投稿者: dbcheck

  • マルク・マルケスがドイツGPで今季3度目ポール獲得 ベッツェッキは大クラッシュ

    マルク・マルケスがドイツGPで今季3度目ポール獲得 ベッツェッキは大クラッシュ

    マルク・マルケス(ドゥカティ)が7月11日、MotoGP第11戦ドイツGP(ザクセンリンク)の予選でポールポジションを獲得した。予選Q2では新ラップレコードを更新する走りを見せ、今季3度目のポールポジションを手にした。

    一方、アプリリアのマルコ・ベッツェッキはQ2序盤に激しいハイサイドクラッシュを喫し、救急車でメディカルセンターへ搬送された。前戦アッセンに続く大きな転倒となり、不安を残す結果となった。

    マルク・マルケスが新レコードでポール獲得
    前日の走行でトップタイムを記録していたマルク・マルケスは、15分間のQ2で2回のアタックを行う戦略を選択した。

    最終的に1分19秒041を記録し、自らラップレコードを更新。今季3度目のポールポジションを獲得した。

    2番手には0.061秒差で弟のアレックス・マルケスが入り、3番手にはファビオ・ディ・ジャンアントニオが続いた。ドゥカティ勢がフロントローを独占している。

    トップ3のタイム差はわずか0.147秒。さらに4番手のラウル・フェルナンデスまでがトップから0.2秒以内に入り、僅差の予選となった。

    ベッツェッキがQ2で再び大クラッシュ
    Q2序盤にはマルコ・ベッツェッキがターン7でハイサイドクラッシュを喫した。

    下りの左コーナーでリアタイヤがスライドした後、グリップを回復した瞬間にマシンがライダーを大きく跳ね上げる激しい転倒となった。

    ベッツェッキは自力で歩いて戻ったものの、セッションへ復帰することはできず、その後パドックから救急車でメディカルセンターへ搬送された。

    前戦アッセンでも大きなクラッシュを経験しており、2戦連続で激しい転倒となった。予選順位は8番手となっている。

    予選の展開
    Q2序盤はマルク・マルケスが1分19秒576でトップに立ったが、すぐにディ・ジャンアントニオが1分19秒5台へ更新した。

    さらにラウル・フェルナンデスが1分19秒262を記録して暫定ポールを奪取。その後、残り5分あまりでディ・ジャンアントニオが1分19秒188をマークして首位へ返り咲く。

    しかし最後のアタックでマルク・マルケスが1分19秒041を叩き出し、新ラップレコードとともにポールポジションを決めた。

    Q1組ではバニャイアが苦戦
    Q1を突破したファビオ・クアルタラロは6番手でヤマハ勢最上位を獲得した。

    VR46のフランコ・モルビデリは7番手だったが、金曜日のプラクティスでペドロ・アコスタの走行を妨害したとして決勝グリッド3番降格ペナルティを受けている。

    ランキング首位のホルヘ・マルティンは9番手に終わり、KTMのアコスタは10番手だった。

    Q1をトップ通過したフランチェスコ・バニャイアは11番手までしか順位を上げられず、ジャック・ミラーが12番手で続いた。

    ホンダ勢は全車がQ2進出を逃し、ジョアン・ミルの13番手が最高位となった。

    マルク・マルケスは新ラップレコードで今季3度目のポールポジションを獲得し、決勝でも優勝候補の筆頭として臨む。一方、アプリリアはラウル・フェルナンデスが4番手と好位置を確保したものの、ベッツェッキは2戦連続の大クラッシュに見舞われ、コンディションが決勝へ向けた大きな懸念材料となっている。

    マルク・マルケス MotoGP

    ドイツGP予選結果
    1位:マルク・マルケス(ドゥカティ) 1分19秒041
    2位:アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ) +0.061秒
    3位:ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ) +0.147秒
    4位:ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア) +0.189秒
    5位:小椋藍(トラックハウス・アプリリア) +0.308秒
    6位:ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ) +0.401秒
    7位:フランコ・モルビデリ(VR46ドゥカティ) +0.456秒 ※決勝3グリッド降格
    8位:マルコ・ベッツェッキ(アプリリア) +0.556秒
    9位:ホルヘ・マルティン(アプリリア) +0.588秒
    10位:ペドロ・アコスタ(KTM) +0.631秒
    11位:フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)
    12位:ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)
    13位:ジョアン・ミル(ホンダ)
    14位:ブラッド・ビンダー(KTM)
    15位:アレックス・リンス(ヤマハ)
    16位:ルカ・マリーニ(ホンダ)
    17位:エネア・バスティアニーニ(テック3・KTM)
    18位:マーベリック・ビニャーレス(テック3・KTM)
    19位:ディオゴ・モレイラ(LCRホンダ)
    20位:カル・クラッチロー(LCRホンダ)
    21位:アウグスト・フェルナンデス(ヤマハ)
    22位:トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ)

