カテゴリー: アルピーヌF1チーム

  • アルピーヌF1 フェルスタッペンのメルセデス移籍に備えドライバー市場を注視

    アルピーヌF1 フェルスタッペンのメルセデス移籍に備えドライバー市場を注視

    2027年のF1ドライバー市場をめぐり、アルピーヌF1の実質的なトップを務めるフラビオ・ブリアトーレが興味深い見解を示した。アルピーヌはピエール・ガスリーとの長期契約を結んでいるが、もう1台のシートについてはまだ最終決定を下していない。

    その背景には、マックス・フェルスタッペンの去就を含むメルセデス周辺の動向がある。もしフェルスタッペンがレッドブルを離れてメルセデスへ移籍すれば、ジョージ・ラッセルやキミ・アントネッリのいずれかが市場に出る可能性があり、ブリアトーレはその展開を注視している。

    メルセデスの動きがドライバー市場の鍵に
    ブリアトーレはThe Raceの取材に対し、2027年のドライバー計画について次のように語った。

    「メルセデスで何が起こるのか分からない」

    「メルセデスがマックスを獲得するのかどうかも分からない。だから先へ進む前に、まず我々の手元にいるドライバーたちを見極めたい」

    現在、ジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリはともにメルセデス残留の選択肢を持っている。しかし、フェルスタッペンがレッドブルを離れる可能性が依然として取り沙汰されており、市場全体の構図を大きく変える存在となっている。

    フェルスタッペンはカナダGPで、将来について次のように語っていた。

    「急ぐつもりはない。理想的には一生レッドブルと関わっていたいし、それは以前から言っていることだ。でも、その決断を今日や明日に下す必要はない」

    報道によれば、2028年まで契約を結んでいるフェルスタッペンには成績条項が存在し、夏休み前の時点でドライバーズランキング2位以内に入っていなければ離脱できる条件があるとされる。

    現在フェルスタッペンはランキング7位で、2位のジョージ・ラッセルとは45ポイント差となっている。

    評価を高めるフランコ・コラピント
    もっとも、アルピーヌ内部ではフランコ・コラピントの評価が急上昇している。

    2025年は18戦を戦いながら無得点に終わったが、2026年はマイアミGPで7位、カナダGPでは自己最高の6位を獲得。直近2戦ではガスリーを上回るパフォーマンスを見せている。

    ブリアトーレはコラピントについて次のように語った。

    「昨年は誰もがコラピントを批判していた。なぜコラピントを起用するのか、大きな間違いだと言われ続けた」

    「だが私は彼に才能があると信じている。彼とは多くの時間を共に過ごしているが、話してみるとずっと成熟している。昨年はまだ子供だった」

    さらに、昨年はシート喪失への不安が精神面に影響していたと明かした。

    「毎レース、自分がチームに残れるのかどうか分からない状態だった。そのプレッシャーは大きかった。今は落ち着いている」

    アルピーヌは“様子見”を継続
    ブリアトーレは現時点での2027年体制について、ガスリーは確定している一方で、もう1席はまだ流動的だと認めている。

    「フランコにはトップドライバーになれる才能があると本気で思っている」

    「カナダでは素晴らしい仕事をした。金曜日はバッテリーの問題でFP1を走れなかった。それでもマシンに乗り込み、予選でトップ10に入り、決勝でも結果を残した」

    「現時点ではガスリーとコラピントがいる。2027年については、ガスリーは長期契約を結んでいる。そしてもう1人については様子を見る」

    「フランコがシーズン終了まで今の仕事を続けてくれることを願っている」

    フェルスタッペンが引き金となる可能性
    ブリアトーレの発言から見えてくるのは、アルピーヌが単純にコラピントを評価しているだけでなく、2027年のドライバー市場全体の再編を待っているということだ。

    特にフェルスタッペンがメルセデスへ移籍した場合、ラッセルまたはアントネッリが市場に出る可能性がある。そのためアルピーヌは現時点でシートを確定させず、最高の選択肢を見極めようとしている。

    コラピントは有力候補であることに変わりないが、2027年のアルピーヌの最終ラインアップは、フェルスタッペンの決断次第で大きく変わる可能性がありそうだ。

  • メルセデス アルピーヌF1株取得を断念 30億ドル評価額を「高すぎる」と判断

    メルセデス アルピーヌF1株取得を断念 30億ドル評価額を「高すぎる」と判断

    メルセデスがアルピーヌF1チームへの資本参加計画から撤退したとBBC Sportが報じた。

    メルセデスとトト・ヴォルフは、投資会社オトロ・キャピタルが保有するアルピーヌ株24%を取得することで原則合意していたとされる。しかし、提示された評価額を巡って双方の見解が大きく隔たり、交渉は決裂したという。

