カテゴリー: トヨタ

  • 小林可夢偉、NASCARデビュー戦は33位 「機会があれば再挑戦したい」

    小林可夢偉、NASCARデビュー戦は33位 「機会があれば再挑戦したい」

    小林可夢偉は、8月13日(日)に米国インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催されたNASCARカップ・シリーズ第24戦の決勝レースに23XIレーシングから参戦し、33位でフィニッシュした。

    朝から晴れ間が広がったインディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで、午後14時40分に総距離199.98マイル(約332km)、周回数82周のレースがスタートした。

    28番グリッドからスタートした小林可夢偉は1周目にひとつポジションをアップ。しかし2周目、いきなり2コーナーで追突されてしまい37番手にまで後退。その同じ周、他のコーナーで他車がタイヤバリアに接触してしまい、そのタイヤバリアの修復のためにセーフティーカーが導入されると、その間に小林はボディワークの確認のためにピットイン、最後尾までポジションを落とすが、レースが再開したあとは小林らしい攻めた走りでポジションを取り戻していった。

    24周目、この日2度目のピットインを行い給油と新品タイヤ交換を実施。順位は31番手ながら27周目にコース上の全体3番手、続く28周目には全体2番手のラップタイムをマークし、初挑戦ながら上位を争うレギュラードライバーたちと遜色ないペースを披露した。

    55周目に3度目のピットインを行ったあと、29番手まで順位を上げてさらにペースを上げていったが、65周目の1コーナーで2度目の追突をされてしまい、再びポジションダウン。

    レース終盤の74周目、再びセーフティーカーが導入されたときに追い上げていけるように4度目のピットインを行い新品タイヤに交換するも、大きな波乱もなくそのままレースは終了。小林可夢偉は33位でNASCARデビュー戦を終えた。

    小林可夢偉 NASCARNASCAR カップ・シリーズ 第24戦Verizon 200 at the Brickyard決勝

    「スタートはポジション取りも良かったですが、2周目に追突されてしまい、いきなりNASCARの洗礼を受けました。スピンターンをすると一気にグリップがなくなってしまったのが残念でした。クリーンに走ることができた2セット目のタイヤは、慣れてきたこともあってペースに問題はなかったです。ただ、3セット目のタイヤの時にまた追突されてしまいました。レース全体を通じていいペースで走り続けたかったです」と小林可夢偉はコメント。

    「ただ、NASCARの経験が少ない中でも、戦えそうな手応えを感じる瞬間もあったので、もう少しこのクルマに慣れて、動かし方を理解すれば、充分いいレースができるんじゃないかと感じています」

    「今回、豊田会長、佐藤社長が僕のチャレンジを応援してくださり、北米トヨタのボブ・カーター元副社長にも僕のサポートを頼んでくださいました。実際にボブさんはインディアナポリスにも来てくださり、激励してくださいました。僕もボブさんの帽子をかぶってインタビューを受けたり、グリッドにも行き、力強いサポートを常に感じながらレースウィークを過ごすことができました」

    「初めてだらけのNASCARでしたが、TGRファミリーの温かさ、キズナも感じることができて、このチャレンジも僕一人じゃない、皆と一緒に戦えていると思えました。また、日本では深夜にもかかわらず、僕のデビュー戦を見守ってくださったファンの方々にも感謝しています。遠く日本からの声援も、僕の大きな力になりました。僕を支えてくださった方々、応援してくださった方々、すべての皆さんにあらためて本当にありがとうございましたとお伝えしたいです」

    「今回、僕自身すごく楽しかったですし、こうして実際に戦ってみてやはりアメリカの三大スポーツのひとつで日本人ドライバーが活躍するというのはひとつの夢なんじゃないかなと感じました。今回の経験でNASCARがどういうものか、エンジニアやメカニックがどう働くのかなど、とても理解できて、すごくいい経験になったので、またチャンスをいただけるのであれば僕はぜひ再挑戦したいです」

  • 小林可夢偉、NASCARデビュー戦予選は28番手「そこまで悪くない」

    小林可夢偉、NASCARデビュー戦予選は28番手「そこまで悪くない」

    8月12日(土)、米国インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースでNASCARカップ・シリーズ第24戦の予選が行われ、23XIレーシングから参戦しているTOYOTA GAZOO Racingのドライバー兼WECチーム代表である小林可夢偉は、初めての予選で健闘し、28番手グリッドとなった。

    この日のインディアポリス・モーター・スピードウェイは、近隣に点在した雨雲の影響で朝は生憎の雨模様。

    そのため午前8時前から予定していたトラックウォークはキャンセルとなったものの、その後天候は回復。午前11時30分からのフリー走行までには路面も乾き、晴天の下走行が始まった。

    参加台数が39台にものぼるNASCARカップ・シリーズは、A組とB組、19台と20台に分かれてフリー走行と予選をそれぞれ走行。小林可夢偉は最初に走行するA組となり、午前11時30分のセッション開始とともにコースイン。初めてのコースで慎重に周回を重ねながらタイムを更新していき、計測5周目にはトップとのタイム差を1秒まで詰めた1分30秒371を記録、A組15番手でフリー走行を終えた。

    フリー走行B組の後、10分のインターバルを挟んですぐに15分間のA組の予選が始まり、小林可夢偉は1回目のアタックで1分29秒077をマーク。続く2回目のアタックではタイムを更新できなかったものの、グループ内での順位は14番手と健闘。明日の決勝レースは14列目28番手からのスタートとなった。

    「フリー走行、予選と一瞬で、もう今日の予定は終わりという、スケジュールでした」と小林可夢偉はコメント。

    「初めて走るサーキットに、慣れていない車で、いろいろなことが新しいですが、やれることはやりました。フリー走行は慎重に走っていたのですが、タイム的に割といいところだったのでまずまずの感触でした」

    「ただ、予選になると少し感覚が違って、やはりこのタイヤとクルマの限界はこのぐらいだよと知っているドライバーは、タイヤのおいしいところが使えていたなと思うので、そこは慣れの部分が差に出たかなと思います。おそらく僕が一番経験が少ないですし、逆に言えば知らないサーキット、知らないクルマで、トップと1秒以内で戦えているのでそこまで悪くないのではと思います」

