投稿者: dbcheck

  • ルイス・ハミルトン F1マイアミGP初日「もっと強いと思っていた」

    ルイス・ハミルトン F1マイアミGP初日「もっと強いと思っていた」

    ルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、2026年F1マイアミGPのスプリント予選で7番手に終わり、事前の期待に対してパフォーマンスが届かなかったことを認めた。フェラーリは今週末にアップグレードを投入していたが、最終的には上位争いに絡むことができなかった。

    金曜のフリー走行ではチームとして好調なスタートを切ったものの、スプリント予選では一発の速さを引き出せず、ライバル勢に後れを取る結果となった。

    ハミルトンはセッション後、「もっと上に行けると考えていた」と振り返り、現状のパフォーマンスに不満を示した。

    ハミルトン「もっと強いと思っていた」
    SF-26のパフォーマンスについて問われたハミルトンは、事前の見通し自体が難しかったとしながらも、期待とのギャップを率直に語った。

    「僕たちは何を期待すべきか、あまり分かっていなかった。もっと良くなることを望んでいたけど、クルマの感触は特に良くなかった」

    「今日の僕たちはもっと強いと思っていた」

    「一晩かけて作業し、なぜ僕たちがそれほど速くないのかを理解しようとしなければならない。ここに来る前は期待していたし、もっと上に行けると前向きに考えていた。でも、そうはならなかった」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)マイアミグランプリ

    アップグレードの効果は不透明
    今回導入された新パッケージについて、ハミルトンは他サーキットでの有効性も含めて現時点では判断が難しいと語った。

    「それが他のトラックで良く機能するのかどうかは、まったく分からない」

    フェラーリはスプリント予選でトップ争いに絡めなかったものの、セットアップやタイヤの理解を進める余地は残されている。短いインターバルの中で原因を特定し、残りのセッションで巻き返せるかが焦点となる。

  • ランド・ノリス F1マイアミGPスプリントポール「チームへの報酬になった」

    ランド・ノリス F1マイアミGPスプリントポール「チームへの報酬になった」

    ランド・ノリス(マクラーレン)は、2026年F1マイアミGPのスプリント予選で1分27秒869を記録し、土曜のスプリントをポールポジションからスタートする。現チャンピオンのノリスは、選手権首位のキミ・アントネッリを0.2秒以上上回り、2026年シーズンで初めてメルセデス以外が予選形式のセッションでトップに立った。

    マクラーレンはマイアミにMCL40のアップグレードを投入しており、ノリスはSQ2で「ひどかった」と振り返る走りから一転、SQ3で完璧に近い一撃を決めた。

    ノリスにとってマイアミは2024年にF1初優勝を挙げた場所でもあり、チームとしても過去2年にわたって好結果を残してきた相性のいい舞台だ。

    ノリス「チームへのいい報酬になった」
    「素晴らしかった。僕たちにとって完璧な結果だった」とノリスはマシンを降りた後に語った。

    「チームへのいい報酬になった。マシンにはたくさんの新しいアップグレードが入っているから、また少しグリップを感じられるのはうれしいし、そのために多くの作業をしてくれたチームの男性たち、女性たちに報いることができてよかった」

    「僕はずっとマイアミが好きだった。コース上でも、コース外でもね。僕たちにとっていい結果だ。もちろん、まだ週末の始まりにすぎないし、先は長い。でも、こういう形でスタートできたのはうれしい」

    アップグレードの効果を実感「見積もりは正しかった」
    ノリスは、マイアミ・インターナショナル・オートドロームが以前からマクラーレンに合っていたことを認めつつ、今回持ち込まれたアップグレードが期待どおりの効果を発揮したと説明した。

    「このトラックがいつも僕たちに合っていることは分かっていた。でも、僕たちが持ち込んだものがいいステップになることも分かっていたし、実際にそうなった」

    「僕たちの見積もりが正しかったと証明されたのはうれしい。チームはそれに値する。彼らはこうしたすべてのものに多くの作業を注いできた。でも、今日の最初のラップから快適に感じていた。リアのグリップが少しあり、いい感触だった」

