投稿者: dbcheck

  • シャルル・ルクレール F1マイアミGP FP1最速 フェラーリ好発進 メルセデス苦戦

    シャルル・ルクレール F1マイアミGP FP1最速 フェラーリ好発進 メルセデス苦戦

    シャルル・ルクレール(フェラーリ)は、2026年F1マイアミGPのフリー走行1回目でトップタイムを記録した。マイアミ・インターナショナル・オートドロームで行われた唯一のプラクティスで、ルクレールは1分29秒310をマークし、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を上回った。

    一方で、チャンピオンシップ首位のキミ・アントネッリを擁するメルセデスは、セッション終盤にパワーユニット関連の問題に見舞われた。

    5週間の中断明け、スプリント形式、さらに規則変更と各チームのアップデートが重なったマイアミ初日は、勢力図の変化を探る重要な90分となった。

    5週間ぶりの実戦再開、FP1は90分に延長
    2026年F1シーズンは、長い4月の中断を経てマイアミGPで再開された。今回の週末はスプリント形式で行われるため、通常のフリー走行は1回のみとなるが、長期ブレイク、最近発表された規則調整、そして各チームのアップデート確認を考慮し、FP1は通常の60分から90分に延長された。

    マイアミ・インターナショナル・オートドロームは全長5.412km。現地時間正午にセッションが始まると、多くのドライバーがすぐにコースインし、ハードタイヤを中心に確認走行を開始した。15分経過時点では、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソとランス・ストロールを除く全車が走行し、ランド・ノリスが1分30秒台半ばでトップに立っていた。

    アストンマーティンはガレージ内でパワー系の問題が確認され、アロンソとストロールの走行開始は20分過ぎまで遅れた。ホンダはエンジン振動の低減と信頼性向上を目的とした追加対策を投入しており、その実効性にも注目が集まった。

    フェラーリとレッドブルが新パーツを確認
    各チームはマイアミに多くのアップデートを持ち込んだが、空力開発を申告しなかったのはアストンマーティンだけだった。フェラーリはFP1序盤に“フリップフロップ”型リアウイングの更新版を披露し、レッドブルも独自の回転コンセプトを投入。メルセデスを追う両チームにとって、マイアミは開発の方向性を確認する重要な場となった。

    セッション開始から30分の時点では、キミ・アントネッリが1分30秒079でトップ。ルクレール、ノリス、フェルスタッペン、ルイス・ハミルトンが続いた。一方、ジョージ・ラッセルは序盤から苦戦し、大きなダブルロックアップでフロントタイヤ2本をフラットスポットさせた。

    その後、ルクレールが1分29秒855を記録してトップに浮上。ハミルトンもフェラーリでタイムを伸ばし、アントネッリに続く3番手につけた。この時点で上位勢はまだハードタイヤからミディアムやソフトへ履き替えておらず、終盤のアタックに向けて余力を残していた。

    ルクレールが1分29秒310で最速
    終盤20分に入ると、多くのドライバーがソフトタイヤへ交換し、各所で自己ベストと全体ベストセクターが更新された。そのなかで最終的に最速タイムを記録したのがルクレールだった。1分29秒310をマークし、フェルスタッペンに0.297秒差をつけてトップでFP1を終えた。

    フェルスタッペンは2番手に入り、今季ここまでのレッドブルの状況を考えれば明るい材料となる内容だった。3番手にはピアストリが続き、フェラーリ、レッドブル、マクラーレンが上位を分け合った。

    ハミルトンは終盤に低速走行中のアウディに遭遇し、アタックを取りやめる場面があったものの4番手。フェラーリ勢は2台ともトップ4に入り、マイアミ初日の主役となった。

    メルセデスは終盤にPUトラブル
    メルセデスはセッション終盤にさらなる問題を抱えた。アントネッリはパワーユニット関連のトラブル対応により、ソフトタイヤでのアタックラップを完了できず5番手にとどまった。ラッセルもソフトタイヤで6番手に入ったが、序盤のロックアップを含め、スムーズなFP1とは言えなかった。

    ノリスはソフトタイヤでのアタック中、最終ヘアピンでアレックス・アルボンのウィリアムズに接近し、コース外へ膨らんだことでタイム更新を断念。現ワールドチャンピオンは7番手に終わった。

    8番手にはピエール・ガスリー、9番手にアイザック・ハジャー、10番手にカルロス・サインツが続いた。フランコ・コラピントとアルボンが11番手、12番手となり、その後ろにハースとアウディのオリバー・ベアマン、ガブリエル・ボルトレト、ニコ・ヒュルケンベルグ、エステバン・オコンが並んだ。

    フェラーリが好発進、メルセデスの信頼性に不安
    マイアミGPのFP1は、フェラーリがアップデートの初期確認で好スタートを切った一方、メルセデスには信頼性面の不安が残る内容となった。ルクレールのトップタイムとハミルトンの4番手は、フェラーリがスプリント週末の初日から競争力を示したことを意味する。

    ただし、唯一のプラクティスであるFP1は90分に延長されたとはいえ、各チームが燃料量、タイヤ、アップデート確認を同時に進めたセッションでもある。スプリント予選では、フェラーリの一発の速さ、レッドブルの改善幅、マクラーレンの実力、そしてメルセデスのトラブル対応が焦点となる。

    マイアミグランプリ

    2026年 F1 マイアミGP フリー走行 結果

    1.シャルル・ルクレール(フェラーリ) – 1分29秒310
    2.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) – 1分29秒607
    3.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) – 1分29秒758
    4.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) – 1分29秒777
    5.キミ・アントネッリ(メルセデス) – 1分30秒079
    6.ジョージ・ラッセル(メルセデス) – 1分30秒100
    7.ランド・ノリス(マクラーレン) – 1分30秒208
    8.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) – 1分30秒587
    9.アイザック・ハジャー(レッドブル) – 1分30秒873
    10.カルロス・サインツ(ウィリアムズ) – 1分30秒930
    11.フランコ・コラピント(アルピーヌ) – 1分31秒015
    12.アレックス・アルボン(ウィリアムズ) – 1分31秒024
    13.オリバー・ベアマン(ハースF1チーム) – 1分31秒091
    14.ガブリエル・ボルトレト(アウディ) – 1分31秒111
    15.ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ) – 1分31秒595
    16.リアム・ローソン(レーシングブルズ) – 1分31秒635
    17.エステバン・オコン(ハースF1チーム) – 1分31秒648
    18.セルジオ・ペレス(キャデラックF1チーム) – 1分32秒047
    19.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) – 1分32秒593
    20.バルテリ・ボッタス(キャデラックF1チーム) – 1分32秒762
    21.アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ) – 1分32秒862
    22.ランス・ストロール(アストンマーティン) – 1分32秒959

