投稿者: dbcheck

  • FIA会長 アロンソF1残留へホンダ追加救済に動く「引退させるわけにはいかない」

    FIA会長 アロンソF1残留へホンダ追加救済に動く「引退させるわけにはいかない」

    FIAのモハメド・ビン・スライエム会長が、フェルナンド・アロンソのF1残留を後押しするため、アストンマーティンのパワーユニット(PU)パートナーであるホンダに対する新たな支援策を模索していることが明らかになった。

    アロンソは2027年もF1に参戦するかどうかをまだ決めていない。現在のF1レギュレーションに魅力を感じられないことに加え、アストンマーティンとホンダの競争力にも不透明感がある。

    そこでビン・スライエムは、ホンダの開発を加速させることでアストンマーティンの競争力向上を促し、アロンソがF1に残る理由を作ろうとしている。

    ビン・スライエムがローレンス・ストロールと会談
    The Raceによると、ビン・スライエムはF1スペインGPを前にした木曜日、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールと会談。ホンダのPU開発を支援し、チームの競争力向上とアロンソとの新契約につなげるための行動計画について話し合ったという。

    ビン・スライエムは前戦F1イタリアGPでもアロンソ本人と話しており、マドリードでもさらに協議する予定だ。

    その発端となったのが、モンツァでのアロンソの様子だった。

    「彼がとても悲しそうにしているのを見た」とビン・スライエムは語った。

    「僕は彼に『フェルナンド、自分の国に来るというのに、2度のワールドチャンピオンでありながら今は最後尾にいる。それが受け入れられないということは理解している』と話した」

    さらにビン・スライエムは、すでにFIAがホンダを支援するために動いてきたことにも言及した。

    「我々は5月に、合法的な形でチームとエンジンが改善できるように何かを行った」

    「そして彼にはこう言った。『我々が何をするつもりなのかを僕から言うつもりはない。君が何を望んでいるのか教えてほしい。ドライバーなのだから、結果を改善するために我々に何をしてほしいのかを教えてくれ』とね」

    ADUOとは別の追加支援策を検討
    ビン・スライエムが言及した5月の措置とは、ホンダに認められたADUO(Additional Development and Upgrade Opportunities/追加開発・アップグレード機会)の救済措置を指している。

    FIAは2026年型PUの性能差を縮小するため、基準を下回ったメーカーに追加の開発機会を与えるADUOを導入。ホンダは追加のベンチテスト時間に加え、開発費として最大1900万ドルの追加枠を利用できるようになった。ただし、その一部は将来の開発予算を前倒しする形となっている。

    しかし、今回検討されているのは、このADUOとは別の新たな支援策だという。

    現時点でホンダとの間で具体的な規則変更について詳細な協議が始まっているわけではなく、内容も決まっていない。

    選択肢としては、PUのホモロゲーションに関する自由度の拡大、追加の開発費枠、あるいはホンダが開発上の制約になっていると考えている特定分野のレギュレーション変更などが考えられている。

    ただし、こうした変更を実現するには他のPUメーカーからの支持も必要になる。

    各メーカーは以前のADUOを巡る協議では、自社の競争上の利益だけを優先せず、ホンダへの追加支援を認めることで合意している。今回も同様の合意を形成できるかが焦点になる。

    アロンソ「来年のルールはまだ変更されると思っている」
    アロンソ自身もF1スペインGPを前に、2027年に向けて現在の規則が最終形ではない可能性を示唆していた。

    「来年のルールについては、まだ再び調整される必要があると思っている。これが最終版ではないという希望はまだ持っている」

    この発言はパドックで注目を集めたが、ビン・スライエムとの一連の話し合いを踏まえたものだった可能性がある。

    アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックも、アロンソの将来は単一の要素だけで決まるものではないと説明している。

    「彼自身、変えてほしいものがひとつだけではないことを明確にしていると思う」

    「このスポーツには彼のような人物が必要だ。フェルナンドが続けるところを、我々全員が見たいと思っているはずだ」

    「それを実現するために何ができるのか。それは実行されると思う。そして良い解決策にたどり着き、彼が続けてくれることを願っている」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    「フェルナンドを引退させるわけにはいかない」
    ビン・スライエムは、アロンソが競争力不足を理由にF1を去ることだけは避けたいとの考えを強く示している。

    「フェルナンドを去らせるわけにはいかない」

    「彼は成功しなければならない。そして、自分が望むときに去ればいい。パフォーマンスのせいで去ることを強いられるような形であってはいけない」

    ビン・スライエムはさらに「彼の考えを変えられるように話をする」と述べ、アロンソの2027年F1残留に向けて自ら働きかける意向を明言している。

    ホンダは2026年にアストンマーティンのワークスPUパートナーとしてF1に復帰したものの、ここまで競争力の面で苦戦している。イタリアGPではアップグレードされたPUを投入したが、期待されたほどの前進にはつながらなかった。

    FIA側が懸念しているのは、現在の状況が長引けばアロンソの引退だけでなく、ホンダ自身が将来的なF1活動について疑問を抱く可能性まであることだという。

    アロンソをF1に残したいというビン・スライエムの意向は、単なる一人のドライバーの去就問題にとどまらない。ホンダの競争力回復とアストンマーティンの浮上、そしてF1全体の競争環境をどう改善するかという問題と結びつき始めている。

  • 角田裕毅 F1スペインGP初日「セッションごとにペースを築いてきている」

    角田裕毅 F1スペインGP初日「セッションごとにペースを築いてきている」

    角田裕毅は、2026年F1第14戦スペインGPの初日を振り返り、FP1でパワーステアリングのトラブルに見舞われながらも、FP2では8番手まで順位を上げたことに手応えを示した。

    初開催となるマドリンクで十分な走行時間を確保できなかった角田だが、「マシンの感触はいい」とコメント。レーシングブルズもFP1からFP2にかけてマシンを大きく改善できたとしており、土曜日の予選では2台そろってQ3進出を目標に掲げている。

    FP1はパワーステアリング問題で18番手
    角田にとってスペインGPの週末は、決して順調なスタートではなかった。

    FP1ではパワーステアリングに問題が発生し、セッション途中でピットへ戻ることを余儀なくされた。ソフトタイヤではアウトラップとインラップだけに終わり、アタックラップを記録できないまま走行時間を大きく失った。

    角田のFP1ベストは1分36秒939で18番手。一方、チームメイトのアービッド・リンドブラッドは1分35秒033で7番手につけ、初開催のマドリンクでレーシングブルズの速さを示していた。

    FP2で8番手に浮上 トラフィックにも遭遇
    FP2では角田も本格的にソフトタイヤでのアタックを行い、1分34秒758をマーク。トップのアンドレア・キミ・アントネッリから1.096秒差の8番手に入った。

