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  • 角田裕毅12位完走 2025年F1カナダGP決勝レポート

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダGP決勝レポート

    2025年F1カナダGP決勝で、レッドブル・レーシングの角田裕毅が12位完走を果たした。予選でのペナルティにより最後尾スタートを強いられたものの、冷静なレース運びと安定したペースで6ポジションを挽回し、粘り強い走りを披露した。

    レッドブルが投入したアップグレードパッケージの初陣となったモントリオール。角田裕毅にとっても新仕様のマシンに順応する難しい週末となったが、決勝ではクリーンな戦略とタイヤマネジメントで着実に順位を上げ、収穫のある一戦となった。

    レースはマクラーレン同士の接触による終盤のセーフティカー導入もあり、展開が大きく揺れ動いたが、角田裕毅は混乱に巻き込まれることなく走行を続け、今後に向けた前進の兆しを持ち帰った。

    優勝はポールポジションからレースをリードしたジョージ・ラッセル(メルセデス)。2位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位にはF1初表彰台を獲得したメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが続き、メルセデスは今季初勝利とダブル表彰台を達成した。

    AS IT HAPPENED:2025年F1カナダGP 決勝レポート
    予選セッションのスリリングな展開から一夜明け、ラッセルが最終ラップでフェルスタッペンをかわしてポールポジションを獲得し、2年連続でモントリオールの最前列からスタートすることになったのを受け、パドックの注目はカレンダー第10戦、70周で争われるカナダグランプリの決勝に移った。

    日曜のレース開始前には、スターティンググリッドにいくつか変更が加えられた。角田裕毅は、フリー走行3回目で赤旗中にピアストリを追い越したことで11番手からグリッド最後尾に降格され、ハジャーも予選中にサインツの走行を妨害したことで3グリッド降格、9番手から12番手に下がった。

    一方、ローソンとガスリーは予選でそれぞれ18番手と20番手に終わったが、パルクフェルメ中に車両に変更を加えたことで、ふたりともピットレーンスタートとなった。両者とも新しいパワーユニットを投入していた。

    フォーメーションラップを前に、気温が高く晴れたグリッドにドライバーたちが並ぶ中、上位13台のうちノリス(7番手)とルクレール(8番手)を除いて全車がミディアムタイヤを装着していることが明らかになった。一方、それ以外のマシンはすべてハードタイヤを選択していた。果たしてこのレースは2ストップになるのか、それとも何台かは1ストップ戦略を成立させられるのか――。

    レース開始とともに、ラッセルはポールポジションからクリーンに飛び出し、フェルスタッペンも2番グリッドから力強くスタート。3位争いでは、アントネッリがピアストリに対して早々にプレッシャーをかけ、最終的にターン3でメルセデスの新人が前に出た。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート ジョージ・ラッセルラッセルはポールから好スタートを切り、フェルスタッペンの前でレースをリード

    その後方では多くのアクションがあり、アルボンが元チームメイトのコラピントと争い、ウィリアムズがターン9〜10の芝生を飛び出す展開に。これによってアルボンは12番手まで後退し、ヒュルケンベルグが9位に、コラピントが10位に浮上した。

    4周目には、フェルスタッペンがラッセルのDRS圏内にとどまり、メルセデスのマシンに序盤のギャップを築かせない展開に。アントネッリはフェルスタッペンから2秒遅れの3番手を走行しており、ピアストリもそれに近いギャップで4位をキープ。その後方では角田裕毅がストロールを抜いて17番手に浮上し、ハジャーはアルボンの前11番手を走行していた。

    数周後には、ラッセルとフェルスタッペンの間にギャップが生まれ始め、フェルスタッペンはメルセデスのDRS圏外に後退。その一方で、無線ではタイヤに関するやりとりが目立ち始め、ピアストリは「フロントのデグラデーションはFP2より良いが、リアの方が悪い」と報告し、フェルスタッペンも「タイヤが繊細だ」と訴えた。

    ノリスはトップ10の中盤で順位を上げており、アロンソをかわして6番手に浮上した。その一方でアントネッリはフェルスタッペンに迫る走りを見せていたが、フェルスタッペンは13周目にピットインし、ハードタイヤを装着して9番手でコースに復帰した。

    アルボンにはパワーユニットの問題が発生しており、ウィリアムズはその兆候を注視していた。ラッセルはフェルスタッペンをマークしてその翌周にピットインし、C4タイヤに交換して6番手で復帰。何より重要なのは、フェルスタッペンの前で戻れたことだった。

    これにより暫定リーダーはアントネッリとなったが、メルセデスもすぐにピットインし、フェルスタッペンの後ろで復帰。ピアストリが首位を引き継ぎ、その後ろにハミルトンとノリスが続いた。ノリスはエンジニアから「素晴らしい走りを見せろ」と鼓舞されていた。

    ノリスにポジションを譲ったハミルトンはすぐにピットへ向かい、これで暫定的にマクラーレンが1-2体制に。しかし順位はすぐに再び入れ替わり、ピアストリが17周目にピットインし、アントネッリの後ろに復帰した。

    別の場面では、サインツがロックアップを喫して、ウィリアムズのマシンがベアマンとボルトレトに接触しそうになる場面がリプレイで映し出された。前方では、ノリスがルクレールを抑えて20周目時点でトップを走行。どちらもまだピットインしていなかった。ラッセル、フェルスタッペン、アントネッリ、ピアストリ、ハミルトンが続いた。

    このピット戦略の流れで最も順位を落としたように見えたのはハミルトンで、トラフィックに巻き込まれてしまい、前を走るピアストリから10秒も遅れる展開となった。アルボンは唯一ミディアムタイヤで走行を続けており、ウィリアムズの無線では戦略に関する議論が続いていた。

    やがてアルボンは24周目にピットインし、ハードタイヤを装着して最後尾で復帰した。一方、ルクレールは無線で「プランC」を提案し、エンジニアが「プランB」も選択肢かと問いかける場面もあった。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート アレクサンダー・アルボンアレクサンダー・アルボンアルボンはミディアム勢最後のピットインを敢行

    後方ではストロールが再びハードタイヤを装着してピットイン、これにより最低2種類のタイヤ使用義務を果たす2ストップが確定。一方前方ではラッセルがルクレールをストレートで抜いて2位に浮上。

    ルクレールは29周目にピットインし、同じくハードタイヤで復帰したが、「この選択が理解できない」と無線で不満を口にした。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダGP決勝レポート シャルル・ルクレールルクレールはレース中に戦略を巡って様々な議論を重ねた

    ノリスはその翌周にピットインし、ミディアムタイヤを選択。これにより1ストップにも2ストップにも対応できる構えとなった。ルクレールは依然としてチームの判断に疑問を呈し、「タイヤはまだ持っていたのに、なぜ止まったのか」と再度問いかけた。

    33周目までに上位陣すべてが1度目のストップを終え、ラッセルが再び3秒差でリードを奪い返した。2位フェルスタッペン、3位アントネッリ、4位ピアストリ、5位ノリス、6位ルクレール、7位ハミルトン。まだピットインしていないオコンとサインツが8位・9位、アロンソが10位だった。

    ハミルトンは「このレースにはまったく存在感がない」と無線で嘆いていた。38周目にはフェルスタッペンが2度目のピットインを実施し、再びハードタイヤを装着して6位に復帰。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート マックス・フェルスタッペンフェルスタッペンは上位勢の中で最初に2回目のピットインを実行

    これはアントネッリが迫っていたことを受けた反応と見られ、メルセデスもアントネッリを即座にピットインさせ、再びフェルスタッペンの後ろでコース復帰。次に動いたのはラッセルで、周回遅れの渋滞を避ける形で43周目にピットイン。フレッシュなC4タイヤに履き替え、4位で復帰したが、フェルスタッペンの前という重要な位置だった。

