カテゴリー: トヨタ

  • トヨタ、TF108にオベ・アンダーソンへの哀悼の意

    トヨタ、TF108にオベ・アンダーソンへの哀悼の意

    トヨタF1チームは、特別な気持ちでフランスGPに挑む。

    トヨタF1の元チーム代表であるオベ・アンダーソンが、先週、南アフリカで行われたヒストリック・ラリーで、事故に遭い亡くなった。享年70歳だった。スウェーデン出身のオベ・アンダーソンは、パナソニック・トヨタ・レーシングの最初のチーム代表であり、ラリーでトヨタを世界選手権での成功に導いた立役者であった。

    トヨタF1チームは、オベ・アンダーソンに対する哀悼の意を表明するために、2台の“TF108”はモノコックの周りに黒いバンドを装着すると共に、チームガレージのデザインにも黒を取り入れる。

    また、すべてのF1関係者とメディア関係者が署名できるようにチームのモーターホームに弔問帳を用意し、オベの家族に贈られることになっている。

    モータースポーツに対する情熱により、多くの人々を奮い立たせた男への相応しい贈り物として、トヨタは強い結果を目指す。

  • ティモ・グロック、「更にポイントを追加したい」

    ティモ・グロック、「更にポイントを追加したい」

    カナダGPで、念願のトヨタでの初ポイントを獲得したティモ・グロック。フランスGPでも更なるポイントの追加に意欲を見せた。

    ティモ・グロック
    私にとって、マニクールは特別なコースではない。いいコースだし、チャレンジングではあるが、決してお気に入りというわけではないんだ。

    カナダを4位でフィニッシュできたのは、素晴らしいことだったよ。特に、チームの皆が今年行ってきたハードな作業が報われたからね。我々が良い結果を獲得できる可能性があったのはわかっていたけれど、それにはすべてが良い方向に進まなければならなかった。そして、カナダでそれは起こったんだ。以前に良い結果に手が届きそうだった時は、状況が悪かった。そして、やっとチームのために、自分にとって最初のポイントを獲得した。

    今は、近い将来、更にポイントを追加したいと思っている。我々の車は、マニクールで十分競争力があると思っている。バルセロナでのテストは順調だったから、我々の準備は整っている。オベ・アンダーソンの事故のために、現在チームがかなりショックを受けているのを知っているから、彼らに良い結果をもたらすことができるといい。個人的にはオベと一緒に仕事をしたことはないんだけれど、彼に関してはたくさんの話を聞いている。だから、彼が亡くなったことは本当に悲しいニュースだったよ。

  • トゥルーリ、「オベに捧げるために力強い結果を」

    トゥルーリ、「オベに捧げるために力強い結果を」

    ヤルノ・トゥルーリは、先日、ラリー事故で亡くなったトヨタF1元チーム代表のオベ・アンダーソンのためにも、フランスGPで力強い結果を出すことを誓った。

    ヤルノ・トゥルーリ
    マニクールはエキサイティングなサーキットだ。たくさんの高速シケインがあり、私はそれが好きなんだ。けれど、いくつかの低速コーナーと中速コーナーも備えていて、それらが更に面白くてチャレンジングなコースにしているんだ。

    私はフランスを訪れることを楽しんでおり、とてもくつろいだ気分になれる。フランスのファンは、いつも私を一生懸命応援してくれる。だから、再びポイントを獲得して、我々の車がどれだけ競争力があるかを彼らに実際に証明したいと思っている。特に今週末は、オベに捧げるために強い結果を獲得したい。なぜならば、もし彼が居なかったら、トヨタが今、F1でレースをできているかどうかわからないからね。彼は、ラリー時代にゼロから工場を作る手助けをし、それが現在では世界選手権で勝てる車を作れる可能性を持った、本当のF1のファクトリーになっているんだ。彼はモータースポーツを愛していた。そして、トヨタが成功するのを見ることに、彼は情熱をかけていた。だから我々は、今週末にその思いに相応しい結果を手に入れたい。

