投稿者: dbcheck

  • フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1残留は“ハンガリーGP次第”を否定

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティンF1残留は“ハンガリーGP次第”を否定

    フェルナンド・アロンソは、アストンマーティンがハンガリーGPで投入予定の大型アップグレードが自身のF1キャリアの去就を左右するとの見方を否定した。チームの技術責任者エイドリアン・ニューウェイは「非常に重要」と位置づけていたが、アロンソは「判断材料のひとつに過ぎない」と冷静な見解を示している。

    今季限りでアストンマーティンとの契約が満了するアロンソには、アルピーヌ復帰の噂も浮上している。

    去就に注目が集まるなか、本人はマシン性能だけでなく、チームの将来性やF1そのものへの考え方など、複数の要素を総合的に判断すると語った。

    ニューウェイ「ハンガリーGPは非常に重要」
    アストンマーティンはハンガリーGPでAMR26の大規模アップグレードを投入する計画だ。

    エイドリアン・ニューウェイはチーム公式コンテンツ『Undercut』の中で、このアップグレードがアロンソの将来にも影響を与える可能性があるとの見方を示した。

    「非常に重要だ。フェルナンドはアップグレードをとても楽しみにしているし、それが期待どおりの成果を出せば、来季も彼がコクピットに座ってくれることを願っている」

    一方で、2026年シーズンのアストンマーティンは苦戦が続いている。ニューウェイ設計のAMR26は期待されたパフォーマンスを発揮できず、アロンソはここまでわずか1ポイント獲得にとどまり、チームも新規参戦のキャデラックを上回る順位に位置しているだけだ。

    アロンソ「判断はマシンだけではない」
    しかし、アロンソ本人はニューウェイの見解に同意しなかった。

    シルバーストンでPlanetF1.comなどのメディアに対し、次のように語っている。

    「それが本当に直結しているとは言えない。クルマが良くても悪くても、考えなければならない要素は他にもある」

    さらに、マシン性能だけで去就を決めるわけではないと説明した。

    「クルマがすごく良くても、このスポーツが望まない方向へ進んでいると感じるかもしれない」

    「逆にブダペストで大きく改善しなくても、その後に別のアップグレードがあるかもしれないし、来年に向けたまったく新しいコンセプトがあるかもしれない。チームの雰囲気が変われば、さらに数年続けようと思う可能性もある」

    そのうえで、ハンガリーGPの結果が無意味ではないと認めた。

    「もちろん助けにはなる。8月初めに休暇へ入る前にブダペストで良いレースができればうれしい。でも、それだけが判断材料ではない」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    アルピーヌ復帰説とF1引退後の構想
    複数の関係者によれば、アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレと、2027年からタイトルスポンサー就任が見込まれるグッチが、アロンソの獲得を後押ししているとされている。

    一方、アロンソはF1を離れた場合についても具体的なプランは決まっていないと明かした。

    「分からない。本当に分からない」

    ただし、モータースポーツで挑戦したい目標は依然として多いという。

    「これからもいくつか挑戦したいことがある。そのほとんどはモータースポーツに関するものだ」

    最大の目標として挙げたのがダカール・ラリー制覇だ。

    「ダカールで勝ちたい。以前から何度も言ってきたし、耐久レースにももう一度挑戦したい。もしマックス(フェルスタッペン)が一緒にやりたいと言うなら、なおさら面白い」

    また、現役を退いた後もアストンマーティンに貢献したい考えを示した。

    「現役を引退したとしても、このチームで別の役割を担い、力になりたいと思っている」

    「F1にはもう26年間いる。チームの中でも2番目か3番目に経験が豊富な人間だと思う。その経験はチームに役立つはずだし、家でテレビを見ているより、その知識をチームのために使いたい」

    今回の発言からは、アロンソの去就がハンガリーGPのアップグレードだけで決まるわけではないことが明確になった。マシンの競争力に加え、チームの将来像や自身のモータースポーツ人生全体を見据えたうえで、2027年以降の進路を慎重に判断していくことになりそうだ。

  • アウディF1代表 ADUO制度見直し訴え「本来の目的から外れている」

    アウディF1代表 ADUO制度見直し訴え「本来の目的から外れている」

    2026年から導入されたF1の新パワーユニット(PU)規則に合わせて設けられた「追加開発・アップグレード機会(ADUO)」制度について、アウディF1プロジェクトを率いるマッティア・ビノットが、評価方法の見直しをFIAに求めた。

    ビノットは現行制度ではPU本来の性能を正確に評価できず、本来救済されるべきメーカーとは異なる結果を生む可能性があると指摘。制度の目的である「性能収束(コンバージェンス)」に立ち返るべきだと訴えている。

    ADUO制度とは何か
    2026年からF1では、内燃機関と電動システムの出力比率が50対50となる新世代パワーユニットが導入された。開発難度が大幅に高まることを受け、FIAは競争力が不足するメーカーに追加開発を認める「Additional Development and Upgrade Opportunities(ADUO)」制度を創設した。