    交渉決裂の原因は「30億ドル評価」
    BBC Sportによると、オトロ・キャピタルは保有株売却に際し約7億2000万ドル(約1152億円)を要求した。

    24%分の価格から逆算すると、アルピーヌ全体の企業価値は約30億ドル(約4800億円)となる。

    しかしメルセデス側は、この評価額を市場価格より大幅に高いと判断した。

    関係者によれば、メルセデスが妥当と考えていた評価額は22億〜24億ドル(約3520億〜3840億円)程度だったという。

    アルピーヌは現在も赤字経営が続いており、2025年にはコンストラクターズ最下位に沈んだ。今季も開幕5戦終了時点で5位につけているものの、メルセデスやマクラーレンのような収益性を確立したチームとは状況が異なる。

    メルセデスやマクラーレンとの評価額の差
    近年のF1チーム売買では、メルセデスの企業価値は約46億ポンド、マクラーレンは約35億ポンドと評価されている。

    両チームはいずれも黒字経営を実現しており、競争力の面でもアルピーヌを上回る実績を持つ。

    そのためメルセデス内部では、30億ドルという評価額は現在のアルピーヌの事業実態に見合わないとの見方が強かったとされる。

    ホーナー陣営にも関心 ルノーは売却を認めず
    オトロ・キャピタルの株式には、元レッドブル・レーシングのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーと関係のある投資家グループや、複数のプライベートエクイティファンドも関心を示していた。

    しかしルノーは9月まで株式売却に対する拒否権を保有しており、ホーナーに近い勢力への売却については拒否権を行使する方針だったという。

    さらにルノーは、今回のメルセデスとの交渉決裂後、追加の売却交渉を進めない方針を固めたとされている。

    背景にあったメルセデス製PU供給の将来構想
    今回の資本提携構想の背景には、エンジンサプライヤーとしての長期協力があった。

    アルピーヌは2026年からメルセデス製パワーユニットを使用しており、メルセデス側も資本関係を通じてエンジン供給体制を強化する狙いを持っていた。

    また、メルセデスは遅くとも2031年までにカスタマーチームを現在の3チームから2チームへ減らす計画を進めている。

    現在の供給先はマクラーレン、ウィリアムズ、アルピーヌの3チームであり、この計画が実現した場合、将来的に1チームは別のエンジンサプライヤーを探す必要が出てくる。

    資本提携が実現していればアルピーヌの立場はより強固になった可能性があったが、今回の交渉決裂によってその道は閉ざされた。

    グッチとの大型契約で再建を進めるアルピーヌ
    一方でアルピーヌは今週、高級ブランドのグッチとの大型タイトルスポンサー契約を締結した。

    この契約は、エグゼクティブアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレが、ルノー前CEOで現在はグッチ親会社ケリングのCEOを務めるルカ・デ・メオとの関係を通じてまとめたものとされている。

    チームの再建計画は進行中だが、今回の交渉決裂は、アルピーヌが考える企業価値と市場が評価する企業価値との間に大きな隔たりが存在することを浮き彫りにした。

  • アルピーヌF1改革で300人削減 ブリアトーレにルノー内部から不満

    アルピーヌF1改革で300人削減 ブリアトーレにルノー内部から不満

    アルピーヌF1のエグゼクティブアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレが進めた大胆な改革は、チームを確実に前進させる一方で、ルノー内部には今なお強い反発を残しているようだ。

    2025年にコンストラクターズ選手権最下位に沈んだアルピーヌは、2026年から自社製パワーユニットを廃止し、メルセデス製パワーユニットのカスタマーチームへ移行。エンストンを拠点とするチームにとって大きな方向転換となった。

    この決断を主導したのがブリアトーレだった。ルノーのヴィリー=シャティヨン工場で行われていたF1エンジンプログラムを終了させたことで、約300人の人員削減につながり、ルノーグループ内には現在も不満が残っているという。