    ※モルビデリは金曜日のプラクティスでペドロ・アコスタの走行を妨害したため、決勝は3グリッド降格ペナルティを受ける。実際の決勝スターティンググリッドでは10番手からのスタートとなる。

  • レッドブルF1が警戒 マックス・フェルスタッペン電撃引退なら後継不在

    レッドブルF1が警戒 マックス・フェルスタッペン電撃引退なら後継不在

    レッドブルF1が、マックス・フェルスタッペンの去就を巡って移籍だけでなく、2026年限りでの電撃引退という最悪のシナリオまで警戒していると報じられた。

    後継候補にはリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドの名前が挙がるものの、4度のF1世界王者が残す大きな穴を埋められる人材はいないとの見方が、チーム内部で強まっているという。

    フェルスタッペンの引退をレッドブルが警戒
    Auto Motor und Sportによると、レッドブルではフェルスタッペンが2026年限りでF1から退く可能性を真剣に懸念しているという。

    フェルスタッペンは今季序盤、新レギュレーションへの不満から将来的な引退の可能性に言及していた。2026年型マシンRB22の競争力不足も、その考えを後押しする要因になっているとみられる。

    イギリスGPではDRS機構のトラブルが原因とみられるリアウイングの不具合でクラッシュを喫し、フェルスタッペンは「本当にうんざりしている」と不満をあらわにした。オーストリアGP予選でも同様の危険な挙動を経験しており、安全面への懸念も口にしている。

    また、2026年の契約には8月から10月まで行使可能な離脱条項が存在するとされ、夏休み時点でドライバーズランキング2位以内に入る条件はすでに満たせないことから、フェルスタッペン側が条項を発動できる状況になったと伝えられている。

    マクラーレン移籍説も浮上
    一部ではフェルスタッペンがマクラーレン入りに近づいており、その結果としてオスカー・ピアストリがレッドブルへ移籍する「交換トレード」の可能性まで報じられている。

    もっとも、このシナリオについては複数の関係者が否定しており、現時点では実現性は高くないとみられている。

    それでもレッドブルは、移籍先が見つからなかった場合にフェルスタッペンが休養、あるいは引退を選択する可能性も排除していないという。

    リアム・ローソンとアービッド・リンドブラッド(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    後継候補はローソンとリンドブラッド
    フェルスタッペンが離脱した場合、レッドブルはレーシングブルズからリアム・ローソン、あるいはルーキーのアービッド・リンドブラッドを昇格させる案を検討すると報じられている。

    ただし、チーム内部では両者ともフェルスタッペンが残す「巨大な穴」を埋めることは難しいとの認識があるようだ。

    特にローソンは2025年シーズン開幕2戦でレッドブルをドライブした際、オーストラリアと中国で苦戦。中国ではスプリント、決勝とも最下位グリッドとなり、早々に降格となった経緯がある。

    そのため経営陣には再昇格への慎重論も残っているという。

    ローソンはレーシングブルズで評価回復
    一方で、ローソンは2026年シーズンに入ってレーシングブルズで安定した走りを見せている。

    直近8戦ではマイアミGPでのピエール・ガスリーとの接触リタイアを除き、7戦でポイントを獲得。6位入賞も2回記録している。

    さらにチームメイトのリンドブラッドに対しては、予選で6勝3敗、決勝でも7勝2敗と優勢な成績を残しており、評価を着実に高めている。

    レッドブルはフェルスタッペンの残留を最優先に考えているとされるが、万が一の離脱に備えた後継体制には依然として大きな不安を抱えているようだ。

    【関連】
    ・レッドブルF1 マックス・フェルスタッペン後任候補にオリバー・ベアマン浮上

  • メルセデスF1の将来に暗雲? 親会社のコスト削減で「重大な問題」

    メルセデスF1の将来に暗雲? 親会社のコスト削減で「重大な問題」

    メルセデスF1の将来に不安材料が浮上した。元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、親会社であるメルセデス・ベンツ・グループが大規模なコスト削減に直面しており、その影響が長期的にはF1活動にも及ぶ可能性があるとの見方を示した。

    メルセデスは現在もF1を代表するトップチームの一つだが、ドイツの自動車業界全体が厳しい経営環境に置かれている。シューマッハはフォルクスワーゲンやアウディだけでなく、メルセデスも同様の課題を抱えていると指摘している。

    ラルフ・シューマッハ「メルセデス親会社も重大な問題」
    ドイツの『Backstage Boxengasse』で、フォルクスワーゲンが将来的にもアウディのF1参戦を支えられるのかと問われたラルフ・シューマッハは、問題はVWグループだけではないと語った。