    対象となったメーカーは通常より多くの開発機会を得られる一方、その判定は主にV6エンジンの実戦パフォーマンスを基準として行われる。

    その結果、今季最も競争力の高いPUを持つと見られるメルセデスもADUOの対象となった一方、フォードとの共同開発による初年度PUを投入したレッドブル・レーシングは対象外となった。この判断に対しレッドブル・レーシングは異議を申し立てたものの、FIAは認めなかった。

    一方、ザウバーを引き継いで今季からワークス参戦しているアウディは、ADUOの適用対象となっている。

    ビノット「マシン性能がPU評価を歪める」
    ビノットは『Motorsport.com』の取材に対し、現行制度はマシン全体の競争力がPU評価に影響を及ぼしてしまうと指摘した。

    「私の考えでは、限界は実際のコース上のパフォーマンスだけを測定していることだ。マシン全体に優位性があれば、パワーユニットの性能を限界まで引き出す必要はない」

    「例えばメルセデスは、実際にはさらに高い性能を持つエンジンを搭載していても、シャシーに十分な優位性があるため限界まで使う必要がなかった可能性がある。もしそうなら、そのメーカーは追加の開発余地まで得ることになる」

    「だから私は、この点について規則を見直す必要があると考えている。ADUOの本来の目的は、本当に遅れているメーカーを支援することであり、パワーユニットの真の性能を判断しづらい状況を生み出すことではなかった」

    アウディ F1 ADUO

    「本来の目的は5年間の格差固定を防ぐこと」
    ビノットは一方で、制度を設計したFIAの取り組み自体を否定するものではないと強調した。

    「結果についてFIAの仕事を疑っているわけではない。FIAは評価に必要なデータと手段を持っているし、どのような測定方法にも限界があることは理解している」

    そのうえで、制度創設時の理念を忘れてはならないと訴えた。

    「重要なのは、ADUO本来の目的を思い出すことだ。当初この制度が議論された際には、一種のセーフティネットという考え方だった」

    「もし規則サイクルの序盤であるメーカーが大きく遅れ、しかも規則がほぼ凍結されて開発余地も限られていれば、その不利を5年間引きずることになってしまう」

    「そこで生まれたのが性能収束という考え方だ。遅れているメーカーに追いつく機会を与えるというもので、これはシャシーや空力で採用されている考え方と同じだ」

    「ランキング下位のチームほど風洞使用時間が多く与えられる。同じように、パワーユニット性能で遅れているメーカーにも、より多くの開発機会を与え、チャンピオンシップ全体の競争をより均衡させるべきだ」

    現行のADUO制度は導入初年度から判定基準を巡る議論が起きている。ビノットは制度そのものを否定しているわけではなく、当初掲げられた「性能差の是正」という目的をより正確に実現するため、評価方法の改善が必要だとの考えを示した。

  • メルセデスF1代表 ラッセルの苦戦認める「まだマシンと噛み合っていない」

    メルセデスF1代表 ラッセルの苦戦認める「まだマシンと噛み合っていない」

    ジョージ・ラッセルは2026年F1第9戦イギリスGPで2位表彰台を獲得した。しかし、メルセデスF1のトト・ヴォルフ代表は、この結果がラッセルの抱える問題を覆い隠すものではないと明かし、依然としてマシンとの相性に苦しんでいることを認めた。

    ラッセルはシルバーストン週末を通じてチームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリに後れを取った。

    アントネッリはスプリント優勝とポールポジションを獲得した一方、ラッセルはスプリント予選、決勝予選とも4番手に終わった。それでも決勝では終盤のセーフティカーを活かした戦略が奏功し、母国レースで2位を手にした。

    ヴォルフ「まだマシンと噛み合っていない」
    ヴォルフ代表はSky Sports F1に対し、ラッセルが現在もマシンに十分な自信を持てていないと説明した。

    「今日一番うれしかったのは、ジョージとチームのためだった。彼はここ数戦、とても難しい週末が続いていた」

    「彼はどういうわけか、まだマシンとうまく噛み合っていない。昨日も一昨日もストレートスピードの問題があった」

    「ドライバーはマシンに安心感を持てることが重要だが、彼はまだそう感じられていない。それでもシルバーストンで2位を獲得したことは、本当にうれしく思っている」

    戦略が奏功してハミルトンを逆転
    決勝ではラッセルにスローパンクチャーが発生するトラブルもあった。

    しかし終盤のセーフティカー中、メルセデスはラッセルをコース上に残す戦略を選択。他車がピットへ向かったことで順位を上げ、ルイス・ハミルトンを逆転して2位を確保した。

    レース後、ラッセル自身は「今日の自分は表彰台に立つに値する走りではなかった」と振り返っていたが、この結果によってランキング首位のアントネッリとの差は25ポイントまで縮まった。アントネッリは決勝でマシントラブルにより無得点に終わっている。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    タイトル争いへ「信じ続けることが大切」
    ヴォルフ代表はラッセルのタイトル争いについても前向きな見方を示した。

