カテゴリー: F1カナダGP

  • FIA、F1エンジン救済制度をカナダGP後に適用 ホンダに追加開発の可能性

    FIA、F1エンジン救済制度をカナダGP後に適用 ホンダに追加開発の可能性

    2026年F1シーズンで導入された新パワーユニット規則をめぐり、FIA(国際自動車連盟)はパフォーマンスで遅れを取るメーカーを対象とした追加開発制度「ADUO(追加開発・アップグレード機会)」の適用時期を明らかにした。

    当初はマイアミGP以降に発動する予定だったが、バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止によって評価期間が再編され、最初の判定はF1カナダGP終了後に行われることになった。

    最初の評価期間は5戦に短縮
    FIAは声明で、2026年F1技術規則の付録C5第4.2条に基づき、シーズンを3つの期間に分けて内燃エンジンの性能を分析すると説明した。

    「これら3つの期間は、それぞれ第1〜6戦、第7〜12戦、第13〜18戦を対象とする。しかし、オーストラリア、中国、日本、バーレーン、サウジアラビア、マイアミの各グランプリを含む最初の期間は、中東で続く情勢によって混乱した」

    「そのため、最初の期間は調整され、現在はシーズン最初の5戦(オーストラリア、中国、日本、マイアミ、カナダ)で構成される。結果はカナダGP後、遅くとも2週間以内に通知される」

    これにより、ADUOの最初の対象メーカーはカナダGP後に確定する。対象となったパワーユニットメーカーには、通常のコストキャップやテスト制限を超えた追加開発枠が認められる。

    ホンダF1が対象候補、アウディとフェラーリも可能性
    ADUOは、最も性能の高いエンジンに対して性能指数が2%以上、4%未満劣っているメーカーを対象とする制度だ。

    2026年F1では新たな50対50のハイブリッド・パワーユニットが導入され、メーカー間の性能差が顕在化している。メルセデスが性能と信頼性の両面で好調な一方、ホンダは開幕から苦戦しており、ADUOの対象となる可能性が高いとみられている。

    さらに、フェラーリや新規参入のアウディも、最初のADUOリストに含まれる可能性がある。

    FIAは今後の評価期間についても説明している。

    「第2期間は第6〜11戦(モナコからハンガリー)、第3期間は第12戦(オランダ)から第18戦(メキシコシティ)までを対象とする」

    「結果が通知されると、ADUO対象のパワーユニットメーカーには、認められる開発枠の詳細が個別に通知される」

    「対象メーカーは、早ければ次戦からアップグレードを投入できる」

    救済ではなく競争均衡を保つための開発枠
    ADUOは単なる救済措置ではなく、2026年F1の新パワーユニット規則で生じたメーカー間格差を一定範囲に収めるための制度だ。

    ただし、対象となるには明確な性能基準があり、最下位メーカーに無制限の開発を認めるものではない。あくまで、最良のパワーユニットに対して一定以上の遅れが確認された場合に限り、追加開発の機会を与える仕組みとなる。

    ホンダにとっては、アストンマーティンとの2026年F1プロジェクトを立て直すうえで重要な機会となる。一方で、ADUOが認められたとしても、その効果が即座にパフォーマンスへ反映されるとは限らない。追加開発枠をどの領域に使い、どのタイミングで実戦投入できるかが、シーズン中盤以降の競争力を左右することになる。

  • メルセデスF1 カナダGPで“0.3秒改善”狙う大型アップデート投入

    メルセデスF1 カナダGPで“0.3秒改善”狙う大型アップデート投入

    メルセデスF1は、2026年F1カナダGPで今季初となる本格的な大型アップデートを投入し、タイトル争いでの優位性をさらに強固にしようとしている。

    キミ・アントネッリが開幕4戦で3勝を挙げ、ジョージ・ラッセルとともにメルセデスをコンストラクターズ選手権首位へ押し上げるなか、チーム代表のトト・ヴォルフは「このアップデートは機能しなければならない」と明言。

    マクラーレンの追い上げが現実味を帯びる中、メルセデスは空力だけでなく、軽量化やスタート性能の改善にも踏み込んだ包括的パッケージで対抗する構えだ。

    メルセデスがカナダGPで投入する“大型進化版W17”
    イタリアメディア『アウトスプリント』によると、メルセデスはモントリオールでシモーネ・レスタ主導によるW17初の大規模空力アップデートを投入する。

    開幕からメルセデスは高い競争力を見せてきたが、マイアミGPではマクラーレンが大幅アップグレードを投入。トト・ヴォルフも「我々のマシンは、おそらくマクラーレンほどアップグレードのレベルに達していなかった」と認めていた。

    そのためカナダGPは、今季の勢力図を左右する重要な転換点になる可能性がある。

    「カナダで大型アップデートが入る。我々はそれが機能するようにしなければならない」

    「紙の上では『そうなればさらに速くなる』と言うのはいつでも簡単だ。しかし、それが実際にレーストラック上でそうならなければならない」

    今回のアップデートでは、フロントウイングから始まる気流制御の見直しが中心になるとされる。

    新しいフロント周辺のフロー構造に合わせて、フロントサスペンションのカーボンカバー形状やフロア設計も再構築される見込みで、風洞ではコンマ3秒前後の改善効果が期待されているという。

