カテゴリー: アルピーヌF1チーム

  • バルテリ・ボッタス アルピーヌF1候補に浮上 今季コラピントと交代の可能性も

    バルテリ・ボッタス アルピーヌF1候補に浮上 今季コラピントと交代の可能性も

    バルテリ・ボッタスが、フランコ・コラピントに代わって今季中にアルピーヌF1チームに加入する可能性が浮上している。

    『The Race』によると、現在アルピーヌF1の事実上のチーム代表として指揮を執っているフラビオ・ブリアトーレが、メルセデスに対して同チームのリザーブドライバーであるボッタスの起用可能性について打診したという。

    この話し合いはまだごく初期段階にとどまっており、契約が成立する確実性は低いとされるが、アルピーヌの不振を受けてブリアトーレがドライバー編成を再検討していることは明らかだ。

    昨年末にザウバーを離れたボッタスは、F1のレースシート復帰に強い意欲を示しており、これまでは2026年に参戦予定のキャデラックF1チームが有力な選択肢と見なされてきた。しかし今回のアルピーヌ入りの可能性が浮上したことで、彼にとっては今季中のF1復帰という“第二のチャンス”が現実味を帯びつつある。

    関係筋によれば、来季からメルセデスのカスタマーチームとなるアルピーヌへの移籍に対し、メルセデス側は特に異議を唱えていないという。

    バルテリ・ボッタス アルピーヌF1チーム

    一方のアルピーヌは、現在コンストラクターズランキング最下位に低迷。第11戦終了時点での獲得ポイントは11にとどまり、直近3戦で急激に調子を上げたザウバー(26ポイント)に引き離されている。

    同チームではピエール・ガスリーが唯一ポイントを稼いでおり、シーズン途中から起用されたフランコ・コラピントは、いまだトップ10圏内フィニッシュを果たしていない。モナコとカナダで13位に入ったのが最高成績であり、ブリアトーレはオーストリアGPでの不調を受けてコラピントにさらなる改善を求めている。

    アルピーヌは第7戦F1エミリア・ロマーニャGPからコラピントをジャック・ドゥーハンの代役として起用しているが、契約はレースごとの短期契約であり、成績次第では交代の可能性も排除できない状況だ。

    ブリアトーレは「マシンはQ3進出に値する速さがあった。だが2台をそこに揃えられていない」と語り、さらなるパフォーマンス向上をチームに要求した。決勝ではガスリーが一時6位を走行しながら13位に後退、コラピントも角田裕毅との接触やピアストリへのブロックで15位に終わった。

    「率直に言って、我々のパフォーマンスレベルは非常に憂慮すべきものだ」とブリアトーレは述べ、「日曜になると状況が一変する原因を突き止めなければ、今季の立て直しは難しい」と危機感をあらわにした。

    こうした中で、ボッタスのような実績あるベテランの起用は、マシンの実力をより的確に評価する「ベンチマーク」としても有効とされる。2026年のレギュレーション大刷新を見据えるブリアトーレにとって、開発の土台を築く意味でもボッタスは有力なピースになりうる。

    一方のコラピントは、「マシンの反応が一貫しておらず、高速区間での自信が持てなかった」とオーストリアGPを振り返り、「クルマの改善にも取り組まなければならない。ブリアトーレからの信頼は感じている」と語った。

    ただし、今後数戦でのパフォーマンス次第では、チームが大胆な決断を下す可能性も否定できない。ベテランの復帰か、若手の育成か――アルピーヌのドライバーラインアップは、今後も注目の焦点となりそうだ。

  • アルピーヌF1 ポール・アロンをサウバーに派遣 英・ハンガリーGPでFP1走行

    アルピーヌF1 ポール・アロンをサウバーに派遣 英・ハンガリーGPでFP1走行

    アルピーヌF1チームのリザーブドライバーであるポール・アロンが、2025年F1シーズン中の2戦でサウバーからフリー走行1回目(FP1)に出走することが正式発表された。

    サウバーとアルピーヌF1チームの間で合意が成立し、ポール・アロンはイギリスGP(シルバーストン)およびハンガリーGP(ハンガロリンク)にて、ニコ・ヒュルケンベルグに代わってマシンをドライブする。

