投稿者: dbcheck

  • F1バーレーンGP復活開催は白紙に カタールとアブダビGPにも影響か

    F1バーレーンGP復活開催は白紙に カタールとアブダビGPにも影響か

    中東情勢の急速な悪化を受け、F1が検討していた2026年バーレーンGPの復活開催計画は事実上白紙となった。今後はシーズン終盤に予定されているカタールGPとアブダビGPの開催可否にも注目が集まっており、2026年カレンダー全体の見直しが避けられない状況となっている。

    先週までは10月初旬の開催が有力視されていたが、この週末の軍事的緊張の高まりを受け、F1は暫定カレンダーからバーレーンGPを再び除外したと報じられている。

    バーレーンGP復活計画は断念へ
    2026年シーズンは、1月下旬に中東情勢が急激に悪化したことを受け、バーレーンGPとサウジアラビアGPが中止となった。

    その後、F1は24戦体制を維持するため、バーレーンGPをアゼルバイジャンGPとシンガポールGPの間に組み込む案を有力候補として検討。正式発表も近いとみられていた。

    しかし、この週末に情勢が再び悪化。報道によると、アメリカ軍がイランへの軍事作戦を強化し、イラン側もヨルダン、バーレーン、クウェートにある米軍基地への攻撃を実施したことで、安全面への懸念が一気に高まった。

    このためF1は、サヒールでの開催案を暫定カレンダーから取り下げたという。

    代替開催地の検討も難航
    F1と各チームは現在も代替案を模索しているが、現実的な選択肢は限られている。

    代替候補として再び名前が挙がっているのがトルコのイスタンブール・パークだ。

    ただし、同サーキットはFIAが求める縁石やバリアなどの改修工事が必要とされており、開催にはトルコ政府による支援が不可欠とみられている。

    一方で、ポルトガルのポルティマオやイモラも内部では候補として議論されているものの、いずれも欧州ラウンド終了後に再びヨーロッパへ戻る必要があり、物流面で大きな課題を抱える。

    F1はマドリードGP終了後、各チームが海外ラウンド向けに機材やホスピタリティ設備を輸送するため、その後に欧州で追加開催を行うことは極めて困難と考えられている。

    最低22戦維持が重要課題
    チームとF1は、可能な限り22戦以上のカレンダーを維持したい考えだ。

    チームはスポンサーとの契約上、一定数のグランプリ開催が前提となっているほか、F1を運営するリバティ・メディアも放映権契約で最低開催数を確保する必要がある。

    そのため、仮に同一サーキットで2度開催する案に消極的だったチーム側も、現在は現実的な選択肢として受け入れざるを得ない状況になりつつあるという。

    カタールGPとアブダビGPも予断許さず
    懸念はバーレーンだけにとどまらない。

    11月29日に予定されるカタールGPと、12月6日の最終戦アブダビGPについても、今後の中東情勢次第では開催可否が影響を受ける可能性がある。

    関係者は外交努力によって事態が改善することを期待しているものの、現時点では両大会とも慎重な監視対象となっている。

    また、F1だけでなくF2やF3も最高峰カテゴリーの日程に依存しているため、2026年シーズン全体のスケジュール確定を待つ状況が続いている。

    夏休み明けまでに最終判断へ
    パドック関係者によると、2026年シーズン終盤の日程については、夏休み明け最初のレースとなるオランダGP(ザントフォールト)までには最終決定が下される見通しだ。

    それ以上判断を先送りすると、チームの物流計画やチケット販売、放送スケジュールなどへの影響が大きくなるためだ。

    中東情勢の先行きが見通せないなか、F1は2026年カレンダーの維持と安全確保という難しい課題への対応を迫られている。現時点ではバーレーンGP復活の可能性は大きく後退しており、今後はカタールGPとアブダビGPを含めたシーズン終盤の開催可否が最大の焦点となりそうだ。

  • 元F1チーム代表サフナウアー FIAに提言「ファンのために赤旗を出すべきだった」

    元F1チーム代表サフナウアー FIAに提言「ファンのために赤旗を出すべきだった」

    2026年F1イギリスGPのセーフティカー(SC)フィニッシュを受け、元F1チーム代表のオトマー・サフナウアーが、レース終盤は赤旗中断に切り替えるべきだったとの考えを示した。現行ルールに従ったFIAの判断は認めつつも、「ファンのため」を優先する運営が可能だったと主張している。

