カテゴリー: 自動車ニュース

  • レイズ 松井沙麗と元ウィリアムズF1メカニック白幡勝広がアンバサダー就任

    レイズ 松井沙麗と元ウィリアムズF1メカニック白幡勝広がアンバサダー就任

    レイズは、レーシングドライバーの松井沙麗と、元ウィリアムズF1チームのメカニックである白幡勝広が公式アンバサダーに就任したと発表した。若手ドライバーの挑戦支援と、F1の現場で培われた知見の活用を通じて、モータースポーツ分野でのブランド価値向上を図る。

    今回の起用は、次世代を担う人材の育成と、競技の最前線で培われた経験をものづくりや情報発信へ還元していくという、レイズの姿勢を示すものでもある。

    現役ドライバーとF1経験者の両面からブランドを支える体制は、製品開発やイベント展開にも広がっていきそうだ。

    15歳の松井沙麗を公式アンバサダーに起用
    レイズは、松井沙麗について、ウィリアムズ・ドライバー・アカデミーに選出された実績を持ち、国内外のレースシーンで活躍するレーシングドライバーだと紹介した。

    F1、インディ500、WECへの出場を目標に挑戦を続ける姿勢については、モータースポーツの新たな価値創出を担う存在として大きな可能性を有していると評価している。

    また、同社は次世代を担う若手人材の挑戦を支援し、モータースポーツ業界の発展に寄与していくことも重要な役割だと認識していると説明した。今後は公式アンバサダーとして、モータースポーツの現場で培った視点を生かした情報発信やイベント出演、製品開発へのフィードバックなど、多岐にわたる活動を通じてブランド価値の向上に寄与するとしている。

    国内外で実績を重ねてきた松井沙麗
    松井沙麗は2010年10月26日生まれの15歳。5歳でレーシングカートを始め、ジュニア時代から国内レースで実績を重ねてきた。

    2018年にはハルナカップ・コマー60クラスで女性初のシリーズチャンピオンを獲得。2020年にはJAFジュニアカート選手権FP-Jr cadets部門で女性初優勝を果たすなど、早くから頭角を現してきた。

    その後も各カテゴリーで優勝やシリーズタイトルを獲得し、2024年にはウィリアムズ・ドライバー・アカデミーに選出。海外レースでもWSKスーパーマスターシリーズで2位、チャンピオンズ・オブ・ザ・フューチャー・アカデミー・プログラム(UAE)で3位に入るなど結果を残している。2026年からはKONDO RACINGよりKYOJO CUPに参戦予定となっている。

    元ウィリアムズF1メカニック白幡勝広も就任
    レイズはあわせて、元ウィリアムズF1チームのメカニックである白幡勝広の公式アンバサダー就任も発表した。

    白幡勝広は2006年から2022年までウィリアムズF1チームでメカニックとして従事し、F1の現場でレースに携わってきた人物とされる。レイズは、F1という極限の現場における思想や精度へのこだわりは、同社のものづくりの姿勢と高い親和性を持つと説明。その豊富な知見と経験は、同社と共通する部分もあり、新たな価値を発信していく上で大きな可能性を有していると評価した。

    今後は公式アンバサダーとして、モータースポーツの知見を生かした情報発信やイベント出演、製品開発に対するフィードバックなど、幅広い活動を通じてブランド価値向上に寄与していく。

    F1経験を社会へ還元する白幡勝広
    白幡勝広は1973年生まれ、千葉県出身。ウィリアムズF1チームでメカニックおよびピットクルーとして活動し、世界最高峰の現場で実務経験を積んだ。

    現在はメディア出演や技術解説、講演などを通じて、F1の現場で培った知見を社会に還元している。極限環境におけるパフォーマンスの発揮、事前準備の重要性、高度なチームワークについて、実体験に基づく示唆を提供している。

  • ホンダ 四輪電動化戦略を見直し EV3車種中止で通期赤字見通し

    ホンダ 四輪電動化戦略を見直し EV3車種中止で通期赤字見通し

    ホンダは、四輪電動化戦略の見直しに伴い、北米で生産を予定していたEV3車種の開発・発売中止などを決定し、2026年3月期の通期連結業績予想を大幅に下方修正した。

    営業利益は従来予想の5500億円から2700億円の赤字~5700億円の赤字へ修正され、親会社の所有者に帰属する当期利益も4200億円の赤字~6900億円の赤字を見込む。

    ホンダは今後、米国でのEV市場の伸び鈍化を踏まえ、四輪事業の立て直しに向けてハイブリッド車強化へ軸足を移す方針だ。

    EVシフト見直しの背景
    ホンダはこれまで、「2050年にHondaの関わる全ての製品と企業活動を通じたカーボンニュートラルの実現」を掲げ、特に乗用車を中心とした小型モビリティでは、長期的にEVが最適解であるとの考えから電動化を進めてきた。

    その一方で、米国での関税政策の変更によるICE/ハイブリッド車事業への影響や、EV開発へのリソースシフトによるアジアでの商品競争力低下が重なり、直近では四輪事業の収益性が悪化していた。