    「ここではいつもいい感触があるし、それを実行できるのはいつだっていいことだ。週末をポールで始められるのはいい」

    ランド・ノリス(マクラーレン) マイアミグランプリ

    SQ2の不振から一転「1周か2周か迷っていた」
    金曜のマイアミは路面温度が50度を超えるコンディションとなり、タイヤ温度の管理も難しい状況だった。ノリスはSQ2で苦戦したため、最終アタックを1周にするか2周にするか迷っていたという。

    「かなり大変だった」

    「僕のQ2はかなりひどかった。1秒くらい遅かったから、最後のランに向けて自信が湧くようなものではなかったし、1周にするのか2周にするのか迷っていた」

    「ウィル(ジョセフ)が僕を後押しして、『1周で行く』と言った。そしてそれがうまくいった。チーム全体のいい仕事だった。僕たちはすぐにすべてをいいウインドウに入れることができたから、彼らをとても誇りに思っている」

    「でもラップはよかった。ターン16からバックストレートにかけてを除けばよかった。完全に外してしまった」

    「風もあって難しいコンディションだった。風は大きな影響を与えることがある。ただうれしい。ここに戻ってこられてうれしい。少し時間が空いていたからね。僕にとって週末を始める完璧な形だ」

    ピアストリ「今日の結果は偶然ではない」
    チームメイトのオスカー・ピアストリは、ノリスとアントネッリに続く3番手を獲得した。ピアストリは、マクラーレンの速さが本物であり、マイアミの暖かいコンディションも助けになっていると見ている。

    「ポテンシャルはあると思う。そうだね」

    「今日の結果は偶然ではない」

    「様子を見る必要はある。メルセデスはまだとても強いと思っている。でも、今週末ここまでのところでは、彼らはそれほど支配的には見えていない。それが明日も続くかどうかを見てみよう」

    マクラーレンにとって、今回のスプリントポールは単なる一発の結果ではなく、アップグレードの方向性を示す重要な材料となった。メルセデスが2026年シーズン序盤の予選で維持してきた優位を初めて崩したことで、マイアミの週末はタイトル争いと勢力図の両面で注目度を高めることになった。

  • アレッサンドロ・ザナルディ死去 59歳 F1とパラ五輪に刻んだ軌跡

    アレッサンドロ・ザナルディ死去 59歳 F1とパラ五輪に刻んだ軌跡

    アレッサンドロ・ザナルディが59歳で死去した。家族の声明によれば、5月1日に「突然ではあったが穏やかに」亡くなったという。

    F1、CART、ツーリングカー、そしてパラリンピックと、複数のカテゴリーで成功を収めたザナルディは、モータースポーツ史においても特異なキャリアを築いた存在だった。

    F1からCARTへ 名声を確立した黄金期
    ザナルディは1990年代を代表するシングルシーターのドライバーとして、F1ではチーム・ロータスから参戦。その後、アメリカのCARTへと転向すると瞬く間に頭角を現した。

    デビューシーズンからタイトル争いに加わり、ラグナ・セカのコークスクリューでブライアン・ハータを最終ラップで抜き去ったオーバーテイクは、モータースポーツ史に残る名場面となった。

    続く1997年と1998年にはシリーズ連覇を達成。とりわけ1998年は圧倒的な強さを誇り、その実績を引っ提げてウィリアムズからF1復帰を果たした。

    しかし、ルノー系エンジン(スーパーテック)を搭載したウィリアムズは競争力に欠け、チームメイトのラルフ・シューマッハに大きく後れを取る苦しいシーズンとなり、契約は早期終了となった。

    大事故からの復活 レースと新たな挑戦
    2001年、CART復帰後のラウジッツでの大クラッシュにより両脚を切断する重傷を負う。しかしザナルディはそこから驚異的な復活を遂げる。