    シルバーストンでは終盤のアクシデントによりSCが導入されたが、周回遅れ車両のラップバック(周回遅れの解消)手順を実施したことで、再スタートに必要な周回数が不足。レースはそのままSC先導のままチェッカーフラッグを迎えた。

    さらにタイミングモニターには一時的に「SC IN」と誤表示され、最終ラップで再開されるとの期待が広がったものの、実際にはソフトウェアの不具合による誤表示だった。

    サフナウアー「赤旗ならファンも最後まで楽しめた」
    ポッドキャスト『High Performance Racing』に出演したサフナウアーは、現行規則では周回遅れ車両を先行させた後、さらに1周を挟まなければレースを再開できないことを説明した。

    「周回遅れのマシンを先に行かせた後は、レースを再開するために丸々1周必要になる」

    「でも、ラップバックを始めた時点で、その1周分はもう残っていなかった。だからSC先導のままフィニッシュするしかなかった」

    そのうえで、別の選択肢として赤旗中断を提案した。

    「もし赤旗を出していれば、SC先導で何周も消化する必要はなくなるし、レース周回も確保できる」

    「さらに全車がソフトタイヤに交換して、最後はスプリント勝負になる。ファンにとっても素晴らしい展開になったはずだ」

    オトマー・サフナウアー

    レースディレクターにも直接提案
    サフナウアーは、この考えを単なる私見では終わらせず、FIAレースディレクターのルイ・マルケスにも直接伝えたことを明かした。

    「もちろんFIAは現行ルールに従っていた。それは理解している」

    「でも、赤旗を出すという選択肢はあった。十分に可能だったと思う」

    サフナウアーによれば、マルケスは「そのために赤旗を出すのか?」と驚いたという。

    それに対してサフナウアーは、次のように返答した。

    「違う。ファンのために赤旗を出すんだ」

    「ファンのために赤旗を出すことは、ルール違反ではない」

    2021年との違いも強調
    サフナウアーは、2021年アブダビGP終盤の運営を引き合いに出しながら、今回は規則を曲げる必要はなかったと主張した。

    「最後をもっと盛り上げたいのであれば、そしてルールも守りたいのであれば――2021年のようなことをするのではなく、赤旗を出せばよかった」

    SCフィニッシュを巡る議論は続く
    今回のイギリスGPでは、FIAは現行スポーティングレギュレーションに従ってSC運用を実施した。一方で、最終ラップのバトルを期待していたファンからは物足りなさを指摘する声も多く、サフナウアーの提案は「エンターテインメント性」と「競技の公平性」のバランスを巡る新たな議論を呼びそうだ。今後、同様の状況で赤旗を積極的に活用すべきかどうかは、F1運営における一つの論点となる可能性がある。

  • デイモン・ヒル ミハエル・シューマッハを「密告した」1994年F1騒動を告白

    デイモン・ヒル ミハエル・シューマッハを「密告した」1994年F1騒動を告白

    1996年F1ワールドチャンピオンのデイモン・ヒルが、1994年F1イギリスGPで当時のライバルだったミハエル・シューマッハを「密告した」ことを明かした。

    ヒルはシルバーストンで開催された『F1 Nation』公開収録に出演。当時、無線でFIAに違反を報告したことが、シューマッハへのペナルティ、さらにはベネトンに科された約37万ポンド(当時約50万ドル)の罰金と2戦出場停止処分につながった経緯を振り返った。

    1994年イギリスGPでシューマッハを「密告」
    ヒルとシューマッハは1990年代を代表する宿敵として幾度も激しい戦いを繰り広げたが、その象徴的な出来事の一つが1994年イギリスGPだった。

    当時ポールポジションを獲得していたヒルは、フォーメーションラップで先頭を走る立場だった。しかし、シューマッハはそのルールを無視するように何度もヒルを追い抜いたという。

    ヒルは当時を次のように振り返った。

    「正直に言うと、僕はミハエル・シューマッハを密告したことがある」

    「1994年のことだけど、グリッドへ向かう時、ポールポジションの僕が先頭で隊列を引っ張る決まりだった」

    「ところが彼は毎回僕を追い抜いていった。そしてスタートがやり直しになった後も、また同じことをしたんだ」

    違和感を覚えたヒルは、すぐにチームラジオで状況を伝えた。

    「何かおかしいと思ったから無線で『皆さん気付いているか分からないけど、彼がまた僕を追い抜きました』と伝えた」

    ミハエル・シューマッハ デイモン・ヒル

    ペナルティ無視で失格 さらに罰金と2戦出場停止へ
    ヒルの報告を受け、この件はレース中に審議対象となり、シューマッハには5秒のストップ・アンド・ゴーペナルティが科された。