  • ティモ・グロック、カナダGPでの4位を振り返る

    ティモ・グロック、カナダGPでの4位を振り返る

    ティモ・グロックは、カナダGPで4位入賞。トヨタ加入後初となるポイントを獲得した。

    カナダGPではF1で自己最高の結果を手にしたわけですが、どんな気持ちですか?
    「とてもうれしい。こうした結果を手にするために、私を担当するスタッフみんなが一生懸命仕事をしてきたわけだからね。この2週間程、彼らは非の打ち所のない仕事をしてくれたし、それに私のメカニックたち全員が一生懸命仕事をしてくれた。だから彼らのために、そしてケルンにいるみんなのために、4位でフィニッシュしてポイントを獲れた瞬間は素晴らしかったよ。ファクトリーにはかなり頻繁に足を運んでいるし、彼らがどれほど仕事に打ち込んでいるのかもこの目で見ているからね」

    トヨタに来て初めてのポイント獲得ですよね。ほっとしましたか?
    「ゴールラインを通過したときはとにかく最高の瞬間だった。どこかの段階で全ての物事が上手く行って結果が出るはずだと、私には分かっていた。私を担当するスタッフはずっと素晴らしい仕事を続けていたし、これまでのレースでもかなりの速さを発揮できていたからね。モナコの週末は本当に期待はずれだったけど、でも今回は全てが完璧に進んだ。今シーズンはここまで何度かポイントが獲れそうなレースがあった。例えばオーストラリアやバーレーンとかね。でもその時は結果に繋がらなかった。だから今回5ポイント獲れたことには本当に満足している」

    モントリオールでは今回だけではなく過去にも好結果を出していますが、このコースが特にお気に入りなのでしょうか?
    「カナダではいつもいい結果を残しているが、でもそれはこのコースが特に好きだからとかそういう理由ではない。F1にデビューした2004年にポイントを獲得し、その1年後のチャンプカーでは2位、そして今回の4位と、カナダでは自分にとって最高の結果を何度か残しているが、でもこれはたまたまそうなっただけのことだ。もっと気に入っているコースや、もっと自分に合っていると感じているコースはいくつかあるのに、とにかくカナダでのレースで好結果が続くのは確かにちょっと普通じゃないけどね」

    グランプリで初めてトップを走った時はどんな気持ちでしたか?
    「ピットボードのP1のサインを見た瞬間はもちろん特別だったけど、でも自分もピットインすることはわかっていたからね。1位走行は良かったけど、でもそれほど大きな意味があるわけじゃなかった。F1での私の究極の目標はピットボードのP1のサインをもっと頻繁に目にできるようになることだが、その段階に到達するにはまだやるべき仕事があることは分かっている。我々は現在の自分たちの位置を分かっているし、今回の4位は我々にとって良い結果だった」

    今シーズン初ポイントを手にしたわけですが、フランスGPでは更にポイントを重ねられそうでしょうか?
    「マニクールで再びポイントを獲れないという理由は何もない。私の最初の目標は予選第3セッションに進むことだ。過去数レースでは本当にギリギリの所まで行っておきながら、あと少しの所で第3セッション進出を逃している。もし第3セッションに進めれば、ポイントを狙って戦えるだろう。ただし再び4位を手にするのはかなり難しいはずだけどね。残りのシーズンの目標は常時トップ8でフィニッシュすることだ」

    今回のコース状況を考えると、キツいレースだったのでは?
    「レースはかなりキツかったね。今まで走った中でも一番厳しいレースの一つだった。コース状況が悪くとてもドライブしづらかったし、約20周でグリップが全くなくなり、そのせいで非常に厳しい状況になってしまったんだ。一つのミスも犯さないよう完全に集中しなければならなかった。そうしないとすぐに走行ラインを外して、クラッシュしそうだったからね。私は100パーセント集中していたが、残念なことにレース終盤のターン2で一度小さなミスを犯してしまった」

