カテゴリー: トヨタ

  • 中嶋一貴とトヨタ、日産に謝罪 (ル・マン24時間レース)

    中嶋一貴とトヨタ、日産に謝罪 (ル・マン24時間レース)

    中嶋一貴とトヨタは、ル・マン24時間レースで接触した日産に謝罪したことをNISMOが明らかにした。

    セーフティカー明けのリスタートで中嶋一貴がドライブするトヨタ TS030 HYBRID#7は、日産デルタウイングを押し出すカタチで接触。デルタウイングをドライブしていた本山哲は必至で修復を試みたが、残念ながらリタイアとなった。

    NISMOは公式Twitterで「中嶋選手とトヨタの首脳陣の方々が謝罪に来てくれました」とコメント。

    「中嶋選手は完全に自分のミスだと頭を下げてくれました。また、トヨタとニッサンでルマンリベンジしなくちゃね!!!」

    本山哲も自身のTwitterで「一貴から全く見えてなくて当たってしまったと謝罪がありました。 黒くて小さいから仕方ないか(笑)」とコメントした。

    関連:日産デルタウイング、無念のクラッシュリタイア (ル・マン24時間)

  • トヨタ、ル・マン24時間レースのデビュー戦はダブルリタイア

    トヨタ、ル・マン24時間レースのデビュー戦はダブルリタイア

    トヨタは、激しい首位争いから、ほぼ最後尾からの追い上げまで、様々な経験をしたル・マン24時間レースを、スタートから11時間目を待たずして終えた。

    TS030 HYBRIDはデビューレースにもかかわらず印象的なスタートを切り、特に#7はニコラス・ラピエールが5時間過ぎに首位を奪うなど速さを示した。

    THS-R(TOYOTA HYBRID System – Racing)の威力を存分に示す活躍に沸いたチームだったが、わずか数秒後、アンソニー・デビッドソンがドライブする#8の予期せぬアクシデントによってその喜びはかき消された。

    周回遅れの車両に接触された#8は、330km/h以上のトップスピードをマークするミュルサンヌストレートの終わりに位置するミュルサンヌコーナーのタイヤバリアに激しく衝突。アンソニー・デビッドソンは自力で車両から脱出したが、受けた衝撃と、背中の痛みを訴えメディカルセンターへ向かい、脊椎の一部損傷が認められたため、病院に移動した。

    この負傷は全治3ヶ月と診断され、月曜日まで病院で療養することとなる。

    レースはこのアクシデントでセーフティーカーが導入された。長いセーフティーカーランからグリーンフラッグが振られてレースが再開された時、#7の中嶋一貴は首位争いを展開していたが、不運にも周回遅れの車両に接触し、タイヤのパンク及びボディへのダメージを負ってしまった。

    そこからチームにとって試練の時間が始まった。いくつかのトラブルに見舞われた#7の貴重な時間が奪われていく中、チームとメカニックはチェッカーフラッグを受けるために、懸命な修復作業を続けた。

    しかし、スタートから10時間半を経過して、#7はエンジンの不調に見舞われ、デビューレースから離脱するという苦渋の選択を余儀なくされた。

    モータースポーツの中で最もタフなレースの一つであるル・マン24時間レースで、TS030 HYBRIDのシャシーと、THS-Rのパフォーマンスの高さを証明したトヨタ・レーシングは、自信と共に、WEC(世界耐久選手権)の次戦となる第4戦シルバーストン6時間レース(8月26日決勝)に臨む。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「今この瞬間の我々の気持ちは、悲しいの一言に尽きる。ただ、素晴らしいチームメイトであり、チームに力を与えてくれたアンソニー・デビッドソンが無事だったことだけは良かった。我々は、彼の一刻も早い回復を願っており、彼を勇気づけられるようなリザルトを#7で残せなかったことは、残念だ。ここに至るまでの苦労を考えると、2台共にレース前半でリタイアをせざるを得なかったのは本当に胸が痛む。しかし、後日このレースでの最初の6時間の活躍を思い返し、デビュー戦であったル・マン24時間レースで首位を走れたということを誇りに感じるだろう。このような先進的な技術を用いて、注目すべき速さを見せられたということは、我々がこれまで以上にハードにプッシュするためのモチベーションに繋がるし、残るシーズンの間に、必ずトロフィーを持ち帰りたい」