    しかしシューマッハはその指示に従わず走行を続けたため、黒旗(失格)が提示される事態となる。

    その後FIAはレース後の裁定で、シューマッハとベネトンに約37万ポンド(約50万ドル)の罰金を科し、シューマッハには2戦の出場停止処分を下した。

    ヒルは当時の経緯について次のように語っている。

    「その抗議がレース中の審議につながり、それで彼は5秒ペナルティを受けた。でも彼はそれを無視した」

    「その後、黒旗も無視したことで失格になった」

    「後悔している? ……いや、していない」
    現在ではドライバーがチームラジオでライバルへのペナルティを求める場面が珍しくないが、ヒルは「自分たちの時代から同じようなことはあった」と笑いながら振り返った。

    そして最後には、1994年の「密告」について率直な本音を明かしている。

    「PKエリア内で倒れ込んでファウルをもらうようなものかな。本当は気分が良くない……」

    「いや、やっぱり良かったよ。あれは僕が唯一勝ったイギリスGPだったからね。結果的にはうまくいったんだ」

    今回の証言は、1994年イギリスGPで起きた有名な一件の舞台裏を、当事者であるヒル自身が改めて振り返ったものだ。当時のシューマッハとの激しいライバル関係を象徴するエピソードとして、現在も語り継がれている。

  • PUBG MOBILEがフェラーリと初コラボ F1マシンもゲーム内に登場

    PUBG MOBILEがフェラーリと初コラボ F1マシンもゲーム内に登場

    KRAFTON JAPANは、スマートフォン向けバトルロイヤルゲーム『PUBG MOBILE』で、フェラーリおよびスクーデリア・フェラーリHPとのコラボレーションを開始した。開催期間は2026年7月10日から9月7日までとなっている。

    今回のコラボレーションでは、フェラーリを代表する市販車4モデルに加え、スクーデリア・フェラーリHPのF1マシンもゲーム内に登場。限定デザインの車両やアクセサリー、フォトスポットなど、多彩なコンテンツが用意される。

    フェラーリの4モデルが限定仕様で登場
    今回のコラボレーションでは、フェラーリの象徴的な4モデルが専用リバリーで実装される。

    ■ Ferrari Roma
    ■ Ferrari Purosangue
    ■ LaFerrari
    ■ Ferrari SF90 XX Spider

    時代を超えたスタイルとエレガンスを現代的に解釈したFerrari Roma、スポーティさと実用性を両立したFerrari Purosangue、技術革新を体現するハイブリッドスーパーカーのLaFerrari、そしてレーシングテクノロジーを公道走行可能なモデルへと昇華させたFerrari SF90 XX Spiderが、それぞれ専用リバリーで登場する。

    フェラーリ仕様のアイテムやカスタマイズ機能も充実
    車両だけでなく、フェラーリブランドをテーマにした各種アイテムも登場する。

    ■ フェラーリデザインのパラシュート
    ■ フェラーリバックパック
    ■ フェラーリオーナメント

    さらに車両カスタマイズでは、以下のアイテムが用意される。

    ■ フェラーリ純正ホイール
    ■ フェラーリ限定デカール
    ■ フェラーリのオリジナルカラー
    ■ 公式カラーのブレーキキャリパー

    プレイヤーは好みに合わせて、ゲーム内の車両をフェラーリ仕様にカスタマイズできる。

    スクーデリア・フェラーリHPのF1マシンを展示
    コラボレーションの目玉となるのが、スクーデリア・フェラーリHPのF1マシンを展示する特別なディスプレイスタンドだ。

    プレイヤーがディスプレイに近づいて操作すると専用演出が発動し、F1マシンを間近で鑑賞できる没入型コンテンツを体験できる。

    また、2025年シーズンのスクーデリア・フェラーリHPのF1マシンとゲーム内で記念撮影できる機能も実装されており、撮影した画像はゲーム外でも共有できる。

    コラボレーション概要
    ■ 開催期間:2026年7月10日~9月7日

    ■ コラボレーション車両
    Ferrari Roma
    Ferrari Purosangue
    LaFerrari
    Ferrari SF90 XX Spider

    ■ 主な限定コンテンツ
    フェラーリ仕様の車両リバリー
    フェラーリデザインのパラシュート
    フェラーリバックパック
    フェラーリオーナメント
    フェラーリ純正ホイール
    フェラーリ限定デカール
    フェラーリカラーのブレーキキャリパー
    スクーデリア・フェラーリHPのF1マシン展示
    F1マシンとのゲーム内記念撮影