    「彼はしっかり踏みとどまっていると思う。2人とも今季は運にも不運にも恵まれてきた。今回はキミが2度目の不運に見舞われ、ジョージにも以前そういうことがあった」

    「シーズンはまだ長い。彼は自分ならできると信じ続ける必要がある。そして今マシンに潜んでいる、小さな問題を見つけ出さなければならない」

    ベルギーGPへ向けて態勢を立て直す
    ヴォルフ代表はF1 TVで、ベルギーGPとハンガリーGPの連戦へ向けてチームを立て直す考えを語った。

    「一度リセットし、しっかり回復することが大切だ。週末は1戦空くので、その後のベルギーとハンガリーの2連戦を力強く戦いたい」

    ラッセルは母国GPで2位という好結果を残したものの、メルセデス内部では依然としてマシンとの相性やストレートスピードに課題が残っていると認識されている。ヴォルフはタイトル争いはまだ十分可能と考えており、ベルギーGP以降の巻き返しに期待を寄せている。

  • レッドブルF1 アイザック・ハジャーに追い風?フェルスタッペン離脱なら主役への道

    レッドブルF1 アイザック・ハジャーに追い風?フェルスタッペン離脱なら主役への道

    マックス・フェルスタッペンのレッドブル離脱の可能性が取り沙汰される中、その影響を最も受ける存在のひとりとしてアイザック・ハジャーに注目が集まっている。

    フェルスタッペンがマクラーレン移籍や休養、さらにはF1引退まで噂される状況となる一方で、現在レッドブルで急成長を見せるハジャーにとっては、チーム内で主役へと躍り出る絶好の機会になる可能性がある。

    フェルスタッペン離脱なら最大の恩恵はハジャー?
    F1 Oversteerは、フェルスタッペンがレッドブルを離れた場合、チームはもちろんF1全体にとっても大きな損失になるとしながらも、「静かに喜ぶ人物がいるとすれば、それはアイザック・ハジャーだ」と伝えている。

    2026年シーズン、ハジャーはフェルスタッペンのチームメイトとして健闘を続けている。予選ではすでに3回フェルスタッペンを上回り、平均予選タイム差も0.241秒にとどまるなど、歴代のレッドブルのチームメイトと比較しても高い競争力を示している。

    また、ここまでチーム獲得ポイントの42%以上をハジャーが稼いでいる一方、昨年の角田裕毅はシーズンを通してチームポイントの6.7%しか獲得できなかったことも紹介されている。

    しかし、ハジャーがフェルスタッペンを上回るたびに話題となるのは、ハジャーの活躍ではなく「フェルスタッペンに何が起きたのか」という点だ。

    シルバーストン予選でハジャーが5番手、フェルスタッペンが7番手だった際も、注目はフェルスタッペンの不調に集まり、ハジャーの走りは十分に評価されなかった。

    そのため同メディアは、フェルスタッペンがチームの絶対的中心である限り、ハジャーの実力は正当に評価されにくい状況が続くと指摘している。

    本人は「プレッシャーはむしろ少ない」
    一方で、当のハジャー本人はフェルスタッペンとのコンビを前向きに捉えている。

    スペイン紙『Diario AS』のインタビューでは、4度のワールドチャンピオンをチームメイトに持つことについて、周囲が考えるほど大きなプレッシャーは感じていないと語った。

    「素晴らしいことだよ。世界最高のドライバーと自分を比較できるし、その違いをデータで確認できるんだ」

    「本当に印象的だ。限界まで自分を追い込み、今まで想像もしなかったラップタイムを見つけなければならない。正直、信じられないくらい素晴らしい経験だ」

    さらに、フェルスタッペンと比較され続けることについては、次のように説明している。

    「むしろプレッシャーは少ないと思う。紙の上では世界最高のドライバーの隣にいるわけだからね」

    「だから、自分がどんな結果を出してもある程度は予想されている。でも、それで満足するつもりはない。できるだけ彼に近づいて、自分の価値を証明したい」

    「自分にはその才能もスピードもあると思っている。だから自分自身にはプレッシャーをかけているけど、周囲からのプレッシャーはあまり感じない」

    アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

    フェルスタッペンのデータは「使わない方が愚か」
    ハジャーはフェルスタッペンから学べる環境も最大限に活用している。

    レースウイーク中はフェルスタッペンのデータを確認しており、それを参考にすることを隠そうとはしていない。

    「前に進みたいなら、周囲で何が起きているかを知らなければならない。もう1台のマシンが何をしているのか、速いのかどうかも把握する必要がある」

    「もちろん、隣に4度のワールドチャンピオンがいて、それを活用しないなら愚かなことだ」

    フェルスタッペンから直接学びながら実力を磨いている現在の環境は、ハジャーにとって大きな財産となっている。

    一方で、もしフェルスタッペンがレッドブルを去れば、ハジャーは「若きエース」としてチーム再建の中心に据えられる可能性が高まる。フェルスタッペンの存在は最高の教材であると同時に、ハジャーが主役になれない最大の理由でもある。今後のフェルスタッペンの去就は、レッドブルだけでなくアイザック・ハジャーのキャリアにも大きな転機をもたらすことになりそうだ。