    ルノー内部には依然として不満の声
    The Raceのポッドキャストでジャーナリストのジョン・ノーブルは、ブリアトーレの決断が大きな波紋を呼んだと語った。

    「アルピーヌは昨年、明らかにどん底だった。コンストラクターズ選手権最下位に終わり、将来性も見えず、非常に厳しい状況だった」

    「フラビオは、ごく限られた人しかできない方法で組織を揺さぶった」

    「ルノーのエンジンプログラムを終わらせ、『我々はカスタマーチームになる。メルセデスへ移行する』と決断したことは、当時大きな批判を招いた。ルノー内部には、今でもその決定に非常に不満を抱いている人たちがいるだろう」

    勝利だけを目指すブリアトーレ
    一方でノーブルは、ブリアトーレの視点から見れば、この決断は極めて合理的だったと説明する。

    「しかしフラビオの視点では、これはF1で勝つための話だ。彼が戻ってきた理由も、彼の唯一の使命もF1で勝利することにある」

    「彼はパワーユニットという観点では目的を達成した。メルセデスはF1最高のパワーユニットを持っている。その体制を手に入れた」

    「さらに最高のスポンサーと最高レベルの予算も必要だが、それも確保した」

    アルピーヌは2027年から高級ファッションブランドのグッチとのタイトルスポンサー契約締結を発表しており、資金面での強化も進んでいる。

    まだ優勝争いの段階ではない
    ただしノーブルは、現状を過大評価すべきではないと警鐘を鳴らしている。

    「グッチが加わり、メルセデスのパワーユニットを搭載したからといって、来年すぐにアルピーヌが優勝争いをするわけではない」

    「これはまだ2〜3年規模のプロジェクトだ」

    「それでも昨年から今年への進歩は非常に大きい。2027年に向けてさらに大きな前進を果たす可能性は十分にある」

    実際、アルピーヌは開幕5戦終了時点でコンストラクターズランキング5位につけており、2025年の最下位から大きく巻き返している。フランコ・コラピントの好調もあり、ブリアトーレの改革は少なくとも短期的には成果を示し始めている。

    BYD参入説と工場売却の行方
    一方で、ヴィリー=シャティヨンの旧F1エンジン施設を巡る動きにも注目が集まっている。

    アルピーヌの株式24%を保有するオトロ・キャピタルが持ち株売却を検討しているとの報道が続く中、中国の自動車メーカーBYDがアルピーヌへの関心を示していると噂されている。

    仮にBYDがF1参入を目指してアルピーヌへの出資や買収に動けば、現在は稼働していないヴィリー=シャティヨンの施設が再び活用される可能性もある。

    また、クリスチャン・ホーナーやメルセデスとの関係を巡る様々な憶測も続いており、アルピーヌの将来像を巡る議論は今後も続きそうだ。

  • フランコ・コラピントに復調の兆し ブリアトーレも評価「新しいフランコだ」

    フランコ・コラピントに復調の兆し ブリアトーレも評価「新しいフランコだ」

    アルピーヌのフランコ・コラピントが、2026年F1カナダGPで今季最高レベルの週末を過ごした。開幕から苦戦が続いていた22歳のアルゼンチン人ドライバーだが、モントリオールではマシンとの一体感と自信を取り戻しつつある姿を見せ、チーム内でも空気が変わり始めている。

    2024年にウィリアムズで代役出場を果たした際の鮮烈な印象から、大きな期待を背負ってアルピーヌのフルタイムシートを獲得したコラピント。

    しかし今季序盤は、経験豊富なピエール・ガスリーに対して苦戦を強いられるレースが続いていた。

    “ブエノスアイレス効果”で流れが変化
    カナダGP直前、コラピントは母国ブエノスアイレスで大規模なロードショーイベントに参加。サッカー界のスター、リオネル・メッシとも対面し、大きな注目を集めていた。

    その直後のモントリオールで、コラピントは一転して競争力ある走りを披露。アルピーヌのアドバイザーを務めるフラビオ・ブリアトーレは、レース後に冗談交じりにこう語った。

    「毎週ブエノスアイレスに行かせた方がいいかもしれない」

    単なるジョーク以上に、チーム内部でコラピントの変化を感じ取っていることがうかがえるコメントだった。

    マイアミ以降のアップデートが転機に
    コラピント自身も、状況が変わり始めたタイミングとしてマイアミ以降を挙げている。

    「マイアミ以降、ファクトリーで施された変更がかなり助けになっているのは明らかだ。それに加えて、自分自身も競争力を高められている」

    今季前半戦の苦戦については、サーキット経験不足も大きかったと認めた。

    「以前より少しリラックスできるようになっている」

    「サーキットを知っていることで、スプリント週末でも何をすべきか理解できる。シーズン前半はコースを知らなかったので、それが不利になっていた」

    アルピーヌは2025年に深刻な低迷を経験しており、2026年も依然として中団後方での戦いが続いている。しかし、その中でもコラピントはチームの前進を感じ取っている。