    「明日の決勝レースはタイヤのタレ具合も分からないし、ピットストップも初めてで、いろいろあると思いますが、TGRのドライバーとして、しっかりレースをしながらクルマに慣れていって、最後に勝負できるような準備をして戦います」

    「今回は生放送もありますし、多くの皆さんに僕のデビュー戦をぜひ見ていただけたら嬉しいです。応援よろしくお願いします」

    200マイルを戦う決勝レースは、8月13日(日)午後2時半(日本時間14日午前3時半)にスタートが切られる。

    小林可夢偉 NASCAR

  • トヨタ、F1風洞契約終了もマクラーレンF1チームとの関係を継続へ

    トヨタ、F1風洞契約終了もマクラーレンF1チームとの関係を継続へ

    トヨタのモータースポーツ部門は、風洞契約の終了が間近に迫っているにもかかわらず、近い将来マクラーレンF1チームとの協力関係を継続する見込みだ。

    マクラーレンは今月、ウォーキングのファクタリーに新設した自社製の新型風洞に切り替える予定で、ケルンにあるトヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパ(TGR-E)の施設を使用してきた12年間のパートナーシップに終止符を打つ。

    マクラーレンはもともと2010年にトヨタの旧F1風洞を使い始め、以来マクラーレンのすべてのF1マシンの設計に貢献してきた。

    風洞の変更によってマクラーレンがケルンの施設を使用することはなくなったものの、トヨタはこれで提携が終わるとは考えていない。

    TGR-Eのマネージングディレクターを務めるロブ・ルーペンは「私たちのドアはマクラーレンに対してオープンなままです。我々は、彼らが新しい風洞で成功することを祈っているます。マクラーレンがTGR-Eに求めるサービスや、彼らのエンジニアがケルンに滞在する頻度も当然変わってきますが、私たちはオープンな対話を行い、彼らの開発プログラムに新しい風洞を組み込むプロセスにおいて建設的な役割を果たしています」とコメント。

    「今回の活動で、TGR-Eがトップレベルのエンジニアリング・プロジェクトにいかに長期的な価値を付加できるかを明確に示すことができたと思います。今後もマクラーレンのような革新的な企業をサポートしていきたいと思っています」

    マクラーレンがケルン風洞を初めて利用したのは、トヨタF1チームがグランプリレースから撤退した翌年の2010年だった。2011年のレースで優勝したマクラーレンMP4-26の開発に初めて使用され、今年のMCL60までずっと使用されてきた。

    マクラーレン F1

    この関係は、風洞の使用だけでなく、研究開発や生産能力の活用も含めて、長年にわたって大幅に拡大した。マクラーレンはまた、トヨタのファクトリー内に専用の作業エリアを設け、独立したデータシステムとウォーキング工場へのリンクを設置していた。

    両者はまた、風洞の使用期間中、風洞が最先端の技術で開発され、維持されるように協力し合った。

    マクラーレンのチームプリンシパルであるアンドレア・ステラは、トヨタの協力は賞賛に値するものだと明言した。

    「TGR-Eのサポートは、私たちの成功にとってかけがえのないものです」とステラは語った。

    「マクラーレンチームと、この施設のスタッフとの間には良好な協力関係が築かれており、TGR-Eのアディティブ・マニュファクチャリング(積層造形)能力やその他の施設は、我々のマシンの開発プロセスにとって不可欠です」

    「マクラーレンに大きな効率性を提供し、チーム内で建設中の新体制と整合する現場での風洞の試運転に向けて前進する中で、TGR-E風洞で行われた作業が過去のチームの進歩に役立ったことを認識しており、この期間にわたるTGR-Eの貴重なサポートに感謝します」

    ルーペンは、トヨタ自身も長年にわたってマクラーレンの成功の一端を担えたことを嬉しく思っていると付け加えた。

    「これほど長い間、マクラーレンのF1ストーリーの一翼を担えたことを誇りに思います」とルーペンは説明した。

    「TGR-Eとマクラーレンの従業員がこの関係を成功させるために懸命に働いてきたのと同様に、信頼関係を築き、12年間も一緒に仕事をしてきたことは、私たち2つの組織間の相互尊重の表れです。私たちは、マクラーレンがこの間、私たちのために尽力してくれたことに心から感謝しています」

  • 小林可夢偉、NASCAR挑戦「日本人ドライバーのレベルの高さを示したい」

    小林可夢偉、NASCAR挑戦「日本人ドライバーのレベルの高さを示したい」

    ル・マン24時間レース会場での参戦発表から約2か月、いよいよ今週末、8月13日(日)、TOYOTA GAZOO Racingのドライバー兼WECチーム代表である小林可夢偉が、米国インディアナポリス・モーター・スピードウェイのロードコースで開催されるNASCARカップ・シリーズ第24戦に挑戦する。

    小林可夢偉は自身にとって初めてのNASCAR参戦に向けて、6月の参戦発表以降、ヨーロッパと日本のレースの合間に幾度と渡米し準備を進めてきた。

    6月、ル・マン24時間レースを終えた小林可夢偉は、そのままスーパーフォーミュラ菅生戦に参戦、続くスーパーフォーミュラ富士テストに参加した。その後すぐに渡米し、今回参戦するチームである23XIレーシングと合流、チームメンバーとして7月1日-2日にシカゴ市街地コースで行われたNASCAR第18戦に帯同した。

    その後、一度チームを離れ、イタリアでのWECモンツァ戦、日本でのスーパーフォーミュラ富士戦を戦った後、再び米国に戻りシート合わせを実施、7月19日にはバージニア・インターナショナル・レースウェイで、デビュー戦で実際に乗るToyota Genuine Parts Camry TRD 67号車の実走テストを行った。また、実走テスト後はTRD-USAのシミュレーターを使い、インディアナポリス・モーター・スピードウェイ・ロードコースをテストしている。そしていよいよレースウィークを迎える今週、再びチームに合流しインディアナポリスへ向かう。