    アタック中には低速走行していたルイス・ハミルトンに追いつき、ラップを断念する場面もあった。ハミルトンは角田に気づくと手を挙げて謝罪しており、角田自身もFP2ではトラフィックによって走行が難しくなったと振り返っている。

    それでもFP1で失った走行時間を考えれば、トップ10まで順位を上げたFP2は前向きな内容となった。

    「今日は一番クリーンな一日ではありませんでしたが、新しいコースは本当に楽しめました。走っていてすごく楽しいです」

    「ここでは自信が重要なので、FP1で走行時間を失ったのは理想的ではありませんでした。それにFP2では少しトラフィックもあって、より難しくなりました」

    「全体としては、マシンの感触はいいです。セッションごとにペースを築いてきていますし、今は明日の予選ですべてをまとめることに集中しています」

    角田裕毅(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    レーシングブルズはFP2で大幅改善
    レーシングブルズはFP1からFP2に向けてセットアップを変更し、パフォーマンスを大きく向上させた。

    リンドブラッドはFP2で1分33秒890を記録し、アントネッリから0.228秒差の4番手。さらにタイムを伸ばそうとしたところでターン13の進入でリアを失い、バリアにクラッシュして赤旗の原因となったものの、本人に怪我はなかった。

    チーム代表のアラン・パーメインは、クラッシュを除けば非常に満足できる初日だったと評価した。

    「FP2でのアービッドのクラッシュを除けば、チームにとって素晴らしい一日だった。マシンは速いし、FP1からFP2にかけて施した変更によってペースは本当に改善した」

    「ここのコースも非常に印象的だ。興味深いサーキットを作り上げるために、多くの時間と努力が費やされたことがよく分かる」

    「明日の予選に向けて強力なパッケージがある。2台ともQ3進出を狙えると自信を持っている」

    FP1ではトラブルによって出遅れながらも、FP2で8番手まで挽回した角田。チームメイトが4番手につけたことでレーシングブルズのマドリンクとの相性の良さも見えており、角田にとって予選では初日の走行不足を補いながら、マシンのポテンシャルをどこまで引き出せるかが焦点となる。

  • 加藤大翔 F3マドリード予選1で初ポール獲得 予選2はタッポネンが最速

    加藤大翔 F3マドリード予選1で初ポール獲得 予選2はタッポネンが最速

    FIA F3第11戦マドリードの予選が9月11日(金)にマドリンクで行われ、ARTグランプリの加藤大翔が予選1でトップタイムを記録。FIA F3参戦初のポールポジションを獲得した。

    初開催となるマドリンクでは予選が2セッションに分けて実施され、予選1がフィーチャーレース1、予選2がフィーチャーレース2のグリッドを決定。予選2ではMPモータースポーツのトゥッカ・タッポネンが最速タイムを記録した。

    予選1:加藤大翔が0.012秒差でF3初ポール
    予選1では加藤大翔が最初にタイムを記録し、1分51秒127でトップに立った。アレックス・パウエルが0.161秒差の2番手につけ、序盤から加藤が速さを見せた。

    一方、トライデント勢にはトラブルが発生。ノア・ストロムステッドはウォームアップラップでリー海夏澄(Kanato Le)と接触してサイドポッドが外れ、タイトルリーダーのフレディ・スレーターもマシンの問題を無線で訴えた。

    2回目のアタックで加藤は1分50秒639までタイムを短縮。中村仁が0.218秒差の2番手に入り、日本人ドライバーが一時1-2を形成した。

    しかし、ロダン・モータースポーツのペドロ・クレロが1分50秒547を記録してトップへ浮上。タイトルを争うスレーターは11番手にとどまり、引き続きマシンの問題を訴えていた。

    トライデントはスレーターをピットへ戻して新品ハードタイヤを投入。その間にも加藤はアタックを続け、1分50秒535を叩き出してクレロをわずか0.012秒上回った。

    終盤にはブランド・バドエルがバリアにヒットし、左リアサスペンションを損傷。ロダンは予選2までの短いインターバルで修復を迫られた。

    加藤は最後のアタックでは自己ベストを更新できなかったものの、ライバル勢もタイムを上回れず、そのままトップを確保。FIA F3で自身初となるポールポジションを手にした。

    2番手はクレロ、3番手タッポネン、4番手ウーゴ・ウゴチュク、5番手エンツォ・デリニー。中村仁も6番手と好位置につけた。

    12番手にはジェームス・ウォートンが入り、リバースグリッドが適用される土曜日のスプリントではポールポジションからスタートする。一方、スレーターはターン1でロックアップするなど苦戦が続き17番手に終わった。

    加藤大翔 予選1ポール

    予選1ポール 加藤大翔「壁にキスすることもあった」
    F3初ポールを獲得した加藤は、予選1後の記者会見でマドリンクを限界まで攻めたアタックを振り返った。

    「最高の気分です。F3で初めてのポールポジションです。モンツァでは素晴らしい週末を過ごせましたし、それに続いて今週末のマドリードでもいい流れで来られています。僕たちはいいマインドセットを持てていると思いますし、予選ではマシンが素晴らしくて、ここで走るのは本当に楽しかったです」

    「マドリードでは壁との距離が本当に近いです。限界までプッシュしていて、ときには壁にキスすることもありました。それがすごくよかったです。最終的にポールポジションを獲得できて、本当にうれしいです」

    ARTグランプリにとっても2024年ハンガリー以来となるF3のポールポジション。加藤はマシン自体にはシーズンを通して速さがあったと説明した。

    「マシンは今年ずっと本当に良かったと思います。ただ、僕自身のミスだったり、トラフィックだったり、少し運がなかったりしました。F3では1周ですべてをまとめるのが本当に難しいです。それに運がなければ、ポールポジションを獲るのは本当に難しいです」

    「だから、ようやくF3でポールポジションを獲得できてうれしいです。チームにも本当に感謝しています。チームのみんなに心からありがとうと言いたいです。マシンは素晴らしかったです」

    初めてF3の予選が行われたマドリンクについては「本当にいいです。走っていて本当に、本当に楽しいです。マシンの中で感じるアドレナリンはすごかったです」と語った。

    予選2:タッポネンが最終アタックでポール
    短いインターバルを挟んで予選2がスタート。マシンの問題に苦しんだスレーターも、トライデントによる作業を経てコースへ復帰した。