    「かなり激しい1年になると思う」

    「ファクトリーを見ると分かるが、みんな本当にモチベーションが高い。ポイントを持ち帰ることで、少しでも恩返しできて嬉しい」

    “ガスリーとの差”を理解し始めたコラピント
    開幕当初、コラピント最大の課題は、なぜガスリーほどの速さを引き出せないのかを理解することだった。

    「マシンに関しては、何が機能していないのか比較的すぐ分かる」

    「でも自信がない状態だと、それを理解するのが少し難しくなるんだ」

    「少しずつ、なぜ自分にピエールのようなスピードがなかったのか分かってきている」

    この発言は、単なる精神論ではなく、ドライビングとセットアップ理解が噛み合い始めていることを示している。アルピーヌが今季投入したマシン開発と、コラピント自身の適応がようやくリンクし始めた格好だ。

    さらにコラピントは、今後に向けて次のように宣言した。

    「これからは、もっと積極的に行く」

    ガスリーも高評価「いい方向へ導いている」
    チームメイトのピエール・ガスリーも、コラピントの成長を高く評価している。

    「彼は本当にいい奴だ。あの姿勢が好きなんだ。とても落ち着いている」

    さらにガスリーは、2人が同じ方向性でマシン開発を進められている点を強調した。

    「僕たちはいいチームだと思う」

    「感覚も似ているし、同じ方向へチームを導いている。もちろん彼はまだ経験は少ないけど、常に正しい姿勢で取り組んでいる」

    アルピーヌにとって、2台そろってポイントを争える状況を作れるかは、コンストラクターズ争いで極めて重要になる。

    ガスリーもその点を意識している。

    「彼はマイアミで素晴らしいレースをした」

    「両方のマシンでポイントを獲ることは重要なんだ。シーズンはとても長いし、結局は1ポイント1ポイントが重要になる」

  • グッチ、アルピーヌF1とのタイトルスポンサー契約は総額300億円規模との報道

    グッチ、アルピーヌF1とのタイトルスポンサー契約は総額300億円規模との報道

    イタリアの高級ファッションブランドであるグッチが、2027年からF1に本格参入する。The Raceによると、アルピーヌF1チームとの新たなタイトルスポンサー契約は、総額2億ドル(約300億円)規模に達する可能性があるという。

    グッチは現在のBWTに代わってアルピーヌF1チームのタイトルスポンサーとなり、チーム名は「グッチ・レーシング・アルピーヌF1チーム」に変更される予定だ。

    F1チームのタイトルスポンサーをラグジュアリーファッションブランドが務めるのは史上初となる。

    年間90億円規模とも報じられる大型契約
    The Raceによると、正式発表では契約金額は明かされていないものの、契約規模は年間5000万〜6000万ドル(約75億〜90億円)と見積もられている。

    契約期間は最低3年間とされ、さらにアルピーヌの成績に応じたボーナス条項も含まれているとみられており、総額は2億ドル(約300億円)規模に達する可能性がある。

    これは単なるスポンサー契約ではなく、グッチにとってF1を軸にした新たなブランド戦略の一環と位置づけられている。

    “Gucci Racing”始動 ブラック&ゴールドのF1マシンへ
    グッチは今回の提携を通じて、「Gucci Racing」という新たなブランドプラットフォームを始動する。

    公開された新ロゴは、グッチの象徴であるインターロッキングGと「Gucci Racing」のワードマークを組み合わせたものとなっており、2027年型アルピーヌF1マシンではブラック&ゴールドを基調としたカラーリングが採用される見込みだ。

    The Raceは、グッチ側が「可能な限り多く」の広告スペースをマシン上に確保したい意向を持っていると報じている。一方でアルピーヌ側は、自社ブランドカラーであるブルーも一定程度残したい考えだという。

    パドックウェアだけでなく機能製品も展開へ
    グッチはパドック向けアパレルだけでなく、メカニックやドライバー向けのパフォーマンス製品もデザインする計画だとされる。