    “ブラックホール”だったスタート性能の改善
    メルセデスが今回重視しているのは空力だけではない。

    ヴォルフが「ワールドチャンピオンシップを勝ちたいなら、それは受け入れられない」と語ったように、今季のW17はスタート性能に深刻な課題を抱えている。

    「これは完全にチーム側の責任だ。ドライバーのミスではなく、我々のミスだった」

    「2人のドライバーがともに損をしており、それは受け入れられない。我々はチームとしてこれを制御できるようにしなければならない」

    報道によると、メルセデスのエンジニア陣は“大型ターボ”による影響低減に取り組んでいるという。

    同じPUを使用しながら、マクラーレンはスタート局面でより優れた制御を実現しているとされ、メルセデスは電子制御面の最適化によって改善を狙っている。

    マイアミではアントネッリが勝利したものの、スタートや序盤の加速では依然として不安定さを見せており、タイトル争いを本格化させる上でこの弱点克服は不可欠とみられている。

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ F1 カナダグランプリ

    軽量化による“最低重量到達”も重要テーマ
    もうひとつの重要テーマが軽量化だ。

    メルセデスは軽量化されたギアボックスなどを導入し、W17を最低重量へ近づける作業を進めているとされる。

    最低重量に到達できれば、バラストを搭載できるようになり、重量配分の自由度が増す。これはセットアップの幅を広げるだけでなく、マシンバランスの最適化にも大きく寄与する。

    2026年型マシンは新レギュレーションによって電動比率が大きく増え、各チームが重量管理に苦しんでいる。その中でメルセデスは、パフォーマンスだけでなく運動性能面でも一歩先を行こうとしている。

    マクラーレンの接近にメルセデスが警戒感
    マクラーレンCEOのザク・ブラウンも、開発競争がさらに激化すると予告している。

    「もちろん、まだ投入するものはある。ただ残念ながら、他も同じことをしてくる」

    「メルセデスはここでまだアップグレードを持ち込んでいなかった。だから、彼らが何を持ってくるかを見てみよう。我々にもまだ手の内に残しているものがある」

    実際、マイアミではマクラーレンの進化幅がパドック内でも高く評価されていた。

    イタリア紙『ラ・ガゼッタ・デロ・スポルト』は、アントネッリの勝利について「最速のマシンを持たずに勝った」と評し、「この週末はマクラーレンの復活を示すものだった」と分析している。

    レッドブルのマックス・フェルスタッペンも、マイアミで投入した改善版パッケージについて「もちろん違う。僕は40秒遅れでフィニッシュした。スピンだけで40秒にはならない」と語り、依然としてトップ争いには届いていない現状を認めた。

    6月以降のPU規則変更も新たな火種
    さらに6月1日以降は、エンジン規則の運用変更も控えている。

    これまで常温で行われていた圧縮比の検査が、今後はオイル温度130度の状態で実施されるようになる。

    メルセデス陣営は「性能への影響はない」との立場を取っているが、パドック内では今後さらに厳格化される可能性を指摘する声もある。

    2026年F1は、電動と内燃の50対50構成を巡る議論や、エネルギーマネジメント問題、さらには将来的なV8回帰論まで含め、レギュレーションそのものが流動化している。

    その中でメルセデスは、シーズン序盤の優位を一時的なものに終わらせないためにも、カナダGPで“決定的な一手”を打とうとしている。

  • アストンマーティン・ホンダF1 カナダGPにアップデート投入へ「次の段階に進む」

    アストンマーティン・ホンダF1 カナダGPにアップデート投入へ「次の段階に進む」

    アストンマーティンは2026年シーズン序盤の苦戦から立て直しを図るなか、F1カナダGPに向けて新たなアップデートを投入する構えを見せている。

    一方で、フェルナンド・アロンソは「本格的なパフォーマンス改善は第12戦か第14戦になる」と慎重な見方を示しており、チーム内でも現状認識に温度差が見え始めている。

    マイク・クラックはカナダGPでの前進を示唆
    マイク・クラックはスペイン紙『Marca』に対し、次戦カナダGPでの改善に期待を寄せた。

    「我々はカナダに行くのを本当に楽しみにしている」

    「もちろん、チームにとって重要なレースだし、我々のパートナーシップにとっても重要なレースだ」

    クラックはそう語り、ホンダとの協力体制にも言及した。

    「我々はアップグレードを投入する予定だし、これまでより良い結果を目指す」

    この発言は、アロンソやランス・ストロールが示していた“夏休み前までは大規模アップデートは来ない”という見通しとはやや異なる内容となっている。

    空力ではなく“扱いやすさ”改善の可能性
    スペイン紙『Marca』は、カナダGPで投入される変更は大規模な空力アップデートではなく、信頼性やドライバビリティ、あるいはパワーユニット関連の改良である可能性が高いと分析している。

