投稿者: dbcheck

  • F1オーストリアGP FP2:アントネッリが初日連続最速 マクラーレン勢が続く

    F1オーストリアGP FP2:アントネッリが初日連続最速 マクラーレン勢が続く

    メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが、2026年F1第8戦オーストリアGPのフリー走行2回目(FP2)でもトップタイムを記録し、金曜日の全セッションを首位で締めくくった。

    2番手にはオスカー・ピアストリ、3番手にはランド・ノリスが続き、マクラーレン勢が好ペースを披露。レッドブル・リンクで行われた初日の走行では、メルセデスとマクラーレンが強力な速さを見せた。

    アントネッリが1分07秒014でトップ
    現地時間17時から始まったFP2は、FP1をルーキードライバーに譲ったレギュラードライバーたちも復帰し、本格的な週末の準備が進められた。

    序盤はミディアムタイヤを装着したノリスが1分08秒000を記録してトップに立ち、ピアストリを0.2秒上回った。

    一方、アウディのニコ・ヒュルケンベルグはブレーキングでコースオフし、FP1から続く制動面での苦戦をうかがわせた。

    その後、アントネッリが最初に1分07秒台へ突入。FP1の自己ベストを更新するタイムでトップに返り咲いた。

    セッション後半のソフトタイヤアタックでは、一時ピアストリが首位タイムを記録したものの、アントネッリが再び上回り、最終的に1分07秒014でトップを守った。

    ピアストリは0.237秒差の2番手、ノリスは0.325秒差の3番手となり、マクラーレン勢も高い競争力を示した。

    フェルスタッペン4番手 ハミルトン5番手
    4番手にはマックス・フェルスタッペンが入り、5番手はルイス・ハミルトン。ジョージ・ラッセルが6番手、アイザック・ハジャーが7番手、FP1を欠場したシャルル・ルクレールは8番手まで順位を上げた。

    9番手にはリアム・ローソン、10番手にはアウディのガブリエル・ボルトレトが続いた。

    11番手はピエール・ガスリー、12番手はアービッド・リンドブラッド、13番手はオリバー・ベアマン、14番手はヒュルケンベルグ、15番手はエステバン・オコンだった。

    16番手はフランコ・コラピント。17番手から20番手にはアレクサンダー・アルボン、カルロス・サインツJr.、フェルナンド・アロンソ、ランス・ストロールが並んだ。

    キャデラックは2台ともトラブルに泣く
    セルジオ・ペレスはFP1終盤のトラブルを受けてECU(エンジン・コントロール・ユニット)を交換してFP2に臨んだが、ターン6で再びマシンを停止させ、バーチャルセーフティカー(VSC)の原因となった。

    この中断を利用して、シートの違和感を訴えていたフェルスタッペンはコクピットから降り、シート調整を実施した。

    さらにセッション中盤にはバルテリ・ボッタスがコクピット内の煙を報告しながらピットへ戻り、ガレージではマシン床下から出火。消火作業が行われ、そのまま走行を再開できなかった。

    キャデラックはペレス、ボッタスともにセッション終盤まで復帰できず、2台揃ってタイムシート最下位で初日を終える厳しい一日となった。

    土曜日は現地時間12時30分(日本時間19時30分)からFP3、15時(日本時間22時)から予選が行われる。

    F1 オーストリアGP フリー走行2回目

    2026年F1 オーストリアGP フリー走行2回目

    1.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)1分07秒014
    2.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)+0.237秒
    3.ランド・ノリス(マクラーレン)+0.325秒
    4.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)+0.550秒
    5.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)+0.597秒
    6.ジョージ・ラッセル(メルセデス)+0.623秒
    7.アイザック・ハジャー(レッドブル)+0.744秒
    8.シャルル・ルクレール(フェラーリ)+0.841秒
    9.リアム・ローソン(レーシングブルズ)+1.221秒
    10.ガブリエル・ボルトレト(アウディ)+1.286秒
    11.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    12.アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    13.オリバー・ベアマン(ハース)
    14.ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    15.エステバン・オコン(ハース)
    16.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    17.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    18.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    19.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    20.ランス・ストロール(アストンマーティン)
    21.バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    22.セルジオ・ペレス(キャデラック)

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    ・F1オーストリアGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

  • ホンダF1 オーストリアGP初日「過酷な条件下でPU最適化を実施」

    ホンダF1 オーストリアGP初日「過酷な条件下でPU最適化を実施」

    ホンダは、2026年F1第8戦オーストリアGP初日の走行を終え、パワーユニットの最適化を中心としたプログラムを実施した。

    標高の高いレッドブル・リンクと猛暑が重なる過酷なコンディションのなか、アストンマーティンではリザーブドライバーのジャック・クロフォードも走行し、3人のドライバーから貴重なフィードバックを収集した。

    ホンダはPU最適化を重点的に実施
    ホンダ F1トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎は、レッドブル・リンク特有の環境がパワーユニットにとって大きな負荷となることを踏まえ、初日は最適化を優先したと説明した。

    「レッドブル・リンクは標高が高く、パワーユニット、とりわけターボチャージャーにとって厳しい条件となるサーキットです。現在ヨーロッパを襲っている熱波の影響も加わり、一段と過酷なコンディションとなっています。そのため、今日の2回のフリー走行では、パワーユニットの最適化を中心としたプログラムを進めました」

    クロフォード起用で開発データを収集
    FP1ではランス・ストロールに代わってジャック・クロフォードがAMR26をドライブした。クロフォードは普段からアストンマーティンのシミュレーターで「ドライバー・イン・ループ」としてエネルギーマネジメントやエンジンマッピングなど、パワーユニット関連の開発を担当しており、実車で得られたデータはホンダにとっても大きな収穫となった。

    「FP1ではストロール選手に代わりクロフォード選手がドライブしたことで、FP2と併せて3名のドライバーからフィードバックを得ることができました。クロフォード選手は普段からAMR Technology Campusの『ドライバー・イン・ループ』と呼ばれるシミュレーターで、エネルギーマネジメントやエンジンマッピングなどパワーユニット関連の領域を担当しています。そのクロフォード選手がAMR26実車をドライブしてくれたことは、我々にとっても非常に有意義でした」

    一方、アストンマーティンは初日のセッションで上位争いには加われず、厳しいスタートとなった。ただし、ホンダは競争力を追い求めるだけでなく、過酷な条件下でのパワーユニット性能や冷却性能、エネルギーマネジメントに関するデータ収集を着実に進めた。

    ホンダ/アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    FP3で予選・決勝仕様へ仕上げ
    ホンダは土曜日のFP3で予選と決勝を見据えた最終調整を行い、セットアップをさらに煮詰めていく方針だ。

    「明日のFP3では予選と決勝を見据えて、エネルギーマネジメントと冷却パッケージをさらに煮詰めていきます」

    高地と猛暑という今季屈指の過酷な条件で収集したデータを基に、ホンダとアストンマーティンは予選に向けてマシンの完成度向上を目指す。

    【関連】
    ・F1オーストリアGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

  • F1オーストリアGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

    F1オーストリアGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

    2026年F1オーストリアGP フリー走行2回目の結果・タイムシート。6月26日(金)にレッドブル・リンクで2026年のF1世界選手権 第8戦 オーストリアグランプリのフリープラクティスが行われた。

    トップタイムを記録したのはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。2番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソは19番手、ランス・ストロールが20番手だった。

    ■ アントネッリがFP2も最速 メルセデスが連続トップ
    キミ・アントネッリが1分07秒014を記録し、FP1に続いてFP2でもトップタイムをマークした。終盤区間で特に速さを見せ、2番手オスカー・ピアストリに0.237秒差、3番手ランド・ノリスに0.325秒差をつけてセッションを終えた。

    ■ マクラーレンが接近 フェラーリは期待ほど伸びず
    ピアストリが2番手、ノリスが3番手に入り、マクラーレンはメルセデスに迫る速さを披露した。一方、フェラーリはルイス・ハミルトンが5番手、シャルル・ルクレールが8番手。ハミルトンはブレーキングでロックアップを繰り返し、「アンダーステアが強すぎる」と無線で訴えた。

    ■ フェルスタッペンは4番手 レッドブルは課題残す
    アップグレード仕様のマシンを走らせたマックス・フェルスタッペンはソフトタイヤで4番手まで浮上したが、首位から約0.5秒差。ローラン・メキース代表は「ターン3の進入と立ち上がりのドライバビリティに苦戦している」と明かし、「5.5秒差(0.5秒超)のままでは良い結果ではない。まだやるべき仕事が多い」と語った。