    あの時は何が起こったのですか?
    「縁石に乗り上げ、クルマが外側に振られたため、大回りしてしまったんだ。順位を失わないよう走行ラインに戻らなければならなかったが、残念なことにそのせいでヤルノが5位をマッサに明け渡してしまった。彼にとっては残念だったが、でもあれはレースにつきもののアクシデントだった。彼には謝ったし、全てが丸く収まっているよ。私たち二人の関係は良好だし、それに重要なのは二人がチームのために何ポイントも稼いだということだからね」

    レース序盤、あなたはヤルノのすぐ近くを走っていましたが、あのときはかなりギリギリの戦いだったのですか?
    「私は1コーナーで3つ順位を落とし、その後、レース序盤はヤルノのすぐ後ろを走っていた。私の方が彼より少し速かったが、あのコース状況では追い越すのはほぼ不可能だった。もう少しで彼を追い越せそうになったが、そのせいで私はリアタイヤを痛めてしまい、そのためピットストップまで待つことになった。自分の方が搭載燃料が多いのは分かっていたからね」

    モントリオールではしばしばブレーキが不安要素になるわけですが、今回のレースでもそうだったのですか?
    「いや、ブレーキに関しては何も問題はなかった。モントリオールでブレーキ冷却が課題になることは事前に分かっていたから、我々はそれに備え、そしてそれが功を奏したというわけだ。ブレーキは安定していたが、あのコース状況だったから、いずれにせよクルマの挙動が安定せず、ドライビングには注意が必要だった」

  • トヨタ、今季初のダブルポイント獲得

    トヨタ、今季初のダブルポイント獲得

    トヨタは、F1カナダGP決勝レースで、ティモ・グロックが4位、ヤルノ・トゥルーリが6位入賞。ティモ・グロックにとっては、今季初ポイント。トヨタとしても今シーズン初となるダブルポイント獲得となった。

    ティモ・グロック (4位)
    「今日は最高の一日だ。今年初のポイントを獲得できてとても嬉しいよ。スタートで順位を3つ落して、ヤルノの後ろに下がってしまった。私の方が速かったのだけれど、十分に距離を縮めたときに、リヤタイヤを傷めてしまった。私のほうが長い第1スティントになるのは分かっていたから、私はタイヤを保護するために最善を尽くした。そして、何とかピットストップまで切り抜けることができた。その後、このようなコンディションのコース上に車を保ち続けるのは、本当に大変だった。レース終盤、私のミスのせいでヤルノは順位を落してしまったので、残念な気持ちでいっぱいだ。しかし、私はフェリペ・マッサの前にとどまるように努力し、どんなミスもしないようにした。今日はチーム全員にとって素晴らしい結果を手に入れることが出来た。またここ数週間でパーフェクトな作業をしてくれた私のチーム、メカニック、エンジニアの全員にとっても素晴らしいものとなった。今日のポイントは彼ら全員に捧げたい。」

    ヤルノ・トゥルーリ (6位)
    「今日はチーム全体にとって非常に良い結果となったので、とても嬉しい。今回は厳しいレースになることは分かっていて、あまり自信が持てなかったから、とにかく完走してレースを終えたいと思っていた。今回私が犯してしまった最大のミスは予選前にセットアップを変えた事だ。そしてセットアップ変更前とは完全に異なるコースコンディションで予選を行っていることに、突如気がついたんだ。そのせいで自分が望むようには強くプッシュすることができなかった。レース終盤ではブレーキに若干問題を抱えていた。そして、その後にティモが小さなミスをしてしまったので、私は不運だった。彼がコース上に車を戻したとき、私はラインから離れなくてはならず、その際マッサに抜かれてしまった。それでも、最終的にポイントを獲得できたのは良かったし、皆に対して嬉しい気持ちでいっぱいだ。」

    新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター
    「荒れたレースだったがストラテジーが上手く機能し、2台揃ってポイント獲得することが出来、ドライバー、チーム全員に感謝したい。 チャンスが来たときに確実にそれを手にすることもチームの力のひとつであり、昨年よりも、車だけでなくチームも進歩した証と思う。 しかし昨日の予選の戦い方などまだまだ改善することがたくさんあるのも事実で、手を緩めずに車、チームの力を上げて行きたい」