    【関連】
    ・レッドブルF1が警戒 マックス・フェルスタッペン電撃引退なら後継不在

  • マクラーレンF1の幻のマシン「MP4/8 ランボルギーニV12仕様」が初の公開走行

    マクラーレンF1の幻のマシン「MP4/8 ランボルギーニV12仕様」が初の公開走行

    マクラーレンF1 幻のランボルギーニV12搭載MP4/8が初の公開走行 セナが絶賛した伝説のテストカー

    1993年にアイルトン・セナがテストを行いながらも実戦投入されることのなかった、マクラーレンF1の幻のマシン「MP4/8 ランボルギーニV12仕様」が、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで初めて一般公開走行を果たした。

    長年にわたって「伝説のテストカー」として語り継がれてきた1台であり、セナ自身が実戦投入を望んだとされるマシンが、開発から33年を経て初めてファンの前で走行した。

    セナがテストした幻のMP4/8
    1993年シーズンのF1世界選手権を戦うために開発されたマクラーレンMP4/8は、アイルトン・セナとマイケル・アンドレッティがドライブしたマシンとして知られる。

    当時、セナは一時F1を離れる可能性もあったため、マクラーレンはチーム・ロータスからミカ・ハッキネンを獲得していた。しかし開幕直前にセナが参戦を決断したことで、ハッキネンはリザーブ兼テストドライバーとなり、イタリアGP後に成績不振だったアンドレッティに代わってレギュラーへ昇格した。

    ランボルギーニV12搭載計画
    MP4/8は当初、フォードHBD7 V8エンジンを搭載していた。しかし舞台裏では、元フェラーリの名エンジニア、マウロ・フォルギエーリが設計したランボルギーニ製V12エンジンを搭載する極秘プロジェクトが進められていた。

    約3か月に及ぶ改造により、全長が長く重量も大きいV12エンジンを搭載できるようシャシーを変更。完成したマシンはスポンサーのない真っ白なカラーリングで、シルバーストンとエストリルの2か所でセナとハッキネンによるテストが行われた。

    セナは実戦投入を希望
    テストでは信頼性に課題があり、最長走行距離は19周程度だったとされる。

    それでもセナはエンジン性能を高く評価し、この仕様でレースに出場したいとロン・デニス代表へ要望したという。

    しかしデニスはこれを認めなかった。すでに1994年からプジョー製エンジンを採用する契約を締結していたためである。

    マクラーレンは1994年にプジョーと提携した後、1995年からメルセデスとのパートナーシップを開始。この協力関係はF1史上屈指の成功を収める長期提携へと発展した。

    33年越しの初公開走行
    実戦デビューを果たすことなく開発計画が終わったランボルギーニV12仕様のMP4/8は、その存在自体が長年謎に包まれていたこともあり、多くのF1ファンの間で「幻のマクラーレン」として語り継がれてきた。

    その伝説的な1台が、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの名物ヒルクライムで初めて一般公開走行を実施。33年の時を経て、セナが絶賛した幻のマシンがついに多くのファンの前でその姿とサウンドを披露する歴史的な瞬間となった。

    セナが実戦投入を望みながら実現しなかったランボルギーニV12仕様のMP4/8は、F1史に残る「幻のプロジェクト」として語り継がれてきた。今回の公開走行は、その伝説を現代のファンが実際に目にする貴重な機会となり、マクラーレンとセナの歴史に新たな1ページを刻んだ。

  • アストンマーティン・ホンダF1に“特効薬”なし バトンが大型アップデートに警鐘

    アストンマーティン・ホンダF1に“特効薬”なし バトンが大型アップデートに警鐘

    アストンマーティン・ホンダF1はハンガリーGPで今季初の大型アップデートを投入する予定だが、チームアンバサダーを務めるジェンソン・バトンは「すぐに状況を変える特効薬にはならない」との見方を示した。

    今季のアストンマーティンは開発リソースを一度に投入する方針を採り、他チームのような小規模アップデートを重ねてこなかった。その結果、直近では予選ペースでキャデラックにも約1秒遅れる苦戦を強いられている。

    一方で、ザントフォールトではホンダがパワーユニットのアップグレードを投入する予定となっており、シーズン後半の巻き返しに期待が集まっている。

    大型アップデートは「正しい方向への一歩」
    Crash.netの取材で、大型アップデートの成功基準を問われたバトンは、まずは他チームと戦えるレベルに近づくことが重要だと語った。

