カテゴリー: マックス・フェルスタッペン

  • なぜフェルスタッペンの相棒は苦しむのか?元F1王者が明かす決定的な違い

    なぜフェルスタッペンの相棒は苦しむのか?元F1王者が明かす決定的な違い

    ジャック・ヴィルヌーヴは、レッドブルがマックス・フェルスタッペン仕様のマシンを作っているという主張に対し、ミルトンキーンズのチームを擁護した。1997年のF1世界チャンピオンであるヴィルヌーヴは、オランダ人ドライバーがそのチャンスを最大限に生かしているのだと考えている。

    近年、レッドブルはフェルスタッペンと同等のパフォーマンスをマシンから引き出せるチームメイトを見つけるのに苦労してきた。その結果、チームがフェルスタッペンのドライビングスタイルに合わせてマシンを設計しているのではないか、という批判が生まれてきた。

    「みんながこう言う。『ああ、でもマシンはマックスのために作られている。かわいそうな、かわいそうなセカンドドライバーだ』と。でも実際は違う。マックスはマシン開発に取り組み、どんどん良くしていくんだ」とヴィルヌーヴは、ポッドキャスト『High Performance』出演時に語った。

    ただしその際、レッドブル自身が“扱いにくく、フェルスタッペン寄り”のマシンであることを認めてきた事実には触れていない。

    「もしそのマシンをドライブできない、あるいはシーズン中に何が問題なのかを理解できないなら、どんどん遅くなっていくことになる。実際に自分が遅くなっているからではない。マックスがどんどん速くなっていくからだ。それは、マシンで何が起きているのかを本当に理解できていないからなんだ。だから当然、チームはマックスと一緒に作業をするし、その結果、マシンは君にとっては運転不能なものになっていく」

    ペレスのシーズン後半失速をどう見るか
    ヴィルヌーヴは、セルジオ・ペレスのケースを例に挙げ、シーズンが進むにつれて成績が落ちていくように見える理由についても言及した。

    「我々はそれをセルジオ・ペレスで見てきた。毎年、彼らはシーズン序盤は互角でスタートする。でもそこで終わりだ。ペレスが遅くなったわけじゃない。マックスが、ただひたすら速くなっていっただけなんだ」

    「話はとてもシンプルだ。彼は、マシンで実際に何が起きているのかを理解できていたからだ。時にはフロントが柔らかすぎてアンダーステアが出ることもあるし、逆に硬すぎて出ることもある。あるいは、まったく別の要因による場合もある」

    「そこにエアロパッケージも加わる。地面に近ければ近いほどグリップは増す。だから非常に剛性の高いマシンが必要になる。でも、剛性の高いマシンはメカニカルグリップを失って滑りやすくなる」

    「だからこそ、ドライバーがマシンを操り、マシンが自分の身体の延長のようになり、考えなくても走れるようになる、その完璧なポイントを見つけなければならない。これができるドライバーは非常に少ない」

    ハミルトンは「すべてが簡単だ」と思っていたのか?
    ヴィルヌーヴは、ルイス・ハミルトンのフェラーリ移籍初年度についても言及した。カナダ人の元王者は、失望に終わったシーズンが今後にどのような影響を与えるのか、そしてイギリス人ドライバーが立て直しを迫られている点について問われている。

    「大きな影響はあった。なぜなら、多くのタイトルはチームメイト相手に獲得されたもので、本当の意味での戦いはなかったからだ。彼が本当に戦った唯一の相手はニコで、そして彼はそれに負けた。今、彼はフェラーリに来て、再び戦闘モードに入らなければならない。でも、どうやら彼は“簡単な時代”に慣れてしまったように見える」

    「少し気を抜いたり、リラックスしたり、あるいは『すべてが簡単だ』と思い始めたあとで、再びエンジンをかけ直すのは難しい。一度、自分が無敵だと思い始めたら、スピードは落ちる。そして、そこがマックスが差を生むところなんだ」

    「レッドブルがすべてのレースを楽に勝っていたシーズンでさえ、彼はまるで選手権最終戦かのように、あるいは常にランキングで後れを取っているかのように全力で走っている。状況が厳しくなり、戦わなければならないとき、彼はすでにそれに慣れている。私はそれが、今ルイスが経験しているプロセスにおいて大きな違いを生んでいると思う」