    山科忠 TMG会長兼チーム代表
    「今日はレースチームからテストチーム、ファクトリーで働く皆に至るまで、チームにかかわった全員にとって素晴らしい日となった。彼ら全員が、この瞬間を楽しんでいるだろう。このレースではセーフティーカーの入る確率が高いのは分かっていたので、レースの前に、我々は非常に長いワンストップ戦略を選んだ。実際に、問題が発生した時、この戦略は我々にフレキシブルに動ける機会をもたらしてくれた。 ドライバーとピット・クルーは戦略に忠実に従ってくれた。このような非常にチャレンジングなコースコンディションで最も重要なことは、2人のドライバーがコースにとどまり続ける事だ。両ドライバーはその通りにレースを行い、それ以上の事をしてくれた。 最後の1周で、ティモは一生懸命ドライブをして、何とかマッサを食い止めてくれた。これは、非常に価値あるドライビング、非常に価値あるパフォーマンスだった。こうして重要なポイントを稼ぐことが出来、大変嬉しい。 次のレースでもこの勢いを維持するために、我々は最善を尽くす。」

  • トヨタ:F1 カナダGP予選 Q2で脱落

    トヨタ:F1 カナダGP予選 Q2で脱落

    トヨタは、F1カナダGP予選で、両ドライバーがQ2で脱落。ティモ・グロックが11位、ヤルノ・トゥルーリは14位だった。トゥルーリは何度もスピンするなど、マシンの安定性不足を露呈させた。

    ティモ・グロック (11位)
    「今日は本当に厳しいセッションだった。良いバランスを見つけるのが大変で、私はハッピーとは言えなかった。主な問題は各セッションが進むにつれて、コースの状態が悪化していったことだ。それにより、2度目と3度目の走行はとても大変になり、誰もがミスをしていた。私は結局11位に落ち着き、最終的に10位以内に入れなかったのは残念だった。第3セッションに残れればよかったのだけれど、物事がうまくは運ばなかった。今は、レースで何が起こるかを我々は予測していかなければならない。ここのコースは、通常では追い越すのが可能だけれど、今日と同じようなコースコンディションになったら、重大な問題が起きることも有りうるだろうね。」

    ヤルノ・トゥルーリ (14位)
    「コースコンディションが最悪の状態だったため、今日の予選はことのほか難しかった。コース表面は崩れていて、周回を重ねる毎により悪くなっていった。何が起こっていたのかは分からないけれど、始めはベストラップを出したのに、その後では、そのようなラップを繰り返すことが出来なかった。第2セッション序盤で、私は最も速い周回のときにスピンをしてしまった。さもなければ、たぶん10位以内には入れたかもしれない。しかしその後、コースはただ悪くなる一方だった。今日の予選は、1周のラッキーなラップを得ることがすべてだったようだね。どのようにレースが進んでいくかは分からないが、コース表面の状態のことがとても心配だ。」

    パスカル・バセロン シャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャー
    「我々の車が両方とも10位以内に入れなかったのは今回が初めてなので、今までのところ、シーズンで最も悪い予選結果となった。グリップレベルは、モントリオールの常で低いのだが、高い路面温度のせいで、更にもう1段階悪くなっていたように思う。アスファルトは崩れてきていて、シチュエーションを更に複雑なものにした。しかし、誰に対してもコンディションは同じなのだから、我々に何か不具合があるということであり、調査しなければならない。昨日の公式練習では、タイヤ選択は各チームでほとんど同等だったが、今日は高温のため二つのコンパウンドの相対的なランキングが変わることになった。つまりそれぞれのチームがそれぞれ異なった組み合わせを選択したということだ。とにかく、我々は、現在明日に備えてたくさんのことを分析しなければならない。」

    新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター
    「今回の予選はモントリオールのコースの難しさを思い知らされた。荒れた路面で、グリップも低く、難しい条件ではあったがヤルノは本当に珍しいことに予選中に何度もスピンを喫し満足なラップを刻めなかった。ティモは最後のアタックでトラフィックの影響と小さなミスで11番手にとどまってしまった。ただプラクティスでは燃料を積んだ状態のペースはよく、明日は上位を目指していいレースをしたい。」