    ■ キャデラックに再びトラブル ペレスとボッタスが走行失う
    セルジオ・ペレスはFP1と同じトラブルで再びコース上にマシンを止め、VSCの原因となった。チームはECU交換を実施していたが問題は再発。バルテリ・ボッタスもサスペンション系トラブルにより車高が低下し、車体底部を路面に擦りながらピットへ戻ると、マシン下面から炎が上がり、この日の走行を終えた。

    ■ ノリスとコラピントがコースオフ
    ランド・ノリスはターン3でリアをロックさせてランオフエリアへ飛び出し、タイヤにフラットスポットを作った。フランコ・コラピントもグラベルトラップへ飛び出したものの、スピンを免れてコースへ復帰した。

    ■ ラッセルは走行開始が大幅に遅れる
    ジョージ・ラッセルのマシンは序盤までガレージ内で整備が続き、他車より大きく遅れてコースイン。それでも最終的には6番手まで順位を上げたが、チームメイトのアントネッリには0.623秒届かなかった。

    ■ レースはタイヤマネジメントが勝負の鍵
    各チームは終盤にロングランへ移行し、日曜日の決勝を見据えたタイヤ評価を実施。気温・路面温度とも高いコンディションが続くことから、熱によるタイヤ性能低下が戦略を左右する重要な要素となりそうだ。現時点では予選Q3は一発勝負になる一方、Q1では状況次第で1セットのタイヤで2回アタックできる可能性も示された。

    ■ FP1欠場組も本格始動
    FP1でルーキードライバーにシートを譲ったシャルル・ルクレール、リアム・ローソン、カルロス・サインツJr.らがFP2から本格的に走行を開始。FP1でトラブルに見舞われたドライバーも含め、多くのチームがプログラム消化に追われる慌ただしい1時間となった。

    F1オーストリアGP フリー走行2回目 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分07秒014   31
    2 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分07秒251 0.237 31
    3 1 ランド・ノリス マクラーレン 1分07秒339 0.325 31
    4 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分07秒564 0.550 28
    5 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分07秒611 0.597 32
    6 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分07秒637 0.623 24
    7 6 アイザック・ハジャー レッドブル 1分07秒758 0.744 27
    8 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1分07秒855 0.841 34
    9 30 リアム・ローソン レーシングブルズ 1分08秒235 1.221 33
    10 98 ガブリエル・ボルトレト アウディ 1分08秒300 1.286 29
    11 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分08秒376 1.362 32
    12 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1分08秒378 1.364 29
    13 87 オリバー・ベアマン ハース 1分08秒532 1.518 32
    14 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1分08秒559 1.545 31
    15 31 エステバン・オコン ハース 1分08秒830 1.816 32
    16 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分08秒831 1.817 29
    17 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分08秒838 1.824 33
    18 55 カルロス・サインツJr. ウィリアムズ 1分09秒131 2.117 29
    19 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分10秒544 3.530 26
    20 18 ランス・ストロール アストンマーティン 1分10秒698 3.684 31
    21 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 1分11秒307 4.293 6
    22 11 セルジオ・ペレス キャデラック     2

    F1 オーストリアGP

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    ・2026年F1オーストリアGP 金曜フリー走行:全22人ドライバーコメント

  • レッドブルF1の重鎮ポール・モナハン退団へ キャデラック加入が濃厚

    レッドブルF1の重鎮ポール・モナハン退団へ キャデラック加入が濃厚

    レッドブルのチーフエンジニアを務めるポール・モナハンがチームを離れ、キャデラックへ移籍する見通しとなった。

    RacingNews365が複数の関係者への取材で確認したもので、20年以上にわたりチームを支えてきたベテラン技術者の退団は、近年続く主要スタッフ流出の流れをさらに加速させる出来事となりそうだ。

    モナハンの退団の可能性については今週、ドイツのポッドキャストで最初に報じられ、その後GPblogもキャデラック移籍の見通しを伝えていた。RacingNews365は今回、オーストリアGPのパドックで複数の情報筋への取材を通じて、この情報を確認したとしている。

    モナハンは2005年、レッドブルがF1参戦を開始した直後にチームへ加入。エイドリアン・ニューウェイとほぼ同じ時期から在籍し、セバスチャン・ベッテルによる4年連続タイトル獲得、ハイブリッド時代の再建、そしてマックス・フェルスタッペン時代の黄金期まで、チームのあらゆる成功を技術面から支えてきた。

    キャデラック加入へ 退団時期は未定
    モナハンは58歳。RacingNews365によると、キャデラックのエンジニアリング部門で幹部職に就く予定だという。アストンマーティンからも主要ポストのオファーを受けていたとされるが、最終的な移籍先はキャデラックになる見込みだ。

    ただし、退団の正式な手続きはまだ始まっておらず、現在もレッドブルでチーフエンジニアを務めている。退団後はガーデニング休暇に入るとみられ、仮に2026年シーズン終了後にチームを離れた場合でも、キャデラックで本格的に業務を開始するのは2027年夏から秋頃になる可能性が高い。

    RacingNews365はレッドブルとキャデラックの双方にコメントを求めたが、両チームともコメントを控えている。

    表舞台には立たない「現場の司令塔」
    モナハンの肩書きは「Chief Engineer, Car Engineering」だが、その役割はマシンの理論上の性能を実際のラップタイムへと結び付けることにあった。

    設計部門が速いマシンを生み出しても、それをサーキットごとの特性や気温、タイヤ、燃料搭載量、セットアップの違いに合わせて最大限機能させるには高度な現場対応力が必要となる。モナハンは設計と実戦の橋渡し役として、問題解決能力に優れたエンジニアとして高く評価されてきた。

    マクラーレン時代にはドライビングペダルの設計に携わったことから「ペダルズ(Pedals)」の愛称で知られ、ニューウェイやクリスチャン・ホーナーほど表舞台に立つ存在ではなかったものの、チーム内では厚い信頼を集める重要人物だった。

    ポール・モナハン(レッドブル・レーシング)

    続く主要スタッフ流出
    今回の退団は、レッドブルにとってタイミングの面でも大きな痛手とみられている。

    すでにエイドリアン・ニューウェイはアストンマーティンへ移籍し、ロブ・マーシャルとウィル・コートニーはマクラーレンへ、ジョナサン・ウィートリーはアウディのチーム代表へ転身した。

    さらにマックス・フェルスタッペンのレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼも2028年にマクラーレンへ移籍する。

    それぞれの退団は個別に見れば理由のある人事異動だが、短期間にこれだけ多くの中核メンバーがチームを離れる状況は、レッドブルの組織体制に少なからぬ影響を及ぼす可能性がある。

    また、フェルスタッペンは以前から、自身を支える主要スタッフの安定性を重視する姿勢を示してきた。トップドライバーに必要なのは速いマシンだけではなく、開発方針やレース運営、マシン挙動を正確に理解し、フィードバックを共有できる技術陣への信頼でもある。長年フェルスタッペンを支えてきたモナハンの退団は、その環境から経験豊富な重要人物が一人減ることを意味する。

    キャデラックには大きな戦力
    一方で、キャデラックにとってモナハンの加入は大きな補強となる。

    新たなワークスチームには資金や設備だけでなく、勝てる組織を知る経験豊富な人材が不可欠だ。モナハンはマクラーレン、ベネトン、ジョーダン、そしてレッドブルで培った豊富な経験を持ち、トップチームがどのような組織運営や意思決定で成功を収めるのかを熟知している。

    モナハンは1990年にマクラーレンでF1キャリアをスタートし、研究開発部門を経てデビッド・クルサードのデータエンジニアを担当。2000年にはベネトンからルノーへ移行するエンストンのチームへ移籍し、ジェンソン・バトンやフェルナンド・アロンソのレースエンジニアを務めた。アロンソとともに2003年ハンガリーGPで初優勝を経験した後、ジョーダンを経て2005年にレッドブルへ加入し、20年以上にわたりチームの成功を支えてきた。

    今回の退団が正式に決まれば、レッドブルはまた一人、黄金時代を築いた経験豊富な技術リーダーを失うことになる。一方でキャデラックは、新興チームの組織づくりに不可欠な経験とノウハウを持つ重要人物を迎え入れることになり、両チームにとって大きな意味を持つ人事となりそうだ。

  • マクラーレンF1 新型リアウイングのテスト中止 オーストリアGP投入見送り

    マクラーレンF1 新型リアウイングのテスト中止 オーストリアGP投入見送り

    マクラーレンF1がオーストリアGPで投入予定だった新型リアウイングのテストを見送り、実戦投入は先送りとなった。

    ランド・ノリスのマシンに装着してフリー走行1回目(FP1)で評価する計画だったが、走行前のチェックで問題が見つかり、チームはテストを中止。リアウイングは走行前に取り外され、週末中に再び使用される予定はない。