    ヴィルヌーヴの主張と食い違う事実関係
    もっとも、ヴィルヌーヴの発言は事実関係が非常に大雑把でもある。ハミルトンは2013年、2014年、2015年にロズベルグを破り、敗れたのは2016年だけだ。また、フェルスタッペンのチームメイトに関しても、2018年にダニエル・リカルドがいた時代以降、世界チャンピオン級のポテンシャルを持つドライバーはいなかった。

    さらにヴィルヌーヴは、メルセデスは誰が乗っても勝てた可能性があり、最大の武器はパワーユニットだったとも主張している。しかし2018年、FIAはワークスチームとカスタマーチームに同一仕様のエンジン供給を義務づけており、この主張の一部はすでに崩れている。

    同じ2018年には、バルテリ・ボッタスがメルセデスで1勝も挙げられなかった一方、ハミルトンは11勝を挙げており、これもまた別の主張を弱める材料となっている。

    「彼のタイトル獲得は、決して難しいものではなかった。新しいエンジンが導入された時点で、メルセデスは何年も先を行っていたし、状況が接近するたびに、ただパワーを上げるだけだった。すべてが揃っていて、すぐに使える状態だった。あの時代は、ほぼどんなドライバーが乗っても、メルセデスでなければ勝てなかったんだ」

  • フェルスタッペンはレッドブルがF1マシンに搭載する“最高のセンサー”

    フェルスタッペンはレッドブルがF1マシンに搭載する“最高のセンサー”

    マックス・フェルスタッペンはレッドブルの成功において極めて重要な存在であり、ローラン・メキースは4度のワールドチャンピオンについて、どれほど強い印象を受けたかを明かした。

    今夏、レッドブルの前代表クリスチャン・ホーナーの後任として就任したメキースは、チームのエースドライバーが持つ才能の幅を、間近で知ることになった。

    「最高のセンサー」と称される技術的フィードバック
    メキースは、フェルスタッペンのデブリーフィングの質、パフォーマンスレベル、そして技術的理解の高さに、どれほど驚かされたかを強調した。

    「我々は皆、F1であまりにも長い時間を過ごし、マックスが信じられないような偉業を成し遂げる姿を何年も見てきた。それでも、実際にパドックで彼と一緒に仕事をする機会を得ると、常に感心させられる」とメキースは語った。

    このフランス人代表によれば、その理由は、フェルスタッペンがマシンの中で見せる走り以上に、マシンの外で発揮する能力にあるという。

    「無線で多くのことは聞こえてくるが、すべてが聞こえるわけではない」とメキースは説明する。

    「彼の技術的なコメントの質や、マシンの中での感覚の鋭さは本当に印象的だ。チーム内では冗談半分で、彼はマシンに搭載されている中で最高のセンサーだと言っていた。おそらく一番高価なセンサーでもあるが、それはまた別の話だ!」と、メキースは笑いながら続けた。

    昼夜を問わず続くフェルスタッペンの没入
    ローラン・メキースは、時にその強い闘争心がコース上で物議を醸すことがあったとしても、フェルスタッペンが常に全力でプロジェクトに関わっていることを高く評価している。そして、オランダ人ドライバーのモチベーションに疑問を投げかける声には、耳を貸すつもりはないと断言した。

    「この男は、文字通り昼も夜もモータースポーツのために生きている。本当に昼も夜もだ。我々の誰よりも、おそらく彼はある意味でモータースポーツそのものを体現している。何か他のことをするためにミーティングを欠席することは一切ない。彼はすべてを完全に融合させている」とメキースは語る。

    「レースの合間には、シミュレーションで走行を重ねている。おそらく、自分のドライビングでまだ学べること、改善できること、あるいは次のレースへの準備を常に意識しながらだ。もし週末が空けば、GT3マシンで別のレースに出場する。それは我々からすると、まったく現実離れしている、いや実際に非現実的なことだ」と続けた。

    メキースは、2025年シーズン中盤にチームが苦しい時期を迎えた際、フェルスタッペンの関与の深さが特に印象的だったとも明かしている。とりわけ、レッドブルを立て直そうとする彼の強い意欲が際立っていたという。