    『PUBG MOBILE』ゲーム概要
    『PUBG MOBILE』は、最大100人のプレイヤーがマップ内に配置された武器や車両、装備アイテムを駆使し、最後の1人になるまで生き残ることを目指すバトルロイヤルゲームだ。

    プレイヤーは時間の経過とともに狭くなる安全地帯の中で生存競争を繰り広げ、最後まで生き残ると「勝った!勝った!夕飯はドン勝だ!!」というメッセージが表示される。

    日本では2018年5月16日にサービスを開始し、全世界で累計10億ダウンロードを突破している。

    ■ タイトル:PUBG MOBILE
    ■ ジャンル:バトルロイヤルシューター
    ■ 対応機種:iOS/Android
    ■ 価格:基本プレイ無料(アプリ内課金あり)
    ■ 日本サービス開始日:2018年5月16日
    ■ 権利表記:© 2017 KRAFTON, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

    『PUBG MOBILE』とフェラーリ、スクーデリア・フェラーリHPによる初のパートナーシップでは、フェラーリを代表する市販車からF1マシンまで、ブランドの世界観を幅広く体験できる。車両や限定アイテムに加え、F1マシンとの記念撮影も楽しめる期間限定コラボレーションとなっている。

  • BYDがF1参戦を否定も「技術面で意義があれば関心」新PU規則を注視

    BYDがF1参戦を否定も「技術面で意義があれば関心」新PU規則を注視

    中国の自動車大手BYDが、F1参戦の可能性について初めて一定の含みを持たせた。一方で、現時点では具体的なF1プロジェクトは存在せず、参戦する場合でも技術的な価値が前提になるとの考えを強調している。

    近年、BYDはF1の12番目のチーム候補として名前が挙がっており、元レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーが関与する可能性も噂されている。しかし同社幹部は、現段階ではそうした計画を否定した。

    現時点でF1計画は存在せず
    グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでスペインメディア『Soy Motor』などの取材に応じたBYDのステラ・リー副会長兼エグゼクティブ・バイスプレジデントは、F1参戦計画について次のように語った。

    「いいえ、そのようなプロジェクトはありません」

    「計画はないと申し上げました。夢はいつもありますが、具体的な予定は何もありません」

    現時点ではF1への参戦プロジェクトは存在せず、あくまで将来的な可能性にとどまることを明確にした。

    「ステッカーを貼るだけでは参戦しない」
    一方、BYDの特別顧問を務めるアルフレド・アルタヴィッラは、F1への関心は技術面でのメリットがある場合に限られると説明した。

    「我々の技術がF1の目的に役立つ場合に限って、F1を検討します」

    「マシンの横にステッカーを貼るためだけにF1へ参戦することは決してありません」

    「その資金を投資する方法は他にもあります」

    BYDは単なるスポンサー活動ではなく、自社の技術力を生かせるプロジェクトでなければ参戦する考えはないという姿勢を示している。

    BYD

    2030年以降の新エンジン規則が判断材料に
    アルタヴィッラは、今後のF1エンジン規則次第では考え方が変わる可能性もあると明かした。

    「我々の技術がF1のテクノロジーパートナーとして生かせる方法が見つかれば、関心を持つかもしれません」

    「その場合は解決策を見つける必要があります。しかし、それが前提条件です」

    「ですから、新しい規則がどのように発展していくか見守りたいと思います」

    現在FIAは2030年以降の新たなパワーユニット規則として、ハイブリッド要素を縮小したV8エンジン中心の新フォーミュラを検討している。最終的なレギュレーションはまだ策定されていないが、その方向性がBYDの判断に影響を与える可能性がある。

    現時点でBYDはF1参戦計画を否定しているものの、技術パートナーとして価値を見いだせる環境が整えば参戦を検討する余地があることを認めた。2030年以降の新パワーユニット規則の議論が、同社の将来の判断を左右する重要な要素となりそうだ。

  • ニューウェイ アストンマーティンF1で反省「アロンソたちとの対話が足りなかった」

    ニューウェイ アストンマーティンF1で反省「アロンソたちとの対話が足りなかった」

    エイドリアン・ニューウェイが、アストンマーティンF1の2026年シーズンにおける課題として、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールとのコミュニケーション不足を認めた。開発方針を十分に共有できていなかったことが、チーム内の不満を招いたと率直に振り返っている。