    これはFIA(国際自動車連盟)の規定により各チームに義務付けられている年間2回のルーキードライバーによるFP1出走枠の消化の一環で、サウバーはこの2回分の枠をポール・アロンに託す形となる。サウバーではすでにガブリエル・ボルトレロが2回のルーキー枠を消化済みであり、これで全4回の出走義務を満たすことになる。

    エストニア出身で現在21歳のポール・アロンは、2023年F2選手権で上位を争った有力ドライバーで、昨年12月にアルピーヌF1チームのリザーブドライバーとして加入して以降、同チームの2025年および2026年型マシン開発において重要な役割を果たしてきた。ドライバー・イン・ループ・シミュレーターへの貢献に加え、2023年仕様のA523でのTPC(Testing of Previous Cars)プログラムでは6日間の実走行テストも行っている。

    また、昨シーズン末のアブダビで開催されたヤングドライバーテストでは、A524で初めてF1マシンをドライブし、アルピーヌでのキャリアの第一歩を踏み出していた。

    今回の合意により、ポール・アロンはサウバーC45での実戦デビューを果たすとともに、残るアルピーヌ側のルーキーFP1枠3回分についても引き続き担当予定であり、その具体的な日程は後日発表される見通し。

    アルピーヌF1チーム ポール・アロン F1 ザウバー

    ポール・アロンは「F1で貴重な走行機会を得られることをとても嬉しく思う。この合意を成立させてくれたBWTアルピーヌF1チームに感謝している」とコメント。

    「F1にフル参戦することが僕の目標であることは周知の通りであり、このような競争環境の中で走れるチャンスは重要なステップだ。アルピーヌでの成長に引き続き集中しながら、ステークF1チーム・キック・サウバーとの2回のセッションでも全力を尽くしたい。シルバーストンとブダペストでの走行を心から楽しみにしている」

    アルピーヌF1チームの事実上のチーム代表を務めるフラビオ・ブリアトーレも次のようにコメントしている。

    「我々としても若手ドライバーにできる限り多くの走行機会を与えることが重要だと考えており、ポールがシルバーストンとブダペストでFP1を走行するためにサウバーと合意できたことは良いことだ。今季は昨年のF2ドライバーたちがグリッド上でさまざまな成功を収めているが、ポールもそのカテゴリーで上位争いをしていた実力者だ。今回の出走は彼とチームの成長をさらに後押しする機会であり、彼にとっても貴重なトラックタイムになる」

    一方で、アルピーヌは当面、ピエール・ガスリーのチームメイトとしてフランコ・コラピントを起用し続ける見通しだが、ブリアトーレは「もっとパフォーマンスを上げる必要がある」と明言しており、チーム内には緊張感も漂っている。

    さらに噂レベルではあるものの、メルセデスのリザーブであり、通算10勝を挙げているバルテリ・ボッタスがコラピントの後任候補として浮上しているとの報道もある。コラピントの成績次第では、今後のドライバーラインアップに動きがある可能性も否定できない情勢だ。

  • コラピント F1オーストリアGP決勝「角田裕毅のせいで大きくタイムを失った」

    コラピント F1オーストリアGP決勝「角田裕毅のせいで大きくタイムを失った」

    フランコ・コラピントは、F1オーストリアGP決勝で角田裕毅との接触、そしてチャンピオンシップリーダーのオスカー・ピアストリを意図せずコース外に押し出してしまった状況について説明した。

    コラピントは55周目のターン3で角田裕毅とバトルをしている最中にワイドに膨らみ、イン側からレッドブルの角田に先行を許すかたちとなった。

    アルピーヌのコラピントはすぐに反撃を試みたが、そのとき彼の視界にはなかったマクラーレンのピアストリが、2台を周回遅れにしようと近づいてきていた。

    角田のスリップストリームに入ろうと右に動いたコラピントの動きによって、ピアストリには逃げ場がなくなり、芝生へと押し出される形になった。オーストラリア人ドライバーはさらなる接触を避けるためブレーキをかけざるを得なかった。