    「彼は外からプロジェクトを評価するのではなく、完全にその中に入り込んで取り組む。全員が同じ方向を向いて進んでいるか、そして彼がコミュニケーションを通じて何を伝えようとしているのかを、我々全員が理解できるようにするための正しい鍵を探そうとしているんだ」とメキースは締めくくった。

  • マックス・フェルスタッペン 2026年F1シーズンの“カーナンバー3”使用を発表

    マックス・フェルスタッペン 2026年F1シーズンの“カーナンバー3”使用を発表

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1シーズンを新たなレースナンバーで戦うことを正式に確認した。F1の頂点に君臨して以降、初めての変更となる。フェルスタッペンは、4度の世界王者として使用してきた「1」でも、F1デビュー時から長く親しんできた「33」でもなく、「3」を選択した。

    この変更は、2025年にタイトルを失ったことが直接の理由となっている。

    僅差でランド・ノリスに敗れ、王座を明け渡したことで、フェルスタッペンは現行王者にのみ認められる「1」を使用できなくなった。王者が必ずしも「1」を使う義務はないが、ノリスはすでに2026年に「1」を使用することを明言している。

    フェルスタッペンは2015年のF1デビューから2021年まで「33」を使用し、この番号と強く結び付けられてきた。しかし、4度のワールドチャンピオンは、象徴的なこの番号に戻るつもりはないと明かした。

    FIAのレギュレーションが最近改定され、ドライバーがキャリア途中でレースナンバーを変更することが認められたことで、今回の選択が可能になった。

    「33ではない」とフェルスタッペンは語った。

    「1を除けば、僕のお気に入りの番号はずっと3だった。27もグラフィック的には好きだけど、ニコ・ヒュルケンベルグが使っている」

    「今は変更できるようになった。3にするよ」と、GT3テストで同番号を使用した直後に明言した。

    「33もずっと良かったけど、3が2つ並ぶより、1つの3の方が好きだ。ダブルの幸せを意味すると言ってきたけど、F1ではもう十分にチャンスをもらった。今はもう必要ない」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    レースナンバー「3」は、2024年シーズンにダニエル・リカルドが最後に使用していた。リカルドが引退を表明したことで、通常は必要とされる2年間の待機期間を短縮することについて本人の同意が得られ、フェルスタッペンはFIAから正式な使用許可を受けた。

    2026年、フェルスタッペンは新チームメイトとしてアイザック・ハジャーを迎える。ハジャーはレースナンバー「6」を使用する予定だ。

    「3と3だ。結局、レッドブルではすべてが3に戻ってくるね」と、フェルスタッペンは冗談交じりに締めくくった。

    2026年F1シーズンのドライバーのレースナンバーは、12月20日にFIAによって正式に発表される予定だ。レギュレーション変更により、今後さらなる変更が起こる可能性も否定できない。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

  • マックス・フェルスタッペン 2026年F1シーズンに“カーナンバー3”使用を示唆

    マックス・フェルスタッペン 2026年F1シーズンに“カーナンバー3”使用を示唆

    マックス・フェルスタッペンは、エストリルで行われたGT3テストの最中、通常の33番ではなく「3番」を付けてコースインする場面が確認された。この走行は、2026年F1シーズンから新たなレースナンバーとして「3」を使用する可能性を強く示唆するものとなった。

    この件は、FIAが12月20日に発表予定の2026年F1エントリーリストで正式に確認される見込みだ。関係者によれば、ダニエル・リカルドが最後のF1出走から24か月を待たずに、番号3を手放すことに同意したとされている。

    これにより、フェルスタッペンはF1デビュー当初から希望していた番号を、2026年から使用できる道が開かれた。

    GT3テストが示すフェルスタッペンの現在地
    この「3番」での走行が行われたのは、2025年F1最終戦アブダビGPから1週間あまり後に実施された、ポルトガル・エストリルでのGT3テストだった。フェルスタッペンはこの場で、2 Seas Motorsportが用意したメルセデスAMG GT3を初めてドライブしている。

    2 Seas Motorsportは、すでにVerstappen.com RacingのGTプログラムを運営しており、メルセデスAMGと密接な関係を築いているチームだ。このテストは、Verstappen.com RacingがGTワールドチャレンジ・ヨーロッパにおいて、フェラーリ陣営からメルセデスAMGへスイッチする可能性を示すものとして、パドックの注目を集めた。

