カテゴリー: 自動車ニュース

  • フェルナンド・アロンソの新たな愛車 クローム仕様のブガッティ・ヴェイロンが納車

    フェルナンド・アロンソの新たな愛車 クローム仕様のブガッティ・ヴェイロンが納車

    フェルナンド・アロンソが、新たな愛車としてブガッティ・ヴェイロン・グランスポーツ・ヴィテッセを手に入れた。モナコで納車された一台は、塗装ではなく磨き上げられたアルミニウムのボディを持つ、世界に1台の特別仕様だという。

    2026年F1シーズンをアストンマーティンで戦うアロンソだが、サーキットを離れれば世界屈指の希少なスーパーカーを所有するコレクターとしても知られる。今回、そのガレージに極めて希少なヴェイロンが加わった。

    世界に1台のヴェイロン・グランスポーツ・ヴィテッセ
    今回アロンソが受け取ったのは、ブガッティ・ヴェイロン・グランスポーツ・ヴィテッセ(シャシー8100)。ワンオフで製作された世界に1台の車両とされている。

    最大の特徴は、鏡のような輝きを放つボディだ。一見するとクローム仕上げに見えるが、実際にはボディワークが塗装されているわけではないという。

    ほぼすべてのボディパネルは、アルミニウムの無垢材から削り出して製作され、その表面を磨き上げることで独特の輝きを生み出している。さらに、製作には溶接を使用していないとされる。

    その希少性もあって、このヴェイロン・グランスポーツ・ヴィテッセの価値は500万~650万ドル(約7億5000万~9億7500万円)と評価されている。

    その姿はモナコで撮影され、写真や動画がSNSで拡散。F1ファンだけでなく、スーパーカーファンからも大きな注目を集めている。


    希少車が並ぶアロンソのコレクション
    ヴェイロン・グランスポーツ・ヴィテッセは、8.0リッターW16クワッドターボエンジンを搭載するヴェイロンの高性能オープントップモデルだ。

    アロンソは以前から希少なロードカーを数多く所有している。コレクションにはメルセデス・ベンツ CLK GTR、アストンマーティン・ヴァリアント、パガーニ・ゾンダなどが含まれており、今回のワンオフ仕様のヴェイロンも、その豪華なラインアップに加わることになった。

    とりわけCLK GTRやゾンダ、ヴェイロンはいずれもコレクター市場で高い評価を受けるモデルであり、アロンソのガレージには自動車史に名を残す希少車が並んでいる。

    SNSでは、アロンソが希少なハイパーカーを次々と集めていることについて、「ポケモンカードのように集めている」といったファンの反応も見られた。

    2026年のF1ではアストンマーティンとともに厳しい戦いを続けているアロンソだが、モナコでのプライベートでは、世界に1台とされる磨き上げられたアルミニウムボディのブガッティ・ヴェイロン・グランスポーツ・ヴィテッセという、特別な一台を新たな愛車として迎え入れた。

  • ランド・ノリス 事故で損傷したフェラーリF40が復活 ハミルトンとの共演期待

    ランド・ノリス 事故で損傷したフェラーリF40が復活 ハミルトンとの共演期待

    ランド・ノリスが、ロンドン市内で自身のフェラーリF40を運転する姿が目撃された。2025年1月に大きな注目を集めた事故から1年半以上を経て、象徴的なイタリア製スーパーカーがついに公道へ復帰したことになる。

    F1王者のノリスは事故のわずか数週間前にこのF40を購入していた。長期間にわたる修復を終え、フェラーリ史を代表する名車を再び楽しめるようになった。

    事故から1年半以上を経てF40が復活
    ノリスのフェラーリF40がロンドン市内を走行する映像がSNS上で拡散され、大きな注目を集めている。今回の目撃によって、2025年初頭の事故で損傷した車両の修復が完了したことが確認された。

    マクラーレンのノリスがこの車両を手に入れたのは2024年末。フェラーリF40は1987年から1992年までにわずか1,311台が生産されたモデルで、公道走行可能な市販車として初めて最高速度320km/hを突破したことで知られている。

    しかし、購入からわずか数週間後、F40はモナコ近郊の道路で事故に遭った。当時、ノリス自身は運転しておらず、ステアリングを握っていた友人が左コーナーの出口でグリップを失い、ガードレールに衝突した。

    当時、この事故について質問されたノリスは、自身のF40がまだ修理されていないことを明かしていた。また、事故が自分の不在中に起きたことを説明し、その心境について率直に語っていた。

    「本当にまったく嬉しくなかったよ」

    今回、フェラーリF40が再び姿を現したのは、マドリンクで開催されたF1スペインGPの直後だった。ノリスは同レースを3位で終えている。

    SNSではハミルトンのF40との共演を期待する声
    復活したF40がロンドンの公道を走る姿は見逃されることなく、その映像は瞬く間にSNSで広がり、自動車ファンから多くの反応が寄せられた。

    「この車が再び道路を走っているのを見ることができて嬉しい」

    あるファンはそうコメントした。

    別のファンは、マクラーレンのドライバーについて「クルマの趣味が素晴らしい」と称賛した。

    さらに別のファンは、最近同じくフェラーリF40のオーナーとなったルイス・ハミルトンとの共演を想像。両車のリアのナンバープレートが似ていることに注目し、2人が「クルマで相乗りでもしているのか」と冗談交じりにコメントした。

    ルイス・ハミルトンもレストア済みF40を所有
    ハミルトンも最近、自身のフェラーリF40を購入している。7度のF1ワールドチャンピオンは、それまで所有していた自動車コレクションをすべて売却していたが、F1イタリアGPで完全にレストアされた新たな愛車を披露した。

    これにより、ハミルトンとノリスは現在、フェラーリF40を所有するF1ドライバーとして特に知られる2人となった。F40は近年、コレクターや歴史的なスポーツカーの愛好家から極めて高い人気を集めている。

    ノリスのF40が公道へ復帰したことで、2人の英国人F1ドライバーはそれぞれ1980年代末から1990年代初頭を象徴するフェラーリの名車を所有することになった。

    ファンの関心は、ノリスとハミルトン、そして2台のフェラーリF40が並ぶ光景が実現するかどうかにも向けられている。SNS上で多くのファンが期待しているように、2台のF40による共演が実現すれば、大きな注目を集めることになりそうだ。