    これまで高級ブランドとF1の提携は数多く存在してきたが、多くは限定コレクションやライフスタイル展開が中心だった。今回のグッチは、現場機能やチームオペレーションにまで踏み込む点で異例のプロジェクトとなる。

    F1人気拡大がグッチ参入を後押し
    グッチがこのタイミングでF1参入を決断した背景には、F1そのものの市場拡大がある。

    世界的な人気上昇に加え、若年層や女性ファンが急増していることを、グッチは重要視している。

    グッチの社長兼CEOであるフランチェスカ・ベルッティーニは、「これはブランドに対する我々の野心と、この舞台でグッチが果たしたい役割を反映している」とコメント。

    「F1は現在、パフォーマンス、カルチャー、そしてグローバルな影響力が交差する独自の場であり、アルピーヌはこのビジョンを実現するための理想的なパートナーだ」と語った。

    ブリアトーレが再び“ファッション×F1”を主導
    今回の契約を主導したのは、アルピーヌF1チームのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレだった。

    ブリアトーレは1990年代前半、ファッションブランド「ベネトン」をF1タイトル獲得へ導いた人物として知られている。

    現在、旧ルノーCEOのルカ・デメオが、グッチを傘下に持つケリングのCEOを務めていることも、今回の大型契約を後押しした。

    ブリアトーレは「エンストンのチームには、他とは違うことをしてきた歴史がある」と述べ、「ファッションがF1で勝てることを、我々は以前にも示してきた」と語っている。

  • アルピーヌF1 グッチと冠スポンサー契約 2027年に「Gucci Racing Alpine」誕生

    アルピーヌF1 グッチと冠スポンサー契約 2027年に「Gucci Racing Alpine」誕生

    グッチは、2027年FIA F1世界選手権からアルピーヌF1チームのタイトルパートナーに就任し、チームが「グッチ・レーシング・アルピーヌF1チーム(Gucci Racing AlpineF1 Team)」として参戦すると発表した。

    ラグジュアリーファッションハウスがF1チームのタイトルパートナーを務めるのは初めてで、グッチは新たに「グッチ・レーシング」という事業および体験型プラットフォームを立ち上げる。

    F1を“高級コンテンツプラットフォーム”と捉えたグッチの参入
    今回の提携は、単なる車体ロゴ掲出にとどまらない。グッチは、F1が世界的なリーチを持ち、若年層や女性を含む多様でプレミアムな観客層を拡大している点に注目している。

    グッチ・レーシングは、パフォーマンス、精密さ、規律、卓越性という価値を軸に、ラグジュアリーとスポーツの交差点に構築される新たなプラットフォームと位置づけられている。専用ロゴには、グッチを象徴するインターロッキングGと「Gucci Racing」のワードマークが組み合わされる。

    アルピーヌは2027年からグッチカラーで参戦
    アルピーヌは2027年シーズン開幕から「グッチ・レーシング・アルピーヌF1チーム」として参戦し、グッチのカラーをまとって戦う。

    アルピーヌは1955年にジャン・レデレによって創設され、モータースポーツを起点に発展してきたブランドであり、その歴史は1977年からF1に関わってきたルノー・グループのモータースポーツ遺産とも重なる。

    今回の発表では、アルピーヌが現在コンストラクターズ選手権で5位につけており、ドライバーたちが今季の勢いを高めていることも強調された。グッチは、チームの成長軌道と自社ブランドの再活性化を重ね合わせている。

    ベルッティーニ「グッチはF1で新たな章を記す」
    「アルピーヌF1チームとのこのパートナーシップは、新たな章を記すものだ。グッチは、F1でタイトルパートナーを務める初のラグジュアリーファッションハウスになる」とグッチの社長兼CEOであるフランチェスカ・ベルッティーニはコメント。

    「それは、ブランドに対する我々の野心と、この舞台でグッチが果たしたい役割を反映している。F1は今日、パフォーマンス、カルチャー、そして世界的なリーチが交わる独自の場であり、アルピーヌF1チームはこのビジョンを実現するための適切なパートナーだ」

    「グッチ・レーシングは、グリッド上の存在以上のものだ。それは、我々が何者であり、ブランドをどこへ導きたいのかを表現するものだ。そして、これからさらに多くのことがある」

    アルピーヌF1チーム グッチ(Gucci)