    フェラーリとの比較走行とプロ昇格の憶測
    テストでは、レッドブルカラーをまとった2台のメルセデスAMG GT3が、33番と333番のゼッケンで走行する姿も目撃されている。一方でフェルスタッペンは、今季ニュルブルクリンク耐久シリーズで勝利を挙げたフェラーリ296 GT3にも乗り込み、比較走行を行っていた。

    さらに、メルセデスAMGのファクトリードライバーであるジュール・グーノンがテストをサポートしていたこともあり、Verstappen.com RacingがGTワールドチャレンジ・ヨーロッパのプロクラスへステップアップし、メーカーとしても関与を強めるのではないかという憶測が広がっている。

    2026年F1と耐久レースの狭間で
    フェルスタッペンは以前から、ニュルブルクリンク24時間レースへの参戦を大きな目標として挙げてきた。ただし、その実現時期については慎重な姿勢を崩しておらず、現在は2026年F1の新レギュレーションへの対応を最優先にしている状況だ。

    GT3テストで見せた「3番」での走行は、F1と耐久レースという二つの舞台を見据えながらも、まずは2026年F1に向けて新たな章へ踏み出そうとするフェルスタッペンの姿勢を象徴するワンシーンとなった。

  • 角田裕毅、フェルスタッペンと30対385はF1史上最大チームメイト間ポイント差

    角田裕毅、フェルスタッペンと30対385はF1史上最大チームメイト間ポイント差

    2025年F1シーズン、レッドブル・レーシングはマックス・フェルスタッペンの隣に誰を置くべきかという、長年続く問いに改めて直面した。

    その結論としてシーズン途中から起用された角田裕毅は、最終的にフェルスタッペン385点に対し30点という、F1史上最大のチームメイト間ポイント差を記録することになる。この数字は、果たして角田裕毅の実力を正しく反映したものなのだろうか。

    レッドブルのドライバー選考という特異な哲学
    多くのチームは可能な限り最強の2人を揃えようとする。フェラーリが2023年時点で十分に競争力のあるラインアップを持ちながら、ルイス・ハミルトン獲得のためにカルロス・サインツJr.を放出したのは、その典型例だ。

    これに当てはまらない例外が2つある。ひとつはオーナーの息子が長期にわたりシートを保持するアストンマーティン。もうひとつがレッドブルである。彼らは若手育成を最優先し、そのために姉妹チームを所有するという、他に類を見ない戦略を採ってきた。その結果、セバスチャン・ベッテル、そしてフェルスタッペンという歴史的才能を輩出している。

    “呪われた2台目”と続く失敗
    ベッテルの後、ダニエル・リカルドがフェルスタッペンの台頭を前にチームを去って以降、レッドブルは2台目のシートを安定させることができていない。ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、リアム・ローソン、そして角田裕毅。短期間で多くのドライバーが入れ替わった。

    唯一長期間シートを守ったのはセルジオ・ペレスだが、彼はレッドブル育成出身ではなかった。しかも2024年後半には、予選でフェルスタッペンに常に数コンマ遅れる状況が常態化し、チーム得点の大半をフェルスタッペンひとりが稼ぐ構図になっていた。

    2025年、交代の効果はあったのか
    2025年、ペレスをローソン、そして角田裕毅に替えても状況は大きく改善しなかった。角田裕毅の予選一発の速さは、数値上ペレスと大差はなく、シーズン序盤はむしろ差が大きかった。ローソンも未経験サーキットでの2戦のみで降ろされており、比較は難しい。

    さらに角田裕毅はイモラでの高速クラッシュにより、修復の都合で旧仕様パーツを長く使わざるを得なかった。結果としてフェルスタッペンとのラップタイム差は、僅差のフィールドでは致命的なものとなり、フェルスタッペンがフロントロー争いをする一方で、角田裕毅はQ1敗退に沈む場面が増えた。これはシーズン後半、フェラーリ勢など他チーム内でも見られた現象だった。

    チームプレーと数字に残らない役割
    角田裕毅もペレス同様、チームのためにレースを組み立てる役割を担った。予選で後方に沈むことで戦略的な価値を発揮できない週末も多かったが、メキシコやアブダビではフェルスタッペンを助ける形でチームプレーを果たしている。

