ルイス・ハミルトンは、2026年F1スペインGP決勝で今季初のリタイアを喫した。フェラーリのマシンには優勝を争えるだけの速さがあったと感じていただけに、序盤に発生したブレーキトラブルによる戦線離脱を悔やんだ。
4番グリッドからスタートしたハミルトンは、ソフトタイヤで好発進を決め、ターン1への進入ではマックス・フェルスタッペンをかわした。
さらにランド・ノリスとアンドレア・キミ・アントネッリにも迫る勢いを見せたものの、その直後からブレーキに異変が発生。わずか7周でピットに戻り、レースを終えることになった。
好スタートで一時はトップ争い
マドリンクで行われた57周の決勝で、ハミルトンはスタート直後から積極的な走りを見せた。
ターン1までの加速でレッドブル・レーシングのフェルスタッペンを前に出て、フロントロウからスタートしたノリスとアントネッリにも接近。最終的には無理に仕掛けることを避けたが、フェラーリの競争力の高さを示す立ち上がりとなった。
その後、フェルスタッペンがターン1をショートカットしたことで3番手を返されたハミルトンだったが、間もなくブレーキに異常を感じ始めた。
無線ではウォールに接触したことも報告していたため、その接触によってブレーキトラブルが発生した可能性も考えられた。しかし、ハミルトンは接触より前から問題が起きていたと説明した。
「実際には、その前からすでに起きていた」
「ターン5でブレーキを踏んだら、最初はマシンが減速し始めたんだけど、そのあとペダルの感触が一段変わって、突然、通常ほど減速しなくなった」
「かなりスピードを残したまま進入することになって、バリアに軽く触れてしまった。そのあとペダルはいったん戻ったけど、数コーナー後にはまたペダルが奥まで入るようになった。何が原因だったのかは本当に分からない」
ターン20でコースアウトしてリタイア
ブレーキの状態が安定しないハミルトンは、その後も順位を落としていった。
さらにターン20では止まり切れずにランオフエリアへ大きく飛び出した。コースには復帰したものの、正常にレースを続けられる状態ではなく、7周を終えたところでピットに入り、そのままリタイアとなった。
ハミルトンにとっては2026年シーズン初のリタイア。前日の予選ではポールポジション争いに加わり、4番グリッドを獲得していただけに、決勝でも上位争いへの期待は高かった。

「優勝を争えるマシンだった」
フェラーリのもう1台を駆るシャルル・ルクレールは、セーフティカーの可能性を見越してタイヤ交換を遅らせる戦略を採用し、決勝では最多周回にわたってトップを走行。最終的には4位でフィニッシュした。
ハミルトンは、週末を通してフェラーリのマシンに十分な競争力があったと評価している。
「今週末はかなりいいマシンだった。本当にいいマシンだったと思う。これからも改善を続けていくし、今後もっといい結果が出てくると思う」
一方で、優勝争いが可能だったと感じていただけに、ポイントを持ち帰れなかったことへの落胆は大きかった。
「チームは素晴らしい仕事をしてくれた。だから今日は、チームが最大限のポイントを獲得できなかったことが悲しい」
「今日は優勝を争えるマシンがあったと思う。でも、残念ながらうまくいかなかった」
スタート直後には表彰台どころか優勝争いに加われる勢いを見せていたハミルトン。F1スペインGPはわずか7周で終わったものの、フェラーリのマシンそのものについては手応えを得ており、今後のレースでの巻き返しに期待を寄せている。