    そのスレーターは序盤に1分49秒972を記録してトップに立ち、ウゴチュクに0.5秒以上の差をつけた。

    クレロと、予選1でクラッシュしたバドエルも上位へ進出。修復を終えたバドエルは3番手まで浮上したが、その後、中村仁が2台のロダン勢の間に割って入った。

    2回目のアタックでは加藤が一時トップに浮上。しかし直後にウゴチュクが1分49秒901を記録して加藤を上回った。

    さらにクレロが1分49秒830で首位に立つ一方、スレーターは最速のセクター1を刻みながらターン5への進入でロックアップし、5番手に後退した。

    ウゴチュクは続くアタックで1分49秒771まで更新して再びトップへ。スレーターはアタックを中断してピットへ戻り、クレロが0.069秒差の2番手につけた。

    だが、最後のアタックでタッポネンが1分49秒750をマーク。ウゴチュクを0.021秒上回り、フィーチャーレース2のポールポジションを奪った。

    ウゴチュクは最後のアタックで更新できず2番手。クレロはさらに速いタイムを狙っていたものの、最終コーナーでリアを失ってバリアにクラッシュし、そのままセッション終了となった。

    予選2はタッポネン、ウゴチュク、クレロのトップ3。加藤は4番手につけ、予選1のポールに続いて両セッションで上位に入る力強いパフォーマンスを披露した。

    5番手マッティア・コルナギ、6番手デリニー、7番手アレッサンドロ・ジュスティと続き、スレーターは8番手。イェバン・デイビッドが9番手、エルネスト・リベラが10番手となった。

    タッポネン 予選2 ポール

    予選2ポール タッポネン「最後にいいラップをまとめられた」
    今季2度目のポールポジションを獲得したタッポネンは、予選2後の記者会見で最終アタックを振り返った。

    「いい気分だ。予選1は3番手で、予選2では1番手だった。正直に言えば、ドライビングの感触自体は予選1の方が良かった。でも幸い、予選2ではポールポジションを獲るのに十分だった。日曜日のレースをポールからスタートできるのは本当にうれしい」

    最後のアタックを開始する時点ではトップから約0.1秒差で、順位も5、6番手付近だったという。

    「最後のプッシュを始める前は0.1秒くらい遅れていて、5番手か6番手だった。本当に僅差だった」

    「今週はずっとセクター1で苦戦していたから、そこで失うタイムをできるだけ少なくして、残りのラップをうまくまとめることだけを考えていた。それができた。最後はいいラップだった」

    タイトル争いはウゴチュクが好位置
    2回の予選を終え、タイトル争いではランキング首位のスレーターが予選1で17番手、予選2で8番手と苦戦した一方、ライバルのウゴチュクは予選1で4番手、予選2で2番手を確保した。

    ウゴチュクは「2回ともいい予選ができたのは、まさに僕たちが必要としていたことだ」と振り返り、レースではタイトル争いを意識しながらポイントを最大化することが最優先だと語った。

    加藤は予選1でクレロとの0.012秒差の接戦を制してF3初ポールを獲得し、予選2でも4番手。初開催のマドリンクで2セッションを通じて速さを示した。

    マドリードのF3最初のレースとなるスプリントは9月12日(土)現地時間11時05分にスタートする。

  • F1スペインGP FP2詳報:アントネッリ最速 リンドブラッド4番手 角田裕毅8番手

    F1スペインGP FP2詳報:アントネッリ最速 リンドブラッド4番手 角田裕毅8番手

    2026年F1第14戦スペインGPのフリー走行2回目(FP2)が9月11日(金)、マドリードの新サーキット「マドリンク」で行われ、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が1分33秒662でトップタイムを記録した。

    2番手には0.113秒差でシャルル・ルクレール、3番手には0.149秒差でルイス・ハミルトンとフェラーリ勢が続いた。レーシングブルズはアービッド・リンドブラッドが4番手につけたものの、ターン13でクラッシュ。角田裕毅はトップから1.096秒差の8番手で初日の走行を終えた。

    FP2開始 アロンソはクラッチ問題で出遅れ
    FP2開始時の路面温度は53度。FP1と同様にミディアムタイヤを選ぶドライバーが多く、ニコ・ヒュルケンベルグだけがハードタイヤで走行を開始した。

    一方、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)はすぐにはコースへ出なかった。FP1終了後のスタート練習でクラッチに問題が発生し、修復作業が続いていたためだ。

    新設されたマドリンクでは、FP1からトラフィックが大きな問題となっていた。ブラインドコーナーが多く、低速走行中のマシンが後方から迫るアタック車両を確認しにくい。予選では妨害によるグリッド降格につながる可能性もあり、各チームにとって交通整理も重要な課題となった。

    フェラーリが序盤をリード ノリスにギアボックストラブル
    序盤はルクレールがトップに立ち、ハミルトンが0.035秒差で続いた。FP1を制したジョージ・ラッセル(メルセデス)は約0.4秒差につけた。

    しかし、ランド・ノリス(マクラーレン)はほとんど走れないままピットへ戻った。

    ノリスは無線でギアボックスに異常があることを訴え、マクラーレンはマシンをガレージ内でジャッキアップ。チームはその後、ギアボックス交換が必要だと説明した。

    「ランドのマシンに問題を確認し、ギアボックス交換が必要になった。セッション終了までに再びコースへ戻せるよう作業しているが、時間は非常に厳しい」

    結局、作業は間に合わず、ノリスはアウトラップとインラップのわずか2周でFP2を終えることになった。初開催のマドリンクでコース習熟が重要なだけに、大きな走行機会の損失となった。

    スペイングランプリ ランド・ノリス

    アントネッリが浮上 フェルスタッペンの首位タイムは抹消
    セッション開始から13分ほどでアントネッリがルクレールをわずか0.001秒上回ってトップに浮上。ラッセルも3番手につけ、FP1に続いてメルセデス勢が速さを示した。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)も一時トップタイムを記録したが、トラックリミット違反によってタイムを抹消された。

    ハミルトンはターン17でコースを外れるなどフロントの挙動に苦しみ、「フロントエンドに本当に苦労している」と無線で訴えた。

    路面は徐々にラバーが乗って改善していったものの、各車とも限界を探るなかでミスが目立ち始めた。

    アロンソがようやくコースイン ソフトで予選シミュレーション
    開始から約25分、クラッチトラブルの修復を終えたアロンソがようやくミディアムタイヤでコースインした。

    そのころ、多くのドライバーはソフトタイヤへ履き替え、予選を想定したアタックを開始。ルクレールが1分33秒台へ入れてトップに立ったが、すぐにアントネッリがそれを上回った。

    アントネッリは1分33秒662をマーク。ハミルトンも好タイムを記録したものの0.149秒届かず、その後ルクレールが1分33秒775まで縮めて2番手に入った。

    角田裕毅はハミルトンに阻まれアタック中断
    レーシングブルズもFP1から大きくペースを上げた。チーム代表のアラン・パーメインはFP1後、走行距離を確保するため車高などを安全側に設定していたと説明しており、FP2ではパフォーマンスを引き上げる方向へセットアップを進めていた。