    トヨタはNASCARカップ・シリーズに2007年から参戦しているが、日本人ドライバーがトヨタ車両を駆るのは小林可夢偉が初めてになる。

    小林可夢偉の新たな挑戦となるNASCARカップ・シリーズ第24戦は、8月12日(土)現地時間午前11時35分から(日本時間13日午前0時35分)フリー走行。同日現地時間午後12時35分(日本時間13日午前1時35分)から予選。そして8月13日(日)現地時間午後2時半(日本時間14日午前3時半)に決勝レースのスタートが切られる。

    小林可夢偉は「ル・マンでの参戦発表後、WECとスーパーフォーミュラのレースの合間に数回渡米して準備をしてきました」とコメント。

    「23XIレーシングに初めて入った時、最初に目があったのは僕がIMSAに参戦した時の担当チーフメカニックで驚きました。他にもこれまで参戦したレースで一緒に仕事をしたことのある仲間がいて、僕のレースの進め方や考え方を事前にチームに説明してくれていて、すごくウェルカムな状況からスタートできました」

    「実車テストは1日だけありましたが、クルマはフォーミュラルノー以来のシーケンシャルシフト、F3以来のスチールブレーキ。ダウンフォースも少ないし、車重も重いですが、思ったより動きが分かりやすいので、逆に合わせやすかったです。いろいろなクルマに乗ってきましたが、自分なりには手応えを感じています」

    「レーススケジュールも、初日にフリー走行を25分間、持ち込みのセットベースで走り、10分間の休憩を挟んですぐに予選。そして翌日は決勝レースだけを走るというNASCARならではの流れになっているので、レースまでの走行時間が少ない状況でも適応していかなければなりませんが、その点は僕の得意分野だと思っています。

    「NASCARはアメリカでは間違いなくナンバーワンのレースです。エンジン音もすごいし迫力もあります。自動車レースってすごいなと思わせる魅力が詰まっていて分かりやすいからこそ、このレースをたくさんの人に見ていただいて、自動車レースの面白さを純粋に感じてもらえるきっかけになれば嬉しいです。そして、しっかりと自分の経験を活かし、日本人ドライバーのレベルの高さをアメリカでも認識してもらえるように、結果を出すことにもこだわりたいと思います。レース自体の魅力とあわせて、僕自身も活躍して、皆さんにもっと見たいと思っていただけるレースをお届けできるように頑張ります。そう感じていただける人が増えれば、将来、また日本人がNASCARに乗る可能性も必然的に増えると思いますし、そうなっていくことを願っています」

    「今回のNASCAR参戦は、僕のレーシングドライバーとしての夢を叶えるだけはなく、僕の挑戦がモータースポーツの未来を変える一歩にもつながるのではないか、という部分を、豊田会長、佐藤社長に共感していただき、このチャンスのきっかけを作っていただきました」

    「参戦実現にあたり、チャンスを作ってくださった豊田会長、佐藤社長、TRD-USA、23XIレーシング、NASCARコミュニティー、スポンサーのみなさま、TGR、協力してくれたすべての方々に感謝します」

  • トヨタ、新型ランドクルーザー“250”を世界初公開

    トヨタ、新型ランドクルーザー“250”を世界初公開

    トヨタ自動車は、新型ランドクルーザー“250”シリーズを8月2日に世界初公開した。日本では、特別仕様車First Editionを含めて2024年前半の発売を予定しているr。

    また、ヘビーデューティーモデルのランドクルーザー“70”も、今冬、継続販売モデルとして日本に再導入する。これにより、日本で再びランドクルーザーの全3シリーズが揃うことになる。

    ランドクルーザー(以下ランクル)は、トヨタBJ型として1951年8月1日に誕生し、シリーズとして生誕72周年を迎えた。誕生直後に、自動車として初めて富士山6合目の登山に成功。その時から、このクルマだからこそ行き来できる場所で様々な人々の安全と安心を提供する使命を負ってきた。

    その後、世界中のお客様に育てられ・鍛えられることで、「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」として信頼性・耐久性・悪路走破性の継承と進化を続けながら、現在までに約170の国と地域で、累計1,130万台のランクルが人々の命や暮らしを支えている。

    これまでランクルは、常に最新技術を導入しフラッグシップとして進化を担うステーションワゴン(“300”シリーズ)、高い耐久性、走破性が求められるヘビーデューティーモデル(“70”シリーズ)、悪路走破性をベースに扱いやすさと快適性を付与し、人々の生活と実用を支えるライトデューティーモデル(“プラド“)の3シリーズで展開してきた。

    ライトデューティー系については、世代の進化を追うごとに高級・豪華な路線にシフトする傾向にあった。こうした中、“250”シリーズの開発に当たって、商品の最終責任者である豊田章男社長(当時)が「ランクルは人々の生活、地域社会を支えるためのクルマであるべきで、より多くの人の生活を支えるライトデューティーモデルはお客様が求める本来の姿に戻す必要がある」という基本的な考え方を提示。それを受け、開発陣は「The Land Cruiser : 質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」という、ランクルの原点に回帰する開発コンセプトを定め、ランクルを作り直す精神で開発を進めてきた。

    新型の“250”シリーズはランクルの中核モデルとして、“300”シリーズと同じGA-Fプラットフォームを採用し、オフローダーとしての基本性能を大幅に向上。また、従来型以上にランクルにふさわしい力強い走りや環境性能を実現した多様なパワートレーンを採用。機能性を追求したパッケージと、伝統とモダンを融合した内外装デザインを取り入れランクルらしさを追求するとともに、新世代のランクルとしてオフロード・オンロードを問わず操縦のしやすさと快適性を向上、かつクラストップレベルの先進安全性能も目指した。

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  • WEC:トヨタ7号車が接戦を制しポール・トゥ・ウィンで今季3勝目

    WEC:トヨタ7号車が接戦を制しポール・トゥ・ウィンで今季3勝目

    7月9日(日)イタリアのモンツァ・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦モンツァ6時間の決勝が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRID 7号車がライバルの本拠地での接戦を制し、今季3勝目を挙げた。8号車は6位でフィニッシュし、ドライバーズランキング首位の座を守った。