    さらに、米国では化石燃料に対する規制緩和やEV補助金の見直しによってEV市場の拡大スピードが鈍化したほか、中国やアジアでは顧客価値の中心が燃費や室内空間といったハードウェアから、ADASなどを含むソフトウェア領域へ移行。こうした変化の中で、新興EVメーカーが短期間での開発力やSDV領域を強みに急速に台頭し、競争環境が一段と厳しくなった。

    ホンダは、こうした事業環境の変化に柔軟に対応できなかったことや、関税影響によるICE/ハイブリッド車の収益悪化などが重なり、四輪事業が極めて厳しい収益状況に陥ったとしている。

    北米EV3車種の中止を決定
    こうした状況を踏まえ、ホンダは収益改善策を検討してきたが、EV需要が大幅に減少している現状で生産・販売を開始すれば、将来にわたってさらなる損失拡大を招く恐れがあると判断した。

    その結果、米国で生産を予定していた「Honda 0 SUV」「Honda 0 Saloon」「Acura RSX」の3車種について、開発・発売の中止を決定した。

    これに伴い、これら3車種の生産に使用予定だった有形固定資産・無形資産の除却損失および減損損失、販売や開発中止に伴う追加支出に関する損失などを計上する見込みとなった。

    加えて、中国での競争激化を踏まえて回収可能性を見直した結果、中国の持分法適用投資に対する減損損失なども発生する見通しだ。

    ホンダ技研工業

    最大2兆5000億円の追加費用試算
    ホンダは2026年3月期連結業績において、8200億円~1兆1200億円の営業費用、1100億円~1500億円の持分法による投資損失を計上する見込みとしている。

    また、個別業績では3400億円~5700億円の特別損失を計上する見通しだ。

    これらは現時点での概算値であり、2026年3月期連結業績および個別業績で確定する予定としている。さらに来期以降の連結業績でも、四輪電動化戦略の見直しに関連した追加費用または損失が発生する可能性があり、2026年3月期の損失と合わせて最大2兆5000億円になると試算している。

    ただし、この金額は現時点で入手可能な情報と一定の仮定に基づく概算値であり、実際の計上額は異なる可能性があるとしている。

    配当予想は据え置き
    業績予想は大幅に悪化するものの、ホンダは配当予想については変更しない。

    同社は安定的・継続的な配当を実現するため、DOE(株主資本配当率)を還元指標としており、今回の通期連結業績予想の修正後もその方針を維持する考えを示した。

    今後はハイブリッド車強化へ
    今後の四輪事業では、急激な事業環境の変化に対応するため、戦略枠組みの再整理と競争力の再構築を進める。

    米国でのEV市場拡大の鈍化を踏まえてリソース配分を見直し、ハイブリッド車を強化する方針だ。国別では、日本と米国に加えて市場拡大が見込まれるインドで事業を強化し、モデルラインアップ拡充やコスト競争力強化を進める。その他のアジア各国でも、次世代ハイブリッド車の投入やリソース配分見直しによって競争力を高めていく。

    また、事業規模に見合った固定費体質の実現にも取り組み、EV投入については収益性や需要動向とのバランスを見ながら、長期的視点で柔軟に進めるとしている。

    四輪事業の中長期戦略再構築の詳細については、5月に会見で発表する予定だ。

    2026年3月期業績予想を大幅下方修正
    2026年3月期の通期連結業績予想は、売上収益を2兆1100億円で据え置いた一方、利益項目は大幅に引き下げた。

    営業利益は従来の5500億円から、5700億円の赤字~2700億円の赤字へ修正。税引前利益は6500億円の赤字~3100億円の赤字、当期利益は6300億円の赤字~3600億円の赤字、親会社の所有者に帰属する当期利益は6900億円の赤字~4200億円の赤字を見込む。

    基本的1株当たり当期利益も、従来予想の75円05銭から、172円62銭の赤字~105円07銭の赤字へ修正された。

    参考として、前期実績の2025年3月期は、売上収益が21兆6887億6700万円、営業利益が1兆2134億8600万円、親会社の所有者に帰属する当期利益が8358億3700万円だった。

    役員報酬も自主返上・減額
    今回の損失計上と業績予想修正を受け、一部役員については2027年3月期の報酬を自主返上する。

    代表執行役社長および代表執行役副社長は月度報酬の30%を3か月分、経営会議メンバーおよび四輪事業に関係する執行役常務は月度報酬の20%を3か月分、それぞれ自主返上する。

    また、代表執行役社長と代表執行役副社長の2026年3月期の業績連動型STIについては不支給とする。この結果、代表執行役の年間報酬は基準額に対して25~30%の減額となる。

    今回の見直しは、ホンダが進めてきたEVシフトを完全に止めるものではないが、少なくとも足元では四輪事業の収益回復を優先し、ハイブリッド車を中心とした現実路線へ大きく舵を切る内容となった。5月に予定される中長期戦略の説明では、その具体策と再成長への道筋が焦点になりそうだ。