    ピアストリが暫定的に首位に立ち、ノリス、ルクレールが続いた。ピアストリは「マシンの挙動がどんどん厳しくなってきてる」と訴え、その直後にピットイン。6位で復帰し、アントネッリの後方につけた。

    そのころ、ストロールとガスリーの17位争いが白熱し、アルピーヌが芝生に押し出される場面もあり、審議対象となった。

    ノリスは48周目にピットインし、チームメイトの後ろでコースに復帰。その直後にアルボンがマシンをエスケープロードに停車させ、一時的に黄旗が振られた。ウィリアムズのパワーユニット問題がついに限界を迎えたかたちだった。

    ストロールは先ほどのガスリーとの接触により、他車をコース外に押し出したとして10秒のタイムペナルティを受けた。一方、まだ2回目のピットを行っていないルクレールはレースをリードしていたが、ペースが急激に落ちていた。

    ルクレールは再び戦略に関する無線のやり取りを行い、ミディアムタイヤへの交換を希望していた。そのころ、ピアストリはフェルスタッペンとアントネッリとの“真っ向勝負”だとチームから伝えられ、3位表彰台を懸けた三つ巴の戦いが本格化。

    ルクレールは54周目にようやくピットへ入り、6位でコースに復帰。これにより、上位5台はすべて接近した状態となり、終盤の戦いが一気に緊迫していった。

    アントネッリとピアストリの間では激しい攻防が始まり、マクラーレンのピアストリが3位を狙ってアタックを開始。しかしその後方からはノリスもチームメイトに接近しており、フェルスタッペンもラッセルとの差を縮めていた。

    この頃、レーシングブルズのローソンがピットへ向かい、リタイア。サインツはようやくピットに入り、11位で復帰した。

    ラッセルはフェルスタッペンとのギャップを一時的に広げ、残り8周の時点で再び2秒の差を築いていた。一方、ピアストリにはノリスがすぐ後ろに迫り、アントネッリに対するアタックと、自身の背後への警戒という難しいバランスが求められていた。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート アンドレア・キミ・アントネッリアントネッリは終盤、ピアストリに追い詰められながらもポジションを守った

    2台のマクラーレンは白熱のバトルを展開し、まずノリスがヘアピンで前に出る。しかしターン13ではピアストリが再びポジションを奪い返した。

    ところが、その直後のストレートでノリスが再度仕掛けようとした際、ブレーキングで遅れ、ピアストリのリアに追突。これによりノリスのマシンは大きくダメージを負い、コース脇にマシンを停めてリタイアとなった。

    ノリスは無線で「完全に僕の責任だ」と語り、ピアストリに謝罪した。

    セーフティカーが出動し、ピアストリはこのタイミングでピットインして4位で復帰。マクラーレン勢の接触はスチュワードによってレース後に調査されることになった。

    他のドライバーたちも多くがピットインを行い、セーフティカーの後方に隊列を整えた。その中で、フェルスタッペンとラッセルの間で一瞬順位が入れ替わる場面があり、ラッセルは無線でフェルスタッペンが自分を追い越したと報告。

    フェルスタッペンは「ジョージが急ブレーキをかけた」と主張した。

    レースは結局セーフティカー先導のままチェッカーを迎え、ラッセルがトップでフィニッシュ。自身とメルセデスにとって2025年シーズン初勝利となった。

    さらに、アントネッリが3位でゴールし、チームとしてはダブル表彰台。アントネッリにとってはこれがF1初表彰台となった。

    角田裕毅12位完走 2025年F1カナダグランプリ 決勝レポート 表彰台ラッセルとアントネッリがメルセデスにダブル表彰台をもたらし、フェルスタッペンが2位で並んだ

    フェルスタッペンは2位で表彰台を確保し、ピアストリは4位を守ってチャンピオンシップリードを継続。5位にルクレール、6位にハミルトンが続いた。

    アロンソとヒュルケンベルグが7位・8位でポイントを獲得。オコンとサインツが9位・10位で最後のポイントを手に入れたが、いずれも「危険なドライビング」でレース後の調査対象となった。

    ベアマンは惜しくも11位でポイント圏外。角田裕毅は最後尾スタートから12位までポジションを上げ、堅実な走りを見せた。

    その後ろには、13位コラピント、14位ボルトレト、15位ガスリー、16位ハジャーと続き、ストロールはペナルティも響いて17位で地元GPを終えた。

    リタイアは3台。ノリスはピアストリとの接触によってリタイア、ローソンとアルボンはマシントラブルにより途中棄権となった。

    2025年F1 カナダGP 決勝 順位・結果

    1.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    2.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    3.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    4.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    5.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    6.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    7.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    8.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
    9.エステバン・オコン(ハース)
    10.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    11.オリバー・ベアマン(ハース)
    12.角田裕毅(レッドブル)
    13.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    14.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
    15.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    16.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
    17.ランス・ストロール(アストンマーティン)
    DNF.ランド・ノリス(マクラーレン)
    DNF.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    DNF.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)

  • アルボン F1カナダGPの戦略批判が話題「僕の言うことを聞いてくれない」

    アルボン F1カナダGPの戦略批判が話題「僕の言うことを聞いてくれない」

    穏やかな性格で知られるアレックス・アルボンだが、最近ではウィリアムズの戦略判断に対する率直な無線メッセージでF1の中でも屈指の”直言ドライバー”としての評判が定着しつつある。

    この傾向はカナダGPでも再び現れた。ただし、状況は見た目ほど対立的なものではなかった。

    「なんで僕の言うことを聞いてくれないのか分からない」と問いかけたり、数周後のピットインの指示に異を唱えたりする無線が、アルボンが第1スティントの終盤に中団で順位を落としていく中で国際映像に乗った。これらの無線は注目を集めるものだった。

    「戦略的に僕の無線だけを選んで流してる気がする」とアルボンはその後、半ば冗談めかして語った。

    「この戦略は間違ってるって毎周言ってたんだけど、あの人たちは特定のタイミングになるまでその無線を使わないんだ」

    無線の短い抜粋によくあるように、文脈が欠けると実際よりも対立的に見えてしまう。ウィリアムズが再建に向けて進み、戦うべき対象が増えてきたことで、アルボンがより強くフラストレーションを表すようになってきたのは確かだが、それは大抵の場合正当な理由がある。

    この無線を世界中の映像に使ったという点よりも奇妙だったのは、その状況をウィリアムズのチーム代表ジェームス・ボウルズがSky Sports F1の中継でどのように要約したかという点だ。

    「アレックスについては最初のチャンスを逃してしまった時点で、もう長く引っ張るしかなくなる。それは彼には見えていない」とボウルズは語った。「彼には、左右から抜かれていってすごく苦しいっていう感覚しかないんだ」

    しかし、アルボンにはそれはちゃんと見えていた。実際、彼のフラストレーションは三段階にわたって表出している。

    彼は、ミディアムタイヤ勢の中で他のドライバーがピットに入ることを予測し、その前にピットインしてポジションを確保したいと考えていたが、ウィリアムズは彼をコースに留めた。その判断によって、先にピットに入ったミディアム勢にはアンダーカットされ、ハードタイヤを履いたマシンにも追いつかれはじめ、アルボンは順位を落としていった。

    そしてようやくウィリアムズがピットインの指示を出すと、今度はアルボンがすかさず「今は入らない、今はボックスしないで!」と主張した。彼の言葉を借りれば「そこまで引っ張っておいて今ピットインなんてできない」という状況だった。

    アルボンは、最適なピットインのタイミングを逃し、攻めることもできなくなってしまったと分かっていた。ウィリアムズが当初の戦略に固執していたら、早めに入った他車の後ろになり、タイヤのライフ差も小さく、追い上げることもできず、さらにはもう1回ピットインせざるを得ない展開になっていた。