    リンドブラッドはソフトタイヤで4番手まで浮上。一方、角田裕毅はアタック中に低速走行していたハミルトンに追いつき、ラップを断念した。

    ハミルトンはすぐに手を挙げて謝罪。角田はその後、1分34秒758までタイムを伸ばし、最終的に8番手につけた。

    リンドブラッドがターン13でクラッシュ 赤旗中断
    残り約22分、大きなアクシデントが発生した。

    4番手につけていたリンドブラッドがターン13への進入でリアを失い、横向きになったままバリアへクラッシュ。マシンはフロントとリアの両方をヒットし、セッションは赤旗となった。

    リンドブラッドは無線で「みんな、ごめん」と謝罪した後、自力でマシンを降りた。身体に問題がある様子はなかった。

    F1 TVのジョリオン・パーマーは、ソフトタイヤでリアのグリップが限界を迎えていたと分析。「リンドブラッドはプッシュしていたが、またソフトタイヤが音を上げた。リアタイヤが悲鳴を上げている」と語った。

    リンドブラッドにとって今季最大級のミスとなり、レーシングブルズは夜間にマシンの修復作業を強いられることになった。


    ローソンもウォール接触 レッドブル勢にもトラブル
    リンドブラッドのクラッシュとほぼ同じ時間帯には、リアム・ローソン(レッドブル・レーシング)もリアを失い、フロントとリアのタイヤをウォールに接触させていた。

    幸い大きなダメージには至らなかったものの、ローソンは無線でリアを失ったことを報告した。

    さらにフェルスタッペンも終盤に「ステアリングが突然重くなった」と訴えた。最終順位はフェルスタッペンが6番手、ローソンが10番手となったが、レッドブルには確認すべき問題が残った。

    再開後もトラフィック続出 アロンソは皮肉なサムズアップ
    リンドブラッドのマシン撤去とバリア修復が完了し、セッションは残り約13分で再開された。

    各車が一斉にピットを離れたことで、再びトラフィックが深刻化。モニュメンタル(La Monumental)ではアロンソが他車に進路を妨げられ、皮肉を込めたサムズアップを見せた。

    ルクレールもセルジオ・ペレスに引っかかり、オスカー・ピアストリはターン7でブレーキングポイントを外してランオフエリアへ直進した。

    この日はFP1から繰り返しトラフィック問題が起きており、土曜日の予選ではアウトラップとアタックラップの車両をどう整理するかが大きな焦点となりそうだ。

    ストロールにも終盤トラブル アストンマーティン・ホンダは下位
    終了直前にはランス・ストロール(アストンマーティン)にも問題が発生した。

    チームは「ランス、問題がある。マシンをスローダウンさせる必要がある」と無線で指示。ストロールはペースを落としてピットへ戻った。

    アストンマーティン・ホンダはアロンソが1分36秒780で17番手、トップから3.118秒差。ストロールは1分37秒273で20番手、3.611秒差だった。

    アロンソはクラッチ問題でセッション前半を失い、ストロールも終盤にトラブルを抱えたため、両車とも完全なプログラムを消化することはできなかった。

    スペイングランプリ アンドレア・キミ・アントネッリ

    アントネッリがトップで終了 フェラーリ2台が追走
    最終的にアントネッリの1分33秒662を上回るドライバーは現れず、メルセデスがFP1のラッセルに続いて2セッション連続でトップに立った。

    2番手ルクレールは0.113秒差、3番手ハミルトンは0.149秒差。フェラーリは速さを見せた一方、2台ともロックアップやコースオフが目立ち、メルセデスよりもマシンを扱いにくそうな様子だった。

    クラッシュしたリンドブラッドは、それでも0.228秒差の4番手。ラッセルが5番手、フェルスタッペンが6番手、ピアストリが7番手となった。

    角田は8番手。チームメイトのリンドブラッドとの差は0.868秒だった。レーシングブルズは2台ともトップ10に入り速さを示したが、一方でリンドブラッドのクラッシュによって明暗が分かれた。

    9番手にはハースのエステバン・オコンが入り、アップデートを投入したVF-26の好感触を示した。ローソンが10番手、ピエール・ガスリーが11番手、フランコ・コラピントは15番手となった。

    初日の2セッションではメルセデスがいずれも最速となったものの、フェラーリとの差は小さい。さらにレーシングブルズも一発の速さを示しており、土曜日のFP3と予選に向けて各チームがどこまでセットアップを詰められるかが焦点となる。

  • F1スペインGP フリー走行2回目 結果・タイムシート:角田裕毅は8番手

    F1スペインGP フリー走行2回目 結果・タイムシート:角田裕毅は8番手

    F1スペインGP フリー走行2回目の結果・タイムシート。9月11日(金)にマドリンクで2026年のF1世界選手権 第14戦 スペイングランプリのフリープラクティス2が行われた。

    トップタイムを記録したはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。2番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手にルイス・ハミルトン(フェラーリ)が続いた。角田裕毅(レーシングブルズ)は8番手。アストンマーティン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが17番手、ランス・ストロールが20番手だった。

    ■ アントネッリが最速 フェラーリ勢が0.15秒以内
    フリー走行2回目はアンドレア・キミ・アントネッリが1分33秒662でトップ。シャルル・ルクレールが0.113秒差、ルイス・ハミルトンが0.149秒差で続き、メルセデスとフェラーリが上位3台を占めた。FP1最速だったジョージ・ラッセルは0.337秒差の5番手となった。

    ■ リンドブラッド4番手もクラッシュで赤旗
    レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドは1分33秒890を記録して4番手につけたが、終盤にターン13でリアを失ってバリアにクラッシュ。マシンの前後をヒットさせ、セッションは赤旗中断となった。本人は自力でマシンを降りている。

    ■ 角田裕毅は8番手 リンドブラッドとの差は0.868秒
    角田裕毅は1分34秒758で8番手。チームメイトのリンドブラッドからは0.868秒差、トップのアントネッリからは1.096秒差だった。途中には低速走行していたハミルトンに進路を妨げられてアタックを断念する場面もあったが、24周を走行して初日のデータを積み重ねた。

    ■ ノリスはギアボックス問題でわずか2周
    ランド・ノリスは序盤にギアボックスの異常を訴えてピットへ戻り、マクラーレンはギアボックス交換を決断。作業はセッション終了までに間に合わず、ノリスはわずか2周でタイムを記録できなかった。初開催のマドリンクで貴重な走行時間を大幅に失う結果となった。