  • 【速報】 F1マイアミGP フリー走行 結果・タイムシート

    【速報】 F1マイアミGP フリー走行 結果・タイムシート

    2026年F1マイアミGP フリー走行の結果・タイムシート。現地時間5月1日(金)にマイアミ・インターナショナル・オートドロームで2026年のF1世界選手権 第4戦 マイアミグランプリのフリープラクティスが行われた。

    トップタイムを記録したのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。2番手にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。アストンマーティン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが19番手、ランス・ストロールは22番手だった。

    フェラーリが主導権 ルクレール最速でFP1を制圧
    シャルル・ルクレールが1分29秒310を記録しトップタイム。大規模アップデートを投入したフェラーリが、マイアミの初日から明確な速さを示した。

    フェルスタッペン接近も0.3秒差 レッドブル改善の兆し
    マックス・フェルスタッペンは0.297秒差の2番手。シーズン序盤と比較すると明らかに差は縮まっており、アップデートの効果とマシンバランスの改善が見られる内容となった。

    ピアストリ3番手 マクラーレンも上位争いに食い込む
    オスカー・ピアストリが3番手に入り、トップから0.4秒台。マクラーレンもアップデートを投入しており、フェラーリとレッドブルに割って入る位置につけた。

    ハミルトン4番手 フェラーリ2台体制で上位確保
    ルイス・ハミルトンは4番手で、チームメイトに僅差。フェラーリは1-4体制でFP1を終え、マシンの総合力の高さを印象付けた。

    アントネッリはPUトラブルで伸び悩み
    ランキング首位のアンドレア・キミ・アントネッリは5番手。セッション終盤にPUトラブルが発生し、ソフトタイヤでのアタックができなかったことが影響した。

    メルセデスはトップ3不在 ラッセル6番手
    ジョージ・ラッセルが6番手、アントネッリとともにトップ争いには届かず。依然として速さはあるが、単発のピークではフェラーリに遅れを取った。

    中団はアルピーヌとウィリアムズが健闘
    ピエール・ガスリー8番手、カルロス・サインツJr.10番手と中団上位を確保。アルピーヌとウィリアムズが「ベスト・オブ・ザ・レスト争い」で存在感を見せた。

    レッドブル2台目は苦戦 ハジャー9番手
    アイザック・ハジャーは9番手にとどまり、フェルスタッペンとの差が大きい。チーム内でのパフォーマンス差が依然として課題となっている。

    アストンマーティンは出遅れ 下位に沈む
    フェルナンド・アロンソ19番手、ランス・ストロール22番手。ガレージでのパワー系トラブルにより走行時間を失い、大きく出遅れる結果となった。

    高温と低グリップが影響 荒れた路面でミス続出
    気温30度超、路面温度50度以上のコンディションに加え、ストリート特有のダスティな路面により各所でオーバーランが発生。タイヤマネジメントとグリップの確保が今週末の鍵となる。

    F1マイアミグランプリ フリー走行 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分29秒310   39
    2 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分29秒607 0.297 39
    3 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分29秒758 0.448 33
    4 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分29秒777 0.467 35
    5 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分30秒079 0.769 24
    6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分30秒100 0.790 32
    7 1 ランド・ノリス マクラーレン 1分30秒208 0.989 33
    8 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分30秒587 1.277 32
    9 6 アイザック・ハジャー レッドブル 1分30秒873 1.563 38
    10 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分30秒930 1.620 35
    11 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分31秒015 1.705 32
    12 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分31秒024 1.714 37
    13 87 オリバー・ベアマン ハース 1分31秒091 1.781 34
    14 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ 1分31秒111 1.810 27
    15 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1分31秒595 2.285 32
    16 30 リアム・ローソン レーシングブルズ 1分31秒635 2.325 35
    17 31 エステバン・オコン ハース 1分31秒648 2.338 40
    18 11 セルジオ・ペレス キャデラック 1分32秒047 2.737 24
    19 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分32秒593 3.283 29
    20 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 1分32秒762 3.452 32
    21 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1分32秒862 3.552 40
    22 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分32秒959 3.649 28
  • アイルトン・セナが遺した言葉 命日が問いかけるF1の本質

    アイルトン・セナが遺した言葉 命日が問いかけるF1の本質

    アイルトン・セナは、F1史上屈指のドライバーとして知られる存在であり、その言葉もまた多くの人々に影響を与え続けている。1994年5月1日、サンマリノGP決勝で命を落とした彼の死から32年。今なおその哲学は色褪せていない。

    単なるレーサーの名言集ではなく、セナの言葉には極限の世界で生きた人間だからこそ見える「恐怖」「勝利」「人生」の本質が刻まれている。現代F1が大きく変化する中で、彼の言葉はむしろ一層の重みを持って響く。

    極限でこそ見える人間の本質
    セナは速さだけでなく、自身の内面とも向き合い続けたドライバーだった。

    「精神の力、決意、本能、そして経験があれば、人はとても高いところまで到達できる」

    この言葉は、単なる自信ではなく、限界を押し広げることへの覚悟を示している。同時に、それは常に死と隣り合わせであることを理解した上での選択でもあった。

    「リスクなしで走ることはできない。誰もが自分を成長させなければならないし、すべてのドライバーには限界がある。僕の限界は、少しだけ他の人より先にある」

    この発言には、自らの能力への確信と同時に、その先にある危険を引き受ける意志がにじむ。限界を越えるとは、単に速く走ることではなく、自分自身をどこまで信じられるかという問いでもあった。

    「ある瞬間、自分がもう意識的に運転していないことに気づいた。まるで別の次元にいるかのように、本能で運転していた」

    これは多くのドライバーが語る“ゾーン”の感覚に近いが、セナの場合、それは極限の集中と危険の中で到達する領域だった。

    「恐怖は僕にとって刺激的なものだ」

    恐怖を否定するのではなく、受け入れ、利用する。この感覚は、現代の安全性が向上したF1とは対照的な時代背景を映し出している。

    “勝利至上主義”の裏にある思想
    セナの言葉で最も知られるのが、勝利に対する徹底した執着だ。

    「レースや競争は僕の血の中にある。それは僕の一部であり、人生そのものだ。ずっとそれをやってきたし、それはすべてに優先する」

    この言葉は、彼にとってレースが職業ではなく“存在そのもの”であったことを示している。

    「ドライバーが勝利したときの感覚は、決して理解できないだろう。ヘルメットは、その中にある感情を隠してしまうからだ」

    勝利の裏にある感情は、外からは決して見えない。それは極限を生きた者だけが知る領域だった。

    「勝利が最も重要だ。それ以外はすべて、その結果に過ぎない」

    この考え方はしばしば極端とも受け取られるが、F1という競技の本質を端的に表している。コンマ数秒の差で評価が決まる世界において、結果がすべてであるという現実を誰よりも理解していた。