    結果的に、アルボンは最後尾でコースに戻ることになった。古いミディアムタイヤで滑りまくっていたために大きく時間を失っていたのだから、それも当然だった。「あれで僕たちのレースは終わった」とアルボンは悔しさをにじませた。そして、エンジントラブルが悪化し、リタイアを余儀なくされた。

    アレクサンダー・アルボン カナダGP F1 ウィリアムズ・レーシング

    とはいえ、レース後のアルボンはチームを責めるような言葉を口にしなかった。これもまた、よくあることだ。無線の怒りやフラストレーションは、その瞬間には激しく聞こえるが、意図やドライバーがどれだけ状況を把握しているかが伝わっていないと実際よりも厳しく受け取られてしまう。

    ドライバーが冷静になって、自らの意図を説明できるようになれば、その動機はより明確になる。そしてアルボンは「全部がチームのせいというわけじゃない」と語った。

    レースメディア『The Race』から「またしても戦略面での判断ミスにフラストレーションを感じているのか」と問われた際、アルボンはこう答えた。

    「正直言って、今年は戦略面では本当にうまくやれてると思ってる。常に正しい判断をしてきたと思う」

    「ドライでもミックスコンディションでも、イモラでの1ストップ成功もそうだし、メルボルンやマイアミでも、タイヤの選択含めて正しい決断ができていた」

    「だからチームとしては、そういう部分は強みなんだ。今回はちょっと詰まってしまったんだと思う。1ストップを成立させたかったけど、たぶん序盤で順位を落とした分を何とか取り戻そうという焦りもあったと思う」

    「ある意味では、僕たちは速さもあったから、例えばアルピーヌみたいに皆を抑えていた相手に対して1ストップでデグラデーションを抑えれば逆転できると考えていたんだ」

    「でも、このコースではグレイニングがすべてで、グレイニングが起きたら速さでは取り返せない。今回はFP2と違って、レースではグレイニングの出方がずっと遅かったから延ばせると思ったけど、実際に始まったら、すぐにピットインするしかなかった」

    アルボンがチームに対して寛容な態度を見せた理由の一部には、「自分の1周目が良くなかった」こともあるかもしれない。フランコ・コラピントの後ろに下がり、その後の再パスで強引にアウト側から仕掛けた結果、押し出されるようにポジションを失った。

    「もっと良い仕事をしないといけない」とアルボンは認めた。

    リタイア自体はポイント圏外だったため痛手とは言えないが、それでも問題はあった。アルボンによれば、原因はマルチカー・トレインの中でクリーンで冷えた空気をクーリングシステムにうまく取り込めなかったことだった。

    「これは今回だけじゃない。他のレースでも少し危うい場面があったけど、今回はダメだった」とアルボンは語っており、ウィリアムズとしても理解を深める必要がある課題だ。

    こうして多くの要素が重なり、今回のアルボンの週末は完璧にはほど遠いものとなった。開幕から数戦のようなクリーンな週末を過ごせていないことが、戦略面での判断ミス以上に大きな失望につながっている。

    「今週末はチャンスを逃してしまったと思う」とアルボンは言う。「速さはあったし、予選でも逃してしまった。タイヤの理解をもっと深めないといけないし、まだ風への感度もある。そこも今回少し出た」

    「レースではすごく強かった。間違いなくトップ10に入れたはずなのに、それを逃してしまったのは本当に悔しい」

  • 2025年F1 カナダGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

    2025年F1 カナダGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

    2025年F1 カナダGPの決勝でトップ10入りしたドライバーのコメント。6月15日(日)にジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで2025年のF1世界選手権 第10戦 カナダグランプリの決勝レースが行われた。

    カナダGPはジョージ・ラッセルが今季初勝利を挙げ、メルセデスにとっても大きな転機となるレースとなった。2位にはレッドブルのマックス・フェルスタッペン、3位にはメルセデスのルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリが続き、注目の表彰台を形成した。

    フェラーリ勢も5位と6位に入り、アストンマーティンのアロンソが今季ベストの7位を記録。中団ではヒュルケンベルグ、オコン、サインツJr.がきっちりとポイントを獲得し、各陣営にとって実りある日曜となった。

    1位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「チームにとって今季初勝利を挙げられて本当に嬉しい。レース全体を通してコントロールできていたし、勝利を持ち帰ることができた。気温が少し高めだったから金曜ほどはうまくいかないかもしれないと思っていたけど、タイヤをうまくマネジメントできたし、追いかけてくる集団を抑えきるだけのペースもあった。ブリックスワースとブラックリーの皆に心から感謝している。そしてキミ、初表彰台おめでとう。これから何度も経験することになると思う。ここ数戦で僕らのマシンが前進しているのは確かだ。でもモントリオールはこれまでも相性がよかったし、他のサーキットに比べれば得意なはずだったから、浮かれすぎるわけにはいかない。まだやるべきことはたくさんあるし、次のオーストリアでまた勝負できるようにがんばりたい」

    2位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
    「今日は持てるすべてを引き出せたと思う。守るレースになったけど、本当にタフだった。最初の2スティントはタイヤのデグラデーションが高くて厳しかった。戦略はかなりアグレッシブだったし、最後のピットストップ後はゴールまで持たせられるかどうか少し不安だった。でも最終スティントは燃料が軽くなって、タイヤにも優しかったから少し良くなった。全体を見れば、これが今日達成できる最大の結果だったと思う。トップ争いをするには少し足りなかったけど、P2には満足している。ジョージとの差はそれほど大きくなかったけど、勝てるほどのペースはなかった。ポジティブな点も多い。チームとしてはやれることをやり切ったし、マシンのバランスも悪くなかった。次のレースに向けてはタイヤの使い方やデグラデーションの改善に集中していくけど、確実に前向きな要素を持ち帰れる週末だった」

    3位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「本当に激しくて、すごくストレスのかかるレースだったけど、F1初の表彰台を獲得できて本当に嬉しい。スタートがすべてだった。ピアストリの前に出られたことで、自分たちのペースを活かすことができた。一時はフェルスタッペンに迫る場面もあったし、最終スティントでは序盤に少しプッシュしすぎて後半は厳しかったけど、マクラーレン勢の攻撃をしっかり抑えてP3でフィニッシュできた。ブラックリーとブリックスワースの皆さん、本当にありがとう。クルマの改善に向けてたくさんの努力をしてくれていて、その成果を形にできたのが嬉しいし、チームとして表彰台に上がれたことも特別な瞬間だ。これをきっかけに今後さらに上を目指したい」

    4位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    「難しいレースだった。スタートが良くなくて、そこからずっと苦しい展開になった。レース後半のペースは悪くなかったけど、抜くのがとても難しかった。今日は12ポイントを獲れたけど、それが僕たちにとっての最大限の結果だったと思う」

    5位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「P5は今日の僕たちにできるベストだったと思う。戦略をもう少し工夫できたかもしれないけど、結果にはそれほど大きく影響しなかったはずだ。それよりもスターティンググリッドの位置がレースを難しくしていた。今回のような特殊なサーキットでは、あまりパフォーマンスの傾向を他の週末に引きずらないと思うので、しっかり立て直して次に臨みたい」

    カナダGP(カナダグランプリ) F1 2025年のF1世界選手権

    6位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「P6という結果は、今日の状況を考えれば悪くない。レース序盤はクルマの感触も良くて、ポジティブな気持ちだった。でも早い段階でフロアに大きなダメージを負ってしまい、そこからはダウンフォースをかなり失ってバランスを取るのが難しかった。中盤にはブレーキの問題も出て、レースを通してとても苦しかった。まだ僕らは十分な位置にいないけど、何をすべきかはわかっているし、次のオーストリアでは前進するために全力を尽くす」

