2025年にはわずか2戦でレッドブル・レーシングのシートを失ったリアム・ローソンが、約1年半を経てその評価を大きく変えた。負傷したアイザック・ハジャーの代役としてレッドブルに復帰した直近3戦では、ザントフォールトで7位、2026年F1第14戦スペインGPで6位に入り、ローラン・メキース代表から「非常に力強い」と高い評価を受けている。
2025年の最初のレッドブル在籍時には予選で18番手、20番手と苦戦し、わずか2戦でレーシングブルズへ戻されたローソン。
しかし、経験を積んで戻ってきた今回は、グリッド降格の影響を受けなかった2戦でともに予選8番手を獲得するなど、当時とは明らかに異なるパフォーマンスを披露している。メキースも「2025年の最初の2戦とはまったく違う姿」と、その変化を強調した。
「2025年の最初の2戦とはまったく違う」
「彼はとてもいい仕事をしたと思う。我々全員が、違うチーム、違うマシンに突然乗ることがどれほど難しいか分かっている。そのなかで、彼は我々が期待できる最大限の仕事をしてくれたと思う」
メキースはスペインGPでの6位だけでなく、ローソンが代役を務めた3戦すべての内容を評価している。
「今日は6位で非常に重要なポイントを獲得した。ザントフォールトでも同じようにポイントを獲得したし、モンツァでもニコ(ヒュルケンベルグ)との接触とフロントウイングのダメージがなければ、同じような結果を残していたはずだ」
「だから、彼は非常にいい仕事をしたと思う。2025年の最初の2戦でチームにいたときとは、まったく違う姿だ。我々としては感謝しているし、とても満足している」
ローソンは2025年開幕時にレッドブルへ昇格したものの、オーストラリアGPと中国GPのわずか2戦でレーシングブルズへ戻された。当時は予選で18番手と20番手に終わり、中国GPのスプリントでも20番グリッド。2戦ともポイントを獲得できなかった。
一方、今回のレッドブル復帰では状況が大きく変わっている。グリッド降格の影響を受けなかったザントフォールトとスペインでは、いずれも予選8番手を獲得。決勝ではそれぞれ7位、6位に入り、チームにポイントをもたらした。
モンツァでは多数のパワーユニットコンポーネント交換によるグリッド降格を受け、さらに決勝でヒュルケンベルグと接触してフロントウイングを損傷したため、本来の結果を残すことができなかった。

経験を積み「非常に落ち着いたドライバー」に
メキースは、2025年のレッドブル在籍時から約1年半を経て、ローソン自身がドライバーとして成長したことも今回のパフォーマンスにつながっていると分析する。
「彼はドライバーとして成長し続けていると思うし、マシンの中では非常に落ち着いていて、とても集中している」
「意識的にそうしているのかどうかは分からないけど、チームとのやり取りや、自分自身のパフォーマンス、マシンのパフォーマンスへの向き合い方を非常にシンプルに保つことができている」
ローソンが特に重視しているのは、細部に踏み込む前に基本的な部分を確実に仕上げることだという。
「彼は本質的な部分に集中している。まず基本を正しくやろうとしていて、それが彼にとってうまく機能している。当然、マシンに乗る時間が増えれば、さらに細かい部分まで突き詰められるようになるだろう」
「でも、彼のそのアプローチは非常に、非常に力強いと思う」
ローソンにとって今回の代役は決して簡単な条件ではなかった。ザントフォールトではスプリントを含む週末に途中加入し、スペインGPではF1初開催となったマドリンクでRB22を走らせなければならなかった。それでも短期間で適応し、マックス・フェルスタッペンとのペース差でも一定の競争力を示した。
アイザック・ハジャーは夏休み中に負った左手首の負傷から回復を続けており、ローソンが次戦でもレッドブルをドライブするかはまだ決まっていない。ただ、2025年にはわずか2戦で降格を告げられたローソンが、約1年半後の復帰では結果を残してチーム代表から称賛を受けるまでに評価を変えた。今回の3戦は、ローソンにとってレッドブルでの印象を塗り替える機会となった。