    #7:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
    グリッド:予選5番手
    1時間経過時点(ブルツ):3位(トップと44秒655差)
    2時間経過時点(ブルツ/ラピエール):4位(トップと2分28秒615差)
    3時間経過時点(ラピエール):2位(50周:トップと52秒281差)
    4時間経過時点(ラピエール):3位(67周:トップと1分19秒629差)
    5時間経過時点(ラピエール):1位(83周)
    6時間経過時点(ラピエール/中嶋):2位(91周:トップと6秒368差)
    7時間経過時点(中嶋):19位(98周:トップと8周差)
    8時間経過時点(中嶋):46位(98周:トップと25周差)
    9時間経過時点(中嶋/ブルツ):47位(110周:トップと29周差)
    10時間経過時点(ブルツ):46位(126周:トップと30周差)
    11時間経過時点(ブルツ):エンジントラブルによりリタイア(134周)

    アレックス・ブルツ
    「レースは残念な結果に終わったが、アンソニー・デビッドソンが無事だったのは嬉しい。それこそが最も重要なことだ。我々のTS030 HYBRIDは高いレベルでのパフォーマンスを示し、いくつかポジティブな面を発見出来た。それだけでなく、改良すべき点を見いだし、今回のル・マン24時間レースは今後に向けた貴重な学習の場となった。我々のライバルがそれほど速くなかったことには少し驚いたが、デビュー戦となったル・マン24時間レースで首位を走れたのは、チーム全員にとって格別な喜びだ。我々は本当に速いペースで走れることを示し、いくつかの興味深い情報も得ることが出来た」

    ニコラス・ラピエール
    「2台共にリタイアとなったのは残念だが、一方では、我々のパフォーマンスレベルには満足している。2台が共に上位を争ったことは非常に素晴らしい。今回はレースの前に短いテストプログラムを行っただけであり、信頼性の向上が必要なのはある程度分かっていた。しかし、プログラムはまだ始まったばかりであり、今回はデビューレースだ。我々は良い予選結果を得て、決勝レースでも良いスタートを切ることが出来た。アンソニー・デビッドソンについては私もチームメイト同様に、彼が一日も早く回復することを願っている」

    中嶋一貴
    「アンソニー・デビッドソンの怪我のことを聞くのは非常に辛い。チームの皆と同様、彼が一刻も早く回復することを願っている。我々の目標はチェッカーフラッグを受けることだったので、レース前半のリタイアは本当に残念だ。我々は良いスタートを切れたが、私のスティント中のセーフティカーラン終了後に、他の車両と接触してしまった。そしてその後、接触とは関係ないトラブルで時間をロスし、難しいコンディションで夜間走行をしなくてはならなかった。その上、タイヤの一本にフラットスポットが出来、大きな振動が出てしまった。また、タイヤの温度を上げるのが難しく、タイヤの性能を十分に引き出すのに苦戦した」

    #8:(ステファン・サラザン/アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)
    グリッド:予選3番手
    1時間経過時点(サラザン):4位(トップと50秒580差)
    2時間経過時点(サラザン/ブエミ):5位(トップと2分42秒705差)
    3時間経過時点(ブエミ):3位(50周:トップと1分9秒200差)
    4時間経過時点(ブエミ):2位(67周:トップと1分16秒333差)
    5時間経過時点(ブエミ/デビッドソン):4位(82周:トップと1周差)
    6時間経過時点(デビッドソン):アクシデントによりリタイア(82周)

    ステファン・サラザン
    「まず、アンソニー・デビッドソンがあのようなアクシデントから脱出出来たことに安堵しており、彼の一日も早い回復を願っている。レースについては、TS030 HYBRIDの競争力は高く、序盤こそ慎重だったが、ペースをつかんでからは良いリズムで、2台共にトップ3で争うことが出来た。TS030 HYBRIDは、わずか数ヶ月前に走り始めたばかりであり、ル・マン24時間レースでこのレベルで戦えたことは驚くべきことだ。もちろん失望はしているが、この経験は前向きに受け止めなければならないと考えている」