    6万5千人の熱狂的な観衆が見守る中、ポールポジションからスタートした小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は、ハイパーカー同士の激しいバトルを制し、地元フェラーリの追撃を16秒520差で凌ぎきっての勝利を飾った。

    ドライバーズランキングをリードしているセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車は、3番手スタートも序盤にペナルティを受け大きくポジションダウン。その後、猛烈な追い上げを見せ4位でチェッカーを受けたが、レース後にペナルティを科され最終結果は6位に。しかし、貴重なポイントを獲得しランキング首位の座を守り、2位との差を23ポイントに広げた。

    TGRにとっては、前戦ル・マン24時間での雪辱を果たす今季4勝目。マニュファクチャラーズランキングでも2位フェラーリとの差を26ポイントへと広げることとなった。また、7号車はこの勝利でドライバーズランキング2位タイへと浮上。再びチャンピオン争いに加わることとなった。

    猛暑の中で午後12時半より開始された6時間の決勝レースは、気温と同じくらい熱い展開が1周目から待ち受けていた。ポールポジションの7号車はコンウェイのドライブでトップをキープしたが、その後方では、3番手からスタートしたブエミのドライブする8号車が、狭い第1シケインへの進入でフェラーリ51号車と接触し、8位へと順位を落としてしまった。

    15分後、7号車のコンウェイはフェラーリ50号車とプジョー93号車を従え首位を走行していたが、8号車はGTクラス車両と接触し、セーフティカーが導入されることとなった。8号車にこの2度の接触による車両ダメージはなかったが、レーススチュワードより、最初の接触で10秒、さらに2度目の接触で60秒のピットストップペナルティが科された。

    セーフティカーの導入により、首位の7号車の後方には僅差でライバル勢が連なる形となり、再スタートが切られると、7号車のコンウェイは3位に順位を落とすこととなった。一方、ペナルティを消化した8号車は総合34位まで大きく順位を落とし、コースに復帰してまもなく周回遅れとなってしまった。

    3位に後退するも、離されることなく前を行くライバルへのプレッシャーをかけ続ける7号車のコンウェイは、1時間を経過したところで最初のピットへ向かったが、隣のガレージも同時にピットインしていたため、貴重なタイムをロス。一方で8号車のブエミは1回目のピット時にペナルティを消化し、追い上げを開始した。

    ハードタイヤを装着し3位を走行するコンウェイは、その時点での最速タイムで追い上げを見せて首位の座を奪還し、ロペスへと交代した。ロペスも首位争いを続け、3時間過ぎにポルシェ5号車をかわして首位に浮上。その直後、LMP2車両のアクシデントによりこの日2度目のセーフティカーが導入された。

    ピット戦略の異なるライバル勢がセーフティカー導入前にピットインを終えていたこともあり、首位に立ったロペスの7号車は、2度ファステストラップを更新する速さを見せ、2位のフェラーリ50号車との差を広げていった。8号車も平川へとドライバー交代し、猛烈な追い上げで7位へと順位を上げた。

    的確な戦略と平川の好ペースで8号車は周回遅れから脱し、ハートレーへとドライバー交代。ハートレーはトップ6フィニッシュへ向け更なる追い上げを開始した。一方、首位争いはロペスの健闘により2台のフェラーリに対し大きな差を広げて、4時間過ぎ、小林へと最後のドライバー交代を行った。

    しかし、再度導入されたセーフティカーにより、45秒あった2位との差は帳消しとなり、最後の1時間半、小林はフェラーリ50号車からの僅差での追撃を受けることとなった。さらに8号車の不運は続き、このセーフティカー導入のタイミングで緊急給油ピットインを余儀なくされ、レース再開時には8位へと順位を落としてしまった。

    一時は後続とのマージンを失った首位の7号車小林だったが、好調なGR010 HYBRIDと共に着実にリードを広げていき、残り45分で最後のピットイン時点で2位との差は10秒に。ピットクルーの迅速な作業でタイヤを新品に交換し、小林は最後のスティントへと向かった。

    新しいタイヤへと交換した7号車の小林は、ファステストラップを更新する素晴らしい走りで後続を突き放し、2位のフェラーリ50号車に16秒520の差を付けてトップチェッカー。8号車も最後まで諦めることなくプッシュを続け、ハートレーが残り15分でタイトルを争うフェラーリ51号車とポルシェ5号車を見事オーバーテイク。4位でチェッカーを受けた。しかし、レース後に8号車は、あるラップで意図せず短時間パワートレーンの出力制限を超えていたとしてレース結果に50秒加算のペナルティを科され、最終結果は6位となった。