    ■ フェルスタッペン6番手 ステアリングの重さを訴える
    マックス・フェルスタッペンは一時トップタイムを記録したものの、トラックリミット違反で抹消。最終的には1分34秒063で6番手となった。終盤には「ステアリングが突然重くなった」と無線で訴えており、レッドブル・レーシングにとって確認が必要な材料となった。

    ■ ローソンもウォールに接触 レッドブル勢に不安定さ
    リアム・ローソンは10番手。リンドブラッドがクラッシュしたのと近い時間帯にリアを失い、フロントとリアのタイヤをウォールに当てる場面があった。大きなダメージは避けたが、ペースを上げるにつれてマシンが神経質になる様子がみられた。

    ■ アストンマーティン・ホンダは苦戦 アロンソ3.118秒差
    アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソが17番手でトップから3.118秒差、ランス・ストロールが20番手で3.611秒差と下位に沈んだ。アロンソはFP1後のスタート練習で発生したクラッチトラブルの修復に時間を要し、走行開始が遅れた。ストロールも終盤にマシントラブルを抱え、スロー走行でピットへ戻っている。

    ■ 高温と交通が大きな課題に
    路面温度はセッション序盤に53度まで上昇し、タイヤのオーバーヒートが各車の課題となった。また、ブラインドコーナーの多いマドリンクではトラフィックも頻発。角田がハミルトンに引っかかったほか、アロンソやルクレールも他車に妨げられ、予選ではさらに深刻な問題になる可能性が浮上した。

    ■ 初開催マドリンクでセットアップの最適解はまだ見えず
    初開催のF1スペインGPだけに、各チームともマドリンクでのセットアップを模索している段階だ。特にソフトタイヤではリアの安定性とタイヤ温度管理が難しく、リンドブラッドのクラッシュを含めて限界付近での挙動の厳しさが表面化した。土曜日のFP3では予選に向けてさらにセットアップを詰めることになる。

    スペイングランプリ

    F1スペインGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分33秒662   24
    2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分33秒775 0.113 26
    3 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分33秒811 0.149 23
    4 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1分33秒890 0.228 15
    5 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分33秒999 0.337 25
    6 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル・レーシング 1分34秒063 0.401 22
    7 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分34秒200 0.538 24
    8 22 角田裕毅 レーシングブルズ 1分34秒758 1.096 26
    9 31 エステバン・オコン ハース 1分34秒867 1.205 26
    10 30 リアム・ローソン レッドブル・レーシング 1分34秒938 1.276 21
    11 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分34秒959 1.297 21
    12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1分35秒060 1.398 22
    13 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ 1分35秒170 1.508 25
    14 87 オリバー・ベアマン ハース 1分35秒203 1.541 26
    15 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分35秒886 2.224 22
    16 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分36秒291 2.629 25
    17 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分36秒780 3.118 16
    18 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分36秒936 3.274 22
    19 11 セルジオ・ペレス キャデラック 1分37秒195 3.533 24
    20 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分37秒273 3.611 20
    21 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 1分37秒727 4.065 24
    22 1 ランド・ノリス マクラーレン タイムなし   2
  • アービッド・リンドブラッド F1スペインGPのFP2でクラッシュ 赤旗の原因に

    アービッド・リンドブラッド F1スペインGPのFP2でクラッシュ 赤旗の原因に

    アービッド・リンドブラッドが、2026年F1第14戦スペインGPのフリー走行2回目(FP2)でクラッシュを喫し、セッションは赤旗中断となった。

    レーシングブルズのリンドブラッドはターン13への進入でマシンのリアを失い、そのまま横向きになってバリアへ衝突。マシンはフロントとリアの両方を激しくヒットしたが、リンドブラッド自身は自力でマシンを降り、無事な様子を見せている。

    ターン13で突然リアを失いバリアへ
    初開催となるマドリンクで行われたFP2は、高い路面温度のなかで各ドライバーがセットアップとタイヤ評価を進めていた。

    リンドブラッドはセッション前半から速さを見せ、一時4番手につけるなどレーシングブルズの好調ぶりを印象づけていた。

    しかし、その後ターン13に差しかかったところでマシンのリアが突然滑り出した。リンドブラッドはコントロールを取り戻すことができず、横向きのままバリアへ。フロントとリアの双方をヒットし、コース上にストップしたことで赤旗が提示された。

    クラッシュ直後、チームは無線で状態を確認した。

    「大丈夫か、アービッド?」

    リンドブラッドはすぐに応答した。

    「うん。本当にごめん。かなり早い段階でリアを失った」

    事故の映像では、ターンイン直後にリアが大きく流れ、そのままスライドしている様子が確認できる。リンドブラッドは自力でコクピットを降りており、身体面に大きな問題はないとみられる。

    アービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    好調レーシングブルズに痛いクラッシュ
    レーシングブルズはFP1から慎重なセットアップで走行距離を確保していたが、チーム代表のアラン・パーメインはFP2に向けて大きくタイムを伸ばせる余地があると話していた。

    実際、FP2ではリンドブラッドが上位につけ、マシンの競争力を示していた。一方、チームメイトの角田裕毅も走行を続けていたが、アタック中に低速走行していたルイス・ハミルトンに遭遇してラップを中断する場面があった。

    初開催のマドリンクは、壁が近く、ブラインドコーナーも多い。F2やF3では金曜日までに多数のクラッシュが発生しており、F1でもついに大きなアクシデントが起きる形となった。

    リンドブラッドのマシンは前後にダメージを負っており、レーシングブルズにとっては土曜日のFP3と予選を前に修復作業が大きな課題となる。F1初開催のスペインGPで速さを見せていただけに、今回のクラッシュはチームにとって痛い出来事となった。

  • アイザック・ハジャー F1復帰はバクーで再評価 メキース「回復は予定通り」

    アイザック・ハジャー F1復帰はバクーで再評価 メキース「回復は予定通り」

    アイザック・ハジャーは、左手首の負傷により2026年F1スペインGPも欠場する。レッドブル・レーシングのチーム代表ローラン・メキースは、ハジャーの回復は予定通り進んでいると説明し、次戦アゼルバイジャンGPに向けて改めて状態を評価する方針を明らかにした。

    ハジャーはマドリードのパドックを訪れているものの、現在も左手首から前腕にかけて装具を着用している。

    レッドブルは復帰の条件を「100%の状態」としており、初開催のマドリンクで無理に復帰させることは避けた。

    ハジャーはまだ「100%ではない」
    ハジャーは夏休み終盤、トレーニングでボクシングを行っていた際に左手首を負傷。F1オランダGPを欠場すると、その後のイタリアGPにも出場できず、今回のスペインGPで3戦連続の欠場となった。