    「僕は2位や3位になるためにここにいるわけではない。勝つためにここにいる」

    一方で、その強さは孤独とも隣り合わせだった。

    「僕の最大のミスか? それはまだ起きていない」

    この言葉には、自信と同時に、自らを常に追い込み続ける姿勢が表れている。

    「2位というのは、最初の敗者だ」

    この言葉には、勝てなければ意味がないという厳しさと同時に、トップカテゴリーに生きる者の宿命がにじむ。

    レーサーである前に一人の人間として
    セナの言葉は、社会や人生についても深い洞察を持っている。

    「お金というのは奇妙なものだ。持っていない人は強く欲しがるし、持っている人は問題を抱えている」

    これは成功の先にある現実を見据えた、極めて率直な認識だ。

    「裕福な人間は、貧困に囲まれた島のような場所では生きられない。我々は同じ空気を吸っているのだから、誰にでも少なくとも基本的なチャンスが与えられるべきだ」

    さらに彼は、成功者としての責任にも言及している。

    これは単なる理想論ではなく、ブラジルの現実を見てきた彼自身の実感に基づく言葉だ。

    死と向き合い続けた覚悟
    セナは、自身の危険な職業について極めて現実的だった。

    「神を信じているからといって、不死身になるわけではない。誰もがそうであるように、僕も怪我を恐れている。特にF1マシンを運転しているときはなおさらだ」

    この発言には、信念と現実認識が共存している。恐怖を感じながらも、それを否定せず受け入れる姿勢こそが、彼の強さだった。

    そして、最も印象的なのはその覚悟だ。

    「もちろん、いつまでこれを続けるのか考える瞬間はある。この人生には良くない側面もあるからだ。でも、単純に勝つことが大好きなんだ」

    この言葉には、葛藤と情熱が同時に存在している。

    「もし命に関わるような事故に遭うなら、それは一瞬で起きてほしい。車椅子で生きるのは望まない。生きるなら、すべてを完全に感じながら生きたい。僕は強く生きる人間だからだ」

    この言葉は、結果として彼の最期と重なり、より強い意味を持つことになった。

    なぜ今もセナの言葉が響くのか
    現代のF1は安全性も技術も飛躍的に進化し、セナの時代とはまったく異なる競技になっている。それでもなお、彼の言葉が語り継がれる理由は明確だ。

    それは、スピードの裏にある「人間の本質」を語っているからだ。恐怖、勝利、欲望、責任──どれも時代が変わっても変わらない。

    そしてもうひとつ重要なのは、彼の言葉が“綺麗に整えられた理想論”ではないという点だ。そこには矛盾や葛藤、そして極限の中でしか生まれないリアルな感情がそのまま刻まれている。

    だからこそ、アイルトン・セナの言葉は単なる過去の名言ではなく、今のF1、そして現代社会そのものに問いを投げかけ続けている。

  • アストンマーティン・ホンダF1 ニューウェイ体制は「広報上のオウンゴール」

    アストンマーティン・ホンダF1 ニューウェイ体制は「広報上のオウンゴール」

    アストンマーティンF1は、エイドリアン・ニューウェイを中心に据えた2026年F1プロジェクトで大きな期待を集めてきた。しかし、AMR26が競争力を示せない状況のなかで、その体制そのものに対する疑問が強まっている。

    元F1ドライバーのデビッド・クルサードは、ニューウェイをチーム代表の役割に置いた判断に疑問を呈し、さらにジョナサン・ウィートリーのアウディ離脱発表後にローレンス・ストロールが出した声明について、アストンマーティン側の「広報上のオウンゴール」だったと指摘した。

    ニューウェイのチーム代表起用に「想像したことはなかった」
    エイドリアン・ニューウェイは2024年8月にアストンマーティンF1加入が発表され、2025年3月にマネージングテクニカルパートナーとして正式に着任した。そこから2026年F1レギュレーションに向けた新車プロジェクトを主導してきた。

    しかし、AMR26が実戦で競争力を欠いていることが明らかになると、状況は一変した。ニューウェイが巻き返すという期待はなお残っている一方で、批判は増えており、特にニューウェイをチーム代表的な役割に置いた判断に視線が集まっている。

    クルサードは、F1でニューウェイの働き方をよく知る人物のひとりだ。1994年にニューウェイ設計のウィリアムズでF1デビューし、1997年から2004年まではマクラーレンで再びニューウェイと仕事をした。さらに2005年にレッドブルへ移籍した後も、同年末にニューウェイが加入し、2009年のクルサード引退まで同じチームで過ごした。

    クルサードはポッドキャスト『Up to Speed』で、ニューウェイについてこう語った。

    「キャリアの大半でエイドリアンと一緒に仕事をしてきたが、彼がチーム代表になる姿はまったく想像したことがなかった」

    「彼は非常に優れた技術的思考を持っている。レーシングドライバーであり、技術的な問題解決の専門家だ」

    その一方で、クルサードはチーム代表に求められる政治的・メディア対応的な側面について、ニューウェイに向いている役割ではないとの見方を示した。

    「チーム代表が常に対処しなければならないF1の政治、そして時にメディアとの間で生まれる政治は、繊細な問題だ。特にエイドリアンの年齢、60代半ばという年齢ではなおさらだ」

    「年月を重ねると、自分が進んでやることと、もうやらないことがあると分かってくる。なぜなら、これから先の道のりは、すでに歩んできた道のりより短いからだ」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    ストロール声明は「広報上のオウンゴール」
    クルサードは、ジョナサン・ウィートリーをめぐるアストンマーティンの対応についても言及した。

    ウィートリーのアウディ離脱は、ニューウェイの恒久的な後任としてローレンス・ストロール率いるアストンマーティンに加わる将来と関係していると見られている。しかし、アウディがウィートリーの退団を発表した直後、ストロールはアストンマーティンの公式チャンネルを通じて個人声明を出し、ニューウェイが引き続きその役職にとどまると強調した。

    クルサードは、この動きの背景に強い関心を示しつつ、アストンマーティンの広報チームにとっては結果的に逆効果だったと指摘した。

    「これは長期的な戦略だ。だから、ローレンス・ストロールの声明の先にあるものをもっと知りたい。あの声明では、エイドリアンがチームのパートナーであり、株式を持っており、当初の計画を続けていくと再確認していた」

    「私には、これは短期的な戦略だったものを修正しただけのように見える。そして実際には、広報上のオウンゴールになった。多くの人に疑問を抱かせたからだ。『本当にうまくいくのか?』と」

    「今では、我々がすでに思っていたこと、つまり決して機能しないのではないか、という考えを抱かせている」

    アストンマーティンは、ニューウェイ加入、ホンダとのワークス体制、フェルナンド・アロンソの存在によって、2026年F1シーズンの大きな注目チームと見られていた。しかし、現時点では期待が成果に結びついておらず、チームの技術体制とマネジメント構造の両方が問われる状況になっている。