    リハビリを経てレースに復帰し、イタリア・ツーリングカー選手権でタイトルを獲得。世界ツーリングカー選手権でも複数の勝利を挙げた。

    さらにハンドサイクル競技に転向すると、2012年ロンドン大会と2016年リオデジャネイロ大会で計4つの金メダルを獲得し、パラリンピアンとしても頂点に立った。

    2020年の事故以降 公の場から離れる
    2020年にはハンドサイクルのロードレース中に再び重大事故に遭い、深刻な頭部外傷を負った。その後は長期にわたる治療を経て自宅に戻ったが、公の場に姿を見せることはなかった。

    家族は声明で、最期は家族に囲まれ穏やかに過ごしたと説明している。死因は明らかにされていない。

    ザナルディのキャリアは、逆境を乗り越え続けた挑戦の連続だった。その足跡は、モータースポーツとスポーツ全体において長く語り継がれることになる。

    ※タイトルを本名に修正しました
    Source: The Race

  • F1 2027年PU規則 5月中旬決断へ 電動比率40%案でメーカー攻防

    F1 2027年PU規則 5月中旬決断へ 電動比率40%案でメーカー攻防

    F1の2027年シーズンに向けたパワーユニット規則は、5月中旬までに最終判断が下される見通しとなっている。現在は内燃エンジンと電動出力の比率を見直す案が検討されており、シリーズの方向性を左右する重要な局面を迎えている。

    焦点となっているのは、パワーユニットの出力配分を60対40へ変更する構想だ。ドライバーやファンから賛否が分かれている現行レギュレーションを受け、短期的な是正と将来的な方向性の両面で議論が活発化している。

    60対40案はマシン設計に直結
    2026年から導入された新世代パワーユニットは電動エネルギーの比重が高められているが、そのバランスを見直す動きが強まっている。60対40への変更は、内燃エンジン出力を現在の約530馬力から約600馬力へ引き上げることを意味する。

    この変更により燃料消費量が増加し、より大容量の燃料タンクが必要となる。その結果、マシン全体の設計パッケージや寸法にも影響が及ぶため、技術的な調整は広範囲に及ぶことになる。

    こうした背景から、大規模な変更を承認できる期限は5月中旬とされており、各チームは短期間で判断を迫られている。

    導入にはメーカー4社の賛成が条件
    2027年からこの変更を導入するには、エンジンメーカー5社のうち少なくとも4社が賛成する必要がある。現時点で正式な会合は開かれていないものの、決断までの時間は限られている。

    仮に現行仕様を維持する判断が下された場合でも、マイアミGP直前に行われた修正の範囲内で、既存ハードウェアを前提とした改善策を議論し、導入する余地は残される。

    あるチーム代表は匿名を条件に、「2週間以内に決定が下されれば、すべてを間に合わせることは可能だ」と説明している。また燃料に関しては、最悪の場合、レース距離を数周短縮する選択肢もあり得るという。

    ホンダ、RBPT、フェラーリ、アウディが主導権争い
    今回の変更案の狙いは、2025年までのマシンで見られたような、ドライバーがより自然に戦えるレース感覚を取り戻すことにある。今季序盤に指摘されているドライビング特性への違和感を解消する狙いだ。

    各メーカーの立場については公式な発言はなく、状況は不透明なままとなっている。ただし、メルセデスは変更に消極的とみられる一方で、他メーカーが足並みを揃えた場合には対応を迫られる可能性もある。

    そのため主導権争いはホンダ、レッドブル・パワートレインズ、フェラーリ、アウディの間で展開されているとみられる。パドック内の見方では、ホンダとレッドブルは変更に前向きであり、フェラーリとアウディの判断が鍵を握る構図となっている。

    2027年のパワーユニット規則は、単なる数値の調整ではなく、F1の競技性そのものを左右する分岐点となる。5月中旬までの判断が、次世代F1の姿を決定づけることになる。

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1アップグレードに手応え「信頼できる」

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1アップグレードに手応え「信頼できる」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1マイアミGPで投入されたレッドブルのアップグレードについて、マシンを「少し信頼できる」ようになったと語った。

    開幕3戦で苦戦してきたレッドブルにとって、マイアミでの初日は前向きな材料を示すものとなった。フェルスタッペンはスプリント予選を5番手で終え、首位との差についても「ほぼ半分にできた」と評価している。