    イタリアGPではサーキットを訪れなかったハジャーだが、今回はマドリードのパドックに姿を見せている。ただし、左手首には現在も前腕の大部分を覆う装具を着けており、レッドブルはメディア対応も行わせていない。

    メキースは、スペインGPを欠場させるというチーム側の判断自体は難しいものではなかったと説明した。

    「簡単な決断だった。彼はまだ100%だと感じていない。それが我々が使っている唯一の基準だ。『100%なのか?』ということだ」

    一方、ハジャー本人にとって欠場を受け入れることは簡単ではなかったという。特に今回はF1初開催となるマドリンクだけに、新しいサーキットを走る機会を逃すことになった。

    「ただ、彼にとっては簡単な決断ではなかった。もちろん、彼はマドリンクを経験したかったからだ」

    「我々は常に、彼自身が100%だと感じられる状態での復帰を最優先すると言ってきた。体調が万全ではない状態でこのようなサーキットを走らせ、完全な回復を遅らせる可能性を冒すことに意味はない」

    次戦バクーを前に再評価
    レッドブルにとって幸いなのは、スペインGPから次戦アゼルバイジャンGPまで、ハジャーの回復に充てられる時間が確保されていることだ。

    メキースは、現時点でハジャーの回復過程に問題が生じているわけではないと強調。バクーに向けて状態を再評価するとともに、シミュレーターでの走行も予定している。

    「それが今回我々が下した判断だ。バクーまではもう少し時間があるし、率直に言って彼の回復に何か問題があるわけではない。回復は予定通り進んでいる」

    「こうした負傷には時間がかかる場合がある。我々は必要な時間をかけ、バクーの前に彼の状態を評価し、シミュレーターでも走らせる」

    したがって、現時点でアゼルバイジャンGPでの復帰が確定したわけではない。ハジャーが100%の状態に戻ったと判断できるかどうかが、バクーでF1マシンに復帰するための条件となる。

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    代役ローソンをメキースが評価
    ハジャーの欠場中、レッドブルではリアム・ローソンが代役を務めている。ローソンがレーシングブルズから移ったことで、空いたシートには角田裕毅が復帰した。

    ローソンにとってレッドブルでのF1参戦は今回が初めてではない。2025年には開幕から2戦に出場したものの、その後レーシングブルズへ戻され、角田裕毅と交代していた。

    今回はオランダGPからレッドブルに復帰し、すでに複数のレースを経験している。メキースは、ローソンがこれまで与えられた状況のなかで良い仕事をしていると評価した。

    「リアムはいい仕事をしている。ザントフォールトでは7位に入り、獲得できるポイントをすべて獲得した」

    イタリアGPでは14位に終わったものの、レース序盤にニコ・ヒュルケンベルグと接触してフロントウイングを損傷。交換のために余分なピットストップを強いられたことが結果に響いた。

    メキースによれば、純粋なレースペースではもっと上位を狙える内容だったという。

    「モンツァで我々が分析したレースペースは、実際にはかなり良かった。6位か7位、少なくとも7位でフィニッシュできるだけのペースがあった。ただ、フロントウイングを接触で傷め、追加のピットストップが必要になった。それは仕方がない」

    「ここまではいい仕事をしていると思う。マシンを乗り換えるのは決して簡単ではない。だから今週末がどうなるか見てみよう」

    ハジャーの復帰時期についてレッドブルは具体的な期限を設けず、あくまで完全回復を優先している。次戦バクーを前に行われる評価が、3戦連続でF1を欠場しているハジャーの復帰を判断する次の重要なポイントとなる。

  • フェルナンド・アロンソ 2027年F1去就は急がず「後任候補が夏にローレンスを訪問」

    フェルナンド・アロンソ 2027年F1去就は急がず「後任候補が夏にローレンスを訪問」

    フェルナンド・アロンソは、2027年の去就について決断を急いでいないことを明かし、F1ドライバーとしてアストンマーティンに残るだけでなく、別の役割でチームを支える可能性も選択肢に入れていると語った。

    2026年F1第14戦スペインGPを前にマドリードで行われたFIA記者会見で、アロンソは2027年の計画について「すぐには決まらない」と回答。

    来季以降のF1レギュレーションがドライビングにどのような影響を与えるのかを見極めたうえで、自身とアストンマーティンにとって最善の道を判断する考えを示した。

    2027年の決断は「すぐではない」
    2027年の将来について、いつニュースを聞くことができるのかと質問されたアロンソは、簡潔に答えた。

    「すぐではない」

    なぜ決断を遅らせるのかと聞かれると、「その方がいいと思うから」と冗談めかして返した。

    さらに、アストンマーティン側が契約延長を急いでいるのではないかとの質問も飛んだ。2027年に向けて他チームでは有力ドライバーの契約が固まりつつあるが、アロンソはチームとの間に焦りはないと説明した。

    「もちろん話はしている。でも、そういうドライバーたちは夏にローレンスのところを訪れていたからね。だから、急いではいない」

    アロンソが言及したローレンスとは、アストンマーティンのオーナーであるローレンス・ストロールを指す。

    「ステアリングを握るか別の役割か」
    アロンソにとって判断材料のひとつとなるのが、2027年に向けたF1のレギュレーションだという。

    「前にも言ったように、来年のルールがレースやドライビングの面に影響を与えるのかどうかを理解することが重要だと思う」

    「何度も言っているけど、今のマシンは運転していて最高に楽しいマシンではない。でも、来年は正しい方向への一歩になると思う。そう願っている」

    そしてアロンソは、2027年もF1ドライバーとしてレースを続けることだけが選択肢ではないことを明言した。

    「同時に、来年に向けて自分にとって何がベストなプログラムなのかを考えて、チームと話し合う必要がある」

    「ステアリングを握るのか、それとも別の役割なのか。どこで僕が最もチームを助けられるのか。それを一緒に決めることが一番重要になる」

    現在45歳のアロンソは、2026年もアストンマーティンでF1参戦を続けているが、その先についてはドライバーとしての現役続行だけにこだわらず、アストンマーティンとの関係そのものをどのような形で継続するかを検討していることになる。

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    2027年F1規則には依然として懸念
    アロンソは、2027年に予定されているレギュレーション変更について、現在よりもドライバーがマシンの限界を引き出せる方向に進むことを期待している。

    一方で、電気エネルギーの回生とバッテリー管理がドライビングを左右するという根本的な問題は残るとの見方も示した。

    「正しい方向への一歩だと思う。それで十分なのかは分からない」

    「マシンは常に、高速コーナーやストレートの終わりでバッテリーを充電することがラップタイム的には有利になる。こういうパワーユニットでは、ラップのどこかでバッテリーを充電しなければならないからね」

