メルセデスF1は、2026年シーズン後半が前半戦とはまったく異なる戦いになると予想している。コンストラクターズ選手権とドライバーズ選手権の両方で首位に立ちながらも、チームは夏休み明けのオランダGPからタイトル争いがさらに激化すると警戒している。
メルセデスF1の副テクニカルディレクターを務めるシモーネ・レスタは、F1では夏休みを境に選手権の流れが大きく変わることが多く、タイトル争いではプレッシャーへの対応力が勝敗を左右すると強調した。
メルセデスF1 「失ったポイントがなければもっとリードしていた」
ハンガリーGP終了時点で、メルセデスはドライバーズ、コンストラクターズの両ランキングで首位に立ち、2020年以来となるダブルタイトル獲得へ向けて有利な立場で夏休みに入った。
しかし、チーム代表のトト・ヴォルフは、今季の戦いは本来ならさらに優位に進められていたと振り返る。パワーユニットとシャシーを一体で開発するワークス体制が好スタートにつながった一方で、信頼性トラブルによって大きな代償を払ったという。
「シーズン序盤は非常に良いスタートを切れた。パワーユニットとシャシーを統合した体制、そしてチーム全体の準備が成果につながったと思う」
「一方で、信頼性の問題には明らかに苦しんだ。3回か4回のリタイアがあり、直接のライバルであるフェラーリに対して70~80ポイントは失ったはずだ。今のリードは70ポイント余りなので、それらを加えれば非常に大きな差になっていた」
「だが、そのポイントは失われた。そして当然ながらライバルとの差は縮まった。難しいグランプリもいくつかあった」
さらにヴォルフは、フェラーリが挙げた直近2勝についても、メルセデス側のミスや不運が大きく影響したとの見方を示した。
「実際、フェラーリのここ2勝は我々自身の失敗によるものだ。バルセロナではセーフティカーの不運があり、シルバーストンではキミ(アンドレア・キミ・アントネッリ)のホイールトラブルがあった」

シモーネ・レスタ 「夏休み後は選手権の流れが変わる」
シーズン前半はメルセデスが優位に立ったものの、ここ数戦ではフェラーリやマクラーレンが着実にパフォーマンスを向上させ、その差は縮まりつつある。
レスタは、こうした流れが夏休み明けのオランダGP以降、さらに顕著になると予想している。
「歴史を振り返れば、選手権は夏休み後に必ず変化する」
「首位に立つチームには大きなプレッシャーがかかるが、追う側にも同じようにプレッシャーがかかる」
「シーズン後半はチームにとってまったく別の局面になる。環境はさらに厳しくなり、一つひとつの結果の重みが増していく」
現在、メルセデスはコンストラクターズ選手権でフェラーリに72ポイント差、ドライバーズ選手権ではアンドレア・キミ・アントネッリがルイス・ハミルトンに50ポイント差をつけている。
それでもレスタは、このリードがタイトル獲得を保証するものではないと断言する。
「この時期こそ、組織の強さとレジリエンス(対応力)が本当に試される」
「プレッシャーに耐え、さらに重要性が増した状況でも結果を出し続けられるかどうかを、チームは証明しなければならない」
そして、2026年シーズン終盤はわずかな差がタイトルの行方を左右する激戦になると予想した。
「このシーズン後半がどう展開していくのか、とても興味深い。多くの場合、選手権はこの時期に勝ち取られるか、あるいは失われるものだからだ」
