アイザック・ハジャー レッドブルF1は復帰を急がず「もう何も証明する必要はない」

アイザック・ハジャー レッドブルF1は復帰を急がず「もう何も証明する必要はない」

レッドブル・レーシングは、左手首の負傷でF1を3戦連続欠場しているアイザック・ハジャーについて、復帰を急がせる考えがないことを改めて強調した。ローラン・メキース代表は「アイザックはもう我々に何も証明する必要はない」と語り、完全に回復するまで必要なだけ待つ姿勢を示した。

ハジャーは次戦F1アゼルバイジャンGPでの復帰を目指しているが、出場できるかどうかはまだ決まっていない。

レッドブルはバクー直前にシミュレーターで実際の走行に近い負荷をかけ、100%に近い状態まで回復していることを確認した場合にのみ復帰させる方針だ。

「必要なだけ待つ」レッドブル
ハジャーは夏休み中のトレーニングで左手首を負傷。その後、ザントフォールト、モンツァ、マドリンクで行われたF1スペインGPを欠場し、すでに3戦連続でレースから離れている。

当初はより早い段階での復帰も視野に入っていたが、レッドブルは一貫して完全回復を最優先してきた。

メキースは、1戦でも早くハジャーをマシンに戻すことより、長期的に100%の状態を取り戻すことの方が重要だと説明する。

「早すぎる復帰によって、彼が長期的に100%の状態へ戻れる可能性を損なうことは避けたい」

そして、ハジャーには復帰を急いで自身の実力を示す必要もないと強調した。

「アイザックはもう我々に何も証明する必要はない。必要なだけ待つつもりだ」

ハジャーは負傷前からレッドブルでパフォーマンスを示しており、チームとしては無理に復帰させて左手首の状態を悪化させるリスクを冒す理由はない。

バクー復帰はシミュレーターで判断
次の焦点となるのがF1アゼルバイジャンGPだ。

レッドブルはバクーに向けてハジャーの状態を改めて評価する予定であり、その重要な判断材料となるのがシミュレーター走行だ。

「状況を評価する。彼をシミュレーターに乗せて、実際の負荷をかける。そこで100%に近い状態だと感じられれば、彼がドライブする」

シミュレーターでは、単に手首の痛みがなくなっているかだけではなく、実際にF1マシンをドライブする際に近い負荷をかけた状態で問題が生じないかを確認する。

そこで十分な回復が確認できなければ、アゼルバイジャンGPへの復帰も見送る。

「まだ完全に回復していないと判断した場合には、これまでと同じように回復を最優先する」

ハジャーがバクーを欠場すれば、ザントフォールトから4戦連続でグランプリを欠場することになる。それでもレッドブルは、欠場レース数を理由に復帰時期を前倒しする考えはない。

アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)

回復は「予定通り」 腱損傷の噂も
一方、欠場が長期化していることで、ハジャーの負傷が当初考えられていた以上に深刻なのではないかとの見方も出ている。

パドックでは、当初伝えられた骨折に加えて腱にも損傷がある可能性が取り沙汰されている。ただし、これは未確認の情報であり、レッドブルやハジャー本人は腱の損傷を公式には発表していない。

メキースはハジャーの回復について、想定された経過から遅れているわけではないと説明している。

「アイザックの回復は予定通りに進んでいる」

「彼が負っている怪我としては通常の回復期間だ。我々はこれまでと同じアプローチを続けていく」

つまり、レッドブル側の説明では、3戦にわたる欠場は回復が想定外に遅れているからではなく、完全な状態になるまで復帰させないという方針によるものだ。

ローソンもバクー直前まで待機
ハジャーの復帰を急がない方針は、代役を務めているリアム・ローソンにも影響している。

ハジャーの欠場中、ローソンはレッドブルでマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務め、その間は角田裕毅がレーシングブルズに復帰している。

ローソンによれば、アゼルバイジャンGPについても、自身がレッドブルとレーシングブルズのどちらをドライブするのか直前まで決まらない可能性がある。

「バクーについても、おそらく水曜日か木曜日くらいになって決まる可能性がある」

ハジャーが復帰すればローソンはレーシングブルズへ戻ることになる。一方、ハジャーの復帰が見送られれば、ローソンがレッドブルをドライブし、角田がレーシングブルズに残る現在の布陣が継続される可能性がある。

ローソンにとっては準備の難しい状況が続くことになるが、レッドブルが判断を早めるつもりはない。ハジャー自身の回復状態を最優先し、バクー直前まで使える時間を最大限に使う。

ハジャーがアゼルバイジャンGPで復帰するのか、それとも4戦連続で欠場するのか。最終判断は直前まで持ち越されるが、レッドブルの基準は明確だ。すでに「何も証明する必要はない」と評価しているハジャーだけに、100%に近い状態でなければ必要なだけ待つことになる。