  • トヨタ:F1 カナダGP初日 グリップに悩まされた一日

    トヨタ:F1 カナダGP初日 グリップに悩まされた一日

    トヨタは、F1第7戦 カナダGPのフリー走行でヤルノ・トゥルーリが10番手、ティモ・グロックは15番手だった。

    午前中は雨に見舞われ、湿ったコースコンディションでのスタートとなった。第1回目、パナソニック・トヨタ・レーシングのヤルノ・トゥルーリとティモ・グロックは、各々31周と28周を走行し、セットアップとデータ収集を行った。

    第2回目では、セッション終了30分前にティモがウォールに接触し31周でセッションを終えた。ヤルノは46周を走行し、セッションを完了した。なお、ブレーキと、ブレーキ時の安定性が、ここモントリオールではパフォーマンスの鍵となるため、TF108はこのレースのために、ブレーキシステムを進化させている。そして、明日土曜日午前中のフリー走行第3回目で、予選と決勝に向け、仕上げを行っていく。

    ヤルノ・トゥルーリ
    フリー走行1回目 14番手 1分19秒568
    フリー走行2回目 10番手 1分17秒068
    「このレースの準備のために行ったポールリカールでの我々のテストは、雨でほとんど駄目になってしまったから、我々は今日のフリー走行から学ぶ事がたくさんあった。コースがグリーンでグリップが非常に低いため、今日もまた大変な一日となった。車をコントロールしてタイヤの能力を最大限に引き出すために、私はかなり努力しなくてはならなかった。 通常、我々はバランスを改良するために、予選の前にしなければならない作業がたくさんある。そのため、我々が、今週末順調にいけるかを今の段階で断言するのは難しい。昨年、我々のタイヤにはパフォーマンスにかなり影響するめくれ磨耗が発生したから、タイヤが重要な役割を担うだろう。我々にとって最近は厳しいレースが続いただけに、ここで元の調子に戻っていいレースを戦いたい。」

    ティモ・グロック
    フリー走行1回目 13番手 1分19秒346
    フリー走行2回目 15番手 1分17秒549
    「フリー走行1回目は問題なく進み、我々は変化していくコンディションの中で有益な作業を行うことができた。しかしフリー走行2回目では、とにかくバランスを見つけることができずに、ドライビングがとても難しかった。セッション終了30分前くらいにタイヤをウォールにあててしまい、そこで私の一日は終わってしまった。けれども、モントリオールでの私のレースは、今までのところうまく行っている。 2004年のF1デビューの時にポイントを獲得しており、チャンプ・カーでは2位になっているからね。だから、このコースには良い思い出があるんだ。そして今週末も強いパフォーマンスを示して終えたいと思っている。」

    ディーター・ガス レース&テスト チーフエンジニア
    「我々にとって、楽とはいえない金曜日の練習走行となった。今日は、コースのグリップが非常に低く、また初期の雨も練習走行プログラムの妨げになった。コースがグリップするようになるにはかなり時間がかかった。そして我々も含めて、多くの車がスピンをしていた。それでも、我々の組んだプログラムを進めることはできた。ティモがウォールにわずかに接触して、ストップしなければならなかったのは残念なことだった。しかし、我々はセットアップとタイヤに関して両ドライバー、特にセッションを完了したヤルノからいくつかの非常に良いデータを集めることができた。今晩中に整理すべきバランスの問題がまだいくつかあるが、全体的に見て、悪くはなかった。」

    新居章年 技術コーディネーション担当ディレクター
    「公園の中の道を使ってのコースであり金曜日の走り出しはグリップの低さに苦しむのが、今日はその上にウエットコンディションからのスタートとなり、いつも以上に難しいカナダGPの初日となった。そのため予定していたプログラムを変更、ダウンフォースの確認とタイヤのロングランを優先させたが、結果的にこの2点についてははっきりした方向を見つけることが出来、明日に繋がるプラクティスとすることができた。特に昨年はスーパーソフトタイヤのグレイニングに苦しんだが、今年はグレイニングも軽く作戦の幅も広げることが出来そうだ。ティモが得意とするコースでもあるので、ヤルノと共に2台揃っての予選第3セッション進出を目指す」