  • トヨタGR 入門用レーシングカート「GR KART」発売 価格38万5000円

    トヨタGR 入門用レーシングカート「GR KART」発売 価格38万5000円

    GAZOO Racing(GR)は9月10日、入門用レーシングカート「GR KART」を国内で発売した。メーカー希望小売価格は38万5000円(税込)。全国36拠点のカートコースと7拠点のGR Garageで販売を開始し、今後順次拡大する。

    GR KARTは、子どもやファミリー層がモータースポーツに触れる入口を広げることを目的に開発された。ノアやヴォクシーで運搬でき、立てた状態で保管することも可能。

    さらに身長135cmから185cmまで対応するポジション調整機構を備え、子どもから大人まで家族で1台を共有できることも特徴となっている。

    モータースポーツへのハードルを下げる「GR KART」
    レーシングカートは、マシンを操る楽しさをダイレクトに体感でき、F1をはじめとするトップカテゴリーで活躍する多くのレーシングドライバーがキャリアの第一歩として経験している。

    一方、個人で始めるには車両価格だけでなく、運搬用車両や保管場所、日常的な整備などが必要となり、初心者にとってハードルが高い側面もある。

    GRは、こうした負担を減らし、より多くの人がモータースポーツに挑戦できる環境をつくることを目指してGR KARTを開発した。

    モリゾウことトヨタ自動車会長の豊田章男は、野球やサッカーのようにモータースポーツも、より多くの人が挑戦できるものにしたいとの思いを持ち続けてきたという。

    GRは「クルマ屋がつくるカート」として、自動車開発で培った知見や工夫をGR KARTに投入。生産は「蒲郡GR KART工房」が担当し、TPS(Toyota Production System:トヨタ生産方式)の考え方を取り入れながら品質確保や工程改善、原価低減を進める。

    GR KART

    価格は38万5000円
    GR KARTのメーカー希望小売価格は38万5000円(税込)。入門者が購入しやすい価格を目指すだけでなく、購入後の整備や調整にかかる手間を減らし、長期間使用できるよう耐久性にも配慮した。

    全長は1,820mm、全幅1,160mm、全高670mm、ホイールベース1,045mm。車両重量は83kgで、総排気量215ccのエンジンを搭載する。

    一般公道を走行することはできず、カートコースなどのクローズドコースおよび競技での使用を前提とした専用車両となる。

    ノアやヴォクシーでそのまま運搬
    GR KARTが特に重視したのが運搬と保管のしやすさだ。

    車体は分解することなくノアやヴォクシーに積載できるサイズとされ、大型の専用トランスポーターを用意せず、普段使用しているミニバンでカートコースまで運べる。

    保管時には車体を立てることも可能。立置き対応のエンジンオイルキャッチタンクや、フロート室を持たないダイヤフラム式キャブレターを採用したほか、燃料が漏れにくい給油口の向きとすることで、ガソリンやエンジンオイルを入れた状態でも立置きできる構造とした。

    別売りの立置き台車も用意され、自宅などで必要となる保管スペースを抑えることができる。

    ノアやヴォクシーでそのまま運搬

    身長135cmから185cmまで1台で対応
    家族で1台を共有できるよう、ドライビングポジションを簡単に変更できる機構も盛り込まれた。

    ワンタッチで操作できるペダルスライドとステアリングチルトを採用し、身長135cmから185cmまで対応。子どもが走ったあとに大人が乗るといった使い方を想定している。

    また、レース参戦時には最大15kgのウエイトを搭載できる別売りのウエイトBOXを装着可能。ドライバーに合わせた重量調整を容易に行えるほか、トランスポンダーの装着スペースも設けられている。

    チェーンではなくベルト駆動を採用
    初心者が整備ではなく走行そのものに集中できるよう、メンテナンス性にも工夫が施された。

    駆動方式には一般的なチェーンではなくベルト駆動を採用。チェーンオイルによる汚れをなくし、オートテンショナーによって張り調整も不要とした。

    エンジンには自己充電式バッテリーを内蔵し、別体バッテリーの搭載や充電作業も不要となっている。

    新開発の4ストローク用ダイヤフラム式キャブレターはフロート室を持たず、コーナリング時の横Gによる燃料液面変化の影響を受けにくい構造とした。始動前に燃料をキャブレターへ送るプライマリポンプも装備する。

    初心者を考えた安全性と耐久性
    長期間使用できるよう、リヤシャフトには錆びにくいステンレス材を採用。燃料タンク内部の配管には、ガソリンによる劣化を抑える金属製部品を使用した。

    安全面では、接触時に他車がリヤタイヤへ乗り上げることを抑えるバンパー形状を採用。リヤハブには万一の脱落を防ぐストッパーピンを設けた。

    シートについても、乗り降りする際に手をつく部分を上部に設け、熱を持つマフラーに手が触れにくい形状としている。また、アクセルワイヤーの固定方法にも配慮し、アクセルが開いたままになるトラブルを防ぐ設計とした。

    専用アプリでカートデビューをサポート
    GR KARTでは専用アプリ「GR app」を活用し、購入前の学習から購入後の走行までをサポートする。

    アプリではGR KARTに関する情報に加え、走行に必要な知識を学べる座学コンテンツを提供。利用者登録や「ドライバーパスポート」の取得・管理も行える。

    ドライバーパスポートに対応するカートコースでは、GR KART購入者は別途コースライセンスを取得せずにスポーツ走行を楽しむことができる。ただし、SLカートミーティングのGR KARTレースに参戦する場合には、別途指定されたライセンスが必要となる。

    GR KARTは9月10日から全国36カ所のカートコースと7カ所のGR Garageで販売を開始した。用品やスペアパーツについては楽天市場内の専用ECサイトでも販売する。

    車両価格だけでなく、運搬、保管、整備、家族での共有といったレーシングカートを所有する際のハードルそのものを下げることを狙ったGR KART。GRが掲げるモータースポーツの裾野拡大に向け、新たなエントリーモデルとして展開される。