  • トヨタ自動車、近健太氏が社長就任 現職の佐藤恒治氏は副会長就任

    トヨタ自動車、近健太氏が社長就任 現職の佐藤恒治氏は副会長就任

    トヨタ自動車は2月6日、2026年4月1日付の役員人事および第122回定時株主総会後の取締役体制について発表した。

    執行役員の近健太が社長およびChief Executive Officer(CEO)に就任し、現職の代表取締役社長である佐藤恒治は、代表取締役副会長に就くとともに、新設されるChief Industry Officer(CIO)を兼務する。

    今回の人事では、佐藤が副会長・CIOとしてトヨタにとどまらず産業全体に軸足を置き、近が社長・CEOとして社内経営に専念する新たなフォーメーションへ移行する。トヨタはこの体制変更について、経営スピードの向上と、「産業報国」という使命を果たすための体制整備が目的だとしている。

    背景には、自動車産業を取り巻く事業環境の厳しさがある。国際競争力強化に向け、業界連携を実践的に加速する必要がある中で、佐藤が日本自動車工業会の会長として果たす役割の重要性が高まっている。また、佐藤は2025年5月に経団連副会長に就任しており、日本の産業競争力強化に向けた政策提言や産業連携の推進も期待されている。

    一方でトヨタ社内では、「もっといいクルマをつくり続ける」ための基盤となる「稼ぐ力」の向上や損益分岐台数の改善が喫緊の課題となっている。機能分業にとどまらず、バリューチェーン全体を見据えた改革が求められる中、Chief Financial Officerとして収益構造改善を主導してきた近が、その役割を担うことになる。近は、ウーブン・バイ・トヨタでの経営経験も含め、機能を超えた経営に携わってきた。

    トヨタでは、経営トップの人事を長期的視点で検討すべき重要テーマと位置付け、役員人事案策定会議において将来の候補者検討を継続してきた。昨年10月には、日本自動車工業会から佐藤に対し、次期会長就任の要請があり、取締役会は2026年1月からの会長就任を承認している。

    これを受け、トヨタの執行トップ、自工会会長、経団連副会長という役割を同時に担うことの影響について議論が行われ、個々の特性と環境変化を踏まえた最適な体制として今回の人事案がまとめられた。2月6日の取締役会で提案され、決議された。

    4月1日付の役職変更では、佐藤恒治が代表取締役副会長およびChief Industry Officerに、近健太が社長およびChief Executive Officerに就任するほか、宮崎洋一が代表取締役副社長およびChief Financial Officerに就く。

    また、第122回定時株主総会後には、佐藤恒治が取締役を退任し、副会長・Chief Industry Officerとしての役割に専念する予定となっている。新たに近健太が代表取締役社長として取締役に選任される予定で、これらは株主総会での承認および総会後の取締役会を経て正式決定される。

  • マクラーレン、F1王座10冠を記念した10台限定アルトゥーラ・スパイダー発表

    マクラーレン、F1王座10冠を記念した10台限定アルトゥーラ・スパイダー発表

    マクラーレン・オートモーティブは、マクラーレン・レーシングが2025年シーズンに達成した2年連続、通算10回目のF1コンストラクターズ・チャンピオンシップ制覇を記念し、特別仕様車「マクラーレン・アルトゥーラ・スパイダー MCL39チャンピオンシップ・エディション」を発表した。製作台数は10台限定で、マクラーレンの顧客に向けて提供される。

    このアルトゥーラ・スパイダー MCL39チャンピオンシップ・エディションは、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)が手がけるビスポークモデルであり、2025年シーズンを戦ったF1マシン「MCL39」へのオマージュとして誕生した。

    マクラーレンがF1で積み重ねてきた歴史と、10回目のコンストラクターズ・タイトル獲得という節目を祝う、極めてエクスクルーシブな一台である。

    「マクラーレンは、それぞれのお客様の特別なライフスタイルに調和する厳選された体験と、F1レースの興奮とが融合しているブランドです。ファンがこのブランドに抱くつながりを拡げ、感情を超えて実際に触れることにより、マクラーレンの歴史の一部となれるようにしたいと考えました」

    と、マクラーレン・オートモーティブ最高コマーシャル責任者のヘンリク・ウィルヘルムスマイヤーは述べている。

    マクラーレン F1

    エクステリアは、MSOビスポークによる手作業のペイントが施され、ミャンオレンジとオニキスブラックを組み合わせた特別なリバリーを採用。2025年にコンストラクターズとドライバーの両タイトルを獲得したMCL39を想起させる仕上がりとなっている。ボディ各所には10回目のワールドコンストラクターズ・チャンピオンシップ獲得を記念するモチーフが散りばめられ、“10”のグラフィックには10個の星と、これまでにタイトルを獲得したマクラーレンの各マシンのシルエットが精巧に刻まれている。

    足元には、グロスブラック仕上げの10スポーク スーパーライトウェイト Dynamo鍛造アロイホイールを装着。ブラック・パックの装備に加え、ブラックのマクラーレン・ロゴを配したミャンオレンジのブレーキ・キャリパー、ステルス・バッジ・パック、ステルス・エグゾースト・フィニッシャーを備えたスポーツ・エグゾーストが組み合わされる。

