セバスチャン・ベッテル F1最年少王者記録更新へ進むアントネッリに「喜んで譲る」

セバスチャン・ベッテル F1最年少王者記録更新へ進むアントネッリに「喜んで譲る」

セバスチャン・ベッテルは、自身が16年間にわたって保持しているF1最年少ワールドチャンピオン記録を、キミ・アントネッリが更新する可能性について「喜んで彼に譲る」と語った。

2026年のF1世界選手権でランキング首位を独走するアントネッリは、前戦イタリアGPで19番グリッドから歴史的な逆転優勝を飾り、今季7勝目を獲得。ランキング2位のジョージ・ラッセルに66ポイント差をつけており、20歳での初タイトル獲得に向けて大きく前進している。

ベッテルが16年間保持するF1最年少王者記録
現在のF1最年少ワールドチャンピオン記録を持つのはベッテルだ。

1987年7月3日生まれのベッテルは、レッドブル・レーシング時代の2010年11月14日に初のF1ワールドチャンピオンを獲得。当時の年齢は23歳4カ月11日だった。

2006年8月25日生まれのアントネッリは、2026年8月に20歳になったばかり。今季中にタイトルを獲得すれば、ベッテルの記録を3年以上も更新することになる。

仮に2026年のタイトル争いが最終戦まで持ち越されたとしても、12月6日の時点でアントネッリは20歳3カ月12日。ベッテルが保持する記録を大幅に塗り替えることになる。

イタリアGP終了時点でアントネッリはラッセルに66ポイント差をつけており、残り最大10戦という状況で大きなリードを築いている。

「記録は破られるためにある」
16年間守ってきた記録を失うことについて、ベッテルに複雑な思いはないようだ。

アントネッリに記録を更新されることをほろ苦く感じるかと尋ねられたベッテルは「いや」と否定した。

「彼のためにとても嬉しく思うよ。彼は信じられないような一年を過ごしているし、『記録は破られるためにある』という昔からの言葉もある」

「彼には、それを成し遂げるための年月がまだたくさん残されている」

2022年限りでF1を引退したベッテルは、現在は一人のファンとしてタイトル争いを見守っていると説明。一方で、アントネッリだけが抜け出すのではなく、ライバルたちが再び争いに加わる展開も期待しているという。

「僕はこのスポーツが大好きだから、観客として見ていてとてもエキサイティングだ。他のみんなにも追いついて、もっと争いに加わってほしいと思っている」

「でも、僕はある意味では独立した立場だから、彼らのことを素直に喜べる。そこに到達するために、どれだけ多くの仕事が必要なのかを知っているからね」

「そして、最終的に誰が勝ったとしても、その人がタイトルにふさわしいと思う」

アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

F1史上最年少ワールドチャンピオン記録
現在のF1史上最年少ワールドチャンピオン記録は以下の通り。

1位 セバスチャン・ベッテル(2010年)23歳4カ月11日
2位 ルイス・ハミルトン(2008年)23歳9カ月26日
3位 フェルナンド・アロンソ(2005年)24歳1カ月27日
4位 マックス・フェルスタッペン(2021年)24歳2カ月12日
5位 セバスチャン・ベッテル(2011年)24歳3カ月6日
6位 マックス・フェルスタッペン(2022年)25歳0カ月9日
7位 フェルナンド・アロンソ(2006年)25歳2カ月23日
8位 セバスチャン・ベッテル(2012年)25歳4カ月22日
9位 エマーソン・フィッティパルディ(1972年)25歳8カ月29日
10位 ミハエル・シューマッハ(1994年)25歳10カ月10日

アントネッリが2026年に初のF1ワールドチャンピオンに輝けば、このランキングのトップに20歳という圧倒的な若さで名前を刻むことになる。16年間にわたって破られていないベッテルの記録が更新される日は近づいているが、当のベッテルは、その瞬間を歓迎する構えだ。