カテゴリー: WRC (世界ラリー選手権)

  • WRC:トヨタ 第3戦 クロアチア・ラリー プレビュー

    WRC:トヨタ 第3戦 クロアチア・ラリー プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamは、4月22日(金)から24日(日)にかけて、クロアチアのザグレブを中心に開催される、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦「クロアチア・ラリー」に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(GR YARIS Rally1 33号車)、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)の、3台のGR YARIS Rally1で参戦。昨年1-2フィニッシュを達成したターマック(舗装路)ラリーで、今年も優勝を目標に戦う。

    GR YARIS Rally1のデビュー2戦目となったラリー・スウェーデンで優勝したロバンペラは、ドライバー選手権で首位に、チームはマニュファクチャラー選手権で首位に立った。そして迎える第3戦クロアチア・ラリーは、今シーズン最初のピュア・ターマックラリーとなる。開幕戦ラリー・モンテカルロも基本的にはターマックラリーだったが、一部区間は雪で覆われており、雪道用のタイヤを装着して走行した選手も少なくなかった。クロアチアは、昨年初めてWRCとして開催され、ターマックながらグリップレベルの変化が大きい舗装路面が、多くのドラマを演出した。ラリーをリードしたエバンスは、チームメイトであるセバスチャン・オジエとの激しい戦いの末、優勝こそ逃したが総合2位を獲得。チームは1-2フィニッシュを果たした。今年のクロアチアに関しては、ラリー・スウェーデンで総合3位に入ったラッピがGR YARIS Rally1のステアリングを握る。また、昨年はSS1でのコースオフによりラリーを終えたロバンペラは、ドライバー選手権首位の座を守るべく、2回目のクロアチア・ラリーに挑む。なお、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから出場する勝田貴元は、昨年このラリーの2本のSSでベストタイムを取っており、今回もGR YARIS Rally1で参戦する。
    ラリーのサービスパークは、ザグレブ中心部の見本市会場「ザグレブ・フェア」に置かれ、ステージは隣国のスロベニアに近いエリアに設定される。舗装コンディションは一定ではなく、それに伴いグリップレベルも変化。また、コーナーのインカット走行により泥や砂利が路面に掻き出され、ステージを再走する際は非常に滑りやすいコンディションとなる。コースは中高速コーナーが続き、ジャンプをするようなアップダウンの激しい区間もあれば、低速で曲がりくねったテクニカルな区間もあり、選手には幅の広い対応力が求められる。

    ラリーは21日(木)にシェイクダウンとセレモニアルスタートが行われ、22日(金)から競技がスタート。初日は昨年大会でも使われた4本のステージを、午前と午後で2回走行。ステージの合計距離は120.38kmと、3日間で最長の一日となる。競技2日目の23日(土)もまた、4本のステージを各2回走行。うち3本のステージは前日と同じくザグレブの南西エリアが舞台となるが、SS11/15は西に大きく移動し、アドリア海に面したリエカの町の近郊で行われる。最終日の24日(日)は、ザグレブの北側で2本のステージを各2回走行。SS17/19は今回初めて使われる新ステージとなり、SS18/20のうちSS20はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。ステージは全部で20本、合計291.84km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は1642.18kmが予定されている。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    新しいレギュレーション下での開幕2戦は非常に激しいものでしたが、しばらく間が空いたことで、ここまで学んできたことを評価してGR YARIS Rally1の開発を進めることができました。サルディニア島ではグラベルテストを、先週はクロアチアで事前テストを行ないました。これまでは信頼性とハイブリッドシステムの機能面にフォーカスして開発をしてきましたが、これからはクルマのセットアップを最適化し、さらに戦闘力を高めていくことが可能になります。クロアチア・ラリーでの大きな課題は、ステージの路面状態が変わりやすく、グリップレベルが大きく変化することです。昨年は多くのドライバーがその変化に驚きましたが、今年で2回目の参戦となるドライバーは、どうなるのか予想することができるでしょう。カッレは昨年あまり長い距離を走っていませんが、ポイントを獲得し続けることの重要さを理解しています。エルフィンは2021年に勝つ寸前まで行ったので、今年もいい結果を狙っているはずです。一方、エサペッカにとっては完全に新しいラリーとなります。各選手はそれぞれ異なるアプローチでラリーに臨むことになりますが、それが最終的にチームにとって良い結果に繋がることを期待しています。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    前回のラリーが終わってからかなり長いブレイクがあったので、クルマに戻ってテストを行ない、クロアチアに向けて準備をすることが嬉しく感じられます。今年の序盤は自分が望んでいたようなスタートにならなかったので、前を向いて、これからのラリーでパフォーマンスを発揮することに集中する必要があります。クロアチアは決して簡単なラリーではありませんが、昨年はいい戦いができたので、今年も力強い走りができると思っています。昨年の出場で学んだことがいくつかあるので、今年は様々なコンディションに対応できるようなクルマに仕上げています。テストでは、実際のラリーと同じような滑りやすい路面を走行しましたが、オプションをいくつか試す上では良い走行条件でした。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    クロアチアに向けて、再び走り始める瞬間を待ち望んでいましたし、そのように思うことができるのはいい兆候です。開幕してからまだ2戦しか終了していませんが、シーズン序盤にポイントを多く獲得できたのは嬉しいことです。去年もチャンピオンシップをリードしてクロアチアに臨みましたが、今回はもっといい結果を残したいと思っています。去年は大部分のステージを経験することができなかったので、大きなチャレンジになるとは思いますが、ライバルよりも経験が少ない状況での戦いはこれまでに経験してきているので、ベストを尽くして戦いたいと思います。テストでの感触はポジティブでしたし、クルマは大きく進化したので、ラリー本番でも上手くいくことを願っています。

    エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 4号車)
    クルマをシェアする、セブと交代する形で出場したスウェーデンは、素晴らしいシーズンのスタートになりました。これで自信を持つことができたと思いたいですが、良く知っている雪道でのラリーでしたし、スウェーデンに関しては比較的楽に戦うことができたと思います。一方、クロアチアは自分にとって完全に新しいラリーとなりますが、どのような戦いができるのか楽しみです。テストでは、クルマはとてもいいフィーリングでした。ターマックを走るのは本当に久しぶりでしたが、グリップは信じられないくらい高く、非常に印象的でした。また、ハイブリッドブーストによるパワーがいかに凄いかもよくわかりました。クロアチアの道は、フィンランドのように多くの丘やジャンプがあるなど独特なターマックで、とても楽しめるものでした。また、路面には多くのグラベルが掻き出されますが、そのような路面に対しても上手く対応したいと思っています。

  • WRC:トヨタ 2022年 第2戦 ラリー・スウェーデン 最終日レポート

    WRC:トヨタ 2022年 第2戦 ラリー・スウェーデン 最終日レポート

    2月27日(日)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンの競技最終日デイ3が、ウーメオーのサービスパークを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 69号車) が優勝、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合3位でフィニッシュした。なお、総合2位につけていたエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)は、リタイアとなった。