    F1の商業価値を背景にしたラグジュアリー戦略
    ケリングCEOのルカ・デメオは、F1がスポーツの枠を超えた存在になっていると説明した。

    「F1はスポーツをはるかに超えて進化し、世界で最も強力なプレミアムコンテンツプラットフォームのひとつになった。毎シーズン15億人以上に届き、急速に拡大する若く、ますます女性比率の高い観客を刺激している」

    「創造性、卓越性の追求、人間の達成が交わる場として、我々はF1を、ラグジュアリーブランドが境界を押し広げ、有意義なつながりを生み出し、長期的な価値とブランドの望ましさを構築するための独自のプラットフォームと見ている」

    ブリアトーレ「ファッションがF1で勝てることを示してきた」
    アルピーヌF1チームのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレは、グッチとの提携を誇りに感じていると語った。

    「グッチほどの格式あるブランドと、アルピーヌF1チームのタイトルパートナーとしてF1で提携できることを、私は非常に誇りに思っている」

    「それだけでなく、グッチとのパートナーシップがもたらす可能性、そして我々が世界規模で共に達成できる素晴らしいことに興奮している」

    ブリアトーレはさらに、エンストンのチームには他とは違うことをしてきた歴史があり、過去にもファッションがF1で先頭に立てることを示してきたと強調した。

    2027年からのグッチ参入は、アルピーヌにとって単なるスポンサー獲得ではなく、チームのブランド価値そのものを押し上げる大型提携となる。F1がスポーツ、エンターテインメント、ラグジュアリーを結びつける舞台へと変化する中で、「グッチ・レーシング・アルピーヌF1チーム」はその象徴的な存在になりそうだ。

  • フランコ・コラピント F1カナダGPで自己最高6位「チーム全員への最高のご褒美」

    フランコ・コラピント F1カナダGPで自己最高6位「チーム全員への最高のご褒美」

    フランコ・コラピント(アルピーヌ)は2026年F1カナダGP決勝で6位入賞を果たし、自身最高位フィニッシュを記録した。

    週末序盤は苦戦も見えたアルピーヌだったが、難しいコンディションの中で着実にポジションを守り抜き、ピエール・ガスリーとのダブル入賞を達成。コラピントは「チーム全員への素晴らしいご褒美になった」と喜びを語った。

    「自己最高結果で本当にうれしい」
    「週末のスタートから考えると、チームでダブル入賞を達成できたのは素晴らしい結果だし、懸命に働いてきた全員への最高のご褒美だ」とフランコ・コラピントはコメント。

    「僕たち全員が積み重ねてきた仕事を本当に誇りに思っている。今日は素晴らしいチーム結果だった」

    コラピントにとって6位はF1キャリア最高位となった。

    「これは僕自身にとってもF1で最高の結果だ。本当にうれしいし、マイアミで見せたパフォーマンスをさらに発展させることができた」

    “他車の不運”を最大限に生かしたアルピーヌ
    コラピントは、上位陣のトラブルによってポジションを得たことも認めつつ、チームが最大限の仕事をしたと強調した。

    「他のドライバーの不運によって恩恵を受けたのは分かっている。でもそういう形で順位を得るのは決して気持ちの良いものではない」

    「それでも僕たちはできる限りのことを最大化して、クルマをしっかり持ち帰った」

    レース中にはヒヤリとする場面もあった。

    「ピットアウト直後にウェットパッチへ乗ってしまい、そのあと白線に乗って壁へ向かって滑っていった。かなり怖かった」

    「幸い壁には横向きに当たっただけで済んだし、ダメージも小さく、修理が必要なほどではなかった」

    アルピーヌの前進を実感
    コラピントは、アルピーヌが確実に前進している手応えを口にした。

    「チームとして本当に素晴らしい仕事ができた。スタートも良かったし、ポジションを守ることができた」

    「今週末を通して、僕たちはクルマの持つ力をすべて引き出せたと思う」

    一方で、トップ勢との差はまだ大きいとも語った。

    「まだもっと競争力を上げる必要があるし、クルマのパフォーマンスも改善して、実力で前のチームに近づかなければならない」

    それでも、カナダGPでの自己最高6位は、アルピーヌにとって大きな前進を示す結果となった。

  • ピエール・ガスリー F1カナダGPで14番手から8位「ダメージリミテーションに満足」

    ピエール・ガスリー F1カナダGPで14番手から8位「ダメージリミテーションに満足」

    ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は2026年F1カナダGP決勝を8位でフィニッシュし、厳しい週末の中で貴重なポイントを持ち帰った。