  • 三菱自動車 新型「パジェロ」を世界初披露 新世代フラッグシップとして復活

    三菱自動車 新型「パジェロ」を世界初披露 新世代フラッグシップとして復活

    三菱自動車は2026年9月2日、クロスカントリーSUV「パジェロ」をフルモデルチェンジし、新世代のフラッグシップモデルとして世界初披露した。2026年度に生産拠点となるタイを皮切りに、日本、オーストラリアへ投入し、次年度以降はアセアン、中南米、中東など世界約100カ国へ順次展開する。

    1982年に誕生したパジェロは、本格的な悪路走破性と高い信頼性、乗用車としての快適性を融合した三菱自動車を象徴する4WDモデルだ。

    新型では歴代モデルが培ってきた「Confidence(悪路走破性・信頼性)」と「Comfort(快適性・扱いやすさ)」を継承しながら、新たに「Prestige(上質さ)」を加えた。

    パジェロが新世代の三菱自動車を象徴するフラッグシップとして復活
    パジェロは1982年の初代登場以来、本格的なクロスカントリー4WDとして世界各地で支持を集め、日本では1990年代のRVブームを牽引したモデルのひとつとなった。

    初代から4代目までの累計生産台数は329万台を超え、170以上の国と地域で販売。悪路走破性や耐久性だけでなく、日常でも使える快適性を備えたモデルとして三菱自動車のブランドイメージを築いてきた。

    新型パジェロでは、その基本思想を現代のフラッグシップSUVとして再構築した。

    三菱自動車が掲げるのは「Confidence」「Comfort」「Prestige」という3つの価値だ。歴代パジェロから受け継いだ悪路走破性と信頼性、快適性と扱いやすさをさらに進化させるとともに、新世代のフラッグシップに求められる上質さを追加した。

    三菱自動車の取締役代表執行役社長兼COOを務める岸浦恵介は、新型パジェロの位置づけについて次のように説明している。

    「当社の2030年代に向けた中長期ビジョンでは、『尖った商品・ブランドの強化により、お客様満足と企業価値の向上』をテーマに掲げ、三菱自動車らしさに磨きをかけてまいります」

    「その第一弾となるのが新型『パジェロ』であり、この後に続く『パジェロ』シリーズをはじめ、すべての三菱車を牽引していくフラッグシップモデルです。新型『パジェロ』は、上質に進化した、あらゆるシーンで頼れるプレステージなクロスカントリーSUVです。これからグローバルに順次、展開してまいりますので、ご期待ください」

    新型パジェロ

    歴代パジェロを受け継ぐスクエアなデザイン
    新型パジェロのデザインコンセプトは「グランドカリスマ-泰然自若-」。4代目の登場から20年を経た時代の変化を踏まえながら、歴代モデルのヘリテージを現代的に再解釈した。

    エクステリアは初代から続く水平基調のスクエアで塊感のあるプロポーションを基本とし、張り出したフェンダーと立体的なボディによって力強さを表現する。

    フロントフェイスには、日本の剣道に通じる「内面の強さ」という考え方を取り入れた。フロントグリルは日本のものづくりの精巧さを表現する横桟タイプと、機能美や強度をイメージさせるハニカムタイプの2種類を設定。ヘッドライトには特徴的なT字型デザインを採用する。

    サイドでは初代パジェロのロールバーから着想を得たCピラーを採用し、リアには歴代モデルの背面スペアタイヤを想起させるヘキサゴンモチーフを配置した。

    単に過去の意匠を復刻するのではなく、歴代パジェロを知るユーザーがその系譜を感じ取れる要素を残しながら、新世代モデルとして成立させることが狙いとなっている。

    2枚の14.3インチディスプレイに伝統の3連メーターを再現
    インテリアも歴代パジェロの水平基調のインストルメントパネルを継承しつつ、大幅にデジタル化された。

    象徴的なのが、2枚の14.3インチ大型ディスプレイで構成されるモノリスディスプレイだ。一部仕様では12.3インチとなる。

    画面には歴代パジェロを象徴してきた3連メーターを現代的に再現した「マルチメーター」を表示でき、高度、方位、温度、車体の前後左右の傾き、AYCの制御量などを確認できる。

    メーター背景には時間の経過に応じてリアルタイムに変化する全16種類のビジュアルを用意。ドライブモードごとにも専用演出が設定される。

    インストルメントパネルやドアトリムには、日本の伝統工芸「木目込み」から着想を得た縫製技法を施したソフトマテリアルを採用し、フラッグシップとしての質感を高めた。

    三菱自動車 パジェロ

    2.4Lクリーンディーゼルは最大480Nm 新開発8速ATを採用
    新型パジェロのパワートレインには、専用開発された2.4Lクリーンディーゼルエンジンを搭載する。

    ワイドレンジのシングルVGターボを採用し、最大トルクは480Nm。一部仕様では470Nmとなる。低速から高速域まで扱いやすく力強い加速特性を狙った。

    トランスミッションには新開発のスポーツモード付き8速オートマチックを組み合わせる。オンロードでの滑らかさとオフロードでの扱いやすさを両立し、ドライバーの操作に忠実な加速レスポンスを目指した。

    ラダーフレームを継承 フロント独立懸架とリア5リンク式リジッド
    車体には本格クロスカントリーSUVとして高剛性ラダーフレームを採用する。

    高張力鋼板の使用範囲を拡大して軽量化を進める一方、フレーム断面積を拡大するなどして、ねじり剛性と曲げ剛性を大幅に向上。悪路で求められる信頼性と耐久性だけでなく、オンロードでの操縦安定性や乗り心地にも重点が置かれた。

    サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン式独立懸架、リアには新開発の5リンク式リジッドを採用する。

    三菱自動車は新型パジェロの開発において「悪路快適性」を重要な評価指標に設定した。単純に悪路を突破できる能力だけを追求するのではなく、長距離走行や荒れた路面でも乗員が快適に移動できることを目標としている。

    ボディマウントも強化され、荒れた路面から伝わる不快な振動を低減。オフロード性能とオンロードでの快適性を高いレベルで両立させることが狙われている。

    S-AWCとスーパーセレクト4WD-IIを組み合わせる
    新型パジェロの走行性能における中核技術が、車両運動統合制御システム「S-AWC」と「スーパーセレクト4WD-II(SS4-II)」だ。

