用されているモードが多すぎて複雑であるため、FIAが特定のイベントの重要な瞬間にPU関連のすべての規制や規定への準拠を監視することは非常に困難である」と述べている。

    2つ目に記載されたレギュレーションは、競技規則の第27.1条『ドライバーは、1人で援助なしに運転しなければならない』に言及している。

    ピーター・バイエルは、「現在実施されているICEモードへの変更は、ドライバーが援助なしに1人でマシンを運転していあにことを意味する可能性がある」と述べた。

    「将来的に上記の懸念に対処するために、我々は予選セッションとレースの間、PUがシングルモードで動作する必要があることを要求する」と絞めた。

    この問題に関する技術指令の草案が今週F1チームに正式に送信されたが、いくつかの質問があり、木曜日の遅くに送信されたバージョンでは開始日が正式にモンツァに変更され、F1チームが情報を収集する時間を与えた。

    あるF1チームの代表は「適切に勝利するのが容易な技術指令ではない。我々はそれを正しく理解する必要がある」とアk経った。

    F1レースディレクターのマイケル・マシは先週末のバルセロナで、FIAが新しいルールを監視できると確信していると語っている。

    また、マイケル・マシは「我々はそれに非常に自信を持っている。そうでなければ、この道を進めなかっただろう」と述べた。

    「特に技術チームがこれに関して膨大な量の作業を行っている。また、4つのパワーユニットの製造元に意見を求めて相談している」

    「現時点で我々は持てる限りの自信を持っている。そうでなければ、その道を進めることはない」

  • F1:予選モードの禁止はイタリアGPまで延期?

    F1:予選モードの禁止はイタリアGPまで延期?

    F1エンジンの予選モードの禁止は、F1イタリアGPまで延期されることになるようだ。

    F1スペインGPの週末、FIA(国際自動車連盟)は突然F1エンジンの“予選モード”を禁止するという計画をチームに通達。これは今シーズンの予選でのメルセデスの圧倒的な強さを抑えるの策だと考えられている。

    メルセデスは、開幕戦から6戦すべてでポールポジションを獲得。そのうち5戦で優勝している。

    だが、ルイス・ハミルトンは「明らかに私たちを遅くするためのものだけど、彼らが望む結果を得るとは思わない」と語っている。

    また、メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ヴォルフは、予選モードの禁止はむしろレースにおける競争力の向上につながるだろうと余裕をみせている。

    「予選の数周でパワーユニットが負うダメージを防ぐことができれば、Q3とレースの一部ラップでのダメージは劇的に下がる」とトト・ヴォルフはコメント。

    「つまり、予選モードでの5周がなくなることで、我々はレースで25周分多くのパフォーマンスが発揮できるようになる。それはパフォーマンス向上になると考えている」

    しかし、予選モード禁止の動きの背景で新たな動きがある。各エンジンメーカーは、ERSシステムの不正行為が疑われている。

    Auto Motor Sportは“許可されている163hpよりも多くの電力がMGU-Kを介してシステムに供給”している可能性があり、“「疑わしい場合はマシンで物理的なチェックが行われることになるだろう”と報道。

    これにより、当初は第7戦F1ベルギーGPで導入とされていたが、まだFIAは技術指令は出しておらず、第8戦F1イタリアGPまで延期されることになるようだ。

    ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治も、F1エンジンの“予選モード”禁止は延期される可能性があると語っている。

    「詳細は検討中で、ホンダもその一部です」と田辺豊治は語った。

    「我々はレギュレーション、それらがどのように監視されるか、メーカーがどう思うかについて話をしています。実現はできると思いますが、監視は難しいと言った感じでしょうか」

    「チームとメーカーの意見が一致すれば、ベルギーからになるでしょう。それが達成できなれば、延期される可能性があります」

  • ホンダF1も調査対象…ERSシステムに新たな不正行為疑惑

    ホンダF1も調査対象…ERSシステムに新たな不正行為疑惑

    F1は、予選モード禁止とともにERSシステムの新たな“不正行為”論争が勃発する可能性がある。

    Auto Motor und Sport は、F1の4つのエンジンメーカーは、今週FIA(国際自動車連盟)からエネルギー回生システムに関する情報を提供するように命じられたと報道。具体的にはメルセデス、フェラーリ、ホンダ、ルノーは高電圧回路に属さないすべての補助回路の図面と3次元コンピューター支援設計(CAD)ビューを提供する必要があるという。

