カテゴリー: フェルナンド・アロンソ

  • アロンソ アストンマーティンF1のシート問題解消に自信「2025年仕様に戻した」

    アロンソ アストンマーティンF1のシート問題解消に自信「2025年仕様に戻した」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、F1カナダGPでリタイアの原因となったシートポジションの問題について、モナコGPに向けて解決できたとの見通しを示した。

    アロンソはカナダGP決勝で23周を走行した後、背中の痛みによりマシンを降りた。原因はAMR26の極端なシートポジションにあったとされ、チームはその後、対策作業を進めてきた。

    カナダGP後に大幅な見直しを実施
    フェルナンド・アロンソはモナコGPを前に、チームとともに複数のシートポジションを検討したことを明かした。

    「先週はオンライン会議を行い、マシン内で異なるポジションを試そうとしていた」

    「それから火曜日には、僕はここに住んでいるので簡単にガレージへ行くことができた。午後に少し作業をして、今は4種類ほどの異なるポジションを用意している」

    「カナダ以降、大きく変更した。だからカナダで感じていた不快感や痛みの問題は、もうなくなっていると非常に楽観的に考えている」

    「シートポジションはほぼ2025年仕様に戻した。つまり、今は既知のベースに戻っている。実験的なものではない」

    カナダでは週末を通じて違和感に苦しんだが、シート自体を変更しても十分な改善は得られなかったという。

    ニューウェイ主導の設計思想が背景に
    今回の問題は、シート形状だけでなく、AMR26におけるシート配置そのものに起因していたとみられている。

    アストンマーティンのマネージング・テクニカルパートナーであるエイドリアン・ニューウェイは、AMR26で従来よりも大きく寝かせたドライビングポジションを採用したとされる。

    これは重心を下げることに加え、ドライバーのヘルメットがエアボックス周辺の気流へ与える影響を抑えることを狙った設計だった。

    こうした考え方は1960年代から続くF1マシン開発の流れの一部であり、ニューウェイ自身も1995年型ウィリアムズFW17でドライバーの脚を腰より高い位置に配置するレイアウトを導入したことで知られている。

    その設計は空力性能向上に貢献した一方で、腰周辺への圧力増加など快適性を犠牲にする側面もあった。

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    数ミリの違いが大きな問題に発展
    アロンソはF1マシンのシートがいかに繊細な要素であるかも説明した。

    「新しいシートや新しいコクピットスペースには常に小さな違いがある」

    「角度が1〜2ミリ違ったり、腰の下あたりに異なる圧力ポイントがあったりすると、神経を圧迫して感覚が失われ始めることがある」

    「今回がまさにそうだった」

    「この3〜4年のシートをいくつかガレージで座り比べても、おそらく違いは感じないだろう。どれも非常によく似ているからだ」

    「でも20周、30周と走り続けると、その違いを感じ始める」

    カナダGPではシートポジションが背中の痛みと神経への圧迫を引き起こしたとみられるが、アストンマーティンはモナコGPに向けて2025年仕様に近いレイアウトへ戻すことで問題解決を図った。アロンソ自身もその変更に強い手応えを感じており、市街地コースでのポイント獲得に期待を寄せている。

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  • フェルナンド・アロンソ 22回目のF1モナコGP 今季初ポイント獲得への7つの鍵

    フェルナンド・アロンソ 22回目のF1モナコGP 今季初ポイント獲得への7つの鍵

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)にとって、2026年F1モナコGPは今季ここまでで最も大きなチャンスとなるかもしれない。

    2026年シーズンのアストンマーティンは厳しい戦いを強いられている。AMR26はグリッド後方に沈み、アロンソはいまだポイントを獲得できていない。しかし、モナコという特殊な舞台は、その流れを変える可能性を秘めている。

    今週末、アロンソは自身22回目となるF1モナコGPに臨む。

    「僕はまだ最速だ」 アロンソの揺るがぬ自信
    アロンソは、自身の能力に対する確信をまったく失っていない。

    「何かを測る必要はない。僕は最高だからだ。何かを証明する必要もないし、自分が正しいレベルにいると信じるために何かを感じる必要もない」とアロンソは語った。

    2013年スペインGPでの勝利以降、優勝からは遠ざかっている。しかし、本人の考えは変わらない。

    「僕はチャンスを待っている。その間もチームを助け、F1で必要な競争力を失わないようにしている」

    「その間もいろいろなカテゴリーで、いろいろなクルマを運転して、自分自身を試している。もしカートコースへ行って最速でなければ心配するだろう。GTカーに乗って最速でなければ心配するだろう」