    アップグレードで「よりまとまった」RB22
    フェルスタッペンは今季序盤、2026年F1レギュレーションへの不満に加え、レッドブルのマシンバランスにも厳しい見方を示してきた。日本GPでは決勝を大きく離された8位で終えたあと、現行マシンへの不満を隠さなかった。

    しかし、マイアミではアップグレード仕様のRB22で状況がやや改善した。スプリント予選後、フェルスタッペンはスカイスポーツF1に対し、マシンの感触について語った。

    「よりまとまっている感じがする」とフェルスタッペンは語った。

    「もちろん、まだ取り組んでいることはあるけど、僕たちにとって本当にポジティブな一歩だった」

    「ここ数戦は、僕たちは1秒以上遅れていた」

    「今はその差をほぼ半分にできたと思う。だから、それはとてもポジティブだ」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング) マイアミグランプリ

    高速コーナーには弱さも「信頼できるようになった」
    一方で、フェルスタッペンはマイアミの第1セクターに残る弱点も明確に認めている。特に高速コーナーでは、まだトップ勢に対して十分な強さを発揮できていないという。

    「僕たちはまだ第1セクターでとても弱い。あそこは本当に高速だ」

    「だから、そこに取り組む必要があることは分かっている。でも、それ以外は少しまとまっているように見えた」

    「その点では少し満足している。少なくともミッドフィールドからは少し抜け出せたように思う」

    フェルスタッペンはさらに、マシンが以前より自然に感じられるようになったことで、ラップタイムを引き出しやすくなったと説明した。

    「少し普通に感じるし、少しまとまっている」

    「もちろん、まだ僕が望むところにはない。でも少なくとも、少し信頼できるようになっているし、その分ラップタイムを引き出せる」

    レッドブルは2台そろってSQ3進出
    レッドブルはマイアミのスプリント予選で、フェルスタッペンが5番手、アイザック・ハジャーが9番手となり、2台そろってSQ3に進出した。

    チームは金曜日、フェラーリの“マカレナ”リアウイングに着想を得たとみられる独自仕様のリアウイングも投入。フェラーリ版よりもアグレッシブな形状で注目を集めたが、チーム代表のローラン・メキースはFP1後、そのコンセプトはフェラーリのコピーではないと説明している。

    マイアミでのアップグレードは、レッドブルが一気にトップへ戻ったことを意味するものではない。それでもフェルスタッペンが「信頼できる」と口にしたことは、RB22が少なくとも開幕3戦の不安定な状態から一歩進んだことを示している。

  • アルピーヌF1 マイアミGPスプリント予選で今季初の2台SQ3進出

    アルピーヌF1 マイアミGPスプリント予選で今季初の2台SQ3進出

    アルピーヌF1は、2026年F1マイアミGPのスプリント予選でフランコ・コラピントが8番手、ピエール・ガスリーが10番手に入り、今季初めて2台そろってトップ10グリッドを獲得した。

    新たなアップグレードを投入したマイアミで、アルピーヌは中団勢の中で存在感を示した。コラピントは「中団勢と比べると僕たちは良さそうだ」と語り、A526の理解が進みつつあることに手応えを示した。

    コラピント「ようやくリズムをつかみ始めている」
    フランコ・コラピントは、金曜唯一のプラクティスでA526に問題を抱えながらも、スプリント予選では8番手を確保した。これは自身のあらゆる予選形式におけるベストタイにあたる結果であり、アルピーヌにとっても週末の流れを変える内容となった。

    「うれしい。かなり厳しかった状況を立て直すことができたし、理解するまでに少し時間がかかったけど、ようやくリズムに入り始めて、足りていなかったペースの一部を理解し始めていると思う」とコラピントはスプリント予選後に語った。

    「知っているトラックで、スプリント週末というより難しい状況の中、一日を通して良いラップを走れた。今日はすべてがとてもポジティブだった」

    「このブレイクは、僕たちにとって一度リセットして、もう一度進み、どこに取り組むべきかを理解するうえで良い時間だったと思う。僕たちは正しい方向にかなりうまく取り組めたと思う。今日のパフォーマンスには満足しているけど、もちろん週末はまだ始まったばかりだ」