    今大会で2023年シーズンWECのヨーロッパラウンドは終了。次戦は9月10日(日)、ハイパーカーによる激戦の舞台はTGRのホームレースである富士へと移り、そして、11月の最終戦バーレーンへと向かうこととなる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー):
    今日のこの結果は本当に嬉しいです。非常に強力なライバルと大接戦だったので、ハードにプッシュし攻め続けなくてはなりませんでした。鍵となったのはレース全体をミス無く戦ったことと、タイヤマネージメントでした。私の最後の長いスティントは緊張しましたし、本当に大変でした。しかし、フェラーリとのバトルは素晴らしかったですし、今日の勝利でル・マンでの雪辱を少しは果たせたかと思います。チーム、そして、ル・マンの後も本当に多大な支援を続けてくれているパートナーの皆様、及びサポートいただいている皆様に感謝いたします。8号車も追い上げてポイントを獲得し、チームにとって良い結果でした。彼らは絶対に諦めないという大事な気持ちを示してくれました。シーズンも残り2戦となりましたが、両チャンピオン防衛へ向け全力で臨みます。残り2戦も厳しい戦いになることは間違いありません。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー):
    フェラーリのホームで彼らに打ち勝つことができて良かったですし、チームのみんなには本当に感謝しています。ピットストップは着実かつ迅速で、タイミングも全て的確でした。特に最後のピットは素晴らしく、おかげで首位を守ってコースに復帰できました。今回の勝利は嬉しいですし、ポイント面でチームにも貢献できました。本当に大変なレースでした。このレースはタイヤのマネージメントが全てだとわかっていましたし、選択肢は幾つかありました。我々の作戦は上手くいき、一時は順位を落としたものの、選択したハードタイヤで、路面温度の上昇やセーフティカーなどもある中、順位を取り戻すことができました。そして、ホセが後続とのギャップを築き、可夢偉が最後に素晴らしいスティントで勝利をもたらしてくれました。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー):
    厳しい結果となったル・マンの後、ここで勝てたことはとても重要で、チーム全員が素晴らしい仕事をしてくれました。今日も大変なレースでしたが、GR010 HYBRIDは好調でしたし、ペースも良く、ピットストップもタイヤ戦略も完璧でした。今季3勝目を挙げ、チャンピオン争いに復帰できたのは本当に嬉しいです。今日は走っていても気持ち良かったですし、アタックして首位を奪還し、その後は差を広げることができました。同時に、耐久レースではせっかく築いたマージンがあっという間に無くなってしまうこともわかっていましたし、セーフティカー導入により最後は可夢偉に厳しい戦いを強いることとなってしまいました。しかし、彼はその大変な役割を果たし、トップで戻って来てくれました。フェラーリの熱狂的なファンの皆様の前で勝てたことは最高です。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー):
    複雑な感情の入り交じる一日でした。7号車が勝ったことはとても良かったですし、彼らの素晴らしいパフォーマンスを祝福します。我々8号車にとっては厳しいレースとなってしまいました。私はスタートで接触を喫し、ペナルティを受け、さらにGTクラスのアストンマーティンとも接触してしまいました。彼らにはお詫びしたいと思います。もちろん、そこから全力で追い上げて、多くのポイントを獲得することができました。しかし、我々にとっては厳しい一日でしたし、次の富士ではもっと良い結果を狙います。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー):
    まず初めに、勝利を挙げたチーム全員へ祝福を送ります。7号車は可夢偉のポールポジション獲得から、素晴らしい週末でした。彼らはフェラーリとの激戦を制しました。我々8号車は、序盤のアクシデントで周回遅れになってしまったこともあり、厳しいレースとなってしまいましたが、後方から追い上げて、私は最後にタイトルを争うフェラーリ51号車とホイール・トゥ・ホイールの素晴らしいバトルを楽しむことができました。この暑さの中、3スティント連続で走るのは本当に大変で大きな挑戦でしたが、楽しかったです。今日は表彰台に立つことはできませんでしたが、我々が見せることができたパフォーマンスには満足しています。

    平川亮(8号車 ドライバー):
    フェラーリのホームレースで7号車が優勝してくれたことは良かったですし、彼らの素晴らしい走りに祝福を贈ります。残念ながら我々の8号車はレース序盤にペナルティを受けることとなってしまいましたが、決して諦めることなく追い上げ、順位を上げていきました。チェッカーまで諦めずに戦い続けたことで、レース終盤にブレンドンがフェラーリとポルシェをかわしてくれました。最終的にチャンピオン争いで重要なポイントを稼ぐことができましたし、自分たちが見せられたパフォーマンスには満足しています。次は我々のホームレースである富士なので、母国ファンの皆様の前で多くのハイパーカーを相手に戦うのを楽しみにしています。

    トヨタ WEC FIA 世界耐久選手権

    佐藤恒治社長:
    WEC 2023 第5戦 モンツァ6時間レースでは、7号車がポールトゥウィンを獲得できました。モンツァのファンは、私たちも含めてレース全体を応援してくれて、素晴らしい雰囲気の中で闘うことができました。応援してくださったすべての皆様に、心から感謝申し上げます。

    「自分たちの本当の走りを見せたい」。そんな悔しさを胸に、私たちはル・マン以降、全員で心をひとつにして、次の闘いに向けて前に進んできました。とても大切な4週間でした。そのプロセスがあったからこそ、モンツァでは、真のワンチームとして闘うことができたのだと思っています。

    7号車のマイク、可夢偉、ホセは、8号車が想定外の事態に直面する中でも、冷静に、着実に走り続けてくれました。チームを背負ってミスなく走り続けることは大変な重圧だったと思います。

    8号車のセブ、ブレンドン、亮は、1つでも順位を上げるために、最後の最後まで挑戦し続けてくれました。

    勝利のために必死に努力を重ねてくれた現場のメンバー全員を誇りに思います。

    次戦の富士でも、可夢偉代表のもと、全員で、全力で闘います。たくさんの日本のファンの皆様の前で、さらに強くなったトヨタWECチームの姿をお見せしたいと思います。

    最後に、D’station Racingの星野選手、藤井選手、スティーヴンソン選手、チーム関係者の皆様に対しまして、8号車の接触により危険な事態を招いてしまったこと、そしてモンツァでの挑戦の機会を奪ってしまったこと、心よりお詫び申し上げます。全員が安全に気持ちよく走れるレースを実現できるよう、チーム全体で振り返り、意識を徹底してまいります。

  • WEC:トヨタ7号車の小林可夢偉が0.017秒差でポールポジション獲得

    WEC:トヨタ7号車の小林可夢偉が0.017秒差でポールポジション獲得

    7月8日(土)イタリアのモンツァ・サーキットでFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦モンツァ6時間の予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉が自身今季2度目となるポールポジションを獲得、8号車は3番手グリッドとなった。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名がドライブするGR010 HYBRID 7号車は、小林が予選を担当。

    上位2台が0.017秒という僅差の争いとなった予選で、小林はモンツァにおけるハイパーカーのコースレコードを更新する1分35秒358をマークし、見事ポールポジションを獲得した。

    セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車はハートレーが予選アタックを担当し、チームメイトのポールタイムと0.102秒差の3番手となった。

    TGRにとって今季3度目となるポールポジション獲得により、貴重な1ポイントを獲得。TGRはマニュファクチャラーズタイトル争いで2位のフェラーリとの差を19ポイントに拡げた。