    実際、アストンマーティンは今季序盤から深刻な振動問題に苦しんできた。

    ホンダと共同で進めた対策によって状況は改善されつつあり、最近ではドライバーの不快感も大幅に軽減されたとされる。

    クラックもその進歩を強調した。

    「ここ数週間、数か月で我々が成し遂げた進歩を見れば、特に信頼性、振動低減、ハンドリング改善の面で非常に大きな前進があった」

    「現時点でも、かなり大きな改善はすでに見えていると思う」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム ホンダF1

    アストンマーティンが重視する“理解を深める作業”
    現在のアストンマーティンは、単純な新パーツ投入よりも“現状パッケージの理解”を優先しているようにも見える。

    クラックは、シーズン序盤の混乱を振り返りつつ、対応速度には自信を示した。

    「シーズン開幕時、我々には多くの問題があった。本当に異常なレベルの問題だった」

    「しかし、それらを解決したスピードは本当に素晴らしかったと思っている」

    その一方で、トップ勢との差は依然として大きいことも認めている。

    「我々にはまだ埋めなければならない大きなギャップがある」

    そして現在の重点について、次のように説明した。

    「重要なのは、戦略と計画を明確にすることだ」

    「我々の仕事は、今持っているものを最大限に活かすことにある」

    「ここまで集めたデータから学ぶべきことは非常に多い。そしてチーム全体のモチベーションを維持しながら、次の段階を待つことが重要なんだ」

    ホンダとの“次の段階”へ向かうカナダGP
    今回のクラックの発言から見えてくるのは、アストンマーティンが“劇的進化”ではなく、“問題を一つずつ潰しながら基盤を整える段階”に入っているという現実だ。

    マイアミGPでは振動問題の改善が確認され、ドライバビリティ面でも前進があったとされる。だが、純粋な競争力という意味では、依然として上位との差は大きい。

    そのなかで迎えるカナダGPは、ホンダとの協力体制がどこまで成果を生み始めているのかを測る重要な週末になりそうだ。

  • マクラーレンF1 マイアミGPで“完全新車”投入 カナダでも「MCL40は別物に」

    マクラーレンF1 マイアミGPで“完全新車”投入 カナダでも「MCL40は別物に」

    マクラーレンは、2026年F1シーズンの流れを変えるため、マイアミGPとカナダGPにかけてMCL40に大規模アップグレードを投入する。チーム代表のアンドレア・ステラは、北米2戦で「完全に新しいマシン」と呼べる仕様になると説明した。

    開幕からメルセデスに先行を許しているマクラーレンだが、日本GPではオスカー・ピアストリが優勝争いに加わり、キミ・アントネッリに次ぐ2位を獲得した。

    バーレーンGPとサウジアラビアGPが開催されなかったことで生じた5週間の中断期間を使い、チームは2026年F1レギュレーション下で大きな開発余地を持つ空力パッケージの改良に集中してきた。

    北米2戦で投入される「完全に新しいMCL40」
    ディフェンディングチャンピオンであるマクラーレンは、2025年シーズン終盤までドライバーズ選手権争いに巻き込まれた影響もあり、2026年型マシンの開発初期段階では出遅れた。さらに、長年のサプライヤーであるメルセデスの新型パワーユニットを理解する必要もあり、シーズン序盤は苦しい立ち上がりとなった。

    中国GPではランド・ノリスとオスカー・ピアストリのいずれも決勝をスタートできず、チームにとっては厳しい現実を突きつけられた。しかし、日本GPでは全体パッケージへの理解が進み、ピアストリが優勝争いに絡むまで競争力を引き上げた。

    「我々の意図としては、北米のレースに向けて、特に空力アップグレードの観点から、完全に新しいマシンを投入するという考えは常にあった。だから、この計画を維持することができた」と、ステラはウォーキングにあるチーム本拠地でのメディアデーで語った。

    「もちろん、カレンダーが変更されたことは少し助けになった。他のすべてのチームにとっても同じだと思うが、レースで忙しくするよりも、より流れを整えてマシンのアップグレードに取り組むことができた」

    「ただ、全体として言えば、マイアミとカナダを通じて、完全に新しいMCL40を見ることになる。改めて強調したいのは、これは我々の競争相手の多くにも期待されることだという点だ。だから、必ずしも勢力図が変わるということではなく、同じ時間枠の中で誰がより多くのパフォーマンスを加えられたかを確認することになる」

    マクラーレン F1 マイアミグランプリで大幅アップグレード

    メルセデスとの差を縮めるための開発競争
    マクラーレンは現在、チームズ選手権で首位メルセデスから89ポイント差の3位につけている。ステラは、メルセデスとの差を認めつつ、フェラーリに対してもまだ回復すべき部分があると語った。

    「メルセデスを見ると、我々には取り戻すべきパフォーマンスがある。ある程度はフェラーリに対してもそうだ。ただ、裏側で進めてこられた開発についてはかなり満足している」