    スチュワードはこの件についてアルゼンチン出身のコラピントに責任があると判断し、5秒のタイムペナルティを科した。これにより彼の最終順位は15位となった。

    その後メディア(Crash.netを含む)に対してコラピントは次のように語った。

    「ただ見えなかった。彼は僕の死角にいたし、僕は角田に集中していた。なんとか抜き返したかったんだ」

    角田裕毅 F1 フランコ・コラピント

    この日アルピーヌにとっては厳しいレースとなり、ピエール・ガスリーとコラピントはそろってトップ10圏外に終わった。一方でザウバーは2台揃ってポイントを獲得し、対照的な結果となった。

    また、コラピントは角田裕毅との接触でスピンとダメージを負っており、それによっても大きくタイムを失っていた。

    22歳のコラピントはレースを振り返って次のように述べた。

    「クルマに苦しんだレースだった。今日はチームとしてうまくいかなかったと思う」

    「周回を重ねるごとに少しずつ速くなっていたけど、最初はかなり苦戦していた。角田にぶつけられてたくさんタイムを失った」

    「中盤スティントは本当に難しかったし、ピエールに比べてかなりラップタイムを落としてしまった。でも最後のスティントは良かった」

    「角田との接触でフロントウイングとフロアにダメージを負っていたから、かなり難しい状況だったけど、それでも今日はチームとして全体的に苦戦していたと思う。タイヤのデグラデーションも僕たちには大きかった。そのあたりを理解していかないといけない」

    コラピントは当初ジャック・ドゥーハンの代役として5戦限定でアルピーヌに加入したが、チーム代表のフラビオ・ブリアトーレはその後、今後も継続して起用する方針を明言している。

    5戦を終えた現時点で再び外される可能性があるか尋ねられたコラピントは、次のように答えた。

    「特に心配はしていない。彼(ブリアトーレ)はすごくサポートしてくれているし、僕のことを信頼してくれていると思ってる」

  • ピアストリ「今でもアルピーヌが邪魔してくる」 F1オーストリアGPで怒りの無線

    ピアストリ「今でもアルピーヌが邪魔してくる」 F1オーストリアGPで怒りの無線

    2025年F1オーストリアGPの決勝で、マクラーレンF1のオスカー・ピアストリは優勝こそ逃したものの、タイトル争いの主役として注目を集めた。しかしその陰で、彼の古巣であるアルピーヌに対する怒りをにじませる場面もあった。

    レース終盤、ピアストリはアルピーヌのフランコ・コラピントとピエール・ガスリーによって連続して妨害を受ける形となった。55周目、コラピントが角田裕毅とバトルを繰り広げる中でピアストリをコース外に押し出し、これによりアルゼンチン人ルーキーには5秒ペナルティが科された。

    さらにその2周後、ガスリーもターン1でピアストリの進路を妨害。前を行くランド・ノリスを追うピアストリにとっては、フラストレーションのたまる展開だった。

    こうした状況に、ふだんは冷静なピアストリも珍しく無線で激怒。「アルピーヌは何年経っても俺の邪魔をしてくる」と放送には乗らなかったが、オンボード映像の無線からその発言が明らかになった。

    ピアストリは2022年にアルピーヌのリザーブドライバーを務めていたが、翌年の契約を巡って物議を醸した末にマクラーレンへ移籍。当時SNSで「僕の同意なく、アルピーヌが来年のドライバーとして発表したのは間違っている。僕はアルピーヌと契約していない」と発信した件は、今でもF1ファンの間で語り草となっている。

    現在のピアストリはマーク・ウェバーのマネジメントの下、マクラーレンで堂々たるチャンピオン争いを展開しており、今回の2位でタイトルリードは15ポイント差に縮まった。

    レース後、ピアストリはノリスとのチーム内バトルを振り返り、「かなりハードな戦いだった。追い抜いたときにもっと上手くやれていればと思うけど、良いバトルだった。ちょっとギリギリだったけど、僕たちはこういうバトルをするためにF1にいるし、勝利をかけて戦えたのは素晴らしかった」と語った。

    ターン4でロックアップしてノリスのギアボックスに迫った場面についても反省を示し、チーム代表のアンドレア・ステラは「チェッカーを受けた直後、彼は無線で『ターン4の件は僕のミスだ。次に向けて分かっている』とすぐに謝った」と称賛した。