    7位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「今日はいいレースができたと思う。クルマの感触も良かったし、予想通りタイヤマネジメントがカギだった。レース前から8番手前後が現実的なポジションだと思っていたから、速いクルマを抑えるのは難しかったけど、全体としては満足している。決勝のペースは予選ほど良くなかったから、そこを今後の課題として取り組んでいきたい。調査中の事象もあるけど、次のオーストリア、そして母国イギリスでのレースが楽しみだ」

    8位:ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)
    「今日の結果には本当に満足している。連続でポイントを獲れて、チームにとっても大きな成果だ。序盤の混乱をうまく避けて、フランコ(コラピント)とアレックス(アルボン)のバトルのすき間を突いてターン9の出口でポジションを上げられた。そこからはタイヤマネジメントと安定したペースが鍵だったけど、全体を通してクリーンなレースができたと思う。スペインと今回のまったく異なる2つのサーキットで速さを見せられたのは、最近のアップデートが効果を発揮している証拠だ。レース中の安定感、バランス、予測性がすごく良くなったし、そういうマシンだと本当に攻めやすい」

    9位:エステバン・オコン(ハース)
    「今週末のチームの働きに満足しているし、今日の結果はその成果だ。レース前は戦略が本当にうまくいくか確信がなかったけど、思い切ってリスクを取ったことが報われた。クリアエアでのラップが重要だったし、そこで良いタイムを出せたのがオーバーカットにつながった。そしてそのままクルマをフィニッシュまで運べた。チームにとっては200戦目の節目だし、そういう日に結果を持ち帰れたのは良かった。こういうチャンスは毎回あるわけじゃないからね」

    10位:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「1ポイントでも取れたのは良かったけど、レース中は問題を抱えていたから正直フラストレーションもある。競争するどころじゃなかったし、クルマをゴールまで運ぶのが精一杯だった。でもチームとしてしっかり1ポイントは持ち帰れたし、そういう意味では仕事を果たしたとも言える。今週末はチームとして最大限の力を出せなかった部分もあったから、ヨーロッパラウンドで巻き返したい」

  • 2025年F1 カナダGP 決勝:11位以下 ドライバーコメント

    2025年F1 カナダGP 決勝:11位以下 ドライバーコメント

    2025年F1 カナダGPの決勝で11位以下だったドライバーのコメント。6月15日(日)にジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで2025年のF1世界選手権 第10戦 カナダグランプリの決勝レースが行われた。

    惜しくもポイント圏外に終わったドライバーたちも、それぞれの状況下で奮闘を見せた。ハースの新人ベアマンは好調なペースを発揮しつつもトラフィックに阻まれ、角田裕毅は18番グリッドから粘り強く12位まで浮上した。

    そのほかアルピーヌのコラピントとガスリー、ザウバーのボルトレト、レーシングブルズのハジャー、そしてアストンマーティンのストロールらも難しいコンディションに対応。一方、ノリスはチームメイトとの接触でリタイアし、アルボンとローソンはマシントラブルでレースを終えた。

    11位:オリバー・ベアマン(ハース)
    「今日のクルマのペースは、見た目以上に良かったと思う。でもスタートタイヤの戦略で他のハードタイヤ勢の後ろに入ってしまって、それに引っかかったせいでなかなか抜けなかった。DRSトレインの中では本当に抜けなくて、フリーエアに出てからようやく自分たちの本来のペースが出た。もう少し上を狙えたと思うけど、200戦目のチームがポイントを獲れたのは良かった」

    12位:角田裕毅(レッドブル)
    「今日は全体的にペースは悪くなかったので、18番手スタートから何台かポジションを上げることができました。ミディアムタイヤを履いていたときはトラフィックに入ってしまって、ダーティエアの影響でなかなか自分の走りを活かせなかったです。セーフティカーのタイミングも自分たちの戦略にはあまり合っていなかったと思います。それでも昨日の荒れた展開を立て直して、今日はクリーンなレースができたのはよかったです。マシンには今週いくつかアップグレードが入っていて、確実に前進できている感触はありました。今日の結果が自分たちにできたベストだったと思いますが、もちろんもっと上を狙っていきたいです。チームとしっかり振り返ってリセットして、次のオーストリアではもっといい結果を出せるようにがんばります。あそこはすごく好きなサーキットなので、クルマにもっと自信が持てれば、良い週末にできると思います」

    13位:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「僕たちにとっては厳しい午後になってしまったし、望んでいた結果にはならなかった。10番グリッドからのスタートで、1周目は何台か抜けたから、そこまでは良かった。でもそこからは戦略面で少し運がなくて、トラフィックに引っかかってしまい、それがレース全体に影響してしまった。今日はポイント圏内を目指せるペースがあったと思うから、なぜ結果につながらなかったのかをしっかり分析したい。モントリオールは自分たちには難しいサーキットだと最初から分かっていたけど、いくつかポジティブな面もあった。結果は悔しいけど、週末を通して進歩できた手応えはあるから、この流れをオーストリアにつなげていきたい」

    14位:ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
    「僕自身にとっては全体的にタフな週末だったけど、チームがまたポイントを取れたことは良かった。予選ではあと少しでQ2に届かなかったし、それが日曜の展開に影響してしまった。P15スタートで、ウィリアムズやレッドブル、RBといった速いクルマが後ろにいたから、タイヤを守るためにもかなり攻めざるを得なかった。そうすると後半の展開が難しくなってしまう。今回はハードでロングスティントを試していて、セーフティカーが出るのを期待していたけど、出たのは少し遅すぎた。ピット後に20秒以上遅れてしまって、あとは新品タイヤでも取り戻すのが厳しかった。あと2つくらい順位を上げられる可能性はあったと思うけど、何がもっとできたかを考えていきたい。ニコはまた素晴らしい仕事をしていて、クルマの限界を引き出している。でも僕も予選ではいつも彼と0.05秒以内の僅差だから、そこをうまく活かせればチャンスはある。今は結果を出すためにレース全体を通して最大化する術を学んでいるところ。バルセロナからは前進しているし、このサーキットはあまり僕らに合ってなかったけど、それでもポジティブに考えている。正しい方向に進んでいると思う」

    15位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「今日のレースにはたくさん見直すべき点がある。パルクフェルメ下での変更でピットレーンスタートになってしまって、難しい展開になるのは分かっていた。戦略面ではちょっと変化をつけてみたけど、結局ずっとトラフィックに引っかかってしまって、ストレートでのオーバーテイクが厳しかった。クリーンエアでのペースは悪くなかったけど、レースを通してあまりその時間がなかった。グリッドをもっと前でスタートできれば、競争力のあるレースができるはず。次のオーストリアではもっと良い週末にしたい」

    2025年のF1世界選手権 カナダGP(カナダグランプリ) 角田裕毅

    16位:アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
    「モントリオールでの今日は本当に難しい1日だった。序盤のミディアムタイヤでかなりグレイニングが出てしまって、それが響いた。ピットインのタイミングも少し遅かったと思うし、それでポジションをいくつか落としてしまった。その後はDRSトレインにずっとハマってしまって、終盤にはタイヤのペースも落ちて、後ろから抜かれる展開になってしまった。週末全体を通してマシンに苦戦していたので、チームと一緒にすべてを見直して、オーストリアでまた全力で挑みたい」

    17位:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「今日は長くて厳しい1日だったし、週末全体を見てもあまり満足できていない。P17スタートではもともと厳しかったけど、それに加えて今日のクルマにはポジションを上げるだけのペースがなかった。次のオーストリアに向けて、すべての面で改善点を見つけて取り組んでいく必要がある」

    18位:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「僕たちのチームのルールは“チームメイトとは接触しないこと”で、それを破ってしまった。オスカーにもチームにも謝りたい。少しだけチャンスがあると思って動いたけど、今振り返れば、あの動きはすべきではなかった。代償は大きかったし、オスカーに悪影響がなかったのはまだ良かった。今日のミスは反省して、オーストリアではより強くなって戻ってくる」