    SS4-IIでは、走行状況に応じて「2H(後輪駆動)」「4H(フルタイム4WD)」「4HLc(センターデフロック)」「4LLc(ローギヤ+センターデフロック)」の4モードをドライバーが選択できる。

    さらに、フロントブレーキを利用して左右輪間のトルクを制御するAYC、ASTC、ABSをS-AWCによって統合制御。ドライバーの操作と路面状況に応じ、4輪の駆動力と制動力を最適化する。

    ドライブモードには「NORMAL」「ECO」「GRAVEL」「SNOW」「MUD」「SAND」「ROCK」の7種類を設定した。

    これにより、舗装路での安定した走行から雪道、砂地、泥濘、岩場まで、幅広い路面への対応を可能としている。

    最低地上高230mm 本格クロカンとしての車体寸法
    ボディサイズは全長4,920mm、全幅1,925mm、全高1,910mm、ホイールベース2,870mm。前後トレッドは1,630mmとなる。全高など一部数値は20インチタイヤ装着車のものだ。

    最低地上高は230mmを確保し、アプローチアングル30.4度、ランプブレークオーバーアングル22.6度、デパーチャーアングル25.8度とした。

    前後重量配分は52:48。ラダーフレームとストローク量を確保したサスペンションを組み合わせることで、本格クロスカントリーSUVとしての悪路走破性能を追求している。

    ブレーキには18インチ大径ローターと電動ブースターを採用した。

    3列7人乗り フラッグシップとして快適性も大幅強化
    新型パジェロは3列7人乗りのパッケージングを採用する。

    運転席は高めの着座位置によって視界を確保し、車両感覚をつかみやすくした。2列目シートには150mmのロングスライドとタンブル機構を備え、3列目についても大人が乗車できるヘッドクリアランスと足元空間を確保している。

    運転席・助手席と2列目には身体を自然に支えるシートを採用し、3列目も着座姿勢を最適化。シートベンチレーションや3ゾーン独立温度コントロール式フルオートエアコンも設定する。

    静粛性についても、フロントガラスだけでなく前後ドアにも遮音ガラスを採用。ボディ各部にも遮音対策を施し、高速走行時でも全席の乗員が自然に会話できる室内環境を目指した。

    3Dマルチアラウンドモニターは悪路走行にも対応
    運転支援では、高速道路同一車線運転支援機能「MI-PILOT」を搭載。レーダークルーズコントロールと車線維持支援機能を統合し、高速道路での長距離走行時にドライバーの負担を軽減する。

    衝突被害軽減ブレーキや前方衝突予測警報、踏み間違い衝突防止アシストに加え、緊急時車線維持支援機能をパジェロとして初採用。三菱自動車として初となるSRSセンターエアバッグを含め、合計8個のエアバッグを備える。

    4つのカメラ映像と車両の3Dモデルを組み合わせる「3Dマルチアラウンドモニター」も採用した。

    特徴的なのが「フロントアンダーフロアビュー」だ。急勾配や岩場などでドライバーから直接確認できない車両前方や車体下部の路面状況を映像で確認できる。

    4WDシステムで4HLcまたは4LLcを選択すると自動的に起動するなど、一般的な駐車支援だけではなく、本格的なオフロード走行での使用も想定した機能となっている。

    ヤマハ共同開発12スピーカーなどフラッグシップ装備を充実
    コネクテッド機能として「MITSUBISHI CONNECT」を採用し、スマートフォンからのエアコン操作や車両状態確認、緊急時のSOSコールなどに対応する。

    オーディオにはヤマハと共同開発した「Dynamic Sound Yamaha Ultimate」を搭載。12個のスピーカーとデュアルアンプを備え、車速に合わせて音量や音質を自動調整するサウンド補正機能も採用した。

    ボディカラーでは「アーマーカッパーメタリック」と「ファントムブルーメタリック」をテーマカラーとして設定。インテリアにはキャメルをベースにブラックを組み合わせた2トーンカラーを用意する。

    新型パジェロは、歴代モデルを単純に現代へ復活させたモデルではない。ラダーフレーム、SS4-II、本格的なオフロードジオメトリーといったパジェロの根幹を残しながら、S-AWC、最新の運転支援、デジタルインターフェース、静粛性や3列シートの快適性を加えることで、新世代のフラッグシップとして再構築された。

    1982年の初代登場から受け継がれてきた「どこへでも安心して行ける」というパジェロの価値を、現代の技術と上質さによってどこまで進化させたのか。2026年度からタイ、日本、オーストラリアへの投入が始まり、その後は世界約100カ国へ展開される計画だ。

  • ルイス・ハミルトン 納屋で発見した「夢のフェラーリF40」をマラネロで再生

    ルイス・ハミルトン 納屋で発見した「夢のフェラーリF40」をマラネロで再生

    ルイス・ハミルトンが、フェラーリとともに密かに進めてきた特別なプロジェクトを明らかにした。納屋で放置されていたフェラーリF40を発見し、マラネロのエンジニアたちとともに本来の姿へと蘇らせたという。

    7度のF1ワールドチャンピオンであるハミルトンにとって、F40は単なる希少なクラシックカーではない。自身が「夢のクルマ」と位置づける一台であり、その再生過程をSNSで公開した。

    納屋で眠っていたフェラーリF40を発見
    ハミルトンが手に入れたのは、長期間にわたって納屋に放置されていたフェラーリF40だった。

    公開された車両は、本来の輝きを失った状態からレストアが進められ、フェラーリの本拠地マラネロのエンジニアたちも作業に携わったという。

    ハミルトンは2025年にメルセデスからフェラーリへ移籍。F1でスクーデリアのドライバーを務める一方、ロードカーを通じてもフェラーリとの関係を深めている。

    今回のF40再生は、そうしたハミルトンとフェラーリの関係を象徴するプロジェクトのひとつとなった。

    エンツォ・フェラーリが認めた最後のロードカー
    フェラーリF40は1987年に発表され、現在もフェラーリを代表するロードカーのひとつとして高く評価されている。