    「こうした姿勢こそ、チームとしてより強く、団結を深める要因になる」とステラは続けた。

    ピアストリの怒りと冷静さ、その両面が垣間見えた一戦は、彼の成長とともに2025年シーズンの白熱したチャンピオン争いを象徴するものとなった。

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  • フランコ・コラピント F1オーストリアGP予選「Q2突破も見えていた」

    フランコ・コラピント F1オーストリアGP予選「Q2突破も見えていた」

    フランコ・コラピントは、F1オーストリアGP予選で14番手を記録し、Q3進出には届かなかったものの、前日からの大きな進歩を示した。FP3でのスピンやマシンのフィーリングの不安定さに苦しんでいた中で、確実に結果をまとめた形となった。

    予選では風が強まる難しいコンディションの中で好パフォーマンスを見せたが、ターン3でのわずかなミスがQ2突破のチャンスを阻む結果となった。本人もこの点に悔しさを見せており、今後の課題として捉えている。

    「昨日と比べればだいぶ前進できたけど、まだ今日はいけたんじゃないかって気持ちもある。ミスがあったターン3でコンマ1.5秒ぐらいロスしていて、それがなければQ2突破も見えていたと思う」とコラピントは語った。

    「午後は風が強くなって、マシンが読みづらくなってしまったけど、それは全員同じ条件だし、僕は特に高速域での自信が前より薄れてしまった。クルマの挙動をどう扱うか、まだ探っている部分があるから、明日に向けて整理したい。全力でポジションアップを目指すつもりだよ」

    アルピーヌは今回もガスリーがQ3に進出しており、マシンには一定のポテンシャルがあることを示した。フランコ・コラピントにとっては、F1デビューシーズンの中で重要な経験の積み重ねとなる週末。決勝での巻き返しに期待がかかる。

    フランコ・コラピント オーストリアGP F1 アルピーヌF1チーム

  • フラビオ・ブリアトーレは肩書き不要 アルピーヌF1チームに必要な男

    フラビオ・ブリアトーレは肩書き不要 アルピーヌF1チームに必要な男

    フラビオ・ブリアトーレが「アルピーヌF1のチーム代表」として正式に認められていようといまいと、重要なのは彼がチーム内に存在しているという事実である。

    過去に論争を巻き起こしてきた人物であり、流暢とは言えない英語や独特な風貌に否定的な声も少なくない。しかし、そうした側面こそが、現在のF1界における彼の“資格”でもある。ブリアトーレはF1の最前線で結果を出し、その功績と論争の両方を背負いながら、確かに「いた」人物だ。

    彼の手法は時に常識外れとも評されるが、幹部が次々と入れ替わるアルピーヌF1にとっては、むしろその型破りなスタイルこそが価値となる。マイケル・シューマッハとフェルナンド・アロンソという2人のワールドチャンピオンを輩出したブリアトーレの経歴は、F1界屈指の実績を物語るものだ。

    一方で、その経歴には「クラッシュゲート」という汚点も刻まれている。2008年シンガポールGPで、ネルソン・ピケJr.に故意のクラッシュを指示したとされるこの事件は、F1史に残るスキャンダルとなった。当時、ブリアトーレはFIAから無期限の資格停止処分を受けたが、後にフランスの高等裁判所が彼の関与を否定し、処分は無効とされた。

    F1から離れた後は、高級ファッションブランドの経営やナイトクラブ・レストランの展開に注力していたが、2024年にはアルピーヌF1の「エグゼクティブ・アドバイザー」として電撃復帰を果たした。

    過去にも、1997年にベネトンを世界王者へと導いた後にF1を離れたことがある。そのときも、彼の退場は賛否を呼んだ。ブリアトーレという人物は、関わった人々の間で極端に評価が分かれる存在だ。

    1989年、ジョニー・ハーバートをシーズン中に解雇した際の対応も物議を醸した。当時ブリアトーレは、「モータースポーツの経験はないが、F1ドライバーには2本の足が必要だ。ジョニーにはそれがなかった」と述べた。これはF3000での大クラッシュによる重傷を負ったハーバートの足を指した発言だった。

    当時は英メディアを中心に激しい反発を招いたが、後にハーバート自身が「早すぎたデビューだった」と認めたことで、この判断が間違いではなかったことが証明された。

    アルピーヌF1チーム フラビオ・ブリアトーレ

    ブリアトーレがF1にもたらしたのは、実績だけではない。風洞ではなく“スペッタコロ(ショー)”を重視し、キャップを後ろ向きにかぶり、常にタバコをくわえるその姿は、保守的なF1界に新風を巻き起こした。彼の「喫煙許可証付きパス」がピットレーンで役人を混乱させた逸話も残る。