    「でも今のところ、僕はまだ最速だ。だからF1でその週末が訪れるまでは、より良いクルマが手に入るのを待つだけだ」

    その言葉を裏付ける数字も存在する。

    アロンソは2024年ハンガリーGP以降、41戦連続で予選でランス・ストロールを上回っている。ストロールはF1でポールポジション1回、表彰台3回を獲得した経験を持つドライバーだが、そのチームメイトを約2年にわたり予選で圧倒し続けている。

    モナコがアストンマーティンに与える最大の好機
    今季のアストンマーティンにおいて、光るパフォーマンスを見せているのはほぼアロンソだけだ。

    カナダGPではQ2進出を果たし、レース序盤には10番手まで浮上した。しかしマシンの根本的な競争力不足により、最終的には後退を余儀なくされた。

    ところがモナコは事情が異なる。

    このサーキットは低速コーナー中心で、パワーユニット性能の影響が小さい。さらにオーバーテイクが極めて困難なため、予選順位の価値が他のどのサーキットよりも高くなる。

    アストンマーティンが苦しんでいる高速コーナー性能やパワー不足の影響は大幅に薄れ、比較的良好な低速コーナー性能が前面に出る。

    アロンソの予選での速さとモナコでの経験を考えれば、トップ10争いに加わる可能性は十分に存在する。

    モナコがアロンソに有利な7つの理由
    1.エンジンパワーの重要性が低い
    モナコはカレンダー中で最も低速なサーキットであり、長いストレートが存在しない。そのためホンダ製パワーユニットの出力不足が表面化しにくい。

    2.電力デプロイメント規則の変更
    2026年モナコGPではFIAがエネルギーデプロイメント規則を変更している。通常より早い速度域から電力出力が制限されるため、高効率なパワーユニットを持つチームの優位性が縮小される。

    3.アクティブエアロの無効化
    安全上の理由からアクティブエアロが使用されないため、空力性能差が縮まり、追い抜きもさらに難しくなる。

    4.メカニカルグリップ重視の特性
    モナコでは空力効率よりもメカニカルグリップやサスペンション設定が重要となるため、絶対性能で劣るマシンでも競争力を発揮しやすい。

    5.エネルギーマネジメントの負担が小さい
    頻繁なブレーキングによって回生エネルギーを確保しやすく、ホンダが他コースで苦戦してきたエネルギーマネジメントの問題も目立ちにくくなる。

    6.オーバーテイクが極めて困難
    一度前に出れば後方の速いマシンを抑え続けることが可能であり、予選順位の価値が非常に高い。

    7.アロンソの豊富な経験
    モナコで2勝を挙げ、20年以上にわたって走り続けてきた経験は大きな武器となる。ドライバーの自信と精度が問われるコースだからこそ、その価値はさらに高まる。

    鍵を握るのは土曜日の予選
    理論上、モナコはアストンマーティンにとって今季最高のポイント獲得機会と言える。

    ただし、そのためには完璧な週末が必要になる。

    まず金曜日のプラクティスで十分な周回数を重ねなければならない。モナコでは周回を重ねることで少しずつ限界を探り、自信を積み上げていく必要がある。

    土曜日午前の最終プラクティスも重要だ。各チームはここで予選シミュレーションを実施し、最終調整を行う。

    そして勝負の瞬間は予選だ。

    モナコではトラフィックの影響が大きく、1周のアタックをクリーンにまとめられるかが結果を左右する。アストンマーティンはセッション運営を完璧にこなさなければならない。