    創業者エンツォ・フェラーリが生前に承認した最後のロードカーとしても知られ、フェラーリの歴史において特別な意味を持つモデルだ。

    ミッドシップに搭載された2.9リッターV8ツインターボエンジンや徹底した軽量化、巨大なリアウイングを備えたF40は、当時のフェラーリが持つレーシングカーの思想を公道用モデルへ色濃く反映した存在だった。

    その希少性と歴史的価値から、現在では世界のコレクターが追い求めるモデルとなっている。

    フェラーリとともに「夢のクルマ」を再生
    ハミルトンは以前からフェラーリのロードカーへの強い関心を示してきた。今回選んだのは完成された極上車を購入するという方法ではなく、眠っていたF40を救い出し、マラネロの専門家とともに再生するというものだった。

    長い年月を経た一台を本来の姿へ戻す作業には、単なる外観の修復だけでなく、F40という歴史的モデルの価値を守るための専門的な知識と技術が求められる。


    F1ではフェラーリの勝利を目指して戦うハミルトン。その舞台裏では、エンツォ・フェラーリの時代を象徴するF40を蘇らせるという、もうひとつのフェラーリ・プロジェクトを進めていた。

  • BMWがF1復帰を否定する理由「市販車から離れすぎている」

    BMWがF1復帰を否定する理由「市販車から離れすぎている」

    BMWは、近年F1に大手自動車メーカーが相次いで参入するなかでも、現時点でF1復帰を計画していない。BMW Mを率いるフランク・ファン・ミールは、その最大の理由として、F1で開発される技術と市販車との距離を挙げた。

    BMWにとってモータースポーツは、単なるブランド露出の場ではない。レースで磨いた技術を市販モデルへ移植することが重要であり、ファン・ミールは現在のF1について、その思想とは合致しないと説明している。

    BMWにとってF1は「研究所すぎる」
    ミュンヘンを本拠地とするBMWは、2009年にザウバーの株式を売却してF1から撤退した。それ以降、F1への本格的な復帰には動いていない。

    その一方で、近年のF1には自動車メーカーの参入が相次いでいる。BMWと同じドイツのプレミアムブランドであるメルセデスは長年ワークスチームを運営し、BMWがかつて関係していたザウバーは現在、アウディのワークスチームとなっている。

    さらにキャデラックがF1に参入し、フォードもレッドブル・パワートレインズとの提携を通じてF1に加わった。ポルシェも2022年にはレッドブル・レーシングとの間でパワーユニットを含む提携について交渉していたが、最終的に合意には至らなかった。

    それでもBMWが同じ道を選ぶ考えはない。

    BMW Mの最高責任者を務めるフランク・ファン・ミールは、Motor1 Germanyに対し、F1がBMW Mの哲学に適していない理由を説明した。

    「F1は私たちにとって市販車から離れすぎています。あまりにも研究所的で、市販車に十分うまく反映することができません」

    BMW Mにとって重要なのは、レースで得られた技術を市販車へ直接還元できることである。

    「もちろん、私たちのお客様やファンもF1が好きです。しかし同時に、もっと直接的で、市販車に近いモータースポーツも好んでいます」

    「Mの背景にある考え方は、モータースポーツを市販車へ持ち込むことです。F1は、私たちにとってその考え方に合わないのです」

    WECとIMSAを重視するBMW M
    BMWが現在力を入れているのは、F1ではなくスポーツカーやGTレースだ。

    BMWはBMW M Hybrid V8でFIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAスポーツカー選手権に参戦している。WECではル・マン24時間レースを含む世界最高峰の耐久レースで競争を続けている。

    また、BMW M4 GT3やM4 GT4といった、市販車との結びつきがより明確なレーシングカーも世界各地のカスタマーチームへ供給している。

    特にBMW MにとってIMSAは重要なカテゴリーだという。その背景には、米国市場の存在がある。

    「私たちにとって重要なのはWECだけではなく、IMSAも同様です」

    「米国はBMW Mの販売台数のおよそ40%を占めており、単一市場として最大です。BMWはモータースポーツを通じて米国で大きなブランドへ成長しました。だからこそ、IMSAは私たちにとって非常に重要なのです」

    つまりBMWのモータースポーツ戦略は、ブランドマーケティングだけではなく、市場と技術開発の双方に直結している。

    BMW 自動車競技

    レース技術をそのまま市販車へ
    ファン・ミールによれば、WECやIMSAを選ぶ最大のメリットのひとつが、市販車への直接的な技術移転にある。

    BMW Mは、レースで使用した技術やアイデアを、実際に次世代の市販モデルへ取り入れている。

    「WECとIMSAが私たちに適しているのは、技術を直接移転できるからでもあります」

    「例えばM Concept Neue Klasseには、M4 GT3から取り入れた要素があります。空気の流れを最適化したボンネットやディフューザーなどです。ライトのグラフィックについては、私たちのLMDhレーシングカーから来ています」

    外観や空力だけではない。パワートレインについても、レースと市販車との間には明確なつながりがあるという。

    「パワートレインについても技術移転があります。私たちはモータースポーツでV8ハイブリッドを使用していますし、市販車のM5やXMにもV8ハイブリッドがあります」

    BMW M Hybrid V8は、その名の通りV8エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたLMDhマシンだ。一方、BMW M5やXMにもV8ハイブリッドシステムが採用されており、レースとロードカーの開発には共通する技術領域が存在する。

    同じエンジニアがレースと市販車を開発
    BMWでは、技術の考え方だけでなく、人材そのものもレースと市販車の開発を行き来している。

    ファン・ミールは、一部では同じエンジニアがレーシングカーと市販車のパワートレイン開発を担当していることを明かした。

    「場合によっては、同じエンジニアが市販車のパワートレインにも携わっています」

    「こうしたレーシングシリーズを利用することで、特定の要素をより早く、そして市販化に近い状態でテストすることができます」

    BMWにとってモータースポーツは、文字通り市販車開発の実験場として機能している。ただし、その実験場は市販車から遠く離れたものであってはならない。

    現在のF1は高度に専門化した技術競争となっており、BMW Mが重視する「レースから市販車への直接的な技術移転」という基準では、WECやIMSAの方が適しているという判断だ。