    チームは2026年型マシンの開発を前半戦で事実上凍結し、大型アップグレードへ資源を集中する戦略を採用した。

    しかし、その狙いをドライバーへ十分に説明できておらず、ニューウェイは「我々にも責任があった」と認めた。

    ニューウェイ「ドライバーとの対話が足りなかった」
    2026年の新レギュレーション初年度、アストンマーティンは開幕9戦でわずか1ポイントと苦戦が続いている。競争力不足に加え、信頼性の問題も重なり、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは厳しい戦いを強いられている。

    ニューウェイは、チームがドライバーとの意思疎通に十分な時間を割けなかったことを認めた。

    「フェルナンドとランスの両方と時間を取って、我々が何をしているのか、アップグレードパッケージで何を計画しているのか、そして2027年へ向けて何を考えているのかを説明してきた」

    「そう見えないかもしれないが、我々は彼らのコメントにしっかり耳を傾け、それを反映させようとしている」

    「人は自分の意見を聞いてもらえていないと感じると、とてもフラストレーションが溜まる。それは当然の人間の反応だ」

    「だから、おそらく我々はフェルナンドやランス、それにリザーブドライバーのジャック・クロフォードに対して、アップグレードで何を実現しようとしているのかを十分に説明する時間を取れなかったという点で責任があった」

    この発言は、アロンソがこれまで公の場で示してきた不満を裏付けるものでもある。ライバル勢が開発を進める中、アストンマーティンは段階的なアップデートを見送り、大型改良まで待つ方針を選択していた。

    あえて開発を止めた理由
    ニューウェイによると、この判断は慢心ではなく、将来を見据えた苦渋の決断だったという。

    チームは2026年前半の小規模アップデートを断念し、ハンガリーGPで投入予定の大規模アップグレードと、オランダGPで予定する第2弾アップデートへ開発資源を集中させた。

    ニューウェイは、その狙いを次のように説明した。

    「我々の学習曲線はライバルより遅れていた。そして、序盤戦で競争力を発揮できないことはすぐに明らかになった」

    「だから前半戦は開発を行わないという苦しい決断を下した。それによって他チームが開発を進めれば、差がさらに広がることも理解していた」

    「しかし、それによってチームの体制を整え、将来へ向けたさまざまなシステムを構築し、2026年型マシンを本格的に研究できるようになった。2026年のマシンは非常に短い期間で完成させなければならなかったからだ」

    「一歩引いてプレッシャーを和らげ、本当の問題を理解する時間を持てた。冬の間は自分たちに過度なプレッシャーをかけ過ぎていたと思う」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    狙いは2027年への土台作り
    ニューウェイは、ハンガリーGPのアップグレードを中期計画の第一段階、オランダGPを第二段階と位置付け、その先に2027年シーズンを見据えた長期的な改革があると説明した。

    「ハンガリーで第1段階、ザントフォールトで第2段階のアップグレードを予定している。当時は中期的な計画だったが、今ではもう短期的な課題になっている」

    「そして長期的には、この冬を通じて2027年シーズンへ向けてチームをより強い体制にするための決断を進めている」

    「皆さんの忍耐と理解に感謝している。我々にとっても、パートナーにとっても現在のパフォーマンスを見るのは非常につらいことだ。しかし、この苦しい時期が遠い過去の記憶になることを願っている」

    ハンガリーGPで投入されるアップグレードは、2026年シーズンで最も注目される技術アップデートの一つとなる見込みだ。優勝争いへ一気に浮上することは期待されていないものの、前半戦を犠牲にした開発戦略が正しかったことを証明できるかどうかが、大きな焦点となる。もし期待した効果が得られなければ、ニューウェイが認めた「ドライバーとの対話不足」は、アストンマーティンが抱える問題の一端に過ぎなかったことになるだろう。

    【関連】
    ・アストンマーティンF1 アロンソ「ハンガリーのアップグレードだけでは不十分」

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1への信頼喪失か 決裂説が加速

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1への信頼喪失か 決裂説が加速

    マックス・フェルスタッペンとレッドブル・レーシングの関係が、イギリスGPを境に決定的な局面を迎えた可能性がある。元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、フェルスタッペンがチームへの信頼を失ったとの見方を示し、マクラーレンとの接触も進んでいると語った。

    一方で、レッドブル・レーシングではリヤウイングの相次ぐトラブルやパワーユニット運用を巡る対立も表面化しており、フェルスタッペンの去就を巡る憶測は一段と加速している。