    1995年の日本GPでベネトンがタイトルを獲得した夜、チームは夜通しで祝勝会を行い、翌朝の関西空港ではブリアトーレがジーンズにシャツを出したラフな格好でファーストクラスに現れた。その姿は、F1における勝者の余裕を象徴する光景として語り継がれている。

    2013年、モナコでのインタビューでは、ブリアトーレはF1の現状に疑問を呈し、次のように語っている。

    「今のF1は狂っている。空力だけで170人もいる。これはもうドライバーの世界選手権じゃない。風洞の世界選手権だ」

    「我々の時代のように、ウイングで遊ぶくらいならいいが、今ではファクトリーからテレメトリーが飛んでくる。レース中に工場で30人がサポートしているなんて、完全におかしい」

    「F1側はエンジンの話や市販車との関係を語るけど、我々がチャンピオンを獲ったとき、誰も『何気筒のエンジンか』なんて聞かなかった。皆、レースで何が起きたか、どんなショーだったかを話したがった」

    「予算が5万ドルでも1億ドルでも、観客は関係ない。観客はとにかく面白いレースを見たいだけなんだ。いくら収入があっても、そのぶんすぐに使ってしまうのがF1チームというものだ」

    現在のF1においても、ブリアトーレが当時語ったこうした本質的な視点は、多くの関係者にとって響くものがある。彼がアルピーヌF1に公式にどのような肩書きで関与していようと、その存在は無視できない。

    “チーム代表”という名称の有無を超えて、フラビオ・ブリアトーレは確かにF1の現場に帰ってきた。そして、それがすでに大きな意味を持っている。

  • エステバン・オコン 古巣アルピーヌF1チームの不振に「決して喜びはない」

    エステバン・オコン 古巣アルピーヌF1チームの不振に「決して喜びはない」

    ハースF1のエステバン・オコンは、2024年末にアルピーヌとの関係が悪化して別れたにもかかわらず、現在そのチームが苦戦していることに対して「個人的な満足感など一切ない」と明言している。

    オコンがルノー系のアルピーヌに加入したのは2020年。その関係は順調なスタートを切り、2021年のハンガリーGPではF1初勝利を挙げるなど大きな成果も残した。この勝利を挙げたマシンは、今でも彼の自宅に保管されており、フランスチームと過ごした栄光の日々を思い出させる記念品となっている。

    しかし、その関係に亀裂が入ったのは昨シーズン後半。特にモナコGPで当時のチームメイト、ピエール・ガスリーとの接触事故が決定的となり、シーズン終了後の決別が現実味を帯び始めた。

    2024年7月には、オコンが2025年にハースへ移籍することが正式に発表された。そしてそのわずか数ヶ月後、アルピーヌはシーズン最終戦アブダビGPでオコンの起用を見送り、代わりにオコンはヤス・マリーナでのポストシーズンテストに新チームのハースから参加するという異例の展開となった。

    一方で、2025年のF1シーズンにおいてアルピーヌはコンストラクターズランキング最下位に低迷している。開幕からわずか6戦でジャック・ドゥーハンをフランコ・コラピントに交代させるなど、ドライバーラインアップにも混乱が見られた。

    それとは対照的に、オコンの加入したハースは着実にポイントを重ね、現在はランキング6位につけている。

    「アルピーヌの苦境を見ても笑顔にはならない」
    こうした対照的な状況にもかかわらず、オコンはモントリオールでRacingNews365に対し、古巣の不振を見て満足しているわけではないと断言した。

    「誰かが苦しんでいるのを見て笑顔になることはない」
    「僕にとって、ここ(ハース)に来たいという気持ちはずっと明確だった」

    「決断を下したときから、それははっきりしていた。チームと僕とでは目指すものが違っていたし、新しいチャレンジが必要だった。だって、僕たちは一緒に前進できないと分かっていたから。たくさんのことで意見が合わなかったんだ」