    DNF:リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    「ピットレーンスタートだったから、もともと厳しいレースになるのは分かっていた。でも昨日の予選が難しかったぶん、新しいパワーユニットを投入する判断をした。レース終盤には冷却系の問題が出てしまって、残念ながらリタイアすることになった。せっかく今週末はクルマの調子も悪くなかっただけに、完走できなかったのは本当に悔しい。パフォーマンス面では良い方向に進んでいるから、自分自身もリセットして、オーストリアではまたしっかりと戦えるようにしていきたい」

    DNF:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    「今日は本当に悔しいレースだった。最終的にはPUのトラブルでリタイアになったけど、それがなくてもレースはもう厳しい展開になっていた。1周目でコース外に押し出されて、草の上を走ることになってしまい、そこで何台かに抜かれた。それからは1ストップ戦略を試していたけど、今日はグレイニングがひどくてタイヤを持たせるのが本当に難しかった。普段は得意なはずのレース戦略でもうまくいかず、全体的に歯車が合わなかった。チームのせいではないけど、何が起きたのかしっかり見直して、次は強くなって戻ってきたい」

  • リアム・ローソン F1カナダGPリタイアの原因は「冷却系のトラブル」

    リアム・ローソン F1カナダGPリタイアの原因は「冷却系のトラブル」

    リアム・ローソンにとってフラストレーションの溜まるF1カナダGPは、ピットレーンで早々に終わりを迎えることとなった。レーシングブルズのローソンは、冷却系のトラブルによりリタイアを余儀なくされた。

    難しい予選セッションの後、チームが新しいパワーユニットを投入する決断を下したことでピットレーンスタートとなったニュージーランド出身ドライバーのローソンだったが、レース中に大きく順位を上げることはできず、今季3度目のリタイアを記録することになった。

    ローソンは、週末を通してクルマの調子が良かっただけに、結果には失望したと語った。

    「ピットレーンからのスタートだったので難しいレースになることは分かっていたけど、昨日の厳しい予選のあとで新しいPUを入れる判断をしたんだ」とローソンは語った。

    「残念ながらリタイアしなきゃいけなくなってしまった。今週末のクルマのペースが良かっただけに悔しいけど、スピード面を改善し続けるし、自分自身もオーストリアに向けてリセットして臨むつもりだ」

    ローソンにとって2025年シーズンは厳しい戦いが続いており、これまでのところモナコで一度ポイントを獲得したのみとなっている。

    また今回のレースは、レーシングブルズにとってマイアミ以来のノーポイントレースとなり、チームメイトのアイザック・ハジャーも16位でフィニッシュした。

    この結果により、チームの連続入賞記録は3戦でストップし、コンストラクターズ選手権ではハースの後塵を拝することになった。

    リアム・ローソン カナダGP F1 ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    チーム代表のローラン・メキースは、この結果が厳しいものであることを認めつつ、2週間後のオーストリアでのホームレースに向けてすでに前を向いていると述べた。

    「厳しい現実として、今日はトップ10で戦えるだけのペースがなかった」とメキースは語った。

    「アイザックはミディアムタイヤで走った第1スティントで激しいグレイニングに見舞われ、リアムのクルマは冷却系のトラブルにより残念ながらリタイアせざるを得なかった」

    「それでも今週末からいくつかのポジティブな要素を得たし、戦いは続いている。ファエンツァとミルトンキーンズで全員一丸となって、さらに強くなって戻ってくるつもりだ」

  • 角田裕毅は「レース自体は良い内容」レッドブルF1代表がカナダGPを総括

    角田裕毅は「レース自体は良い内容」レッドブルF1代表がカナダGPを総括

    レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、2025年F1第10戦カナダGP決勝を終えて、マックス・フェルスタッペンの2位フィニッシュを「チームとしてできる限りの結果」と評価し、終盤に接触を起こしたマクラーレン勢や、健闘した角田裕毅についても言及した。

    フェルスタッペンはジョージ・ラッセル(メルセデス)との優勝争いに挑んだが、序盤からタイヤの摩耗に苦しみ、2ストップ戦略で追い上げを図る展開となった。ホーナーはこの日のレース内容を次のように振り返る。

    「マックスは今日、スタートからフィニッシュまで競争力のある走りを見せてくれた。最終的にドライバーズ選手権にとっても良い結果となったし、マックスにとってはしっかりポイントを持ち帰る堅実な一日になった」

    「最後のスティントでは非常に良いパフォーマンスを見せていた。レース中、もっと攻めることができた場面もあったかもしれないが、あのスティントは本当に競争力があった。レース全体を通して、我々としてはポジティブな点が多く、しっかり自分たちの仕事に集中できていた」

    マクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリが終盤に接触してノリスがリタイアする波乱の展開についても、ホーナーは冷静に見守っていた。

    「マクラーレンは今日、最終的に厳しいレースになってしまったが、ああいった状況でも活かせるチャンスはある。結局のところ、レースでは自分たちのことに集中するしかない。2人のドライバーがハードに競り合っているなかで、10戦目にしてあのようなことが初めて起きたというのは、むしろうまくやってきたという証拠だと思う」

    「ただ、それがレースというもの。そういう日には、いかにチャンスをモノにできるかが重要になる。今回メルセデスは素晴らしい仕事をしたし、ラッセルの優勝も見事だった。こうして勢力図が変化しうることを示すレースになったと思う」

    角田裕毅 レッドブル F1 カナダグランプリ

    また、18番グリッドからスタートし12位でフィニッシュした角田裕毅についても、ホーナーは称賛の言葉を惜しまなかった。

    「裕毅は今日、1ストップ戦略でしっかりした走りを見せてくれた。ポイントに届かなかったのは運がなかったが、レース自体は非常に良い内容だったと思う」

    今後に向けて、ホーナーはマシンの課題にも言及しつつ、前向きな姿勢を示した。

    「今週末はチームとして非常に良い仕事ができたし、持てる力をすべて引き出せた。次のレースに向けては、タイヤマネジメントとデグラデーションの改善に取り組む必要があるが、今回の内容には多くのポジティブがあった」

    レッドブルF1は次戦、フェルスタッペンの“ホーム”ともいえるレッドブル・リンクでのオーストリアGPに挑む。巻き返しを期す王者チームが、再び表彰台の頂点に立てるか注目される。

  • アイザック・ハジャー F1カナダGP決勝「週末を通してマシンバランスに苦戦」

    アイザック・ハジャー F1カナダGP決勝「週末を通してマシンバランスに苦戦」

    レーシングブルズのアイザック・ハジャーは1、2025年F1第10戦カナダGPの決勝で6位でレースを終え、ポイント圏外に沈んだ。これにより連続トップ10フィニッシュの記録もストップした。

    ハジャーは9番手に予選通過していたものの、カルロス・サインツJr.の進路妨害によって3グリッド降格処分を受け、12番グリッドからのスタートとなった。レース序盤のミディアムタイヤでは高いグレイニングに見舞われ、ピットストップのタイミングも遅れたことで順位を落とした。

    「モントリオールでは厳しい日曜日だった」とハジャー。「レース序盤のミディアムタイヤでは高いグレイニングが出てしまって、残念ながらピットインのタイミングが少し遅くなり、いくつかポジションを落としてしまった。その後はずっとDRSトレインに引っかかって、終盤になるとペースも上がらず、他のマシンに次々と抜かれた。週末を通してクルマのバランスに苦しんでいたので、チームと一緒にすべてを見直して、2週間後のオーストリアではもっとプッシュしていきたい」