    セバスチャン・ブエミ
    「アクシデントが起きるまで、初のル・マン挑戦としては信じられないほど上手く行った一日だった。TS030 HYBRIDは本当に速く、ライバルを脅かすに十分であった。我々は、とても強く、TS030 HYBRIDはそれを実証してくれた。我々のレースは終わってしまったが、とても強力にレースを戦える自信があった。少なくとも、高性能を発揮し、最後まで、チームの力を証明出来たはずだった。来年も帰ってきて、我々の真の力を発揮したい。チームは非常に素晴らしい仕事をしたので、残念な結果に終わったが、本来は、もっと良い結果が出るはずであった。そして、ニコラス・ラピエールがドライブしている時にレースをリードしたのだから、少なくとも我々はライバルを一時、凌いだことも事実だ。チームの皆は、このことに自信を持つべきだ。そして、アンソニー・デビッドソンが、一刻も早く復帰することを願い、これからもさらに頑張る」

  • アンソニー・デビッドソン、脊椎の一部損傷で全治3ヶ月

    アンソニー・デビッドソン、脊椎の一部損傷で全治3ヶ月

    アンソニー・デビッドソンは、ル・マン24時間レースでのクラッシュにより、脊椎に全治3ヶ月の怪我を負った。

    トヨタ TS030 HYBRID#8をドライブしていたアンソニー・デビッドソンは、ミュルサンヌの進入でフェラーリ 458と接触。マシンは宙を舞って1回転し、タイヤバリアに激しく衝突した。

    アンソニー・デビッドソンは自力で車両から脱出したが、受けた衝撃と、背中の痛みを訴えメディカルセンターへ向かい、脊椎の一部損傷が認められたため、病院に移動した。

    負傷は全治3ヶ月と診断され、月曜日まで病院で療養することとなる。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「今この瞬間の我々の気持ちは、悲しいの一言に尽きる。ただ、素晴らしいチームメイトであり、チームに力を与えてくれたアンソニー・デビッドソンが無事だったことだけは良かった。我々は、彼の一刻も早い回復を願っており、彼を勇気づけられるようなリザルトを#7で残せなかったことは、残念だ」

    アレックス・ブルツ
    「レースは残念な結果に終わったが、アンソニー・デビッドソンが無事だったのは嬉しい。それこそが最も重要なことだ」

    ニコラス・ラピエール
    「アンソニー・デビッドソンについては私もチームメイト同様に、彼が一日も早く回復することを願っている」

    中嶋一貴
    「アンソニー・デビッドソンの怪我のことを聞くのは非常に辛い。チームの皆と同様、彼が一刻も早く回復することを願っている」

    ステファン・サラザン
    「まず、アンソニー・デビッドソンがあのようなアクシデントから脱出出来たことに安堵しており、彼の一日も早い回復を願っている」

    セバスチャン・ブエミ
    「アンソニー・デビッドソンが、一刻も早く復帰することを願い、これからもさらに頑張る」

  • トヨタ、アンソニー・デビッドソンが大クラッシュでリタイア (ル・マン24時間)

    トヨタ、アンソニー・デビッドソンが大クラッシュでリタイア (ル・マン24時間)

    トヨタ・レーシングにとっての第80回ル・マン24時間レースは、スタートしてから8時間を経過して、様々なドラマに見舞われることとなった。

    TS030 HYBRID#7はニコラス・ラピエールの素晴らしい走りで、スタートから5時間終了の時点では一時、首位に浮上した。しかし、その直後に#8が最高速度330km/hに達するミュルサンヌストレートの終わりのコーナー進入で他車と接触し、コントロールを失ってタイヤバリヤに激しく衝突。

    #8のドライバーであったアンソニー・デビッドソンは自力で脱出。サーキットのメディカルセンターでショックと背中の痛みを訴えているが、歩行も可能で会話もしている。

    アンソニー・デビッドソンは更なる検査のために地元の病院へと向かい、チームメイトのステファン・サラザンとセバスチャン・ブエミも同行した

    このアクシデントにより1時間余りにわたってセーフティカーが導入された後、再スタートが切られると、#7をドライブする中嶋一貴が首位争いを展開したが、周回遅れの車に接触し、タイヤのパンクとボディのダメージを負ってしまった。