    「FIAは、エネルギーマネジメントに関して1つ以上のルールが守られていないとの疑いを抱いている。FIA代表者の要求は日常的な調査にはあまりに具体的すぎる」と Auto Motor Sport は報じている。

    「電気的測定を意図的に変更するために考案された測定またはシステムは重大な規制違反と見なされる」

    「昨年、フェラーリが燃料流量の測定で不正行為をした言われたものと類似しているように見える。センサー信号は、FIA測定デバイスに報告されたよりも多くの燃料を噴射できるように操作されたと言われている」

    この報道を要約すると“許可されている163hpよりも多くの電力がMGU-Kを介してシステムに供給する”ことによってルール違反が行われている疑いがあることを示唆している。

    今週、4つのエンジンメーカーは情報を提供するが、「疑わしい場合はマシンで物理的なチェックが行われることになるだろう」と Auto Motor Sport は主張している。

    「突然の不信は多くの疑問を引き起こしている。FIAが実際に暗中模索しているのか、もしくは1つ射儒のエンジンメーカーがグレーゾーンを利用している」

    「これまでのところ、4つのエンジンメーカーのいずれもシーズン途中でルールを変更する必要があると不満を漏らしていないことからも示されている。通常であれば、それは抗議を引き起こしただろう」

    「しかし、FIAはERSシステムの調査を利用してエンジンモードの変更計画を正当化することも可能だ」

    ルール変更とは、F1エンジンの“予選モード”設定の禁止の可能性に言及したものだ。特にメルセデスはポールポジションをかけた予選Q3でエンジンパワーを大幅にアップさせている。

    エンジンメーカーは、これらの短期的なパフォーマンス補助の開発に何年も費やしてきたが、エンジンへの負担の増大とそれに伴う燃料使用の増加はレースであまり役に立たないことを意味しる。

    先週のレポートでは、FIAは2021年から新レギュレーションで予選モードを禁止することをチームに通知したとされ、早ければF1ベルギーGPからそのルールは適用されるとされている。

  • F1:エンジンメーカー4社のエネルギー回生システムの合法性を調査

    F1:エンジンメーカー4社のエネルギー回生システムの合法性を調査

    F1は、エンジンメーカー4社の2020年仕様のエネルギー回生システムの合法性を調査していると Auto Motor und Sport は報じている

    先週のF1スペインGPの週末では、まだ技術指令の正確な文言は不明だが、次戦F1ベルギーGPからF1エンジンの“予選モード”の禁止が計画されている。

    「確かなことは、エンジンメーカー全4社が8月21日までにERSシステムに関する詳細情報をFIAサーバーにアップロードしなければならないことだ」とF1ジャーナリストのマイケル・シュミット氏は語った。

    予選モードの禁止によって最も多くを失うのはメルセデスだと広く考えられているが、ルノーも2020年のF1エンジンで予選モードの使用頻度が高いとされている。

    「この禁止に関連していくつかのことがある」とルノーF1のチーム代表シリル・アビテブールは Canal Plus に認めた。

    「FIAは、チームとのこのいたぎごっこにおいてますます困難になっている。ルールを施工するものは誰であってもすべてがレギュレーションに準拠していることを確認するために十分なデータを持っている必要がある」

  • レッドブル・ホンダ RB16:暑さ対策に優れたボディワーク

    レッドブル・ホンダ RB16:暑さ対策に優れたボディワーク

    レッドブル・ホンダ RB16が、高い気温のなかで競争力を発揮できている理由を Formula1.com でマーク・ヒューズが深堀した。

    新型コロナウイルスの世界的な流行によって、2020年のF1世界選手権は改訂され、夏の暑い時期にヨーロッパでのレースを迎えている。レッドブル・ホンダはそのようなコンディションで強さを見せている。

    気温の高いときは、メルセデスのレッドブル・ホンダに対する優位性は狭まり、シルバーストンでのF1 70周年記念GPではレッドブル・ホンダがメルセデスを抑えて勝利。F1スペインGPでもメルセデスの2台の割って入った。