    それでも最終成績だけを見れば、30点対385点という数字はあまりに厳しい。22戦を共に戦ったチームメイト同士としては、前例のない差だ。

    もし条件が違っていたら
    もし角田裕毅がRB21で開幕から走り、プレシーズンテストにも参加していたら結果は違ったのか。あるいはローソンを継続起用していれば、差は本当にもっと小さかったのか。答えは出ない。

    ただひとつ言えるのは、2025年のレッドブルによる不可解なドライバー交代が、両者の評価を大きく歪めたということだ。皮肉にも、2026年F1シーズンのシートを失ったのはローソンではなく角田裕毅であり、チームが彼に一定の信頼を残していることも示唆されている。

    2025年の数字は忘れるべきか
    角田裕毅にとっても、ローソンにとっても、2025年は実力を正当に示す環境ではなかった。将来、この年の成績表だけを見て彼のキャリアを評価しようとするなら、それは大きな誤解を生むだろう。

    フェルスタッペンの隣という特異なシートで記録された“史上最低得点”は、ドライバー個人の価値を測る指標としては、あまりに不適切だったと言える。

  • マックス・フェルスタッペン、2025年F1王座争いで「心理戦を続けていた」

    マックス・フェルスタッペン、2025年F1王座争いで「心理戦を続けていた」

    マックス・フェルスタッペンは、2025年F1タイトル争いにおいてマクラーレンと激しく競り合う中で、心理戦を「もう必要ない」と語っていたにもかかわらず、実際には駆け引きを続けていたことを認めた。

    10月の時点で、4度のワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは、ランド・ノリスやオスカー・ピアストリに対して精神的な揺さぶりをかけているという見方を否定し、ルイス・ハミルトンと激しく争った2021年シーズンと今季を対比していた。

    「当時は、それが僕のやっていたゲームだった。じゃあ、また同じことをやるのか? その必要はない」とフェルスタッペンは当時語っていた。

    「当時は、まだワールドタイトルを一度も獲っていなかった。今はもういくつか持っているし、彼らはまだだ。この段階では、まだ世界チャンピオンになったことがない方が、自然と緊張するものだ」

    しかし、タイトル争いが決着した後にViaplayの取材に応じたフェルスタッペンは、その“マインドゲーム”が実際には止まっていなかったことを認めている。

    インタビュアーは、フェルスタッペンが「自分がマクラーレンに乗っていれば、数カ月前にタイトルを決めていただろう」と発言したことに触れ、それが意図的な挑発だったのかを問いかけた。

    「それはもう、僕の中に自動的にあるものなんだ」

    「ちょっと楽しんでやっている部分もある。だって、そういう発言をすれば、どこにでも書かれるって分かっているからね」

    「言おうが言うまいが、僕は気にしない。時々は好きなんだ。そうすると、相手からリアクションが返ってくる。それも、この世界の一部だからね」

    “必要ない”と言いながら続いていた心理戦
    フェルスタッペンの言葉から浮かび上がるのは、「心理戦を使う必要がない」という自己認識と、「無意識のうちにやってしまう」という実像のギャップだ。4度の世界王者となった今、タイトル未経験のライバルに対して精神的な優位を自覚していながらも、挑発的な発言によって相手の反応を引き出す姿勢は変わっていなかった。

    本人が語るように、それは計算された戦略というよりも、フェルスタッペンの性格やレース哲学の一部として自然に表出するものだ。発言が記録され、反応が返ってくること自体を楽しむ感覚も含め、心理戦は彼にとって切り離せない要素であり続けていたことが、この告白から明らかになっている。

  • マックス・フェルスタッペン、エストリルでメルセデスAMG GT3を極秘テスト

    マックス・フェルスタッペン、エストリルでメルセデスAMG GT3を極秘テスト

    マックス・フェルスタッペンがポルトガルのエストリル・サーキットでGT3マシンをテストしている姿が目撃された。しかもドライブしていたのは、これまでの活動から見ると意外とも言えるメルセデスAMG GT3エボだった。