    ラルフ・シューマッハ「フェルスタッペンはレッドブルへの信頼を失った」
    イギリスGP後、マックス・フェルスタッペンの将来を巡る憶測が強まるなか、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは、レッドブル・レーシングとの関係は修復が難しい段階に入ったとの見解を示した。

    シューマッハはSky Deutschlandで次のように語っている。

    「噂はますます強まっている」

    「パドックでは、この関係は部分的に、あるいは完全に壊れてしまったという話が広がっている」

    過去にもフェルスタッペンがメルセデス移籍を検討しているとの報道はあったが、今回は状況が異なるという。

    「これまでは最後までチームを信じていて、離れるつもりはなかった」

    「でも先週末ですべてが変わった。マックスはチームへの信頼を失ったと思う。そして、おそらくチーム側も同じだ」

    チーム内の混乱が開発にも悪影響
    シューマッハは、現在の不安定な状況がレッドブル・レーシング全体に悪影響を及ぼしていると指摘した。

    「信頼を取り戻そうと話し合いばかりしていると、本当に解決すべき問題への集中力を失ってしまう」

    「今まさに、その状況になっていると思う」

    さらに、チーム首脳陣にも大きな負担がかかっていると説明した。

    「オリバー・ミンツラフは今、世界で最も忙しいスポーツ責任者だろう」

    「マックス・フェルスタッペンがいて、その契約条項がダモクレスの剣のようにチームの頭上にぶら下がっている」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    リヤウイング問題とPU判断が対立を深刻化
    今回の緊張関係の背景には、シルバーストンで新品パワーユニットを投入しなかったチーム判断への不満と、2週連続で発生したリヤウイングのトラブルがある。

    フェルスタッペンは、リヤウイングの故障について「危険だ」と公然と批判していた。

    さらにFIAは、レッドブル・レーシングが採用する「マカレナ」仕様のリヤウイングについて調査を強化しているとされる。チーム代表ローラン・メキースも、2週連続のトラブルを受け、このコンセプトを放棄する可能性を否定していない。

    元レッドブルドライバーのロベルト・ドーンボスも『Pit Talk』ポッドキャストで問題の深刻さを認めた。

    「7日間でこれほど重大なミスを2回も起こしたなら、大きな問題だ」

    「これはドライバーの責任ではなく、完全にマシン側の問題だ。率直に言って、安全面でも危険だ」

    マクラーレン移籍説がさらに加速
    シューマッハは、フェルスタッペンの移籍先候補としてアストンマーティンとマクラーレンを挙げたが、現時点ではマクラーレンとの交渉が進んでいるとの見方を示した。

    「私の見方では、彼は今マクラーレンと話し合っている」

    「水面下ではすでに交渉が進んでいて、オファーもあると聞いている」

    一方、その行方はオスカー・ピアストリの契約状況にも左右される可能性がある。ピアストリには契約解除条項の存在が報じられており、レッドブル・レーシングとの関係を問われたマネージャーのマーク・ウェバーは以前、Sport1に対して「どうなるかは分からない」と意味深なコメントを残した。

    その後ウェバーは報道内容を否定したものの、シューマッハはフェルスタッペンとピアストリによる事実上のトレードが実現する可能性も、もはや排除できないとの見方を示している。

    レッドブル・レーシング内部の不安定な状況が続くなか、フェルスタッペンの去就を巡る憶測は一段と加熱している。今後のチームの対応やリヤウイング問題への対策、そして契約条項の行方が、2027年以降のF1勢力図を左右する大きな焦点となりそうだ。

  • ルイス・ハミルトン F1新PU規則の複雑さを指摘「ファンも僕たちも理解が難しい」

    ルイス・ハミルトン F1新PU規則の複雑さを指摘「ファンも僕たちも理解が難しい」

    2026年から導入されたF1の新パワーユニット(PU)規則について、ルイス・ハミルトンは「ファンにとって理解しづらいだけでなく、ドライバー自身にとっても難しい」と語り、現在のエネルギーマネジメントがレースやドライビングに大きな影響を及ぼしていると説明した。

    2026年のレギュレーションではMGU-Hが廃止され、電力回生はブレーキングやアクセルオフ時にほぼ依存する形へ変更された。

    その結果、ドライバーは1周を通してバッテリー残量を常に管理する必要があり、従来とは異なる走り方が求められている。

    MGU-H廃止で一変したエネルギーマネジメント
    2026年のF1では、排気ガスからエネルギーを回収していたMGU-Hが廃止された。一方でMGU-Kの出力は350kWまで大幅に引き上げられ、パワーユニットは内燃機関と電力をほぼ50対50で使用する設計となっている。