    最後はアロンソ自身の仕事になる。

    モナコで2勝を挙げ、20年以上にわたってこのコースを走り続けてきた経験を持つスペイン人ドライバーが、予選でどこまでマシン以上のパフォーマンスを引き出せるか。

    決勝では好位置を守り切るだけでポイント獲得の可能性が大きく広がる。

    難しい挑戦であることは間違いない。しかし、少なくともこれまでのサーキットとは違い、今回は現実的な希望が存在する。

    それだけでも、2026年のアストンマーティンにとっては大きな前進と言えるだろう。

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  • アストンマーティンF1 アロンソのシート問題を修正「快適性へ小さな前進」

    アストンマーティンF1 アロンソのシート問題を修正「快適性へ小さな前進」

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、F1カナダGP決勝をわずか23周でリタイアした。原因はマシンのシートに起因する不快感で、周回を重ねるごとに痛みが増し、走行継続が困難になった。

    アストンマーティンは今週末のF1モナコGPに向けて対応を進めており、チームのチーフ・トラックサイド・オフィサーを務めるマイク・クラックは、アロンソとともに火曜朝から作業を行い、複数の仕様を試したことを明かした。

    カナダGPで再発したシート問題
    アロンソはジル・ヴィルヌーヴ・サーキットでの決勝を23周で終えた。雨の可能性はなく、入賞の現実的な見込みも薄れていたなか、スペイン人ドライバーはシートポジションの違和感に苦しんでいた。

    この問題はモントリオールのスプリントでも発生していた。ただし、スプリント予選でのクラッシュが原因だったのかどうかは明らかになっていない。

    アロンソはシートの位置が正しく感じられず、周回を重ねるごとに「ますます不快になっていった」と説明していた。

    クラック「火曜朝からフェルナンドと作業した」
    アロンソはモナコGPに向けて、チームが新しいシートを用意することを期待していた。その現状について問われたクラックは、RacingNews365を含むメディアに対し、作業がすでに進められていると説明した。

    「我々は火曜朝からフェルナンドとここにいて、火曜日には多くの作業を行った。多くのバリエーションを試した」とマイク・クラックはコメント。

    「今は、実際に走ることが本当のテストになる。静的には確認できるが、常に同じというわけではない。ただ、正しい方向に本当に小さな一歩を踏み出せたと思う」

    「彼は、これが改善になるだろうとやや自信を持っていた。ただ、セッションを通じて本当に快適にするために、もう一度微調整が必要になっても驚きはない」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム フェルナンド・アロンソ

    シート角度だけでは済まない複雑な調整
    クラックは、この問題が単にシート角度だけの話ではないと強調した。ドライバーの着座位置を変えれば、ペダル位置やステアリングとの距離、レギュレーション上の高さなど、周辺要素も連動して確認する必要がある。

    「ひとつだけを変えることはできない。なぜなら、そうするとペダルを変える必要があり、レギュレーション上の高さや、こうしたあらゆるもの、ステアリングホイールとの距離も確認しなければならない」

    「だから、決して単一の問題ではない。変更はひとまとまりのセットになる。実際に走っていない状態では、それが少し複雑になる」

    アストンマーティンにとって、モナコGPの走行開始後にアロンソがどこまで快適性を取り戻せるかが最初の確認点となる。静的な調整で改善の方向性は見えたものの、実走行での負荷や振動、ステアリング操作を経て、さらに細かな修正が必要になる可能性は残されている。

  • アストンマーティンF1の“根本問題”をアロンソが嘆く「後半戦まで続く」

    アストンマーティンF1の“根本問題”をアロンソが嘆く「後半戦まで続く」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1シーズン序盤にアストンマーティンF1の回復を妨げている問題について、「根本的な問題」と表現した。

    アストンマーティンはホンダとの提携初年度に苦しいスタートを切っており、AMR26に起因する激しい振動など複数の問題によって、アロンソとランス・ストロールは開幕から厳しいレースを強いられている。

    「自然な位置である最後尾に戻っていく」
    マイアミとカナダでは一定の前進があったものの、アロンソはカナダでのチームのパフォーマンスについて、これまでと同じ状況の繰り返しだと振り返った。

    「いつもと同じだ」とアロンソはコメント。

    「スタートがうまくいくこともあるけど、完全に本来とは違う位置にいて、そこから少しずつ後退していく。毎周ひとつずつポジションを失って、最後には自然な位置である後方にたどり着く」