    新型リアウイングはガレージ内で問題が発覚
    マクラーレンはオーストリアGPのFP1で、フェラーリやレッドブルが採用している「逆さリアウイング」と同様のコンセプトを持つ新型リアウイングをテストする予定だった。

    このリアウイングは、ストレートモードへ切り替わる際に従来型よりも大幅に空気抵抗(ドラッグ)を減らすことを狙った設計で、金曜日の朝にサーキットへ搬入され、FP1前にはノリスのマシンへ装着されていた。

    しかし、チームがガレージ内で通常の走行前チェックを行った際に初期トラブルが判明。十分な機能を発揮できないと判断され、実際にコースへ送り出される前にリアウイングは取り外された。

    マクラーレンの広報担当者は、この週末のオーストリアGPで再び装着する予定はなく、今後のグランプリで改めて投入する方針であることを認めた。

    マクラーレン F1 オーストリアGP

    実戦投入は当面先 将来に向けた実験的開発
    マクラーレンは当初から、このリアウイングはデータ収集を目的とした実験的な開発品であり、すぐにレースへ投入できる段階ではないと説明していた。

    金曜日に姿を見せた仕様を見る限りでは、レッドブルと同様に中央支柱の作動機構を採用し、アクティブエアロの各モードを切り替える構造となっている。

    FP1前、ランド・ノリスはこの開発には多くの時間が必要になるとの見通しを示していた。

    「簡単なプロジェクトではない。こんなに複雑なウイングを完成させるには時間がかかる。でも面白いし、革新的だと思う」

    「シーズン序盤にフェラーリが投入したのを見た時は本当にクールだと思った。レギュレーションやその文言を深く理解している人たちが、こういう形でルールを活用するのは本当に素晴らしい。正直、3カ月前には僕たちも持っていたかったよ」

    今回の見送りによって、マクラーレンは新型リアウイングの実走データ取得を先送りすることになったが、開発そのものを断念したわけではない。十分な機能を確保するための改良を進めた上で、今後のグランプリで改めて実走テストを実施する見通しだ。

  • 山越陽悠がFIA F3で日本人初ポール獲得 ウゴチュクウを0.015秒差で抑える

    山越陽悠がFIA F3で日本人初ポール獲得 ウゴチュクウを0.015秒差で抑える

    山越陽悠が26日、FIA F3選手権第4戦オーストリア大会(シュピールベルク)の予選で自身初となるポールポジションを獲得した。Van Amersfoort Racing(VAR)の山越は1分21秒730を記録し、ウゴ・ウゴチュクウを0.015秒差で抑えてトップに立った。

    最終的に山越のタイムを上回るドライバーは現れずFIA F3で日本人初となるポールポジションを獲得。決勝ではポールポジションから初優勝を目指す。

    予選中盤のアタックが決勝点
    予選序盤はノア・ストロムステッドがプラクティスの勢いそのままにトップタイムを記録したが、その後は加藤大翔、アレッサンドロ・ジュスティ、トゥーカ・タポネンが次々と首位を更新した。

    タポネンは1分21秒775をマークし、ストロムステッドに0.084秒差をつけてトップに浮上。ジュスティ、加藤、レ・カナトがトップ5に続き、各車はソフトタイヤ2セット目のアタックへ向かった。

    その中でVAR勢はライバルより早めにコースイン。山越は1分21秒730までタイムを縮めて暫定トップに立った。チームメイトのブルーノ・デル・ピノはアタックを中止して10番手を維持し、エンツォ・デリニーは12番手まで順位を上げた。

    終盤の猛追を退け初ポール
    セッション終盤はターン3、ターン4へ続く長いDRS区間でスリップストリームを得るため、各車がコース上でポジション争いを展開した。ART勢はクリーンエアを確保したものの、山越のタイムには届かなかった。

    最後のアタックではウゴチュクウがタイムを更新し、首位との差を0.015秒まで縮めて2番手へ浮上。一方、加藤はタイム更新を狙った最終アタックで最終コーナーでスピンを喫し、順位を上げることはできなかった。

    加藤7番手 中村9番手
    予選2番手はウゴチュクウ、3番手はタポネン。TRIDENT勢はストロムステッドが4番手、フレディ・スレーターが5番手となった。

    6番手はジュスティ、7番手は加藤、8番手はりー海夏澄、9番手には最終アタックでタイムを更新した中村仁、10番手はペドロ・クレロが続いた。

    11番手はエルネスト・リベラ。12番手のジェームズ・ウォートンはリバースグリッド方式により、土曜日のスプリントレースをポールポジションからスタートする。

    FIA F3第4戦オーストリア大会のスプリントレースは、現地時間27日10時05分(日本時間17時05分)にスタートする予定だ。

    VARはライバル勢とは異なるタイミングで2回目のアタックを行う戦略を採用し、その判断が的中。山越は終盤の猛追を退け、FIA F3初のポールポジションを手にした。決勝ではポールポジションから初優勝を狙う。

  • F1オーストリアGP FP1:アントネッリ最速 岩佐15番手 平川19番手

    F1オーストリアGP FP1:アントネッリ最速 岩佐15番手 平川19番手

    2026年F1第8戦オーストリアGPのフリー走行1回目(FP1)がレッドブル・リンクで行われ、メルセデスのキミ・アントネッリが1分07秒796を記録してトップタイムをマークした。ジョージ・ラッセルが0.040秒差の2番手に続き、メルセデスが1-2で初回セッションを支配した。

    3番手にはマクラーレンのオスカー・ピアストリが入り、マックス・フェルスタッペンが4番手、ルイス・ハミルトンが5番手。

    レッドブル勢とランド・ノリス、セルジオ・ペレスはトラブルで走行時間を失い、セッションはペレスの停止による赤旗で終了した。

    真夏のレッドブル・リンクでFP1開始
    気温約30℃、路面温度50℃近くまで上昇する暑さの中、FP1は現地時間13時30分にスタートした。ピットレーン出口には開始前から列ができ、多くのチームが空力レーキを装着してアップグレードの確認やデータ収集を進めた。

    今週末のタイヤはC3、C4、C5の組み合わせで、暑さと路面特性によりデグラデーションは高くなると見込まれている。各チームは序盤、ミディアムとハードを中心に走行を開始し、後半にソフトでタイムを狙う流れとなった。

    レッドブルとマクラーレンに序盤からトラブル
    セッション序盤から複数の有力チームにトラブルが発生した。フェルスタッペンはピットレーンを出ようとした際にマシンが停止し、「クラッチをつなぐたびにアンチストールが作動する」と無線で報告した。

    レッドブルは一度マシンをガレージへ戻し、再び送り出そうとしたが、フェルスタッペンは再度ピットレーンで停止。結局、コースインできたのはセッション開始から20分以上が経過してからだった。

    ハジャーもセッション開始時点でマシンに作業が行われ、残り24分まで走行できなかった。終盤には「バランスがまったく理解できない。めちゃくちゃだ」と無線で訴え、十分なセットアップ作業を行えないまま12番手に終わった。

    マクラーレンではノリスが油圧系の漏れとみられるトラブルでガレージに留まり、走行開始は残り14分まで遅れた。短い走行時間の中で7番手に入ったが、ソフトタイヤでのクリーンなアタックは赤旗に阻まれた。

    メルセデスがミディアムから主導権
    序盤から主導権を握ったのはメルセデスだった。ラッセルが1分10秒407でまずトップに立ったが、その後「スロットルペダルの感触が先週と違って変だ」と無線で違和感を訴えた。

    それでもメルセデスのペースは明確で、アントネッリがミディアムタイヤで1分09秒119を記録してトップへ浮上。ラッセルが1分08秒898まで縮めると、アントネッリは1分08秒448で再び上回り、チームメイト同士の争いが続いた。

    アントネッリはターン1でロックアップし、フロントタイヤにフラットスポットを作る場面もあった。フェルナンド・アロンソやハミルトンもターン3でランオフへ逃げるなど、暑さと低いグリップにより各車がブレーキングに苦しんだ。

    ソフト投入後もアントネッリが最速 ラッセルは0.040秒差
    セッション後半に入ると、各車がソフトタイヤへ交換してアタックを開始した。最初にソフトを投入したフェルスタッペンは3番手へ浮上したが、タイヤについて「感触がほとんどない。熱くなりすぎている」と無線で訴えた。

    メルセデスは交通量をうまく避けてソフトタイヤでのアタックを開始。アントネッリは1分07秒796を記録し、ラッセルは最初のアタックで0.119秒差の2番手につけた。

    その後、ラッセルは2度目のプッシュで差を0.040秒まで縮めたが、アントネッリを逆転することはできなかった。これでアントネッリはチーム内対決でも最初の優位を得た形となった。