    このトラブル修復で3分ほどのタイムロスでコースに戻った#7だったが、オルタネーターを交換するために更なるピットストップ。チームはこの機にリアブレーキも交換した。

    この1時間以上にわたるピット作業の後、アレックス・ブルツがコクピットに収まり43位からピットアウトしたが、更なるトラブルに見舞われることとなった。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「モータースポーツは時にジェットコースターのようなものだ。ニコラス・ラピエールが首位に立ち、喜んだかと思えばアンソニー・デビッドソンがアクシデントに見舞われてしまった。彼が無事だったことを聞いて安心したのと同時に、TS030 HYBRIDのモノコックの堅牢さも証明することとなった。さらに、再スタートでは不運な接触を喫してしまい、それがきっかけで再びトラブルに見舞われてしまった。しかし、我々はチェッカーを受けるまで諦めずに戦い続ける」

    #7:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
    3時間経過時点(ラピエール):2位(50周:トップと52秒281差)
    4時間経過時点(ラピエール):3位(67周:トップと1分19秒629差)
    5時間経過時点(ラピエール):1位(83周)
    6時間経過時点(中嶋一貴):2位(91周:トップと6秒368差/セーフティカー走行)
    7時間経過時点(中嶋一貴):19位(98周:トップと8周差)
    8時間経過時点(ブルツ):46位(98周:トップと25周差)

    ニコラス・ラピエール
    「まず、アンソニー・デビッドソンが無事だったことで安堵した。我々とチームのレースカーを一台失ったことは残念だ。私のスティントはとても上手く行った。最初のスティントではタイヤの振動に見舞われたため2スティントへと短縮し、次に3スティントで追い着こうとした。コースは更にグリップが増し、ハンドリングも良くなって行った。トップを捉え、激しいバトルの末に首位を奪うことができた。素晴らしいペースでル・マン24時間レースのトップを走れたことで、このプロジェクトでチームがやってきたことが正しかったのを証明できたと思う。この後もプッシュを続け、このレースからできる限り多くのことを吸収したい」

    #8:(ステファン・サラザン/アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)
    3時間経過時点(ブエミ):3位(50周:トップと1分9秒200差)
    4時間経過時点(ブエミ):2位(67周:トップと1分16秒333差)
    5時間経過時点(ブエミ):4位(50周:トップと1周差)
    6時間経過時点(デビッドソン):アクシデントによりリタイア

    セバスチャン・ブエミ
    「我々は順調に走っていた。首位には若干の遅れを取ったものの、それでもペースは悪くなく、予定よりも多い4スティントを走り追い着くことも出来た。TS030のパフォーマンスは満足出来るものであったし、ポテンシャルを明確に示すことが出来た。そして、最も大事なことは、アンソニー・デビッドソンが、大事に至らなかったことだ。残念ながら、このような出来事は、レースでは起こりうることであり、我々の#8はレースを去ることになったが、勝利を目指して戦い続けられると信じている」

  • トヨタ、予選3番手と5番手グリッドからル・マン24時間レース決勝へ

    トヨタ、予選3番手と5番手グリッドからル・マン24時間レース決勝へ

    トヨタは、ル・マン24時間レースの決勝レースを3番グリッドと5番グリッドからスタートすることとなった。

    6月14日(木)、ル・マン24時間レースのスターティンググリッドを決定する、予選2回目、3回目がフランスのサルト・サーキットで行われた。

    ル・マンウィーク初走行となった13日(水)同様、雨に見舞われることもなく、過ごしやすい気候の下で、午後7時から2時間ずつ1時間のインターバルを挟んで、2回のタイムアタックを展開した。

    ドライバーの全力アタックに、セッティングの改良と路面コンディションの向上も加わり、前日の予選1回目に比べ、ラップタイムは著しく向上した。

    TS030 HYBRIDの2台は共にセッションの間に、些細な電気系のトラブルを修復する必要があったものの、チームは迅速な対応で復旧し、最終予選セッションはフルに周回を重ねることとなった。

    最終予選セッションでは中盤に赤旗中断があったが、まもなくセッションは再開され、予定通りに午前零時にチェッカーフラッグ。セッションの最後には、中嶋一貴とアンソニー・デビッドソンが予選最後のタイムアタック。果敢な走りで自己ベストタイムを更新した。