    メルセデスやアウディ、フォード、キャデラックなど自動車メーカーのF1への関与が拡大するなかでも、BMWは異なる道を選んでいる。F1そのものへの関心がないのではなく、モータースポーツを市販車開発へ直結させるBMW Mの哲学が、現在のF1とは一致していないことが、その最大の理由となっている。

  • マクラーレン「McL 6GT」発表 F1以来のMT復活でブルースの夢を現代に

    マクラーレン「McL 6GT」発表 F1以来のMT復活でブルースの夢を現代に

    マクラーレン・オートモーティブは、新たなスーパーカー・コンセプト「McL 6GT」を発表した。

    創業者ブルース・マクラーレンが1960年代末に構想しながら実現できなかったロードカー「M6GT」の精神を現代に蘇らせたモデルで、V8内燃エンジン、後輪駆動、そしてマクラーレンF1以来となる本格的なマニュアルトランスミッションを組み合わせる。

    McL 6GTは単なる過去の名車の復刻ではなく、マクラーレンが今後展開する新たな高級スーパーカーの方向性を示す存在でもある。油圧式ステアリングや機械式スイッチ、露出したエンジニアリングなど、電動化とデジタル化が進む現代とは対照的に「触覚」「アナログ」「機械的なつながり」を前面に押し出した。

    ブルース・マクラーレンが果たせなかったM6GTの夢
    McL 6GTの原点となったM6GTは、ブルース・マクラーレンがレーシングカーで培った技術をロードカーへ持ち込もうとしたプロジェクトだった。

    ベースとなったのはCan-Amを戦ったM6Aで、ブルースはレースで成功を収める一方、マクラーレンの名を冠したロードカーを生み出す構想を抱いていた。しかし、1970年にブルースがM8Dのテスト中の事故で亡くなったことで、その計画が本格的な市販車事業へ発展することはなかった。

    McL 6GTという名称も、マクラーレンのモータースポーツ活動とロードカーの原点を結びつけるものだ。ボディカラーはブルース自身のM6GTの赤をモチーフとし、現代の塗装技術による高いメタリック感と赤色顔料を組み合わせている。

    燃料タンクを覆っていたM6GTの胴体パネルもデザイン要素として再解釈され、エンジンベイにはブルースのサイン、燃料フィラーキャップには「Speedy Kiwi」が刻まれるなど、細部にも創業者へのオマージュが盛り込まれた。

    マクラーレン・オートモーティブのニック・コリンズCEOは、このクルマについて次のように説明する。

    「McLaren McL 6GTは、私たちにインスピレーションを与え続ける創業者が完成させたいと願っていたものを大胆に想像したクルマです。そこにさらに60年分のイノベーションと情熱をあらゆる要素に織り込み、ドライバーとのつながりを体現する現代のアイコンを生み出しました」

    マクラーレン・McL 6GT マニュアルトランスミッション

    マクラーレンF1以来となる本格的なマニュアル
    McL 6GTを特徴づける最大の要素がマニュアルトランスミッションだ。マクラーレンによれば、本格的なマニュアルトランスミッションを採用するのは、1990年代を代表するスーパーカーであるマクラーレンF1以来となる。

    マクラーレンはV8内燃エンジンを搭載し、その駆動力をマニュアルトランスミッションを介して後輪へ伝えることを明らかにしている。Car and Driverによれば、公開されたプロトタイプのシフトパターンから6速MTとみられる。

    さらに油圧式ステアリングを採用し、スイッチ類にも操作した感触を重視した設計を導入。アルミニウムから削り出されたローレット加工のコントロール類や、操作感とストロークを追求したシフトレバーなど、人間と機械の直接的なつながりが重視されている。

    シフトレバーには立体的な「Speedy Kiwi」が組み込まれ、リンケージの一部も露出している。単に変速速度を追求するのではなく、ドライバー自身がギアを選び、機械を操作する行為そのものをMcL 6GTの価値として位置づけている。

    M6GTを現代化した低くワイドなスタイリング
    デザインもM6GTの単純な再現ではない。McL 6GTは極端に低くワイドなプロポーションを持ち、M6GTのベースとなったM6A Can-Amレーサーを思わせる低いノーズを採用する。

    ボディ表面は近年のマクラーレンとは異なり比較的クリーンで、低いノーズから特徴的なカムバック形状のリアまで連続したボリュームで構成。ルーフからリアデッキ、エンジンカバーまでをひとつの流れとして見せることで、キャビンがボディの上に載るのではなく、その内部へ埋め込まれたようなシルエットを作り出している。

    車体の中心には軽量なカーボンファイバー製モノコックを採用。その積層構造をあえて各部で見せることで、素材そのものもデザインの一部として扱った。

    M6GTのテールライトから着想を得た「Racing loop」と呼ばれるモチーフは空力構造に組み込まれ、ブルースのM6GTが装着していたナンバープレートも同系色のグラフィックとして再解釈された。インテリアでは当時のボックス型キルティングを現代的に仕立て直し、デジタルメーターもオリジナルの視認性と雰囲気を意識したものとなっている。

    マクラーレン・McL 6GT

    2028年の市販化へ 500台限定で約150万ドルと報道
    現段階で公開されたMcL 6GTは市販仕様そのものではなく、プリプロダクション・プロトタイプという位置づけだ。

    Car and Driverは、市販モデルのデリバリー開始は2028年で、生産台数は500台、価格は約150万ドルになると報じている。エンジンの詳細なスペックについてマクラーレンはまだ公表していない。

    McL 6GTが示しているのは、単なる懐古的なスーパーカーではない。マクラーレン自身も、このコンセプトが既存ラインアップとは異なる「新たに位置づけられた極めてエクスクルーシブなタイプ」のスーパーカーの基礎になるとしている。

    速さや変速時間だけを追求すれば、現代のデュアルクラッチ式トランスミッションに優位性がある。それでもマクラーレンがV8、後輪駆動、油圧式ステアリング、そしてマニュアルトランスミッションを選んだことには明確な意味がある。ブルース・マクラーレンが目指したレーシングカーとロードカーの境界を越える思想を、60年以上を経た現代に「ドライバーと機械のつながり」という形で再構築したのがMcL 6GTである。