    「日本での最後のレースはすでにまずまず競争力のあるパフォーマンスだったことを考えると、マイアミ、そしてカナダでは、もう少し競争力のあるMCL40を見ることができるはずだ。だから、次のレースを間違いなく楽しみにしている」

    HPPとの連携改善でパワーユニット理解も前進
    マクラーレンは、新しい2026年型パワーユニットへの理解でも前進している。ステラは、メルセデスのハイパフォーマンス・パワートレインズ(HPP)との連携、そしてシミュレーションツールの共同開発が、開幕戦オーストラリア時点から大きく改善したと説明した。

    「HPPとの協力という意味でも、HPPと一緒にシミュレーションツールを開発するという意味でも、オーストラリアでの状況と比べて大きな前進を遂げた。だから、チームとして我々は今、はるかに準備が整っていると思う」

    「シーズン序盤には、カスタマーチームであることの自然な結果として、赤字が存在していた可能性がある。プログラミングが非常に押し込まれていたからで、パワーユニットの観点からもそうだった。それは問題なかったし、我々としても受け入れる準備ができていた。そしてHPPとともに非常に建設的に処理した」

    「だが、シーズンが進んだ今、このギャップは埋められたと思う。我々は、パワーユニットから最大限を引き出すために必要なすべてのツールを持っているはずだ」

    マクラーレンにとって、マイアミGPとカナダGPは単なるアップデート投入の場ではなく、MCL40が2026年F1の開発競争に本格的に加わる転機となる。メルセデスとの差をどこまで縮められるかは、北米2戦で投入される新仕様の完成度にかかっている。

  • ピレリF1 マイアミ&カナダで最も柔らかいタイヤ選択 C3〜C5を投入

    ピレリF1 マイアミ&カナダで最も柔らかいタイヤ選択 C3〜C5を投入

    F1は中東ラウンド中止による約5週間の中断期間を経て、5月のマイアミGPでシーズンを再開する。これに向けてピレリは、マイアミおよびカナダGPで使用するタイヤコンパウンドを発表し、両戦で最も柔らかいレンジを採用することを明らかにした。

    選択されたのはC3・C4・C5の3種類で、それぞれハード、ミディアム、ソフトとして運用される。2026年シーズンにおけるタイヤ戦略の方向性とともに、各サーキット特性に合わせた狙いが浮かび上がっている。

    マイアミとモントリオールで共通する“ソフトレンジ”の意図
    ピレリは、マイアミ・インターナショナル・オートドロームおよびモントリオール市街地サーキットの両方で、最も柔らかいコンパウンドであるC3〜C5を投入する。

    マイアミは路面が非常に滑らかで摩耗が少ない特性を持ち、高温環境による熱的デグラデーションが支配的となる。一方で、過去の傾向ではタイヤの劣化は比較的抑えられており、スティント序盤にはドライバーが制限なくプッシュできることで、コース上でのバトル増加につながっていた。

    こうした背景から、ピレリは今回もソフトレンジを採用することで、グリップレベルを最大化しつつレース序盤の攻防を活性化させる狙いを持っている。

    カナダは低摩耗+強い減速ゾーンへの対応
    続くカナダGPでも同様にC3〜C5が使用されるが、その理由はやや異なる。

    モントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは、路面の粗さが小さく摩耗が少ない一方で、強いブレーキングを伴う減速ゾーンが多い。ピレリは「強い減速が求められる区間で十分なグリップを確保するため」として、ソフト寄りの選択を行ったとしている。

    また、開催時期が前年より前倒しされていることもあり、天候の変動が戦略に与える影響も無視できない要素となる。

    C6消滅と戦略傾向の変化
    2025年シーズンにはカナダGPでC6タイヤが投入されていたが、このコンパウンドはシーズン終了とともにラインナップから外された。

    当時は理論上ソフトとして位置付けられていたC6が戦略上ほとんど使用されず、実質的にはハードとミディアムによる2ストップ戦略が主流となっていた。今回のC3〜C5構成は、その反省も踏まえた現実的な選択といえる。

    再開初戦から“戦えるタイヤ”を重視
    シーズン再開直後の2連戦において、ピレリはあえて攻めたコンパウンド選択を行った。

    滑らかな路面と低摩耗特性を持つ2つのサーキットに対し、グリップ重視のタイヤを投入することで、レース展開の活性化を狙う意図は明確だ。中断明けのリスタートという文脈も含め、序盤からの激しいバトルと戦略の多様化が期待される。

    F1 タイヤ マイアミグランプリF1 タイヤ カナダグランプリ

  • F1カナダGPとインディ500日程衝突 ファン批判とF1の反応

    F1カナダGPとインディ500日程衝突 ファン批判とF1の反応

    F1がカナダGPをインディアナポリス500と同日に開催すると発表した際、ファンからの反応は決して温かいものではなかった。

    かつてはモナコGPがインディ500と同日に行われていたが、タイムゾーンが異なるため、モナコはインディアナでのセレモニーが始まるずっと前に終了していた(2024年に発表された新契約により、2026年からモナコGPは6月開催となる)。