    競技最終日を迎えたラリー・スウェーデンは、サービスパークの北西で、日中のサービスを挟むことなく2本のステージを各2回走行。4本のステージの合計距離は56.84kmと、3日間で最短だった。ウーメオー周辺は最終日もよい天気に恵まれ、早朝の気温はマイナス7度前後に。雪と氷に覆われたステージの路面は、非常に良いコンディションとなった。

    デイ2で3本のベストタイムを記録し首位に立ったロバンペラは、総合2位のエバンスに8.3秒差を築いて一日を締めくくった。しかしその後、デイ2最終ステージの最終コーナーで、フィニッシュラインを通過した直後にコースを外れたエバンスに、10秒のペナルティが課せられたため、差は18.3秒に広がった。エバンスは逆転優勝を狙ってデイ3に臨んだが、ハイブリッドシステムに問題が発生し、システムをオフにした状態で最初のSS16をスタートした。さらに、ステージの途中でスピンを喫し、クルマのフロント部分を雪壁にヒット。クルマを停めて応急処置を施し、大きく遅れながらもステージをフィニッシュしたが、ハイブリッドシステムが正常な状態であることを示すグリーンライトが点灯しなかったため、FIAが定める安全規則に従いリタイアすることになった。

    ロバンペラもまたハイブリッドシステムに問題を抱えた状態でステージに臨んだが、オープニングのSS16では今大会6本目のベストタイムを記録し、総合2位に浮上したライバルとの差を23.9秒に拡大。その後も安定した走りを続け、ボーナスの選手権ポイントを獲得可能な最終のパワーステージでは2番手タイムを記録。昨年の第9戦アクロポリス・ラリー・ギリシャ以来となるWRC 3勝目をあげ、GR YARIS Rally1に最初の勝利をもたらした。ロバンペラは今回の勝利でドライバー選手権首位に立ち、2位のライバルに14ポイント差を築いた。また、2018年以来のチーム復帰を果たしたラッピが総合3位に入ったことにより、チームもマニュファクチャラー選手権で首位に立ち、選手権2位のライバルに24ポイントのリードを築いた。なお、ロバンペラの父であるハリ・ロバンペラ氏は、2001年にWRCラリー・スウェーデンで勝利を収めており、親子二代でのラリー・スウェーデン優勝が実現した。

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、総合4位でフィニッシュ。パワーステージでは4番手タイムを記録し、ボーナスの2ポイントを獲得した。

    豊田 章男 (チームオーナー)
    カッレ、ヨンネ優勝おめでとう!

    スノーラリーでは一昨年が3位、昨年が2位、そして今回の優勝。毎年、改善を重ねていく、まさにトヨタスタイルを実践してくれました。どんどんトヨタらしくなっていく2人を嬉しく思います(笑)。そしてGR YARIS Rally1にWRC初勝利をもたらしてくれたことにも感謝します。ありがとう! 初日は一番手出走で雪かき役を任され、大変なラリーだったと思いますが、小さな頃から雪道を走っていたカッレだからこその頼もしい走りでした。

    エサペッカとヤンネは3年ぶりのトヨタでしたね。おかえりなさい! そして3位表彰台おめでとう! 二人はやっぱりトヨタのスーツが似合ってると私は思います。他のチームも経験したからこそ見えてくるトヨタの良さや悪さがあるはずです。また色々、教えてください。一緒にもっといいチームにしていきましょう。

    フィンランドを本拠とする我々にとって、雪道はホームコースのようなものでした。しかし、昨年は勝つことができず、我々は、とても悔しい思いをしました。チームは、その悔しさを晴らすために、モンテカルロの後すぐに動き出し、雪上のテスト回数を増やし、今回のラリーに臨んでくれました。そのおかげでの勝利です。みんなの努力に感謝します。

    しかし、ラリーの道はやはり厳しく、カッレとエルフィンのハイブリッドシステムにトラブルを生じさせてしまいました。2人のドライバーには申し訳なく思います。
    ただ、我々は厳しい寒さという環境でも、どうすればハイブリッドシステムを改善していけるかという大切なデータを得ることができました。この経験を来年の勝利だけでなく、サプライヤーにデータを提供するなどして、カーボンニュートラルを目指しながら、モータースポーツを続けていくために有効活用していければと思います。

    今シーズンは、まだあと11戦あります。まずは次戦クロアチアまで、チームのみんなは少しでも休みを取ってください。健康第一でいきましょう。そしてファンの皆様、最終戦のラリージャパンまで今シーズンも引き続き、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamへの応援をよろしくお願いいたします。

    追伸 ヤリ-マティへ
    スペシャルステージを見に行った際、沢山のファンに囲まれ快く写真撮影などに対応してくれていたと聞きました。雪山でも笑顔でファンと接しているヤリ-マティの姿が目に浮かびます。トヨタファンを増やそうとファンサービスを欠かさない”6人目のスタードライバー”ですね。そんな姿がチームの良い雰囲気にも間違いなく繋がっています。これからもヤリ-マティらしい丁寧なファンサービスとチームづくりをよろしく頼みます。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    カッレは素晴らしい走りでこのラリーを制しました。序盤は一番手スタートということもあり、どうなるのだろうかと少し心配でしたが、彼はとてもうまく対処しましたし、ラリー後半の速さは本当に印象的でした。GR YARIS Rally1に初勝利をもたらしたカッレと、それを実現するために頑張ってくれたチームのみんなに感謝します。今朝のエルフィンのアクシデントは、彼にとって非常に残念なことでした。しかし、エサペッカがチーム復帰後最初のラリーで表彰台に立ったことで、我々は貴重なポイントを獲得することができました。また、貴元もとてもいい戦いをしたと思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    このような形でラリーを終えることになってしまい、とても残念です。最初のステージは序盤順調でしたが、長い左コーナーで後輪のグリップを失い、残念ながら立て直すことができずハイスピードでスピンしてしまいました。その後、クルマを直し何とか再スタートすることができましたが、残念ながらハイブリッドシステムの問題でリタイアせざるを得ませんでした。チームは本当に速いクルマを作ってくれましたが、ここまでのところそれに見合う結果を残すことができていないので、大変申し訳なく思っています。この良くない状況のまま休みに入るのは自分としては不本意ですが、照準を次のラリーに合わせ、ベストを尽くすつもりです。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    スウェーデンで優勝することができて、とても嬉しいです。週末を通していい戦いができました。金曜日に一番手の出走順でステージに臨んだことを考えると、本当に満足できる結果です。エルフィンとは素晴らしい戦いが続いていたので、彼が今朝リタイアしてしまったのは少し残念です。しかし、それ以外はチームにとって非常に良い結果になりました。このクルマで初めて出たラリー・モンテカルロでは少し苦労しましたが、今回は週末を通してクルマに自信を持って走ることができました。少しでもクルマを良くしよう、乗りやすくしようと力を尽くしてくれたチームに心から感謝します。

    エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 4号車)
    チームに復帰できたこと、そして表彰台に戻れたのは素晴らしいことです。スタート前に目標に掲げていた結果を手にすることができたわけですが、きっと厳しい戦いになるだろうと覚悟していました。しかし、何とかやり遂げることができたので本当に嬉しいです。自分自身とヤンネ、そしてチーム全員をとても誇りに思います。この週末、クルマはノートラブルでした。総合2位を獲得するためには、さらにリスクを冒す必要がありましたし、これ以上いいスタートを切ることはできなかったはずです。もっといい結果を期待するのは、得策ではなかったと思います。最後にラリーに出場したのは昨年の10月で、長いブランクがあったことを考えれば、最高の結果といえるでしょう。

    ラリー・スウェーデンの結果
    1 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h10m44.9s
    2 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) +22.0s
    3 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ GR YARIS Rally1) +30.6s
    4 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m19.4s
    5 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード PUMA Rally1) +3m20.4s
    6 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (ヒョンデ i20 N Rally1) +5m39.4s
    7 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ ファビア Rally2 evo) +7m11.1s
    8 オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/スティグ・ルネ・シャーレモエン (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +7m34.3s
    9 ヤリ・フッツネン/ミッコ・ルッカ (フォード フィエスタ Mk II Rally2) +8m14.2s
    10 エゴン・カウアー/シルバー・シム (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +8m24.8s
    R エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1)

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、4月21日から24日にかけて、クロアチアの首都ザグレブを中心に開催される「クロアチア・ラリー」。昨年、初めてWRCとして開催されたこのイベントは、全ステージがターマック(舗装路)で行われるが、コーナーイン側の未舗装路部分をショートカットする「インカット走行」により、多くの砂利や泥が掻き出され、非常に滑りやすくトリッキーな路面コンディションとなるのが特徴。

  • WRC:トヨタ 2022年 第2戦 ラリー・スウェーデン 1日目レポート

    WRC:トヨタ 2022年 第2戦 ラリー・スウェーデン 1日目レポート

    2月25日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第2戦ラリー・スウェーデンが開幕。スウェーデン北部ウーメオーのサービスパークを中心に7本のスノーステージが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組 (GR YARIS Rally1 69号車) が総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位に、エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組(4号車)が総合4位につけた。

    今シーズン唯一のフルスノーイベントとなるラリー・スウェーデンは、サービスパークの北側エリアで3本のステージを、日中のサービスを挟んで各2回走り、1日の最後にはサービスパーク付近でショートステージを1本走行。7本のステージの合計距離は3日間で最長となる125.67kmだった。今年は開催地をスウェーデン北部に移したため、ステージは2年前の前回大会と完全に異なり、豊富な積雪に恵まれた氷雪路で熱い首位争いが繰り広げられた。

    開幕戦のラリー・モンテカルロで総合4位に入り、ドライバー選手権3番手につけるロバンペラは、初日出走順1番手でスタート。オープニングのSS1とSS2で2番手タイムを、SS3ではベストタイムを記録し首位に立った。午後の再走ステージは先頭走者にとって厳しい路面コンディションになり、ロバンペラは順位を下げまたが、1日の最後のSS7でベストタイムをマーク。首位と4.3秒差の総合2位でラリー初日を走破した。

    エバンスは、午後の1本目のSS4でベストタイムを刻み、ロバンペラに替わり首位に立った。その後、SS6まで首位を守り続けたが、最終のSS7でスタッドタイヤの摩耗により大きくタイムを失い、ロバンペラと3.1秒差の総合3位で一日を終えた。また、今シーズンよりチームに復帰し今回が初戦となるラッピは、今大会最長となる27.81kmのSS2「カムヨーン1」でベストタイムを記録し首位に。その後、順位を下げるも午後は2番手タイムを2回、3番手タイムを1回記録するなど好調を保ちSS6まで総合3位につけていた。しかし、エバンスと同じく最後のSS7でスタッドタイヤの摩耗によって遅れをとり、総合4位に順位を下げたが、総合3位のエバンスとは1.4秒差、首位とは8.8秒差。

    初日はチームの全ドライバーがベストタイムを記録し、全ドライバーが首位に立つなど、デビュー2戦目のハイブリッドラリーカー、GR YARIS Rally1はスノーラリーでも高いポテンシャルを発揮している。なお、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、総合6位につけている。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    ラリー・スウェーデンの初日は、とてもエキサイティングな一日でした。クルマとドライバーのパフォーマンスには満足していますし、終盤はリードを失ってしまいましたが、首位とは僅差です。まだ多くのドライバーに優勝の可能性があり、カッレ、エルフィン、エサペッカにも間違いなくチャンスはあります。カッレは出走順が1番手だったにも関わらず、本当にいい仕事をしました。このラリーではかなり難しい走行条件だったはずですが、とてもいい戦いをしてくれました。エルフィンも午後はハードにプッシュし、すぐ戦列に復帰しました。そして、エサペッカのパフォーマンスは、他の選手のように定期的にラリーに出場していなかったにも関わらず素晴らしく、本当に嬉しく思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    心から満足できる一日ではありませんでした。朝は全てがうまくかみ合わなかったですし、もう少しうまく走れたはずです。午後は難しいコンディションでしたが、とてもいいスタートを切ることができました。ただし、思ったよりもタイヤが磨耗してしまいました。その代償は一日の最後のステージで払うことになり、フレッシュな状態の凍結路面でグリップせず、ジャンクションが多かったため加速も困難でした。昨年から雪道でのタイヤマネジメント改善に取り組んできましたが、明らかにまだ少し課題があります。とはいえ、明日に向けていいポジションにつけていることは確かです。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    今夜、この順位につけることができて本当に嬉しいです。出走順を考えると、予想していたよりもいい一日でした。特に午前中のステージではいい戦いをすることができ、クルマはあのような路面コンディションでもうまく機能していました。午後の再走ステージは、午前中よりもさらに難しくなるだろうと予想していましたが、実際そうでした。午後の1本目のように、深い轍が刻まれていたところもありましたが、ミスをすることなくうまく走り切ることができましたし、タイヤも上手に使えたので、一日の最後には少しタイムを取り戻すことができました。明日はライバルと変わらぬ出走順になるので、彼らと戦えるだろうと期待していますし、攻め続けたいと思います。

    エサペッカ・ラッピ (GR YARIS Rally1 4号車)
    自分としては、満足できる復帰初日でした。完璧な一日ではありませんでしたが、それに近いところまで迫ることはできました。事前の目標だった表彰台争いに加わり、しかもまだ優勝を狙える位置にいるのですから、とても嬉しいです。トップとは10秒差以内なので、まだ何が起きるか分かりません。午前中にベストタイムを刻むことができたのは本当に嬉しかったですし、さらにやる気が増しました。クルマに対する理解をさらに深めようと、セットアップをいろいろ試しながら走っています。ハイブリッドユニットによるエクストラパワーは凄まじく、特に狭い道では強烈でしたが、明日は今朝よりもいい状態で臨めるはずです。