    ピアストリは終盤に3番手へ浮上し、トップから0.117秒差とメルセデス勢に迫った。フェルスタッペンは4番手、ハミルトンはソフトでの最初のアタックを終えて5番手にとどまった。

    FP1ルーキー6人が走行 岩佐は15番手、平川は19番手
    今大会のFP1では、各チームが2026年シーズンのルーキー起用義務に対応するため、6人のルーキードライバーが出走した。

    日本勢ではレーシングブルズからリアム・ローソンに代わって岩佐歩夢がRB22をドライブ。ハードタイヤで走行を開始すると、終盤にはソフトタイヤでアタックを実施し、15番手でセッションを終えた。チームメイトのアイザック・ハジャーがマシントラブルによって序盤の大半を走れなかった一方、岩佐は予定されたプログラムを着実に消化し、マシンのデータ収集に貢献した。

    ハースではエステバン・オコンに代わって平川亮がVF-26をドライブ。空力評価やセットアップ確認を中心としたプログラムをこなし、19番手で走行を終えた。大きなミスやトラブルなくセッションを完了し、チームへ必要なデータを持ち帰った。

    フェラーリではシャルル・ルクレールに代わってディーノ・ベガノビッチが走行し、アップグレードが投入されたSF-26で9番手を記録。アウディではガブリエル・ボルトレトに代わったポール・アロンが17番手、ウィリアムズではカルロス・サインツJr.に代わったルーク・ブラウニングが18番手、アストンマーティンではランス・ストロールに代わってジャック・クロフォードが20番手で、それぞれチームの走行プログラムを消化した。

    中団勢は混戦 リンドブラッドも好走
    中団争いは今回も混戦模様となった。

    レーシングブルズのアービッド・リンドブラッドは6番手と好走し、トップから0.930秒差につけた。アラン・パーメイン代表は「ドライバーたちには非常に満足している。コース上で非常に良いパフォーマンスを見せている」と評価している。

    アルピーヌのフランコ・コラピントは8番手、ハースのオリバー・ベアマンは10番手、アウディのニコ・ヒュルケンベルグは11番手、キャデラックのバルテリ・ボッタスは13番手だった。

    パーメインは中団争いについて、「ここ3戦ではアルピーヌに分があるが、マイアミでは70秒も離されていた。バルセロナでは互角に戦えたので、我々は改善している」と手応えを語った。

    ペレス停止で赤旗終了 キャデラックは課題も残す
    キャデラックはオーストリアに大規模なアップグレードを持ち込み、夜間作業のためにカーフューも破って最適化を進めた。ボッタスは13番手に入り、F1 TVのジョリオン・パーマーも「アップグレードされたキャデラックのボッタスは非常に堅実だった。チームも満足しているはずだ」と評価した。

    一方でペレスはセッション中にボディワーク関連の問題でピットへ戻され、その後も一時パワーを失って黄旗の原因となった。終盤にはターン3へ向かう上りで再び停止し、赤旗が提示された。

    この赤旗により、ノリスのソフトタイヤでの再アタックは中断され、各車のスタート練習も行われないままセッションは終了した。

    F1 オーストリアGP

    F1 オーストリアGP FP1結果
    1位 キミ・アントネッリ(メルセデス) 1分07秒796
    2位 ジョージ・ラッセル(メルセデス) +0.040秒
    3位 オスカー・ピアストリ(マクラーレン) +0.117秒
    4位 マックス・フェルスタッペン(レッドブル) +0.281秒
    5位 ルイス・ハミルトン(フェラーリ) +0.665秒
    6位 アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    7位 ランド・ノリス(マクラーレン)
    8位 フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    9位 ディーノ・ベガノビッチ(フェラーリ)
    10位 オリバー・ベアマン(ハース)
    11位 ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    12位 アイザック・ハジャー(レッドブル)
    13位 バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    14位 ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    15位 岩佐歩夢(レーシングブルズ)
    16位 アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    17位 ポール・アロン(アウディ)
    18位 ルーク・ブラウニング(ウィリアムズ)
    19位 平川亮(ハース)
    20位 ジャック・クロフォード(アストンマーティン)
    21位 セルジオ・ペレス(キャデラック)
    22位 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)

    メルセデスはアントネッリとラッセルが僅差で1-2を占め、オーストリアでも優位を示す滑り出しとなった。一方、レッドブルはフェルスタッペンとハジャーがトラブルで走行時間を失い、大型アップグレードの十分な評価は持ち越しとなった。フェラーリはルクレール不在で本来の戦闘力を測り切れず、FP2では各チームのロングランやアップグレードの効果、そして信頼性の確認が大きな焦点となる。

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    2026年F1オーストリアGP フリー走行1回目の結果・タイムシート。6月26日(金)にレッドブルリンクで2026年のF1世界選手権 第8戦 オーストリアグランプリのフリープラクティスが行われた。

    トップタイムを記録したのはアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)。2番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続いた。アストンマーティン・ホンダはフェルナンド・アロンソは22番手だった。

    ルーキー枠で出走した岩佐歩夢(レーシングブルズ)は15番手、平川亮(ハース)は19番手だった。

    ■ アントネッリ首位 メルセデスがFP1で1-2発進
    アントネッリがFP1でトップタイムを記録し、ラッセルに0.040秒差をつけて首位発進。メルセデスが1-2体制を築き、ピアストリ、フェルスタッペン、ハミルトンが続いた。

    ■ フェルスタッペンにアンチストール不具合 レッドブル出遅れ
    フェルスタッペンはアンチストールのトラブルでピットレーンやガレージで足止めされ、十分な走行時間を確保できなかった。大型アップグレードの評価も進まなかった。

    ■ ノリスは油圧系トラブルで走行制限 終盤アタックも不発
    ノリスはセッション序盤に油圧系トラブルが発生し長時間ガレージに留まった。終盤にソフトタイヤでアタックへ向かったものの、赤旗で計測を完了できなかった。

    ■ ペレスが2度ストップ 終盤の赤旗を誘発
    キャデラックのアップグレードを投入したペレスは走行中に2度マシンを止め、最後は赤旗の原因となった。チームは信頼性の確認を迫られることになった。

    ■ フェラーリはPUアップグレード初日 ハミルトン5番手
    新パワーユニットを投入したフェラーリは、ハミルトンが5番手で初日をスタート。ルクレールに代わってFP1を担当したディーノ・ベガノビッチも走行をこなし、開発プログラムを進めた。

    ■ リンドブラッドが6番手 ルーキー勢トップの走り
    リンドブラッドはソフトタイヤで好タイムを記録し6番手。ジュニアカテゴリーで走り慣れたレッドブル・リンクで速さを示し、ルーキー勢最上位となった。

    ■ ハジャーはマシントラブルとバランス不足に苦戦
    ハジャーは油圧系トラブルで出走が遅れ、走行後も「まったくバランスが分からない」と無線で不満を訴えた。最終順位は12番手だった。

    ■ 高温コンディションでタイヤ管理が重要課題に
    路面温度が約50度まで上昇する厳しいコンディションのなか、各チームはタイヤの熱ダレに苦戦。メルセデスはそのなかでも安定したペースを見せ、好スタートを切った。

    F1オーストリアGP フリー走行1回目 結果・タイムシート

    順位 No ドライバー チーム タイム GAP LAP
    1 12 アンドレア・キミ・アントネッリ メルセデス 1分07秒796   29
    2 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1分07秒836 0.040 30
    3 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン 1分07秒913 0.117 26
    4 3 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1分08秒077 0.281 17
    5 44 ルイス・ハミルトン フェラーリ 1分08秒461 0.665 25
    6 41 アービッド・リンドブラッド レーシングブルズ 1分08秒726 0.930 18
    7 1 ランド・ノリス マクラーレン 1分08秒873 1.077 9
    8 43 フランコ・コラピント アルピーヌ 1分08秒962 1.166 27
    9 38 ディーノ・ベガノビッチ フェラーリ 1分09秒054 1.258 26
    10 87 オリバー・ベアマン ハース 1分09秒071 1.275 26
    11 27 ニコ・ヒュルケンベルグ アウディ 1分09秒165 1.369 30
    12 6 アイザック・ハジャー レッドブル 1分09秒481 1.685 11
    13 77 バルテリ・ボッタス キャデラック 1分09秒521 1.725 21
    14 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ 1分09秒546 1.750 28
    15 90 岩佐歩夢 レーシングブルズ 1分09秒637 1.841 19
    16 23 アレクサンダー・アルボン ウィリアムズ 1分09秒644 1.848 31
    17 97 ポール・アロン アウディ 1分09秒646 1.850 20
    18 46 ルース・ブラウニング ウィリアムズ 1分09秒979 2.183 29
    19 50 平川亮 ハース 1分10秒492 2.697 23
    20 34 ジャック・クロフォード アストンマーティン 1分11秒202 3.406 22
    21 11 セルジオ・ペレス キャデラック 1分11秒283 3.487 14
    22 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーティン 1分11秒333 3.537 21

    オーストリアGP

    【レポート】
    ・F1オーストリアGP FP1:アントネッリ最速 岩佐15番手 平川19番手

  • F1オーストリアGP 記者会見 PART2:ラッセルがフェラーリの躍進を警戒

    F1オーストリアGP 記者会見 PART2:ラッセルがフェラーリの躍進を警戒

    2026年F1第8戦オーストリアGPのFIA公式記者会見後半には、アウディのニコ・ヒュルケンベルグ、メルセデスのジョージ・ラッセル、キャデラックのセルジオ・ペレスが出席した。

    メルセデスとフェラーリの勢力図やタイトル争い、キャデラックのアップグレード、アウディの進歩などについて3人が語った。

    Q: ジョージ、まずはあなたからお願いします。トト・ヴォルフは前戦スペインGPを「メルセデスにとって現実を突きつけられた週末」と表現しました。ポールポジションを獲得したにもかかわらず、あの週末とマシンのパフォーマンスをどう振り返りますか?