    マクラーレン アルトゥーラ・スパイダー MCL39チャンピオンシップ・エディション

    インテリアもMSOビスポーク仕様となり、マクラーレンオレンジで刺繍された専用の“10”ヘッドレストや、“10”をあしらったミャンオレンジの12時位置ステアリング・マーカーが特徴だ。センターコンソールにはフレーム付きのカスタム・ケースメント・プラークを装着し、10台限定モデルとしての特別性を明確に示している。

    素材には、パフォーマンス・カーボン・ブラック・アルカンターラとジェット・ブラック・ナッパレザーを採用し、マクラーレン・ビジョンオレンジのパイピングがアクセントとして加えられる。エクステンデッド・サテン・カーボンファイバー・シルフィニッシャーには、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリによる直筆サインが入る。

    さらに、すべてのアルトゥーラ・スパイダー MCL39チャンピオンシップ・エディションには、ラゲッジコンパートメント内にカスタム・トラックレコード・プラークが装備され、2025年シーズンにおけるマクラーレンの優勝数、ポールポジション、ファステストラップの記録が刻まれる。オーナーには、超限定版の2025年F1コンストラクターズ選手権記念品も贈呈される。

    マクラーレン・レーシングがサーキットで大きな成功を収めたのと同様に、2025年はマクラーレン・アルトゥーラおよびアルトゥーラ・スパイダーにとっても記念すべき年となった。主要な自動車アワードで高い評価を受け、次世代ハイパフォーマンス・ハイブリッド・スーパーカーとしての地位をさらに確固たるものとしている。

    このアルトゥーラ・スパイダー MCL39チャンピオンシップ・エディションは、マクラーレン・ブランドと、F1における10回目のコンストラクターズ・タイトル獲得というレガシーを、オーナー自身の体験として刻み込むための特別な存在となる。

  • アストンマーティン、F1セーフティカー供給から撤退

    アストンマーティン、F1セーフティカー供給から撤退

    アストンマーティンは、F1におけるセーフティカーおよびメディカルカーの供給契約を更新せず、2025年シーズン終了をもってその役割から撤退することを明らかにした。これにより、2026年シーズンのF1では、メルセデスが全24戦すべてでセーフティカーとメディカルカーを単独で供給する体制に戻る。

    アストンマーティンとメルセデスは2021年以降、セーフティカー業務を分担してきたが、これは1996年から続いていたメルセデスの独占体制を終わらせるものだった。しかし、アストンマーティンとの契約が2025年末で満了したことで、再びメルセデスが全責任を担う形となる。

    アストンマーティンは声明の中で、F1への関与に感謝の意を示している。

    「FIA公式セーフティカーおよびメディカルカーを提供するためのF1との契約は、2025年シーズン終了をもって満了した。F1へのブランド復帰を大きく後押しする機会となり、過去5年間にわたってこの重要な役割を担えたことに感謝している」

    アストンマーティンのセーフティカー供給は、とりわけ初期において議論を呼んだ。最初に投入されたヴァンテージF1エディションは、交代で使用されていたメルセデスAMG GTブラックシリーズと比べて重量が重く、出力も大きく劣るとパドック内で批判され、集団のペースを適切にコントロールできるのか疑問視されていた。

    その懸念が公の場で表面化したのが、2022年F1オーストラリアGPだった。このレースでマックス・フェルスタッペンは、セーフティカーの速度について辛辣なコメントを残している。

    「セーフティカーがあまりにも遅すぎた。まるでカメみたいだった。信じられない」

    「バックストレートで時速140kmしか出ていなかった。壊れたマシンもなかったのに、なぜあんなに遅く走らなければならないのか理解できない。調査する必要がある」

    これを受け、アストンマーティンは改良を重ねた。2024年シーズンには改良型ヴァンテージを導入し、大型ターボチャージャーの採用、冷却性能の向上、新カムシャフトの投入などにより、出力は656馬力まで引き上げられた。

    セーフティカー F1 アストンマーティン

    さらに改良は続き、昨年のF1オランダGPでは、アップグレード版となるヴァンテージSが初登場している。

    セーフティカーに加え、アストンマーティンはメディカルカーとしてDBX707も提供してきた。この高性能SUVは約700馬力を発生し、医療対応車両としてF1の現場を支えてきた。

    2026年シーズンからは、メルセデスがセーフティカーとメディカルカーの両方を全面的に供給する。セーフティカーはAMG GTブラックシリーズ、メディカルカーはメルセデスAMG GT 63 Sをベースとした車両が使用される予定だ。

    なお、セーフティカードライバーを務めるベルント・マイレンダーは引き続きその役割を担う。彼は2000年からこの職務に就いており、F1におけるセーフティカーの象徴的存在であり続ける。

