カテゴリー: WEC (FIA世界耐久選手権)

  • 豊田章男社長、ル・マン24時間レースとラリー・トルコ優勝にコメント

    豊田章男社長、ル・マン24時間レースとラリー・トルコ優勝にコメント

    トヨタ自動車の豊田章男社長が、WEC 第7戦 ル・マン24時間レースならびにWRC 第5戦 ラリー・トルコの優勝に対するコメントを発表した。

    今週末、トヨタは、ル・マン24時間レース、そして、WRCラリー・トルコという2つの国際的なレースで優勝を収めた。それでも、「まだまだドライバーの気持ちに応えるクルマづくりが出来ていないことを、今回も痛感しています」と豊田章男社長は語る。

    豊田章男社長のコメント
    2020年のル・マン24時間耐久レースを勝利することができました。
    そして、同じ週末にWRCラリー・トルコでも勝利することができました。

    ブレンドン、セバスチャン、一貴!
    TS050 HYBRIDで戦う最後の24時間レースで、他のどのクルマよりも長い距離を走らせてくれて本当にありがとう。

    エルフィン、スコット!
    厳しいトルコの道を他のどのクルマよりも速く駆け抜けてくれて本当にありがとう。

    今年は、どちらの現地にも行けず、みんなと一緒に戦うことができず残念です。
    ル・マンのみんなとは一緒に表彰台に上がる約束を、また果たすことができませんでした。(心の中ではル・マンとトルコの両方にいき一緒に表彰台に上っていましたが…)

    ル・マンもトルコも無観客でしたが、私のように中継を通じて、世界各国から多くファンがこのレースを見守ってくれていたと思います。応援いただいたファンの皆さまにも感謝申しあげます。ありがとうございました。

    ル・マンは、今年で3連覇を達成することができました。多くのファンの皆様の声援、多くのスポンサーパートナー様の支え、そして多くのスタッフの努力で成し得た3連覇です。大きなトロフィーも自分たちの手にすることができて、とても嬉しく思っています。
    しかし、それ以上に大きな悔しさを感じているというのが正直な気持ちでもあります。

    勝利した8号車もノートラブルで走り切れた訳ではありません。レース前半にブレーキトラブルでピットインを余儀なくされ、一時は順位を落としてしまいました。

    7号車のマイク、ホセ、可夢偉の3人には、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
    可夢偉は「忘れ物を取りに行ってくる」と言って、この決勝に向かっていきました。
    ここ数年の彼のル・マンを見ていれば、そんな気持ちでいることも、よく分かります。マイクもホセも、きっと同じ気持ちだったのだろうと思います。

    可夢偉は決勝前、私に「このプレッシャーを楽しんで、クルマ、メカニック、エンジニアを信じて、しっかり24時間走り抜けます」とメッセージを送ってくれました。

    しかし、クルマを信じてくれていたのに、我々は彼のクルマにトラブルを発生させてしまいました。そのせいで、また彼らは忘れ物を受け取ることができませんでした。本当に申し訳なく思います。

    トルコでもエンジントラブルによって上位を走っていたオジエのクルマをラリー途中で止めてしまいました。

    我々トヨタは、WRCでチャンピオンを獲ったり、ル・マンでも3回勝つことができるようになりました。しかし、まだまだドライバーの気持ちに応えるクルマづくりが出来ていないことを、今回も痛感しています。

    ドライバー達が不安なく、もっと気持ちよく、ゴールに向けて走っていけるクルマを作っていけるよう、我々は “もっといいクルマづくりの戦い”を、これからも続けてまいります。

    皆様、引き続き、応援いただければ幸いです。これからもよろしくお願いいたします。

  • ル・マン24時間レース 12時間経過:トヨタ7号車が首位、8号車が2位

    ル・マン24時間レース 12時間経過:トヨタ7号車が首位、8号車が2位

    ル・マン24時間レースはスタートから12時間が経過。現地時間午後2時半、暗闇に包まれたサルト・サーキットで折り返しを迎えた。TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは1-2位のポジションを守って走り続けている。

    12時間経過時点で首位に立っているのは、ポールポジションからスタートしたマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスのTS050 HYBRID 7号車。2位には1周の差をつけている。

    一方、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーのTS050 HYBRID 8号車は、7号車がセーフティカー走行時にピットインしたことでタイムロスしたため、レースが4分の1の時点で首位に立ったが、7時間を経過したところで技術的なトラブルに見舞われ、ポジションダウンを余儀なくされた。

    ブレーキ温度上昇のトラブルに見舞われていた8号車は、ドライバー交代のたびに対応作業を行い、若干のタイムロスを強いられていたが、LMP2車両のアクシデントによりセーフティカー走行が長くなったタイミングで、チームは車両右前部にある冷却ダクトシステムを完全に交換することを決めた。これにより8号車は10分間のピットインを強いられ、中嶋は3位でレースに復帰した。

    セーフティカーの先導により全車がスロー走行していたこともあり、8号車のロスは1周で済み、再スタートが切られるとまもなく、中嶋は前を行く2位のレベリオン1号車にプレッシャーをかけ、オーバーテイク。再びTOYOTA GAZOO Racingの1-2体制とした。

    その間、首位を行く7号車のロペスは、多くのアクシデントによるスローゾーンやコース上の混雑、そして8時間目にも短いセーフティカーランが発生する状況など、混雑の中リスクを追うことなく首位を堅守。

    2台のTS050 HYBRIDは着実なペースで周回を重ね、レーススタートを担当し、2度目のスティントとなるコンウェイとブエミが再びコクピットへ。深夜のサルト・サーキットで、後続との差をさらに拡げていきました。

    レースが折り返しとなる12時間を経過した時点で、首位を行く7号車は小林がドライブ。ブエミの7号車が1周遅れでこれを追い、レベリオン1号車はさらに1周差となっている。

    TS050 HYBRID 7号車 (マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス):
    12時間経過時順位 : 1位, 191周