    「まず第一に、ほかのマシンと競争できるようになることだ」

    「彼らはこの大型アップデートのために、シーズンを通してアップグレードを投入してこなかったことを忘れてはいけない。昔のF1はこういう形だった。毎戦のように細かな改良を重ねるのではなく、数戦ごとに大きなアップデートを入れて、一気にコンマ5秒改善するといったものだった」

    そのうえで、エイドリアン・ニューウェイへの信頼は揺るがないと強調した。

    「どれだけパフォーマンスが向上するかは分からない。でも私はエイドリアンを信じている」

    「もちろん、このアップグレードだけで表彰台争いができるようになるとは思っていない。それでも正しい方向への一歩となり、2027年へ向けた土台になるはずだ」

    「F1に特効薬は存在しない」
    バトンは、トップチームとの差を短期間で埋めることの難しさも強調した。

    「マクラーレン、メルセデス、フェラーリ、レッドブルのようなチームと戦うF1に特効薬はない」

    「彼らはこの世界で最高のチームだ。アストンマーティンの現在の位置から、わずか12か月でトップまで駆け上がるのは非常に難しい」

    エイドリアン・ニューウェイ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)

    ニューウェイへの揺るがぬ信頼
    厳しいシーズンを送りながらも、バトンはニューウェイがチームを再建できると確信している。

    「私はずっとエイドリアン・ニューウェイのマシンをドライブしてみたいと思っていた」

    「彼がこれまで数々のチームで成し遂げてきたことは本当に驚異的だ。私は彼のマシンと何度も戦い、その多くに敗れてきた。それだけ彼の実力をよく知っている」

    そして、今回のアップデートは長期的なプロジェクトの第一歩だと締めくくった。

    「今年はチームにとって厳しいシーズンだが、私はこのチームの将来を本当に信じている」

    「大型アップデートを入れても、すぐに優勝争いをすることはないだろう。しかし確実に前進し、その成果は2027年、そして2028年へとつながっていくはずだ」

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    ・アストンマーティン・ホンダF1 真の実力を示す時「大半の改革は終えた」

  • パト・オワード F1への夢に終止符 マクラーレンに「リザーブを解任してほしい」

    パト・オワード F1への夢に終止符 マクラーレンに「リザーブを解任してほしい」

    パト・オワードが、マクラーレンのF1リザーブドライバーとしての活動を終了するようチームに申し入れていたことを明かした。長年抱いてきたF1参戦への夢に自ら区切りをつけ、今後はインディカーに専念する考えを鮮明にしている。

    オワードは近年、マクラーレンのリザーブ兼テストドライバーとしてメキシコシティGPやアブダビGPのフリー走行、ポストシーズンテストなどに参加してきた。

    しかし27歳となった現在は、F1よりもインディカーでタイトル獲得とインディ500制覇を目指すことを最優先に考えているという。

    マクラーレンに「解任してほしい」と申し入れ
    オワードはコナー・デイリーのポッドキャスト『Speed Street』で、F1関連の活動から離れる決断を説明した。

    「この5年間、オフシーズンなんて一度もなかった。レース以外の人生も楽しみたいんだ。ここ5年間は本当にレース中心の生活だった」

    「F1の世界で経験できたことや学べたことには感謝している。特にここ数年は、あのマシンがどれだけ素晴らしいかを体感できた。本当に素晴らしい経験だった」

    しかし、その一方で現在の心境は大きく変化したという。

    「でも今は人生の違う段階にいると思う。正直、もうそこまで気にしていない」

    「F1のリザーブを続けたいという気持ちは、もう自分の中にはない。インディカーで素晴らしい環境にいるし、このシリーズが大好きだ。僕がいたい場所はここなんだ」

    さらに現在のF1マシンにも以前ほど魅力を感じていないと率直に語った。

    「今のF1マシンを見ても、それほど乗りたいとは思わない。だからF1での役割については、丁重に『解任してほしい』とお願いしたんだ」

    パト・オワード マクラーレン F1

    F1への憧れよりインディカーを選択
    オワードは幼い頃からF1参戦を夢見ていたことを認めながらも、実際にその世界を経験したことで考え方が変わったと明かした。