    「それはVWだけの話ではなく、今はすべての大企業に共通する問題だ」

    さらに、メルセデスについても厳しい状況にあると明かした。

    「僕が聞いている限りでは、シュトゥットガルトに本拠を置くもう一つの会社(メルセデス)も、この件では今かなり重大な問題を抱えている」

    続けて、メルセデス・ベンツ・グループCEOのオラ・ケレニウス氏が厳しい立場に置かれていると説明した。

    「オラ・ケレニウスは、僕が聞いている限りでは、コスト削減策を巡ってかなり批判を受けている」

    「今のドイツでは至る所で同じことが起きている。すでに2万人の製造業の雇用が失われた。信じられないほど大きな数字だ」

    メルセデス・ベンツは人件費抑制策として、賃金を据え置いたまま週労働時間を35時間から40時間へ延長する施策を打ち出しており、従業員による抗議活動も発生している。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    F1人気は永遠ではないと警鐘
    シューマッハは、現在のF1人気やチーム価値が永続するとは考えていないという。

    「以前から言っていることだが、このブームのあとには、F1は最終的に少しずつ魅力を失っていくと思う」

    「そうなればチームの価値も大きく下がるだろう。今の評価額は現実離れしていると思う」

    「経済の実態を無視して、いつまでも成長し続けることはできない」

    現在のところメルセデスがF1撤退を検討している事実はない。しかし、親会社が進めるコスト削減やドイツ自動車業界を取り巻く経済環境を踏まえ、シューマッハは長期的な視点でF1ビジネスそのものの持続性に警鐘を鳴らした形だ。

  • リアム・ローソン レッドブルF1降格への本音に反響「非常に前向きな反応だった」

    リアム・ローソン レッドブルF1降格への本音に反響「非常に前向きな反応だった」

    リアム・ローソンは、レッドブル・レーシング降格の舞台裏などを率直に語ったポッドキャスト出演について、多くの前向きな反応が寄せられたことを明かした。

    レーシングブルズで自己最高のシーズンを送るローソンは、プレシーズンテストをフルに経験できたことが現在の好調につながっているとの考えも示している。

    リアム・ローソンは、レッドブル・レーシング降格やその後の出来事について率直に語った『High Performance Podcast』出演後、多くの前向きな反響が寄せられたことを明かした。

    ローソンは当時のレッドブル代表だったクリスチャン・ホーナーの説明に反論したほか、アルピーヌによるジャック・ドゥーハンの起用終了についても「不公平だった」と語り、大きな注目を集めた。

    「率直に話しやすい場所だった」
    ローソンはレーシングブルズで2度にわたり戦った後、2025年シーズン開幕前にレッドブル・レーシングへ昇格。しかし、わずか2戦でレーシングブルズへ降格となり、角田裕毅とシートを入れ替えた。

    その後はファエンツァを拠点とするレーシングブルズで再び力を発揮し、2026年シーズンはF1キャリア最高とも言える好調を維持している。

    先日出演した『High Performance Podcast』では、このレッドブル降格について率直に言及した。

    ホーナーは当時、Sky Sportsに対してローソンが精神的に苦しんでいたと説明していたが、ローソンは「実際とはまったく違う」と否定。また、元チームメイトのマックス・フェルスタッペンが自身を公然と擁護してくれたことにも触れた。

    さらに、レッドブルとアルピーヌのドライバー交代についても言及し、とりわけジャック・ドゥーハンが2025年にわずか6戦でフランコ・コラピントと交代させられ、その後チャンスを得られなかったことを「不公平だった」と指摘した。

    こうした率直な発言は大きな反響を呼び、元レーシングドライバーでSky Sports F1解説者のナオミ・シフからも称賛を受けた。

    ローソンはPlanetF1.comなどの取材に対し、ポッドキャスト出演後の反応について次のように語った。

    「良かったよ。ああいう場所は、ああいうことを本当に率直に話しやすい場所なんだ。みんなが僕の話をよく理解してくれたならうれしいし、楽しんでもらえたならなおさらだ」

    「すごく前向きな反応をもらった。ポッドキャストでも話したけど、僕はあまりSNSを見ないから、自分ではそれほど目にしていない。でも周りから聞いた話や、直接もらった反応は本当に前向きなものばかりだった。良かったよ」

    リアム・ローソン

    好調を支えるプレシーズンテスト
    2026年もレーシングブルズに残留したローソンは、ここまで39ポイントを獲得。ノーポイントに終わったのはわずか2戦だけで、自己最高のシーズンを送っている。