    ラリー・スウェーデン デイ1の結果
    1 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒョンデ i20 N Rally1) 1h02m31.2s
    2 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン(トヨタ GR YARIS Rally1) +4.3s
    3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +7.4s
    4 エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ GR YARIS Rally1) +8.8s
    5 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン(ヒョンデ i20 N Rally1) +28.1s
    6 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン(トヨタ GR YARIS Rally1) +1m18.9s
    7 アドリアン・フォルモ−/アレクサンドレ・コリア (フォード PUMA Rally1) +1m32.9s
    8 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード PUMA Rally1) +1m48.1s
    9 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ ファビア Rally2 evo)+3m08.9s
    10 オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/スティグ・ルネ・シャーレモエン (フォルクスワーゲン ポロ GTI R5) +3m13.0s

    明日のステージ情報
    競技2日目となる2月26日(土)のデイ2は、午前中にサービスパークの西側エリアで2本のステージを走行し、その後サービスパークの近くで11.17kmのステージを走る。日中のサービスを挟み、午後は午前中に走行した3本のステージを再走。6本のステージの合計距離は82.30km、リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は390.50kmとなる。なお、当初予定されていたSS9とその再走ステージであるSS13は、キャンセルとなった。

  • セバスチャン・オジェ 「ルイス・ハミルトンは2021年のF1王座を奪われた」

    セバスチャン・オジェ 「ルイス・ハミルトンは2021年のF1王座を奪われた」

    8回のWRCチャンピオンであるセバスチャン・オジェは、ルイスハミルトンが2021年のF1ワールドチャンピオンを「奪われた」と語る。

    F1アブダビGPの敗北後、ルイス・ハミルトンは沈黙を保っている。本人は決して一言もそのようなことを言っていないが、外野の様々な人々がハミルトンの“F1引退”の可能性についてトークを繰り広げている。

    WRCチャンピオンのセバスチャン・オジェは「彼は戻ってくると思う」とRMCに語った。

    「彼は、現時点で最高のチームを擁する非常に競争力の高い環境にいる。それは彼にとって非常に困難な状況だったに違いない」とセバスチャン・オジェはF1アブダビGPの最後の瞬間に言及して語った。

    「彼は実際に強奪されたように感じた。彼は奪われた。そう口にすることを恐れないでほしい」

    「僕はマックスをとても尊敬しているし、彼は素晴らしいシーズンを過ごしまし。でも、あの先週末、ルイスはレースを支配し、最後までずっと前に立っていた。彼にとって残念なことに、フィニッシュからほんの数周で有名なセーフティカーが入った」

    「それがどちらかであったかどうかにかかわらず、彼らは二人とも素晴らしいチャンピオンです、しかし、その週末だけを見ると、それは盗難だった」

    「そして、ハミルトンにとってそれを飲み込むのは非常に難しい」

  • 【動画】 セバスチャン・ローブ、47歳の華麗なバク宙

    【動画】 セバスチャン・ローブ、47歳の華麗なバク宙

    9回のWRCチャンピオンであるセバスチャン・ローブは、2022年の開幕戦ラリー・モンテカルロで優勝。華麗なバク宙を披露した。

    新世代のハイブリッドラリーカーであるRally1のデビュー戦となったラリー・モンテカルロにMスポーツから出場したセバスチャン・ローブは、最終日にセバスチャン・オジエとの“セバスチャン対決”を逆転で制して優勝。

    セバスチャン・ローブにとっては、2018年にシトロエンでラリー・スペインを制して以来となる通算80勝目。47歳331日での勝利は、これまでビヨルン・ワルデガルドが持っていた46歳115日の記録を大きく更新した。

    セバスチャン・ローブは、勝利を祝って表彰台で華麗なバク宙を披露。少年時代は体操選手を目指していたという異色の経歴の持ち主であるローブは47歳での抜群のフィットネスをみせた。

  • WRC:トヨタ 2022年 第1戦 ラリー・モンテカルロ 最終日レポート

    WRC:トヨタ 2022年 第1戦 ラリー・モンテカルロ 最終日レポート

    1月23日(日)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技最終日デイ4がモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス組(GR YARIS Rally1 1号車)が総合2位で、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合4位で、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合21位でフィニッシュ。新世代のハイブリッドラリーカー、Rally1のデビュー戦で全車が完走した。

    ラリー・モンテカルロの最終日は、モナコのサービスパークを起点に、デイ2が行われたエリアに近いフランス南部の山岳地帯で、2本のステージを各2回走行。その合計距離は67.26kmだった。天気は、結局ラリー期間中を通して非常に良く、最終日もステージは基本的にドライコンディションとなったが、一部に湿った区間も残っていた。

    デイ2で首位に復帰したオジエは、通算9回目となるラリー・モンテカルロ優勝に向けて、順調に駒を進めていた。タイヤにダメージを与えそうなコーナーのインカットはできるだけ避けながらも、オープニングから2ステージ連続で2番手タイムを記録するなどして、総合2位のライバルとの差をさらに拡げた。しかし、1本目のステージの再走となるSS16で、オジエは左前輪にダメージを負い大幅にタイムロス。24.6秒あった差は消え、逆に9.5秒の遅れをとり総合2位に順位を下げた。さらに、最終ステージではジャンプスタートにより、10秒のペナルティタイムを課せられ、総合2位でラリーをフィニッシュ。優勝したセバスチャン・ローブ選手との差は10.5秒だった。

    土曜日のデイ3で2本のベストタイムを記録し、クルマに対する理解を深め、自信をつけたロバンペラは、最終のパワーステージで今大会3本目のベストタイムをマーク。総合4位フィニッシュで獲得したポイントに、パワーステージ優勝によるボーナスの5ポイントを加え、ロバンペラはドライバー選手権3位につけた。また、デイ3でのコースオフにより大幅にタイムと順位を失ったエバンスは、最終日に良い走りを見せ、パワーステージでは2番手タイムを記録し総合21位でフィニッシュ。GR YARIS Rally1は、パワーステージで1-2を飾った。今回のラリー・モンテカルロでは全部で17本のステージが設定されたが、GR YARIS Rally1はそのうち9本でベストタイムを記録。トップカテゴリーラリーカーとして初めてハイブリッドシステムを搭載したRally1の初戦で、GR YARIS Rally1はパフォーマンスだけでなく、高い信頼性も証明した。なお、今回のラリー・モンテカルロには、TOYOTA GAZOO Racingヨーロッパの副会長に就任したばかりの中嶋一貴も参加。ハイブリッドラリーカーによる戦いを見守った。

    TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next Generationから、GR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、最終日に2本の3番手タイムを記録するなど、スピードアップに成功。前日のコースオフによる大きなタイムロスが響いたが、それでも総合8位まで順位を回復し、ポイントを獲得した。