    アイザック・ハジャー カナダグランプリ F1 ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム

    レーシングブルズのチーム代表ローラン・メキースは、ハジャーの予選結果を称えるとともに、チームとして週末を通して苦戦していたことを認めた。

    「昨日の予選では、アイザックがP9を獲得するという強いパフォーマンスを見せてくれた。残念ながら、カルロスが後方から接近していたことをチームが正確に伝えられず、彼はグリッド降格のペナルティを受けてしまった。これは完全に我々のミスだった。今日のレースはその影響で12番手スタートとなり、序盤から厳しい展開になった。ミディアムタイヤでは高いグレイニングに苦しみ、ポイント争いに食い込むには十分なペースを発揮できなかった」

  • 2025年F1 カナダGP 決勝:トップ3インタビュー&記者会見全文

    2025年F1 カナダGP 決勝:トップ3インタビュー&記者会見全文

    2025年F1第10戦カナダGPの決勝レース後、上位3人のドライバーであるジョージ・ラッセル、マックス・フェルスタッペン、キミ・アントネッリがパルクフェルメインでのインタビューに応じ、それぞれの走りやレース展開を振り返った。ラッセルは今季初勝利に手応えを語り、フェルスタッペンは戦略を通じて限界まで攻めたレース内容を明かした。F1初表彰台となったアントネッリは、レース終盤のプレッシャーと戦いながら掴んだ3位の重みを語っている。

    その後の公式記者会見では、3人が改めてチームの現状や今後の展望、タイトル争い、若手同士の競争関係、さらにはプライベートや契約問題にまで話題を広げた。それぞれの言葉には、この特別な一戦を経ての自信、課題、そして期待がにじみ出ていた。

    2025年F1カナダGP トラックインタビュー(ニコ・ロズベルグ司会)

    Q:ジョージ、チーム全体としても、あなた自身としても本当に素晴らしい走りだったね。これはあなたのキャリア最高のレースだった?

    ジョージ・ラッセル:トップステップに戻ってこられて最高の気分だ。最後に勝ったのはラスベガスだったけど、去年は勝てたレースを逃したという感覚があった。だから今日勝てたのは、昨日の素晴らしいポールのおかげでもあると思っている。そしてキミが表彰台に立てたのもすごく嬉しい。チームにとって素晴らしい一日だったよ。ファクトリーで懸命に働いてくれているみんなに感謝したい。また勝利を争えるようになってきた感じがして、本当に嬉しいよ。

    Q:クルマに何か根本的な変化があったの? メルセデスは復活したのかな?

    ラッセル:いや、ここは少し気温が低めだったのが大きいと思う。去年のカナダでも似たような傾向があったしね。期待はしたいけど、うちのクルマの強みはこういう涼しいコンディションにあると思ってる。今後のレースでどうなるかは様子を見る必要があるけど、とりあえず今はこの結果を楽しみたい。

    Q:じゃあ、次のレースも同じように戦えるかはまだ分からない?

    ラッセル:それは時間が教えてくれるさ。去年はオーストリアでも勝ってるし、それが良い兆しかもしれない。でも今はこの瞬間を楽しむよ。この週末は期待が高かったけど、思ったとおりの結果になった。良い日だったよ、本当に。

    Q:マックス、2位フィニッシュだね。今週末としては、これが最大限の結果だったと思う?

    マックス・フェルスタッペン:そうだね、かなり良いレースだったと思うよ。ただ最初の2スティントではタイヤにかなり苦しんでた。だから戦略的にはかなり攻めた内容だった。でも最後のスティントでは何とか持ちこたえられて、燃料が軽くなったぶん少しペースも上がった。攻めの戦略で行って、後ろからは守る展開になったけど、結果的にうまくいった。今日はこれが僕たちにできたベストだったと思う。

    Q:今日みたいな日でも、やっぱりチャンピオンシップのことは意識する? ピアストリとの差を少し縮めたし、ランドにも大きく詰めたけど

    フェルスタッペン:シーズンはまだまだ長いからね。1戦1戦やっていくだけだよ。常にベストを尽くすつもりだ。

    Q:次はレッドブルのホームレース、オーストリアでファンもたくさん来るよね。楽しみ?

    フェルスタッペン:うん、もちろん。毎回すごく楽しい週末になるんだ。良い結果もたくさん出してきたし、今回も強い週末にできたらいいね。

    Q:キミ・アントネッリ、君はもうF1で表彰台に上ったんだ。信じられる? 素晴らしいだろ?

    キミ・アントネッリ:めちゃくちゃ緊張したけど、本当に嬉しいよ。スタートがうまくいってP3に上がれた。そのまま前の方で走り続けて、最後のスティントではマックスの後ろで少し攻めすぎてフロント左を痛めちゃったけど、何とか表彰台まで持ちこたえられて本当に嬉しい。

    Q:観客がみんな君の名前を叫んでるよ! あのピアストリへのオーバーテイクが表彰台の決め手だった。どんな感じだった?

    アントネッリ:スタートが良くて、並びかけることができた。コーナーでできるだけスピードを保つようにして、ターン2で横に並べた時には、ターン3までに有利になると思った。うまく決められて本当に嬉しい。

    Q:メルセデスは本当に復活してきたように見えるよ。次は君が勝つ番じゃない?

    アントネッリ:それが目標だよ。でもこのサーキットは僕たちに合ってたし、マシンは週末を通して素晴らしかった。だから、この勢いを次のレースにもつなげていけたらいいなと思ってる。

    2025年のF1世界選手権 カナダグランプリ

    2025年F1カナダGP 決勝後記者会見(前半:三者会見)

    Q:ジョージ、チームにとって厳しいトリプルヘッダーの後、この勝利はどれほど満足のいく結果だった?

    ジョージ・ラッセル:勝てたことは素晴らしいし、キミが表彰台に上ったのも本当に嬉しい。チームとして、今年はここまでとても良いパフォーマンスを続けてきた。バーレーンでの2位や他の表彰台もそうだったけど、どの週末も最大限の結果を出してきた。カナダに来るにあたって、ポールや勝利を狙えるポテンシャルがあると分かっていたし、結局のところ昨日の予選ラップがすべてだった。今日は順位の変動がほとんどなかったけど、全体的に良い仕事ができたと思う。

    Q:今日は気温が高かったけど、それでもクルマのペースや一貫性に驚いた?

    ラッセル:正直、驚いたよ。暑かったのにタイヤのオーバーヒートはそれほどなかった。ここカナダは路面がとても滑らかで、低速コーナーが多いから、タイヤにかかるストレスが少ない。気温を考えればもっとタイヤが厳しくなると思っていたけど、うちのクルマにとっては条件が合っていたということだね。去年と同じように。でも他のほとんどのサーキットでは、まだまだ難しい状況が続くことも分かってる。だからこそ、2人揃って表彰台に立てたのは今季初めてだし、こうしたチャンスを確実にモノにできたのは良かった。

    Q:リアタイヤにはそれほど負担がなかったようだけど、レース中ずっとマックスがミラーに映っていて、精神的なストレスは感じた?

    ラッセル:いや、そんなに。正直なところ、ここ数週間はスペインでの出来事も含めていろいろと騒がしかったけど、僕の中では気にしていなかった。スタートさえ決めれば、あとは自分のリズムに入るだけだと分かっていた。今日はおそらく最速のクルマを持っていたと思うし、その中で集中して、自分の走りに徹するだけだった。もちろん、シャルルやランドが戦略的に異なる動きをしてきた時は少しやりにくい部分もあったけど、クリアエアに出られればギャップを作るのは難しくなかった。楽なレースではなかったけど、自分自身とクルマを信じて走れた。キミの様子やランドとオスカーが迫ってきているのもテレビでチェックしてたけど、今日は全体として良い日だったと思う。自分にもチームにも誇りを感じてるよ。ちょうど1年前に勝利を逃したこの地で、それを取り戻せたことが特にね。

    Q:ジョージ、2026年の契約がまだ決まってないよね。今日のような週末は、交渉に有利になると思う?