    2つのレースでの競争力の大きな差を生んだのは温度に敏感なタイヤへの負荷だが、適切な冷却を維持するためのボディワーク処理も関わっている。

    例として、マクラーレンはその2戦でカルロス・サインツの冷却問題に苦しんでおり、シルバーストンでは冷却のあめにボディワークに穴をあけ、それによって1周あたり0.15秒(レース距離で約8秒)のロスを生んだ。

    その点に関して、レッドブル・ホンダ RB16はほとんど気づかれないほどの細部までこだわっており、それが暑い気候に貢献しているとマーク・ヒューズは分析する。

    レッドブル・ホンダ RB16のリアは、外気温を考慮して非常にタイトに閉じられている。それは下の図が示すように、コックピットのすぐ横の隠れた出口によって部分的に説明できる。
    レッドブル・ホンダ RB16 冷却
    側面と背面から見ると、ボディワーク空力輪郭制御が、部分的に出口を隠していることがわかる。(入口は青い矢印で示され、下の画像では赤で出口になっている)。
    レッドブル・ホンダ RB16 冷却口
    冷却能力は、入口空気質量と出口空気速度の関係によって決定する。これを効率的なスイートスポットに組み込むことができれば、必要なボディワーク開口部の量を減らすことができる。

    また、レッドブル・ホンダは、最近の開発で冷却に関するものだけでなく、フロントウイングのわずかに変更されたフットプレートなどが含まれる。

    F1イギリスGPで導入されたフロントウイングのフットプレートは、以前のコンポーネントよりも著しく平坦でアーチが少なく、フェラーリなどのチームが空気の流れを微調整するために以前に採用していた水平指が特徴。ステアリングロックが適用されるときに、フロントのグリップが極端に上昇することを抑えている可能性がある。
    レッドブル・ホンダ RB16 フロントウイング

  • F1基礎知識:フリー走行1回目の読み取り方

    F1基礎知識:フリー走行1回目の読み取り方

    F1スペインGPのフリー走行1回目(FP1)が終了。メルセデスがタイムシートの上位2つを占め、3番手のレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとは約1秒の差がついた。

    フリー走行1回目での作業内容はチームによって異なるが、大半のチームが似通ったパターンで進めており、タイムの参考度が最も低いFP1を通常空力テストや新型パーツの確認、マシンの全体的なバランス調整などに充てている。

    すべてのセッションが重要だが、計3回のFPセッションのうちFP1が最も重要度が低いと言って問題ないだろう。各チームがFP1でレギュラードライバーを下げ、若手ドライバーに走行機会を与えるケースが時折見られるのはこれが理由だ。今回はウィリアムズがテストドライバーのロイ・ニッサニーを走らせている。

    チームは冬季のテストプログラム(2020シーズンは6日間)のあとに現行マシンでインシーズンテストを行うことを認められていない。そのため、必要のあるテストはいずれもレースウィークエンドのFPセッション内で行われることになる。

    FP1では、空気流をテストするために格子状の圧力タップを不恰好な角度であちこちに取り付けたマシンをよく見かける。また、“フロービズ” ペイントも頻繁に見られる。フロービズとはボディワークにスプレーされる薄い蛍光オイルを指し、マシンがガレージに戻ってきたあとに写真を撮影して空気流の状態をすぐに確認するためのものだ。これは現行ボディワークの研究目的で活用されているが、FP1で現行パーツと試作パーツを交互に装着して比較データを収集するケースもよく見られる。

    これが、FP1のマシンが長時間ガレージで過ごしているもうひとつの理由と言える。フロントウイングは5秒もあれば交換できるが、異なるスペックのアンダーフロアやリアウイングなどの複雑な部分の交換には30分かかる場合もあるのだ。

    ここまで紹介した作業の大半は、レースウィークエンドでの必要性よりも長期的な必要性から行われている。しかし、空力テストと並行して、各チームはマシンセットアップの最適化のためにもFP1を活用している。

    各チームは過去のデータや直近のシミュレーター作業から導き出した “ベースライン” セットをサーキットへ持ち込んでいるが、これらには毎回最低限の微調整を加える必要がある。シミュレーターは特定の気温や風向きには対応できず、新たに舗装された路面やその沈下も読みきれないからだ。