  • トヨタF1:パスカル・バセロン(カナダGPプレビュー)

    トヨタF1:パスカル・バセロン(カナダGPプレビュー)

    トヨタF1チームのパスカル・バセロンが、カナダGPの特徴やセッティング、TF108に新しく投入するブレーキングシステムなどを語った。

    モントリオールのコースはF1カーにどんな負荷を強いるのでしょう?
    「モントリオールは様々な要素に関してかなり特異な負荷がかかるコースであり、平均的なコースとは言い難い。まずは空力パッケージに関してだが、ほとんどのコーナーが低速あるいは中速のため、大きなダウンフォースが必要になる。ただし当然その場合は長いストレートでドラッグが余りにも大きくなるため、どこかで妥協が必要になる。タイヤにとっても今回は厳しい。なぜならグリップが非常に低いサーキットだからね。また横方向への負荷はシーズン中最も軽いが、トラクションの面ではかなり苦しむことになる。このため通常モントリオールではフロントタイヤは問題ないものの、リアタイヤがかなりキツくなる。更には縁石の問題もある。このコースの伝統的特徴だが、とにかく縁石の難度が非常に高い。今シーズンはターン8の縁石を含め、そういったほとんどの縁石が再舗装されているため、どうやら普通のレベルに近づいているようだが、これはつまり各コーナーの縁石に関して情報がないということでもある。もしかしたら最早それほど大きな要素ではなくなっているかもしれない。最後にブレーキだが、とにかくこのサーキットはブレーキの冷却と摩耗に関して、F1カレンダーの中で最も要求が厳しいサーキットと言える」

    なぜモントリオールでブレーキの冷却がそれほど大きな問題になるのですか?
    「ブレーキの冷却がこのコースで特に問題になるのは平均速度のせいだ。モンツァと比べてみればこれがよく分かるだろう。モントリオールではブレーキング時に生じるエネルギーが大きいとは言え、モンツァ程ではない。ただしブレーキの冷却はモンツァよりも大きな問題になる。トップスピードが速くヘビーブレーキングが必要になる一方で、低速コーナーが数多くあるため、他のサーキットに比べると平均速度は中ぐらいのレベルに留まる。この点がモンツァと大きく異なるわけだ。モンツァではハードブレーキングが必要だが、平均速度がシーズン中最速のため冷却は問題にならない」

    モントリオール仕様とモナコ仕様のクルマを比べるとどのくらい違うのでしょう?
    「サスペンションに関してはモナコのようなセットアップから始めて、それを微調整していくわけだが、空力に関してそういったやり方は不可能だ。長いストレートがあるため、ダウンフォースのレベルを中〜低レベルにしなければならないからね。このため空力に関してはモナコよりもダウンフォースを削って走ることになる」

    モントリオールでは何か新しいパーツが投入されるのでしょうか?
    「今回のレースに向けて、新たに進化させたブレーキシステムを投入する予定だ。言うまでもなくモントリオールではブレーキとその安定性が鍵になるため、この分野に何らかの対策を講じることになる」

    ポールリカールでは雨のためモントリオール向けのテストができませんでしたが、これは問題になっていますか?
    「そうだね、この状況は理想的とは言えないが、ただし条件は全チームにとって一緒だ。これが我々のテストの取り決めのいい所でもある。大抵全チームが同じコースに集合し、そして全員が同じように天候の問題に直面する。ただしポールリカールでは朝一番に完全なモントリオール向けの仕様で何周か走っており、お陰で我々が必要としていた最も重要な空力データも収集できている」