    「これが現状で、夏以降まではこういう状態が続く。だから僕たちはそれを受け入れているし、毎週末同じ質問に答えている。でも、この状況については落ち着いている」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    改善は進むも根本解決は夏以降
    アロンソは、アストンマーティンに進歩があることは認めた一方で、ホンダのパワーユニットの不足が依然としてチームを制限していると指摘した。

    「進歩は常にある」

    「コースに出るたびに、マシンにもエンジンにも、セッティングにもギアボックスにも新しいものがある」

    「マイアミからカナダにかけて、ギアボックス、ギアの同期、ダウンシフトは大きく改善した」

    「それがラップタイムにどう反映されるかを数値化するのは難しい。でも、まったく同じマシンでも、細かい部分を詰めたことで、ここではマイアミより明らかに速かった」

    「ここからモナコまでの間にも、多くの小さな改善があると思っているし、また一歩前進できることを願っている」

    「ただ、根本的な問題、そしてペースから3秒遅れている部分は、エンジンのパワーとエアロパッケージから来なければならない。それは今年後半になって初めて実現する」

    アロンソは短期的な苦境を受け入れながら、シーズン後半の改善に望みをつないでいる。さくらの施設とシルバーストンでは、現在の苦境を立て直すための大規模な作業が進められている。

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  • アロンソがスペインDAZNを“出禁”に? アストンマーティンF1批判巡り関係悪化

    アロンソがスペインDAZNを“出禁”に? アストンマーティンF1批判巡り関係悪化

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)とスペインの公式F1放送局DAZNとの関係が悪化していると、スペイン国内で報じられている。

    発端となったのは、マイアミGP期間中およびその後にDAZNのF1中継チームが行ったアストンマーティンに関する発言だ。スペイン人ジャーナリストのルベン・カナレスによると、アロンソ陣営はDAZNによる取材やガレージへのアクセスを制限する措置を取ったとされている。

    問題視されたホンダPUとアストンマーティン批判
    報道によると、アロンソ陣営が不満を抱いた理由は大きく2つある。

    ひとつは、DAZNのF1解説者アントニオ・ロバトがマイアミGP期間中に、アストンマーティンとホンダのパワーユニットに振動問題があると報じたことだ。

    しかしアロンソ側は、その問題はすでに解決済みだったと認識しており、不要な憶測を広げたとして快く思わなかったとされる。

    さらに問題となったのが、マイアミGP後にロバトが行ったインタビューだ。

    その中でロバトは、2026年のアストンマーティンの苦戦について「F1史上最大級の失敗」と評したとされる。また、その状況をマクラーレンとホンダが苦戦した過去の提携と比較しながら、アロンソはチーム選択の判断を誤る傾向があるとの趣旨の発言を行ったという。

    アロンソが具体的にどの発言を問題視したのかは明らかになっていないが、こうした一連のコメントが関係悪化の引き金になったとみられている。

    長年の盟友ロバトとの関係にも亀裂か
    アントニオ・ロバトは長年にわたりアロンソを取材してきたジャーナリストとして知られ、スペイン国内では両者の関係は極めて良好と見られてきた。

    そのため、今回の報道が事実であれば、単なるメディア対応の問題ではなく、長年続いた信頼関係に亀裂が生じた可能性もある。

    現時点では、この措置がカナダGP限定だったのか、それとも今後も継続されるのかは不明だ。

    アロンソ自身もカナダGP後に不満を吐露
    こうした騒動の一方で、アロンソ自身もカナダGPでの競争力不足に強い不満を示していた。

    19番手スタートからオープニングラップで10番手まで浮上したものの、その後は徐々に後退。最終的にはシートトラブルによってリタイアを喫した。

    「リタイアそのものよりもフラストレーションが溜まったのはペースだ」とアロンソは語った。

    「スタートは良かった。でもその後は徐々に後退し、結局は本来のポジションに戻ってしまった。あの好スタートを維持できるだけのペースがなかった」

    「それでも楽しかった。スタートでいくつか順位を上げられたしね。ポイント圏外にいるときは、他のドライバーより少しリスクを取ることもできる」

    アストンマーティンは2026年シーズン序盤から深刻なパフォーマンス不足に苦しんでおり、アロンソの苛立ちはチーム内部だけでなく、スペイン国内メディアとの関係にも影響を及ぼし始めているのかもしれない。