  • ランス・ストロール モナコで5億円超の希少アストンマーティンをドライブ

    ランス・ストロール モナコで5億円超の希少アストンマーティンをドライブ

    アストンマーティンF1のランス・ストロールが、夏休み中のモナコで極めて希少な「アストンマーティン DBR22」を運転する姿が目撃された。

    世界でわずか22台しか生産されなかったオープンコックピットのV12スピードスターで、現在の市場価値は最大300万ポンド(約5億9000万円)とも推定されている。F1で苦しいシーズンを送るストロールだが、束の間の休暇を特別な1台とともに過ごしているようだ。

    世界22台限定のアストンマーティン DBR22
    ストロールがモナコの公道で運転していたのは、アストンマーティン DBR22。2022年、同社のビスポーク部門「Q by Aston Martin」の設立10周年を記念して発表されたモデルだ。

    デザインの着想源となったのは、1959年のル・マン24時間レースで総合優勝を飾った名車DBR1。フロントウインドスクリーンを最小限に抑えたオープンコックピットを採用し、アストンマーティンのレーシングヘリテージを現代的に再解釈している。

    搭載されるのは5.2リッターV12ツインターボエンジンで、最高出力705馬力、最大トルク752Nmを発生する。0-60mph(約96km/h)加速は3.5秒、最高速度は198mph(約319km/h)に達する。

    生産台数はわずか22台。新車時の価格はカスタマイズ費用を除いて約150万ポンドだったが、その希少性から現在では250万~300万ポンドの価値があると推定されている。

    ストロールが所有する高級車コレクション
    27歳のストロールは、DBR22以外にも複数の高性能車を所有しているとされる。

    VIP Fortunesによれば、そのコレクションにはアストンマーティン・ヴァンテージ、メルセデスAMG GT R、フェラーリ・カリフォルニア、ランボルギーニ・ウラカンなどが含まれている。

    その中でもDBR22は、生産台数とブランドの歴史的背景を考えれば別格の存在だ。単純な高級車というだけではなく、アストンマーティンのレーシング史を象徴するモデルをモチーフとしたコレクターズカーでもある。


    F1では苦戦が続くストロールとアストンマーティン
    一方、ストロールが所属するアストンマーティンは、2026年のF1世界選手権で厳しい前半戦を強いられている。

    今季からホンダとのワークス体制がスタートし、エイドリアン・ニューウェイの指揮下で初めて開発されたマシンとしてAMR26には大きな期待が寄せられていた。

    しかし、開幕後はマシンとパワーユニットの双方で問題に直面。フェルナンド・アロンソとストロールを合わせ、シーズン前半だけでグランプリにおけるリタイアまたは完走扱いとならなかったケースが11回に達した。

    状況を改善するため、アストンマーティンはハンガリーGPで大幅に改良されたBスペックのマシンを投入。ハンガロリンクではストロールが13位、アロンソが14位でフィニッシュし、一定のパフォーマンス向上を示した。

    それでも、アストンマーティンはコンストラクターズ選手権で1ポイントにとどまり10位。新規参戦のキャデラックを上回っているだけという厳しい位置にいる。

    夏休み明けにはさらなる巻き返しが求められるストロールだが、その前にモナコでは、F1マシンとはまったく異なる希少なV12マシンのステアリングを握り、ひとときのオフを楽しんでいる。

  • フェルナンド・アロンソ 9億円のランボルギーニでモナコを走行 世界63台限定

    フェルナンド・アロンソ 9億円のランボルギーニでモナコを走行 世界63台限定

    フェルナンド・アロンソが、約590万ドル(約9億円)とされる希少なランボルギーニ「シアン FKP 37」を運転してモナコの街を走る姿が目撃された。

    F1は現在サマーブレイクに入っており、各チームとドライバーはシーズン後半戦に向けて束の間の休暇を過ごしている。45歳のアロンソもそのひとりだが、モナコでの休日を彩ったのは、世界でもわずか63台しか生産されていない特別なランボルギーニだった。

    ナンバープレートには「14」 アロンソ所有車と判明
    SNSに投稿された映像には、ランボルギーニ・シアン FKP 37がモナコ公国の道路を走行する様子が収められている。

    映像だけでは運転席に座っている人物を明確に確認することは難しい。しかし、ナンバープレートにはアロンソがF1で使用しているカーナンバーと同じ「14」が掲げられており、アロンソが所有する車両であることを示す大きな手掛かりとなっている。

    シアン FKP 37はランボルギーニが2019年9月に発表した限定モデルだ。クーペはわずか63台、ロードスターも19台しか生産されず、いずれもすでに完売している。

    「シアン」という名称はボローニャ地方の方言で「稲妻」を意味し、ランボルギーニにとって電動化時代への第一歩を象徴するモデルでもある。

    807馬力を発揮 0-100km/h加速は2.8秒
    シアン FKP 37は、ランボルギーニのV12エンジンに電動システムを組み合わせたハイブリッド・スーパーカーだ。

    最高出力は602kW(807馬力)に達し、登場当時はランボルギーニ史上最もパワフルな市販モデルだった。0-100km/h加速はわずか2.8秒、最高速度は355km/hに達する。

    「FKP 37」という名称は、長年フォルクスワーゲン・グループを率い、ランボルギーニの発展にも大きな影響を与えたフェルディナント・カール・ピエヒのイニシャルと、生誕年である1937年に由来している。


    アロンソが所有する数億円規模のスーパーカーコレクション
    2度のF1ワールドチャンピオンであるアロンソは、熱心な自動車コレクターとしても知られている。

    シアン FKP 37は、アロンソが所有する数百万ドル規模のカーコレクションの一台にすぎない。

    コレクションには、現在所属するアストンマーティンが開発したハイパーカー「ヴァルキリー」をはじめ、フェラーリ・エンツォ、マクラーレン・エルヴァなど、希少価値の高いモデルが含まれている。

    F1でルノー、フェラーリ、マクラーレン、アルピーヌ、アストンマーティンなど複数のメーカー系チームを渡り歩いてきたアロンソだけに、そのガレージもF1キャリアを思わせる多彩な顔ぶれとなっている。