    「そして、それをするのは楽しさという意味では一番問題になる場所、高速コーナーやストレートの終わりになる。つまり、ドライバーがマシンの限界を攻めることとは逆の方向になる」

    それでもアロンソは、2027年に向けて規則がさらに修正される可能性に期待している。

    「それでも、来年のルールがもう一度調整されることにはまだ期待している。これが最終版ではないと思っている」

    アストンマーティンでWEC参戦も選択肢
    さらに記者会見では、2027年にF1ではなく、アストンマーティンとともにFIA世界耐久選手権(WEC)など別カテゴリーへ参戦する可能性についても質問された。

    「アストンマーティンとF1以外のシリーズ、例えばWECに参戦するプログラムは2027年の選択肢になり得るか」と問われたアロンソの答えは明確だった。

    「そうだ」

    アロンソは過去にWECへ参戦し、ル・マン24時間レースを2度制しているだけに、F1後のキャリアとして耐久レースへ戻ることは現実的な選択肢のひとつとなる。

    ただし、現時点で2027年の計画について具体的な決定が下されたわけではない。アロンソ自身も「すぐではない」と強調しており、まずはF1のレギュレーションがどの方向へ進み、ドライバーがどこまでパフォーマンスに影響を与えられるマシンになるのかを見極める構えだ。

    F1で現役を続けるのか、アストンマーティンで別の役割を担うのか、それともWECを含む別カテゴリーへ活動の場を移すのか。アロンソの2027年は、単純なF1引退か現役続行かという二択ではなく、アストンマーティンとのプロジェクトの中で自身が「最もチームを助けられる」道を選ぶことになりそうだ。

  • ルイス・ハミルトンに「本当に危険」と批判 F1スペインGPで相次ぐ妨害

    ルイス・ハミルトンに「本当に危険」と批判 F1スペインGPで相次ぐ妨害

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1スペインGPのフリー走行1回目(FP1)で複数のドライバーのアタックを妨げる形となり、アービッド・リンドブラッドやカルロス・サインツJr.から「危険」と厳しい批判を受けた。

    初開催となるマドリンクで行われたFP1で、フェラーリのハミルトンは4番手。一方、セッション中にはシャルル・ルクレール、リンドブラッド、ニコ・ヒュルケンベルグ、サインツJr.との間で相次いでトラフィックを巡る場面が発生した。

    ルクレールのアタックを妨害
    最初に問題となったのはチームメイトのルクレールとの場面だった。

    ハミルトンが前方にいたことでルクレールはアタックを断念。ただし、ルクレールは無線でハミルトンを強く非難することはなかった。

    「気をつけよう。えっと……ルイスは僕が来ていることを知らなかったと思う」

    フェラーリの2人は、わずか5日前のF1イタリアGPで接触。モンツァで生じた緊張については、その後に直接話し合って解消したとハミルトンが明かしていた。


    リンドブラッド「本当に危険だ」
    さらにハミルトンは、レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドのアタックにも影響を与えた。

    リンドブラッドが高速ラップを走っていた際、モニュメンタル(La Monumental)の出口で、低速走行していたハミルトンとキミ・アントネッリが並走する形となった。

    行き場を失ったリンドブラッドはアタックを中断し、無線で怒りをあらわにした。

    「またこの2人かよ! 何をやっているのか分からない。高速コーナーでこんなことをするなんて、本当に馬鹿げている!」

    さらにリンドブラッドは続けた。

    「本当に危険だ。これでもう2回目だ」

    ヒュルケンベルグも「ひどい」
    その後、ハミルトンはアウディのニコ・ヒュルケンベルグの走行にも影響を与えた。

    ヒュルケンベルグは無線で短く不満を口にした。

    「これはひどいな」

    一方、ハミルトン自身もモニュメンタル(La Monumental)でエステバン・オコンのハースに行く手を阻まれる場面があり、片手を上げて苛立ちを示した。

    サインツJr.「何の労力もいらないのに」
    そしてセッション終盤には、ウィリアムズのカルロス・サインツJr.との間でも危険な場面が発生した。

    ターン12の途中でハミルトンがサインツJr.を先に行かせようとしたことに対し、サインツJr.は無線で強い不満を示した。

    「ルイスがターン12の途中で僕を前に行かせた。また同じだ。本当に危険だ」

    「あと2メートル左に寄るだけなのに、何の労力もいらない。まったく何の労力もね」

    初開催のマドリンクでは、各ドライバーがコース特性やトラフィックの処理方法を探りながら走行している。特に高速区間では低速車との速度差が大きくなりやすく、FP1ではハミルトンを中心に複数のニアミスが発生する形となった。

    ハミルトン自身は4番手でFP1を終えたものの、初走行となったF1スペインGPのマドリンクでは、ラップタイム以上にトラフィックでの振る舞いが注目を集めるセッションとなった。

  • F1スペインGP FP1詳報:ラッセル最速 角田裕毅はパワステ故障で18番手

    F1スペインGP FP1詳報:ラッセル最速 角田裕毅はパワステ故障で18番手

    2026年F1第14戦スペインGPのフリー走行1回目(FP1)が9月11日(金)、マドリードの新設サーキット「マドリンク」で行われ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が1分34秒077でトップタイムを記録した。2番手にはアンドレア・キミ・アントネッリが続き、メルセデスが1-2で初セッションを終えた。

    レーシングブルズの角田裕毅は、ソフトタイヤでのアタックに入ろうとしたところでパワーステアリングのトラブルが発生。16周の走行にとどまり、最終的に18番手となった。チームメイトのアービッド・リンドブラッドは7番手だった。

    マドリンク初のF1公式セッションがスタート
    現地時間13時30分、マドリンクで史上初となるF1公式セッションがスタートした。ピットレーンには開始前から列ができ、エステバン・オコンとオリバー・ベアマンのハース勢を先頭に各車が続々とコースへ向かった。

    ラッセル、フェルナンド・アロンソ、地元マドリード出身のカルロス・サインツJr.も早々に走行を開始。初開催のコースとあって、各ドライバーはまずレーシングラインやバンプ、縁石、ウォールとの距離を確認しながら慎重に周回を重ねた。

    ピレリが持ち込んだタイヤはC2のハード、C3のミディアム、C4のソフト。走行開始時点ですでに路面温度は48度に達しており、大半のドライバーがミディアムを選択した。ガブリエル・ボルトレトだけが序盤にハードタイヤを使用した。

    序盤から急速な路面進化 各車が慎重に限界探る
    開始6分を過ぎると各車のタイムが出始め、マックス・フェルスタッペン、シャルル・ルクレール、アントネッリらが次々にタイムシート上位へ浮上した。