    記念すべき第80回ル・マン24時間レース決勝のスターティンググリッドは、3回にわたる予選セッションのベストタイムで決定。トヨタ・レーシングと TS030 HYBRIDは、#8のアンソニー・デビッドソンが3分24秒842(トップと1.055秒差)をマークし、3番手グリッド。#7の中嶋一貴はベストタイム3分25秒488をマークし、5番手グリッドからデビューレースとなるル・マン24時間レースに挑むこととなった。

    決勝レースは、16日(土)午後3時(日本時間午後10時)、トヨタ・ハイブリッドの先駆者であり、初代プリウスの開発責任者であったトヨタ自動車の内山田竹志副社長が振り下ろすスタートフラッグにより、24時間の長い戦いがスタートする。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「ケルンのTMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)と東富士のモータースポーツ部、双方によるチームを誇りに思う。ここに至るにはチーム全員が懸命な努力を重ねてきており、時にそれは挑戦でもあったが、その努力は確かに報われた。2台がトップ5に入ることができたことは、チームにとって初めてのレースで、わずか3日間しかル・マンのコースを走行していないことを考えれば、素晴らしい結果だ。決勝レースはタフでエキサイティングな挑戦になることが予想されるが、非常に楽しみだ。激しい争いでポールポジションを勝ち取ったアウディチームには祝福を送ると共に、彼らに勝ることがどれだけ困難かを実感させられた」

    ■カー#8:(ステファン・サラザン/アンソニー・デビッドソン/セバスチャン・ブエミ)
    予選2回目:4番手(3分26秒151)23周
    予選3回目:2番手(3分24秒842)28周
    グリッド:3番手

    アンソニー・デビッドソン

    「予選セッションでは、TS030 HYBRIDの性能のほぼ全てを引き出せたと思う。良いラップタイムをマークすることが出来、得られた結果には満足している。私はまだTS030 HYBRIDに乗り始めて間もなく、日々速くドライブ出来るようになっている。TS030HYBRIDはバランスも良く、非常に快適だった。決勝レースでどこまでやれるのかを、本当に楽しみにしており、我々の車両の信頼性が高いことを望んでいる。我々がポールポジションに迫るパフォーマンスを示せたことに驚いている人もいると思うが、実際のところ、決勝レースでは予選よりも強さを見せられると思う。ル・マンは非常にタフなレースだが、トラブルに見舞われることなく、全てが上手く行けば、表彰台には上れるはずだ」

    ■カー#7:(アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴)
    予選2回目:6番手(3分26秒502)21周
    予選3回目:4番手(3分25秒488)28周
    グリッド:5番手

    中嶋一貴
    「ニュータイヤでのタイムアタックを任されるという、自分にとって素晴らしい経験をさせてもらった。感触も良く、楽しむことができた。コース上には、行く手を阻む先行車の存在はあったが、セッションの終盤は多くの車両がピットへと向かい、コース上の車両が少なくなることは分かっていた。我々の戦略は的中し、最後のセクターで1台に引っかかっただけで、それほど大きなタイムロスにはならなかった。我々に とってはデビューレースである今回、アンソニー・デビッドソンがトップ3に入り、2台揃ってトップ5に入れたことは本当に素晴らしい。我々は決勝でも良いレースが戦えると思うし、ノートラブルでフィニッシュ出来ることを望んでいる。ここに至るまでの様々な困難を克服してきたチームには本当に感謝したい。予選セッションの間には若干のトラブルもあったが、コースに戻り、アウディと全力で戦えるようにしてくれた。この結果はチームの大きな努力の賜物だ」

  • トヨタ、ル・マン24時間レースの予選1回目は暫定4番手と6番手

    トヨタ、ル・マン24時間レースの予選1回目は暫定4番手と6番手

    トヨタは、ル・マン24時間レースの予選1回目で2台が共に暫定トップ6のタイムをマークした。

    6月13日(水)午後10時、日は沈んだがまだ若干明るさの残るサルト・サーキットで、2時間にわたる予選1回目のスタートが切られた。徐々に闇に包まれていくコースをレースカーのヘッドライトの閃光が切り裂き、タイムアタックを展開。午前0時にチェッカーフラッグが振られ、予選1回目のセッションは終了した。