    アルピーヌの今季成績については、場所によっては競争力を見せていたとした上で、F1の不確実性を指摘した。

    「たとえばバーレーンとか、いくつかのサーキットでは彼らは速かった。彼らもまた、自分たちの状況に取り組んでいるところだと思う」

    「1レースで差を取り戻すこともできる。だから、今は最下位でも、それが最終的な順位になるとは限らない」

    エステバン・オコン ハースF1チーム アルピーヌF1チーム

    過去への敬意と未来への集中
    現在はハースでの新たな挑戦に全力を注いでいるオコンだが、アルピーヌ時代を振り返る視線にはバランスが感じられる。

    「僕たちは全チームに注意を払いつつ、自分たちができるベストを尽くす必要がある。でも、ここでは確かに気分がいい」

    「さっきも言ったように、アルピーヌは僕の心の中で特別な場所であり続ける。自宅にある勝利を挙げたクルマ、そして一緒に成し遂げたこと。それでも間違いなく、キャリア後期の部分は忘れるつもりだ」

    オコンにとって、アルピーヌでの章はすでに閉じられている――そしてその別れは波乱を含んでいたかもしれないが、今彼の視線はハースでの新たな成功に向けられている。そこには、古巣の凋落を喜ぶような気配は一切ない。

  • 元アルピーヌF1代表の弟ウィリアム・オークス 金融犯罪容疑で保釈

    元アルピーヌF1代表の弟ウィリアム・オークス 金融犯罪容疑で保釈

    元アルピーヌF1チーム代表オリバー・オークスの弟であるウィリアム・オークスが、金融犯罪の容疑をかけられている件で保釈されたと報じられている。

    ウィリアム・オークスは、F1下位カテゴリーであるFIA F2選手権に参戦しているハイテックGPの元ディレクターであり、5月に大量の不正取得が疑われる資金を所持・移転した容疑で逮捕・起訴された。

    彼は6月13日付でハイテックGPの取締役を辞任している。一方、兄のオリバー・オークスは依然としてハイテックGPの取締役に名を連ねており、5月9日に新たに取締役に就任したマイケル・ウィリアム・チャールズ・サンウェル=ルイスもその中に含まれている。

    英ロンドン警視庁によって確認された逮捕は、オークスの所持品から83万1885ポンド(約1億4900万円)に加え、4万6120ユーロ(約910万円)、さらに1万米ドル(約160万円)の現金が発見されたことを受けたものだった。

    ウィリアム・オークスは、5月3日にノーサンプトン治安判事裁判所に出廷した後、勾留されていた。その後、先週ノーサンプトン刑事裁判所に再度出廷し、地元紙「ノーサンプトンシャー・テレグラフ」によれば、彼は2件の容疑について無罪を主張し、保釈が認められた。裁判は2027年4月に予定されている。

    この法的問題は、兄である元アルピーヌ代表オリバー・オークスの評判にも影を落としている。彼は5月にチーム代表を辞任している。

    当初、オリバー・オークスの辞任理由については、ジャック・ドゥーハンの降格処遇を巡るアルピーヌのエグゼクティブアドバイザー、フラビオ・ブリアトーレとの対立が原因と報じられたが、その後「個人的な理由」による辞任であることが正式に発表された。

    オークス兄弟は、FIA F2、FIA F3、F1アカデミーに参戦するハイテックGPのディレクターとして共に活動していた。

    なお、ハイテックGPは以前から論争の的となってきた人物との関係が取り沙汰されており、かつては元F1ドライバー、ニキータ・マゼピンの父であるロシア人実業家ドミトリー・マゼピンが所有していた。

    ニキータ・マゼピンは2021年にハースからF1デビューを果たしたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、父が率いるチームのタイトルスポンサー「ウラルカリ」と共にF1から排除された。

  • フラビオ・ブリアトーレ 「F1ドライバーの給与も予算上限に含めるべき」

    フラビオ・ブリアトーレ 「F1ドライバーの給与も予算上限に含めるべき」

    長年のブランクとF1からの追放処分を経て、アルピーヌF1チームのエグゼクティブアドバイザーとして復帰した75歳のイタリア人、フラビオ・ブリアトーレが、F1の予算上限制度にドライバーの年俸も含めるべきだと主張している。