  • F1マイアミGP 記者会見 PART2 雨の決勝に懸念「かなり難しい」

    F1マイアミGP 記者会見 PART2 雨の決勝に懸念「かなり難しい」

    F1マイアミGPの週末を前に行われたFIA公式記者会見には、カルロス・サインツ、アンドレア・キミ・アントネッリ、アイザック・ハジャーが出席し、アップデート競争とともに日曜決勝に向けた見通しを語った。

    特に注目されたのは悪天候の予報で、ドライバーたちは現行マシンの特性と相まって「かなり難しいレースになる」と警戒。視界やタイヤ温度、エネルギー管理といった複合的な課題が指摘され、未知のコンディションへの対応が鍵になるとの見方が示された。

    Q:まず全員に質問です。今回のレースに向けたレギュレーション調整についての反応を聞かせてください。カルロスからお願いします。

    カルロス・サインツ: FIA、FOM、ドライバー、チームがすぐに反応して、状況を改善しようと一緒に取り組んだことは純粋に嬉しい。これで突然すべてが変わるような“魔法の解決策”になるとは思っていないけど、すべての変更は理にかなっているし、僕たちにとって少しでも楽しくなる方向だと思う。スポーツをより良くするために協力しているのを見るのは良いことだし、大きな違いが出るかどうかは今後数戦で分析して、必要ならさらに調整していくことになると思う。

    アンドレア・アントネッリ: カルロスと同じで、この変更ですべてが一気に良くなるわけではないけど、正しい方向への良い第一歩だと思う。どこまで改善できるかはこれからだけど、スポーツのためにみんなで協力しているのは良いことだと思う。

    アイザック・ハジャー: 3戦しか終わっていない段階で変更が入ったのは良いことだし、これだけ早い対応はとてもポジティブだと思う。状況を改善するためにしっかり取り組んでいて、ドライバーの声も聞いていることが分かる。ただ、このコースはパワーユニットにとってそこまで代表的なコースではないと思うし、他のコースではもっと厳しくなると思う。明日クルマに乗ってどう感じるか見てみたい。

    Q:アイザック、そのまま続けます。今週末チームは多くのアップグレードを持ち込んでいますが、シミュレーターでの感触と期待は?

    ハジャー: 今週末に表彰台争いをするとは思っていない。他のチームもアップデートを持ち込んでいるし、僕たちの問題がすべて解決するとも思っていない。ただ、例えばQ3に比較的スムーズに進めるようになれば、それは前進だと思う。これまではそこに行くのにかなり苦労していたからね。それに5週間もドライブしていないし、スプリント週末でセッションが1回しかないのは最初はかなり違和感があると思う。でも様子を見てみたい。

    Q:レッドブルへの適応については?最初の3戦をどう感じていますか?

    ハジャー: 正直、レッドブルへの移行はとてもスムーズだった。環境的にもここ5年間ずっとレッドブルの人たちと仕事をしてきたから、チームが変わったという感覚はあまりなかった。FP1も経験しているし、まったく新しい手順というわけでもない。ステアリングも同じだし、大きな変化ではなかった。結果としては、自分にできる最大限のパフォーマンスは出していると思う。まだ望んでいる位置にはいないけど、自分のベストは出せているし、快適に感じている。

    Q:キミ、あなたに戻ります。昨年ここでスプリントポールを獲得した場所ですが、今週末への期待は?

    アントネッリ: 昨年スプリントポールを獲得した場所に戻ってくるのはとても楽しみだ。ただ今年はクルマも違うし、また違った展開になると思う。僕たちは大きなアップデートは持ち込んでいない。フェラーリやマクラーレン、レッドブルは大きなアップデートを持ってくるから、彼らは確実に近づいてくると思う。今週末はもっと激しい戦いになるだろう。それでも自分としてはクルマのパフォーマンスを最大限引き出すことに集中する。

    Q:カルロス、あなたのマシンは日本GPと比べてどれくらい変わりますか?

    サインツ: いくつかアップグレードは持ち込んでいるから違いはある。ただ重要なのは見た目の違いではなく、それがどれだけパフォーマンスを向上させるかだ。他チームも多くのアップデートを持ち込んでいるから、順位が大きく変わるとは思っていない。それでもシーズンを通じて回復していくための第一歩になると思う。より大きな改善はシーズン後半になるだろう。

    フロアからの質疑応答

    Q:キミ、日本GPのあとにスタート練習をするように言われていましたが、どれくらい取り組めましたか?また今回のルール変更はスタートに影響しますか?

    アントネッリ: 僕の問題はもっと根本的なものだと思うので、今回の変更が大きく助けになるとは思っていない。ブレイク中にスタート練習はかなりやったし、問題の原因も特定できた。今は解決策を考えているところだ。ただクラッチパドルや手のポジションにも関係するので、すぐに解決できるものではない。それでもできるだけ早く改善したいと思っているし、マイアミで少しでも前進できればいいと思う。その後にもまたブレイクがあるので、さらに取り組む時間はある。

    Q:キミ、チーム内でのバトルについてですが、自由に戦っていいのか、それとも指示を待つ必要がありますか?

    アントネッリ: チームは最初から明確にしている。「お互いにレースしていいが、リスペクトを持ってやれ」ということだ。愚かなことはしないようにというだけだ。僕たちは勝ちたいしベストになりたいが、同時にチームにとってベストである必要もある。だから自由にレースできるが、クリーンに戦うことが求められている。

    Q:アイザック、長いブレイクの間、モチベーションはどう維持していましたか?

    ハジャー: 正直、5週間もレースから離れるとすごく走りたくなる。ドライビングももちろん恋しいけど、それ以上に競争する感覚が恋しくなる。だからこの期間があったことで、逆に早く戻りたいという気持ちが強くなった。

    Q:キミ、ドリアーヌ・ピンのF1テストを見てどう感じましたか?

    アントネッリ: 彼女にとって素晴らしい一日だったと思うし、それを見られて嬉しかった。自分の初めてのF1テストを思い出した。とても特別な体験だからね。彼女は多くの周回を重ねて、毎周回ごとにクルマからより多くを引き出していた。チームの雰囲気もとても良くて、皆が彼女のことを喜んでいた。プレッシャーもあったと思うけど、それでも楽しめていたのはとても良かったと思う。

    Q:カルロス、今回のアップデートは見た目で分かるものですか?また軽量化とパフォーマンス、どちらに焦点を当てていますか?

    サインツ: 一部は見て分かると思うし、一部は重量削減に関係している。ただ軽量化は簡単ではなく、シーズンを通して進めていく必要がある。小さなステップの積み重ねになるが、シーズン後半にはより大きな改善があると思う。空力と重量の両方に取り組んでいる。

    Q:キミ、イタリアの期待についてどう感じていますか?