    ラッセル:悪くないね(笑)。でも、前にも何度も言ってるけど、来年のことについてはまったく心配してない。来年、自分がグリッドにいることは分かってるし、今の自分はこれまでで一番いい走りができていると感じてる。まだまだ伸びしろもあるし、世界選手権を争える準備はできてる。今日のような結果や、バーレーンのようなチャンスを確実に活かせていることがその証明だと思う。だから今は気楽に構えて、レースを楽しみながら、一戦一戦を大切にしているよ。

    Q:マックス、あなたにとっても素晴らしいレースだった。ジョージのすぐ後ろで走っていたけど、もし最後にセーフティカーがなかったら、勝利を狙うチャンスはあったと思う?

    マックス・フェルスタッペン:いや、正直それはなかったと思う。最初の2スティントではタイヤのデグラデーションがかなりきつくて、かなり守りに入ったレースになった。2回ともキミに抜かれそうになったタイミングでピットインしてポジションを守ったんだけど、それがうまく機能した。戦略的にはかなり攻めた。最後のピットストップでは「このタイヤで最後まで持つかな」とちょっと不安だった。前のスティントでもハードタイヤに苦しんでいたから。でも燃料が軽くなったことで少し助かったかな。ただ、ジョージとのギャップはあまり大きくなかったし、ペース的に何か仕掛けられるような感じはなかった。ただ後ろを見ながらギャップを保って、タイヤを壊さないように走るだけだった。簡単ではなかったけど、チームとしてはすごくうまくまとめられたと思う。戦略含めて、できることはすべてやり切ったと思ってる。

    Q:今回の内容を踏まえて、今後に向けて自信は持てそう?

    フェルスタッペン:うまくいけばね。今回みたいにスタートからクルマの感触がいい週末ばかりなら良いんだけど、でも全体としてもっとパフォーマンスを上げないと、どこでも速く走れるようにはならないと思う。今週は特別悪いというわけじゃなかったけど、マクラーレンが今季ずっと見せてるパフォーマンスは本当にすごい。今回は彼らの調子がそこまで良くなかったから少し得をしたけど、これからの他のサーキットでは、もっと競争力が必要になる。だから、しっかりクルマを改良していきたい。

    Q:キミ、F1で初めての表彰台。この3位という結果にはどんな意味がある?

    キミ・アントネッリ:すごく大きな意味があるよ。自分にとっては、特にあの厳しいトリプルヘッダーの後だったから、自信を失っていた部分もあった。でも、こうして結果を出せたことは最高のリバウンドだと思う。

    Q:このレースは決して楽ではなかったよね。最後はピアストリから大きなプレッシャーを受けていた。あの時、何を考えていた?

    アントネッリ:正直、レースが早く終わってくれと思ってた。スクリーンで残り周回数を数えてたくらい(笑)。すごくストレスだったよ。最後のスティントではマックスの後ろで少しプッシュしすぎて、フロント左をダメにしちゃった。最後の数周はすごく辛くて、オスカーがどんどんDRS圏内に入ってくるのが分かったし、ターン1では一度オーバーテイクを仕掛けてきた。かなりキツかった。

    Q:今回の結果で自信は取り戻せた? この週末を通じて成長できたと思う?

    アントネッリ:うん、間違いなくね。まだ予選ではもっと速く走れるようにならなきゃいけないけど、それ以外の部分では正しい方向に進んでいると思う。チームも素晴らしい仕事をしてくれているし、ジョージと一緒に走ることで、自分自身をもっと高められている。チームの中の雰囲気もすごくいいし、この勢いを次のレースにもつなげていきたい。

    2025年F1カナダGP 決勝後記者会見(後半:記者との質疑応答)

    Q:ジョージ、今日は父の日に優勝したわけだけど、それについて特別な思いはある?

    ジョージ・ラッセル:ああ、確かに父の日に勝つっていうのは特別な瞬間だよ。僕たちにとって、父親は人生やレースキャリアにおいて本当に大きな存在だったからね。今日は僕の父が、8歳の甥っ子を連れてカート場に行っていて、僕と兄に続いて「第3のモータースポーツ人生」を始めてたんだ。それから6時間くらい運転して帰ってきて、今日のグランプリを観てくれた。彼のためにも、チーム全員のためにも、今日勝てたのは本当に特別なことだったし、大きな意味があるよ。

    Q:ジョージ、契約状況についてだけど、来年も100%メルセデスで走ると断言できる? それとも他のチームとも話している?

    ラッセル:いや、他のチームとは話してない。興味を示してきたチームには、僕の意志はメルセデスに残ることだとオープンに伝えてる。最初から一貫してその意向は明確だし、僕はメルセデスに忠誠心を持ってる。彼らがF1のチャンスをくれたからね。最近はいろいろな噂が出回ってるけど、特にマックス関連の話についても、僕は何のわだかまりもないよ。だって、もし全ドライバーが無契約だったら、マックスを最優先で欲しがるのは当然のことだから。それは理解できる。ただ、どのチームにもシートは2つしかない。僕が今のようなパフォーマンスを続けていれば、自分のポジションが脅かされることはないと思ってる。今のところ状況には満足してるし、契約交渉を急ぐつもりもない。勝つことに集中してる。アントネッリと僕、2人のジュニア出身ドライバーがこうして結果を出してるんだから、うまくいっているものをわざわざ変える理由はないよね。

    Q:マックス、昨日はクルマと「解き放たれたライオン」のどちらの力かって質問したけど、今日のランドとオスカーの件もあって、質問を変えたい。今年はあなたとオスカーの世代間チャンピオン争いが見られるかもしれないと期待してもいい?

    マックス・フェルスタッペン:それが実現するには、まだいろんなことが起きなきゃいけないね。僕たちがもっと頻繁に勝たないといけない。そのためにはもっと競争力をつけることが必要だ。今回の週末は良かったけど、それでもまだ十分ではない。時々チャンスはあるけど、もっと速いクルマを手に入れないと自分たちを楽にすることはできない。チームと一緒にハードワークは続けてるし、改良も入れてるけど、それが十分かどうかは分からない。この世界は本当に僅差で結果が決まるからね。ただ、今季のマクラーレンが見せているものは本当に驚異的だし、簡単に打ち破れるようなものではないよ。今回の週末は彼らにとってベストではなかったけど、それでも依然として有力候補なのは間違いない。これからのレースで僕たちがどこまで改善できるかが鍵だね。

    Q:ジョージ、今日の勝利おめでとう。さっき自分が「タイトル争いの準備ができてる」って言ってたけど、今年そのチャンスがあると思う? 今日オスカーとの差を12点詰めたし、ランドはノーポイントだった。

    ラッセル:正直なところ、マックスと僕がオスカーやランドとこんなに僅差で争ってるのが自分でもちょっと不思議なんだ。明らかにあの2人はもっと強いクルマを持ってるからね。でも僕たちは、毎戦で自分たちのパッケージから最大限を引き出し、すごく安定した結果を出している。とはいえ、彼らが今のようにポイントを取りこぼす状況がずっと続くとは思えない。もちろん、そうあってほしいけど(笑)。でも正直、僕たちが純粋なペースでタイトル争いに絡めるとは思ってない。もし今日みたいな結果が続けば、話は別だけどね。

    Q:キミ、初表彰台おめでとう。ポディウムでの気持ち、クールダウンルーム、シャンパンの味、眺め――それはカート時代に想像していたものと同じだった? それとジョージ、あなたの初表彰台の思い出も教えて。

    キミ・アントネッリ:想像してたよりずっと良かったよ。表彰台に歩いていくときに、観客の声援が聞こえて鳥肌が立った。あれはずっと忘れない瞬間になると思う。こういう結果や気持ちは、お金じゃ買えないし、本当に特別なんだ。だからもっと欲しくなる。これからはこの勢いを保って、もっと多くの表彰台、そしていつかは初優勝を目指していきたい。

    ラッセル:僕の初表彰台は2021年のスパだったけど、ちょっと特別な状況だったね。すごくストレスの多い週末だった。結果そのものより、当時のチームにとってポイントを取ることの方が重要だった。でも、それでも忘れられない一日だよ。あの日のスパを覚えてる人も多いんじゃないかな。僕はキミがここにいてくれて本当に嬉しいよ。彼も言ってたように、トリプルヘッダーは僕たち2人ともにとって厳しいものだったけど、それを乗り越えて、しっかりとしたレースをして、速さを見せた。チームとしても、コンストラクターズ2位を目指してこの調子でポイントを取り続けたい。

    Q:キミとマックスへ。今回の表彰台はF1史上で最も若い2人の表彰台記録のひとつになったね。キミ、マックスからどんな影響を受けてきた? マックス、キミのどういう部分が優れていると見てる?

