カテゴリー: F1アメリカGP

  • ジョージ・ラッセル F1アメリカGP予選「もっとポテンシャルを引き出せたはず」

    ジョージ・ラッセル F1アメリカGP予選「もっとポテンシャルを引き出せたはず」

    メルセデスのジョージ・ラッセルは、F1アメリカGPの予選で4番手に終わり、「もう少しポテンシャルを発揮できたはず」と悔しさをにじませた。

    前戦シンガポールGPで優勝を飾った勢いを持ち込み、スプリントでは混乱を回避して2位と好調な走りを見せたが、土曜の予選ではフロントロウ入りを逃した。日曜の決勝はマックス・フェルスタッペンとランド・ノリスの後方、2列目からスタートする。

    ラッセルはフィニッシュ後の心境を問われ、「フラストレーションがあるね。実を言えば、ラインを越えたときはラップに満足していた」と語った。

    「もちろんもっとポテンシャルを引き出せたはずだけど、それは誰にでも言えることだし、特にこういうサーキットではね。まあ、これでいい。明日は新しい一日だ。1コーナーをうまく抜ける必要があるし──今日見た通り、何が起きてもおかしくない」

    スプリントで5番手スタートから2位まで順位を上げたことが、決勝での自信につながるかと問われると、ラッセルは慎重な姿勢を見せた。

    「スプリントは10周ほどしかなかったけど、明日は50周以上だ。それにマクラーレンのペースはまだ見えていない。だから明日に向けて“過信している”なんてことは言えないけど、悪いポジションでもないと思う」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    アントネッリもQ3進出、DRSトラブルで7番手

    メルセデスのもう一方のガレージでは、アンドレア・キミ・アントネッリがスプリント予選ではQ3進出を逃したものの、今回はしっかりと最終セッションに進出し7番手を獲得した。

    アントネッリは「1回目のラップで、メインストレートでDRSが開かなかった。原因を確認する必要があるけど、DRSなしで走ったからコンマ数秒は失ったと思う」と説明した。

    「最後のラップではフロントタイヤがうまく機能せず、アンダーステアに苦しんだ。もっと上を狙っていたから残念だけど、明日に向けて前を向いていく。スプリントと予選の間でマシンを大きく変えたわけじゃないけど、風向きが大きく変わるからバランスに影響すると思う。予選に合わせつつ、明日を見据えたセットアップにした」

    メルセデス、決勝でのペース再現が鍵に

    ラッセルはここ数戦で着実にマシンへの信頼を取り戻しており、予選の手応え自体は悪くない。決勝ではCOTA名物の1コーナーでの混戦をどう抜けるか、そしてロングランでのタイヤマネジメントが勝負を分けるだろう。アントネッリもDRSトラブルを抱えながらもトップ7入りしており、メルセデス勢が再び表彰台を狙えるポテンシャルは十分にある。

  • F1アメリカGP スプリント ハイライト動画:角田裕毅が7位入賞

    F1アメリカGP スプリント ハイライト動画:角田裕毅が7位入賞

    2025年F1 アメリカGP スプリントのハイライト動画。10月18日(土)に025年のF1世界選手権 第19戦 アメリカグランプリのスプリントレースが行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が、サーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われたスプリントで3年連続の優勝を飾った。

    タイトル争いのライバルであるランド・ノリスとオスカー・ピアストリが、1周目のターン1でザウバーのニコ・ヒュルケンベルグと接触しリタイアする波乱の展開の中、フェルスタッペンはスプリントポールから危なげない走りで首位を守り切った。

    序盤はメルセデスのジョージ・ラッセルがプレッシャーをかけたものの、フェルスタッペンは冷静に対応。終盤にかけては後続を突き放し、スプリント10勝目を記録した。
    レース開始直後には、ヒュルケンベルグ、ピアストリ、ノリスの3台がターン1で接触。マクラーレンの2台は揃ってリタイアに終わった。

    この混乱の中でラッセルが6番手から2番手に浮上し、ウィリアムズのカルロス・サインツが3番手に続いた。フェラーリ勢のルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールが4番手・5番手につけ、上位陣は序盤から大きく入れ替わる展開となった。

    ターン1の混乱で明暗、角田裕毅は見事な追い上げ

    1周目のターン1での多重クラッシュは、レースの流れを一変させた。イン側のラインで前を避けた角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、混乱の中で冷静な判断を見せ、スタート直後にポジションを大きく上げた。混乱をすり抜けた角田裕毅は、接触を免れて中団グループの上位へ浮上。クリーンなスタートを決め、序盤から力強い走りを見せた。