    この日も夏の暑さとなったモンツァは、気温が30度を越え、路面温度も限りなく50度に近付く中で、現地時間午後3時半過ぎに15分間の予選セッションが開始された。2台のGR010 HYBRIDは、この予選に今大会使用可能な2種類のコンパウンドのうち柔らかい方となるミディアムタイヤを選択し、アタックに向かった。

    タイヤのウォームアップを終えた2台は、最初のアタックラップでハートレーが1分35秒640、小林がそれを上回り、この時点でのトップとなる1分35秒549をマーク。序盤からポールポジション争いを繰り広げた。

    翌周、小林は最初のシケインで僅かにタイムをロス。しかし、残りのラップで素晴らしいアタックを見せて挽回し、モンツァ・サーキットにおけるハイパーカーの新たなコースレコードとなるタイムを叩き出した。その直後、フェラーリ50号車が自身のタイムを更新するも、小林のタイムには僅かに届かず。

    ハートレーも2度目のアタックでタイムを更新したが、フェラーリ50号車には0.085秒及ばず、3番手。2台のGR010 HYBRIDはその後もアタックを続けたが、タイヤのグリップはピークを越えており、他の車両もタイム更新とはならず、7号車のポールポジションが決定した。

    この予選では、ハイパーカークラスの上位7台がコンマ5秒以内に入る接戦となりました。9日(日)の決勝はさらに気温が高くなる予報で、多数のハイパーカーによるエキサイティングなレースが予想される。6時間で争われる決勝レースは現地時間午後12時半(日本時間午後7時半)にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    通常、6時間レースであれば、ポールポジションはあまり意味をなさないといつも言ってきました。しかし、ル・マンの後、各車のラップタイムが非常に接近してきており、そんな中でポールポジションを獲得できたことは素晴らしいですし、本当に嬉しいです。セッション序盤、コース上のトラフィックは理想的とは言えませんでしたが、なんとかクリアラップを確保してアタックしました。ここモンツァでは、全てのハイパーカーが大接戦を繰り広げている中で、リスクを負わない守りの走りはできないので、思い切ってアタックしました。路面温度が午前中の練習走行の時とは少し異なったため難しかったですが、クルマには満足しています。決勝はさらに暑くなることが予想され、タイヤ戦略が重要になるでしょう。チームはタイヤ摩耗を理解しながら、最善の方法を見出すためにハードワークを続けてきました。この週末、我々のGR010 HYBRIDはとても良い仕上がりですし、特にイタリアのファンの皆様の前での決勝レースが楽しみです。激しい戦いになるはずです。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    全てのハイパーカーが非常にタイムの接近した予選だったので、それを考えれば3番手は満足いく結果です。可夢偉の結果からわかるとおり、我々のGR010 HYBRIDにはポールを狙える力がありました。素晴らしいアタックでポールを獲得した彼を祝福します。また、彼がポールを獲得したことで、ライバルにポイントを与えず我々のタイトル争いにとっても意味がありました。私のアタックラップでは、直前にいた車両に近付きすぎ、僅かにタイムをロスしてしまいました。しかし、ポールタイムとのコンマ1秒差は無いようなもので、誰でもどこかでわずかなタイムロスはしているものです。明日の決勝で我々の2台がトップ3からスタートできるというのは素晴らしいことで、チームの努力の賜物です。

    トヨタ WEC FIA 世界耐久選手権

  • WEC:トヨタ 2023年第5戦モンツァ6時間 公式練習レポート

    WEC:トヨタ 2023年第5戦モンツァ6時間 公式練習レポート

    FIA世界耐久選手権(WEC)第5戦モンツァ6時間の公式練習が7月7日(金)に開始され、TOYOTA GAZOO Racing(TGR)はル・マン24時間以来となるサーキットでの走行を再開した。

    TGRは、シリーズチャンピオン争いにおいて重要な週末となるこの大会で、今季4勝目を挙げて、現在トップにつけているマニュファクチャラーズ、及びドライバーズ選手権でのリードをさらに広げることを目指しており、初日となったこの日は順調なスタートを切った。

    小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのGR010 HYBRID 7号車は、1分36秒363というタイムをマークし、フェラーリ50号車を0.170秒抑えてのトップで終え、また、現在チャンピオン争いでドライバーズランキング首位につけるセバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレー、平川亮のGR010 HYBRID 8号車はフェラーリ50号車から0.153秒差の3番手につけた。

    伝統ある高速サーキットのモンツァで13台のハイパーカーが争うことになる今大会、そのバトルはさらに激しさを増しており、初日から上位8台が1秒以内に入る接戦となった。

    9日(日)の決勝へ向けた準備は暖かな陽気の下、午前11時半からの90分間にわたる公式練習第1回目で開始され、チームは2台のGR010 HYBRIDの空力やメカニカルセッティング、制御システムなどを比較し、レースウィークに向けた車両セットアップのベースを作るための作業に集中した。

    6日(木)の朝方サーキットを襲った雨の気配はこの日は全くなく、セッションは終了2分前に出された赤旗までクリーンに進み、7号車はコンウェイが序盤にマークしたタイムによりこのセッション4番手。8号車はブエミがマークしたタイムでセッション6番手となった。

    夕方から開始された公式練習第2回目では、2台共にモンツァで使用可能な2種類のタイヤコンパウンドの比較に集中し、また、路面温度が50度近くにまで上昇したこのセッションでは、クルマのパフォーマンスだけでなく、ミディアムとハードの両コンパウンドの耐久性の分析なども行った。

    この公式練習第2回目のセッション開始早々に小林とハートレーがそれぞれのベストタイムをマーク。7号車はそのタイムがこのセッションだけでなく、この日の総合ベストタイムとなり、また、8号車は3番手で続くこととなった。

    3時間に及んだこの日の練習走行は、ほぼ中断もトラブルも無く進み、最高速度とブレーキパフォーマンスがラップタイムの鍵となる1周5.793kmのモンツァ・サーキットで、チームは車両セットアップを最適化するための多くのデータを収集した。

