カルロス・サインツJr.は、2026年F1スペインGPで初開催を迎えるマドリンクについて、ウィリアムズのジェームス・ボウルズ代表が表現した“マシンキラー”という評価に慎重な見方を示した。
事前に行われたFIA F3のテストでは2日間で19回もの赤旗が発生し、3台のシャシーと6台のサスペンションが損傷。だが、サインツJr.は、それがそのままF1マシンにも当てはまるかどうかは実際に走ってみなければ分からないと考えている。
「マシンキラーは今のところF3の話」
マドリンクではF1初開催に先立ってF3による2日間のテストが実施されたが、そこで相次いだアクシデントが大きな話題となった。
テストでは計19回の赤旗が提示され、3台のシャシーが破損したほか、6台にサスペンションの損傷が発生。これを受け、ボウルズはマドリンクについて「マシンを壊すサーキット」と警告していた。
しかし、ウィリアムズのドライバーであり、地元マドリード出身でもあるサインツJr.は、この評価をF1にもそのまま当てはめるのは早いと語った。
「“マシンキラー”というのは、今のところF3マシンについての話だと思う」
「F1でも“マシンキラー”になるのかどうかは、これから見てみないと分からない」
一方で、マドリンクそのものが非常に難しいサーキットになることには疑いを持っていない。
サインツJr.はすでにウィリアムズのシミュレーターで新コースを走行しており、その難易度は予想以上だったという。
「はっきりしているのは、非常に複雑で、とてもスペクタクルなサーキットだということだ」
「シミュレーターで走った後、僕たちはみんな、その複雑さに驚いた。どれだけ難しくなるのかということにも驚かされた」

F3テストでは19回の赤旗
マドリンクの難しさを象徴しているのがF3テストでのアクシデントの多さだ。
2日間を通じて10人のドライバーがウォールに接触し、ターン5~6の高速シケインやブラインドとなるターン7、ウォールに囲まれたターン17など、特定の1カ所だけではなくコース各所で事故が発生した。
そのため、F1でもドライバーが限界を探る金曜日のフリー走行から赤旗や黄旗が相次ぐ可能性が指摘されている。
サインツJr.自身も、F3テストの結果とコースレイアウトを踏まえ、F1スペインGPではセーフティカーや赤旗、予選での黄旗が発生する可能性が高いと予想している。
最大の特徴「ラ・モヌメンタル」
マドリンクを象徴するセクションが、大きなバンク角を持つ「ラ・モヌメンタル」だ。
24%のバンクを備えたこのコーナーでは長時間にわたって高いGがかかり、ボウルズはタイヤだけでなく油圧系を含むマシン全体にとって大きな試練になると指摘している。
ピレリの分析でも、その負荷の大きさが示されている。ラ・モヌメンタルでタイヤに加わるエネルギーは、同じくバンクを持つザントフォールトのコーナーより20~30%高くなると予想されている。
それでもサインツJr.は、こうした難しさをマドリンクの欠点とは考えていない。むしろ新しいF1サーキットに独自の個性を与える要素として前向きに捉えている。
「少なくとも、その点ではキャラクターがあって、難しさのあるサーキットになると思う。ただカレンダーに追加されただけのサーキットではない」
「もし難しすぎるとか、どこかのコーナーや縁石を変えなければならないということになれば、これから何年かかけて改善していく時間はある」
マドリンクがF3だけでなくF1にとっても本当に“マシンキラー”となるのか。それともF1ドライバーとF1マシンなら問題なく攻略できるのか。サインツJr.が指摘するように、その答えはF1スペインGPの最初のフリー走行で明らかになりそうだ。