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):
    自分のスティントは上手くいきました。スローゾーンとセーフティカーにより若干の浮き沈みがありましたが満足しています。セーフティカー中に冷えたタイヤで走るのは簡単ではありませんでしたが、TS050 HYBRIDは運転しやすかったです。また一時8号車に先行されましたが、彼らは修理のために時間をロスしました。自分たちにはその問題は出ていないし、現在十分なリードを保っています。しかしながらレースは何が起こるかわかりません。リスクを取らずゴールを目指します。

    TS050 HYBRID 8号車 (セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー):
    12時間経過時順位 : 2位 (トップと1周差), 190周

    中嶋一貴(8号車):
    レースの序盤はブレーキ冷却の問題を抱えていました。自分のドライブ中、セーフティカー導入時に部品を代える決断をしました。1ラップ分失いましたが最小限のダメージで済んだと思います。また夜間の運転は簡単ではなく、セーフティカー導入時はタイヤ内圧を保つのに苦労します。冷静さを保ちながら自分の運転に集中しています。7号車に対して1ラップ遅れていますが、我々のペースは戻っています。最後まで集中し出来る限りの事をします。

    WEC第7戦 ル・マン24時間 12時間経過時順位(LMP1クラス)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 トップとの差
    1 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    191
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    中嶋一貴
    ブレンドン・ハートレー
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    190 1 Lap
    3 1 ブルーノ・セナ
    グスタボ・メネゼス
    ノルマン・ナト
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    189 2 Laps
    4 3 ロマン・デュマ
    ルイ・デレトラズ
    ナタナエル・ベルトン
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    188 3 Laps
    R 4 オリバー・ウェッブ
    トム・ディルマン
    ブルーノ・スペングラー
    バイコレス・レーシング・チーム/
    エンソ・CLM P1/01・ギブソン
    97
  • トヨタが開発中のGR Super Sportがサルト・サーキットで初走行を披露

    トヨタが開発中のGR Super Sportがサルト・サーキットで初走行を披露

    第88回ル・マン24時間レースの決勝を前に、TOYOTA GAZOO Racingは、開発中のハイパーカー、GR Super Sport(仮称)でサルト・サーキットを走行し、その様子を公開した。

    今回走行したのは、2018年・2019年にル・マン総合優勝を果たしたTS050 HYBRIDをベースにしたロードカー、GR Super Sport(仮称)の開発中のモデル。

    特別にオープン仕様にカスタマイズし、GRのカモフラージュ柄が施された車両に、かつてトヨタのWECドライバーとして活躍したアレックス・ブルツと村田チーム代表が乗り込み、デモンストレーションラップと決勝スタート前のトロフィー返還を行った。

    トロフィー返還セレモニー終了後には、ル・マン24時間レース3連覇に向けて2台のTS050 HYBRIDの挑戦が始まった。TS050 HYBRIDは2016年のデビューから、優勝を達成するだけでなく、最速ラップタイム更新や現時点でのコースレコードの樹立など、ル・マンで数々の歴史を作ってきた。この過程で得た知見はすべて、開発中のハイパーカーGR Super Sport(仮称)の開発に活かされており、まさにル・マン直系の市販車と言える。

    GR Super Sport(仮称)は、モータースポーツを通じてもっといいクルマづくりに取り組むTOYOTA GAZOO Racingの理念を具現化したクルマ。そして、TGRのレース活動とGR商品の非常に密接な関係を示す象徴でもある。

    アレックス・ブルツ:
    GR Super Sport(仮称)の開発中のモデルを初めて公の場で、しかもこのクルマとつながりの深いル・マンのようなサーキットでドライブすることができてとても光栄です。GR Super Sport(仮称)はここル・マンで生まれたクルマなので、ホームに戻ったように感じます。今回このクルマを運転するのは私にとって初めてで、さらに1周では限界まで性能を発揮させるチャンスはありませんでしたが、GR Super Sport(仮称)がすでに高いパフォーマンスとポテンシャルを持っていることが感じられました。運転中は、特に四輪駆動とハイブリッドシステムにTS050 HYBRIDとの類似性を感じました。エンジニアたちは、「それはこのクルマの本当のパフォーマンスのほんの一部だ」と言っていたので、近い将来、またこのクルマをドライブできる日がとても楽しみです。

    GR Super Sport(仮称)

  • 2020年 ル・マン24時間レース:無料Webライブ配信

    2020年 ル・マン24時間レース:無料Webライブ配信

    2020年のル・マン24時間レースの決勝レースが9月19日(土)にスタートが切られた。

    前日には第88回ル・マン24時間レースのスターティンググリッドを決定する「ハイパーポール」が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉がポールポジションを獲得。TOYOTA GAZOO Racingは、4年連続でのポールポジションを獲得し、3年連続優勝を目指す。

    スタート前のセレモニーでは、昨年の覇者であるTOYOTA GAZOO RacingがGRスーパースポーツのカスタマイズされた開発モデルでデモ走行を実施、トロフィーを返還。再びこのトロフィーを手にするべく24時間の長い戦いに臨む。

  • トヨタ、小林可夢偉のTS050 HYBRID 7号車がポールポジション獲得

    トヨタ、小林可夢偉のTS050 HYBRID 7号車がポールポジション獲得

    9月18日(金)、フランス・ル・マンのサルト・サーキットで、第88回ル・マン24時間レースのスターティンググリッドを決定する「ハイパーポール」が行われ、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉がポールポジションを獲得。TOYOTA GAZOO Racingは、4年連続でのポールポジションを獲得し、3年連続優勝を目指す。

    小林可夢偉がアタックを担当したTS050 HYBRID 7号車は、2番手のレベリオン1号車に0.555秒差をつける3分15秒267をマークし、自身3度目となるポールポジションを獲得。マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスと共にル・マン初勝利を目指す。

    TS050 HYBRID 8号車は中嶋一貴がアタックを担当し、僅差での争いの中、ポールポジションから1.382秒差の3番手となり、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーと共に24時間レースに挑む。

    ポールポジションは、今回初めてとなるハイパーポール方式で競われまた。前日17日(木)の予選で各クラストップ6につけた車両が、30分間のセッションでポールポジション獲得を目指し熾烈なアタックを繰り広げた。通常の予選よりもコース上を走る車両の台数が減ることで、ドライバーにとってはクリアなアタックラップのチャンスが増えることとなった。