    どのようなアプローチで周回するのがベストなのかを見出すのはドライバーやそのレースエンジニア / パフォーマンスエンジニアたちの仕事であり、彼らは車高やロールバーの硬さを調整したり、マシンのメカニカルバランスを変更したりしている。

    このようなセットアップ最適化作業が空力テストと同時進行するケースもあるため、決勝レースに向けたプロセスはFP1から始まっていると言える。

    また、チームはピレリにタイヤセットを “返却”(実際はFPセッション中に配分データ表から消去するだけで、物理的に戻すわけではない)しなければならないため、FPが進むにつれてタイヤセット数は減少していく。天候やその他のトラブルを念頭に置き、チームはFP1開始40分で1セットを返却し、FP1終了時に別の1セットを返却するように定められている。

    各レースウィークエンドでマシン1台が使用できるドライタイヤは合計13セット。内訳は、決勝レースでの使用が義務付けられている2セット、Q3以前は使用できないコンパウンドが最も柔らかいタイヤ1セット、自由選択の10セットとなっている。

    FP1開始直後の汚れていてグリップがないサーキットにいち早くコースインしたがるドライバーはいない。FP1開始直後の路面はコースアウトやマシンにダメージを与えるリスクが大きいばかりか、セッション後半のタイムの参考にもならない。

    そして、FP1開始40分後に返却するFP140タイヤが存在する理由がここにある。このタイヤ(およびルール)は「タイヤセットを消化するか、無駄にするか」と各チームにコース走行を促し、観客にマシンの走行シーンを見せるために設存在する。

  • F1、タイヤ故障を受けて2021年にさらなるダウンフォース削減を計画

    F1、タイヤ故障を受けて2021年にさらなるダウンフォース削減を計画

    FIA(国際自動車連盟)は、シルバーストンでのタイヤ問題を受け、2021年F1マシンのダウンフォースレベルをさらに引き下げることを計画している。

    新しいレギュレーションが2022年まで延期されたことで、来年ピレリは同じ構造のタイヤを3シーズン連続で供給することになる。

    ピレリは2020年のF1世界選手権で異なるタイヤ仕様を導入することを計画していたが、昨年F1チームは2019年のバージョンを維持することを支持して、新構造のタイヤの導入を拒否した。

    しかし、安定したレギュレーションによってF1マシンのパフォーマンスが向上するにつれて、タイヤには追加の圧力がかかるようになっている。

    F1イギリスGPのレース終盤にはルイス・ハミルトン、バルテリ・ボッタス、カルロス・サインツの左フロントタイヤが相次いで故障した。

    FIAは、安全上の理由から2021年にフロアの変更を含めたダウンフォースレベルの削減をすでに計画しrているが、シルバーストンでの問題を受け、さらなる変更を計画している。

    安全上の理由から、FIAは2021年にダウンフォースレベルを削減する計画をすでに立てていましたが、シルバーストーンでの最近の問題により、さらなる変更が求められています。

    また、安全上の理由から変更が行われるため、F1チームの満場一致のサポートは必要とならない

    2.2条では「安全上の理由からFIAによって行われる変更は、通知または遅延なしに有効になる場合がある」と記されている。

    これらの変更の唯一の欠点は、新型コロナウイルス後のチームの財政を保護するためにレギュレーションを安定させる計画であるにも関わらず、F1チームが2021年の設計をさらに調整する必要があることだ。

    FIAのモータースポーツ事務局長のピーター・バイエルがF1チームに送付した手紙では以下のように記されている。

    「最近の出来事により、以前に合意された空力変化では不十分であることが強調されたため、2021年の技術規制の第2.2条で許可されているように、さらなるダウンフォース低減対策を導入する予定だ」

    「これらの規制変更はチームと話し合い、世界モータースポーツ評議会の承認が必要になる(安全上の理由)」

    ピーター・バイエルの書簡では、ダウンフォースだけがリストの主題ではなかった。メルセデスが開拓したF1エンジンの“予選モード”の使用を禁止する意向も記されている。

    予選モードは、8月28日から30日までのF1ベルギーGPで禁止が発効する可能性があるとも報じられている。