    今回、モントリオールのF1レースは5月24日にインディ500と重なることになり、インディ500が慣れてきた遠いモナコとは違い、地理的にも近い北米ファンの視聴・観戦の競合という脅威が生じる。モナコに行ける北米ファンは少なくても、カナダには足を運べる可能性が高いからだ。

    F1側からすれば、この日程変更によって大陸をまたいで移動する必要がなくなり、シーズン中に北米で1戦だけを孤立させる状況を避けることができた。特に序盤にマイアミGPが加わったため、モントリオールを3週間後に置くのは合理的だった。また、ジル・ヴィルヌーブ・サーキットは建設準備に時間がかかり、雪のリスクからもこれ以上早い開催は不可能だった。

    さらに、F1は2026年シーズンのスタート時間を発表し、モントリオールGPは午後4時(現地時間)にスタートすることになった。これは2025年の午後2時スタートからの変更である。

    インディアナポリスはこの時期は同じタイムゾーンであり、インディ500は通常午後12時45分に始まる。したがってカナダGPまでは3時間15分の余裕がある。今年のインディ500はほぼ3時間で終了した。

    しかし、もしインディ500に遅延があれば、その終了とF1のスタートが直接重なる恐れがある。これはどちらにとっても好ましくない。

    ただし『The Race』の理解では、F1はインディ500主催者と協議し、できる限り重複を避けるよう調整している。今年のように雨で30分遅れなければ、視聴者はインディ500をフルで観てからモントリオールに切り替えることが可能だった(ただし表彰式などの一部は見逃すことになる)。

    したがって午後4時スタートは、ファンにとって「両方を楽しめる」妥協的な解決策といえる。ただし、ファンが本当に望んでいたのは「そもそも選択を迫られないこと」である。

    インディカー側はこの重複に残念がりつつも冷静に対応しており、特に新しいTVプロモーターであるFoxがスーパーボウルCMや大学フットボール、NFLでの大規模な宣伝を行ったことから、インディ500自体の競争力には自信を持っている。

    F1 グランプリ インディ500

    F1の北米市場への進出強化は、インディカー界隈で賛否両論を呼んでいる。

    F1はカナダGPの日程を動かすことで自らの都合を優先したが、インディ500と直接ぶつけるほど無謀ではなかった。実際、F1がインディ500主催者に相談する義務はなかったのだ。それでも両者が協力し、できる限り衝突を避ける姿勢を見せたことは重要である。

    今回の件では、最も不利益を被るのはファンであり、両イベントにとってもプラスにはならない。

  • F1界も追悼 オジー・オズボーンの伝説のグリッドウォークをブランドルが回顧

    F1界も追悼 オジー・オズボーンの伝説のグリッドウォークをブランドルが回顧

    2003年のF1カナダGPで、マーティン・ブランドルが行ったグリッドウォーク中のロックスター、オジー・オズボーンとの奇妙で忘れがたいインタビューは、今なお語り継がれている。

    ブラック・サバスのフロントマンとして知られるオズボーンは、2025年7月23日(火)に76歳で死去。モントリオールのジル・ヴィルヌーヴ・サーキットで開催された当時のグランプリに訪れ、UKの放送局ITVのリポーターを務めていたブランドルとの“事件”を残した。

    ブランドルはその機会を逃すまいと、グリッド上でオズボーンにインタビューを試みた。冒頭は順調で、「オジー、英国のテレビです、お会いできて光栄です」と語りかけると、オズボーンも「こちらこそ」と応じた。

    しかし、続く質問「シャロン(妻)に今週いいニュースがあったと聞いたけど?」に対して、オズボーンは“ラスプーチンのミュージカル”に関するよく分からない返答を口にした。困惑したブランドルは「今の答えに合う質問を考えてみるよ。犬たちは連れてきたの?」と機転を利かせたが、オズボーンは「いや、家でウン○してるよ!」と返してみせた。

    このやりとりは生放送で何百万人にも届けられ、ブランドルは「彼があんなことを言うと分かっていたはずだ」として、後に放送局から注意を受けたという。

    2022年にブランドルはこの出来事を振り返り、「彼はまあ…完全に意識があったとは言えなかったね。質問をしたら、すごく長くて意味不明な答えが返ってきた」と笑いながら語った。

    「それで『その答えに合う質問を考えてみるよ。ところで犬たちは?』と聞いたら、『カーペットの上でク○してる』って言ったんだ。僕にとっては最高のインタビューだよ」と、数あるグリッドウォークの中でも“お気に入り”の瞬間だったと明かしている。

  • 今季初の表彰台逸のマクラーレンF1 カナダGPで見えた弱点とは?

    今季初の表彰台逸のマクラーレンF1 カナダGPで見えた弱点とは?

    マクラーレンはF1カナダGPで今季初めて表彰台を逃した。なぜ物事がスムーズに進まなかったのか?そして、それは今後のF1レースに何を意味するのか?