    F1では初めてフルシーズン前のプレシーズンテストを経験したことが現在の好調につながっているのではないかと問われると、ローソンはその重要性を認めた。

    「もちろん、すべてが助けになっている。どんなことでも経験を積めば積むほど役に立つのは自然なことだ」

    「でも今年は特に、この新しいマシンでシーズンを迎えるにあたって、プレシーズンの開発を最初から経験できたことが本当に大きかった」

    「マシンのどこに重点を置いているのか、何を開発しているのかを最初から理解した状態で戦えた。それが大きな違いを生んだと思う」

    現在、チームメイトのアービッド・リンドブラッドは20ポイントを獲得しており、レーシングブルズは合計59ポイントでコンストラクターズランキング6位。アルピーヌとはわずか1ポイント差となっている。

    レッドブル降格について率直な思いを語ったローソンの発言は、多くのファンや関係者から支持を集めた。一方で、2026年はレーシングブルズで安定したパフォーマンスを披露しており、プレシーズンから開発に携われた経験が自身の成長につながっていることを強調した。好調を維持するローソンが、今後どこまで評価を高められるか注目される。

  • ランス・ストロールの奇妙なステアリング操作はアンダーステアへの不満の表れ?

    ランス・ストロールの奇妙なステアリング操作はアンダーステアへの不満の表れ?

    ランス・ストロール(アストンマーティン)がF1イギリスGPで見せた不可解なステアリング操作が、大きな話題となっている。

    高速コーナーのコプスからマゴッツ、ベケッツにかけてフルロックに近い舵角を与えるオンボード映像はSNSで拡散され、多くのファンや関係者を驚かせた。この行動について、元インディカー勝者のコナー・デイリーが「すべてのドライバーが一度は経験することだ」と説明している。

    ストロールの異例のステアリング操作とは
    シルバーストンの高速区間でストロールは、通常では考えにくいほど大きなステアリング入力を繰り返していた。

    この映像はSNSで急速に拡散され、「マシントラブルではないか」「ドライバーのミスでは」とさまざまな憶測を呼んだ。

    しかし、The Race F1 Podcastに出演した元インディカードライバーのコナー・デイリーは、これはドライバーなら誰もが経験する”フラストレーションの表れ”だと語る。

    「レースカーで見た映像の中でも、最も面白いクリップの一つだった」

    「特にあれが最速コーナーの一つだったというのが面白い。僕も走ったことがある素晴らしいコーナーだけど、あれほどリアが安定していて、それでもあんなふうにステアリングを切れるというのは……」

    「全ドライバーが一度はやる」その理由
    デイリーによれば、この動きは極端なアンダーステアに対するドライバーの本能的な反応だという。

    「どんなドライバーでも、人生で一度はあの瞬間を経験していると思う。アンダーステアやバランスの悪さに嫌気が差して、『もう全部切ってみよう』となる瞬間がある」

    さらに、自身のインディカー時代の経験も明かした。

    「僕もエンジニアに『コーナー中盤でステアリングを全部切っても何も起きない』と言ったことが何度もある」

    「すべてのドライバーに聞いてみればいい。『そうだ、一度試したことがある』と答えるはずだ。とにかくマシンを曲げたいのに曲がらない。だから『ほら、これが今のクルマだ』と示すためにやる」

    つまり、実際にマシンを曲げようとしているというよりも、エンジニアへ問題を伝えるための意思表示でもあるというわけだ。

    アストンマーティンF1の苦戦も背景に
    デイリーは、ストロールの行動はチーム全体が苦戦している現状とも無関係ではないと指摘した。

    「これは積み重なったフラストレーションだと思う。今のチームは苦戦しているし、正直もっと期待していた。フェルナンド(アロンソ)の経験もあるチームだからね」

    また、F1ではすべてのマシンにオンボードカメラが搭載されているため、このような行動が世界中に広まっただけだとも語った。

    「F1だからこそ映像が残る。オンボードは常に撮影されていて、誰かが必ず見ている」

    「ランスも『だから言っただろ、もっとフロントグリップが必要なんだ』という気持ちだったんじゃないかな。タイヤには良くないし、速くもならない。でもあれだけ苦しんでいる姿を見るのはつらい」

    ランス・ストロール F1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アロンソにも同情「見るのがつらい」
    デイリーは、チームメイトであるフェルナンド・アロンソについても言及した。

    「彼はいまでも本当に速い。でも年齢を重ねていることも事実だ。それでも自分にはまだ勝てる力があると信じているし、実際そうだと思う」

    さらに、自身がインディ500でアロンソと戦った経験を振り返りながら、その実力を高く評価した。

    「彼とレースができたのは幸運だった。本当に素晴らしいレーサーだ。マックス(フェルスタッペン)のように、とにかく最高を目指し、勝ちたいという気持ちを持ち続けている」