    予選14番手からスタートしたガスリーは、難しいコンディションの中で着実に順位を回復。フランコ・コラピントの6位と合わせ、アルピーヌはダブル入賞を達成した。

    ガスリー自身は依然としてマシンバランスに苦しんでいると明かしつつも、「ダメージリミテーションとしては満足している」と語った。

    「4ポイントを持ち帰れたのは大きい」
    「正直、ダメージリミテーションとしては満足している」とピエール・ガスリーはコメント。

    「週末を通してずっと苦戦していた中で、この4ポイントはしっかり受け取りたい」

    アルピーヌはコラピントの6位と合わせて12ポイントを獲得した。

    「チームにとっても素晴らしい週末だった。6位と8位で12ポイントだからね。こういう結果は久しぶりだと思うし、多くのポジティブな要素があった」

    “トラクション不足”に苦しんだガスリー
    一方で、ガスリーは自身のマシンに依然として課題が残っていることを認めた。

    「全体的に見ると、今回もクルマにかなり苦しんだ。チームとして原因を確認して、いくつかの部分を改善しなければならない」

    特に問題視しているのはトラクション性能だという。

    「データを見ると、マイアミ以降かなり明確なんだ。F1は簡単じゃない。1時間で全部理解できたらいいと思うこともある」

    「今年は本当に多くの要素がクルマのバランスに影響している。でも少なくとも、何を改善すべきかはかなり明確になっている」

    決勝ではミディアムタイヤでのスタートにも苦戦した。

    「序盤のミディアムはかなり冷えていて、グリップが低かった。でも最終的にはポジションを取り戻して、最後はリアム・ローソンと戦うことができた」

    「ただ、彼を抜ける場所を見つけるのは本当に難しくて、結局8位で終えるしかなかった」

    モナコGPへ向けて改善を急ぐ
    ガスリーは次戦モナコGPを“今季の重要な分岐点”として見据えている。

    「モナコは一年で一番好きな場所だ。だからこそ、今抱えている制限を改善して、もっと自信とパフォーマンスを持って臨みたい」

    市街地コースのモナコではトラクション性能が重要になるだけに、アルピーヌが短期間でどこまで改善できるかが注目される。

  • フランコ・コラピント F1カナダGP予選10番手「完璧な一日だった」

    フランコ・コラピント F1カナダGP予選10番手「完璧な一日だった」

    フランコ・コラピント(アルピーヌ)は、2026年F1カナダGP予選でQ3進出を果たし10番手を獲得した。スプリントでも13番手スタートから9位まで順位を上げるなど、週末を通して高い競争力を示している。