    アンドレア・ステラがモナコのピットレーンで開かれた技術メディアセッションでF1記者陣に語った際、話題はMCL39にとどまらなかった。

    ステラは果物、特にリンゴとナシについても語った。マクラーレンの代表によれば、F1カレンダーに並ぶすべてのサーキットが比較可能というわけではなく、リンゴとナシのように異なるカテゴリーに分類されるという。

    イモラの週末がマクラーレンにとってやや残念な結果だったのではないかと問われたステラは、こう応じた。「その意見には賛成できない。人はしばしばリンゴとナシを比べてしまう傾向がある。学校の先生はいつも『リンゴとナシは比べるな』と言っていた。情報の扱い方は明確に、分析的に、正確であるべきだ」

    「イモラはサウジアラビアや日本のような高速度コーナーと狭いトラックのカテゴリーに入る。マイアミと比較するのはリンゴとナシを比べるようなもので、学校の先生なら僕の耳をつかんで『比べるな』と言うだろう」

    「マイアミは低速コーナー主体のサーキットで、我々が空力面に多く投資した結果、低速域での性能は大きく改善された。マイアミを比較するなら、中国やバーレーンを見たほうがいい」

    ステラはジル・ヴィルヌーヴ・サーキットをそのどちらにも分類しなかった。それにはもっともな理由がある。モントリオールのトラックはリンゴでもナシでもない、つまり別の「果物」が必要になるかもしれない。

    バーレーンがタイヤのデグラデーション、鈴鹿やジェッダが高速コーナリングに特化しているのに対し、カナダは異なる特性を持つ。ノートルダム島に位置するこのサーキットは、長いストレート、激しいブレーキングゾーン、そしてタイトな低速コーナー(しばしばシケイン)が特徴で、これまでの他のサーキットとは比べにくい。つまり、F1マシンに求められる資質も異なる。

    複雑な週末になった2つの理由?

    ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットはジャン・ドラポー公園内にあり、週末初期はグリップが低い傾向にある。そこに「チャンピオンズ・ウォール」を含む壁スレスレを攻める必要が加わり、ドライバーの自信が大きな鍵を握る。1周の中で予測可能かつ「扱いやすい」マシンであることが、この自信を築く上で重要だが、それは今季のマクラーレンに欠けている要素のひとつだ。

    MCL39が今季最速のマシンであることは否定できないが、単独のラップでは扱いが難しいとステラは何度も説明している。

    今季の多くの予選セッションで、特にランド・ノリスはマシンの最大性能を引き出すのに苦労してきた。その原因の一部はドライバーにあるが、もう一つは、フライングラップで限界を攻める際にMCL39の挙動が読みにくいという点にある。これはモントリオールのようなサーキットでは特に痛手となる。

    この傾向は金曜のフリー走行から見て取れた。マクラーレンの両ドライバーは何度もコースを外れ、最終シケインをカットする場面が目立った。FP3ではオスカー・ピアストリが「ウォール・オブ・チャンピオンズ」に接触したが、予選では見事に立て直した。一方で、Q3の最終盤にノリスが痛恨のミスを犯し、巻き返せず7番手に沈んだ。この差はノリスとピアストリの差というより、マクラーレン車の特性を映し出しているとも言える。

    逆に、マクラーレンは通常、レースペースとタイヤマネジメント(特にリアタイヤ)において優位性を持つ。しかしモントリオールではその強みを最大限に発揮することができなかった。

    「このサーキットが少し難しかった理由のひとつは、低速コーナーが多いとはいえ、実際はブレーキングとトラクションが中心で、ミッドコーナーのフェーズがほとんどないからだ」とステラは語った。「つまり、常にブレーキを踏んでいるかスロットルを踏んでいる状態で、どちらの状況でも我々のマシンは序盤で苦戦した」

    カナダでは特にフロント左タイヤの「グレイニング」が主な問題となった。マクラーレンは本来、リアタイヤの寿命延長で強みを発揮するチームだ。

    ピアストリは「他チームがデグラデーションに苦しみ始めた時に、うちは良かった。正直なところ、70周じゃなくて100周のレースだったら良かったのに」と冗談交じりに語った。

    彼の言葉どおり、金曜のロングランと決勝の最終スティントではマクラーレンが若干速かったが、これまでのような圧倒的な差ではなかった。マクラーレン、メルセデス、レッドブル(特にフェルスタッペン)のトップ3勢のレースペースは、これまでの週末より拮抗していた。

    加えて、モントリオールでのオーバーテイクが簡単でないこと、そしてノリスが引き起こした接触もあって、予選での出遅れを挽回することはできなかった。

    マクラーレン F1

    今後のレースへの影響は?
    今回の要因の多くはカナダ特有のものであり、マクラーレンが引き続きF1の基準であり、今後のレースでも有力候補であることに変わりはない。MCL39は依然としてグリッドで最もオールラウンドなマシンであり、タイヤマネジメントの強みも健在だ。今回はそれが表に出なかっただけだ。

    とはいえ、注目すべき要素が3つある。最初の2つは関連している。まず、マクラーレンの予選での苦戦が続いていること。そして、投入された新しいフロントサスペンションがその問題を完全には解決していないことだ。