    昼前のル・マンは好天に恵まれ、気温23度というコンディションの中で、2台のTS050 HYBRIDが先陣を切ってアタックへと向かった。小林可夢偉にとっては、2017年に自身が記録し、未だ破られていない3分14秒791というコースレコードタイムへの挑戦でもあった。計測1周目でマークしたタイムを一旦レベリオンに上回られるも、小林可夢偉はさらにタイムを更新しトップ奪還。そして、セッション終盤にはタイヤを交換して再アタックへ向かい、自身のコースレコード更新へ向けタイムを縮めていったが、僅かにコースをはみ出し、アタックを諦めることとなった。

    それでも、平均時速251.2km/hというアタックラップタイムは、驚くべき記録であり、彼にとっては2017年と2019年に続く3度目のポールポジション獲得となる。来季からハイパーカーベースへとル・マンのトップカテゴリーが替わるため、この1000馬力を誇る4輪駆動レースカーであるTS050 HYBRIDは、現行LMP1車両として最後のル・マン24時間レースをポールポジションからスタートすることとなる。

    7号車のドライバーは、ポールポジション獲得により、タイトル争いにおいても1ポイントを追加することとなった。この結果ランキング首位の7号車は、2位の8号車に対し13ポイント差、そしてTOYOTA GAZOO Racingは、首位に立つチームタイトル争いで2位のレベリオンに43ポイント差とした。このル・マンの決勝を含め残り2戦で獲得できる最大ポイントは89ポイントになる。

    第88回ル・マン24時間レースは、明日19日(土)の現地時間午後2時30分(日本時間午後9時30分)、59台の車両によってスタートが切られる。

    TS050 HYBRID 7号車 (マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス):
    公式練習3回目 : 2番手 (3分19秒638), 51周
    公式練習4回目 : 2番手 (3分21秒630), 15周
    ハイパーポール : 1番手 (3分15秒267), 7周

    小林可夢偉(7号車):
    またポールポジションを獲得できて本当に嬉しいです。チームが素晴らしい準備してくれたおかげです。このハイパーポールでは、2度アタックのチャンスがあり、最初のアタックではやや安全にタイムを出しに行きました。2度目のアタックでは限界までプッシュし、途中までは非常に良いタイムで、私自身のコースレコードに迫れたのですが、コースを少し外れてアタックを断念しました。記録更新のチャンスだっただけにタイム抹消は残念です。練習走行でのレースペースは良かったので、後は24時間レースを戦うだけです。ここまで本当にハードに頑張ってきたので、決勝レースでベストを尽くします。

    TS050 HYBRID 8号車 (セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー):
    公式練習3回目 : 4番手 (3分20秒673), 50周
    公式練習4回目 : 4番手 (3分22秒525), 13周
    ハイパーポール : 3番手 (3分16秒649), 9周

    中嶋一貴(8号車):
    ポールポジションを獲得した7号車に祝福を送ります。可夢偉のタイムは素晴らしかったですし、最後のアタックではさらに速いタイムを出せたかも知れません。我々にとっては困難なハイパーポールでした。公式練習3回目からやや苦戦しており、簡単なセッションではありませんでした。TS050 HYBRIDの感触はとても良かったので、ラップタイム向上のために色々試しましたが、最前列獲得には届きませんでした。ただ、予選はあくまで予選で、大事なのは24時間後のレース結果だということは分かっています。決勝レースで自分たちの力を最大限に発揮すべく、最善の方法で準備を進めます。

    WEC第7戦 ル・マン24時間 ハイパーポール結果(LMP1クラス)

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 周回 ベストタイム
    1 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    7 3:15.267
    2 1 ブルーノ・セナ
    グスタボ・メネゼス
    ノルマン・ナト
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    3 3:15.822
    3 8 セバスチャン・ブエミ
    中嶋一貴
    ブレンドン・ハートレー
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    9 3:16.649
    4 3 ロマン・デュマ
    ルイ・デレトラズ
    ナタナエル・ベルトン
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    6 3:18.330
    5 4 オリバー・ウェッブ
    トム・ディルマン
    ブルーノ・スペングラー
    バイコレス・レーシング・チーム/
    エンソ・CLM P1/01・ギブソン
    8 3:23.043
  • トヨタ、初日の予選を1-2で終え、明日の「ハイパーポール」へ

    トヨタ、初日の予選を1-2で終え、明日の「ハイパーポール」へ

    9月17日(木)、88回目を迎えるFIA世界耐久選手権(WEC)第7戦、ル・マン24時間レースが幕を開けた。TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、伝統のル・マンでの3連覇へ向け、初日の予選で最速タイムをマークするなど順調なスタートを切った。

    走行初日となったこの日は、午前10時からの2回の練習走行に続き、明日金曜日に行われ決勝のスターティンググリッドを決定する「ハイパーポール」への進出権を賭けた予選が行われる忙しい一日となった。

    「ハイパーポール」には今日の予選での各クラス上位6台が進出。TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、LMP1クラスを争う3台のライバルとともに「ハイパーポール」を争い、4年連続でのポールポジション獲得を目指す。

    現在のWECポイントリーダーであるマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスがドライブするTS050 HYBRID 7号車がこの予選で3分17秒089という最速タイムをマーク。2018年、2019年のル・マン覇者であるセバスチャン・ブエミと中嶋一貴、加えてブレンドン・ハートレーが組むTS050 HYBRID 8号車は、1周13.626kmのラップタイムで、チームメイトから0.247秒遅れの2番手につけた。

    現状を鑑みて、今年のル・マン24時間レースは、多くの変更を余儀なくされた。通常であればレースの2週間前に行われてきたテストデーは実施されず、レースカーがサルト・サーキットを走るのは昨年6月のレース以来となる。

    最新のローダウンフォース仕様TS050 HYBRIDでル・マンを走るのは初めての機会となる。TOYOTA GAZOO Racingは朝からの公式練習など、合計で約11時間にわたる走行セッションをフルに活用し、週末のレースへの準備を整える。