    「だからこそ、今の状況を見るのは本当につらい。僕はフェルナンドのファンだからね」

    今回のストロールの不可解なステアリング操作は、一見すると奇妙な動きに映るものの、実際にはドライバーなら誰もが経験するマシンへの不満の表れだった。デイリーの証言は、アストンマーティンF1が抱える深刻なバランス問題と、ドライバーたちのフラストレーションの大きさを改めて浮き彫りにしている。

  • クリスチャン・ホーナー F1復帰に逆風 BYD「具体的な参戦計画はない」

    クリスチャン・ホーナー F1復帰に逆風 BYD「具体的な参戦計画はない」

    クリスチャン・ホーナーのF1復帰を巡る新たな選択肢として噂されていた中国EV大手BYDへの加入説が否定された。BYD幹部は「現時点でプロジェクトは存在しない」と明言し、ホーナーのF1復帰シナリオは再び不透明となっている。

    レッドブル・レーシングを2025年に退任してから1年が経過したホーナーは、ガーデニング休暇も終了しているものの、いまだ新天地は決まっていない。アストンマーティンとの関係が取り沙汰される一方、BYDルートは現時点で消滅した格好だ。

    BYD幹部がF1参戦報道を否定
    クリスチャン・ホーナーは2025年イギリスGP直後にレッドブルの親会社から解任され、約20年間率いたチームを去った。当初は2030年まで契約を残していたが、最終的に2025年9月に正式退任となった。

    その後は複数のF1チームとの関連が報じられてきたが、中国EVメーカーのBYDで新規F1プロジェクトを率いる可能性も噂の一つだった。

    しかし、BYDの副会長ステラ・リーはスペインメディア『SoyMotor』に対し、この報道を否定した。

    「いいえ、そのようなプロジェクトはありません」

    「夢は常にありますが、具体的な計画はありません」

    これにより、BYDが近い将来F1へ参入し、そのトップとしてホーナーが復帰するという見方は大きく後退した。

    クリスチャン・ホーナーとBYDの副会長ステラ・リー

    技術パートナーでなければ参戦しない姿勢
    BYD側はF1への関心そのものを否定しているわけではない。

    同社の特別顧問アルフレード・アルタヴィッラは、参戦する場合でも最大の目的は技術開発であり、マーケティング目的だけでF1に参入する考えはないと説明した。

    「2030年以降の新レギュレーションの議論には参加していません。ステラも明確に説明していますが、私たちはBYDの技術がF1に貢献できる場合にのみ関心があります」

    「単にマシンにステッカーを貼るためだけにF1へ参入することは決してありません。そのようなお金の使い方より良い投資先があります」

    「F1と技術パートナーになれる道が見つかれば興味を持つでしょう。しかし、それが前提条件です」

    2030年以降のPU方針も不透明要素
    BYDは世界有数のEVメーカーであり、最大の強みはバッテリー技術にある。

    一方で、FIAのモハメド・ビン・スライエム会長は2030年または2031年からV8エンジンへの移行と電動化比率のさらなる縮小を目指す考えを示している。2027年には内燃機関と電動比率が58対42、2028年には60対40へ変更される予定だ。

    将来的に電動技術の比重がさらに低下すれば、BYDがF1参戦に魅力を感じ続けるかは未知数である。

    BYD側が「具体的なプロジェクトはない」と明言したことで、ホーナーのF1復帰候補は再び絞られた形となった。現時点では、以前から名前が挙がるアストンマーティンなどが現実的な選択肢として残されている。

  • ピアストリのレッドブルF1移籍説をウェバー否定「メディアは間違っている」

    ピアストリのレッドブルF1移籍説をウェバー否定「メディアは間違っている」

    マックス・フェルスタッペンの去就を巡る憶測が加速するなか、オスカー・ピアストリのマネージャーを務めるマーク・ウェバーが、レッドブル移籍説について即座に否定した。

    フェルスタッペンがマクラーレンへ移籍し、その空席をピアストリが埋めるとの報道も浮上しているが、ウェバーは「メディアは間違っている」と一蹴。2027年のドライバー市場を巡る憶測は一段と過熱している。

    ウェバーがピアストリのレッドブル移籍説を否定
    F1の2027年ドライバー市場では、フェルスタッペンの契約解除条項が夏休み前のランキング次第で有効になるとされており、各チームの動向に注目が集まっている。