    そのため、エネルギー回収はブレーキングやアクセルオフ時、さらに新たな「スーパークリッピング」モードによって行われるようになり、ドライバーは1周を通じてバッテリー残量を細かく管理しなければならない。

    予選でもブレーキングポイントのかなり手前からアクセルを戻して回生を行い、次のストレートで十分な電力を使える状態を作る必要がある。

    ハミルトン「限界まで攻めるほど不利になる」
    マイアミGP期間中に収録され、後日公開された『StarTalk』の動画でハミルトンは、新規則の難しさについて次のように語った。

    「ファンが完全に理解するのは本当に難しいし、僕たち自身にとっても理解が難しいんだ。F1カーを運転するときの究極の目標は、常に限界まで攻めることだからね」

    「本来ならコーナーを速く走れば、その分だけライバルよりタイムを稼げるはずなんだ」

    「でも今は使えるバッテリー量に限りがあるから、アクセルを戻している間は常に充電し、アクセルを踏んでいる間はその電力を使っている」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    「リスクを取るほど後でペナルティになる」
    ハミルトンは、MGU-H廃止によって生まれた新たなジレンマにも言及した。

    「今年はMGU-Hがなくなったことで充電量が少なくなっている。それが少し分かりにくいところなんだ」

    そして、高速コーナーで全開走行した場合の影響について、次のように説明した。

    「高速セクションを全開で走り抜けて、より思い切ってリスクを取ってコーナーを速く通過すると、その後で十分に充電できなくなってしまう」

    「つまり、速く走ろうとすればするほど、その後にペナルティを受けるような状態になっているんだ」

    従来はMGU-Hがターボから継続的にエネルギーを回収していたため、ドライバーは限界まで攻めながらも比較的安定して電力を確保できた。しかし2026年型パワーユニットではその仕組みがなくなり、「攻めること」と「エネルギーを蓄えること」のバランスがこれまで以上に重要になっている。

    こうした特徴についてハミルトンは、ファンだけでなくドライバー自身も完全には把握し切れていない複雑なシステムだと率直な思いを明かした。

  • ガブリエル・ボルトレト アロンソに異論「2026年F1は魔法を失っていない」

    ガブリエル・ボルトレト アロンソに異論「2026年F1は魔法を失っていない」

    ガブリエル・ボルトレトが、2026年F1マシンを厳しく批判した恩師フェルナンド・アロンソとは異なる見解を示した。アロンソが「ドライバーの才能が追い抜きに影響しなくなった」と主張する一方で、ボルトレトは「F1は魔法を失っていない」と反論し、新時代のレギュレーションへの適応が必要だと語った。

    アウディF1の若手ドライバーであるボルトレトは、アロンソが設立したマネジメント会社「A14マネジメント」に所属している。それでも、恩師への敬意を示しながら、自身の考えを率直に明かした。

    アロンソの批判に異論「F1は魔法を失っていない」
    シルバーストンでアロンソは、2026年型マシンではバッテリーのエネルギー展開が追い抜きの決定要因となり、ドライバーの技術や勇気が以前ほど重要ではなくなったと主張した。