    午前10時からの3時間にわたる公式練習セッションで、最初にル・マンのコースへと出たのはブエミだった。チームはこの時間を使って、ローダウンフォース仕様の空力特性を分析し、長く、高速なミュルサンヌストレートと、ポルシェコーナーなどでのダウンフォースの妥協点を見出すべくセットアップの最適化作業を続けた。

    それぞれの走行セッションの間に設けられたインターバルが短く、ドライバーやチームメンバーは、ミスやトラブルの許されないプレッシャーとも戦わなくてはならなかった。彼らのハードワークにより、公式練習1回目は大きな問題なく終わり、中嶋が8号車でマークした3分21秒656が最速タイム。そして7号車の小林が0.334秒差のタイムで2番手となった。

    60分間のインターバルを経て、再開された3時間の公式練習2回目では、チームは更なるセットアップを進め、タイヤパフォーマンスの分析や、メカニカル及びハイブリッドのセッティングを続けた。このセッションはLMP2車両のアクシデントにより2度の赤旗中断を余儀なくされたが、再び8号車がブエミによりトップタイムをマーク。7号車はコンウェイが0.892秒差の2番手で続いた。

    3時間ずつ2回の練習走行セッションで、2台の合計127周、1730kmを走破したチームは、気温が29度に達する暑い一日となる中、予選へ向けた準備を進めた。

    ル・マンで2017年にコースレコードを記録している小林と、2度のポールポジションを獲得している中嶋が、7号車と8号車でまず予選のアタックを開始。セクター1とセクター2では中嶋が最速のペースでしたが、セクター3で逆転した小林がトップタイムをマーク。

    その後、全てのドライバーが予選セッション中に走行しましたが、新品タイヤと少な目の燃料で最初にアタックした小林と中嶋のタイムは更新できず、予選は7号車がトップ、8号車が2番手で、そこから4.262秒遅れのレベリオン1号車が3番手で続いている。

    今日木曜日の24時間レースへ向けた準備はまだ終わらず、この後4時間にわたる夜間走行セッションが控えている。そして、明日18日(金)は決勝のスターティンググリッドを決定する「ハイパーポール」が現地時間11時半から開始される。

    TS050 HYBRID 7号車 (マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス):
    公式練習1回目 : 2番手 (3分21秒990), 30周
    公式練習2回目 : 2番手 (3分20秒611), 32周
    公式予選 : 1番手 (3分17秒089), 12周

    小林可夢偉(7号車):
    路面コンディションを心配していましたが、周回を重ねるごとに良くなっていき、問題ありませんでした。ロングランでのセットアップにはとても満足していますし、さらにデータを収集して改良を続けるつもりですが、良い方向に進んでいると思います。TS050 HYBRIDの感触は良いですが、レースは24時間と長いので、快適に、着実に走り続けるための微調整が必要です。私の予選アタックラップは圧倒的に速くはなかったですが、トップに立つには十分でした。とはいえあの2017年のレコードタイムには届きませんでした。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    久しぶりにル・マンに戻れてとても嬉しいです。まるで家に帰ってきたようで、昨年のTS050 HYBRIDにそのまま乗り続けているような感覚です。今日は多くの空力セットアップを試し良い方向に向かっています。今の感触は非常にいいですが、もっとよくなるはずです。今日学んだことを最大限活用し土曜日のレースに備えます。可夢偉のトップタイムは良かったですが、勿論レースに向けて集中することがより重要です。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):
    ここに戻ってこられたことをとても嬉しく思っていますし、1年以上ぶりに最初の1周を走ったときは最高の気分でした。今日は考える時間も無いほど忙しい一日でしたが、チームが素晴らしい仕事をしてくれて、TS050 HYBRIDも速かったです。可夢偉とマイクもいつも通りよくやってくれました。まだバランス面の調整をしていて、さらに改良を続けます。明日のハイパーポールは今日の予選よりも重要で、それ以上に決勝レースが最大の目標ですが、今日の予選で7号車が最速だったのは良かったです。

    TS050 HYBRID 8号車 (セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー):
    公式練習1回目 : 1番手 (3分21秒656), 32周
    公式練習2回目 : 1番手 (3分19秒719), 33周
    公式予選 : 2番手 (3分17秒336), 13周

    中嶋一貴(8号車):
    今日は忙しい日でした。多くの走行時間が設けられ、セッション間の時間もあっと言う間に過ぎました。予選の前に計画していたことは全て出来、午前中に空力仕様の比較、午後には異なるセットアップを試しました。でもまだやることはたくさんあります。今日の結果から最も効率的なセットアップを見出さなければなりません。明日のハイパーポール・セッションに向けてさらに準備を進めます。

    セバスチャン・ブエミ(8号車):
    今日は全てがスムーズでした。レースに向けて重要な初日ですが、何の問題もありませんでした。トラックコンディションも想像していたより良くて空力セットアップの比較も出来ました。今年は時間が限られているので全てのラップが貴重です。一貴は良いラップタイムを出し、2台のTS050 HYBRIDが1-2を占めたのは良かったですが、これは明日のハイパーポールに向けたウォームアップに過ぎません。

    ブレンドン・ハートレー(8号車):
    ル・マンに戻って来られたのは大変嬉しいです。昨年はル・マンのテストデーでTS050 HYBRIDを少しだけ運転しましたが、ル・マンを走るために作られた車というのがわかりました。今日は多くの周回を重ね、本当に楽しかったです。チームのモチベーションも高く、準備も順調に進んでいるのでレースが楽しみでなりません。

  • トヨタ:WEC 第7戦 ル・マン24時間レース プレビュー

    トヨタ:WEC 第7戦 ル・マン24時間レース プレビュー

    TOYOTA GAZOO Racingは、9月19日(土)から20日(日)にかけて行われる、今回で88回目を迎えるフランスの伝統的なル・マン24時間レースに、さまざまな歴史を作ってきたTS050 HYBRIDと共に3連覇をかけて挑む。

    1000馬力、4輪駆動のTS050 HYBRIDは、デビューした2016年は残り2周というところで勝利を逃したが、2018年に初勝利を飾ると2019年も制し2連勝を挙げている。