  • アストンマーティンF1 なぜアップデートなしで改善? アロンソが語る変化の正体

    アストンマーティンF1 なぜアップデートなしで改善? アロンソが語る変化の正体

    アストンマーティンは2026年シーズン序盤の大不振に苦しんでいるが、カナダGPではフェルナンド・アロンソが「マシンとの一体感が増した」と語るなど、明るい兆しも見え始めている。

    興味深いのは、その改善がマクラーレンやメルセデスのような大規模アップデートによるものではない点だ。FIA提出資料上ではAMR26に大きな変更はなく、それでもパフォーマンスは向上しているという。

    アップデートがなくても速くなる理由
    現在のF1では、新パーツ投入によるパフォーマンス向上が一般的だ。しかし実際には、既存パッケージの最適化だけでもラップタイムは改善できる。

    アストンマーティンの場合、シーズン開幕時のAMR26は深刻な振動問題を抱えていた。まずはその根本的な問題を解決する必要があり、新しい空力パーツを投入する前にマシン本来の性能を引き出す作業が優先された。

    その結果、見た目には同じマシンでも、オーストラリア開幕戦時のAMR26と現在のAMR26では実質的な完成度が異なっている。

    ホンダPUにも改善の兆し
    ホンダ側でも改善作業は続いている。

    HRCの現場責任者である折原伸太郎は、カナダGPについて次のように説明した。

    「カナダでは大きな問題は発生せず、PUの観点からはすべてスムーズに進んだ。我々はポジティブな兆候を確認しており、モナコで重要となるいくつかの要素も検証できている」

    ホンダは現在、ADUO(追加開発機会)の適用を待ちながら、エネルギーデプロイメントやドライバビリティの改善を進めている。カナダではそうした取り組みの成果が徐々に表れ始めたようだ。

    アロンソが感じた「つながり」
    最も分かりやすい変化を語ったのはフェルナンド・アロンソだった。

    カナダGP後、アロンソは次のように振り返った。

    「僕たちは以前より速くなった。マシンとの一体感も増している。セットアップ、バランス、エンジン、エネルギー配分、ギアボックスなど、すべてが改善された」

    アロンソが挙げた改善点は、いずれもアップデートリストに掲載されるような新パーツではない。しかしドライバーが直接感じる操作性や安定性に関わる重要な部分であり、結果的にラップタイム改善へつながっている。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    夏以降に本格アップデートを投入
    一方でアストンマーティンは、現在の改善だけで満足しているわけではない。

    ランス・ストロールによると、シャシー側の大規模アップデートはスパ・フランコルシャン、もしくはその次のレースで投入される予定だという。

    ストロールは現状の課題について、

    「もっとダウンフォースとパワーが必要だ」

    と率直に語っている。

    そのアップデートにはエイドリアン・ニューウェイの影響も反映される見通しだ。ニューウェイは開幕戦以降サーキットには帯同しておらず、シルバーストンで2026年マシンの問題分析と将来計画に集中している。

    モナコが本当の試金石になる
    カナダではアロンソがスプリント予選でSQ2進出ペースを示し、決勝でも19番手スタートからポイント圏争いに加わるなど、従来より競争力を見せた。

    もちろんAMR26が突然トップ争いに加われるレベルまで改善したわけではない。しかし、振動問題の緩和、PUのドライバビリティ向上、セットアップ理解の進展によって、マシンは確実に扱いやすくなっている。

    そして低速コーナー中心のモナコGPは、その進歩が本物かどうかを測る格好の舞台となる。大規模アップデート投入前のアストンマーティンにとって、今週末は今後を占う重要なレースになりそうだ。

  • フェルナンド・アロンソの1周目は別格 苦戦アストンマーティンF1でも“王者の走り”

    フェルナンド・アロンソの1周目は別格 苦戦アストンマーティンF1でも“王者の走り”

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、苦戦が続く2026年型「AMR26」で依然として圧巻のレースクラフトを披露している。