    このアップグレードは、ドライバーにより良い「フロントの感覚」を与えることを目的としており、それはノリスが特に苦しんでいる分野だ。ノリスが週末を通して新仕様を使い続けたのは当然だったが、Q3での結果を見る限り、それが「万能薬」ではなかったことが分かる。ステラはノリスのプラクティスでのペースを根拠に「実験としては成功だった」と評したが、ピアストリはプラクティスで試したうえで旧仕様に戻している。これが本当の意味で「ゲームチェンジャー」となるかはまだ未知数だが、現時点では予選がライバルたちにとってマクラーレンを突く数少ないチャンスだ。

    3つ目の要素は、そのライバルたちの存在だ。マクラーレンがF1で最前線に立っているのは明白だが、他チームにもわずかな希望が見え始めている。

    メルセデスは歴史的にモントリオールで速さを見せており、今回のトラックは彼らに向いていた。加えて、日曜の気温が予想以上に高かったにもかかわらず「シルバーアロー」は好パフォーマンスを披露した。

    トト・ヴォルフは新しいリアサスペンションがその理由かもしれないと指摘している。2022年以降、メルセデスは何度も「好転の兆し」を感じながら次戦で失望を味わってきた。だからこそ慎重さが求められるが、今回のサスペンション変更が本当の進歩なら、特定のトラックでは脅威となるかもしれない。

    レッドブルにも最近のレースから前向きな要素がある。フェルスタッペンはイモラで勝ち、ミディアムタイヤの寿命をピアストリより長く保った。クリスチャン・ホーナーは、バルセロナでのレースも終盤の混乱までは悪くなかったと語り、モントリオールでは両マクラーレンの前でフィニッシュした。

    劇的な変化とは言えないが、フェルスタッペンも「タイトル争いに本気で加わるにはまだ課題が多い」と認める一方で、ミルトンキーンズのチームにはわずかな希望が見え始めている。

    カナダでの小さな失速(とはいえ最速のロングランも含んでいる)にもかかわらず、マクラーレンが今後のレースの強力な本命であることに変わりはない。しかし、ライバルたちの進歩が本物であり、マクラーレンが残された課題を解消しきれない場合、少なくともマイアミや中国よりは面白い展開になる可能性がある。

    それがリンゴなのかナシなのかはさておき、中立的なF1ファンにとっては歓迎すべき展開だろう。

  • ウィリアムズ F1カナダGPで「逃したチャンス」を痛感 タイヤと戦略に課題

    ウィリアムズ F1カナダGPで「逃したチャンス」を痛感 タイヤと戦略に課題

    ウィリアムズは2025年これまで多くの好機を活かしてきたが、F1カナダGPは例外だった。強い可能性を示していた週末は、最終的には崩れてしまい、チームは「どうなっていたかもしれないか」を振り返ることになった。

    アレクサンダー・アルボンとカルロス・サインツは、モントリオールでの金曜プラクティスで好調な走りを見せたが、週末は予選に向かって急速に崩れていった。

    サインツは、フライングラップ中にレーシングブルズのアイザック・ハジャーに妨害されてQ1敗退となった。一方、アルボンは、セッション中にマシンからエンジンカバーの大きな一部が脱落するトラブルに見舞われながらも、自身のFW47をQ3へ押し込んだ。

    しかし、アルボンのレースは短命だった。パワーユニットの問題により早期のリタイアを強いられた。一方でサインツは16番手から10位まで挽回して1ポイントをもぎ取った。

    レース後、アルボンは、強い結果が得られたはずだったことを悔やんだ。

    技術的なトラブルに加えて、アルボンは週末を通してウィリアムズを妨げた、より深い問題――タイヤマネジメントからマシン全体の理解まで――を指摘した。

    「今週末はチャンスを逃したと思う」とアルボンはメディアに語った。

    「タイヤをしっかり理解する必要があるし、マシンの理解も必要だ」

    「レース中のマシンは本当に良かった。正直、楽にトップ10入りできた。ポイントを逃したのは悔しい」

    サインツは、冷却トラブルによって頻繁にブレーキを使用しなければならず、レース全体を通じてフルスピードで走ることができなかった。

    彼はこの問題によって「70周を通じて1周あたり0.2~0.3秒は失っていた」と認めた。

    16番グリッドからの追い上げでポイントを獲得したものの、サインツは満足していなかった。

    「もし昨日の段階で、16番手スタートからポイントを取れると言われていたら、誇りに思ったし嬉しかったと思う。でも現実は、そういう気持ちにはなれなかった」と語った。

    カナダグランプリ F1 ウィリアムズ・レーシング

    マシン挙動の問題と戦略ミスがウィリアムズの週末を妨げる
    元フェラーリドライバーのサインツは、週末序盤のマシン挙動の問題が、予選とレース両方で自分を後手に回らせたと認めた。