    開幕当初は苦戦が続いていたアルピーヌだが、ここ数戦でパフォーマンスは大きく改善。コラピント自身も、マシンへの信頼感と一体感が戻ってきたと語った。

    フランコ・コラピント「完璧な一日だった」
    「今日は完璧な一日だった」とフランコ・コラピントはコメント。

    「スプリントも予選も本当に良かった。レースペースはとても強力だったし、ポイント争いにかなり近づいていた」

    「予選でも最初から最後まで全開でプッシュできて、とても良いラップを刻めた。マシンへの自信もあったし、この結果には本当に満足している」

    「今日の位置までマシンを持ってくるために、チーム全員が本当に素晴らしい仕事をしてくれた」

    「ファクトリーのみんなも、このポジションで戦ってポイント争いができるよう、本当にハードワークを続けてくれている。みんなを誇りに思う」

    「自分自身についても誇りに思っている。今年の流れをしっかり立て直せたと思うし、今日は良い仕事ができた」

    フランコ・コラピント(アルピーヌ) カナダGP

    プレスリリースでは、スプリントで惜しくもポイントを逃した悔しさも口にした。

    「スプリントでは13番手スタートから9位まで上がれたし、前日よりずっと良いペースがあった。周囲のマシンとも戦えていた」

    「アービッド・リンドブラッドを追いかけて最後の1ポイントを狙っていたけど、届かなかった。すごく近かっただけに少し悔しい」

    「でも、ペース面ではかなり強かったと思う。中古ミディアムと新品ミディアム、そして周囲の新品ハード勢との比較でも、僕たちは明らかに一歩前にいた」

    予選では再びリンドブラッドと接近した戦いとなり、Q3進出を果たした。

    「またアービッドの近くで戦っていたけど、彼らは今日は本当に強かった。だから10番手は、おそらく僕たちが狙えた最高の結果だったと思う」

    「スプリントで見せたパフォーマンスを考えれば、明日も良い結果を出せる自信がある」

    「雨予報も出ているけど、それは全員にとって未知数だ。状況にしっかり対応してベストを尽くしたい」

    コラピントは、現在のマシンについて「2024年の感覚に近づいている」とも説明した。

    「今のマシンは、F1最初の年だった2024年の感覚に近い」

    「限界までプッシュできる感覚が戻ってきているし、とても良い状態だと思う」

    「今年はシーズン序盤こそペース不足だったけど、テスト自体は悪くなかった。そして今はすべてが噛み合い始めている」

    「ここ数戦は本当に強い走りができているし、前の方で戦い、ポイント争いにも加われている」

  • ピエール・ガスリー F1カナダGP雨予報に警告「みんな衝撃を受ける」

    ピエール・ガスリー F1カナダGP雨予報に警告「みんな衝撃を受ける」

    ピエール・ガスリーは、今週末の2026年F1カナダGPで雨が降れば、F1ドライバーたちは大きな衝撃を受ける可能性があると警告した。

    モントリオールでは週末残りのセッションで雨の可能性が残っており、2026年F1マシンの大きく変化した特性を考えれば、極めて重要な要素になり得る。新世代マシンは電動化の比率が高まり、これまで各チームはウェットコンディションで意味のある走行をほとんど経験していない。

    ガスリーが語る2026年F1マシンのウェット未知数
    その中で、アルピーヌのピエール・ガスリーは、ピレリのウェットタイヤテストに参加し、マニクールで実際にウェットコンディションを経験している数少ないドライバーのひとりだ。

    モントリオールで雨が降る可能性について尋ねられたガスリーは、ライバルたちに向けて警告を発した。

    「みんな衝撃を受けることになる」とガスリーは語った。

    「この2日間を走れてよかった。みんなにとって興味深いことになるはずだ」

    ガスリーは、以前シルバーストンで行ったウェットテストとも比較した。

    「1月20日のシルバーストンを経験した。あれは忘れられないものだったし、僕の中に永遠に残ると思う」

    「でも、マニクールもまた別の意味ですごかった」

    ブランドル「ドライバーたちは少し怖がっている」
    元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、多くのドライバーが新世代F1マシンのウェットでの挙動に対して、内心では不安を抱えていると語った。

    「ドライバーたちは、このマシンが雨の中でどう振る舞うのか、みんな少し怖がっている」とブランドルはSkyに語った。

    「とてつもないパワーがある一方で、ダウンフォースは少なく、グリップも少ない。そして、彼らはまだそれを本当には分かっていない」

    「誰も、競争状態の中で本格的にプッシュする機会を得ていない。ドラマが起きるかもしれない」

    2026年F1マシンはパワーユニットの電動化比率が高まり、エネルギーマネジメントの重要性も増している。ドライではすでに各チームが一定の理解を深めている一方、ウェットではトラクション、ブレーキング、回生、デプロイメントのすべてが複雑に絡む。カナダGPの雨は、単なる天候要因ではなく、新レギュレーション下で初めて浮き彫りになる技術的な分岐点になり得る。

    メルセデス優勢の流れにカナダの雨が割り込む可能性
    一方、モントリオールのスプリント予選では、メルセデスが2026年シーズンの主導権を握り続ける可能性がさらに強まった。

    ジョージ・ラッセルが復調を示してポールポジションを獲得し、チームメイトのキミ・アントネッリとともにフロントロウを独占。ラッセルは週末前、チャンピオンシップをリードするアントネッリに対して「パニックになる必要はない」と語っていたが、その言葉を結果で裏づける形となった。

    それでも、メルセデス代表のトト・ヴォルフは、各チームの差は依然として極めて小さいと警戒を崩していない。

    対照的に、元レッドブル顧問のヘルムート・マルコは、より悲観的な見方を示した。

    メルセデスについて問われたマルコは、オーストリア紙『Osterreich』に対して「彼らが最高のパッケージを持っている」と語った。

    「今回のアップデートが機能すれば、世界選手権は事実上終わりだ」

    メルセデスがドライコンディションで優位を固めつつある一方、雨はその勢力図を一変させる可能性を持つ。特に2026年F1マシンのウェット走行がほぼ未知数である以上、カナダGPは単なるスプリント週末ではなく、新世代F1の限界と危うさが初めて試される場になる。