    アントネッリ:F1で19人のトップドライバーとレースできるっていうのは、それ自体がすごくモチベーションになるよ。自分のベストを出して、自分が何ができるかを示せる機会があるというのは本当に大きい。もちろん、マックスがこれまでに成し遂げてきたこと、特にルーキー時代の活躍は本当に衝撃的だった。だから間違いなく、彼は僕にとってインスピレーションの源なんだ。でも最終的には、最高のドライバーたちと戦えることが本当にありがたいし、そしてジョージがチームメイトであることも、自分をさらに高める助けになっている。今の結果も、前半戦でジョージが僕にしてくれたサポートのおかげでもあるよ。

    フェルスタッペン:僕にとっては、キミが成功するのはまったく驚きじゃない。カート時代から彼のことは注目してたし、すでに多くの人が「すごい才能だ」と言っていたからね。僕が気に入ってるのは、彼の自然な速さと、落ち着いたアプローチ。それは本当に素晴らしい資質だよ。今年中に表彰台に上がるとずっと思ってたし、今までは少し運がなかっただけ。スプリントでのひとつは僕のピットストップのせいでもあったしね。今回は時間の問題だった。今日の表彰台は自信にもつながるし、素晴らしい後押しになる。ルーキーイヤーは本当に多くのことが降りかかってくるけど、悪いレースからも良いレースからも学ぶことは多い。これから何年も、キミの活躍をもっとたくさん見ることになるだろうね。

    Q:キミへ。16年ぶりにイタリア人がF1で表彰台に立ったね。最後は2009年のヤルノ・トゥルーリだった。カナダには150万人のイタリア系住民もいる。今の気持ちは?

    アントネッリ:こんなに長い時間を経て、次のイタリア人が表彰台に立てたのは本当に素晴らしい気持ちだよ。次の目標は、イタリアをF1の頂点に戻すこと。優勝することだ。この結果は必要だったし、すべてのイタリア人ティフォシに捧げたい。イモラではたくさんの応援をもらって、本当に素晴らしい週末だった。でも思うような結果が出なかったから、今回こうして結果を出せたのは嬉しい。応援してくれたみんなのための表彰台でもあるんだ。

    Q:ジョージ、今日の勝利に曲をつけるなら、どんな曲にする?

    ラッセル:なんてこった、その質問は面白いね。けど、僕が何を言っても恥ずかしくなるやつだ(笑)。ちょっと考えさせて。

    フェルスタッペン:Spotifyのプレイリスト見てみたら?

    ラッセル:あー、それ見られたらテイラー・スウィフトばっかりだからヤバいな(笑)。

    Q:ジョージ、冒頭で言ってたかもしれないけど、さっき勝ったら湖に飛び込むって言ってたよね? 本当に飛び込むの?

    ラッセル:やっと聞いてくれたね(笑)。もちろん飛び込むよ。今週末に再合流してくれたある「クレイジーなドイツ人」がいるんだけど、彼はロサンゼルスに住んでて、バルテリ(・ボッタス)のヌードカレンダーやマレットヘアにインスピレーションを与えた人物でもあるんだ。今日この会場にもいるんだけど、彼が「もし勝ったら、湖に飛び込もう」って言い出したんだよね。だから、思い出させてくれてありがとう。

    フェルスタッペン:君もカレンダー出せば?

    ラッセル:それ、考え中なんだよ。来年契約がなかったら、その収入源としてカレンダー出すかも(笑)。ねぇ、それって湖ってきれいなの?誰か教えて?…あ、今首を横に振ってる。えっ、きれいじゃないの?うわぁ…。

  • F1カナダGP:ジョージ・ラッセル優勝を支えた日本人エンジニア桑原克英

    F1カナダGP:ジョージ・ラッセル優勝を支えた日本人エンジニア桑原克英

    2025年F1第10戦カナダGPで、メルセデスのジョージ・ラッセルがポール・トゥ・ウィンを達成。今季初優勝を飾ったこのレースで、日本人エンジニアの桑原克英氏が異例の表彰台登壇を果たし、大きな注目を集めた。

    決勝ではラッセルが危なげないレース運びでトップを快走し、2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)という順位でチェッカー。

    レース後のセレモニーでは、ラッセルのパフォーマンスエンジニアを務める桑原氏がチームを代表して登壇し、ドライバーたちとともにシャンパンファイトを楽しんだ。

    桑原氏は2020年にメルセデスF1に加入し、2023年からはラッセル専属のパフォーマンスエンジニアとして活動。データ解析、セットアップ、戦略立案など多岐にわたる業務を担い、今季のマシン開発とレースパフォーマンスにおいて中心的な役割を果たしてきた。

    ラッセルはレース後、「チームとファクトリーの努力に感謝したい」と語り、支えてくれたスタッフに勝利を捧げた。今回の表彰台登壇は、桑原氏の貢献がチーム内でも特に高く評価されていることを示す象徴的な出来事となった。

    F1の表彰台に日本人エンジニアが立つ機会は非常に稀であり、技術者として最前線で戦うその姿は、今後モータースポーツの世界を目指す日本の若者たちにとって大きな励みとなるだろう。

  • 角田裕毅 レッドブルF1で苦戦続く フェルスタッペン「彼自身が示すしかない」

    角田裕毅 レッドブルF1で苦戦続く フェルスタッペン「彼自身が示すしかない」

    角田裕毅のレッドブルF1での苦戦はF1カナダGPでも続いた。マックス・フェルスタッペンはチームメイトが直面している問題を正確には把握していないが、励ましの言葉を送った。

    日本GP以降、レッドブル・レーシングに加わった角田裕毅だが、オーストリアの名門チームでの戦いは決して順調とは言えない。マックス・フェルスタッペンとのギャップは依然として大きく、これは予想されていたことでもあるが、ここ数週間はさらに深刻な問題が浮上している。

    角田裕毅自身その原因についてフェルスタッペンも明確には分からないものの、レーシングニュース365を含むメディアに対し、新たなチームメイトにエールを送っている。

    「うーん、難しいよね……。でも土曜日(予選)は少し良くなっていたと思う。もちろんギャップはまだかなり大きかったけど。僕がやっていること、たとえばマシンの操作やタイヤの温め方なんかについてアドバイスはしてる。そういう意味では、僕らはしっかり連携できていると思う。でも最終的には、彼自身が走りで示さなきゃいけないことだよね」とフェルスタッペンは語った。

    角田裕毅 マックス・フェルスタッペン F1 レッドブル・レーシング

    とはいえ、角田裕毅がメンタル面で問題を抱えているとは考えていないという。

    「少なくとも僕にはそうは見えない。そうじゃないといいんだけど、正直分からない。それは本人に聞くしかないよ。でも、彼は全力を尽くしている。今週末は僕らのマシンもいくらか安定しているから、彼にとっても良い方向に向かうといい。でも、このギャップがなぜ生まれたのかを説明するのは、本当に難しいね」、RB21のマシンの中でどうもしっくりこない感覚を覚えており、その原因が分からない状態なのだ。