  • 2026年F1マシン:各チームの新車&リバリー発表スケジュール

    2026年F1マシン:各チームの新車&リバリー発表スケジュール

    2026年のF1世界選手権は、4年間続いたグラウンドエフェクト規則が終了し、完全に新しい技術レギュレーションへ移行する節目の年となる。パワーユニットも大きく刷新され、キャデラックの新規参戦とザウバーのアウディ化により、全11チームが新時代のマシン開発に挑む。

    冬季テストは1月26日から30日までスペイン・バルセロナのカタルーニャ・サーキットで行われ、その後2月11日から13日、18日から20日にかけてバーレーン・インターナショナル・サーキットで実施される。

    これらのテストを前に、各チームは新車または新リバリーを披露するチームプレゼンテーションを順次開催する。

    1月15日 レッドブル・レーシング/レーシングブルズ
    レッドブル・レーシングとレーシングブルズは、2026年シーズンに向けたチームプレゼンテーションを、アメリカ・ミシガン州デトロイトで合同開催する。

    レッドブル・レーシングではマックス・フェルスタッペンとアイザック・ハジャーが新リバリーを披露し、姉妹チームであるレーシングブルズではリアム・ローソンとアービッド・リンドブラッドが2026年のカラーリングを公開する予定だ。

    この発表の舞台にデトロイトが選ばれたのは偶然ではない。デトロイトはフォードの本拠地であり、レッドブル・パワートレインズがフォードと共同開発を進めている2026年用F1パワーユニットプロジェクトの正式発表も、このイベント内で行われる。

    1月20日 ホンダ
    ホンダは、2026年F1シーズンに向けたパワーユニットを、1月20日に東京で開催される特別イベントで発表する。この発表は、アストンマーティンとのパートナーシップによるF1正式復帰を前に行われる。

    2026年から導入される新たなパワーユニット規則の下で、ホンダはエンジンサプライヤーとしてF1に復帰する。ホンダは2021年末をもってレッドブルとの提携から正式に撤退していたが、その後は方針を事実上修正し、2025年シーズン終了までレッドブル・パワートレインズに対して技術支援を継続してきた。ただし、この期間においても日本の自動車メーカーとしてF1に正式参戦する立場ではなかった。

    新パワーユニットの発表は、2026年1月20日13時(現地時間)に東京で行われる。イベントには、ホンダ代表執行役社長の三部敏宏、F1のCEOであるステファノ・ドメニカリ、そしてアストンマーティンのエグゼクティブチェアマンであるローレンス・ストロールが登壇する予定となっている。

    1月20日 アウディ
    アウディは2026年からF1に新規参戦するメーカーだが、チームの母体は30年以上F1を戦ってきたザウバーである。

    一方で、F1用パワーユニットを自社開発するのは初の試みとなる。そうした大きな挑戦の第一歩として、アウディは1月20日にドイツ・ベルリンで公式チームプレゼンテーションを開催する。

    この場では、ニコ・ヒュルケンベルグとガブリエル・ボルトレトがドライブする2026年マシンの新リバリーが初披露される予定となっている。

    1月22日 メルセデス
    メルセデスは1月22日に、2026年型マシン「W17」のレンダリング画像をオンラインで公開する。

    この段階では実車は披露されず、あくまでデザインイメージのみの公開となる。

    実際のマシン発表は2月2日に予定されているシーズンローンチイベントで行われ、ジョージ・ラッセル、アンドレア・キミ・アントネッリ、そしてチーム代表トト・ヴォルフが登壇する。このイベントはオンラインで配信される予定だ。

    1月23日 ハースF1チーム
    ハースF1チームは、スペイン・バルセロナでの最初の冬季テスト開始を目前に控えた1月23日、オンライン形式で2026年シーズンの新リバリーを発表する。

    2026年はトヨタとの協力関係がさらに強化されることから、新しいカラーリングにはトヨタの存在感がより強く反映されると見られている。

    一方で、エステバン・オコンとオリバー・ベアマンがドライブする新車そのものの公開時期については、現時点では明らかにされていない。

    1月23日 フェラーリ
    フェラーリは1月23日、イタリア・マラネロで2026年型F1マシンを正式に発表する。

    発表後は、フェラーリの専用テストコースであるフィオラノ・サーキットで、恒例のシェイクダウン走行が行われる予定だ。

    ルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールがドライブする新車の名称については、チーム代表フレデリック・バスールが「それはローンチの一部であり、当日まで明かさない」と語っており、発表当日まで伏せられる。

    1月23日 アルピーヌ
    アルピーヌも1月23日に2026年シーズン用リバリーを発表する。

    ただし、発表の具体的な場所や形式については現時点で明らかにされていない。

    また、2026年からメルセデス製パワーユニットを初めて搭載する新車については、この時点では公開されず、実車発表は後日あらためて行われる予定となっている。

    2月3日 ウィリアムズ
    ウィリアムズは、2026年型F1マシン「FW48」のリバリーを2月3日に公開する。

    この発表は、バルセロナで行われる最初の冬季テスト終了後、バーレーンテスト前に行われる形となる。

    なお、ウィリアムズはバルセロナテストではファン投票によって選ばれた特別カラーリングを使用することが決まっており、本番リバリーはこの日が初公開となる。

    2月8日 キャデラック
    2026年からF1に参戦するキャデラックF1チームは、他チームとは一線を画す方法でリバリー発表を行う。

    キャデラックは、アメリカ・カリフォルニア州サンタクララで開催されるNFLスーパーボウルのテレビCM枠を購入し、その中で2026年リバリーを世界初公開する。

    セルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスという経験豊富なドライバーラインアップを擁する新チームにとって、極めて象徴的なデビュー演出となる。