    アントネッリ: 状況は理解しているけど、それに集中しすぎないようにしている。まだシーズンは長いし、自分としてはレベルを上げ続けることに集中している。チームメイトのジョージは非常に強いし、他チームも近づいてくる。だから結果ではなくプロセスに集中して、毎回最大限のパフォーマンスを出すことが重要だと思っている。

    Q:カルロス、ゴルフの調子はどうですか?

    サインツ: 正直、ブレイク前はかなり悪かった。ハンディキャップが6から11まで落ちた。でもブレイク中に少し時間を使って改善して、今は7くらいまで戻した。夏までには父に勝てるようにしたい。63歳の父に負けるのはあまり気分が良くないからね。

    Q:プロアマはどうでしたか?

    サインツ: 最初はひどかった。自分のクラブじゃなかったのもあるけどね。ゴルファーはみんな言い訳を持っている。でも後半は良くなって、チッピングとパッティングが良かった。ただ途中でマーケティングイベントに行く必要があって抜けた。楽しい一日だったよ。

    Q:キミ、チャンピオンシップ争いによるプレッシャーについては?

    アントネッリ: チャンスがあればプレッシャーは確実にある。ただ今は良い位置にいるし、それを維持することが目標だ。でも簡単ではない。チームメイトも強いし、フェラーリ、マクラーレン、レッドブルも近づいてくる。だから結果ではなくレースごとに集中することが重要だ。チームやエンジニアのボノも経験豊富で、自分を落ち着かせてくれる存在だ。

    Q:日曜に雨の場合、いきなりレースがウェットになる可能性がありますが、どれくらい難しいですか?

    サインツ: 非常に難しいと思うし、全員が心配していると思う。特に視界や水の量の問題がある。安全にレースできるように適切な対策が必要だ。ウェットレース自体は好きだけど、安全が確保されていることが前提だ。

    アントネッリ: シェイクダウンでウェットを走ったけど、とても難しかった。今回の変更でウェット時は250キロワットに制限されているのは良いステップだと思う。ただ未知の部分が多く、タイヤ温度も課題になると思う。インターミディエイトタイヤは温度を上げるのが難しいし、ウェットタイヤの方が使いやすい場面もあると思う。

    ハジャー: 安全面では今回の変更でクロージングスピードが抑えられるのは良いと思う。グリップ面ではキミと同じで、インターは温度を上げるのが非常に難しい。水が多いとすぐにウェットタイヤに切り替えたくなる。最初のレースがいきなり雨というのは理想的ではないけど、面白くはなると思う。

    Q:この新しいレギュレーション時代について、好きな点と嫌いな点は?

    アントネッリ: シャシー面では軽量化とサイズの縮小でクルマがより扱いやすくなったのは良い点だと思う。よりアグレッシブに攻められる。ただパワーユニットはまだ自然なフィーリングとは言えない部分もある。

    ハジャー: 追従性が改善されたのは大きな前進だと思う。昨年は後ろに付くのが難しかったが、今年はオーバーテイクしやすくなった。ただネガティブな部分についてはすでに話した通りだ。

    サインツ: 自分のクルマはそれほど軽くなっていないので大きな違いは感じないが、エアロは非常に良いと思う。過去10年で最も良い部類だ。サスペンションが柔らかくなったことでドライバーの快適性も向上した。ただドライビング中に考えることが多すぎるのは少し複雑すぎるとも感じている。

  • F1マイアミGP 記者会見 PART1 規則変更にドライバーが見解「正しい方向」

    F1マイアミGP 記者会見 PART1 規則変更にドライバーが見解「正しい方向」

    2026年F1マイアミGPを前に行われたFIA公式記者会見に、オスカー・ピアストリ、セルジオ・ペレス、ニコ・ヒュルケンベルグが出席し、直前に導入されたレギュレーション調整について見解を示した。

    安全性やクロージングスピードの改善を目的とした今回の変更について、3人はいずれも「正しい方向」と評価。一方で、パワーユニットのハードウェアに踏み込まない限り根本的な解決にはならないとの認識も共有され、実戦での効果を見極める必要性が強調された。

    Q:まず全員に質問です。今回のグランプリに向けたレギュレーション調整についての反応を聞かせてください。ニコからお願いします。

    ニコ・ヒュルケンベルグ: そうだね、FIAや関係者、そしてドライバーも含めて良い仕事ができたと思う。明らかに安全性の観点、クロージングスピード、予選ラップでよりプッシュできること、予選ラップの立ち上がり、すべてが少しシンプルになって、より扱いやすく、よりプッシュできる方向になった。だから、ここでは少しリセットのようなものだと思う。全員がもう一度コース上でそれを学ぶことになる。もちろん、みんなシミュレーションや準備はしているけど、実際は少し違うこともあるから、どう感じるか、どうなるかを見るのが楽しみだ。

    セルジオ・ペレス: うん、似たような意見だ。チーム、FIA、F1、ドライバーが一緒になって今あるものを改善しようとしているのを見るのは本当に良いことだと思う。どれくらい違いが出るかは実際にレースしてみないと分からないけど、すべての分野で改善しようとしているのは良いステップだし、ショーやクルマのフィーリング、予選の感覚を改善しようとしているのはとても良いことだと思う。

    オスカー・ピアストリ: 協力体制は良かったと思うし、変更も正しい方向に進んでいると思う。どれだけ問題の解決に役立つかは分からないけど、パワーユニットのハードウェアを変えない限り完全に問題を解決することはできないと思う。それでも正しい方向への一歩だと思うし、どれだけ効果があるかは見てみないと分からないけど、いくつかの調整は確実に前進だと思う。

    Q:オスカー、そのまま続けます。昨日、ルイス・ハミルトンの2008年タイトル獲得マシンをファンフェストでドライブしましたが、どれくらい楽しめましたか?

    ピアストリ: すごく楽しかった。古いクルマをドライブするのはいつでも楽しいし、音も特別だった。少しシンプルで、フィーリングもとても良かった。チームとしても特別な日だったし、自然吸気V8をドライブできたのは本当に良い経験だった。

    Q:今週末についてですが、アンドレア・ステラはマクラーレンが多くのアップグレードを持ち込むと話しています。期待はどれくらいですか?

    ピアストリ: 速くなることを期待している。それが計画だ。どの位置に来るかは見てみないと分からないけど、これもまた正しい方向への一歩だと思う。今週末メルセデスに挑戦するには十分ではないと思うけど、確実に正しい方向に進んでいる。他チームもアップデートを持ち込んでいるから、自分たちの方が良いことを期待している。それが計画だ。今のチームはモチベーションも自信も高いし、良い軌道に乗っていると思う。日本GPではポテンシャルを示すことができたし、その流れをさらに強化できていればいいと思う。良いステップになっていればいいね。

    Q:チェコ、あなたに戻ります。昨日は世界ランキング1位のスコッティ・シェフラーとゴルフをしたそうですが、どれくらいの差を感じましたか?