    「『いつF1に行くの?』と何度も聞かれてきた。もちろん子どもの頃からの夢だった」

    「でも何年もその世界の近くにいて、フルタイムドライバーではなかったけれど、その世界がどんなものか十分に感じることはできた」

    その結果、現在はF1が自分の目指す場所ではないと結論づけている。

    「正直、あれは自分に向いている世界じゃないと思う。インディカー以上に楽しめる場所だとは感じなかった」

    「今の時点では、自分の未来をF1に見ていない」

    インディカーへの愛着も強調した。

    「僕にとってインディカーは世界最高のモータースポーツだ。違う意見の人もいるだろうけど、僕はここで幸せなんだ」

    「これ以上有名になる必要も、お金がもっと必要なわけでもない。若い頃には想像もできなかった場所まで来ることができた」

    2027年は新チームメイトとタイトル獲得へ
    2027年のマクラーレン・インディカーは大きくラインアップを変更する。

    クリスチャン・ルンガードとノーラン・シーゲルに代わり、インディ500優勝経験を持つスコット・ディクソンとフェリックス・ローゼンクヴィストが加入する予定だ。

    オワードはディクソンとの共闘を特に楽しみにしている。

    「ザク(ブラウン)とトニー(カナーン)から話を聞いた瞬間、『あのスコットから学べるなんて信じられない』と思った」

    「スコットは史上最高だ。本当に特別な存在だし、素晴らしいチームで培った経験も持っている」

    「彼のようなレベルのドライバーと仕事ができること、その知識を学べることが本当に楽しみなんだ」

    また、2021年から2023年までチームメイトだったローゼンクヴィストとの再共演も歓迎した。

    「フェリックスとは以前一緒に戦った。素晴らしいチームメイトだったし、今でも親しい友人だ」

    「パドックの外で一番会う相手かもしれない。彼もチームにとって大きな戦力になる」

    「インディ500を勝ったことで、以前よりさらに経験を積んで戻ってきた」

    マクラーレンのF1リザーブとして将来を目指してきたオワードだが、自らその道に終止符を打った。今後はインディカーを自身のキャリアの舞台と定め、新体制となるマクラーレンで悲願のシリーズタイトルとインディ500制覇を目指していく。

  • マルク・マルケス ドイツGPスプリント制覇 MotoGP史上最多19勝を達成

    マルク・マルケス ドイツGPスプリント制覇 MotoGP史上最多19勝を達成

    マルク・マルケス(ドゥカティ)が7月11日に行われた2026年MotoGP第11戦ドイツGPスプリントで優勝し、MotoGPスプリント史上最多となる通算19勝目を記録した。ポールポジションからスタートしたマルケスは15周を首位で走り切り、今季4勝目を飾った。

    2位には弟アレックス・マルケス(グレシーニ・ドゥカティ)、3位にはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46ドゥカティ)が入り、ドゥカティ勢が表彰台を独占した。

    マルク・マルケスが史上最多19回目のスプリント優勝
    ザクセンリンクで今季9回目のポールポジションを獲得したマルク・マルケスは、MotoGPで新たに導入された広いグリッド間隔による最初のスタートでわずかに出遅れながらも、首位を守った。

    アレックス・マルケスが2番手につけ、トラックハウス・アプリリアの小椋藍が3番手へ浮上。一方、2番グリッドのディ・ジャンアントニオはターン2で4番手まで後退した。

    しかしディ・ジャンアントニオはオープニングラップの終盤で小椋を抜き返し、再び3番手へ浮上。以後はマルク・マルケス、アレックス・マルケスとの3台による接近戦となった。

    レース中盤までは上位8台が一列につながる展開となったが、次第にドゥカティ勢の3台が小椋のアプリリアを引き離していった。

    アレックス・マルケスは序盤にターン12で何度か仕掛ける姿勢を見せたものの、マルク・マルケスは冷静にラインを守り、一度も首位を譲らなかった。

    終盤には一度離されたディ・ジャンアントニオがアレックス・マルケスに再接近したが、逆転には至らなかった。マルク・マルケスが0.368秒差でチェッカーを受け、トップ3はわずか0.813秒差に収まった。

    小椋藍が4位 バニャイアは11番手から7位
    小椋藍は序盤に3番手を走行したものの、ディ・ジャンアントニオに抜き返されると表彰台争いから徐々に後退。それでもトラックハウス・アプリリア勢最上位となる4位でフィニッシュした。

    チームメートのラウル・フェルナンデスは、予選で受けた圧迫衝撃による痛みを抱えながら5位を獲得。ホルヘ・マルティンはファクトリー・アプリリアで6位に入った。

    フランチェスコ・バニャイアは11番グリッドから追い上げて7位。ペドロ・アコスタが8位、ファビオ・クアルタラロが9位に入り、スプリントのポイント圏内を完走した。

    ディオゴ・モレイラは10位で、ルカ・マリーニが0.127秒差の11位。ブラッド・ビンダーが12位、ジャック・ミラーが13位、エネア・バスティアニーニが14位、ジョアン・ミルが15位となった。

    アレックス・リンスは他の全ライダーがソフトのリアタイヤを選択する中、唯一ミディアムを装着して16位。トプラク・ラズガットリオグルが17位、カル・クラッチローが18位、マーベリック・ビニャーレスが19位で完走した。

    フランコ・モルビデリは7周目に転倒し、唯一のリタイアとなった。

    マルコ・ベッツェッキは鎖骨骨折で欠場
    予選で激しく転倒したマルコ・ベッツェッキは、ずれを伴う鎖骨骨折と診断され、スプリントを欠場した。ベッツェッキは日曜日の午前中に手術を受ける予定となっている。