    2月9日 アストンマーティン
    アストンマーティンは2月9日、2026年型F1マシン「AMR26」を正式に発表する。

    発表場所は現時点では明らかにされていないが、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが新車のアンベールを行う予定だ。

    このAMR26は、ホンダ製パワーユニットを搭載する最初のアストンマーティンF1マシンとなり、チームにとって新たな時代の象徴的存在となる。

    F1 自動車 フォーミュラ1カー 2026年のF1世界選手権

    2026年F1 チームプレゼンテーション日程
    ■ 1月15日
    ・レッドブル・レーシング
     発表内容:リバリー
     場所:アメリカ・デトロイト

    ■ 1月15日
    ・レーシングブルズ
     発表内容:リバリー
     場所:アメリカ・デトロイト

    ■ 1月20日
    ・ホンダ
     発表内容:パワーユニット
     場所:日本・東京

    ■ 1月20日
    ・アウディ
     発表内容:リバリー
     場所:ドイツ・ベルリン

    ■ 1月22日
    ・メルセデス
     発表内容:レンダリング公開
     場所:オンライン

    ■ 1月23日
    ・ハースF1チーム
     発表内容:リバリー
     場所:オンライン

    ■ 1月23日
    ・フェラーリ
     発表内容:新車発表+シェイクダウン
     場所:イタリア・フィオラノ

    ■ 1月23日
    ・アルピーヌ
     発表内容:リバリー
     場所:未定

    ■ 2月3日
    ・ウィリアムズ
     発表内容:リバリー
     場所:未定

    ■ 2月8日
    ・キャデラック
     発表内容:リバリー
     場所:アメリカ・サンタクララ

    ■ 2月9日
    ・アストンマーティン
     発表内容:新車発表
     場所:未定

    冬季テスト日程
    ■ 1月26〜30日:バルセロナ(Circuit de Barcelona-Catalunya)
    ■ 2月11〜13日:バーレーン(Bahrain International Circuit)
    ■ 2月18〜20日:バーレーン(同上)

    2026年のF1は、プレゼンテーションの段階から“新時代”を強く印象づける流れとなっている。どのチームが最もインパクトある第一歩を踏み出すのか、注目が集まる。

  • フェルナンド・アロンソが“15億円超”の超希少車メルセデスCLK GTRを披露

    フェルナンド・アロンソが“15億円超”の超希少車メルセデスCLK GTRを披露

    フェルナンド・アロンソが、極めて希少で“1,000万ドル級”とされるメルセデスを披露した。スペイン人ドライバーが新たに所有しているとみられるのは、伝説的なロードカー「CLK GTR」だ。

    フェルナンド・アロンソは、経済的に成功していることを改めて示す形となった。近年、2度のF1ワールドチャンピオンは、自身のカーマニアとしての一面をたびたびSNSで公開しており、個人コレクションに並ぶ高級車の数々とともに姿を見せている。

    つい最近も、アロンソはアストンマーティンのDBX Sを受け取ったばかりだ。価格は約21万ポンドとされ、多くの人にとっては十分すぎるほどの高級車だが、アロンソのガレージの中では際立った存在とは言い難い。

    例えば、約250万ドル(約3億8,750万円)の価値があるとされるアストンマーティン・ヴァリアントがあるが、それすら今回の一台によって影が薄くなった可能性がある。

    アロンソが新たにコレクションに加えたとみられるのが、正真正銘のメルセデス CLK GTRだ。このマシンは、モータースポーツとロードカーの歴史において、ほとんど神話的な存在とされている。

    CLK GTRは、1990年代後半にホモロゲーションモデルとして開発された特別なスーパーカーで、ル・マンを制したメルセデスの耐久レースカーを直接のベースとしている。生産台数はごくわずかに限られ、現存するロードカーの中でも最も希少なモデルのひとつとされている。

    現在では、CLK GTRは市場で1,000万ドル(約15億5,000万円超)を超える価格で取引されることも珍しくない。

    この個体がアロンソの所有車であることを裏付ける要素として注目されているのが、ナンバープレート「1414」だ。この数字は、アロンソの象徴的なレースナンバー「14」を明確に示唆している。

    オンライン上で出回っている短い映像の中では、アストンマーティンのドライバーであるアロンソ本人が、実際にこのCLK GTRのステアリングを握っている姿が確認できる。