    エイドリアン・ニューウェイ加入で期待を集めたアストンマーティンだが、2026年シーズン序盤は厳しい状況が続いている。ホンダ製パワーユニット由来の激しい振動問題にも悩まされ、アロンソとランス・ストロールの両ドライバーはマシンの扱いに苦戦してきた。

    それでもアロンソは、決勝スタート直後のオープニングラップで何度も驚異的な追い上げを見せている。

    “驚異的”な1周目の追い上げ
    2026年F1オーストラリアGPでは17番手スタートから、1周終了時点で10番手まで浮上。Sky Sports F1のマーティン・ブランドルは、このスタートを「驚異的」と評した。

    続く中国GPでも、アロンソは18番手から9番手までジャンプアップ。その後10番手へ後退したものの、序盤のオーバーテイク能力は際立っていた。

    さらに前戦カナダGPでも、19番手スタートからオープニングラップだけで15番手へ浮上。しかしその後、シートトラブルによりリタイアを余儀なくされた。

    対照的に、アルピーヌのフランコ・コラピントはオーストラリアGPでアロンソの1つ前からスタートしながら、1周目で順位を上げることはできなかった。

    中国GPでも、カルロス・サインツは17番手から12番手、ランス・ストロールは20番手から16番手まで順位を上げたが、アロンソの追い上げ幅は際立っていた。

    ペドロ・デ・ラ・ロサ「存在しない隙間を見つける」
    アストンマーティンのアンバサダーを務めるペドロ・デ・ラ・ロサは、カナダGP後にアロンソの走りを絶賛した。

    「彼はクルマを抜き、存在しないような隙間に飛び込んでいく」

    「いつものように、多くの面で制限のあるクルマから最大限を引き出している。特に序盤のコーナーでは最高速よりも、駆け引きやタイヤのウォームアップ、そして隙間を見つける能力が重要になる」

    「そして彼は、それをまるでチャンピオンのようにやってのける」

    デ・ラ・ロサは、アロンソが遅いマシンでリスクを負いながら戦っている点にも言及した。

    「17番手からスタートして順位を回復し、より速いクルマと戦いながらも諦めない。追い抜いても、また抜き返されると分かっている状況なんだ」

    「オーバーテイク自体が難しいのに、遅いクルマで抜くのはさらに難しい」

    「現在のクルマ、そして我々が抱える制限の中で、フェルナンドがこれをやっているのは本当に驚異的だ」

    苦戦するAMR26でも際立つ“王者の技術”
    2026年型AMR26は、振動問題やストレートスピード不足など、多くの弱点を抱えている。デ・ラ・ロサによれば、アロンソのマシンはストレートでライバルより「20km/h遅い」という。

    それでもアロンソは、スタート直後の混乱を読み切る判断力、タイヤを瞬時に機能させる技術、そして接触寸前のスペースへ飛び込む勇気で順位を押し上げ続けている。

    アストンマーティンのパフォーマンス改善には時間が必要とみられるが、44歳となった現在でも、アロンソのレース巧者ぶりは衰えを見せていない。

  • フェルナンド・アロンソ 腰痛対策でF1マシンに“空気式ランバーサポート”導入

    フェルナンド・アロンソ 腰痛対策でF1マシンに“空気式ランバーサポート”導入

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は2026年F1カナダGPのスプリントレースを途中リタイアしたが、その背景には長年抱える腰痛と、マシン振動への苦肉の策があった。

    今回、スペイン紙『Marca』のマルコ・カンセコ記者によって明らかになったのは、アロンソ専用に開発された“空気式ランバーサポート”の存在だ。シート内部に仕込まれた簡易的なエアクッションによって腰への負担を軽減しているという。

    アロンソ専用に導入された“空気式ランバーサポート”
    アストンマーティンは、アロンソの背中とカーボン製シートの間に膨張式クッションを配置し、走行中の振動による負担を和らげている。

    この装置には細いチューブが接続されており、ガレージ内では空気圧を調整する様子も確認されている。構造自体は非常にシンプルで、血圧計のようなポンプ式ノブを使ってサポート量を微調整する仕組みだという。