    その後も角田裕毅は安定したペースを維持し、着実にポジションをキープ。チームメイトのフェルスタッペンが独走する中で、レースを通じて堅実な走りを見せ、スプリントでの貴重な経験を積んだ。

    タイトル争いの分岐点、フェルスタッペンが主導権を握る

    フェルスタッペンはこの勝利でチャンピオンシップ争いに再び勢いをつけた。一方、ノリスとピアストリのダブルリタイアはマクラーレンにとって痛恨の結果であり、チームの士気にも影響を及ぼした。
    角田裕毅の堅実な走りは、レッドブル・レーシングにとって明るい材料となり、日曜の決勝に向けて勢いをつける内容だった。

    フェルスタッペンの独走とマクラーレン勢の脱落──この対照的な結果が、2025年のタイトル争いに新たな流れを生んだ。

    動画の公開は終了しました
  • シャルル・ルクレール F1アメリカGP予選「このペースは本当に驚きだった」

    シャルル・ルクレール F1アメリカGP予選「このペースは本当に驚きだった」

    フェラーリF1のシャルル・ルクレールは、アメリカGP予選でチームが見せたスピードに「驚いた」と語った。ルクレールは3番手、チームメイトのルイス・ハミルトンも5番手につけ、これまで苦戦していた週末の流れを一変させた。

    金曜日のスプリント予選では、ルクレールが10番手、ハミルトンが8番手と不本意な結果に終わったフェラーリ勢。しかし土曜日のスプリント本戦では、ターン1で発生したマクラーレン勢のクラッシュを回避し、堅実にポジションを上げた。

    そして迎えたグランプリ予選では、一転して上位常連のペースを発揮。ルクレールは3番手を確保し、予想外の速さに首をかしげた。

    「本当に大きな驚きだった。週末の序盤はかなり苦しい状況だったからね」とルクレールは振り返った。

    「予選ではすべてをまとめようと努力して、なんとかうまくいった。でもこのクルマからはまだ理解すべきことがある。同じ週末の中で、基本的な仕様を変えていないのにパフォーマンスが大きく変動してしまうから、その理由を分析しないといけない」

    グランプリ本戦でのフェラーリの強さを踏まえつつ、ルクレールはスタートの重要性を強調した。

    「すべてはスタート次第だと思う。最初のコーナーで前に出られれば楽になるし、もし他のクルマの後ろに入ってしまえば厳しいレースになる。だから明日はターン1に向けて全開で行くよ」

    予選で見せた“変動幅”の謎、安定性が課題に

    フェラーリSF-25は、同じ週末でもコンディションや風向きによって挙動が大きく変化しやすい傾向がある。ルクレールの言う「スウィングの大きさ」は、その特性を指しており、特に高温でグリップ変化の激しいサーキット・オブ・ジ・アメリカズでは顕著だった。予選での急速な復調はポジティブな兆しだが、決勝に向けては再びバランスを崩さないよう慎重なセットアップ管理が求められる。

  • ルイス・ハミルトン F1アメリカGP予選「理想のバランスを見失った」

    ルイス・ハミルトン F1アメリカGP予選「理想のバランスを見失った」

    ルイス・ハミルトンは、F1アメリカGP予選で5番手に終わり、セッション後に「もっと上を狙えた」と不満をにじませた。チームメイトのシャルル・ルクレールが3番手を獲得した一方で、ハミルトンは終始アンダーステアとバランスの問題に悩まされた。

    フェラーリは今季予選で苦戦が続いており、ここまで19戦中ポールポジションを獲得したのはルクレールによる1回のみ。サーキット・オブ・ジ・アメリカズでも、その課題が再び表面化する形となった。

    「バランスにずっと苦しんでいた。最初からかなりのアンダーステアがあって、2ホールずつフロントウイングを足していったけど、結局今日は8ホールも追加することになった」とハミルトンは語った。

    「このアンダーステアがすべてを難しくして、フロントタイヤを傷めてしまった。最後のアタックでは少し理想に近づいたけど、それをQ1の段階で持ってこられていれば、そこからさらに積み上げられたと思う」

    ポールポジションはレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが獲得し、僅差でマクラーレンのランド・ノリスを抑えた。決勝ではルクレールとハミルトンの間にメルセデスのジョージ・ラッセルが並ぶ。