    ペレス: とても楽しかったし、本当に良い経験だった。アマチュアと世界トップとの差を見るのは印象的だった。特にコースを歩いて回るのはかなり大変だった。普段はバギーに乗るからね。朝早くスタートできたのは良かった。そうでなければかなり大変だったと思う。

    Q:レースに向けた準備ですね。ではレースカーについてですが、3戦を終えてキャデラックの進歩についてどう感じていますか?

    ペレス: 正しい方向に進んでいると思う。毎週末ごとに確実に進歩しているのが重要だ。今回は最大のテストになると思う。大きなアップグレードを持ち込んでいるし、他チームも同じだ。それが他より大きいか、そしてすべてが機能するかにかかっている。うまくいけば開発ツールへの大きな自信につながる。チームにとって非常に重要な週末であり、ホームレースでもあるから、全体として非常に重要だ。

    Q:今週末の成功とは何ですか?

    ペレス: 鈴鹿からの進歩だ。特に他チームが大きなアップグレードを持ち込んでいる中で進歩できれば、それは非常に良い週末になる。

    Q:ニコ、アウディのマネジメント変更について。アラン・マクニッシュがレーシングディレクターに就任しましたが、どう思いますか?

    ヒュルケンベルグ: 彼は長い間アウディに関わってきたし、どれくらいか分からないけど非常に長い。F1プロジェクトの最初からチームに関わっている。元ドライバーでF1経験もあり、モータースポーツ経験も豊富だから、とても適した役割だと思うし、一緒に仕事をするのが楽しみだ。

    Q:今週末について、アウディも他チーム同様にパーツを投入しますが、期待は?

    ヒュルケンベルグ: ブレイク明けのスプリント週末だから、いつも通り忙しくて大変だ。でも競争力を持ちたいし、可能なところでポイントを取りたい。そして週末全体を最大限に活かしたい。

    フロアからの質疑応答

    Q:3人全員に質問です。レギュレーション変更後、WhatsAppのグループチャットはどんな感じでしたか?また、自分たちの意見が反映されていると感じていますか?

    ピアストリ: 鈴鹿の後はいろいろな意見が出ていたし、オリーのクラッシュの後は何かを変える必要があるのは明らかだった。意見を聞いて変更してくれたのは良いことだと思う。ただ、できることには限界があるし、自分たちがコントロールできる範囲での変更は良いものだったし、理にかなっていると思う。シミュレーターでは改善している部分もあれば、あまり変わらない部分もある。実際のコースでどうなるかを見てみる必要がある。安全面ではブーストボタンの変更は理にかなっているし、正しい方向だと思う。常に他のクルマより350キロワット多い状態を完全に無くすことはできないけど、その回数を減らせればいいと思う。

    ペレス: 鈴鹿で起きたことはとても怖いものだったし、安全面から変更が急務だった。ドライバー、チーム、FIA、F1すべてが変化にオープンであるのは良いことだと思う。レース条件や予選条件でどうなるかを見る必要がある。このルールでは予測がとても難しいからね。良い点は、変化にオープンであることだと思うし、もしこの週末の後にさらに変更が必要なら、カナダまでの間に時間もあるから、さらに変更できると思う。

    Q:オスカー、今回の変更は“第2のスタート”のような感覚がありますか?また、今シーズンのタイトル争いについてどう見ていますか?

    ピアストリ: シーズンの再スタートとまでは思わない。確かに多くのチームがアップデートを持ち込むけど、レギュレーション変更自体は序列を大きく変えるものではない。全体的に見れば小さな変更だ。ただ、各チームの開発がどう進むかは興味深い。現時点ではメルセデスが非常に強いから、そこに近づきたい。まだチャンピオンシップは終わっていないけど、僕たちマクラーレンを含め、パフォーマンスをかなり早く見つける必要がある。この週末にもアップデートを持ち込んでいるし、今後も続く予定だから、それで争いに加われることを期待している。

    Q:3人全員に質問です。シーズンはまだ長いですが、チーム間の力関係はどれくらい変わる可能性がありますか?

    ヒュルケンベルグ: まだ序盤だし、開発の余地は非常に大きい。シーズン後半に大きな変動が起きる可能性は十分ある。いつものように、どのチームがより効率的に開発し、アップデートを機能させるかにかかっている。

    ペレス: 今週末でかなり見えてくると思う。全チームが大きなパッケージを持ち込んでいるから、どのチームが最も効率的に開発しているかが分かるはずだ。

    Q:日曜の天候についてですが、特に雨の予報があります。どう感じていますか?また、アップデートへの影響は?

    ピアストリ: 興味深いことになると思う。このクルマで雨を走った経験はほとんどないし、バルセロナのシェイクダウンくらいだと思う。いくつかの特性があるから、雨ではかなり難しいクルマになると思う。マイアミは雨が降るとしっかり降るからね。どうなるか見てみよう。

    ペレス: FIAと日曜の状況について確認するミーティングがあると聞いている。かなり悪い予報らしいから、スケジュール変更があるかもしれない。

    Q:チェコに質問です。キャデラックにとって初のアメリカGPですが、雰囲気はどう違いますか?またラテン系ファンの存在はどうですか?

    ペレス: とても特別だ。アメリカのチームで走るというのはとてもエキサイティングだし、マイアミにはラテン系のファンも多いから、すごく特別な雰囲気がある。個人的には一年で最高のレースの一つだと思うし、雰囲気の違いを強く感じる。今週末は新しいカラーリングもあるし、ホームレースとしてとても楽しんでいる。ファンも素晴らしい。

    Q:3人に質問です。この新しいレギュレーション時代で、好きな点と嫌いな点は?

    ピアストリ: F1ドライバーと名乗れること自体が最高だ。ネガティブな点を挙げるのは難しいけど、昨日2008年のクルマに乗って、過去の魅力を少し取り戻すのは良いことだと思った。今のパッケージも改善に向けて動いている。

    ペレス: 子供の頃にマリオカートをたくさんやっていたから、この時代には準備できていると思う。

    ヒュルケンベルグ: クルマが大きく変わったことで、学び直す必要があるのは面白い。ただ、エネルギー管理などは複雑すぎる部分があった。今回の変更でそこが改善されることを期待している。

    Q:ニコ、今年の軽量化についてどう感じていますか?

    ヒュルケンベルグ: 正直30キロでは大きな違いは感じない。全体のバランスが変わったことでフィーリングが違うだけだ。低速では少し軽快かもしれないが、クルマによるところも大きい。

    Q:ニコに質問です。モンツァでのフィルミングデーでスタート練習をしましたが、改善はありましたか?