    「ペースは良さそうだと思う。中団勢と比べると、僕たちは良さそうだ」

    ガスリーは10番手もホイールスピンに不満
    一方のピエール・ガスリーは、スプリントを10番手からスタートする。アルピーヌは今季ここまで、中国GPで一度だけダブル入賞を記録しているが、ガスリーは開幕3戦すべてでポイントを獲得しており、チームのランキング5位タイを支えてきた。

    ただし、ガスリー自身は今回のスプリント予選の内容に満足していない。過度なホイールスピンに苦しんでおり、現状のままではレースで厳しくなると認めた。

    「あまり良くない。今朝からとても難しかった。僕の側で何かがうまく機能していないのが見えていて、ホイールスピンがかなり多い」

    「残念ながら、その原因を突き止めるだけの時間が本当に十分にはなかった。でも感触は良くなかったので、明日に向けて改善するために懸命に取り組まなければならない。今の状態のままだと、レースでは苦戦すると思う」

    「それでも、2台をトップ10に入れられたのは良いことだ。ただ、まだ引き出せるポテンシャルはかなり残っている」

    アップグレード効果を示したアルピーヌ
    アルピーヌにとって、マイアミのスプリント予選はアップグレードの方向性を確認するうえで重要なセッションとなった。コラピントは中団勢との比較で競争力を実感しており、ガスリーも不満を抱えながらトップ10に入ったことで、A526にはまだ改善余地が残されている。

    スプリント本番では、コラピントが8番手、ガスリーが10番手からスタートする。中団グループの中でアルピーヌが実際にどれだけレースペースを維持できるかが、今回のアップグレードの評価を左右することになる。

  • 【動画】 レッドブルF1 “マカレナ”リアウイング投入 フェラーリを上回る可動域

    【動画】 レッドブルF1 “マカレナ”リアウイング投入 フェラーリを上回る可動域

    レッドブル・レーシングは2026年F1第4戦マイアミGPで、フェラーリが先行導入した回転式「マカレナ」リアウイングの独自バージョンを投入した。プレシーズンテストで注目を集めた革新的コンセプトに対し、早くも対抗策を実戦に持ち込んだ形だ。

    このアップデートは単なるコピーにとどまらず、作動機構や可動量の面で大幅な改良が施されていると見られており、空力効率と信頼性の両面でレッドブルが主導権を握る可能性も浮上している。

    フェラーリ発の革新にレッドブルが対抗
    フェラーリはバーレーンでのプレシーズンテストで、ストレート終端で回転しドラッグを低減する独自のリアウイングを初公開した。この“マカレナ”と呼ばれる構造は、中国GPで実戦投入されたものの、その後は従来型へと戻されていた。

    一方、レッドブルは5週間の中断期間中にシルバーストンでこのコンセプトをテストしていたとされ、今回マイアミで正式にRB22へ導入。フリー走行1回目(FP1)で初めてその姿が確認された。

    可動量とアクチュエーターに注目集まる
    今回のレッドブル仕様が注目を集めている最大の理由は、その可動量とアクチュエーターのサイズにある。ピットレポーターのテッド・クラビッツは次のように語った。

    「レッドブルはフェラーリのリアウイングを“上回るマカレナ”を作ってきた。シルバーストンでの目撃情報はあったが、正直そこまでとは思っていなかった」

    「このウイングを動かすアクチュエーターの大きさを見たとき、かなり興奮した。ドラッグ低減の余地が非常に大きい。フェラーリやアルピーヌよりもはるかに大きく開いている」

    「レッドブルは“可動域が増えただけ”と控えめに説明しているが、とんでもない量の動きをしている。あとは信頼性だ。フェラーリができなかったことをやれるかどうかが鍵になる」


    元王者も性能差を指摘
    2009年F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンもこのデバイスに言及し、次のように評価した。

    「フェラーリのものよりかなり速そうに見える」

    また、レッドブルのアップデートパッケージには、フェラーリが先行していた排気周辺のミニウイング的要素も取り入れられており、複数の技術的アイデアを統合した構成となっている。