    45歳アロンソ F1での将来にも注目
    一方、アロンソを巡っては、スーパーカーだけでなくF1での将来も大きな注目を集めている。

    アストンマーティンは2026年、エイドリアン・ニューウェイの加入とホンダとの新たなワークスパートナーシップによって大きな期待を集めた。しかし、シーズン前半は期待された競争力を発揮できず、厳しい戦いを強いられている。

    グリッド最年長のアロンソについては、2026年限りでF1を離れる可能性も取り沙汰されてきた。ただし最近では、アストンマーティンとの関係を継続する可能性が高まっている。

    ハンガリーGPでは、アストンマーティンのチーム首脳がアロンソの重要性について語った。

    「もちろん、フェルナンドは素晴らしいドライバーだ。フィードバックという面でも、ドライバーとしての能力という面でも、チームにもたらしてくれるものは非常に大きい」

    「だから、もちろん我々にとって彼は重要な存在だ。フェルナンドは我々と過ごす時間を楽しんでいると思っているし、この関係を今後も続けていけるとかなり自信を持っている」

    2026年シーズン後半、アロンソにはアストンマーティンとホンダの新プロジェクトをどこまで前進させられるかという重要な仕事が待っている。その前に、モナコで世界63台限定のV12ランボルギーニを走らせる時間は、45歳のベテランにとって貴重なサマーブレイクのひとときとなった。

  • アストンマーティンがブランド権の過半数を譲渡 1100億円規模の資金調達

    アストンマーティンがブランド権の過半数を譲渡 1100億円規模の資金調達

    アストンマーティンは、深刻な財務圧力への対応として総額5億5000万ポンド(約1,150億円)規模の資金調達を確保した。その条件として、自動車事業以外で使用される「アストンマーティン」ブランドの知的財産権について、過半数の支配権を手放す大規模な再編に踏み切った。

    今回の取引によるアストンマーティンF1チームへの影響はない。

    アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン・チームは自動車会社とは別の事業体として運営されており、今回の資金調達およびブランド権移転の対象には含まれていない。

    アストンマーティンのブランド権50.1%を米企業へ移転
    ローレンス・ストロール率いるYew Treeコンソーシアムが大株主となっているアストンマーティンは、自動車事業以外に関する知的財産権の50.1%を、米国のブランド管理会社Authentic Brandsに移転することで合意した。

    Authentic Brandsは、リーボックやブルックス・ブラザーズなど多数のブランドを保有・管理する企業である。

    今回対象となる権利には、アストンマーティンの名称やロゴを使用するライフスタイル商品、マーチャンダイズ、ラグジュアリー商品、さらに幅広いライセンス事業などが含まれる。

    これにより、自動車会社としてのアストンマーティンはロードカー事業の支配権を引き続き保持する一方、ライフスタイル、マーチャンダイズ、エンターテインメントなど自動車以外の分野では、アストンマーティンブランドの保有比率が50%を下回ることになる。

    つまり、世界的に知られる「アストンマーティン」という名称が、自動車事業と、それ以外の商業利用という2つの領域に事実上分割される形だ。

    5億5000万ポンドの資金調達で財務基盤を補強
    今回の資金調達はHPS Investment Partnersが主導し、4億5000万ポンドの担保付きタームローンと、将来的に利用可能な追加1億ポンドの融資枠で構成される。合計額は5億5000万ポンドに達する。

    アストンマーティンにとって重要な資金を確保できる一方、その代償は小さくない。同社は英国を代表する高級車ブランドとして長年築き上げてきた「アストンマーティン」の名称そのものを、救済的な資金調達の一部として活用することになった。

    業界報道によれば、自動車以外の知的財産権の一部は、今回の資金調達に関連する別の持株会社へ移されたという。

    資金繰りを改善するための重要な再編であると同時に、アストンマーティンにとって極めて価値の高いブランド資産にまで踏み込んだ措置であり、同社が置かれている財務状況の厳しさを示している。

    約13億ポンドの債権者が反発 法的措置も検討
    この取引に対しては、既存の社債保有者から強い反発が起きている。

    アストンマーティンに対して約13億ポンドの債権を持つ債権者側は、価値の高いブランド資産を新たな枠組みに移すことで、自分たちの債権者としての立場が弱められると主張している。

    さらに、この資産移転が既存の債務契約に違反する可能性も指摘されている。

    報道によると、債権者はすでにアストンマーティン取締役会に正式な法的警告を送り、今回の取引を撤回させる、あるいはブランド資産のさらなる移転を阻止するための法的措置を検討しているという。

    そのため、5億5000万ポンドの資金調達を確保したことで問題が完全に解決したわけではなく、今後は債権者との対立が新たなリスクとなる可能性がある。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アストンマーティンF1チームには影響なし
    今回のニュースで重要なのは、自動車メーカーのアストンマーティンとF1チームを区別することだ。

    アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラワン・チームは、自動車会社とは完全に独立して運営されている。そのため、自動車会社が実施する今回のブランド権移転および資金調達は、F1チームの所有権や運営体制には影響しない。

    一部の財務関連の議論ではF1との関係も取り上げられているが、今回の取引にF1チームそのものは含まれていない。

    アストンマーティンは今年、レーシング事業に関連するネーミングライツを活用した別のスキームでも追加資金を調達している。ただし、これはローレンス・ストロール会長に関連する事業体が関与した別個の取引であり、今回の自動車会社による資金調達とは異なる。

    したがって、アストンマーティンF1が現在進めているチーム強化や技術開発に、今回のブランド権移転が直接的な変更をもたらすものではない。

    名門ブランドを切り分けて時間を買ったアストンマーティン
    今回の5億5000万ポンドの資金調達は、アストンマーティンに財務面で貴重な時間を与える可能性がある。

    その一方で、自動車以外の分野とはいえ、アストンマーティンブランドの50.1%を外部企業へ移転するという決断は大きい。英国を代表する高級車ブランドの名称が、自動車とライフスタイル・ライセンス事業に事実上切り分けられる歴史的な転換点となる。

    F1チームには直接影響しないものの、ロードカーを手掛けるアストンマーティン本体が、ブランドという最重要資産の一部を使って財務基盤を立て直そうとしている事実は、同社が直面する厳しい経営環境を象徴している。