    このテストが注目を集めた理由は、フェルスタッペンが率いるVerstappen.com Racingの近年のGT活動にある。2025年、同チームはGTワールドチャレンジ・ヨーロッパ(GTWCE)エンデュランスにアストンマーティン・ヴァンテージAMR GT3エボで参戦していた。

    ティエリー・フェルミューレンとクリス・ルルハムがハリー・キングとともに耐久レースを戦い、スプリントではエミール・フレイ・レーシングのフェラーリ296 GT3をドライブしていた。

    一方、Verstappen.com RacingのGTWCEエンデュランス参戦は、2 Seas Motorsportとの協力体制で行われており、このチームは独自にメルセデスAMG GT3エボを走らせていた。その流れから、2025年シーズン終了からわずか1週間後、雨に濡れたエストリルでフェルスタッペンがメルセデスAMG GT3エボをテストした背景には、明確な理由があると見られている。

    関係者の話によれば、Verstappen.com Racingは2026年にGTWCEエンデュランスでメルセデスAMG GT3エボを採用する見通しで、わずか1年でアストンマーティンからスイッチする可能性が高いという。

    ドライバー編成についてはまだ流動的だ。2025年のVerstappen.com Racingは、フェルミューレン(ゴールド)、ルルハム(シルバー)、キング(ゴールド)という構成でゴールドカップに分類されていたが、2 Seasのメルセデスはブロンズカテゴリーだった。FIAのドライバー分類制度では、ブロンズからプラチナまで段階があり、ラインアップの強さによって参戦カテゴリーが決まる。

    エストリルのテストには、メルセデスのファクトリードライバーであるジュール・グーノンも参加していた。プラチナライセンスを持つ彼が加われば、参戦カテゴリーは一気にプロクラスとなる。さらに、2026年にルルハムがシルバーからゴールドへ昇格する予定であることや、ジェネシスからWECハイパーカークラスに参戦予定のダニエル・フンカデラの名前も候補として挙がっている。フンカデラは、フェルスタッペンのシムレースチーム「Team Redline」でバーチャルレースに出場した経験を持つ旧知の仲だ。


    では、なぜフェルスタッペン陣営はメルセデスAMGを選ぶのか。その背景には、ニュルブルクリンク24時間レースへの構想がある。ルルハムはHWAが開発したメルセデスAMG GT3を高く評価しており、フェラーリ296 GT3よりも扱いやすいと感じているという。特にメルセデスは、GT3の中でも最も寛容なマシンとされ、世界屈指の難コースであるノルドシュライフェでは大きな強みとなる。

    ただし、GTWCEで協力する2 Seas Motorsportが、そのままニュルブルクリンク・プログラムを担う可能性は低い。シルバーストーン拠点の同チームには、全長25.378kmのノルドシュライフェでの経験がないためだ。代わって有力視されているのが、ドイツ・アルテンダイツを拠点とするウィンワード・レーシングである。DTM参戦実績を持つこのチームは、2026年にニュルブルクリンク24時間へ初挑戦する可能性があり、メルセデスAMGの豊富なノルドシュライフェ知見を活用できる点が評価されている。エミール・フレイやフェラーリが同地域のスペシャリストでないことも、この見方を後押ししている。

    フェルスタッペンが最近AMG幹部と会談していた事実も確認されているが、それがGTWCEプロジェクトの話だったのか、あるいはニュルブルクリンク24時間への布石だったのかは不明だ。ただ、2 Seasが用意するメルセデスAMG GT3が議題に上ったこと、そしてグーノンがテストで基準ドライバーを務めていることから、フェルスタッペンがフロントエンジンGT3への適応を急いでいるのは確かだ。

    問題はスケジュールである。フェルスタッペン自身、シンガポールGPの際に「多くの要素次第だ」と語り、2026年の新F1レギュレーションによる忙しさとGT3プログラムの両立が鍵になると明かしていた。彼はこれまでノルドシュライフェを3回走っているが、いずれもフェラーリであり、メルセデスAMG GT3ではまだ経験がない。

    さらに、ニュルブルクリンク24時間(5月14〜17日)はF1と直接重ならないものの、NLSの全準備レースと24時間予選はF1週末とバッティングしている。主催者のADAC Nordrheinは、予選イベントの日程変更を否定しており、フェルスタッペンが参加できる可能性はNLSの限られたラウンドに絞られる。