    ジョージ・ラッセル: 確かに現実を突きつけられた週末だったと思う。

    フェラーリはシーズンを通してシャシー性能は非常に優れていた。一方でパワーユニットは僕たちより遅れていて、かなり差があった。でもバルセロナでは突然大きく前進したように見えた。

    その結果、ストレートスピードでもかなり近づいてきたし、多くのアップグレードを投入してきたことには正直驚いている。

    僕たちは今季ここまでアップグレードは1回だけだ。もちろん今後投入予定のものもあるけれど、フェラーリやマクラーレンは2戦ごとくらいのペースで新しいパーツを持ち込んでいる。

    だから僕たちも開発を続けなければならないし、新しいパーツを投入するたびに彼らは大きく前進していると思う。

    Q: つまり、メルセデスにも今以上のアップグレード投入を望んでいるということですか?

    ラッセル: 今のF1ではコストキャップがあるから、とても難しい問題なんだ。

    もちろん「あと2戦後にアップグレードを投入しよう」と決断することはできる。でも、シーズンのどのタイミングが最も効果的なのか、そしてコストキャップの範囲内でどこまで投入できるかも考えなければならない。

    フェラーリは違うアプローチを取っていて、別の部分でコストを節約し、その分を開発へ回しているのかもしれない。

    結局はバランスの問題だ。

    そして最終的には、今でも僕たちが倒すべきチームであることに変わりはない。

    だから今週末は、フェラーリの好調が本物なのか、それとも一時的なものだったのかを見極める良い機会になると思う。

    Q: あなた自身とマシンについてはいかがですか? スペインではキミ・アントネッリとの差を縮めましたが、マシンへの手応えは良くなっていますか?

    ラッセル: スペインでは金曜日と土曜日の内容にはとても満足していた。

    ここ数戦は、自分ではどうにもできないことも、自分自身の問題も含めて、本当に苦しい流れが続いていた。十分なパフォーマンスではなかったと思う。

    だからバルセロナではもっとシンプルな考え方で臨んだ。

    予選ではすごく速かったし、週末全体を通しても良かった。

    残念ながら決勝ではフロントウイングにトラブルが起きて大きく影響を受け、その隙をフェラーリに突かれてしまった。

    だから新しいマシン、セットアップ、タイヤについて、少しずつ改善を積み重ねて最大限の力を引き出していかなければならない。

    でも今は調子も良いし、自信もある。これから5週間で4レースあることを楽しみにしている。

    Q: ニコ、モナコとバルセロナでは悔しい結果が続きましたが、その中でも前向きに捉えられる点はありますか?

    ニコ・ヒュルケンベルグ: 全体として見れば、僕たちは確実に前進していると思う。

    パフォーマンスはあるし、中団では十分に戦えている。モナコもバルセロナも、純粋な速さでトップ10に入れるだけの力はあったと思う。

    ただ、どちらの週末も日曜日はいろいろな状況が重なって結果につながらなかった。

    バルセロナの決勝について言えば、自分たちで少し難しくしてしまった部分もあったと思う。

    それでも前向きな要素はたくさんある。

    開幕から2、3戦の頃と比べると、マシンは確実に良くなっていると感じる。

    あとは時間の問題だし、すべてをうまくまとめ上げて、クリーンなレースを続け、集中力を維持することが大事だと思う。

    Q: 欲しかったポイントはまだ獲得できていませんが、チームには勢いが出てきていると感じますか?

    ヒュルケンベルグ: そう思うよ。

    Q: 今の時期について聞かせてください。昨年はここから好成績が続き、シルバーストンでの表彰台にもつながりました。今年はチームが大きく変わっていますが、今後数戦にはどんな期待を持っていますか?

    ヒュルケンベルグ: 正直、何を期待すればいいのか分からない。

    大事なのは期待ではなく、自分たちがコース上で何を見せられるかだ。どういうパフォーマンスを発揮するかがすべてだと思う。

    ヨーロッパラウンドに入って、好きなサーキットが続く。

    夏場だから暑いレースも多くなるし、来週はシルバーストンだ。あそこは僕のお気に入りのコースのひとつでもある。

    もちろん全力を尽くして、今度こそ日曜日に結果を持ち帰りたいね。

    Q: 1年前と比べて、チームはどれほど変わったと感じていますか?

    ヒュルケンベルグ: もちろん違うよ。

    今はワークスチームになり、アウディとして戦っている。チームには確実に変化があったし、その変化はすべて前向きなものだ。

    さっきも言ったように、最初の5〜6戦は多くの面で本当に厳しく、大きな挑戦だった。

    でも僕たちはそれを乗り越え、自分たちの力で状況を立て直してきたと感じている。

    まだその努力に見合う結果は得られていないけれど、だからといって止まるつもりはない。

    これからも努力を続けて、自分たちの力で結果を引き寄せたい。

    Q: チェコ、チームにとって今週末は重要なレースになります。大規模なアップグレードを投入しますが、期待を聞かせてください。

    セルジオ・ペレス: もちろん大きく前進したいと思っている。

    予選ペースでは確実に中団との差が縮まってきていることは分かっている。

    一方で、タイヤのデグラデーションについてはまだかなり課題が残っている。

    今回アップグレードを投入することで、さらに中団へ近づけることを期待している。

    そこまで行ければ、あとは細かい部分の勝負になる。

    オペレーション面ではチームは本当に大きく改善してきたし、ここまで着実に前進している。

    だから今回のアップグレードで、さらにライバルへ近づけることを期待している。

    Q: チームがここまで学んだことで、2026年シーズン最大の教訓は何でしょうか?

    ペレス: すべてを最大限に生かすことの重要性だね。

    オペレーション、戦略、そのすべてだ。

    グリッドのどこを走っているかは関係ない。

    F1はどの順位でも本当に競争が激しい。

    たとえ18位争いでも、アストンマーティンのような強いチームや優れたドライバーたちと戦っている。

    だから一つひとつの細かな部分を最大限に生かすことが大切なんだ。

    Q: あなた自身についてですが、今年はすでに十分なレース数をこなしました。昨年1年間休養した影響はありましたか? シーズン序盤は時間が必要でしたか?

    ペレス: 僕にとってはすごく良かったと思う。

    1年間休んでF1へ戻るのは決して簡単じゃない。

    去年の途中にフェラーリの2023年型マシンをテストした時、自分でも驚くくらいすぐに感覚を取り戻せた。

    自分の将来が決まるまでは、他のカテゴリーのマシンには一切乗りたくなかった。

    そしてフェラーリに乗ったら、数周、数回のランだけで以前のペースまで戻ることができた。

    それが大きな自信になった。

    しかも今年は新レギュレーションで全員がゼロからのスタートだった。

    だから長年F1で戦ってきた経験もあって、元の感覚を取り戻すまでに時間はほとんどかからなかったよ。

    Q: 今週末は非常に暑くなります。クーリングジャケットは使う予定ですか?

    ペレス: 本当は使いたくないんだ。

    結局は重量面で不利になるからね。

    それに……僕はメキシコ人だから、この程度の暑さは全然暑いとは思わない(笑)。

    ヨーロッパの人たちが、このくらいの暑さを心配しているのを見ると笑ってしまうよ。

    僕にとってはごく普通の気温だからね。

    でも、少しでも涼しくするために着用するつもりだ。

    Q: セルジオ、確かに今日は3人の中で唯一ショートパンツですね(笑)。ジョージに伺います。ルイス・ハミルトンは前戦スペインGPの記者会見で、優勝後に「本来の自分を取り戻した」と話していました。それを踏まえると、あなたにとってタイトル争いでより警戒すべき相手はハミルトンですか、それとも依然としてキミ・アントネッリですか?