    LMP1規定の終焉と共に今季限りで戦線から退くTS050 HYBRIDにとって、最後の挑戦となる今年のル・マン24時間レースで3連覇を達成し、優勝トロフィーを永久に保有する権利を得るのが目標となる。

    TS050 HYBRIDはトヨタに初めてのル・マン24時間レース優勝をもたらした車両であると共に、2017年に小林可夢偉がポールポジションを獲得したラップタイム(3:14.791)は、現行レイアウトのサルト・サーキットにおけるコースレコード。またTS050 HYBRIDは効率面で新たな基準を打ち立てた。

    TS050 HYBRIDはブレーキング時に発生するエネルギーの60%を回収し、ハイブリッド・ブーストとして加速時に利用する。このエネルギー総量は、24時間の合計で約3000MJに達し、初めてハイブリッド車両がル・マンを走った2012年に比べ150%増加している。同時に、燃料消費量は35%も少なくなったにもかかわらず、1周あたりのラップタイムは約10秒向上している。

    TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは、FIA世界耐久選手権(WEC)のチームタイトルをかけ、他の4台のLMP1を含む、60台の車両と共にグリッドに並び、24時間の戦いに臨む。

    今年のル・マン24時間レースは、全8戦で戦われる2019-2020年シーズンの第7戦として行われる。先月の第6戦スパ6時間レースを制したTS050 HYBRID 7号車を駆るマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの3名がドライバーズタイトル争いで首位に立っている。この7号車を12ポイント差で追うのが、過去2年のル・マン勝者であるセバスチャン・ブエミ、中嶋一貴と、今季加入のブレンドン・ハートレーの8号車。ル・マンで勝利すると、ポールポジションポイントを含め最大51ポイントが与えられる。

    97年間のル・マンの歴史の中で、今年は6月にレースが開催されない4度目の年となる。最初は1923年で5月、1956年は7月、そして1968年はフランス国内の問題で9月にレースが行われた。今年はそれだけではなく、史上初めて無観客での開催となる。毎年25万人を超える熱狂的な耐久レースファンが集う、独特の雰囲気でのレースが今年は見られなくなった。

    例年との違いはそれだけではない。市内中心部で行われてきた公開車検とドライバーズパレードは実施されず、走行スケジュールも変更される。走行初日の9月17日(木)は、練習走行と予選でほぼ11時間の走行が行われる。このため、ドライバーやチームメンバーにとっては大変な一日となるだろう。そして金曜日は、午前中の1時間の練習走行を経て、新たに各クラス6台ずつ出走するハイパーポールセッションが行われ、決勝レースのスターティンググリッドが決定される。

    トヨタは4年連続、通算6度目のポールポジションを狙う。この獲得を果たせば、プジョーが持つ歴代3位の通算ポールポジション数に並ぶこととなる。

    そして9月19日(土)、例年では一番夜の短い夏至に近い時期に行われていたル・マンが、今年は24時間のうちおよそ半分が夜間走行となる戦いへ向けて、午後2時半にスタートが切られる。

    村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表:
    ル・マンというシーズン最高の舞台で勝つことは、常に我々の目標であり最大の挑戦です。2連覇中のチャンピオンとしてこのレースを迎えられることは大変光栄です。日本とドイツのチーム全員が”one for all, all for one”をスローガンに、心を一つに必死の準備をしてきました。3連覇を目指して全力で戦います。例年、耐久レース特有の熱狂的な空気をつくってくれるファンの皆様に我々の挑戦を見て頂くことを楽しみにしているのですが、今年は残念ながらそれが叶いません。とても特殊なル・マンになるとは思いますが、この環境下でレース開催にこぎつけ、我々に挑戦するチャンスを与えてくれたACO(フランス西部自動車クラブ)の多大な努力に感謝します。ファンの皆様と直接会場でお会いすることはできませんが、ご家庭から観戦されているファンの皆様への感謝を胸に今年のル・マンに挑みます。

    小林可夢偉(7号車):
    ここ数年、我々7号車は勝つチャンスがありながらも、それを逃してきました。それだけにル・マンでの勝利を切望しています。いつかその日が来ると信じて戦ってきましたが、それが今年である事を願っています。最高の性能を発揮するTS050 HYBRIDの最後となる今年のル・マンが無観客で行われるのは残念ですが、遠くからTVで観戦してくださるファンの皆様の応援を背に受けて頑張ります。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    もうル・マンでの2位には飽きました。既に我々7号車は3度も2位に終わっており、もちろん今年の目標は優勝です。ル・マンはそれだけ特別なレースであり、どれだけ勝つことが難しいか、歴史が物語っています。この年に一度のレースのために、チームは車両を作り上げてきました。私自身も、シーズンを通してずっとル・マンのことを思い続けてきました。昨年は不運でしたが、今年はまた大きなチャンスがあります。我々には素晴らしいTS050 HYBRIDがあり、2人の最高のチームメイトがいるので、いつものように自分たちのレースを戦っていきます。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):
    私はツーリングカーで3回世界チャンピオンになっていますが、ル・マンで勝つことは常に私の夢でした。このレースで勝つことは、私のレースキャリアの中でも最高点となるでしょう。最高のチームメイトと共に、最高のチームに所属している今こそ目標は明確であり、それは表彰台の真ん中です。しかしル・マンは非常に困難で、多くのドライバーが惜しいところまで行きながら勝てずにいます。私はTOYOTA GAZOO Racingでル・マンを戦い、勝利を争うことができるという幸運に恵まれましたし、このチャンスをものにすべく全力を尽くします。

    中嶋一貴(8号車):
    ル・マンは私にとって多くの意味を持つ、特別で、唯一無二なレースです。2012年に初めて出場したときから、私にとって最大の目標はこのレースでの勝利でしたが、2018年、2019年と優勝することが出来た今でもそれは変わっておらず、我々全員が勝利という唯一の目標へ向けて突き進んでいます。もちろん2度ル・マンを制することが出来たこと、そして日本人ドライバーとして初めてそれを達成出来たことは光栄です。しかし、私自身はさらに記録を伸ばすことを目指しています。このレースに勝つことがいかに難しいかはとても良く分かっています。何が起こるか分かりませんので、自分の仕事に最大限に集中して挑みます。