    スプリント予選でも不満「マシンが手強く、タイムが出ない」

    土曜日の予選前、ハミルトンはスプリント予選後にもフェラーリのパフォーマンスに不満を示していた。

    「プラクティスでは良かったし、スプリント予選のQ1も悪くなかった。でもそこから一気に崩れていった。マシンは本当に運転が難しくて、0.8秒の差なんて、登るには高すぎる山だ」とハミルトンはスカイスポーツに語っている。

    スプリントでは4位でフィニッシュし、チームメイトのルクレールを上回った。18戦と4回のスプリントを終えた時点で、ハミルトンはドライバーズ選手権6位(130ポイント)、ルクレールは5位(177ポイント)に位置している。フェラーリはコンストラクターズ選手権3位(307ポイント)で、メルセデスに迫る戦いを続けている。

    分析:依然として解決されないフロントの課題

    ハミルトンが訴えたアンダーステア問題は、フェラーリSF-25の特徴的な課題のひとつだ。低速域でのフロントエンドの入りが鈍く、高速セクションでは安定する一方で、ドライバーの感触にばらつきが生じている。

    フェラーリは週末を通じてダウンフォースバランスの最適化に取り組んだが、路面温度48度という過酷なコンディションも影響し、タイヤのグレイニングとフロント飽和が進行。結果として、ハミルトンは「理想のマシンバランス」に到達する前に予選を終えることになった。

    決勝では高温とタイヤマネジメントが勝敗を分ける見込みで、ハミルトンにとっても巻き返しのチャンスは十分にある。

  • 角田裕毅 F1アメリカGP予選「普通の予選ができないのが本当に悔しい」

    角田裕毅 F1アメリカGP予選「普通の予選ができないのが本当に悔しい」

    角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、スプリントでの大逆襲から一転、F1アメリカGP予選ではまたしても不運に見舞われた。

    スプリントでは18番グリッドから11台抜きを達成し7位入賞を果たしたが、予選ではQ2の最終アタック中にトラフィックに阻まれ、惜しくもQ3進出を逃した。マシンのフィーリングは上々だっただけに、結果につながらない展開が続く。

    角田裕毅は予選後、「スプリントはすごく良かったですし、ターン1でリスクを取ってたくさん抜けました。ただ、予選はQ2の最後のラップで前が詰まってしまって、すごく良い感触だっただけに残念でした。正直、最近は普通の予選ができていない感覚があって本当に悔しいです」と語った。

    その原因として角田裕毅は、チームメイトのリアム・ローソンの動きに不満を示した。
    「僕の見方では、ターン11で彼がすごくゆっくり走っていて、僕を待っているように見えました。あの位置取りは理想的ではなかったです」と説明。さらに、最終アタックではアルピーヌ勢にも邪魔をされ、「2回目のプッシュラップはアルピーヌに引っかかって、Q3に行けるだけのペースがあったのにすべてを失いました。本当に悔しいです」と振り返った。

    角田裕毅(レッドブル・レーシング) アメリカグランプリ

    角田裕毅とローソンの確執は今週末に始まったことではない。前日のスプリント予選でも両者はトラック上でポジションを争い、角田裕毅が「わざと邪魔をされた」と批判していた。さらに過去にはイタリアGPでも両者の接触があり、角田裕毅は「また同じようなことだ。これまでも十分話してきたけど、毎回注意しないといけない」と述べ、ローソンに対する苛立ちを隠さなかった。

    13番手から決勝を迎える角田裕毅は、「クルマのパフォーマンスは感じられているので、明日はクリーンなレースで挽回したいです。スプリントのようにリスクを取ってでも前に出て、またポイントを獲りにいきます」と意気込みを語った。

    決勝ではローソンが12番手、角田裕毅が13番手から並んでスタートする。再び火花が散るのか、それとも冷静なリカバリーを見せるのか、日曜の展開に注目が集まる。

  • アイザック・ハジャー F1アメリカGP予選Q1クラッシュ「本当に許されないミス」

    アイザック・ハジャー F1アメリカGP予選Q1クラッシュ「本当に許されないミス」

    アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)は、F1アメリカGP予選の最初のラップで激しいクラッシュを喫した。強風が吹き荒れるオースティンの夕方、COTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)の高速S字区間ターン6でマシンのコントロールを失い、スピンしながら後方に滑走。最終的に前方からバリアに突っ込む形でセッション序盤に脱落した。