    「前のクルマを追い抜くのに、ドライバーの技術や才能は必要ない」

    「誰かをブレーキングで抜く必要もないし、アウト側から仕掛ける必要もない。リスクを負う必要もない」

    「ただボタンを押すだけだ」

    しかし、ボルトレトはこうした見方に同意しなかった。

    「このスポーツが魔法を失ったとは思わない」

    「今でもコプス・コーナーは時速280kmで走っているし、そこで一瞬アクセルを戻さなければならない」

    「確かに、以前のグラウンドエフェクト以前のマシンのように全開で駆け抜ける感覚とは違う。でも、それは単に違うというだけなんだ」

    「文句を言っても2030年まで続く」
    ボルトレトは、2026年から始まった新時代を受け入れるべきだと強調した。

    「2026年型マシンで、僕たちは新しい章を開いた」

    「それでもまだ不満を言う人がいるなら、もう慣れるしかないと言いたい。だって、このルールは2030年まで続くんだから」

    「つまり、3年間ずっと文句を言い続けるつもりなのかい?」

    「これが現実なんだ」

    「マシンは今でも十分に楽しい。ただ以前とは違うだけだ。僕たちは適応しなければならない。それが人生というものだ」

    ガブリエル・ボルトレト

    恩師アロンソへの感謝は変わらず
    ボルトレトはアロンソ率いるA14マネジメントに所属しており、今回の発言は恩師と異なる立場を示したことで注目を集めている。

    それでも、アロンソへの感謝の気持ちは変わらないと強調した。

    「アロンソとA14は、僕にとって本当に大きな存在だった」

    「彼らは僕に良いチームでF3へ参戦する機会を与えてくれたし、その後はF2でも良いチームを用意してくれた。そしてF1への扉も開いてくれた」

    「僕は彼らにいつまでも感謝し続ける」

    さらに、現在のF1で最も知性的なドライバーとしてアロンソの名を挙げた。

    「その点では、フェルナンド・アロンソは誰よりも先を行っている」

    ボルトレトは恩師の功績を高く評価しつつも、2026年レギュレーションについては異なる考えを示した。新世代ドライバーらしく「変化を受け入れ、適応することが重要だ」との姿勢を鮮明にしている。

  • セルジオ・ペレス「僕たちがいなければアストンマーティンF1は存在していなかった」

    セルジオ・ペレス「僕たちがいなければアストンマーティンF1は存在していなかった」

    セルジオ・ペレスが、ポッドキャスト『High Performance』でフォース・インディア時代の経営危機について語り、自身とマネージャーの判断が現在のアストンマーティンF1誕生につながったと明かした。

    当時、深刻な資金難に陥っていたフォース・インディアは破産の危機に瀕していたが、ペレスらがチームを管財人管理(administration)へ移行させたことで買収への道が開かれたという。

    「アストンマーティンは存在していなかった」
    ペレスは、フォース・インディアが財政難に陥っていた当時を振り返り、チームは給与の支払いさえ滞る状況だったと明かした。

    「本当に最後の最後だった。法律のことは何も知らなかったし、チームは1年間ずっと僕の給料を払えなかった。でも、それが普通になっていたんだ。少し遅れているだけだと思っていた」

    しかし、状況は想像以上に深刻だった。

    「マネージャーから、支払いを受けられていないサプライヤーが会社の清算を求める申し立てを行ったと聞かされた。つまり会社を閉鎖できるということで、チーム全員が仕事を失うことになる」

    そこでペレスとマネージャーのジュリアン・ジャコビ氏は、清算ではなく管財人管理へ移行させる手続きを進めたという。

    「僕とマネージャーのジュリアンで動いた。もし管財人管理に移していなければ、チームは破産していた。当時のフォース・インディア、つまり今のアストンマーティンは存在していなかっただろう」

    「その後、90日以内に買い手を探すことになり、幸運にもローレンス・ストロールが現れてチームを買収した」

    フォース・インディアは2018年にローレンス・ストロール率いるコンソーシアムに買収され、翌年レーシングポイントへ改称。2021年からはアストンマーティンとして参戦している。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    レースの合間に弁護士と会議
    ペレスは、チーム存続のための手続きがレースウイーク中にも進められていたことを明かした。

    「本当に信じられない状況だった。夏の間ずっと、レースのたびにこの問題が続いていた。マシンに乗る直前まで弁護士と話をしていたけれど、法律のことなんて全然分からなかった」

    「今ならChatGPTに『F1チームを管財人管理にする方法』と聞けるけど、当時はそんなものはなかったからね」

    予選直前や決勝前にも法律関係の打ち合わせが続き、本来ドライバーが集中すべきレース準備との両立は極めて困難だったという。

    「あるレースでは予選直前まで弁護士と会っていたし、決勝前もエンジニアではなく別の会議に出ていた。それでもチームを救うためにやらなければならなかった」

    スタッフに自ら説明した
    一方で、「ドライバーがチームを管財人管理へ追い込んだ」という印象を与えることも懸念していたという。

    「聞こえ方は良くない。ドライバーがチームを管財人管理にしたように思われてしまうからね」

    そこでペレスは、自らチームスタッフ全員へ事情を説明した。

    「みんなに『僕は皆のためにやっている。このままだと全員が仕事を失ってしまう。だから、この方法しかなかったんだ』と話した」

    「仕組みを説明すると、みんな安心してくれた。でも管財人管理の期間中は本当に先が見えず、不安しかなかった」

    現在のアストンマーティンにつながる決断
    結果として、フォース・インディアは破産を免れ、ローレンス・ストロールによる買収が実現。その後、レーシングポイントを経て現在のアストンマーティンF1へと発展した。

    ペレスは当時、レースと並行して法的手続きやスタッフへの説明にも追われながらチーム存続に尽力していたことを振り返り、「あの決断がなければ今のアストンマーティンは存在していなかった」と、自身にとっても忘れられない経験だったと語っている。

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