    F1-Insiderは、フェルスタッペンがマクラーレンへ移籍した場合、その後任としてピアストリがレッドブルへ加入する準備ができているようだと報じた。

    この報道について質問されたウェバーは、一度は「誰にも分からない(Who knows?)」と含みを持たせるような反応を見せた。

    しかし、ピアストリのマネージャーでもあるウェバーは直後に発言を修正し、

    「メディアは間違っている」と明確に否定。レッドブル移籍説を一蹴した。

    オスカー・ピアストリとマーク・ウェバー

    フェルスタッペン移籍ならマクラーレンにも影響
    一方で、フェルスタッペンの去就は依然として不透明だ。

    報道では、レッドブルとの契約解除条項は2026年夏休み時点でドライバーズランキング2位以内に入っていなければ発動可能とされている。現在フェルスタッペンはランキング7位で、条件を満たす可能性が高まっている。

    さらにF1-Insiderは、マクラーレンの有力スポンサーやバーレーン政府系ファンドの支援により、フェルスタッペンが要求する契約条件も大きな障害にはならないと伝えている。

    また、ジャンピエロ・ランビアーゼをはじめレッドブルの主要スタッフ流出も続いており、チーム内の先行きに不透明感が増していることも移籍説を後押しする要因とみられている。

    ピアストリにも契約解除条項があるとの報道
    一方で、ピアストリ自身にも契約解除条項が存在すると報じられている。

    その内容は、2026年夏休み時点でドライバーズランキング5位以内に入れなかった場合に発動できるというものだ。

    現在のランキングではランド・ノリスが5位、ピアストリは6位で、その差は15ポイント。残るベルギーGPとハンガリーGPの結果次第では、この条件を満たす可能性も残されている。

    もしピアストリが契約解除条項を行使して退団すれば、マクラーレンはフェルスタッペン獲得に向けたシートを確保できることになる。

    もっとも、現時点ではウェバー本人がレッドブル移籍説を明確に否定しており、今後の焦点はベルギーGPとハンガリーGP終了時点のランキング、そしてフェルスタッペンとピアストリ双方の契約条項が実際に行使されるかどうかに移っている。

  • エイドリアン・ニューウェイ設計のRB17が初走行「2020年のスケッチが現実に」

    エイドリアン・ニューウェイ設計のRB17が初走行「2020年のスケッチが現実に」

    エイドリアン・ニューウェイが手掛けたトラック専用ハイパーカー「RB17」が、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで初めて一般公開され、自らステアリングを握って歴史的なデビューランを飾った。

    2020年末に最初のスケッチを描いてから約5年半。レッドブルを離れ、現在はアストンマーティンF1のマネージング・テクニカル・パートナーを務めるニューウェイにとっても、この瞬間は「非常に特別」なものだったという。

    RB17がついに初走行 ニューウェイ「非常に特別な瞬間」
    グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード初日、ニューウェイは自身がゼロから設計を主導したRB17で名物ヒルクライムを走行した。

    2024年大会ではデザインモデルのみが披露されていたが、今年はプレプロダクション仕様が初めて動態展示され、ニューウェイ自身がステアリングを握った。

    走行後、ニューウェイは長年温めてきたプロジェクトが形になった喜びを語った。

    「非常に特別な瞬間だ。本当に長い時間をかけて準備してきた」

    「最初のスケッチを描いたのは2020年のクリスマスから2021年にかけてだった。本当に長い開発期間だったけど、ファクトリーのみんなが素晴らしい仕事をして、この場までクルマを仕上げてくれた」

    「このクルマをここへ持ってきて、初めてヒルクライムを走らせることができた。本当に特別だ」

    約1200馬力V10搭載 世界限定50台
    RB17はレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズが開発したサーキット専用ハイパーカーで、4.5リッター自然吸気コスワース製V10エンジンを搭載。システム出力は1200馬力を超え、生産台数は世界限定50台となる。

    グッドウッドではプレプロダクション車が週末を通して走行予定で、レッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーと、レッドブルのリザーブドライバーである角田裕毅もステアリングを握る予定となっている。

    エイドリアン・ニューウェイ

    まだ完成形ではない「開発は続いている」
    一方で、ニューウェイはRB17がまだ最終仕様ではなく、多くの先進システムは開発途中にあることも明かした。

    「現時点ではアクティブサスペンションはまだ作動していない」

    「ファンシステムも冷却だけで、ダウンフォースは発生させていない。他のアクティブシステムもまだキャリブレーション中なんだ」

    「今回はまずクルマを完成させて走らせることが目的だった。初めて走ったのはわずか3週間前だ」

    「それを考えれば、こうして初めて外へ持ち出し、問題なく走らせることができたのは本当に特別なことだ」

    ニューウェイはF1で培った数々のアイデアをRB17へ投入しており、レギュレーションの制約を受けない自由な設計思想を追求している。完成仕様では1992年のウィリアムズFW14Bを象徴したアクティブサスペンション技術など、自身の代表作から着想を得た技術も盛り込まれる予定だ。