  • エイドリアン・ニューウェイが残した最後のレッドブル RB17が完成形に到達

    エイドリアン・ニューウェイが残した最後のレッドブル RB17が完成形に到達

    レッドブル・アドバンスト・テクノロジーズは、注目を集めてきたハイパーカー「RB17」の最終デザインを公開した。これは、伝説的空力技術者であるエイドリアン・ニューウェイの指揮のもと構想された、サーキット専用マシンの完成形だ。

    ニューウェイはすでにアストンマーティンに移籍しているが、RB17プロジェクトには引き続き深く関与しており、現在は初期テストとミルトンキーンズでの生産準備が進められている段階にある。

    最終デザインで加えられた視覚的・機能的進化
    Top Gearが伝えたところによれば、今回公開された最終デザインでは、フロントに特徴的な「ホッケースティック」形状のLEDライトが新たに採用され、より明確なビジュアルアイデンティティが与えられた。

    あわせて冷却ベントは再設計され、エンジンカバー上にはセイルフィッシュ(カジキ)を思わせる大型フィンが追加されている。サイズ面では、初期プロトタイプより全体的にわずかにコンパクト化されたが、フットプリント自体は現代のF1マシンに近いものとなっている。

    サイドミラーやウインドスクリーンワイパーといった実用的な装備も備えられており、極端なトラック専用車でありながら、実際の走行を強く意識した設計であることがうかがえる。

    レッドブル・RB17

    F1の空白番号を冠する初のRB17
    RB17は、F1のマシン命名において意図的に使われてこなかった「17」という番号を初めて冠したモデルでもある。2シーター構成のカーボンファイバー製ハイパーカーとして、20年以上にわたるF1の技術的知見が凝縮されている。

    パワーユニットには、コスワースが開発した自然吸気V10エンジンを搭載。レブリミットは15,000rpmに達し、スムーズな出力特性とリバースギアのために小型電動モーターが組み合わされている。

    システム全体での最高出力は1,200馬力を超え、車重は900kg未満を目標としている。これにより、F1に匹敵するラップタイムと、最高速350km/h超を実現するとされている。

    エイドリアン・ニューウェイ レッドブル・RB17

    50台限定 生粋のドライバー向けハイパーカー
    RB17の生産台数はわずか50台に限定され、すべてがオーナーごとの完全オーダーメイドとなる。さらに購入者には、世界各地の象徴的なサーキットでの専用トラックデープログラムも提供される予定だ。

    レッドブルは、圧倒的なパフォーマンスと同時に、熟練ドライバーが扱える「アクセシビリティ」にも重点を置いている。ミシュランが専用開発したタイヤやアクティブサスペンションが、強大な空力負荷を制御する役割を担う。

    2025年テスト開始、2026年生産へ
    RB17は2025年にサーキットテスト段階へ移行し、2026年の生産開始が予定されている。F1以外の領域においても、レッドブルのエンジニアリング能力がいかに過激な形で具現化され得るのかを示す、極めてラディカルな存在だ。

    この最終形RB17は、エイドリアン・ニューウェイの設計思想が色濃く刻み込まれた、究極のトラック専用ハイパーカーとして位置づけられている。

  • TOYOTA GAZOO Racing、新型フラッグシップ「GR GT」「GR GT3」を初公開

    TOYOTA GAZOO Racing、新型フラッグシップ「GR GT」「GR GT3」を初公開

    TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は12月5日、新型スポーツカー「GR GT」と「GR GT3」のプロトタイプを正式発表した。両車は“もっといいクルマづくり”を体現するTGRの新たなフラッグシップとして位置づけられ、低重心、軽量・高剛性、空力性能という3つの核を軸に、走りの本質を深く追求している。

    開発にはマスタードライバー・モリゾウ(豊田章男会長)を中心に、片岡龍也、石浦宏明、蒲生尚弥らプロドライバー、さらにジェントルマンドライバーの豊田大輔らも初期段階から関わり、エンジニアと“ワンチーム”で開発を推進した。

    ドライバーの感覚を重視する“ドライバーファースト”の思想が、両車の設計思想の根底にある。

    公道を走るレーシングカー「GR GT」──4L V8ツインターボ+ハイブリッド搭載
    GR GTは、「公道を走るレーシングカー」という明確なコンセプトのもと開発された。
    心臓部となる新開発 4L V8ツインターボ+1モーターハイブリッドは、システム最高出力650ps以上、最大トルク850Nm以上という圧倒的パフォーマンスを目標とする。

    FRレイアウトを採用し、エンジンのドライサンプ化、ユニット配置の最適化などにより、ドライバーの座る位置とクルマの重心を極限まで近づける徹底的な低重心化を実現。これにより、限界域での扱いやすさ、ドライバーとの一体感が大幅に向上している。

    インテリアも人間工学に基づき、視界、操作系、ドライビングポジションに至るまで細部を作り込み、サーキット走行と日常の使い勝手両方に対応する。レーシングカー開発で得られた知見が惜しみなく投入されている。

