アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)は、2026年F1第12戦オランダGPのスプリント予選で10番手を獲得した。ザントフォールト初走行、さらにスプリントフォーマットという限られた準備時間のなかでSQ3進出を果たし、初日を「ポジティブ」と振り返った。
レーシングブルズにとっても難しい条件だった。リンドブラッドは初めてのザントフォールトを学びながら走り、チームメイトの角田裕毅は8カ月ぶりのF1実戦で、2026年世代のマシンを実走するのはこの日が初めて。
それでもリンドブラッドはSQ2で1分12秒785を記録して9番手で突破し、SQ3では1分12秒737で10番手となった。
ザントフォールト初走行でSQ3進出
リンドブラッドにとって、バンクを備えた独特のザントフォールトを実際に走るのは今回が初めてだった。通常のグランプリ週末とは異なり、スプリントフォーマットではFP1の1セッションを終えると、すぐにスプリント予選を迎える。
経験を積む時間が限られるなか、リンドブラッドはFP1からスプリント予選にかけて前進を実感したという。
「ポジティブな金曜日だった。ザントフォールトを走るのは初めてだから、簡単ではなかった。特にスプリント週末だからね。チームがいい仕事をしてくれて、今朝と比べてすでにいくつか前進できた」
SQ1を突破すると、SQ2では1分12秒785を記録。SQ3進出ラインとなった10番手ガブリエル・ボルトレト(アウディ)をわずか0.001秒上回る9番手で、最終セッションへの切符をつかんだ。
「SQ2は本当に良かった。マシンからすべてを引き出せた。ラップには本当に満足している。SQ3に進めたのはすごく良かった」
リンドブラッドは、この週末のレーシングブルズがサマーブレイク前までと比べてやや競争力を欠いていると感じていたこともあり、そのなかでSQ3へ進めたことをポジティブに受け止めた。
「なぜか今週末は少し競争力が低いから、そのなかでSQ3に進めたのは本当に良かった」
SQ3には不満「確認することがいくつかある」
一方、リンドブラッドは最終的な10番手という結果に全面的に満足しているわけではない。
SQ3では1分12秒737を記録したが、8番手のピエール・ガスリー(アルピーヌ)、9番手のボルトレトには届かなかった。スプリントではポイント圏内となるトップ8のひとつ後ろの列からスタートする。
「SQ3については、それほど満足していない。明日に向けて確認しなければならないことがいくつかある」
リンドブラッドは、ドライバー側だけでなくチーム側にも改善できる部分が残されていると説明した。
「正直に言えば、今週はなぜか全体的に少し後れを取っていると思う。でも、一晩かけて確認して、明日に向けて前進する」
レーシングブルズはサマーブレイク前まで中団で高い競争力を発揮し、7戦連続で少なくとも1台がポイントを獲得していた。リンドブラッドは今回もSQ3まで進んだものの、これまでの週末ほどライバルに対するアドバンテージは感じていない。

ガスリーとボルトレトを追う「スタートで1台は狙える」
10番グリッドからスタートするスプリントでは、ポイント獲得には少なくとも2台を抜いて8番手以内へ入る必要がある。
リンドブラッドの前方には、8番手ガスリーと9番手ボルトレトが並ぶ。ともに今週末は速さを見せているが、リンドブラッドはレーシングブルズのスタートの良さを生かして、まず発進直後にポジションを奪うことを狙っている。
「僕たちはスタートがいいことは分かっているから、明日はスタートで間違いなくどちらか1台を抜けるように狙えると思う。その後どうなるかだね」
ただし、オーバーテイクが難しいザントフォールトだけに、簡単なレースになるとは考えていない。
「現実として、このコースはかなりオーバーテイクが難しいし、2人とも今週は速い。これまでの週末ほど僕たちにアドバンテージがあるとは思わない。それでも、得られるチャンスはすべて生かしていく」
スプリントでポイントが与えられるのは8位まで。10番手スタートのリンドブラッドにとっては、序盤でガスリーやボルトレトとの差を詰められるかがポイント獲得への鍵となる。
土曜朝は雨の可能性「ウエットのスプリントもあり得る」
もうひとつの不確定要素が天候だ。金曜朝のザントフォールトも路面が濡れた状態から始まっており、リンドブラッドは土曜朝にも雨が降る可能性を認識している。
「朝が一番微妙そうだね。今朝も到着したときはかなり濡れていたし、明日の朝も少し雨が降る予報だと思う。だから、スプリントがウエットになる可能性はある」
雨になれば、オーバーテイクが難しいザントフォールトでの勢力図やレース展開が大きく変化する可能性もある。
一方、スプリント後に行われるグランプリ予選と日曜日の決勝については、ドライコンディションになるとの見通しを示した。
「予選とレースはドライになると思う。でも、いずれにしても今日はいい一日だった。僕自身にもチームにも取り組むべきことはいくつかあるけど、明日に向けてもう一歩前進できると思う」
初めて走るザントフォールトで、FP1の1セッションしかコースを学ぶ時間がないなかSQ3進出を果たしたリンドブラッド。SQ2のラップには手応えを得た一方、SQ3とマシンの競争力には改善の余地があるとみている。10番手から迎えるスプリントでは、持ち味とするスタートと変わりやすい天候をチャンスにつなげ、ポイント圏内の8番手を狙う。