    8日(土)は午前中に最後の練習走行を行った後、決勝のスターティンググリッドを決定する15分間の予選が、ハイパーカークラスは現地時間午後3時半(日本時間午後10時半)に開始される。6時間で争われる決勝は9日(日)現地時間午後12時半(日本時間午後7時半)にスタートが切られる。

    小林可夢偉(チーム代表 兼 7号車 ドライバー)
    ル・マンの後、またGR010 HYBRIDをドライブできて良い気持ちです。今日は全てが順調で、良いレースウィークのスタートを切ることができました。今日の優先事項は、2種類のタイヤコンパウンドをテストし、どちらが決勝で我々にとって最適となるか見出すことでした。クルマのバランス面でも進展が見られたので、この方向で進めていきます。ハイパーカー上位勢のタイム差は非常に小さいので、クルマのパフォーマンス向上に取り組む必要があります。明日もハードにプッシュし、予選の結果がどうなるか待ちたいと思います。

    マイク・コンウェイ(7号車 ドライバー)
    モンツァのような伝統的なサーキットでレースを戦うために、私の好きな国の一つであるイタリアを再訪できて嬉しいです。走り始めからバランスは良かったので、今日はさらなるパフォーマンスを引き出すために一日を費やしました。GR010 HYBRIDの感触はとても安定しているので、正しいタイヤを正しいタイミングで選択することが重要になってくると思います。ハイパーカー同士がコンマ数秒差で争っているのは素晴らしいです。予選も非常に接近した、エキサイティングなものになると思いますが、我々もベストを尽くし、日曜日の決勝で良い結果を残せるよう頑張ります。

    ホセ・マリア・ロペス(7号車 ドライバー)
    トラブル無く、充分な走行距離をこなすことができた順調な一日でした。ラップタイムは非常に接近しており、それぞれのパフォーマンスを推し量るのは難しいです。モンツァではブレーキングと空力での車両バランスが特に重要であり、その面でも今日の2回の練習走行は有意義でした。ここで速く走るためには、ブレーキングが安定し、最高速が速いクルマが必要です。今日は暑い一日でしたが、日曜日はさらに暑くなりそうです。

    セバスチャン・ブエミ(8号車 ドライバー)
    モンツァに戻れて本当に嬉しいです。昨日は雨でしたが、今日は好天に恵まれたので、このような好コンディションで多くの周回をこなすことができ、異なるタイヤセットや空力などを試せたのは良かったです。2回の練習走行を追えた時点で見る限り、我々には競争力があると思いますが、まだレースウィークは始まったばかりです。これからさらに作業を続け、走行データから学び、可能な限りクルマからパフォーマンスを引き出す必要があることはわかっています。ハイパーカークラスの争いは非常に僅差なので、レースウィークをトラブル無く、また、ミス無く進めていくことが重要です。

    ブレンドン・ハートレー(8号車 ドライバー)
    クルマに大きなトラブルもなく、順調な初日でした。上位争いは非常に接近しているように見え、現時点で予選へ向けてどのチームが強いのかを予想することは困難です。5つの異なるマニュファクチャラーによる争いになるでしょう。予選にも集中はしますが、決勝はこれまでにないほどの接近戦になる可能性があり、もちろんそこで勝利することこそが最大の目標です。我々は車両セットアップや異なるタイヤコンパウンドのテストをしながら、予定通りにプログラムを進めています。まずは良いレースウィークのスタートを切ることができました。

    平川亮(8号車 ドライバー)
    今日の2回の練習走行を通してクルマのバランスを最適化するため、車両セットアップのための幾つかのテストや暑いコンディション下でのタイヤテストなどを行いました。決勝日はもっと暑くなりそうなので、タイヤにはさらに厳しい状況になるでしょう。これまでのところは順調で、GR010 HYBRIDもとても力強く感じています。全ての最適化を進め、決勝へ向けて準備を整えていきます。

    トヨタ WEC FIA 世界耐久選手権

  • マクラーレンF1 「自社風洞への設備投資はトヨタの風洞の落ち度ではない」

    マクラーレンF1 「自社風洞への設備投資はトヨタの風洞の落ち度ではない」

    マクラーレンF1は、トヨタとの協力関係を解消し、ケルンの風洞から自社施設に移転する。マクラーレン・レーシングのCEOであるザク・ブラウンは、「偉大なパートナー」であるトヨタとの長期的な関係の終了はマクラーレン自身の欠点によるものであり、トヨタによるものではないという主張する。

    ウォーキングに本拠を置くマクラーレンF1チームは、F1での成功に向けて、組織全体のさらなる改善とともに、この夏、ついに敷地内の風洞施設でのオペレーションを開始する。

    これには、製造工程で使用されるツールやプロセスのアップグレード、エンジニア陣へのトップクラスの人材の流入などが含まれる。

    ロブ・マーシャルとデビッド・サンチェスの2人は、レッドブルとフェラーリからのガーデニング休暇期間が終了する1月1日からマクラーレンでの生活をスタートさせる予定だ。

    RacingNews365の独占取材に応じたザク・ブラウンは、マクラーレンがどのようにして改善を行うことができたのか、キャンパス内の風洞がなぜそれほど重要なのか、そしてトヨタをパートナーであったことの強みについて概説した。

    F1に予算上限が導入されて以来、予算の範囲内でより広い分野に投資することができたことについて、ザク・ブラウンは「我々は一部の支出で非効率的なことをしていた」と説明した。

    「我々の風洞…我々は風洞を借りていたので、適正な料金を支払っていた。それは公平なことだ。しかし、今後は自分たちの風洞を持つことになるので、料金を支払う必要はない」

    「製造部門もリフレッシュし、機械が古かったので、壊れていくマシンにお金を費やしていたし、多額の修理代がかかった」

    「したがって、我々ができることは、依然として上限内で支出することだが、我々が軽視していた分野、 同じ金額を使っていても、非効率的な使い方をしていた分野で、かなり資金を解放し、その分を人件費に振り向けることができる」