    ブリアトーレは「チームの支出に制限を設けること自体は良いことだ」と語った上で、「でも、今の制度に加えて、ドライバーの給料もその上限に含めるべきだと思っている」と付け加えた。

    しかし、オランダの有力紙『De Telegraaf』によると、マックス・フェルスタッペンに数千万ドル規模の年俸を支払っているレッドブルは、このアイデアに「完全に反対している」という。

    それでもブリアトーレは、もしアルピーヌF1チームに好きなドライバーを獲得できるとしたら「2人のフェルスタッペンを選ぶ。クルマは2台あるからね」と冗談を交えながら語った。

    ドライバーの年俸にも支出制限が課されれば、ブリアトーレは「アルピーヌが現在の予想よりも早くグリッド最前列に近づける」と考えている。

    「私は(ルノーCEOの)ルカ・デ・メオに『2~3年で表彰台、あるいはそのすぐ近くまで行く』と約束した」とブリアトーレは『ニューヨーク・タイムズ』に語っている。

    そして最終的には、現在F1に参戦している全チームを打ち負かし、世界チャンピオンになることも可能だと考えている。

    「なぜ無理だと言える? もちろん可能さ」とブリアトーレは強調した。

    「前を走っているチームを見ても、特別なことは何もしていない。ただ、人材の問題だよ。どれだけコミットしているか、どれだけ集中しているかの違いだ」

    「このチームでの状況は簡単ではなかった」とブリアトーレは振り返る。

    「人を雇ったり解雇したり、秩序も方向性もなかった。誰もが指揮していて、誰も指揮していない状態だった。

    優秀な人材を多く失ったが、今では少しずつ彼らが戻ってきている」

  • フラビオ・ブリアトーレ フランコ・コラピント放出説を問われF1記者に激怒

    フラビオ・ブリアトーレ フランコ・コラピント放出説を問われF1記者に激怒

    アルピーヌF1でのフランコ・コラピントの将来をめぐる「噂」について質問を受けたフラビオ・ブリアトーレが、記者に激しく反発した。

    ジャック・ドゥーハンが降格され、代わってフランコ・コラピントが起用されたことを発表した公式声明では、このアルゼンチン人ルーキーが「5戦のみ」出場する契約だとされていた。

    だが、チームのエグゼクティブアドバイザーであるブリアトーレは、この5戦限定という記述を否定。ただし、コラピントのこれまでの走りには「不満が残る」と認めた。

    そうした経緯もあり、『La Voz del Interior』紙の記者が、21歳ドライバーの今後に関する「噂」についてブリアトーレに質問した。

    「何の噂だ?」と、75歳のブリアトーレは食ってかかった。

    記者が「コラピントはまだ評価段階にあるようだという話です」と補足すると、ブリアトーレはこう言い切った。

    「噂なんてないと思う」

    「チームはフランコに満足している、それだけだ。彼はチームの一員だ。何を言っているのか、私にはわからない」

    しかし、一部ではブリアトーレが現在のアルピーヌのドライバー体制について語る際、しばしばリザーブドライバーのポール・アーロンにも言及している点に注目が集まっている。ミック・シューマッハがルノー傘下のこのチームと結びつけられているという報道もある。

    「問題は、マスコミがくだらないことばかり書くことだ」とブリアトーレはさらに語気を強めた。「それは君たちのせいであって、私たちのせいじゃない」

    「こういう話は全部アルゼンチンから出てきてる。『フランコがこうした、フランコがああした』と、君たちが言い続けてるだけだ」

    「実際のところ、そんなことを続けていたら、フランコのためにならない。もし君が本当にプロフェッショナルで、彼のためを思うなら、彼を支えるべきだ。追い詰めるんじゃない」

    前述の公式声明によれば、オーストリアGPがコラピントにとってアルピーヌでの最後のレースになる可能性がある。イモラから数えて5戦目となるからだ。

    この点について問われたブリアトーレは、次のように返答した。

    「さっきも言っただろう――締め切りがあるのは君たちだけだ」

    「私たちはフランコを支えなければならない。彼は若くて、アルゼンチンにとって素晴らしい資産で、いい走りをしている。彼を支えるべきなんだ。そしてアルゼンチンでも同じように支えてほしい」

    「噂なんか忘れろ。もし噂があるなら、私に聞け」