    ヒュルケンベルグ: 有意義だったと思う。スタートは課題として認識しているし、ブレイク中に分析と対策を進めた。いくつかのアイデアを試す予定だし、それが機能することを期待している。

    Q:全員に質問です。30キロ軽量化では大きな違いは感じないとのことですが、どれくらい減れば明確に感じますか?

    ピアストリ: 昨日のクルマの重量は分からないけど、大きな違いを感じるには50キロ以上、正直100キロ近く必要だと思う。今のクルマはまだ重い。600キロ台に戻せれば良いと思う。500キロ台はバッテリーを取り除くなどしないと無理だと思うが、そこまで必要かは別問題だ。

    ペレス: オスカーに同意する。

    Q:(イアン・パークス/RacingNews365)オスカーに質問です。将来的な大きな変更の議論はありますか?

    ピアストリ: 特に聞いていない。議論はチーム代表やメーカーのトップレベルで行われている。現在の自動車業界の状況と、これらのルールが作られた当時では状況が違う。皆その制限を理解して改善しようとしている。短期、中期、長期で変えるべきものがあると思うが、現時点では具体的な情報はない。

  • シャルル・ルクレール F1マイアミGP雨予報に警戒「直感に反する」

    シャルル・ルクレール F1マイアミGP雨予報に警戒「直感に反する」

    シャルル・ルクレールは、雨が予想されるF1マイアミGP決勝を前に、2026年F1マシン特有のウエットコンディションでの危険性に警戒を示した。

    日曜のマイアミGPは激しい雨に見舞われる可能性があり、視界不良に加えて、各車のパワーユニット戦略の違いによる速度差が新たなリスクとして浮上している。

    雨のマイアミで浮上する新たな速度差リスク
    F1は今週末、マイアミで再開されるが、日曜には雷雨が予想されている。日本GPからの5週間の中断期間中にはレギュレーション変更が承認され、ウエット走行も見直し対象のひとつとなった。

    接近速度を抑えるため、ドライコンディションでオーバーテイクや防御に使われるブーストボタンは無効化される。これにより、ドライバーは最大350kWの追加電動パワーを得られなくなる。

    しかし、事前にプログラムされた電動デプロイメントモードは残るため、チームがどのようにペースを引き出す設定を選ぶかによって、コース上の特定区間で大きな速度差が生じる可能性がある。

    ルクレール「ウエットでは本当に乗客のようなもの」
    シャルル・ルクレールは、この状況が重大な問題につながる可能性を指摘した。

    「特にドライバーたちが異なるパワーユニット戦略で走っている場合、難しい状況に陥る可能性がある」

    「視界は非常に悪い。だから、このルールの難しい側面であり、そこから抜け出す方法を理解する必要がある。ウエットでは、本当に乗客のようなものだ。雨の中では、勇敢かどうかの問題ではない。ただ全開で走り、前にいるクルマが自分より遅くないことを願うだけだ。そして、前のクルマも自分と同じスピードだと想定する」

    「以前はそう想定するのが簡単だった。だが今はもうそうではない。だから僕たちは全開で行って、どうなるかを見ることになる。あまり良い感覚ではない。これはまだ取り組む必要があることだ」

    ドライより雨の方がストレート終端で速くなる可能性
    問題はそれだけではない。ターン17へ向かう長いストレートのような区間では、エネルギー回生の必要性が下がり、全開に到達するまでの時間が長くなることでスーパークリッピングも減るため、ドライバーがドライ時より高い速度でストレート終端に到達する可能性がある。

    プレシーズンのシェイクダウンで2026年F1マシンをウエットで経験したルクレールは、次のように説明した。

    「電動パワーがかなり大きい。そして、このクルマのウエットで奇妙なのは、ウエットコンディションのストレート終端で、ドライコンディションよりもかなり速くなる可能性があることだ。エンジンカットがなく、バッテリーにもかなり余裕がある。エネルギーをそれほど使っていないからだ」

    「だからストレートでのカットがかなり少なくなり、ストレートの終わりにより速く到達する可能性がある。少し奇妙で、直感に反する。ただ、コーナーではクルマがかなり軽いので、実際にはかなり良い感触だった」

    2026年F1マシンは、電動パワーの比率が高まったことで、ドライとウエットの速度特性が従来とは異なるものになっている。マイアミGPが本格的な雨の中で行われれば、新レギュレーション下での安全性とレース運用が初めて厳しく試されることになる。

  • ランド・ノリス F1新規則に冷静評価「予選は向上もレースは変化なし」

    ランド・ノリス F1新規則に冷静評価「予選は向上もレースは変化なし」

    ランド・ノリス(マクラーレン)は、F1マイアミGPのメディアデーで、2026年F1シーズン中に導入されたレギュレーション変更について慎重な見方を示した。FIAによる調整は一定の改善をもたらすものの、決勝レースの性質を大きく変えるものではないと語っている。

    マクラーレンはマイアミにアップデートを投入するが、ノリスはその効果についても過度な期待を避けた。スプリント週末という制約のなかで、新パッケージをすぐに最大限引き出すのは簡単ではないという認識だ。

    ノリス「できることには限界がある」
    メディアに対し、ノリスはFIAが導入した変更について、主に予選面での改善を認めた一方、決勝への影響は限定的だと説明した。

    「正直に言って、それ以上に大きく進めるのは難しい。いくつかの問題を解決しようとすると、別の問題が出てくることが多い。レギュレーションの中でできることには限界がある」

    「多くの変更は正しい方向に進んでいる。特に予選に関してはそうだ。レースはそれほど大きく変わらない。いくつかの部分は基本的に同じままだが、予選はより一発のラップに近いものになる。それはポジティブだ」

    ノリスの見方は、マックス・フェルスタッペンが新たな変更を十分ではないと評した流れにも重なる。F1は改善に向かっているものの、すぐにレースの構図を一変させる段階にはないという評価だ。

    マクラーレンのアップデートにも慎重な姿勢
    マクラーレンの技術パッケージについても、ノリスは一定の信頼を示しながら、即効性については慎重だった。

    「すぐに大きなゲインをもたらすとは限らない」

    「僕たちには、アップデートが機能してきた良い歴史がある。だから信じたい。ただ、今回はスプリント週末だし、すべてを最大限に活用するのは簡単ではない」

    マクラーレンは昨年のような支配的な立場にはないが、日本GPでオスカー・ピアストリが表彰台を獲得するなど、上位争いに残る競争力は示している。マイアミに持ち込むアップデートは、その流れを強めるための重要な一手となる。

    ウォーキングのチームは、大幅に見直されたマシンとアップデートパッケージによって、まずフェラーリを射程に入れ、その先にメルセデスを見据える。ノリスの慎重な言葉は、期待を抑えながらも、マクラーレンが反撃の準備を進めていることを示している。