    豊田 章男 (チームオーナー)
    セブ、惜しくも9度目のラリー・モンテカルロ優勝に届かなかったけど、新たな相棒のベンジャミンとのスタートは手応えがありそうでよかったです。我々が準備した新たな相棒”GR YARIS Rally1”とのドライブもフィーリングは悪くなさそうでした。持続可能なラリーを目指す新レギュレーションにより電動化された新たな相棒は「力は強いけど扱いには繊細な配慮が必要…」という感じだったかと思います。そんな”ちょっと気難しい奴”とも、セブはすぐに仲良くなってくれていたみたいでした。誰とでもすぐに仲良くなれるセブを尊敬します。

    また、歴史と伝統ある世界ラリー選手権が、電動化・新燃料というカーボンニュートラルの実現に向けて進みだしたこと、FIAのリーダーシップ、準備に携わられたプロモーターなど関係された全ての皆さまに敬意を表します。他のドライバーたちも新しい相棒との相性に少し苦労していましたが、Day3では全てのSSで誰かがベストタイムを出してくれていました。毎戦毎戦、みんなとGR YARIS Rally1が、どれだけ仲良くなっていくか…今シーズンのWRCは新しい楽しみが増えました。ただ、サービスから静かに出ていくラリーカーの姿には、まだ、少し物足りなさを感じてしまいます(笑)。

    今までのベース車はYARISでした。今年からはGR YARISです。「モータースポーツで勝つための市販車をつくろう」そう言いながら、久々に自分達の手でつくることができたスポーツカーです。今回、そのクルマがやっと本当の戦いの道を走り出しました。本当に嬉しいです。一緒にGR YARISをつくってきたみんなにもお礼を言いたいと思います。そのGR YARISから”GR YARIS Rally1”をつくったメンバーも相当の苦労をしたと聞いています。ヤリ-マティの下で心をひとつに頑張ってくれたフィンランドのみんな、そしてケルンからもサポートしてくれたメンバーにも、心からのお礼を言わないといけません。本当にありがとう!シーズンははじまったばかりですが、これからもよろしくお願いします。

    ファンの皆さま、今シーズンもTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamを応援いただきありがとうございます。引き続き、応援よろしくお願いいたします。

    トヨタ自動車株式会社 代表取締役社長 豊田章男

    追伸
    エルフィンと貴元がコースオフをした時、崖から一緒にクルマを引き上げてくれた沿道のファンの皆さま。SNSでその様子をみました。皆さまの力で2台は走り続けることができました。ありがとうございました!

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    あと少しで優勝できたはずだったので、もちろん少し残念です。しかし、これがモータースポーツであり、時に受け入れなければなりません。もっとも重要なのは、我々には勝つ力を備え、信頼性の高いクルマがあるということであり、これからのシーズンを戦う上で大きな力となります。セブは本当に良い仕事をしてくれましたが、残念ながら今日は運が味方をしてくれませんでした。カッレはラリーの序盤から比べると大きく進化し、今日はパワーステージで素晴らしい走りをしてくれました。また、エルフィンも素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。昨日は小さなミスがありましたが、パワーステージでは良い走りをし、お陰でチャンピオンシップを有利に進めることができました。優勝したMスポーツ・フォードにはおめでとうと言いたいです。彼らと再び優勝争いができて嬉しかったです。そして、信じられないような結果を残したローブ選手にもおめでとうと言いたいです。この週末は素晴らしいバトルが繰り広げられたので、ファンの皆さんはきっと楽しんでくれたはずです。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
    この特別なラリーに再び出場し、素晴らしい戦いをできたことは、私にとって大きな喜びです。今回は優勝することができませんでしたが、間違いなく全力で臨みましたし、ベンジャミンやチームと一緒になって戦いました。クルマは週末を通して素晴らしいパフォーマンスを発揮し、問題も起きなかったのは素晴らしいことだと思います。今日は運がありませんでしたが、それでも笑顔になれますし、戦いを存分に楽しみました。正直なところ、最終のひとつ前のステージで起きたことは、どうしようもなかったと思っています。1本目の走行ではインカットを避けていましたが、2本目は不可能でした。路面は非常にダーティーで、他のドライバーの走行ラインをフォローするしかありませんでした。優勝したセバスチャンとイザベルを祝福したいと思います。彼らは素晴らしいパフォーマンスを発揮し、とても激しい戦いになりました。WRCにとって、きっと良い週末になったはずです。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    ある意味、励みになる週末でしたが、昨日のような、大きな代償を払うミスをしてしまったことは本当に悔しいです。クルマのフィーリングは良かったのですが、このラリーでは僅かしかポイントを獲得できませんでした。今日のパワーステージでは非常に良い走りができたと思いますが、終盤のトリッキーなコンディションでは、ハイブリッドシステムの力を最大限に活用できなかったかもしれません。全体的に見れば、チームは本当に良い仕事をしてくれたと思います。テストはあまり多くできませんでしたが、今回のラリー期間中にポイントを掴むことができました。クルマは何も問題なく、本当に良く走ってくれたので、チームに心から感謝します。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    このラリー中に進歩することができて本当に嬉しいです。最初は何が起こっているのかよくわからなかったのですが、自分たちの力を信じてハードにプッシュし、良いペースで走れるようになりました。できることは全てやりましたし、最終的にはセットアップもだいぶ良くなり、クルマを理解できるようになっていきました。一緒になって頑張り、クルマを大きく変えてくれたエンジニアに感謝します。最終的にはとてもポジティブな週末になりましたし、パワーステージでも良い走りができました。次のスウェーデンでは出走順が早くなり、路面をクリーニングすることになりますが、できるだけ多くのポイントを獲得することが何よりも重要なので、この位置につけていることは嬉しいです。スウェーデンでトリッキーな路面を走ることになっても、ベストを尽くして戦う準備はできています。

    ラリー・モンテカルロの結果
    1 セバスチャン・ローブ/イザベル・ガルミッシュ (フォード PUMA Rally1) 3h00m32.8s
    2 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラス (トヨタ GR YARIS Rally1) +10.5s
    3 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (フォード PUMA Rally1) +1m39.8s
    4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m16.2s
    5 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード PUMA Rally1) +6m33.4s
    6 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒュンダイ i20 N Rally1) +7m42.6s
    7 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ・ファビア Rally2 evo) +11m33.8s
    8 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +12m24.7s
    9 エリック・カイス/ペトル・テシンスキー (フォード フィエスタ Rally2) +12m29.2s
    10 ニコライ・グリアジン/コンスタンティン・アレクサンドロフ (シュコダ・ファビア Rally2 evo) +13m41.3s
    21 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +23m10.5s

    次回のイベント情報
    WRC次戦は、2月24日から27日にかけて、スウェーデンで開催される「ラリー・スウェーデン」。雪と氷に覆われた森林地帯の未舗装路を走行するこのラリーは、今シーズン唯一のスノーイベント。ここ数年はトルシュビーを中心に行われていたが、安定した積雪を求め開催場所を北部のウーメオーに移動。ステージが一新されるため、誰にとって新しいラリーとなる。ラリー・スウェーデンは、金属製のスタッド(スパイク)が埋め込まれた特殊な雪道専用のタイヤを装着して走り、非常に高いグリップが得られるため、スノーラリーながらその平均速度は例年WRCの全イベントの中でトップクラスの高さとなる。