    GR GTTOYOTA GAZOO Racing GR GT

    トヨタ初の“オールアルミニウム骨格”と空力逆転設計
    GR GT/GR GT3の開発で特筆されるのは、トヨタとして初となるオールアルミニウム骨格の採用だ。

    CFRP(炭素繊維強化プラスチック)や樹脂なども適材適所で組み合わせ、極限まで軽量化しながら高剛性を確保した。

    空力設計では従来のプロセスを完全に反転し、「外装デザイン → 空力検討」ではなく、“空力の理想形”を先に模型化し、それを基準に外装をデザインする逆転の手法を採用。

    WEC参戦で培った空力ノウハウを持つエンジニアとデザイナーが密に連携し、冷却性能・ダウンフォース・ドラッグの最適解を追求した外観を生み出した。

    勝つためのGT3マシン「GR GT3」──誰が乗っても速く、扱える
    GR GT3は、GR GTをベースにFIA GT3規格に合わせて開発されるカスタマーレーシングモデルだ。

    GT3カテゴリーはプロからジェントルマンドライバーまで幅広い層が参戦するため、「誰が乗っても乗りやすい車両特性」が重要とされる。

    GR GT3は、GR GT同様に低重心・軽量高剛性・空力性能の3要素を追求しつつ、耐久レースでも高い信頼性と安定した戦闘力を発揮できるよう開発が続けられている
    。
    加えて、参戦チームがレースを楽しめるよう、TGRはカスタマーサポート体制も強化していく方針だ。

    GR GT3TOYOTA GAZOO Racing GR GT3

    “トヨタの式年遷宮”──LFA直系の知と技を次世代へ
    GR GT/GR GT3は、かつてのTOYOTA 2000GT、Lexus LFAに続くトヨタの象徴的存在として開発されている。

    LFA開発陣の熟練技術を若手へ継承する“式年遷宮”的プロジェクトでもあり、新技術の導入と技能伝承を両立させている。

    開発ではシミュレーターを初期段階から活用し、富士スピードウェイ、ニュルブルクリンクなど世界中で実走テストを重ね、限界領域での性能を徹底的に鍛え上げた。

    “走る・壊す・直す”というTGRの開発哲学のもと、研ぎ澄まされた性能を求め続けている。

    発売は2027年頃を予定──スペックは今後更新へ
    GR GT、GR GT3はいずれも開発途中であり、スペックは今後変更される可能性がある。

    TGRは両車を2027年頃の発売を目指して開発を進めており、詳細は準備が整い次第順次公開していくとしている。

  • トヨタ センチュリークーペを公開 豊田章男会長「日本の誇りを背負うクルマ」

    トヨタ センチュリークーペを公開 豊田章男会長「日本の誇りを背負うクルマ」

    トヨタ自動車は10月29日、東京ビッグサイトで開幕した「ジャパンモビリティショー2025」において、新たなフラッグシップモデル「センチュリークーペ」を世界初公開した。会場ではトヨタグループとして、トヨタ、レクサス、ダイハツ、センチュリーの4ブランドがそれぞれの理念を示す展示を行っている。

    センチュリーは1967年の誕生以来、半世紀以上にわたり日本の最高級車の象徴として受け継がれてきた。今回のクーペはセダン、SUVに続く第3のモデルであり、トヨタが10月に発表した「センチュリーの独立ブランド化」を体現する存在だ。

    今回公開されたセンチュリークーペは、ショーファーカーの伝統を踏襲しつつ、3人乗りレイアウトを採用。助手席を廃し、左後席を大きくスライド可能としたことで、乗員が航空機のファーストクラスのようにゆったりと過ごせる設計となっている。内装には西陣織を採用し、伝統工芸と先進技術を融合。鮮やかなオレンジのボディに両側スライドドアを備える試作車は、会場でも大きな注目を集めた。

    サイモン・ハンフリーズ執行役員は「クーペはSUV、セダンとともにセンチュリーの威厳に趣を与える」と語り、豊田章男会長も登壇してプレゼンテーションを行った。

    トヨタ自動車 豊田章男

    豊田章男会長「センチュリーは“ジャパン・プライド”の象徴」
    壇上に立った豊田章男会長は、「センチュリーは日本を背負って生まれたクルマ」だと語り、自身の言葉で「センチュリー物語」を語った。

    豊田会長は、創業者・豊田喜一郎の「日本人の頭と腕で、日本に自動車工業をつくらねばならない」という志を引き継ぎ、初代主査・中村健也が挑戦した「同じでないこと」という哲学を紹介。
    センチュリーには最新技術とともに、江戸彫金や西陣織といった日本の伝統文化が息づいていると述べた。

    さらに豊田会長は、戦後の日本が失いつつある「誇り」に触れ、「今こそセンチュリーが必要だ」と強調。センチュリーの名に込められた意味を「次の100年をつくる挑戦」と定義し、こう語った。

    「鳳凰は平和な時代にのみ現れる伝説の鳥。センチュリーは世界の平和を願い、日本から“次の100年”をつくるための挑戦です。
    センチュリーはトヨタのブランドの一つではありません。日本の心、“ジャパン・プライド”を世界に発信するブランドとして育てていきたい」

    最後に「ネクスト・センチュリーにご期待ください」と締めくくり、会場からは大きな拍手が送られた。