    F1マシンにおいてシートは単なる座席ではない。ステアリングやペダルと並び、ドライバーがマシン挙動を感じ取る重要な接点でもある。

    しかしアロンソは近年、背中への強い負担を繰り返し訴えており、特にホンダ製パワーユニットとの統合後に発生している振動問題が、身体へのダメージを増幅させているとみられている。

    今回の装置は、その負担を少しでも軽減するための現場対応型のソリューションだった。

    “数ミリ”のズレが激痛につながる現実
    ただし、このシステムは根本解決ではない。

    空気式クッションは縁石通過や路面からの振動によって徐々にズレが生じるため、メカニックがセッションごとに手動調整を行っているという。

    わずか数ミリの位置変化でも、アロンソにとっては“耐えられる痛み”と“走行不能レベルの苦痛”を分ける重要な違いになる。

    カナダGPスプリントでは、その不安定さが限界を迎えた。

    アロンソはレース中に違和感の悪化を訴え、ポイント圏外を走行。さらに天候変化による戦略チャンスも見込めなかったことから、チームは無理を避けてリタイアを選択した。

    「残念ながら周回を重ねるごとに、どんどん不快感が強くなっていった」

    「ポジション的にもポイント圏から遠く、雨の可能性もなかった。だから苦痛を終わらせることにした」とフェルナンド・アロンソは語った。

    “寝かせすぎ”コクピット設計との関連
    決勝後には、アストンマーティンF1が今季型「AMR26」で採用した新たなコクピット設計が、アロンソの不快感に影響していたことも明らかになった。

    チームは重心低下と空力効率向上を狙い、ドライバーの着座姿勢を従来以上に寝かせたレイアウトを採用。しかし、その変更がアロンソの腰や背中への負担を増幅させていた可能性がある。

    マイク・クラックは、問題が単なるシート調整ではなく、設計思想そのものに関係していることを認めている。

    「彼は以前から不快感を抱えていた。今までは走れなくなるほどではなかったが、圧迫されるポイントがあって、それがどんどん悪化していくような状態だった」

    「こうしたマシンでは可能な限り低い位置に座らせようとする。近年のF1ではドライバーはどんどん寝た姿勢になっている」

    「だが、おそらく我々は一歩進みすぎたのかもしれない」とマイク・クラックは語った。

    アストンマーティンは次戦に向けて新しいシート投入も準備しており、コクピットポジションの見直しを進める方針だ。

    現代F1マシンの過酷さを示した一件
    今回の“空気式ランバーサポート”問題は、現代F1マシンがドライバーの身体へ与える負荷の大きさを改めて浮き彫りにした。

    特に2026年型マシンでは、電動化強化による重量増加やエネルギー回生特性の変化もあり、各チームが振動対策に苦戦している。

    アストンマーティンとホンダも、シーズン序盤から振動問題への対応を続けており、ホンダ側はハードウェア変更やレイアウト修正を進めているとされる。

    ただ、今回明らかになった“空気式ランバーサポート”は、そうした根本対策が完成するまでの暫定措置にすぎない。

    なお、アロンソはその後の決勝レースでもリタイアを喫しており、モントリオールの週末は肉体面とマシン面の双方で厳しい戦いとなった。

    44歳となったアロンソは依然として高い競争力を見せているが、その裏ではF1マシンとの“身体的な戦い”も続いている。

  • フェルナンド・アロンソ「僕がベスト」10年以上F1未勝利でも揺るがぬ自信

    フェルナンド・アロンソ「僕がベスト」10年以上F1未勝利でも揺るがぬ自信

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は、2013年を最後にF1で勝利から遠ざかっている。それでも44歳の元ワールドチャンピオンは、自らの能力に対する確信をまったく失っていない。

    2026年のアストンマーティンは、ホンダ製パワーユニット由来の振動、ギアボックスの問題、ダウンフォース不足に苦しみ、アロンソとランス・ストロールはいまだポイントを獲得できていない。それでもアロンソは、問題は自分ではなくマシンにあると明言した。

    アロンソ「僕がベスト。証明する必要はない」
    トップ争いができない状況で自身のパフォーマンスをどう測っているのかと問われたアロンソは、評価基準など必要ないと語った。