    フェラーリも改良型を投入へ
    フェラーリ側も黙ってはいない。モンツァでのフィルミングデーで改良版をテストしており、マイアミには新仕様を持ち込んでいると見られる。

    回転式リアウイングは、2026年F1におけるエネルギーマネジメントと空力効率の両立という課題に対する重要な解決策のひとつになりつつある。レッドブルがこの分野で優位に立つのか、それともフェラーリが巻き返すのか、週末のパフォーマンスがその答えを示すことになる。

  • アストンマーティンF1 アップデート未掲載に反論「何もしてなかったわけではない」

    アストンマーティンF1 アップデート未掲載に反論「何もしてなかったわけではない」

    アストンマーティン・ホンダF1は、2026年F1マイアミGPの週末において、FIAの公式アップデートリストに変更が記載されなかったことを受け、その見方に対する反論を示した。外から見れば“開発なし”とも受け取られかねない状況だが、チームはこの5週間の中断期間で多くの作業を進めてきたと強調している。

    チームアンバサダーのペドロ・デ・ラ・ロサは「何もしていなかったわけではない」と明言し、振動対策やドライバビリティ、パワー供給、重量削減といった領域での改良が行われてきたと説明。

    ただし、それらは空力アップデートのように一覧化される性質のものではなく、公式書類には反映されない“見えない開発”である点を強調した。

    アップデート未掲載が招いた誤解
    アストンマーティンのマシンAMR26は、FIAが公開したアップデートリストにおいて変更点が記載されなかった。これは通常、空力パーツなど外部から確認できる改良が対象となるためであり、今回のように記載がない場合は“開発が行われていない”という印象を与えやすい。

    しかし、チーム側はこの解釈を否定する。今回の中断期間では、目に見えるパーツの更新ではなく、内部的な改良やセットアップ領域に重点が置かれていたとされる。

    デ・ラ・ロサ「表に出ない作業がある」
    ペドロ・デ・ラ・ロサは、公式リストの限界について次のように説明した。

    「伝えるべきことはすでにすべて話されている。振動、ドライバビリティ、パワー供給、重量削減に多くの作業を行った。これらはFIAの変更表に要約できるものではない。空力ではないからだ」とペドロ・デ・ラ・ロサはDAZNの取材に対して語った。

    「我々が腕を組んでいたと思う人がいないようにしてほしい。日本にマシンを置いてきて、そのエンジンとギアボックスでテストを行ったことは非常に生産的だった。空力の改善や変更が存在しないからといって、マシンの皮膚の下で作業が行われていないということにはならない」

    この発言が示す通り、今回の開発は“外から見えない領域”に集中している。振動の低減やパワーユニット周辺の最適化などは、構造や組み付け、制御に関わる要素が多く、パーツ単位のアップデートとして記録されにくい。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    コース上の証明が求められる段階
    ただし、こうした主張が評価されるかどうかは、最終的にコース上のパフォーマンスに委ねられる。マイアミのフリー走行では依然として後方に沈む結果となっており、“見えない開発”の成果がすぐに表れる状況ではない。

    デ・ラ・ロサも、まずは現状の変化を慎重に見極める必要があると認めている。

    「まず、変更がレースに向けて正しい方向に進んでいるかを分析しなければならない。そのうえで、何が使えるのかを理解する必要がある。開発プログラムは続いているが、時間を与えなければならない」

    アップデート未掲載という事実と、内部で進められている開発との間に生じたギャップ。アストンマーティン・ホンダF1は、その“見えない作業”を結果として示せるかが問われている。

  • F1マイアミGP 全11チームのアップデート比較 フロア主導の開発競争が加速

    F1マイアミGP 全11チームのアップデート比較 フロア主導の開発競争が加速

    2026年F1第4戦マイアミGPでは、多くのチームが開発の主軸をフロアとリア周辺に置いたアップデートを投入した。特に今季のレギュレーション下では、エネルギーマネジメントと空力効率の両立が重要となっており、単純なダウンフォース増加ではなく“効率よく使える空力”へのシフトが明確になっている。