    ラッセル: まず、ルイスが本来の姿を取り戻したのを見るのは本当に嬉しいよ。

    同時に、それは今のF1がどれほど難しいかを示していると思う。

    マシンは非常に複雑だし、タイヤも複雑、パワーユニットも複雑だ。

    すべてが噛み合わなければ、自分の力を最大限に発揮することはできない。

    去年や、僕たちがチームメイトだった2024年には、「もう年を取り過ぎたんじゃないか」「以前ほどではない」といったことを書かれていた。

    でも今は、ここ4〜5戦で圧倒的な走りを見せている。

    一晩で運転の仕方を忘れることなんてないんだ。

    自分自身も、チームも、セットアップも、タイヤの理解も、すべてが噛み合う必要がある。

    そして、それが噛み合えば一気に速く走れる。

    今まさにルイスはその状態にある。

    だから間違いなく大きな脅威だよ。

    フェラーリも非常に大きな脅威になってきている。

    もちろんキミは依然としてランキング首位で、本当に素晴らしく安定した走りを続けている。

    でもフェラーリは確実に迫ってきているし、その中心にいるのがルイスだ。

    Q: チームメイトのキミとの争いと、他チームのドライバーとの争いでは、どちらの方が神経を使いますか?

    ラッセル: どちらも緊張はしないよ。

    むしろワクワクする。

    競い合う相手が多いほど、一人との勝負ではなくなるからね。

    それは僕たち全員がカート時代から経験してきたことだ。

    いつだって勝利を争う相手は3人、4人、5人いた。

    F1も本来そうあるべきだし、それこそが僕たちをワクワクさせるものなんだ。

    だから楽しみにしているよ。

    Q: メルセデスの2人はコース上で激しく争っています。チームオーダーについてはどう考えていますか? 必要なら指示を出すべきですか、それとも自由に戦うべきでしょうか?

    ラッセル: チームにとって最優先なのは勝利だ。

    それが僕であろうとキミであろうと関係ない。

    カナダでは僕たちは激しく争っていたけれど、後続との差を広げていたから、チームの勝利が脅かされる状況ではなかった。

    でもバルセロナでは事情が違った。

    そこへルイスが加わり、セーフティカーも彼に有利に働いた。

    もしセーフティカーがなければ、キミと僕が争っている間にタイムを失い、フェラーリに勝つチャンスを与えていたかもしれない。

    そういう時こそ、チームメイトとして賢く判断しなければならない。

    チームはレースに勝つことを最優先に考えている。

    それが僕であろうとキミであろうと関係ないんだ。

    Q: 今シーズンはメルセデス製パワーユニットで信頼性トラブルが多発しています。あなた自身やキミにも起きました。コックピットへ乗り込む時に気になりますか? また、原因や解決策は見つかっていますか?

    ラッセル: メルセデスにとって今、最優先事項なのはこの問題を解決することだ。

    新しいレギュレーションが始まると、パフォーマンスの限界まで攻めるから、信頼性とのバランスを見極めるのは簡単ではない。

    でも、正直なところ、運転中にそれを気にすることはない。

    ただチーム全体としては、メルセデスだけでなく、すべてのカスタマーチームも含めて最優先で取り組んでいる課題だ。

    Q: バッテリーの警告については、何か対策や解決策はありますか?

    ラッセル: 信頼性の話だね。

    正直、原因の解析は簡単ではなかった。

    カナダで使っていた僕のバッテリーは、危険物扱いのため航空輸送できず、いまだに船便で輸送中なんだ。

    でも工場では同じ問題を確認しているし、マクラーレンやウィリアムズでも発生した。

    キミもバルセロナで同じトラブルに見舞われた。

    だから今は最優先事項なんだ。

    でも僕自身は、マシンのパフォーマンスや、自分が改善できる部分だけに集中している。

    自分ではどうにもできないことまで気にしてストレスを抱え込まないようにしているよ。

    Q: 現在サッカー・ワールドカップが開催されています。メキシコもドイツもベスト32に進出しました。皆さんは試合を観ていますか? ジョージ、イングランドはついに優勝できると思いますか? まずはニコからお願いします。今夜はドイツにとって大事な試合ですね。

    ヒュルケンベルグ: そうだね。

    ヨーロッパではだいたい夜10時キックオフだから、子どもを寝かしつけて、お風呂に入った後にちょうどいい時間なんだ。

    気軽に観戦しているよ。寝る前にはちょうどいい番組だね。

    ペレス: 僕たちにとっては本当に盛り上がっているよ。

    ワールドカップがメキシコで開催されているのは素晴らしいことだし、代表チームもすごく良い戦いをしている。

    だから、この先のラウンドでどうなるのか本当に楽しみにしているよ。

    Q: グアダラハラでの試合を観られないのは残念ですか?

    ペレス: すごく残念だよ。

    行こうとしたんだけど、スケジュールの調整がかなり難しかった。

    でも次の試合を勝ち上がれば、またメキシコで試合があるから、その時は絶対に行くつもりだ。

    ぜひ行きたいね。

    ラッセル: さっき3人でも少し話していたんだけど、僕も試合は観ているよ。

    ペレス: 次はイングランドと当たる可能性もあるんじゃないかな。

    ラッセル: じゃあ一緒に行こうか(笑)。

    君の飛行機に乗せてもらうよ。

    イングランドの試合はもちろん全部観ているし、本当に応援している。

    優勝できる大きなチャンスがあると思う。

    前の試合は結果だけ見れば完璧ではなかったけれど、内容は本当に良かったし、とても安定した戦いをしているよ。

    Q: ジョージ、自分でコントロールできることだけに集中したいと話していましたが、信頼性が今年のタイトル争いを左右する決定的な要素になる可能性はあると思いますか?

    ラッセル: そうならないことを願っている。

    もちろん過去にはそういうシーズンもあった。例えば2016年がそうだ。

    でも今のF1はシーズンが長いから、1戦や2戦の不運があっても、それを取り返すチャンスは十分にあると思っている。

    だから、そうならないことを願っているよ。

    でも、それで眠れなくなるようなことはない。

    それは僕にはコントロールできないことだからね。

    僕にできるのは、マシンに乗っている一瞬一瞬でできる限り速く走ることだけだ。

    それが僕の目標だ。

  • F1オーストリアGP 記者会見 PART1:モナコ裁定や開発競争について3人が語る

    F1オーストリアGP 記者会見 PART1:モナコ裁定や開発競争について3人が語る

    2026年F1第8戦オーストリアGPのFIA公式記者会見前半には、レッドブルのアイザック・ハジャー、マクラーレンのオスカー・ピアストリ、アルピーヌのピエール・ガスリーが出席した。

    モナコGPの表彰順位見直しや各チームの競争力、マクラーレンの開発状況、アルピーヌの将来像など、多岐にわたるテーマについて3人が率直に語った。

    Q: ピエール、モナコGPの3位トロフィーをようやく受け取りました。その気分はいかがですか?

    ピエール・ガスリー: とても嬉しいよ。

    Q: 何か付け加えたいことはありますか? どのようにしてトロフィーを取り戻したのか教えてください。

    ガスリー: 家に飾ると本当に映えるし、キャビネットにもよく似合うよ。もちろん、取り戻せて嬉しい。長い話になったし、かなり待たされた。ちゃんとしたお祝いもまだできていないから、夏休みに何かいい祝い方があれば教えてほしいね。本当に嬉しいよ。

    Q: アイザック、この件について聞かせてください。トロフィーを返すことになりましたが、どう感じていますか?

    アイザック・ハジャー: もう3週間経っているしね。返す相手がピエールだったのは良かったよ。友達に返すのであって、他の誰かじゃないから。それだけは良かったと思う。

    Q: オスカー、バルセロナではこの件についてかなり率直に話していました。何か付け加えることはありますか?

    オスカー・ピアストリ: 特にはないかな。言いたいことは前回ほとんど話したし、もちろん僕たちは控訴している。この件はピエールやアルピーヌに対するものではない。もし当時、あのようなことが起きていたと分かっていれば、レース中の判断は違っていたはずだし、それが正しい状況だったとは思っていない。今後どうなるか見守るだけだね。これ以上付け加えることはないよ。

    Q: オスカー、そのまま続けます。前戦バルセロナではあまり快適に走れていないように見えました。ここオーストリアはマクラーレンと相性の良いサーキットですが、今週末には期待していますか?