    モナコでは何が起こったのでしょう?
    「あれはとにかく忘れてしまうべきレースだった。予選を上位で終え、レースでは2台ともいいスタートが切れて、序盤の数周は揃っていい位置につけていた。7位と8位だったんだ。その後、幾つか予想外の状況に見舞われ、そのせいで我々のクルマはエクストリームウェットタイヤに交換せざるを得なかった。ティモはクラッシュの際にフロントウィングを破損し、ヤルノはスタンダードウェットタイヤの温度を保つのが難しくなっていた。天気予報を踏まえると、あそこでエクストリームウェットタイヤに交換したのは非常にいい選択だったはずだが、予想されていた雨が数滴しか降らず、苦しい流れになってしまった」

    モントリオールは楽しめる場所ですか?
    「モナコとモントリオールはどちらもシーズン中に一番楽しめるレースであり、それが2つ続くことになる。モントリオールに関して素晴らしいのは、F1をとても温かく迎えてくれる街がサーキットから近い位置にあるということだ。街の雰囲気は週末を通じてずっと最高だし、ファンもF1に対してとても熱心だ。そういった点が、モントリオールでの仕事を楽しいものにしてくれる」

    カナダGPではどんな展開を期待していますか?
    「昨年、我々のパフォーマンスは縁石でのアップライトの問題のため妥協を余儀なくされ、また、レースはとても混乱した状況になった。今度の週末はそれより遥かにスムーズな流れになるはずだし、2台そろってポイント獲得できるチャンスが十分にあると考えている」

  • トヨタ、ブレーキシステムの進化に自信

    トヨタ、ブレーキシステムの進化に自信

    トヨタF1チームのシャシー部門シニア・ゼネラル・マネージャーであるパスカル・バセロンが、F1カナダGPに投入するパッケージについて語った。

    「モントリオールは(おそらくモナコに次いで)雰囲気がとても良いので、私にとってシーズンの中で最も良いレースの1つだ。 このサーキットは、大部分が公道サーキットで、通常コースはめったに使用されないから、タイヤグリップはかなり低い。言うまでもなく、モナコの後では、空力パッケージを変えることになるが、それは最も高いダウンフォース構成から中低ダウンフォースのパッケージへ変更するということである。その他にも、我々はこのレースのために車にいくつかの改良を加えることになる。」

    「ブレーキ・システムの進化はさらに高いパフォーマンスをもたらすだろう。このレースにおいて、最もチャレンジングな技術的ポイントはブレーキ冷却だ。シケインの前で、車は非常に高い速度に達してから、すぐに速度を落とさなければならない。そのため、これらの動作は膨大な量のエネルギーをブレーキに課すことになり、ブレーキ温度が重大な問題となる。しかしながら、我々は対処できることを確信している。また、我々はチーム全体として非常に残念な結果になったモナコの結果を改善できると確信している。」

  • ティモ・グロック(カナダGPプレビュー)

    ティモ・グロック(カナダGPプレビュー)

    いまだポイントを獲得していないティモ・グロックだが、カナダはグロックにとって相性の良いサーキットでもある。カナダGPでトヨタでの初ポイントを獲得できるか。

    ティモ・グロック
    「私は、カナダにおいて7位でフィニッシュした、2004年の、私にとっての最初のグランプリを決して忘れないだろう。それは貴重な体験だったし、デビューで2ポイント獲得したことを非常に誇りに思っている。また、2005年にチャンプ・カーで同じコースを走り、2位でレースを終えた。事実上、私はもう少しでレースに勝つところだったが、それでもこの2位はそのシーズンで最も良い結果だった。つまり今までのところ、モントリオールは私にとってすばらしいコースで、良い記録を持っているから、更に別の良い結果を生み出せるだろうと思っている。

    「確実に、我々はポイントを獲得できる車を持っている。サーキットとしては、モントリオールはシケインがすべてで、高速から大きくスピードを落とすときに、強いブレーキを多用するので、かなりブレーキに負担がかかることになる。しかし、我々はこの件に関して準備しているので、何か問題が起きるとは予想していない。モナコで、我々はポイントを獲得するチャンスがあったのに思うようにはいかなかったから、私にとってモナコは非常に残念なものになってしまった。しかし、我々は、今はモナコのことは忘れて、次のレースで競争していくことに焦点をあわせなくてはならない。」