    今季ここまで19戦中17戦でQ2進出、さらに12戦ではトップ10入りを果たしてきたハジャーにとって、この早すぎる敗退は極めて珍しいものとなった。

    クラッシュ後、ハジャーはコクピットの中でステアリングを叩き、悔しさを露わにした。

    「大丈夫だよ。とにかくびっくりするようなスナップだった。あの瞬間、どうやってもキャッチできなかった」とハジャーはF1TVに語った。

    「ただ、コーナーに入る前の判断には改善できる点があったと思う。自分のミスだ。正直、許されないことをしてしまった。」

    今季のルーキー勢の中で最も安定した結果を残しているハジャーは、メルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリに次ぐ存在として評価されている。その一貫した速さは、次期レッドブルのシート争いにも影響を与える可能性がある。

    「このマシンは本当に速い。それだけに、他の人たちが走っているのをベンチで見ているのは辛いんだ」とハジャーは続けた。

    「自分も早く走りたい。その気持ちが強いだけに、今日は本当に悔しい。」

    アイザック・ハジャー(ビザ・キャッシュアップ・RB・フォーミュラワン・チーム)

    分析:安定感を誇るルーキーに訪れた痛恨の一撃

    ハジャーは今季、ルーキーながら予選での平均順位が極めて高く、レーシングブルズの成績を支える存在だった。今回のクラッシュは、風の影響でバランスを崩した一瞬のミスにすぎないが、彼の成長曲線にとって貴重な教訓となるだろう。

    レッドブル陣営ではすでに2026年シートの動向を見据えた評価が進む中、ハジャーの潜在能力は依然として高く評価されている。再び冷静さを取り戻し、次戦でそのスピードを証明できるかが注目される。

  • F1アメリカGP ピレリ予選日総括:高温と強風が左右した戦略とタイヤ管理

    F1アメリカGP ピレリ予選日総括:高温と強風が左右した戦略とタイヤ管理

    レッドブルのスプリントレース勝者マックス・フェルスタッペンが、アメリカGP決勝のポールポジションを獲得した。

    予選は現地時間16時に開始され、路面温度は摂氏48度に達した。強風が吹きつけるなか、COTA特有の高速コーナーでマシンを制御するのはさらに難しい状況となった。

    フェルスタッペンは全セッションで最速を記録し、いずれもソフトタイヤを使用した。最終セッションのQ3では1回のアタックのみでポールを確定。1分32秒510というタイムで2度目のアタックに入る前にチェッカーフラッグに間に合わなかったが、それでも十分な速さを示した。一方、マクラーレンのランド・ノリスは2回目のアタックでタイムを更新し2番手に。フェラーリのシャルル・ルクレールは3番手に続いた。

    予選序盤のQ1では、レーシングブルズのアイザック・ハジャーがコースオフを喫したため赤旗中断となり、まだ誰もタイムを記録していない段階での波乱となった。最大の課題は非常に高い路面温度で、明日の決勝(現地時間14時スタート)はやや気温が下がると予想されている。トラックリミットも問題となり、多くのラップが削除されたほか、路面の進化を待ってできるだけ遅いタイミングでアタックに出るドライバーも多かった。

    興味深いことに、COTAでポールシッターが勝利したのは2021年以来だが、そのときの勝者もフェルスタッペンだった。今回のポール獲得は今季7回目となる。

    ピレリ・ポールポジション・アワードはフェルスタッペンに授与され、プレゼンターを務めたのは俳優のザッカリー・リーヴァイ。彼はDCコミックス原作の映画『シャザム!』シリーズで主演を務めたことで知られ、また『マイティ・ソー』シリーズ2作やテレビドラマ『Less than Perfect』『チャック』にも出演している。

    アメリカグランプリ 2025年のF1世界選手権 マックス・フェルスタッペン

    この日のトラック上での展開

    レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、2021年に導入されたスプリントレース形式で通算13回目の勝利を挙げ、その支配力を改めて示した。これは開催された全スプリントの半数以上を占める記録であり、この結果により彼はチャンピオンシップ首位との差を55ポイントに縮めた。

    全ドライバーが19周のスプリントレースでピレリのミディアムタイヤを選択。レース中には2度のセーフティカー導入があり、走行が再開された際にはドライバーたちは全開でプッシュ。高い路面温度と、1周目の多重クラッシュで飛び散ったデブリがタイヤに大きな負担を与えた。