    ピアストリ: 個人的には期待しているよ。バルセロナでなぜあれほど苦戦したのかについては、かなり分析を進めてきたし、その理由もかなり理解できている。同じことを繰り返さないためのプランもある。

    チーム全体としては、フェラーリがバルセロナで大きく前進したし、メルセデスは依然としてベンチマークだ。それに、パドックの話ではレッドブルもかなり大きなアップグレードを持ち込んでいるらしい。

    だから僕たちにとって簡単な週末にはならない。ここはこれまで相性の良いサーキットではあるけれど、突然ここで僕たちが圧倒的に速くなって倒すべきチームになるなんて考えてはいない。間違いなくそうではない。

    できればトップに近づいて、これまで何度かできたように、ライバルのトラブルをうまく生かせる位置にいたい。でも純粋な速さだけで勝負するとなると、かなり厳しいと思う。もちろん、良い意味で予想を裏切られたら嬉しいけどね。

    Q: ピエール、今シーズンはキャリア最高のスタートを切っています。このマシンにはどれほどのポテンシャルがありますか?

    ガスリー: まず信頼性という面では、チームはここまで本当に素晴らしい仕事をしている。ほとんど完璧だったと言っていい。

    マシンのパフォーマンスについても、開幕から毎週末のようにポイント争いができている。中団勢はサーキットによって勢力図が大きく変わる。ある週末はトップ4に近づけるし、シーズン序盤はもう少し近かった。でも最近は少し差が開いてきた。ここ数戦はやや難しかったけれど、それでも安定して戦えている。

    その点には満足しているよ。ただ一方で、前を走るグループとの差をもう少し縮めたい。そのために今後の数戦で前進できることを期待している。

    Q: アイザック、オスカーはRB22のアップグレードについて触れていました。今週末への期待を聞かせてください。

    ハジャー: 現状では僕たちは明らかに4番手のチームだと思う。だから純粋な速さだけで表彰台争いができれば、本当に大きな前進になるはずだ。

    フロアからの質問

    Q: モナコGPの件について3人に伺います。ピエール、月曜日にトロフィーを受け取る姿を見られて良かったですが、まだこれで終わりではありません。オスカーも触れたように、マクラーレンとレッドブルは現在も控訴しています。ご自身の立場はひとまず置いておくとして、今回の控訴の結果から、将来同じようなことが起きないためにF1全体としてどのような教訓を得るべきだと思いますか?

    ガスリー: 話し始めると長くなるけど……。スポーツのためには、ああいうことが二度と起きてほしくない。その週末にはミスがあったし、そこから全員が学ぶことが大切だと思う。

    前にも言ったけれど、もしミスがあって、それを修正できるのであれば、そして何も悪いことをしていないのに不当に科されたものなら、修正するのがスポーツとして正しい姿勢だと思う。今回のケースでは、その機会があった。

    だからレース後の対応や裁定にはとても満足している。

    もちろんマクラーレンやオスカー、それにジョージの立場を考えれば、自分たちのレース結果について不公平だと感じるのは理解できる。でも、それはアルピーヌや僕たちのレースとは関係のない話だ。その点は彼らが解決すべき問題だと思う。

    でも、もしミスを正せるのであれば、それが正しい対応だと思うし、今後もそうあるべきだと思っている。もちろん一番望ましいのは、そもそもこういう状況が起きないことだけどね。

    Q: オスカー。

    ピアストリ: 一番分かりやすいのは、まずピットレーンを正しく計測すること。それが出発点だね。

    アルピーヌがペナルティについて異議を申し立てたように、正直みんなあのペナルティには疑問を持っていたと思う。あれほど多くのピットレーン速度違反が出たレースは見たことがない。僕自身も、自分が速度超過していなかったことは分かっていた。

    でも普通は「ペナルティはペナルティだから議論できない」という考え方で進むし、その99%は正しいと思う。

    今回難しいのは、今後チームやドライバーが「このペナルティは間違っているかもしれない」と思えば、そのたびに今回のような長い手続きを踏むことになるかもしれないということだ。レースから1か月経っても正式結果が確定していないという状況は、一番問題だと思う。

    ピエールの言うように、修正できるものは修正すべきという考え方も理解できる。でも一方で、「とりあえずペナルティは受けず、後から何週間も争えばいい」という前例を作ってしまう危険性もある。それは誰も望んでいない。

    だから、本当に難しい問題だと思う。二つの側面があるし、もっと多くの論点があるのかもしれないね。

    Q: アイザック、何か付け加えることはありますか?

    ハジャー: いや、特にないよ。

    Q: オスカー、バルセロナでの苦戦について話していましたが、ここまでのシーズンを結果やマシンの感触も含めてどのように評価していますか?

    ピアストリ: 本当に浮き沈みが激しかったね。正直、良かった時より悪かった時の方が多かったと思う。

    速さを見せられた場面もあったし、周囲の状況をうまく利用して最大限の結果を出せたレースもあった。でもドライバーのミスだったり、信頼性の問題だったり、色々な理由でチャンスを逃した場面もたくさんあった。

    チームとしては、パフォーマンスが足りないことは分かっている。カナダの決勝や、特にモナコでは、自分たちの弱点がかなりはっきり表れた。それを改善しようとしているところだ。

    今の僕たちは、どこか一つだけが弱いわけではなく、全体的に少しずつ足りない。一方で、極端に悪い部分もない。それは良い面でもあり、悪い面でもある。

    メルセデスに追いつきたいし、フェラーリが今の勢いを維持するかどうかも分からない。そのためには新しいパーツを投入してマシンを速くし、他チーム以上のスピードで開発を進めなければならない。この時期、このレギュレーションでは、どのチームも次々とアップグレードを投入してくるからね。

    Q: 個人的なレベルでは、開幕2戦を走れなかった代償をまだ払っていると感じますか?

    ピアストリ: いや、もうそうは思わない。日本GPで復帰して2位になれたのは、本当に良い結果だったと思う。

    最近の苦戦はまた別の問題だ。特にバルセロナについては、もしもう一度同じレースを走るなら、違うやり方をすると思う。

    経験不足の代償というより、去年とは色々な面で状況が違う。その変化に適応するのが僕の仕事だ。ある部分ではすぐに適応できたし、別の部分では必要なほど早く適応できなかった。

    だから、まだまだ学ぶことはたくさんあるよ。

    Q: ピエール、サッカーについてです。あなたは熱心なサッカーファンであり、クラブの共同オーナーでもあります。そしてPSGのチャンピオンズリーグ優勝も祝っていました。明日はフランス代表がワールドカップを戦いますが、観戦する予定ですか? また、どんな試合になると思いますか?

    ガスリー: もちろん予定に入っているよ。まずはマシンのことを終わらせて、それから何をするか決めるけどね。

    もちろん試合は観る。サッカーは大好きだし、フランス代表には本当に素晴らしい選手が揃っている。普段からたくさんサッカーを観ているし、もちろん応援もしている。

    アイザックも良かったらホスピタリティに来て一緒に観てもいいよ。

    本当に信じられないくらい素晴らしい選手たちが揃っていて、毎回90分間楽しませてくれる。テレビの前で観るのが本当に楽しみなんだ。

    Q: アイザック、その誘いには乗りますか?

    ハジャー: 夜9時だっけ? 考えてみるよ。うん、いいかもしれない。

    Q: 今週末は非常に暑くなる見込みです。多くのドライバーが、スタート前にグリッド上でマシンに座っている時間が最も過酷だと話しています。皆さんにとって一番つらいのはどの場面ですか? また、そのためにサウナなどでどのくらい準備をしましたか?

    ハジャー: 本当に快適じゃないよね。やっぱりマシンが止まっていて風がまったく入ってこない時が一番きつい。

    正直、走り出してしまえばそこまで悪くない。オープンコックピットだから”エアコン”はちゃんと効いているしね(笑)。

    むしろ大変なのはマシンやタイヤの方だと思う。

    ピアストリ: 僕も同じ意見だね。風が入ってこない時が一番きつい。

    サウナには入っていないよ。その代わり、持ち運びできるヒーターを何台か用意して、小さな浴室とエアロバイクを使ってトレーニングしている。

    あれをやると、本当に自分自身に大きな苦痛を与えられる(笑)。でも、それはパフォーマンス向上のためであって、楽しみでやっているわけじゃないよ。

    ガスリー: 僕は普段から準備しているよ。先週や今週だけという話じゃなくて、継続的な取り組みなんだ。

    先週はミラノで36度の中を走ったけど、それは良い準備になったね。もちろん気持ちの良いものではなかったけど。

    でも、こういうコンディションになることは分かっていたし、そのための準備はしてきたよ。

    Q: アイザック、サッカーのワールドカップについてです。土曜日の夜にはアルジェリア対オーストリアがあります。午前4時なのでライブ観戦は難しいと思いますが、この試合やワールドカップ全体をどれくらい楽しみにしていますか? また、どちらが勝つと思いますか?