    「最近は、金曜日にすべてをうまく制御できていないことが何度かある」と彼は続けた。

    「改善が必要だ。ここ数戦、日曜のレースが本来よりも厳しいものになってしまっている」

    アルボンもまた、エンジントラブルがなかったとしても、戦略の選択によってポイント獲得の可能性は制限されたと認めた。

    彼は、暑いモントリオールのコンディションでは、ハードからミディアムへと切り替える1ストップ戦略の方が適していたと説明した。

    「チームが望んでいたほどタイヤを長くもたせることはできないと僕は分かっていた」とアルボンは述べた。

    「だからこそ、早めのピットインを強く主張した。明らかにポジションを失っていたから」

    「僕は1周あたり3~4秒遅れていて、ハードタイヤを履いたマシンにどんどん抜かれていた」

    「その時点で、僕たちはいわば“中間地帯”にいて、引っ張りすぎてしまっていたんだ」

  • 2025年F1パワーランキング カナダGP編:モントリオールで最も輝いたのは?

    2025年F1パワーランキング カナダGP編:モントリオールで最も輝いたのは?

    ジョージ・ラッセルが今季初優勝を飾ったカナダGP。メルセデスのドライバーはポールポジションから堅実な走りを見せ、日曜のレースを制した。

    だが、今大会で目立ったのはラッセルだけではない。モントリオールでのパフォーマンスが評価され、F1パワーランキングの審査員たちから高得点を得た他のドライバーたちもいた。以下に最新のスコアと、シーズン累計のランキングを紹介する。

    F1パワーランキングは、F1.comの5人の審査員がグランプリ終了後に各ドライバーを評価し、週末を通してのパフォーマンスに応じて10点満点で採点。専門家のスコアを平均してレーススコアを作成し、そのスコアは総合パワーランキングのリーダーボードでシーズンを通して集計される。

    1.ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    ヨーロッパ3連戦では苦戦が続いたメルセデスだったが、ラッセルはモントリオールでその鬱憤を晴らすかのような完璧な週末を過ごした。「素晴らしい」と自ら評したラップでポールポジションを獲得した後、力強いスタートを切り、支配的な走りで優勝を果たした。

    2.キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)
    カナダGPはシルバーアローズにとってダブルで祝うべき結果となった。アントネッリは素晴らしいスタートを決め、オスカー・ピアストリを交わして3位に浮上。終盤にはマクラーレンの追撃に晒されたが、冷静に対応してF1初表彰台を手にした。

    3.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム)
    前戦スペインで今季初ポイントを獲得したアロンソは、ジル・ヴィルヌーヴでも再びポイント圏内でフィニッシュ。序盤はトップ10圏内を走行し、第1スティント後のピットストップで順位を落とすも、その後は着実にポジションを回復して今季最高位となる7位でチェッカーを受けた。

    4.ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)
    アロンソ同様、ヒュルケンベルグも2戦連続でポイントを獲得。11番グリッドからスタート後に順位を上げ、中団のバトルの中で粘りの走りを展開。1ストップ戦略を見事に成功させて8位入賞を果たした。

    5.マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    ラッセルにポールを奪われたフェルスタッペンだったが、序盤はその背後に食らいつき続けた。レッドブルは2ストップ戦略を選択し、フェルスタッペンは早めにピットイン。最終的にラッセルを捕らえることはできなかったが、可能な限りの結果を引き出し2位フィニッシュ。

    6.エステバン・オコン(ハースF1チーム)
    ハースにとってF1参戦200戦目となる記念のレースで、オコンが貴重なポイントを持ち帰った。ハードタイヤでのロングスティントの後、ミディアムに履き替える1ストップ戦略が功を奏し、9位でフィニッシュ。

    7.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
    マクラーレンにとっては波乱の週末となり、終盤にはピアストリとランド・ノリスが4位争いの中で接触。これによりノリスはリタイアとなったが、ピアストリは走行を続けて4位フィニッシュ。ドライバーズ選手権首位の座を守った。

    8.オリバー・ベアマン(ハースF1チーム)
    ベアマンにとってはフラストレーションの残るレースとなった。ハードタイヤスタートの他車と共にトラフィックに巻き込まれたことでペースを発揮できず。それでもマシンの速さには手応えを感じており、11位とポイントまであと一歩だった。

    9.シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)
    ルクレールにとってはスムーズとは言えない週末だった。FP1でのクラッシュにより金曜の走行時間を多く失い、予選でもミスにより不満の残る内容に。それでも日曜は挽回し、5位でフィニッシュ。本人も「現実的に目指せる最高の結果だった」と振り返った。

    10.フランコ・コラピント(アルピーヌF1チーム)
    土曜にはチームメイトのピエール・ガスリーを予選で初めて上回り、好調な週末が期待されたコラピント。最終的には10番グリッドから13位へと順位を落としたものの、全体的な進歩を実感できる内容だった。

    惜しくもランク外
    レース序盤、トラック上のグラウンドホッグとの接触でフロアにダメージを負った上、ブレーキにも問題を抱えたハミルトン。それでも7度のワールドチャンピオンは何とか6位で完走し、「ゴールできて良かった」と語った。

    2025年のF1世界選手権 カナダグランプリ