    今回のアップデート一覧を見ると、フロント側で気流を整え、フロアを通じてリアでダウンフォースに変換するという流れが各チームに共通している。

    一方で、投入規模やアプローチには大きな差があり、大規模改良で流れを変えにきたチームと、細部の最適化で効率を高めるチームに分かれている。

    ■ メルセデス
    メルセデスは2点のアップデートを投入。テールパイプの角度変更とブラケット追加によってドラッグ低減を図り、フロントコーナーの改良で後方への気流を改善している。パフォーマンス面では、直接的なダウンフォース増加というよりも、空力効率を高めてリアの安定性を引き出す構成となっている。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    ■ フェラーリ
    フェラーリは11点のアップデートを投入。フロントウイングからフロア、ディフューザー、リアウイングに至るまで広範囲に及ぶが、パフォーマンスの中心はフロアとディフューザーの再設計にある。ここでダウンフォースを増やしつつ、リアウイングでドラッグ低減も狙い、空力効率の改善を強く意識したパッケージとなっている。

    スクーデリア・フェラーリ

    ■ マクラーレン
    マクラーレンは7点のアップデート。フロントコーナー、サイドポッド、フロア、リアウイングと広範囲に手を入れており、特に新フロアとボディワークの連動設計がパフォーマンスの核となる。フロアでダウンフォースを増やしつつ、気流を最適化して全体効率を引き上げる構成。

    マクラーレン

    ■ ハースF1チーム
    TGRハースF1チームは1点のアップデートのみ。ディフューザーに追加デバイスを投入し、局所的な空力負荷を増加させている。規模は小さいが、リアダウンフォースに直結する効率重視の変更。

    ハースF1チーム

    ■ アルピーヌ
    アルピーヌは6点のアップデートを投入。フロントコーナーやノーズ周辺でフローコンディショニングを行い、リアサスペンションやリアウイングで空力負荷を強化している。パフォーマンス面では、新リアウイングを軸にリアのダウンフォースを引き上げる構成となっている。

    アルピーヌF1チーム

    ■ レッドブル
    レッドブルは7点のアップデート。フロントウイング、サイドポッド、フロア、リアウイングまで細かく最適化されており、パフォーマンスの中心はフロアとサイドポッドの連動による空力効率の向上にある。リアウイングの機構改良も含め、ダウンフォースとドラッグ低減の両立を狙う内容。

    レッドブル・レーシング

    ■ レーシングブルズ
    レーシングブルズは6点のアップデート。リアコーナー、リアサスペンション、フロアエッジ、リアウイングなどが対象で、パフォーマンス面ではフロアエッジとリアウイングが重要。タイヤ周辺の気流を整えつつ、リアダウンフォースを増やしてマシンバランスの改善を狙っている。

    ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    ■ アウディ
    アウディは2点のアップデート。フロントサスペンション周辺でフローを整えつつ、フロアエッジとディフューザーでリアダウンフォースを増加させている。パフォーマンスの主軸はディフューザー周辺で、リアの空力効率向上に集中した構成。

    アウディ

    ■ ウィリアムズ
    ウィリアムズは7点のアップデート。フロア、サイドポッド、エンジンカバー、リア構造に変更が加えられており、パフォーマンス面ではフロアと冷却系ボディワークが中心。安定したダウンフォース生成と冷却効率の両立によって、再現性の高い性能向上を狙っている。

    ウィリアムズ

    ■ キャデラック
    キャデラックは9点の大規模アップデート。フロントウイングからフロア、ディフューザー、リアサスペンションまで広範囲に手が入っており、特にフロア〜ディフューザー領域での変更がパフォーマンスの中心。リアダウンフォースの増加と車高変化への安定性向上を同時に狙っている。