    ハジャー: 正直なところ、アルジェリアはあまり調子が良くないんだ。でも前の試合には勝ったしね。

    それでもオーストリアには勝てる力があると思うし、次のラウンドへ進めると思っている。

    もちろん簡単な試合にはならないけどね。

    Q: アイザック、そのまま続けます。バルセロナではスタートで大きく順位を落としました。原因は分かっていますか? 今週末は改善できる自信がありますか?

    ハジャー: 今シーズンを振り返ると、良いスタートだったのはカナダのスプリントくらいかな。通常の決勝スタートではモナコくらいで、それ以外はほとんど毎回順位を落としている。

    Q: レースごとに結果が変わる原因は何なのでしょうか?

    ハジャー: それを今まさに解明しようとしているところなんだ。かなり複雑な問題だよ。

    はっきり言っておくけど、僕のミスではない。それだけは間違いない。スタート手順はシンプルだし、どうやればいいかも分かっている。

    もっと根本的な問題なんだ。

    バルセロナの後、チームには「これを最優先で取り組んでほしい」と伝えた。もちろん他にも課題はあるけれど、この問題にはかなり集中的に取り組んできた。

    FP1でどう感じるか見てみたいね。

    バルセロナでは週末を通してクラッチをつなぐたびに、まったく前へ進まなかった。ずっとそんな状態だった。

    この数日間で原因を理解し、改善策を適用できたのか見てみたい。

    Q: オスカー、マイアミではマクラーレンは暑いコンディションで好調でした。オーストリアや30度を超えるようなレースでは、フェラーリやメルセデスを倒せる可能性はありますか?

    ピアストリ: 厳しいと思う。

    フェラーリはバルセロナでかなり多くのアップグレードを投入したし、メルセデスも暑い条件では多少差が縮まるとしても、依然としてベンチマークだ。

    状況は本当に速いペースで変わっている。走るたびにどのチームも自分たちのマシンについて新しいことを学んでいるし、次々にアップデートも投入している。

    だから断言は難しい。

    また近づくことはできるかもしれない。でも今の僕たちは、自分たちがレースを支配するというより、ライバルが少しミスをしたり、こちらに運が向いたりすることを期待している状況なんだ。

    Q: ピエール、昨年マックスはクーリングベストをあまり気に入っていませんでした。あなたはどう思いますか? 今週末は使用しますか?

    ガスリー: あまり好きじゃないね。ホースや配管がたくさんあって、コックピットの中がごちゃごちゃするし、あまり快適じゃない。

    でも最初の10分くらいは本当によく効く。その後はもう温かくなってしまうけどね。

    正直、これが絶対必要だと思うような状況になったことはまだない。

    もし僕が本当に必要だと感じるようなら、その前にマシンの方が耐えられなくなって走れなくなると思う。

    だから、どちらにしても先に限界を迎えるのはマシンの方だよ。

    Q: オスカー、あなたはクーリングベストを使用しますか?

    ピアストリ: おそらく使うと思う。去年も何度か使ったしね。

    もちろん、システムがうまく作動しなかったり故障したりすると、着けない方が良かったということにもなってしまう。

    でも、きちんと機能すれば多少は効果があるよ。劇的に変わるほどではないけれど、去年使った時は悪くなかった。

    まだ完璧とは言えない部分もあるけど、結局は個人の好みだね。

    重量はどうせマシンに積まなければならないし、少しでも身体を冷やせるなら使う価値はあると思う。

    ハジャー: どれくらい持つの?

    ピアストリ: システム次第だね。どれだけうまく作れるかによる。

    ハジャー: だから聞いてるんだよ(笑)。知りたいんだ。

    ガスリー: 10分よりは長く持つよ。

    ピアストリ: レース最後までは持たないけどね。今も改良を続けているところだよ。

    ガスリー: フリー走行で試してみるよ。

    Q: オスカー、先ほど信頼性の問題について触れていました。応急的な対策は講じられているようですが、長期的な解決には近づいていると感じていますか?

    ピアストリ: イエスでもあり、ノーでもあるね。

    問題の内容は毎回違っている。僕たち側に原因があったものもあるし、HPPとの統合やマシンへの組み込みに関するものもある。

    でも、僕たちにとって明確なのは、マクラーレンが完走できなかった時、それは誰か一人の責任ではなく、チーム全体の問題だということだ。協力してできるだけ早く解決しようとしている。

    新しいレギュレーション、新しいパワーユニット、新しいマシン、新しい寸法になれば、最初は必ず問題が出るものだ。

    しかも、こうした問題は僕たちだけではない。ワークスのメルセデスにも起きているし、ウィリアムズやアルピーヌでも起きている。

    だから関係者全員が最善を尽くして解決に取り組んでいる。

    ただ、中には実際に発生して初めて原因が分かる問題もある。最初から何を直せばいいか分かるようなものばかりではないんだ。

    Q: チームは今週末、実験的なリアウイングをテストすると話しています。使用するのはあなたですか、それともランド・ノリスですか? また、レースで使う可能性はありますか?

    ピアストリ: レースでは使わない。

    たしか金曜日はランドのマシンに装着する予定だ。

    あくまでテストが目的で、現時点ではレースで使える段階には達していない。

    最近はいろいろと独創的なアイデアが出てきているけれど、もちろん課題もある。

    だから今回は実戦投入ではなく、データを取るためのテストだね。

    Q: オスカー、ここまで浮き沈みのあるシーズンだと話していました。現実的に考えて、今シーズン後半にタイトル争いへ加わるには、夏休み前までに優勝できるマシンが必要でしょうか? それとも、もう難しい状況だと感じていますか?

    ピアストリ: 確かに状況はかなり厳しい。

    でも去年も、状況がどれだけ早く変わるかを示す良い例になったと思う。

    まだシーズンは長いし、改善が必要なのも、流れを変えなければいけないのも十分分かっている。でも、まだ自分たちをタイトル争いから外すつもりはない。

    もちろん多くの努力が必要だし、いくつか運も味方してくれなければならない。

    ただ、どのチームにも信頼性の問題は起きているし、状況は本当にあっという間に変わる。

    一方で、ひとつだけ明らかなこともある。

    今の競争力や勢力図がこのまま変わらなければ、僕たちは勝てない。

    でも、この数年間のように大きくパフォーマンスを向上させることができれば、まだ何だって可能だと思っている。

    Q: ピエール、フラビオ・ブリアトーレは最近のインタビューで、アルピーヌが再びタイトル争いに加わるまでの時期について明言を避けました。あなたはどう受け止めていますか? また、ドライバーとしてはどれくらいの期間を望んでいますか?

    ガスリー: チーム全員の目標は同じだよ。「できるだけ早く」だ。

    でも、それが具体的にいつなのかというのは別の話だ。

    現実的には、まず短期的に改善できることに集中しなければならない。そしてチームの強みと弱みを理解し、すべてのピースを揃えるにはどれだけ時間が必要なのかを見極める必要がある。

    フラビオはこの世界に長くいるから、一夜にして実現するようなものではないことも分かっている。

    もちろん誰だってすぐ実現してほしいと思っている。でも現実はそんなに簡単じゃない。

    まずは中団トップを確実なものにして、その先で前のグループとの差を少しずつ縮めていく。それが短期的な目標だ。

    でも、フラビオが描いている大きな計画は全面的に信じている。

    去年から正しい方向へのステップはたくさん踏めているし、アルピーヌがF1で本当に目指しているところへ到達するには、まだ長い道のりがある。

    それでも最終的には必ず実現できることを願っているよ。

    Q: ブリアトーレはあなたについて「グリッドのトップ6ドライバーの一人だ」とも話していました。その評価をどう受け止めていますか?

    ガスリー: 僕自身もそう思っているよ。

    フラビオからそう言ってもらえるのは嬉しい。でも、この世界で長く戦ってきたからこそ、自分がやるべきことに集中するしかないことも分かっている。

    僕は毎回マシンに乗るたび、自分のベストを尽くそうとしている。

    去年は15位が精いっぱいというレースもあった。でも、それで僕が悪いドライバーということにはならない。

    トップ5や優勝、トップ10を狙えるマシンを与えられることもあれば、そうでないこともある。その中で常に最大限を引き出すしかないんだ。

    今の自分は良いパフォーマンスを見せられていると思う。

    もっと良くなれるか? もちろん、なれる。

    だから毎日努力しているし、今よりさらに良い走りができると思っている。そのために努力を続けるだけだ。

    フラビオとはとても良い関係を築けているし、チームとしての雰囲気にも満足している。

    そして今以上に良いパフォーマンスを発揮できるようになりたいと思っている。