    「何も測っていない。僕がベストだ。何かを証明する必要はない。自分が正しいレベルにいると信じるために、何かを感じる必要もない」とアロンソは語った。

    アロンソにとって、現在の成績不振は自身の衰えを意味するものではない。もし別のカテゴリーやカートで速さを失えば話は別だが、現時点ではその兆候はないという。

    「ゴーカート場に行って自分が最速でなければ心配する。GTカーに乗って自分が最速でなければ心配する。そういうことだ。今もそれをやっていて、僕はまだ最速だ。だからF1の週末に来たときは、もっと良いマシンを手にするまでの時間の問題にすぎない」

    ホンダのADUOが鍵も「時間はかかる」
    その時間を短縮する可能性があるのが、FIAによるホンダへのADUO付与だ。日本メーカーに追加の開発予算と作業時間を与える措置であり、アストンマーティン・ホンダの巻き返しに向けた重要な材料となる。

    ただしアロンソは、ADUOが即効性のある解決策ではないことも認めている。

    「助けにはなる。僕たちはレベルを上げる必要があるし、もっと良くならなければならない。そのためには投資が必要で、他よりも多くの時間が必要だ」

    「もっと多くのダイノが必要だし、今年初めてエンジンを使ったときに見つかったパワー不足と信頼性不足の原因を理解するため、異なる考え方を見つける人材も必要だ。だから助けにはなるが、時間はかかる。僕たちは強くあり続けなければならない」

    アロンソの発言は、苦戦するアストンマーティンの現状を受け入れながらも、自らの能力には一切の疑いを持っていないことを示している。勝利から10年以上遠ざかっても、アロンソにとって問題は年齢ではなく、再び勝てるマシンを手にできるかどうかにある。

  • アストンマーティンF1 アロンソDNFで“寝かせすぎ”コクピット設計を見直しへ

    アストンマーティンF1 アロンソDNFで“寝かせすぎ”コクピット設計を見直しへ

    フェルナンド・アロンソの2026年F1カナダGPでのリタイアの裏には、アストンマーティンF1が今季導入したコクピット設計変更が関係していたようだ。

    アストンマーティンは2026年型「AMR26」でドライバーの着座姿勢をより寝かせたレイアウトに変更していたが、その影響でアロンソはレース中に強い不快感と痛みを抱えていたことが明らかになった。

    アロンソは痛みに耐えられずリタイア
    フェルナンド・アロンソはカナダGP序盤を10番手付近で走行していたが、徐々に順位を落とし、24周目にピットへ戻ってリタイアした。

    レース後、アロンソはシートの問題によって走行継続が困難になったと説明した。

    「周回を重ねるごとにどんどん不快になっていった」

    「ポジションが正しく感じられなかったし、ポイント圏外にいて雨の可能性もなくなっていた。だから痛みを止めるためにリタイアを決めた」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アストンマーティンF1は“寝かせすぎ”を認める
    アストンマーティンF1のマイク・クラックは、この問題が単なるシート調整ではなく、今季の設計思想そのものに関係していることを認めた。

    AMR26では重心を下げること、さらにドライバーのヘルメットによる空力影響を減らす目的から、ドライバーの姿勢を従来以上に寝かせていたという。

    しかし、その変更がアロンソにとって負担になっていた。

    「彼は以前から不快感を抱えていた。今までは走れなくなるほどではなかったが、圧迫されるポイントがあって、それがどんどん悪化していくような状態だった」とマイク・クラックは説明。

    「我々は少しポジションを見直す必要があると思う」

    「こうしたマシンでは可能な限り低い位置に座らせようとする。近年のF1ではドライバーはどんどん寝た姿勢になっている」

    「だが、おそらく我々は一歩進みすぎたのかもしれない」

    モナコGPまでに新シート投入へ
    アストンマーティンF1はカナダGP週末中にもシート修正を試みていたが、根本解決には至らなかった。

    チームは次戦モナコGPに向けて新しいシートを準備する予定で、クラックは「以前のポジションに少し戻す必要があるかもしれない」とも語っている。

    2026年F1マシンでは空力効率や低重心化を追求する中で、ドライバーの着座姿勢はますます特殊になっている。今回のアロンソのケースは、その開発競争がドライバーの身体面にまで影響を及ぼしている実例となった。

    Source: The Race