    ニューウェイにとっても節目の一日
    現在のニューウェイはアストンマーティンF1で2026年新規則マシン「AMR26」の開発を最優先としており、夏休み前には大型アップグレード投入も控えている。

    その多忙な日々の中で、自ら設計したRB17を初めて公の場で走らせた今回のグッドウッドは、約5年半に及ぶプロジェクトが一つの節目を迎えた瞬間となった。走行後に見せた満面の笑みは、このクルマへの強い思い入れを物語っていた。

  • リアム・ローソン グッドウッドで1000馬力ポルシェ体験「かなり怖かった」

    リアム・ローソン グッドウッドで1000馬力ポルシェ体験「かなり怖かった」

    グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに参加したレーシングブルズのリアム・ローソンは、レッドブルの名車RB8をドライブする前に、1000馬力超の特別仕様ポルシェ「ガンサー・ワークス F-26」でヒルクライムに挑戦した。

    ローソンは走行後、「かなり怖かった」と振り返りながらも満面の笑みを浮かべ、世界有数のモータースポーツイベントを満喫。2026年シーズン好調を維持するニュージーランド人ドライバーは、週末を通じてさまざまなマシンをドライブする予定だ。

    1000馬力超のポルシェでヒルクライムに挑戦
    F1イギリスGP後のインターバルを利用し、多くのF1関係者がグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードを訪れている。

    リアム・ローソンもその一人で、今年はレッドブルの協力により複数のマシンをドライブ。セバスチャン・ベッテルが2012年のF1世界選手権を制したRB8に乗る前に、まずはガンサー・ワークス F-26でヒルクライムに挑んだ。

    F-26は1970年代のポルシェ911スラントノーズを現代技術で再構築した特別モデルで、4.0リッター水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載。最高出力1067馬力、最大トルク750lb-ftを発生し、6速HパターンMTを組み合わせる約120万ポンド(約2億4000万円)の超高性能車だ。

    ローソンはコース途中で芝生にタイヤを落とす場面も見せながら限界まで攻め、石垣が迫る区間では慎重な走りを披露した。

    リアム・ローソン ポルシェ グッドウッド

    「かなり怖かったけど楽しかった」
    走行後、ローソンはグッドウッド公式ライブ配信で次のように語った。

    「こういうクルマに乗るのは個人的な情熱なんだ」

    「アメリカでガンサー・ワークス F-26に少し乗る機会があった。1000馬力でHパターンのギアボックスだから、このヒルクライムはかなり怖かったけど、本当に楽しかった」

    イベントについても魅力を語っている。

    「クルマやバイクが好きなら、ここ以上の場所はないと思う。本当に素晴らしいイベントだ」

    「後で会場も見て回りたい。面白そうなものがたくさんあるからね」

    「でも、その前にまだ運転が残っている。次はRB8に乗って、その後はフォードのクルマにも乗る。T1ラプター、それから明日はスーパーバンも運転する予定だ」

    「とにかく乗れるものは全部乗りたいとお願いしたんだ」

    2026年はキャリア最高のシーズン
    グッドウッドでさまざまなマシンを楽しむローソンだが、2026年のF1でも充実したシーズンを送っている。

    ここまで9戦で39ポイントを獲得し、ドライバーズランキング10位につけているほか、レーシングブルズが獲得したポイントの約66%を稼いでいる。

    直近5戦連続を含む過去8戦中7戦で入賞しており、モナコGPとイギリスGPでは自己最高タイとなる6位を記録。安定したパフォーマンスを続けている。

    その結果、マックス・フェルスタッペンの去就次第では2027年にレッドブル昇格候補となる可能性も取り沙汰されている。ただし現時点では、レッドブル首脳陣はローソンやアービッド・リンドブラッドを昇格させることには慎重な姿勢を示していると報じられている。

  • カルロス・サインツJr.去就に新展開 レッドブルF1も候補浮上も「つなぎ役」扱いか

    カルロス・サインツJr.去就に新展開 レッドブルF1も候補浮上も「つなぎ役」扱いか

    カルロス・サインツJr.の2027年去就を巡り、新たな動きが浮上した。ウィリアムズ残留か移籍かを夏休みまでに決断するとみられる中、移籍先候補として名前が挙がるアウディとアルピーヌの首脳が相次いで現状を説明した。一方で、マックス・フェルスタッペンの去就次第ではレッドブルもサインツを獲得候補に挙げていると報じられている。

    ただし、それぞれのチームの事情は大きく異なる。アウディは現在のドライバーラインアップを高く評価し、アルピーヌはフランコ・コラピントの今後のパフォーマンスを見極める姿勢を示した。