  • 2022年 WRC ラリー・モンテカルロ:セバスチャン・ローブが通算80勝目

    2022年 WRC ラリー・モンテカルロ:セバスチャン・ローブが通算80勝目

    2022年の開幕戦 ラリー・モンテカルロが最終日を迎え、最終ステージでの対決でセバスチャン・ローブが、セバスチャン・オジェを抑え、Mスポーツでのデビュー戦で8回目のモンテカルロ優勝を果たした。

    WRCが新しいRally1ハイブリッド時代を迎えた今年、2人のWRCのレジェンドは、4日間の過酷な競争の中でリードが交代し、勝利をかけて長い戦いを繰り広げた。

    トヨタのセバスチャン・オジエが最後から2番目の走行で左前のパンクに見舞われた、セバスチャン・ローブが9.5秒のリードを手にしたことで、最終的に勝負は最終ステージのシュートアウトに持ち込まれた。

    セバスチャン・ローブとコ・ドライバーのイザベル・ガルミッシュは、最後のパワーステージで冷静さを保ち、セバスチャン・オジェと新しいコ・ドライバーのベンジャミン・ベイラスを見送り、10.5秒差で8回目のモンテカル優勝となった。47歳331日での勝利は、これまでビヨルン・ワルデガルドが持っていた46歳115日の記録を大きく更新した。

    今回の勝利はセバスチャン・ローブの80回目であり、2018年にシトロエンでラリー・スペインを制して以来、M-Sportにとっては同シーズンのラリーGB以来となる勝利となった。また、この勝利は1997年のモンテカルロでスバルのファブリッツィア・ポンスがピエロ・リアッティと勝利して以来、女性のコ・ドライバーの勝利となった。

    2022年 WRC ラリー・モンテカルロ 結果

  • WRC:トヨタ 2022年 第1戦 ラリー・モンテカルロ 3日目レポート

    WRC:トヨタ 2022年 第1戦 ラリー・モンテカルロ 3日目レポート

    1月22日(土)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技3日目デイ3がモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ組(GR YARIS Rally1 1号車)が総合1位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合4位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合26位につけた。

    ラリー・モンテカルロのデイ3は、モナコのサービスパークを起点に、デイ2よりもさらに遠く西北に離れたフランスの山岳地帯で、5本合計92.46kmのステージが行なわれた。金曜日も好天に恵まれ、路面は大部分がドライコンディションだったが、ディーニュ=レ=バン近くの山岳地帯で行なわれたSS11/13「サン・ジュニエ/トア-ル」は、一部に積雪と凍結区間があった。このステージは昔から「システロン」という地名で呼ばれていた、ラリー・モンテカルロの名物ですが、今大会ではその短縮ステージとなった。

    デイ2で総合2位につけたオジエは、SS10でベストタイムを記録。ライバルと同タイムで首位に立った。続く、積雪区間があるSS11でもオジエはベストタイムを刻み、単独首位に。SS11の再走ステージであるSS13には、首位を争うライバルと同じ4本のソフトタイヤを履いて臨んだが、16.1秒速い2番手タイムで走破し、総合2位のライバルとの差を21.1秒に拡げてデイ3を締めくくった。

    総合3位でデイ3に臨んだエバンスは、オープニングのSS9で今大会初のベストタイムを記録。続くSS10でも2番手タイムを刻むなど非常に好調だった。SS11でも滑りやすい積雪区間を非常に速いペースでクリアしたが、その後下りのハイスピードセクションでコースオフ。観客のサポートを得るなどして何とかステージに復帰したが、約20分のタイムロスにより、総合3位から総合26位に大きく順位を落として一日を終えた。

    デイ2で復調のきっかけを掴んだロバンペラは、その後サービスでセッティングをさらに変更した。その結果、デイ3ではクルマに対する自信が深まり本来の速さを発揮。オープニングから2、3番手タイムで走り続け、一日の最後の2ステージでは連続ベストタイムを記録し、前日の総合9位から、総合3位と37.8秒差の総合4位に順位を上げた。なお、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、SS12終了時点で総合5位につけていたが、SS13の凍結したコーナーでスライドして側溝にはまってしまい、総合13位に順位を下げた。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    今日はGR YARIS Rally1がその素晴らしいパフォーマンスを発揮しました。ドライバーたちはクルマにかなり慣れてきて、限界までプッシュできるようになってきたと思います。システロンのステージはトリッキーなコンディションでしたが、セブはその2本目で素晴らしい走りをし、最終日に向けて大きな差を築きました。また、ラリー序盤は苦労していたカッレも、今日は2本のステージ優勝という素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたので、非常に励まされる一日でした。エルフィンは、小さなミスが大きなタイムロスに繋がってしまいました。ステージの最も難しい区間では素晴らしい走りをしていただけに残念です。明日も最後までリードが保たれることを期待していますが、もしそうなれば、とても良いシーズンのスタートになるでしょう。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
    私達にとっては良い一日となり、昨日よりもポジティブに前進することができましたし、クルマのフィーリングも全体的に良好でした。朝の1本目はハイブリッドシステムを自分の思い通りに使えませんでしたが、誰にとっても新しいシステムなので、ドライビングをうまく適応させるようにしました。最後のステージでは少しクレイジーなタイヤ選択をしましたが、なんとか差を拡げることができました。首位を争うセバスチャン(ローブ)とは最初からずっと接戦が続いていましたし、彼のことは前から良く知っているので、きっと何かやってくるだろうと予想していました。あのような路面コンディションに対してはベストな選択ではなかったと思いますが、自分としてはセバスチャンと同じタイヤで正面から戦い、どちらが速いのかを確かめたかったのです。積雪区間は少し難しかったですが、ドライの路面ではとてもフィーリングが良く、良い走りができました。ただし、明日はまだ長い距離が残っていますし、トリッキーなコンディションになる可能性もあります。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    今日起きたことについては、もちろん悔しい気持ちでいっぱいです。午前中はそれまで、全体的に上手く走れていましたし、SS11も途中までは順調でした。しかし、ステージの難所を抜けた後、トリッキーな右コーナーでミスをしてしまいました。ペースノートには情報を記していたのですが、気がついた時にはブレーキをかけるタイミングが遅れていました。クルマは脱出が難しい場所で止まってしまったので、助けようとしてくれたファンの皆さんにはとても感謝しています。その後、ステージに戻ることはできましたが、かなり大きくタイムロスしてしまいました。明日のパワーステージでポイントを獲得するために、あまりリスクを冒したくなかったので、午後は少し長く感じられました。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    昨日からクルマをかなり大きく変え、自分のドライビングスタイルに合ったバランスになったので、とても運転しやすくなりました。セッティングをいろいろ工夫し、小さなステップを積み重ねてきたことがようやく実を結びました。2本のステージでベストタイムを出せたのは本当に良かったですし、特に最終ステージは最高でした。ラリー序盤は自分のタイムを見るのが正直辛かったですが、今は楽しんで運転できるようになりました。大きくステップアップすることができて嬉しいですし、この後はさらに何ができるのかを考えたいと思います。クルマにポジティブなフィーリングを感じられるようになると、それが自信に繋がり、全てがイージーになっていくものです。