    キャデラック

    ■ アストンマーティン
    アストンマーティンはアップデートなし。今回のイベントではパフォーマンスに関わる変更は行われていない。

    ■ フロア主導の空力競争がさらに加速
    今回のアップデート全体を俯瞰すると、焦点は明確にフロアとディフューザーに集中しており、そこへいかに質の高い気流を送り込むかが各チームの設計思想の分かれ目となっている。フロントで整えた空気をリアで効率よくダウンフォースに変換する構造が主流となる中、キャデラックやフェラーリのような大規模改良が一気に勢力図を動かす可能性もあれば、レッドブルやメルセデスのような効率改善型が安定した強さを維持する可能性もあり、マイアミでは各アプローチの優劣がはっきりと表れることになりそうだ。

  • 2026年F1レギュレーションは想定以上に自由度大 各チームで設計差

    2026年F1レギュレーションは想定以上に自由度大 各チームで設計差

    2026年F1レギュレーションは厳格な枠組みになると予想されていたが、実際には各チームの設計に大きな自由度が残されていることが明らかになってきた。

    マクラーレンのチーフデザイナーであるロブ・マーシャルは、当初の想定とは異なり、グリッド全体で多様な解釈と独自ソリューションが生まれている現状を明かし、新規則の本質が「制約」ではなく「創造性の幅」にあると示唆した。

    厳格と見られた規則 実際は設計の余地が拡大
    ロブ・マーシャルは2026年規則について、当初はより制約の強いものになると考えていたと語った。

    「我々はこのレギュレーションがかなり厳格になると予想していた」

    「これまでは大量の数値やデータが紙に書かれていて、それがある程度、従うべき枠組みを決めていた」

    「今は非常に複雑なCADモデルが大量にあり、一見するとそれに基づいて創造性を発揮するのは難しく見える。モデルがマシンを設計してしまうように感じるからだ」

    しかし実際には、その印象とは異なる状況が広がっているという。

    各チームで分かれる解釈 個性あるコンセプトが出現
    マーシャルは、他チームのマシンを見た際の印象について次のように語っている。

    「他チームのマシンを見ると、かなり異なる解決策を採用していたし、特に興味深いものもいくつかあった」

    具体的な例として、いくつかの特徴的な設計が挙げられた。

    アウディ・アストンマーティンの独自アプローチ
    まずマーシャルが言及したのは、アウディのサイドポッドだ。

    「アウディのサイドポッドはかなり興味深い。彼らは異なる解決策を採用していて、他に似たものがない。我々は一般的なものを流用してくると思っていたが、実際にはそうではなかった」

    さらにアストンマーティンのサスペンションにも注目している。

    「アストンマーティンのサスペンションジオメトリーも非常に興味深い。リアはかなり野心的で、非常に面白い。注目すべき理由がある」

    「フロントサスペンションも非常に興味深く、おそらく昨年我々が取り組んでいたものにインスパイアされた可能性がある」

    F1レギュレーション フォーミュラ1カー

    フェラーリの“マカレナ”リアウイングも注目対象
    フェラーリの設計についても、マーシャルは複数の要素を挙げている。

    「リアウイングについては、誰もが見て『なるほど、問題ない』と思った」

    マーシャルは、いわゆる“マカレナ”と呼ばれるソリューションについて、合法性を確認したことも明かした。

    「本当に合法なのか尋ねたが、『問題ない』と言われた」

    また、排気口周辺の設計にも独創性があると評価している。

    「排気口のベンチレーションにも巧妙な設計要素があり、誰もが『これは興味深い』と思った」

    フロントウイングも統一されず 多様性が顕在化
    フロントウイングについても、当初の予想とは異なる結果になっている。

    「フロントウイングも非常に特徴的で、チームごとに形状の違いが見られる」

    「すべて同じような形になると思われていたが、実際にはそうではない」

    “規則=均一化”の前提は崩壊 設計競争が再び主軸に
    2026年F1レギュレーションは、エネルギーマネジメントやパワーユニット規定と並び、空力面でも均一化が進むと見られていた。

    しかしマーシャルの証言からは、実際には各チームが異なる解釈を持ち込み、独自のコンセプトを構築している現状が浮かび上がる。

    結果として、新時代のF1は「制約による収束」ではなく、「制約の中での分岐」が進む構図となっており、設計競争の重要性が改めて強まっていることが示されている。

    Source: GMM