    「風洞をレンタルする場合、自前で運営するよりもレンタル代のほうが高くつく」

    かつてF1界でその開発ポテンシャルが高く評価されていたケルンのトヨタ製風洞からの移転は、その施設がマクラーレンの足を引っ張っていたのではないかという疑問につながった

    しかしブラウンは、マクラーレンが独自の施設に投資し、これまでの関係を解消せざるを得なくなったのは、トヨタではなくマクラーレン自身の限界によるものだと強調した。

    重要な問題は、ウォーキングからケルンまでの距離が約388マイル(約624km)あることで、風洞とモデルの往復のプロセスが複雑になり、ロジスティクスを加味すると予算上限内で運営コストが増加する。

    この状況は、英国のEU離脱であるブレグジットの影響によってさらに複雑化しており、国境検問所と余分な物流の悪夢が生じている。

    近年、貨物輸送に多くの遅延とコスト増が忍び寄っているため、ブラウンの手を煩わせることになり、キャンパス内に風洞を設置する必要に迫られた。

    「トヨタは長い間、素晴らしいパートナーであり、それはトヨタの風洞のせいではない」とザク・ブラウンは語った。

    「たとえば、新型コロナウイルス感染症の流行中、1人が新型コロナウイルスに感染すると、チーム全体が停止してしまう。モデルの何かが壊れた場合、それを直すために道を100メートル歩くのではなく、修理して飛行機に貼り付けなければならない。そうなるとブレグジットが絡んでくる」

    「トヨタの風洞は素晴らしかった。トヨタは素晴らしいパートナーであり、非常に反応がよく、素晴らしい風洞を提供してくれた。

    トヨタは素晴らしいパートナーであり、素晴らしい風洞で非常に反応的だった。我々が直面した課題は、風洞が異なる国にあることと、それに伴う課題だ。我々の非効率さが原因だった」

    「金銭的な支出は、レンタルの場合、ここで所有する場合よりも多く支払うことになるため、それが我々の風洞の課題だった。彼らは素晴らしいパートナーだった。風洞は問題なかった」

    トヨタの風洞は、シングルシーターレースに関与していないことを考えると、当然のことながらスポーツカーにより適している。

    というのも、スポーツカーはカバー付きホイールでレースを行うため、コーナーを曲がるときの空力プロファイルが異なり、テストフローのプロファイルを変化させるための動的な壁が必要ない。

    この施設は、オープンホイールの空力プロファイルをより正確に読み取ることができる動的な壁を含むように改造することも可能だが、マクラーレンはその変更に投資しないことを選択した。

    「我々は自分たち自身に投資していたので、それに投資しないことを選択した」とブラウンは説明した。

    「それに投資することもできましたが、独自の風洞に投資するという決断を下した」

    「それは我々の決定であり、トヨタの決定ではない」

  • トヨタ 豊田章男会長 「今年のル・マンは“場外の戦い”が邪魔をしていた」

    トヨタ 豊田章男会長 「今年のル・マンは“場外の戦い”が邪魔をしていた」

    トヨタ自動車の豊田章男会長が、準優勝に終わった2023年のル・マン24時間レースについてコメント。“場外の戦い”がアスリートとしての戦いを邪魔していたと述べた。

    ル・マン直前、ルールで規定されていないタイミングでBalance of Performance(BoP/性能調整)が変更されて物議を醸した。チーム代表の小林可夢偉は主催者側と協議を続けたが、トヨタには37kgのウエイトハンデが科された。

    だが、ライバルで優勝したフェラーリも24kgの重量増となっており、開幕3戦で振るわなかったポルシェのためのBoPだと揶揄された。最終的に4台を投入したポルシェは全車リタイアという結果に終わっている。

    これまでル・マン24時間レースを5連覇していたトヨタは、8号車が2位、7号車がリタイアに終わり、100周年という記念すべき大会で50年ぶりにワークス復帰したフェラーリに主役の座を奪われた。

    「今年のル・マン24時間レースは”場外の戦い”が、みんなのアスリートとしての戦いを邪魔していました」とモリゾウこと豊田章男会長はコメント。

    「このことが本当に悔やまれて、残念で、申し訳ない気持ちです」

    「しかし、そんな中でチームのみんなは正々堂々と戦ってくれました」

    「2位完走の結果は本当に素晴らしいです。みんな、ありがとう。この準優勝をみんなで自慢しましょう!」

    「チームモリゾウ全員で戦った証として胸を張りましょう!」

    また、豊田章男会長に代わって、トヨタ自動車の社長に就任した佐藤恒治もコメントを発表。

    100周年という記念の年に、6連覇という大きなプレッシャーがかかる大会で、トヨタWECチームは全力を出し切りました。

    応援してくださった全ての皆様に、心から感謝申し上げます。

    チームと共に1年を歩んできて、私はチームの色々な姿を知っています。

    可夢偉代表が、日々チーム全員と対話し、闘いの意義やチームワークの大切さを現場で伝えてきたことを。

    マイク、ホセ、セブ、ブレンドン、亮、そしてドライバー可夢偉、ドライバー達が、アスリートとして自らを追い込み、速いクルマを創ってきたことを。

    メカニックが、この日のために一つひとつの作業を磨き、タイヤ交換の練習を毎日毎日、繰り返し行ってきたことを。

    一昨年と昨年のル・マンで起きたトラブルをエンジニアが見事に解決し、クルマの信頼性を格段に高めてくれたことを。

    みんなで思いをひとつにして、チームはモリゾウと共に、トヨタのWECへの挑戦を支え続けた内山田と共に、闘いに挑みました。

    どんな状況であっても、諦めずに努力を積み重ねて挑戦した結果だから、チーム全員を私は誇りに思います。全員がヒーローでした。

    私たちの挑戦には、いくつか失敗もあったかもしれません。しかし、失敗は挑戦をした者にしか起きないのです。限界を超える挑戦には、途方もない勇気が要ります。その勇気こそが、未来を変えていく原動力だと私は思います。

    「挑戦者たれ」。

    今年のル・マンは、次の100年をどのように迎えるべきなのかを私たちに教えてくれました。

    たくさんの応援をありがとうございました。私たちは、これからも闘い続けます。