    レース終盤、残り3周で導入された2度目のセーフティカーはレース終了まで続行され、メルセデスのジョージ・ラッセル(トップ3の中で唯一中古タイヤでスタート)が2位、ウィリアムズのカルロス・サインツが3位でフィニッシュ。スペイン人ドライバーにとって今季2度目の表彰台となり、トップ3の顔ぶれはアゼルバイジャンGPと同じとなった。

    アメリカグランプリ

    マリオ・イゾラ(ピレリ モータースポーツディレクター)コメント

    「予想通り、全員がミディアムタイヤでスプリントレースをスタートしました。違いは新品か中古かだけです。デグラデーション(摩耗)は高かったものの予測可能な範囲で、セーフティカーによる中断のあと、ドライバーたちはタイヤマネジメントを気にせず全力でプッシュできました。

    予選では全員が新品のソフトタイヤでタイムを出しました。非常に高い路面温度により、最初のアタックのあとにタイヤ性能を回復させるのが難しく、実質的に1回のチャンスで勝負が決まりました。その結果、想定よりもやや遅いタイムとなりましたが、これは高温によるものです。

    明日の決勝に向けて、ハードタイヤは予想よりもミディアムとの性能差が小さいため、有効な戦略オプションとなります。利用可能なすべてのコンパウンドを見ても、いくつかの異なる戦略があり、いずれも総合的なレースタイムでは大きな差がありません。

    最初のミディアムスティントを20〜26周目のピットウインドウまで引っ張り、C1(ハード)に交換すれば1ストップ戦略が可能です。一方で、ソフトとミディアムを組み合わせた2ストップも同様に効果的です。スタートをソフトで行い、12〜18周目にC3(ミディアム)へ交換。その後、再びミディアムで走るか、中盤のスティントを延ばして最終盤にソフトで速さを狙うかをチームが選択できます。

    ミディアムとソフトだけを使用する1ストップ戦略は、非常に緻密なタイヤマネジメントが必要で、パフォーマンスを犠牲にするリスクがあるため、現実的な選択肢ではないと考えています。

    本日明確になったように、ドライバーたちは2つの外的要因に特に注意を払う必要があります。それは突風と不規則なアスファルトです。前者はブレーキング時のロックアップを誘発しやすく、タイヤの適正作動域を狭める可能性があります。後者はマイクロスライドを引き起こし、タイヤ温度を上昇させるため、熱管理の難易度をさらに高めます。」

  • ランス・ストロール スプリントでの接触でF1アメリカGPで5グリッド降格処分

    ランス・ストロール スプリントでの接触でF1アメリカGPで5グリッド降格処分

    ランス・ストロールは、土曜日のスプリント中にハースのエステバン・オコンと接触したことにより、アメリカGP決勝で5グリッド降格のペナルティを受けた。

    100kmのアクション満載のスプリントが終盤に差しかかる中、ストロールはターン1でオコンのインを狙ってオーバーテイクを試みた。しかし、アストンマーティンのドライバーはブレーキングでタイヤをロックさせ、ライバルに衝突。オコンはそのままリタイアを余儀なくされた。

    ストロールは一度は走行を続けようとしたが、AMR25にダメージを負ったため最終的にコース脇にマシンを止めた。このインシデントはスプリント後に調査され、スチュワードは最終的にカナダ人ドライバーに日曜決勝での5グリッド降格処分を科す決定を下した。

    また、ストロールにはライセンスに2点のペナルティポイントが加算され、過去12か月間の合計は7点となった。

    ランス・ストロール アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    スチュワードの聴聞後に公開された文書には、ストロール、オコン、そして両チームの代表者の証言が記録されており、次のように記されている。

    「18号車はターン1への進入で31号車に対してイン側からのオーバーテイクを試みたが、ブレーキングポイントの判断を誤り、31号車と接触した。」

    「スチュワードは、18号車のドライバーに全面的な過失があると判断し、これに応じたペナルティを適用する。」

    「ペナルティを科されるドライバーがレースを完走していないため、10秒のタイムペナルティに相当するグリッドペナルティが課される。」

    ストロールとオコンは、スプリントでリタイアした5人のドライバーのうちの2人であり、残る3人はマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリ、そしてアストンマーティンのフェルナンド・アロンソで、彼らはターン1での多重クラッシュにより1周目でレースを終えた。