    セバスチャン・ブエミ(8号車):
    ル・マンは今年最大のレースですが、いつもよりも長く待つことになりました。この特別な年にル・マンで戦えるのは幸運ですし、TOYOTA GAZOO Racingのためにも良い結果で終えたいと思っています。我々は2年連続でル・マンを制していますが、もちろん今年の目標も3度目の勝利で、そのために全力を尽くします。今年はファンの皆様のいないコースでのレースとなりますが、我々はその状況にも適応していく必要があります。とはいえ集中力や決意は変わりません。我々は再び勝つために全力を尽くします。

    ブレンドン・ハートレー(8号車):
    ル・マンでの勝利、表彰台の最上段に登ることは全てのドライバーにとっての夢です。もちろん、今年は観客の方々がいないなど、いつもとは大きく違うレースになると思いますが、勝利のために求められるファイティングスピリットと、そのチャレンジは変わりません。非常に多くの要素が絡み合うので、チーム全員が一丸となり、それぞれが完璧に自分の仕事をこなさなくてはなりません。長く、厳しい戦いになりますし、何が起こるか分からないので、そのための準備を完璧にする必要があります。

  • WEC 第6戦スパ6時間 決勝:トヨタ 7号車が念願の「スパ」初制覇

    WEC 第6戦スパ6時間 決勝:トヨタ 7号車が念願の「スパ」初制覇

    8月15日(土)ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第6戦スパ・フランコルシャン6時間の決勝レースが行われ、天候に翻弄される展開の中、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車が今季3勝目。8号車が2位で続き、チームは今季4度目となる1-2フィニッシュを果たした。

    マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの7号車は、最大のサクセス・ハンディキャップを課されながら、昨年12月のバーレーン以来の勝利をチームにもたらし、7号車のドライバーズランキング首位の座を堅守。今季2戦を残した状況で、2位との差を12ポイントまで拡げた。

    セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーの8号車は果敢な追い上げを見せたが、7号車に34.170秒遅れてゴールし、チームとして今季4度目の1-2フィニッシュを成し遂げた。その結果、3位に入ったレベリオンとの差が42ポイントに広がった。

    好天に恵まれて暖かかった前日までとは一転、決勝日はスタートの数時間前から激しい雨に見舞われるなど、典型的な「スパ・ウェザー」の一日となった。このため、決勝レースはセーフティカーの先導で開始された。

    レースは5周目にグリーンフラッグとなり2,3番手グリッドからスタートした2台のTS050 HYBRIDは4輪駆動の優位性も活かし、すぐにポールポジションのレベリオン1号車をパス。ブエミの8号車が首位、コンウェイの7号車がこれを追う展開となった。

    天候の回復に伴い、路面コンディションも徐々に良くなっていく中、1時間経過を前にした最初のピットストップでは、先にピットインした8号車はウェットタイヤのまま、そして1周後にピットインした7号車はドライタイヤへ交換と作戦が分かれた。しかし、GTクラス車両によるアクシデントで再度セーフティカーが導入された時には、ドライタイヤが優位な状況となっていた。

    8号車のブエミは再ピットインしタイヤを交換。これで7号車が首位に浮上してレースが再開された。その後、再び雨が降りだし、2時間経過を前に2台はピットインし7号車は小林、約1分遅れの8号車はハートレーへとドライバーチェンジ。8号車と約1分差でバイコレスの4号車が3位で続いた。

    雨脚はさらに強くなり、再度セーフティカー導入。7号車が築いていた後続とのマージンは一旦帳消しとなったが、ピットアウト直後に8号車は些細な問題に見舞われタイムロス。首位7号車と2位8号車は40秒ほどのタイム差でほぼレース折り返しのタイミングでの再スタートを切った。

    レースが残り3分の1になると空には太陽も顔を見せ、7号車はロペス、8号車は中嶋がドライブするときにはドライタイヤでの走行となった。残り1時間ほどでLMP2クラス車両のアクシデントによりセーフティカーが導入されると、8号車の中嶋と7号車のロペスがテール・トゥ・ノーズでのバトルを展開した。

    ロペスは首位の座を守って最後のピットインへと向かい、コンウェイへと交代。8号車もブエミへと交代し、2台のTS050 HYBRIDはその順位のままチェッカーフラッグ。7号車は念願の「スパ」での初勝利を飾った。

    そしてWECはいよいよシーズン最大のイベントであるル・マン24時間レースを迎える。TOYOTA GAZOO Racingは、9月19日(土)と20日(日)に行われるこの伝統的なフランスのイベントで、最後のル・マンとなるTS050 HYBRIDによる3連覇を目指し挑む。

    村田久武 TOYOTA GAZOO Racing WECチーム代表:
    波乱に満ちた本日のレースはチームに最高の結果をもたらしてくれました。1-2勝利は望外の結果で、ドライバー、メカニック、及びエンジニアのたゆまぬ努力に対するプレゼントとなりました。また安全を確保した上でレース再開にこぎつけてくれたFIA/WECの多大な努力に改めて感謝致します。勿論、ファンの皆様に会場でご覧いただけないのは残念ですが、TV放送を通じて楽しんでいただけたと思いますし、その声援に感謝します。次はいよいよル・マンです。TS050 HYBRID 3連覇のかかる特別なレースになりますので、チーム一丸となって万全の準備をして臨みます

    TS050 HYBRID 7号車
    (マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペス):
    1位、143周、ピットストップ6回、グリッド 3番手、最速ラップ:2分02秒239