    関係者によれば、フェルスタッペンは少なくとも3月14日のNLS開幕戦に出場できなければ、24時間レース参戦を見送る意向だという。しかしこの日はF1中国GPと重なる。NLS側は当初、日程変更はないとしていたが、最近になって柔軟姿勢を示し始めた。シリーズ代表のマイク・イェーガーは、過密日程の緩和を理由に調整の余地を認めつつも、フェルスタッペン個人のためではないと強調している。

    それでも、フェルスタッペンがNLSへの強い関心を示しているのは事実だ。カレンダー調整が実現すれば、メルセデスAMG GT3でのニュルブルクリンク24時間参戦は、現実味を帯びた選択肢となる可能性が高い。

  • フェルスタッペンが見せた意外な素顔 F1ルーキーたちの“父”と呼ばれる理由

    フェルスタッペンが見せた意外な素顔 F1ルーキーたちの“父”と呼ばれる理由

    2025年シーズンのF1パドックでは、激しいライバル関係や熾烈な競争とは異なる、意外な光景が広がっていた。4度のワールドチャンピオンであるマックス・フェルスタッペンが、舞台裏で次世代の若手ドライバーたちを支える存在になっていたのだ。

    その姿勢は、メルセデスのルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリの証言によって明らかになった。フェルスタッペンはルーキー陣の間で、いつしか「ルーキーたちの父」と呼ばれるようになっているという。

    チャンピオンが担うメンターとしての役割
    フェルスタッペンは今季もサーキット上で成功を収めてきたが、コース外での振る舞いが特にルーキーたちの心に響いている。

    ザウバーのガブリエル・ボルトレトにとって、そのサポートは特別な意味を持っていた。彼はシムレーシングを通じて長年フェルスタッペンと親交があり、その関係性がF1の舞台でも支えになっているという。

    「ブラジルにいる家族全員が、僕にとって本当に大きな存在だ」

    とボルトレトはF1公式の取材で語っている。

    「今年はなかなか現地に来られなかったけれど、来てくれたレースではいつも素晴らしかった。それに他のドライバーたちからの支えもある。フェルナンド(アロンソ)もそうだし、マックスも舞台裏でかなり支えてくれている。だから、本当にありがたい」

    マックス・フェルスタッペン F1

    アントネッリが語る“ルーキーたちの父”
    アントネッリがフェルスタッペンの存在を強く実感したのは、カタールGP後だった。ランド・ノリスとの接触を巡ってオンライン上で批判を浴びた際、フェルスタッペンが直接声をかけてきたという。

    「彼はサポートを申し出てくれた。マックスは、すべてのルーキーに対してとても支えになっていると思う」

    とアントネッリは語る。

    「なんて呼ばれているか知ってる? “ルーキーたちの父”だよ。でも、本当に素晴らしいことだ」

    さらにアントネッリは、ルーキー世代全体が歓迎されていると感じていることにも触れた。

    「ルイス(ハミルトン)もそうだけど、正直みんなが、これだけ多くのルーキーがいることを受け入れてくれていたと思う」

    「それぞれのやり方でサポートを示してくれたし、家族の存在も大きい。父はシーズンを通してずっとそばにいてくれたし、時々は家族全員も来てくれた」

    「特にF1の初年度には、こういう支えが本当に必要なんだ」

    冷酷な王者が見せたもう一つの顔
    妥協を許さない競争心で知られるフェルスタッペンだが、こうしたエピソードは、そのキャリアに別の側面があることを示している。

    若いドライバーが次々と台頭する中で、門戸を閉ざすのではなく導く存在となった28歳の王者。その姿勢は、アントネッリやボルトレトにとって、過酷なルーキーシーズンを学びの時間へと変える大きな助けとなった。

    その結果、フェルスタッペンは新たな称号を得た。
    F1パドックにおける、究極の“父親役”として。

  • マックス・フェルスタッペン F1引退後のチーム代表就任を否定「絶対にない」

    マックス・フェルスタッペン F1引退後のチーム代表就任を否定「絶対にない」

    マックス・フェルスタッペンは、F1ドライバーとしてのキャリアを終えた後にチーム代表になる可能性を明確に否定した。

    フェルスタッペンは現在、少なくとも2028年末までレッドブルと契約を結んでいるが、2026年以降のマシン競争力次第では来年末にチームを移籍する可能性があるとの見方もある。