  • 【動画】 角田裕毅 F1アメリカGPスプリント1周目に11ポジションアップ

    【動画】 角田裕毅 F1アメリカGPスプリント1周目に11ポジションアップ

    角田裕毅は、F1アメリカGPのスプリントで劇的なスタートを切り、なんと11台ものマシンを抜き去った。

    前日のスプリント予選では、コース上に送り出すタイミングが遅かったことでチェッカーまでにラインを越えることができず、アタックできずに18番手で終了。レッドブル・レーシングのチーム代表であるローラン・メキースがチームの責任を認めて謝罪する騒動に発展していた。

    しかし、迎えたスプリントで角田裕毅は18番グリッドから素晴らしいスタートを切ると、ターン1で発生したマクラーレン2台がリタイアする多重クラッシュを潜り抜けて7番手までポジションアップ。

    その過程で前方のマシンに接触し、破片や損傷したマシンを避けながら走行し、ニコ・ヒュルケンベルグのフロントウイングを踏み越え、引きずったまま走行したが、ポジションを落とすことなく7位でフィニッシュ。コンストラクターズ2位を目指すチームのために貴重な2ポイントを獲得した。

    レース後、角田裕毅は「良かったと思います。ターン1で前のクルマをアウトブレーキングして、イン側でブレーキングゾーンに入っていったのが、一番リスクを取った場面でした」と語った。

    「中盤では前のクルマが広がっていって、その中で…まあ、フロントウイングを落とさないように気をつけてたけど、結局、ニコ(ヒュルケンベルグ)のフロントウイングの破片を拾ってしまって、半周ぐらいはレッドブルとザウバーの混ざったような感じで走ってました。それがパフォーマンス的にはあまり助けにならなかったですね」

    「でも、リスクを取ってポイントを取れたのはうれしいし、全体的にロングランのパフォーマンスも良かったです。あとはクリーンな予選をするだけですね」

  • キミ・アントネッリ 冷却ベストが“加熱”トラブル「本当に苦しかった」

    キミ・アントネッリ 冷却ベストが“加熱”トラブル「本当に苦しかった」

    メルセデスF1のキミ・アントネッリは、初日にF1の最新安全装備である冷却ベストの不具合により「体を温める」結果となったことを明かした。アントネッリはスプリント予選でルイス・ハミルトン(フェラーリ)にわずか0.006秒差で敗れ、SQ2で敗退している。

    アメリカGPの舞台となるサーキット・オブ・ジ・アメリカズは、今週末に入ってから異常な高温に見舞われ、FIAは週末を「ヒートハザード(熱危険)」として指定。スプリント予選開始時には気温が33℃に達した。

    今季から導入された冷却ベストは、氷水を循環させることでドライバーの体温を下げる仕組みで、2026年には着用が義務化される予定だ。しかし、ウィリアムズのアレックス・アルボンによれば、ドライバーの間では「着用を義務化すべきではない」との意見も多く、賛否が分かれているという。

    アントネッリはこのベストをスプリント予選で装着したが、思わぬトラブルに見舞われた。

    「FP1の時点で少し体調的に苦戦していた」とアントネッリは説明する。「でもクルマの感触は良くて、SQ2では自信があった。冷却ベストを着けていたんだけど、トラブルが起きてしまって、冷やすどころか温められてしまったんだ。だからセッション中は本当に苦しかった」

    SQ3進出目前まで迫りながらも、ターン3でのロックアップが命取りとなった。

    「なぜあんなにブレーキロックが多かったのか、原因を突き止めないといけない」とアントネッリは続ける。「SQ1はすごく良かったのに、2回も大きなロックアップをしてかなりタイムを失った。SQ3に行けるペースはあっただけに残念だ。今は土曜に向けて集中するよ」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    アントネッリを襲った“新装備の落とし穴”

    F1は2025年シーズンから暑熱対策を重視した安全装備を次々と導入している。だが今回のように冷却システムが逆効果をもたらすケースは極めて異例だ。気温33℃という環境下で、氷水が正常に循環しないトラブルは、むしろドライバーの集中力を奪うリスクにもなりかねない。

    とはいえアントネッリはマシンバランスへの自信を口にしており、SQ1で見せた速さを考えれば、決勝やスプリントでの巻き返しに期待がかかる。ルーキーながら冷静に原因分析へと向かう姿勢は、今後の成長を予感させるものだ。