    ラリー・モンテカルロ デイ3の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ (トヨタ GR YARIS Rally1) 2h19m43.1s
    2 セバスチャン・ローブ/イザベル・ガルミッシュ (フォード PUMA Rally1) +21.1s
    3 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (フォード PUMA Rally1) +1m26.0s
    4 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m03.8s
    5 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード PUMA Rally1) +6m33.8s
    6 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒュンダイ i20 N Rally1) +7m44.1s
    7 アンドレアス・ミケルセン/トシュテン・エリクソン (シュコダ・ファビア rally2 evo) +9m37.2s
    8 エリック・カイス/ペトル・テシンスキー (フォード フィエスタ Rally2) +9m59.6s
    9 グレゴワール・ミュンスター/ルイス・ロカ (ヒュンダイ i20 N Rally2) +10m44.1s
    10 ヨアン・ロッセル/ベンジャミン・ブルード (シトロエン C3 Rally2) +11m14.2s
    26 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +20m39.3s

    明日のステージ情報
    競技最終日となる1月23日(日)のデイ4は、モナコを起点に、デイ2のエリアと一部重なるフランスの山岳地帯で、2本のステージを各2回走行する。SS14/16「ラ・ペンヌ/コロング」は新たに構成されたステージで、SS15/17「ブリアンソネ/アントルヴォー」は、今大会で唯一、昨年と完全に同じルートを走行するステージとなる。なお、最終のSS16は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4本のステージの合計距離は67.26km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は298.41kmとなる。

  • WRC:トヨタ 2022年 第1戦 ラリー・モンテカルロ 2日目レポート

    WRC:トヨタ 2022年 第1戦 ラリー・モンテカルロ 2日目レポート

    1月21日(金)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロの競技2日目デイ2がモナコを起点に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ組(GR YARIS Rally1 1号車)が総合2位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合9位につけた。

    前日、2本のナイトステージで始まったラリー・モンテカルロは、モナコ西北に広がるフランスの山岳地帯で、デイ2として6本のステージを走行。その合計距離は97.86kmと、4日間で最長だった。前日に続き、金曜日も美しい青空の下での戦いとなり、ターマック(舗装路)ステージの路面は全体的にドライコンディションだったが、一部には湿った路面もあり、気温が低い早朝や夕方のステージでは凍結している区間もあった。

    デイ1に続き、出走順1番手でステージに臨んだオジエは、オープニングステージのSS3で2番手タイムと良いスタートを切ったが、続く2本のステージでは路面が滑りやすく、特にSS5ではやや慎重な走りとなったことでタイムが伸びず。総合3位に順位を下げた。しかし、午後の再走ステージでは本来の調子を取り戻し、2ステージ連続で2番手タイムを刻み、SS7でエバンスを抜き総合2位にポジションアップ。1日の最後のSS8ではベストタイムを記録し、首位との差を9.9秒まで縮めて一日を終えた。

    デイ1でオジエと11.2秒差の総合3位につけたエバンスは、デイ2でも安定した走りを続け、SS5でオジエを抜き総合2位に順位を上げた。1日の最後の2本のステージではタイムが伸びず総合3位に順位を下げたが、それでもオジエと12.1秒差につけている。また、デイ1で総合12位とやや苦しい出だしとなったロバンペラは、ステージを重ねる中でペースが改善し、総合9位まで順位を挽回。ロバンペラと36.9秒差の総合8位には、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の、勝田貴元がつけている。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    GR YARIS Rally1で臨んだ初めての本格的な一日は、全体的に良かったといえます。各チームのクルマのレベルはかなり拮抗しており、あるコンディションでは我々のクルマが速く、別のコンディションでは他のクルマが速かったと思いますが、このような初期段階では大幅に改善することができます。ふたりのセバスチャンによる首位争いは大接戦となり非常にエキサイティングですが、彼らの戦いはきっと最後まで続くことでしょう。エルフィンも表彰台に立てる位置につけ、ここまで良い仕事をしています。また、貴元とカッレもクルマに対する自信を深め、大きく前進しました。明日もきっと、エキサイティングな一日になると思います。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
    午前中の1本のステージを除けば、いい一日だったと思います。凍った路面を一番最初に走行するのは、決して簡単ではありませんでした。もう少しリスクを冒すこともできたと思いますが、あのステージで限界を見極めるのは容易ではありませんでした。午後はベストを尽くして走りましたが、あれ以上速く走ることは難しかったと思います。まだすべてが新しいので、もちろん改善の余地はあります。明日に向けては、もう少しスピードを高められるようにセッティングを調整するつもりです。とはいえ、今晩も優勝を争える位置につけているのはポジティブなことだといえます。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    決して悪くはなかったのですが、特別良い一日でもありませんでした。最後のステージで大幅にタイムを失ってしまったのは、残念でした。ところどころで、少し注意深く走り過ぎていたとは思いますが、これほど大きくタイムロスするとは予想していませんでした。一日を通してコンディションは変わりやすく、再走ステージはまだ安定していましたが、それでも路面の変化を見極めるのは簡単ではありませんでした。クルマについては何も問題なく全て順調ですので、良い仕事をしたチームを称賛したいと思います。このような新しいクルマを準備するのは大変だったでしょうし、こうして一日を走り切れたのは素晴らしいことです。この調子を保ちつつ、明日何ができるかを考えたいと思います。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    私にとって、今日は大きな学びの一日でした。この新しいクルマは、これまで自分が乗ってきたものとは全く違うので、クルマを自分のドライビングスタイルに近づけるためにバランスを調整し、自分自身のドライビングもクルマに適応させようとしています。午前中は厳しい状況でしたが、タイヤフィッティングゾーンではいくつか大きな変更を施すことができ、それによってクルマは良くなりました。今日一日だけで何度もステップを踏み、どんどん良くなっていったので、明日もさらに何かできるように頑張ります。

    ラリー・モンテカルロ デイ2の結果
    1 セバスチャン・ローブ/イザベル・ガルミッシュ (フォード PUMA Rally1) 1h22m49.0s
    2 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ (トヨタ GR YARIS Rally1) +9.9s
    3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +22.0s
    4 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒュンダイ i20 N Rally1) +47.8s
    5 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20 N Rally1) +56.7s
    6 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (フォード PUMA Rally1) +59.2s
    7 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード PUMA Rally1) +1m08.4s
    8 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m35.9s
    9 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +2m12.8s
    10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (ヒュンダイ i20 N Rally1) +2m22.9s