  • F1マイアミGP PU電力制限で周回の3分の1に影響 規則の複雑化が露呈

    F1マイアミGP PU電力制限で周回の3分の1に影響 規則の複雑化が露呈

    2026年F1のエネルギーマネジメント規則が改訂され、マイアミGPで初めて本格適用される。今回の変更では電動パワーの使用が厳しく制御され、1周の約3分の1にわたって出力制限が課されることになった。

    この調整は、予選での極端なバッテリー充電手法を抑え、レース中の速度差を縮小することを目的としているが、その一方でパワーユニット運用はこれまで以上に複雑化している。実際の制御内容は、想像以上に細かく設定されている。

    どの区間で制限されるのかは以下の図の通りだ。

    マイアミグランプリ

    電動と内燃の50対50構造は維持
    2026年F1のパワーユニットは、内燃エンジンと電動パワーがほぼ50対50で構成される。この基本構造はシーズン中に変更できないため、FIAはエネルギーの回生とデプロイの制御で対応している。

    今回の規則変更の主目的は、予選での極端な充電戦略を抑え、電力使用の偏りによる速度差を縮小することにある。

    マイアミは“エネルギーリッチ”
    マイアミは回生機会が多い“エネルギーリッチ”なサーキットとされる。そのため通常7MJの回生上限は、予選では8MJに引き上げられ、日本GPと同水準となる。

    一方で決勝では、MGU-Kの最大350kWに対し、一部区間で250kWに制限される新ルールが導入される。対象はターン1〜8とターン11〜16で、ラップの約3分の1を占める。

    ターン8〜11のストレートおよび最終セクターではフルパワーが許可されるため、区間ごとのパワー差が重要となる。

    マイアミグランプリ F1レギュレーション

    エネルギー配分の自由度は縮小
    従来は各チームが電力を使う区間を選択していたが、今回の規制では特定区間で出力上限が固定されるため、その裁量は大きく制限される。

    結果として、戦略要素は残るものの、エネルギー運用はよりルール主導の領域へと移行している。

    速度閾値の変更でさらに複雑化
    マイアミでは特定コーナーでの条件も変更された。通常は210km/h以下でMGU-K出力を即時カットできるが、ターン1〜3およびターン5〜8では240km/hに引き上げられている。

    コーナリング中の速度変動に対応するための措置だが、段階的な出力制御や既存ルールとの組み合わせにより、実際の運用はさらに複雑になっている。

    小松礼雄が指摘する課題
    ハースF1チーム代表の小松礼雄は次のように語った。

    「問題は、特定の状況で非常に複雑になってしまい、意図しない結果が出てしまうことだと思います」

    「長期的には、レギュレーションはもっとシンプルにする必要があります」

    「シーズン中に大きな変更をするのは難しいので、今は小さな変更で慎重に対応していくしかないと思います」

    「ただ、これ以上複雑にしてはいけないと思います」

    パフォーマンス均衡を狙った規制は、結果として高度な制御ロジックを必要とする状態を生み出している。マイアミGPは、その複雑化した現状を象徴する一戦となる。

    Source: The Race

  • ホンダF1は追いつけない?“屈辱的”ADUO見直しの議論

    ホンダF1は追いつけない?“屈辱的”ADUO見直しの議論

    2026年F1のパワーユニットを巡り、ホンダにとって看過できない“前提”が出来上がりつつある。

    The Raceによると、F1首脳陣とパワーユニットメーカーの間で、ADUO(追加開発・アップグレード機会)の運用見直しを巡る議論が進められているという。

    問題は、その議論の出発点だ。

    ADUOの正式な評価は現時点で確定していない。それにもかかわらず、パドック内ではホンダが支援対象となる可能性が高いとの前提で話が進められているようだ。

    まだ“負けていない”のに始まる救済議論
    本来、ADUOは評価の結果として適用される制度だ。誰がどれだけ遅れているのかが確定し、その上で開発機会が与えられる。

    しかし今回の流れは逆だ。

    評価が確定する前に、特定メーカーを前提とした制度見直しが議論されている。

    これは極めて異例の状況と言える。

    そしてその“前提”に置かれているのがホンダである以上、この議論は技術的な問題にとどまらない意味を持つ。

    “救済される側”というレッテル
    仮にホンダが最終的に遅れていると評価されるとしても、それは結果論だ。

    だが現状は、その結果が出る前から「助けられる側」として扱われている構図になっている。

    しかもその必要性を、ライバルであるメルセデスのトト・ヴォルフが公然と口にしている。

    「問題を抱えているエンジンメーカーは1社だけだ。我々はそこを助ける必要がある」

    この発言が示すのは、単なる現状認識ではない。

    “誰が遅れているか”という議論を、事実上固定してしまう力を持っている。

    複数回アップグレードでも足りないという前提
    現行のADUO規則では、4%以上の遅れがあれば2026年に最大2回のアップグレードが認められる。

    ホンダはこの4%側に位置している可能性が高く、制度上はすでに複数回の開発機会を得られる立場にあるとみられている。

    それにもかかわらず見直し議論が浮上しているということは、こうした枠内の開発では追いつけない可能性があると見られているということだ。

    つまりホンダは、制度上の最大支援を前提としてもなお足りないと判断されている。

    この認識自体が、すでに一つの評価と言える。

    “支援”の中身は開発力そのもの
    ADUOは単なるアップグレード回数の問題ではない。

    内燃機関やターボ、MGU-K、バッテリーといった主要構成の改良に加え、開発予算やベンチテスト時間の拡大も含まれる。

    それでもなお制度見直しが議論されているという事実は、単なる技術的遅れではなく、開発サイクルそのものに差があるとの見方を示唆している。

    ホンダF1 本田技研工業

    “同意”を巡る温度差
    ただし、この案が実現するかは別問題だ。

    アウディやレッドブル・フォードが、2026年のパワーユニットをゼロから開発しながら支援なしで競争力を発揮している現状を踏まえれば、この措置に対する温度差が生まれるのは避けられない。

    実際、こうした規則変更にはパワーユニットメーカーの大多数に加え、FIAとFOMの承認が必要とされる。

    誰をどこまで引き上げるのかという問題は、単なる技術論ではなく、利害が直接ぶつかる領域でもある。

    “救済”の前提が意味するもの
    今回のADUO見直し報道が示しているのは、制度の変更そのものではない。

    それが必要とされている理由だ。

    評価が確定する前から、特定メーカーが支援対象と見なされる。

    そして、その支援ですら不十分かもしれないと考えられている。

    この二重の前提こそが、ホンダにとって最も重い意味を持つ。

    それは単なる技術的遅れではなく、“追いつけないかもしれない存在”として見られているという現実だからだ。

    なお、ホンダ救済を巡るADUO規則見直しについては、その後、投票が直前で停止される異例の展開となっている。

    今回の投票停止は、こうした議論の難しさを象徴する動きとも言える。