    小林可夢偉(7号車):
    この結果にはとても満足しています。このレースウィーク、チーム全員がミス無く素晴らしい仕事をしてくれました。私自身のスティントは、降雨のために視界が悪く、コース上に留まっているのが大変なほどの非常に難しいコンディションでしたが、8号車との争いで、プッシュを続けなくてはなりませんでした。我々7号車にとっては、ル・マンの直前という絶好のタイミングで、完璧な週末となりました。この勢いのままル・マンへと臨みます。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    チームに最大の祝福を送ります。大雨に見舞われその後回復するなど、非常に難しいコンディションのレースでしたが、可夢偉とホセが素晴らしい走りをしてくれました。本当に大変なレースで、特に8号車は第1セクターと第3セクターで速かったですが、なんとか首位を守ることができました。サクセス・ハンディキャップがあったので3位か、上手く行って2位くらいの結果を予想していたのですが、最高の結果で、素晴らしい一日になりました。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):
    今日は全てが我々に見方してくれました。雨が降らなければ、ドライコンディションで非常に速かったレベリオンとの争いは厳しいものになったでしょう。天候が与えてくれたチャンスを活かし、戦略的にも上手く行きました。チーム全体の努力が素晴らしかったですし、特にチームメイトは最高の働きをしてくれました。これでシリーズ最大のイベントであるル・マンへ向けての準備もできました。残念ながら無観客でのレースとなりますが、ここ何年も7号車が手の届かなかった悲願のル・マン制覇へ向け全力を尽くします。

    TS050 HYBRID 8号車
    (セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレー):
    2位(トップと34.170秒差)、143周、ピットストップ8回、グリッド 2番手、最速ラップ:2分02秒310

    中嶋一貴(8号車):
    長いインターバル明けには厳しい、変わりやすい天候に翻弄された難しいレースでした。それだけに、2位に入ってTOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュの一端を担えたことには満足しています。私のスティントでは、セーフティカー明けから7号車との非常に接近したバトルとなりましたが、逆転には及びませんでした。7号車は本当に速く、勝利にふさわしい走りでした。

    セバスチャン・ブエミ(8号車):
    今日はチームとして幾つかのミスがあり、勝てるチャンスを逃すこととなってしまい残念です。最初のピットストップでのタイヤ選択でミスし、その後も僅かな問題でタイムを失ってしまいました。厳しいレースでしたが、2位でフィニッシュでき、TOYOTA GAZOO Racingの1-2フィニッシュ貢献できたのは良かったです。次のル・マンではもっと良いレースができるよう頑張ります。

    ブレンドン・ハートレー(8号車):
    「スパ・ウェザー」もあってエキサイティングなレースでした。この難しいコンディションの中で、チームにとっては1-2フィニッシュという最高の一日となりました。私はセーフティカーが導入される前の土砂降りの中でコースに出るという非常に難しい状況でした。どんなに目を見開いても視界は非常に悪く、大変でした。我々8号車としては、全てが完璧ではなかったかも知れません。7号車は勝利に値する見事なレースを戦いました。彼らに祝福を送ります。我々にはまだ改良すべき点がありますが、ル・マンへ向けた良いリハーサルになったと思います。

  • トヨタ:WEC 第6戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式予選レポート

    トヨタ:WEC 第6戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式予選レポート

    8月14日(金)、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第6戦スパ・フランコルシャン6時間レースの予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050 HYBRIDは2,3番手グリッドを獲得。明日の決勝レースに挑む。

    セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴、ブレンドン・ハートレーのTS050 HYBRID 8号車は、2人の平均タイムで首位のレベリオン1号車と0.840秒差の2番手につけ、最前列グリッドを確保した。

    ドライバーズランキングで首位に立つマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの7号車はこの週末、最大のサクセス・ハンディキャップを課されながらも順調に予選をこなし、3番手につけた。

    今大会は通常とは異なるスケジュールとされたことで、この日は予選の前に、朝から2度の練習走行をこなす長い一日となった。夕方からの予選は、今週前半の暑さは和らいだものの、気温25度と暖かな気候の下で実施された。

    来月に迫ったル・マン24時間レースを見据え、ローダウンフォース仕様のTS050 HYBRIDで臨んだTOYOTA GAZOO Racingは、まず7号車はコンウェイ、8号車は中嶋がアタック。中嶋は最初のアタックでレベリオン1号車に僅か1000分の4秒差の好タイムを刻むも、ライバルはさらにタイムを更新した。

    チームは決勝レースを考慮し、両車共タイヤを交換せずに2人目のドライバーへと交代。これにより、ポールポジション獲得のチャンスは無くなった。2人目のアタッカーとなったハートレーと小林も、チームメイト同様に僅差のラップタイムを刻み、順調に予選を終えた。

    「スパ・ウェザー」と呼ばれる、変わりやすい天候で知られるスパだけに、明日の決勝レースの天候は予測が困難だが、チームはあらゆるコンディションへ向け万全な対応で、このベルギーのサーキットでの4年連続勝利を目指すと共に、ル・マン24時間レースへの準備を進める。

    TS050 HYBRID 7号車
    (小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
    公式練習2回目 : 3番手 (2分01秒480), 36周
    公式練習3回目 : 2番手 (2分00秒043), 11周
    公式予選 : 3番手 (平均2分01秒070)

    小林可夢偉(7号車):
    予想していた結果で、驚きはありません。我々はTS050 HYBRIDの速さを引き出すための努力を続けてきましたが、サクセス・ハンディキャップがあるため、上手く行ったかどうかの判断は難しいです。半年ぶりのレースだったので、1周アタックの予選をエンジョイすることができました。素晴らしい瞬間でした。決勝レースはもっと接近戦になることを期待し、世界選手権でのリードを守るために戦います。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    サクセス・ハンディキャップがあったので3番手という結果は予想通りでしたが、新しいタイヤを装着したときのバランスが難しく、平凡なラップタイムになってしまいました。もっと速さを見せられたはずで、少し残念です。とはいえ決勝レースは長いですし、少しでも多くのポイントを獲得すべく、着実にレースを戦います。

    TS050 HYBRID 8号車
    (中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー)
    公式練習2回目 : 2番手 (2分01秒438), 33周
    公式練習3回目 : 3番手 (2分00秒089), 14周
    公式予選 : 2番手 (平均2分00秒417)

    中嶋一貴(8号車):
    予選は上手くまとめることが出来ました。車両のセットアップと自分が出したラップタイムに満足しています。勿論、最も大事なのは明日のレースです。タイヤの摩耗は多いし、それに伴い車両のバランスも変わっていくので簡単ではないです。どんな天候であれ、トラブル無くレースをすれば良い結果が付いてくると信じています。