    オーストリアのレッドブルは、2026年の新パワーユニット規則開始と同時に、史上初めて自社製パワーユニットで戦うことになり、大きな挑戦に直面している。

    フェルスタッペン自身は、契約期間をすべてレッドブルで過ごすかどうかに関わらず、F1で長く走り続けるつもりはないと強調してきた。

    4度のワールドチャンピオンは、モータースポーツ最高峰でキャリアのすべてを費やす意向はなく、将来的には耐久レースへの参戦に強い意欲を示している。

    そして、仮にレーシングキャリアを終えた後であっても、F1にチーム代表として戻る考えは一切ないという。

    引退後は良いチーム代表になれるのではないかと指摘されたフェルスタッペンは、Formule1.nlに対して冗談交じりにこう語った。

    「ハハ、でも僕はF1でそれをやるつもりはない。絶対にない、絶対にだ」

    「F1チームの代表になれば、どうせイギリスかイタリアに住まなきゃいけない。それは全然魅力的じゃない。確かにこれは実務的な理由だけど、その役割はあまりにも大きすぎる。大きすぎるんだ」

    「それは僕が好きなことでも、目指していることでもない。何年もF1で走って、そこで辞めると決めたら、しばらくはF1から完全に離れるものだと思う」

    「僕は他のことをやりたい。レースもするけど、もっと小さなスケールで、自分自身のやり方でね」

  • マックス・フェルスタッペン レッドブルF1のRB21は「愛憎入り混じった関係」

    マックス・フェルスタッペン レッドブルF1のRB21は「愛憎入り混じった関係」

    マックス・フェルスタッペンは、2025年シーズンのレッドブルのマシンについて「愛憎入り混じった関係だった」と認めつつも、タイトルを獲得した昨年よりも、今季を終えた現在の方がポジティブな気持ちでいると語った。

    フェルスタッペンは、アブダビGPでマクラーレンのランド・ノリスに2ポイント差で敗れ、ドライバーズタイトルを逃した。シーズンを通じての勝利数では新王者ノリスを1勝上回ったものの、あと一歩届かなかった。

    レッドブルはシーズン前半にパフォーマンス面で苦戦し、オランダGP終了時点では、当時の選手権首位だったオスカー・ピアストリに対して104ポイント差をつけられていた。しかし、イタリアGP以降に投入されたアップグレードによって大きく状況を改善した。

    「今季について後悔はまったくない」とフェルスタッペンは語る。

    「パフォーマンスは強かったと思っている。このクルマを嫌いになったこともあったし、逆に好きだったこともあった。でも、難しい週末も含めて、常に最大限を引き出そうとしてきた。これまで言ってきた通り、このクルマとは本当にジェットコースターのような一年だった。ただ、幸いにも最後の8〜9戦は全体的にかなり楽しかった」

    「チームの雰囲気も今は本当にいい。ポジティブなエネルギーがあって、信念や自信もある。来年に向かう上で、まさに理想的な状態だ」

    マックス・フェルスタッペン レッドブル・レーシング

    ノリスのタイトル獲得によって、フェルスタッペンが2021年から続けてきた4連覇はここで途切れた。それでもフェルスタッペンは、タイトルを逃した今季の終わり方について、2024年よりも良い感触があると明かしている。昨年は、マクラーレンが勢いを増し始め、シーズン後半にかけて難しい戦いを強いられていたからだ。

    「もちろん、勝てた方がいいに決まっている」とフェルスタッペンは続ける。

    「でも正直に言うと、今こうして座っている気分は、去年のこの時期よりもいい。昨年も後半戦はかなり厄介な状況だったからだ」

    「我々は、昨年後半から今年前半にかけて、ほぼ1年にわたって苦しんできた。でも今は本当に気分がいい。タイトルを逃したのは残念だが、正直なところ、長い間タイトルのことを考える余裕すらなかった」

    「数戦前まで、自分がタイトル争いをしているという実感すらなかった。それは本当にクレイジーなことだ」

    「それでも、人はさまざまな形で誇りを持てる。自分自身には満足しているし、来年に向けて自分のスキルを心配するような状態でもない。だから、気分はいい」