    ホルヘ・マルティンはチームメート不在の中で6位に入り、選手権首位を維持した。

    マルク・マルケス MotoGP

    2026 MotoGP第11戦ドイツGP スプリント結果
    1位 マルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ)15周
    2位 アレックス・マルケス(BK8グレシーニ・ドゥカティ)+0.368秒
    3位 ファビオ・ディ・ジャンアントニオ(プルタミナ・エンデューロVR46)+0.813秒
    4位 小椋藍(トラックハウス・アプリリア)+3.019秒
    5位 ラウル・フェルナンデス(トラックハウス・アプリリア)+5.454秒
    6位 ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)+6.155秒
    7位 フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ)+7.751秒
    8位 ペドロ・アコスタ(レッドブルKTM)+8.968秒
    9位 ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハ)+10.855秒
    10位 ディオゴ・モレイラ(プロ・ホンダLCR)+13.279秒
    11位 ルカ・マリーニ(ホンダHRCカストロール)+13.406秒
    12位 ブラッド・ビンダー(レッドブルKTM)+14.111秒
    13位 ジャック・ミラー(プラマック・ヤマハ)+15.007秒
    14位 エネア・バスティアニーニ(レッドブルKTMテック3)+15.398秒
    15位 ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)+17.977秒
    16位 アレックス・リンス(モンスターエナジー・ヤマハ)+18.137秒
    17位 トプラク・ラズガットリオグル(プラマック・ヤマハ)+22.622秒
    18位 カル・クラッチロー(カストロール・ホンダLCR)+22.929秒
    19位 マーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)+31.185秒
    リタイア フランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46)

    マルク・マルケスはスタートから最後まで首位を守り、MotoGPスプリント史上最多となる通算19勝目を達成した。弟アレックス・マルケスとディ・ジャンアントニオも表彰台に入り、ドゥカティ勢がザクセンリンクのスプリントで圧倒的な強さを示した。

  • レッドブルF1 マックス・フェルスタッペン後任候補にオリバー・ベアマン浮上

    レッドブルF1 マックス・フェルスタッペン後任候補にオリバー・ベアマン浮上

    フェルスタッペンのマクラーレン移籍説が過熱するなか、レッドブルF1がハースのオリバー・ベアマンを後任候補として注視しているとの見方が浮上した。一方で、フェラーリのドライバー育成出身であるベアマンは、シャルル・ルクレールの長期契約やルイス・ハミルトンの好調によって、フェラーリ昇格への道が狭まっているとの指摘も出ている。

    Sky Sports F1のデビッド・クロフトは、レッドブルがベアマンの動向を「非常に注意深く見守っている」と明かした。

    チーム代表ローラン・メキースは、かつてフェラーリ在籍時代にベアマンをフェラーリ・ドライバー・アカデミーへ迎え入れた人物であり、その関係性も注目されている。

    フェルスタッペン去就を巡る憶測が加速
    2026年シーズンに入り、マックス・フェルスタッペンの将来を巡る噂は続いてきたが、イギリスGP後にはマクラーレン移籍説が一気に注目を集めた。

    オスカー・ピアストリとの事実上のトレード案まで取り沙汰されるなか、新たにレッドブルの後任候補として名前が挙がったのがオリバー・ベアマンだ。

    ベアマンは2025年のF1デビュー以来、ハースで高い評価を獲得。フェラーリ・ドライバー・アカデミー出身として、将来的なフェラーリ昇格候補の筆頭と見られてきた。

    しかし、そのシナリオは以前より難しくなっている。

    シャルル・ルクレールは長期契約を締結し、ルイス・ハミルトンも復調によってタイトル争いに加わるなど、フェラーリの現ラインアップは当面維持される可能性が高まっている。

    ブランドル「フェラーリへの道は閉ざされた」
    Sky Sports F1のマーティン・ブランドルは、こうした状況がベアマンにとって難しい立場を生んでいると語った。

    「オリーは、シャルル・ルクレールがフェラーリと再契約し、ルイス・ハミルトンも今後何年も走り続けそうだという現実を見ているはずだ」

    「彼のワークス・フェラーリへの道は閉ざされた」

    ブランドルはさらに、ハースの戦力面にも懸念を示した。

    「一方でハースは最小規模のチームであり、マシン開発でもライバルに後れを取っている」

    「オリーは今やっていることを続けるしかない。素晴らしい走りを見せているし、エステバン・オコンにも少しプレッシャーを与えている」

    「ただ、現状では少し身動きが取りづらい。プランBを考える必要があるかもしれない」

    クロフト「レッドブルは非常に注意深く見ている」
    そのプランBとして浮上したのがレッドブルだ。

    Sky Sports F1のデビッド・クロフトは、ローラン・メキース代表との関係にも触れながら次のように語った。

    「君の後ろに見えるレッドブルのホスピタリティーには、チーム代表のローラン・メキースがいる。彼こそフェラーリ・アカデミーにオリバー・ベアマンを迎え入れた人物だ」

    「レッドブルがオリバー・ベアマンを非常に注意深く見守っていることは知っている」

    「もしスクーデリア入りの道がないのであれば、それはレッドブルにとっても、オリーにとっても非常に良い選択肢になるかもしれない」

    ローラン・メキース(レッドブル・レーシング)