    ブレンドン・ハートレー(8号車):
    サクセス・ハンディキャップにより、2番手が現実的と思っていました。一貴はレベリオンに迫る非常に良いラップタイムを刻みましたが、明日の戦略の自由度を考え、自分のアタックでは新品タイヤを使いませんでした。明日のレースでは全力を尽くし、多くのポイントを持ち帰りたいと思います。

    順位 No. ドライバー名 チーム/車種 平均タイム
    1 1 ブルーノ・セナ
    グスタボ・メネゼス
    ノルマン・ナト
    レベリオン・レーシング/
    レベリオンR13・ギブソン
    1:59.577
    2 8 セバスチャン・ブエミ
    中嶋一貴
    ブレンドン・ハートレー
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    2:00.417
    3 7 マイク・コンウェイ
    小林可夢偉
    ホセ・マリア・ロペス
    TOYOTA GAZOO Racing/
    トヨタ TS050 HYBRID
    2:01.070
    4 4 オリバー・ウェッブ
    トム・ディルマン
    ブルーノ・スペングラー
    バイコレス・レーシング・チーム/
    エンソ・CLM P1/01
    2:01.907
  • トヨタ:WEC 第6戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式練習1回目レポート

    トヨタ:WEC 第6戦 スパ・フランコルシャン6時間 公式練習1回目レポート

    TOYOTA GAZOO RacingはFIA世界耐久選手権(WEC)2019-2020年シーズン第6戦スパ・フランコルシャン6時間レースへと戻ってきた。半年にわたる長い中断を経て、8月13日(木)、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットで公式練習が開始された。

    2月23日に米国・オースティンで行われたローン・スター・ル・マン戦以来となるWECの公式セッションは、通常とは異なるスケジュールになり、初日13日(木)は90分間の公式練習が1度だけ実施された。

    ドライバーズ選手権で首位に立っているマイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスの3人が駆るTS050 HYBRID 7号車は、この日トップタイムのレベリオン1号車に対し1.163秒遅れの3番手タイムをマークした。

    チームメイトの8号車はセバスチャン・ブエミがベルリンでのフォーミュラEに出場しているために、中嶋一貴とブレンドン・ハートレーの2名がドライブ。決勝レースへ向けた準備作業を主にこなし、7号車と0.192秒差の4番手タイムとなった。

    ブエミは明日金曜日の公式練習2回目からチームに合流します。初日のデータを元に、チームは決勝レースへ向け、ローダウンフォース仕様TS050 HYBRIDのセッティングの最適化やサクセス・ハンディキャップへの適応作業をさらに進める。

    長いインターバルがありましたが、TOYOTA GAZOO Racingは、先月に行われた3日間のポールリカールでのテストに続き、スパ6時間へ向け充分な準備をしてきた。ロペスとハートレーはスパから120kmほどの距離に位置するチームの本拠地、ドイツ・ケルンで今週初めにシミュレーター・セッションを行った。

    公式練習初日となった13日(木)は、5月の開催ながら雪に見舞われて凍えるようだった昨年の大会とは対照的に好天に恵まれ、午後には気温27度と、暖かな一日となった。

    久しぶりの公式練習セッションは順調に進み、2台のTS050 HYBRIDは異なるダウンフォースレベルや様々なタイヤコンパウンドを試したほか、燃費とハイブリッド・パワーを最も効率よく利用するためのパワートレーンの最適化も行った。

    2台あわせて63周、441kmを走破し、チームはTS050 HYBRIDから最大のパフォーマンスを引き出すべく多くのデータを収集した。明日14日(金)は2回の合計2時間半にわたる公式練習のあと、30台のスターティンググリッドを決定する予選が行わわれる。

    TS050 HYBRID 7号車
    (小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペス)
    公式練習1回目 : 3番手 (2分03秒632), 31周

    小林可夢偉(7号車):
    ここ数週間、チーム全員でレースへ向けて懸命な準備を続けてきただけに、TS050 HYBRIDをドライブする感触は格別です。パフォーマンスという面で見れば、サクセス・ハンディキャップがあり厳しいのも確かです。簡単にはいかないでしょうが、決勝レースで可能な限りの結果を出すべく集中します。

    マイク・コンウェイ(7号車):
    前戦オースティンからずいぶん経ってしまいましたが、スパという、この素晴らしいサーキットでこうしてレースの現場に戻って来ることができて最高です。とにかく多くの周回を走りたかったですが、僅か90分間のセッションを2人のチームメイトと分け合わねばならず、それは容易ではありませんでした。とはいえ順調なスタートが切れたと思います。全力を尽くし、土曜午後の決勝レースへと挑むだけです。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車):
    今日は順調でしたが、まだイベントの1周目が終わったばかりです。我々はセットアップの正しい方向性を見出すために、最初に幾つかのセットアップを試しました。ここスパで前にレースをしてから1年以上が経ち、コースのコンディションは少し変わっています。我々7号車は選手権リーダーとしてサクセス・ハンディキャップを課されているので、厳しいレースになると思いますが、TS050 HYBRIDから最大のパフォーマンスを引き出すべく作業を続けます。

    TS050 HYBRID 8号車
    (中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー)
    公式練習1回目 : 4番手 (2分03秒824), 32周

    中嶋一貴(8号車):
    今日はダウンフォースレベルを変えてバランスを評価しました。段々とリズムも戻ってきたので、明日はより改善し、レースに向けて良いポジションを確保したいですね。今のところ望んだ位置にはいないけど、長い間レースから遠ざかっていたので、TS050 HYBRIDの運転は本当に楽しかったです。

    ブレンドン・ハートレー(8号車):
    他の多くの車両と共にサーキットに戻れて嬉しいです。先月のポールリカールのテストも良かったけど、今日は全てのものが一気に戻ってきた感じでした。我々のプログラムに沿って、ローダウンフォース・パッケージの最適化のために7号車と分担して評価を進めました。本来の速さは未だないけど、明日はTS050 HYBRIDをもっと速くするために全力を尽くします。