    新しい路面には走行を重ねるごとにラバーが乗り、タイムは急速に短縮していった。ウィリアムズのジェームス・ボウルズ代表も、このコースではセッションごとに数秒単位で路面状況が変化する可能性があると指摘していた。

    一方、ニコ・ヒュルケンベルグは序盤の約10分をガレージで過ごし、他のドライバーより遅れてコースインした。

    フェラーリがミディアムで好感触 トラフィック問題も浮上
    セッション序盤からフェラーリ勢はミディアムタイヤで好ペースを示し、ルイス・ハミルトンが一時トップに立ち、ルクレールも僅差で続いた。

    ただし、同時にトラフィックの問題も早くから浮上した。マドリンクにはブラインドの進入区間が多く、後方から来るマシンを認識しづらい場面がある。

    F1 TVのジョリオン・パーマーは、予選ではインピーディングが大きな問題になる可能性を指摘。チームからドライバーへの情報伝達が極めて重要になると分析した。

    その後、ルクレールがハミルトンに接近し、危うく追突しかける場面もあった。ルクレールは無線で「彼は僕が来ていることを知らなかったと思う」と伝え、チーム側に注意を促した。


    路面温度50度超 タイヤに厳しいコンディション
    セッションが中盤に差しかかると路面温度は50度を超えた。特に左フロントタイヤには目に見える摩耗が現れ始め、熱によるデグラデーションが大きなテーマとなった。

    F2の走行を見ていたアレックス・ブランドルも、モニュメンタル(La Monumental)を通過した後はタイヤが十分に回復せず、1周を通してタイヤを保つことが難しいと分析していた。

    レッドブル・レーシング代表のローラン・メキースも、タイヤを最大の課題に挙げた。

    「ドライバーズサーキットだが、非常に難しい。ウォールもタイヤもあり、あらゆる種類のコーナーがある」

    「まずリストの最上位に来るのはタイヤだ。すぐにオーバーヒートするし、誰もがグレイニングを警戒している。完璧なセットアップを持っているチームはいないと思う。我々も2台で異なるものを試している」

    ソフト投入と同時に角田裕毅にパワーステアリング問題
    残り30分を切ると、メルセデス、レッドブル、レーシングブルズ勢などがソフトタイヤへ移行。各車が本格的なアタックに入り始めた。

    角田もソフトタイヤを装着してコースへ出たが、アタックに入ろうとしたところでパワーステアリングが正常に機能していないことを無線で報告した。

    「このパワーステアリングに問題がある。……まだ問題があるか? ああ、問題がある、問題がある。ボックス、ボックス」

    角田はソフトでのアタックを断念してピットへ戻った。マドリンクは22のコーナーを持つだけに、パワーステアリングの不具合は走行継続が難しいトラブルだった。

    この時点ではミディアムで記録したタイムで12番手につけていたが、他車がソフトでタイムを更新するなか、徐々に順位を落としていった。

    ラッセルがソフトで一気にペースアップ
    残り18分になると、ラッセルがソフトタイヤで1分34秒077を記録。ここまでトップだったハミルトンのタイムを一気に上回った。

    ラッセルにとってはソフトで最初の完全なクリアラップとなり、一気にペースを引き上げた形だった。

    ノリスやピアストリもソフトでアタックに入ったが、各車ともトラフィックやタイヤのピークを合わせる難しさがあり、全員が完全なラップをまとめられたわけではなかった。

    ピアストリ車にも問題 ガレージで修復作業
    終盤に入ると、オスカー・ピアストリが足元付近で何かが動いていると無線で報告した。

    当初はコックピット内の異物の可能性も考えられたが、実際には何らかのパーツが破損または緩んでいた模様で、ピアストリはガレージに戻った。

    マクラーレンのメカニックはマシン周辺に集まり、短時間での修復を試みたが、その後の走行時間は限られた。

    アロンソがターン8でウォールに接触
    終盤にはアロンソがターン8でウォールに接触した。

    ただし、タイヤ側が衝撃を受け止めたことで大きなダメージにはつながらず、そのまま走行を継続。マドリンクでF1マシンが本格的にウォールへ接触した最初の場面のひとつとなった。

    一方で、他のドライバーにもロックアップやランオフへのコースオフが見られた。アントネッリやヒュルケンベルグはターン13でコースを外れ、まだ埃の多いランオフエリアに入ったことでタイヤを再びクリーンにする必要があった。


    終盤はトラフィック多発 ハミルトンに不満の声
    残り数分になると、コース上ではさらにトラフィックが増えた。

    ハミルトンはヒュルケンベルグの走行を妨げ、アウディのドイツ人ドライバーが無線で不満を表明。さらにサインツJr.も、ハミルトンのコース上での位置取りに苛立ちを示した。

    フェラーリはミディアムタイヤでは強いペースを見せたが、ハミルトンとルクレールはいずれもソフトで完全なアタックをまとめられず、ロックアップやトラフィックによってタイムを取りこぼした。

    角田裕毅はそのまま走行終了 リンドブラッドとの差は1.906秒
    角田のパワーステアリング問題はセッション中に解消されず、そのまま走行終了となった。

    角田は16周を走行して1分36秒939。チームメイトのリンドブラッドは27周を走行して1分35秒033を記録し、両者の差は1.906秒だった。

    ただし、リンドブラッドがソフトタイヤで本格的なアタックを行えたのに対し、角田はソフトではアウトラップとインラップだけにとどまっており、このタイム差をそのまま両者のパフォーマンス差と見ることはできない。

    新しいレーシングブルズのマシンへの習熟を進めている角田にとって、初開催のマドリンクで走行時間を失ったことはFP2に向けて痛手となった。

    スペイングランプリ

    チェッカー ラッセル最速でメルセデスが1-2
    チェッカーフラッグが振られ、マドリンクでの最初のF1公式セッションが終了した。

    ラッセルが1分34秒077でトップ。アントネッリが0.286秒差で続き、メルセデスが1-2となった。ルクレールが3番手、ハミルトンが4番手、フェルスタッペンが5番手だった。

    レーシングブルズではリンドブラッドが7番手、角田は18番手。アストンマーティン・ホンダはアロンソが15番手、ランス・ストロールが19番手となった。

    アロンソのタイムはトップのラッセルから2.396秒差、ストロールは3.177秒差。事前にはマドリンクがパッケージに適しているとの期待も示されていたが、少なくともFP1のタイムシートでは下位に沈んだ。

    ただし、初開催のコースだけに各チームともまだセットアップを探っている段階で、路面の進化も非常に大きい。タイヤの熱劣化、トラフィック、ウォールとの距離という複数の要素が、今後のFP2、予選、決勝に向けた大きなテーマとして浮かび上がった。