    バトン「他チームとの交渉も必要」
    2009年F1王者のジェンソン・バトンも、ベアマンはまだ21歳と若く、まずは結果を出し続けることが重要だと強調した。

    一方で、マネジメント側には将来を見据えた動きを求めている。

    「今は集中し続けることが重要だ。彼はまだとても若く、このスポーツで自分を証明している最中だからだ」

    「ただ、マネジメントは他チームや別の可能性について話を進める必要があると思う」

    「ルイスが今のような速さを何年も維持するなら、彼はこのチームに留まったままになってしまう可能性がある」

    ベアマン本人は冷静な姿勢
    一方、ベアマン本人はフェラーリ昇格を巡る憶測を意に介していない。

    「何歳までに何を達成しなければならないという考えはないし、そういうことは気にしていない」

    また、2026年シーズン終盤が重要なタイミングになるとの見方を示した。

    「今年の終わりは重要だと思う。多くの契約が満了するし、2026年の勢力図を見てから2027年がどうなるかが決まっていくはずだ」

    「でも、それは僕の仕事ではない。僕はマシンを走らせるだけで、そうしたことは担当してくれる人たちがいる」

    フェラーリへの昇格ルートが見えにくくなるなか、ベアマンの将来には新たな選択肢が浮上している。フェルスタッペンの去就次第では、レッドブルが本格的に獲得へ動く可能性もありそうだ。

    【関連】
    ・ハースF1 2027年にラファエル・カマラ起用か 角田裕毅よりフェラーリの意向優先

  • マクラーレンF1 メルセデス新PU投入遅れの理由 HPP供給事情を説明

    マクラーレンF1 メルセデス新PU投入遅れの理由 HPP供給事情を説明

    マクラーレンF1のチーム代表アンドレア・ステラが、メルセデスHPP(High Performance Powertrains)が開発した信頼性改善版パワーユニット(PU)の投入が遅れている理由を明かした。

    メルセデスはオーストリアGPで信頼性対策を施した新仕様PUを投入し、カスタマーチームであるアルピーヌ、マクラーレン、ウィリアムズにも供給を開始した。しかし、マクラーレンだけはイギリスGPでも従来仕様を使用しており、ベルギーGPでの導入が有力視されている。

    アルピーヌとウィリアムズを優先供給
    ステラ代表は、マクラーレンが新仕様を受け取れなかった理由について、他のカスタマーチームの事情が大きく影響したと説明した。

    「HPPとは、なぜ現時点でこの仕様を受け取れていないのかについて話し合った」

    「私たちはその理由を理解しているし、HPPを信頼している。これまで素晴らしい協力関係を築いてきたし、マクラーレンが2度ワールドチャンピオンになれたのも彼らの存在があったからだ。この件で両者の関係が変わることはないし、現在も継続的に話し合いを続けている」

    HPPは4チームへ同時にPUを供給しており、限られた生産体制の中で対応を進めているという。

    「彼らは私たちがマシンを開発しているのと同じように全力で開発を進めている。4チームへ供給しながら作業を進めているため、マクラーレンへ供給できない状況が生じた」

    「次戦では導入できることを期待している」

    走行距離も供給優先順位に影響
    今回の供給順は、各チームが使用しているPUの走行距離も判断材料になったという。

    マクラーレンは今季、中国GPでバッテリー関連のトラブルにより2台ともDNSとなるなど電気系の問題に見舞われてきた。一方でメルセデス側では、ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリがカナダGP、スペインGPでリタイアした内燃エンジン(ICE)の信頼性向上も進めている。

    ステラ代表は次のように説明した。

    「HPPは他のチームと同じように、信頼性向上と問題解決を進めている。私たちはバッテリーの問題に苦しみ、他チームはICEの問題を抱えていた。すべてを同時に解決するのは簡単ではない」

    「PUの配分は各車の走行距離も基準になっている。アルピーヌとウィリアムズのほうが私たちより走行距離が多く、新しいエンジンを必要としていた」

    オーストリアGPでリタイアしたカルロス・サインツJr.がPU一式を交換したこともあり、ウィリアムズへの供給が優先されたとみられている。

    カスタマーチームとして受け入れる姿勢
    ステラ代表は、今回の対応はカスタマーチームとして避けられない面もあると理解を示した。

    「誰もが限界まで作業している状況では、後回しになることもある。それもHPPとの対話の一部だ。私たちは彼らと非常に良い関係を築いている」

    そして最後に、次のように締めくくった。

    「カスタマーチームである以上、多少後回しになるのは自然なことだと思う」

    マクラーレンは現在もタイトル争いの最前線に立っており、ベルギーGPで信頼性改善版PUが投入されるかが今後の戦いにおける注目ポイントとなる。