    明日のステージ情報
    競技3日目となる1月22日(土)のデイ3は、モナコを起点に、デイ2よりもさらに遠く西に離れたフランスの山岳地帯で合計5本のステージを走る。オープニングのSS9は1回のみの走行となり、その後ディーニュ=レ=バン周辺の山岳地帯で2本のステージを各2回走る。デイ2に続き、デイ3も昼のフルサービスは設定されず、タイヤフィッティングゾーンでの作業のみ許される。また、SS11とその再走ステージであるSS13「サン・ジュニエ/トア-ル」は、一部区間に積雪があるため、タイヤ選択も重要な要素となる。5本のSSの合計距離は92.46km、リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は592.85kmとなる。

  • WRC:トヨタ 2022年 第1戦 ラリー・モンテカルロ 1日目 レポート

    WRC:トヨタ 2022年 第1戦 ラリー・モンテカルロ 1日目 レポート

    1月20日(木)、2022年FIA世界ラリー選手権(WRC)第1戦ラリー・モンテカルロがモナコで開幕。フランス南部の山岳地帯で2本のターマック(舗装路)ステージが行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ組(GR YARIS Rally1 1号車)が総合1位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位に、カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(69号車)が総合12位につけた。

    木曜日は、午前中にモナコの北側に広がるフランスの山岳ステージでシェイクダウンが行われ、新規定ハイブリッドラリーカーのRally1車両が初走行。ラリー・モンテカルロで通算8回の優勝経験を持つオジエが、ワールドチャンピオンの証であるカーナンバー1のGR YARIS Rally1でベストタイムを記録した。夕方にはモナコのカジノ前でセレモニアルスタートが行われ、開催90回目を迎えたラリー・モンテカルロが華々しく開幕。その後、選手たちは山岳地帯に向かい、2本のナイトステージに挑んだ。

    戦いの舞台となるフランス南部の山岳地帯はここしばらく天気が良く、気温も10度前後とこの時期としてはとても暖かい日が続き、木曜日も好天に恵まれた。全長15.20kmのSS1は、全体的にはドライコンディションながら、昼間は少し湿っていた一部路面が気温の低下により凍結し、非常にトリッキーなコンディションとなった。そのSS1で、1番手スタートのオジエは2番手タイムのライバルに5.4秒差をつけるベストタイムを記録。有名なチュリニ峠を通過する23.25kmのSS2はドライコンディションが保たれ、オジエが2ステージ連続でベストタイムをマークし、新時代を迎えたWRCの初日を首位で走り切った。

    エバンスは、2本のステージをいずれも3番手タイムで走行し、首位オジエと11.2秒差の総合3位に。ロバンペラは、SS1でのスピンによりタイムを失い、総合12位で初日を終えた。また、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team Next GenerationからGR YARIS Rally1で出場の勝田貴元は、総合9位につけている。

    ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
    首位に立ち、トップ3に2台が入ったことを喜びたいと思います。今晩、ステージをスタートするまで自分たちがどの位置にいるのかよくわかりませんでしたが、まずはパフォーマンスが高いレベルにあることが証明されたので良かったです。また、激しい競争と、素晴らしい戦いが続いていることは、ラリーにとって良いことだと思います。カッレにとっては難しいスタートになり、序盤にスピンを喫してしまいました。自信を持ち切れない状態で暗闇のステージに臨むのがどんなに難しいことなのか、私にはわかります。明日、明るい時に走ればきっと状況は良くなるはずです。

    セバスチャン・オジエ (GR YARIS Rally1 1号車)
    正直なところ、クルマのフィーリングはあまり良くなかったので、最初のステージで最速だったことに少し驚きましたが、タイムは良かったので文句はありません。続く2本目のステージでは、クルマのフィーリングが少し良くなりました。クルマは昨年までとかなり大きく違い、今は誰もが適応しようとしている段階ですし、改善可能な要素も多くあります。タイムはライバルとかなり接近していますし、このクルマでの初戦にも関わらず、すでに激しく、エキサイティングな戦いになっていると思います。

    エルフィン・エバンス (GR YARIS Rally1 33号車)
    今晩のステージ、とくにSS1の走りは自分ではあまり良いと思えなかったのですが、良い順位でモナコに戻ってくることができたので嬉しく思います。テストではあまり良い感触を得られていなかったのですが、ラリー本番では予想よりも少しフィーリングが良くなっていました。とはいえ、まだ完全ではないので簡単ではありません。全体的に、もう少し上手く走れたと思うので満足していません。新しいクルマで初めて走るステージが暗闇の中だったため、他のことに気を取られてしまい、なかなか運転に集中できませんでした。非常に多くのことが起きているので、明日に向けてやるべきことはたくさんあります。

    カッレ・ロバンペラ (GR YARIS Rally1 69号車)
    今晩はかなり難しい戦いになるのではないかと予想していましたが、残念ながらその通りになってしまいました。朝のシェイクダウンからクルマのバランスはあまり良くなく、快適に感じられませんでした。そして、最初のステージでは小さなスピンを喫し、ギヤをリバースに入れなくてはなりませんでした。タイム差はかなりついてしまいましたが、常にクルマを良くしようとしているので、今晩のサービスでセットアップをどのように改善できるか試してみるつもりですし、ドライビング面でも改善を図りたいと思います。

    ラリー・モンテカルロ デイ1の結果
    1 セバスチャン・オジエ/ベンジャミン・ヴェイラ (トヨタ GR YARIS Rally1) 25m48.4s
    2 セバスチャン・ローブ/イザベル・ガルミッシュ (フォード PUMA Rally1) +6.7s
    3 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ GR YARIS Rally1) +11.2s
    4 アドリアン・フォルモ−/アレクサンドレ・コリア (フォード PUMA Rally1) +17.9s
    5 ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン (フォード PUMA Rally1) +21.9s
    6 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒュンダイ i20 N Rally1) +28.5s
    7 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (フォード PUMA Rally1) +29.2s
    8 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20 N Rally1) +41.1s
    9 勝田 貴元/アーロン・ジョンストン (トヨタ GR YARIS Rally1) +48.2s
    10 オリバー・ソルベルグ/エリオット・エドモンドソン (ヒュンダイ i20 N Rally1) +58.8s
    12 カッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン (トヨタ GR YARIS Rally1) +1m08.8s

    明日のステージ情報
    競技2日目となる1月21日(金)のデイ2は、サービスパーク西北のフランス山岳地帯で3本のステージを各2回走行する。デイ2は日中のフルサービスが設定されず、朝モナコでサービスを受けた選手は、3本のステージが終了した後、ピュジェ-テニエのタイヤフィッティングゾーンでのタイヤ交換のみで、3本の再走ステージを走行する。3本のステージのうち、アントルヴォーへと向かう3本目のステージ(SS5/8)は近年よく使われているが、最初の2本のステージに関しては2006年以来の走行となる。6本のSSの合計距離は97.86kmと4日間で最長。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は472.69kmとなる。