    一方、レッドブルではオスカー・ピアストリ獲得が最優先とされ、サインツは代替案という位置付けにとどまるようだ。

    ウィリアムズで揺らぐサインツの将来
    2026年シーズンのウィリアムズは、新レギュレーションへの対応で苦戦が続いている。

    チーム代表のジェームズ・ボウルズは、新世代マシンで上位進出を狙えると考えていたものの、FW48はプレシーズンテスト初週を欠席する事態となり、開幕時点では重量超過と空力開発の遅れも抱えていた。

    サインツJr.は当初こそ失望を隠せなかったが、マイアミGPで投入されたアップデートによって一度は楽観的な見方を示した。しかし、その後は再び失速し、ウィリアムズはグリッド後方へ逆戻り。プロジェクトへの期待は再び揺らぎ始めている。

    スペイン『Motor.es』によれば、サインツJr.は8月の夏休みまでに自身の将来を決断する意向だという。現在の契約には2027年、2028年まで延長できるオプションが盛り込まれているが、移籍も視野に入れているとされる。

    アウディは現ラインアップ維持を強調
    移籍先候補の一つとみられるアウディだが、最高執行責任者のマッティア・ビノットは現体制を高く評価している。

    2027年もガブリエル・ボルトレトを将来の柱として起用する考えは変わらず、38歳のニコ・ヒュルケンベルグについても信頼を口にした。

    「私たちは素晴らしいドライバーラインアップを持っている。よく『ベテランとルーキー』と言われるが、実際には速いドライバーが2人いる。それが私には何より満足だ」

    さらにビノットはヒュルケンベルグについても高く評価した。

    「ニコにはまだ十分な力が残っている。集中力も素晴らしく、速さと安定感を兼ね備えている。まるで若いドライバーのようだ。まだ何年も活躍できるし、仕事ぶりにも非常に満足している」

    現時点ではサインツJr.だけでなく、新たなドライバー獲得に動く考えは示していない。

    アルピーヌはコラピント次第
    もう一つの有力候補とされるアルピーヌでは、ピエール・ガスリーが2027年まで契約を結んでいるため、サインツJr.加入にはフランコ・コラピントとの交代が前提となる。

    チームのマネージングディレクターを務めるスティーブ・ニールセンは、コラピントの成長を評価しつつも、来季残留は実力次第との考えを示した。

    「フランコは、言っていいなら少しスロースタートだった。でも改善している。今年はいくつか良いレースもあった。マイアミも中国も良かったし、着実に前進している。だから彼は実力でそのシートを勝ち取っていると思う。そして時が来れば決断を下す」

    さらにニールセンは率直にこう続けた。

    「彼が十分に良ければ残る。そうでなければ、もっと良い選択肢がある。それがF1だ」

    一方で、コラピントの安定感は大きく向上していると評価している。

    「特に決勝での安定感は以前よりかなり良くなった。ピエールとの差も縮められるようになっている」

    「昨年も少しそういう場面はあったが、当時のマシンはあまりに競争力がなく判断が難しかった。今年はピエールと互角に戦えたレースもあり、それを見るのは良いことだ」

    レッドブルもサインツを候補視か
    こうした中、F1 Oversteerは、フェルスタッペンが契約解除条項を行使してレッドブルを離れた場合、サインツJr.が後任候補の一人になっていると報じた。

    ただし、レッドブルの最優先ターゲットはマクラーレンのオスカー・ピアストリとされている。ピアストリにはアウディ移籍の可能性も取り沙汰されており、レッドブルは当初想定していた獲得プランの見直しを迫られているという。

    その結果、サインツJr.が有力な代替候補として浮上したものの、レッドブル内部では長期的な後継者ではなく、2027年を乗り切るための「つなぎ役(ストップギャップ)」との位置付けだと伝えられている。

    また、レーシングブルズで実績を積むアービッド・リンドブラッドやリアム・ローソンについては高く評価しているものの、現時点ではフェルスタッペンの後継を任せるには時期尚早との見方だという。

    サインツの決断が2027年市場を左右
    ウィリアムズはアレックス・アルボンとサインツJr.のコンビ継続を最優先に掲げており、ジェームズ・ボウルズ代表も「私が望むラインアップに疑いは全くない」と残留を強く望んでいる。

    しかし、フェルスタッペンの去就、ピアストリとアウディの交渉、アルピーヌのコラピント評価など、2027年に向けたドライバー市場は複数の要素が複雑に絡み合っている。

    サインツJr.が下す決断は、自身の将来だけでなく、レッドブル、アウディ、アルピーヌ、そしてウィリアムズを巻き込む2027年F1ドライバー市場全体の動向を左右する重要な分岐点となりそうだ。