    トヨタ・レーシングは、アレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴がドライブするTS030 HYBRID #7が3分27秒191で暫定4番手、ステファン・サラザン、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミの#8が3分28秒295で暫定6番手タイムをマーク。 また、トヨタ・レーシングの6名のドライバーは、それぞれ5周以上の周回をこなし、決勝レース出場のために必要とされる夜間走行の規定周回数をクリアした。

    予選1回目の前には、午後4時から4時間にわたってフリー走行セッションが行われた。このセッションでは、#7はトラブルフリーで、空力及びメカニカルなセットアップの評価等を行なった。しかし、#8はセッション開始30分ほどを過ぎてエンジントラブルに見舞われストップ。5周のみで走行を終えることとなった。#8はピットに戻され、予選に向けてエンジンを交換。午後10時からの予選1回目に出走を果たした。

    前日までル・マン周辺は時折雨の降る不安定な天候が続いていたが、走行初日となった13日はほとんど雨は降らず、全セッションがドライコンディションでの走行となった。

    14日(木)は2回の予選セッション(予選2回目は午後7時〜午後9時。予選3回目は午後10時〜15日午前0時)が予定されており、記念すべき80回目を迎えるル・マン24時間レースへ向けて最終的なスターティンググリッドが決定される。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「まず、レースの現場に戻ってこられたことに感激している。何ヶ月もの間夢見て来て、ついにこの偉大なレースに参加することが出来た。パフォーマンスについては、まずまずだと考えており、テストデーを経て予想されたレベルにある。残念ながらフリー走行で#8がエンジントラブルに見舞われてしまった。このトラブルは初めて遭遇するものだ。エンジンは、テストベンチ上でもコースでも、ル・マンの決勝レース以上の距離をトラブル無くこなしており、今回のトラブルはこのエンジン個体のものだと思われる。予選1回目のセッションでは最後に、ハイブリッドシステムの軽微なエラーに見舞われ、アレックス・ブルツのスティントを早めに終えなくてはならなかったのは残念だ。明日も更なる速さと信頼性の改良を進めていく」

    ■カー#7:(アレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴)
    フリー走行:5位(3分28秒421)53周
    予選1回目:4位(3分27秒191)25周

    アレックス・ブルツ
    「今日は初日であり、多くの結論を導き出すのは難しい。フリー走行は我々にとって満足のいくものであり、予選1回目も同様だった。システムの軽微なトラブルによりほんの数分ではあるがロングランを予定よりも早く終えなくてはならなかった。ただし、これは重大なトラブルではない。全体的に見れば我々は目指す方向に進んでいる。ライバルとは若干のギャップがあるが、我々にとっては初めてのル・マンであり、これまでのところはハッピーだと言える」

    ニコラス・ラピエール
    「コース上がまだ若干明るいうちにプッシュすることにした。最後のセクターで他車に行く手を阻まれ、私自身も最終コーナーで若干のミスを犯したが、良いラップタイムを刻むことが出来た。最初のアタックとしては悪くなかったと思っている。まだセットアップでやれることはあり、2台が揃って予選セッションを走れたことで多くのデータを得られたのは良かったと思っている。明日は残りの予選でラップタイムを向上させるために必要な変更について考える時間がたっぷりある」

    中嶋一貴
    「自分にとって初めてのナイトセッション走行であり、多くの先行者の追い越しと、汚れた路面で非常に難しかったし、タイヤを暖めるのも大変だった。しかし、全体的には良いスタートが切れたし、ニコラス・ラピエールが良いラップタイムをマークしてくれた。明日に向けて、更なる改良が可能なはずだ。チームは大変なハードワークで2台のTS030 HYBRIDを今週のレースのために準備してくれた。週末のレースではその努力に少しでも報いたい」

    ■カー#8:(ステファン・サラザン、アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ)
    フリー走行:6位(3分30秒162)5周
    予選1回目:6位(3分28秒295)26周

    ステファン・サラザン
    「良い一日だった。予選1回目のセッションは、私にとっては昨年のル・マン24時間レース以来の走行であり、重要なものだった。フリー走行でのトラブルにより、この予選1回目のナイトランが最初の走行となったが、徐々に自分のリズムを取り戻すように努力した。そして、すぐに良いラップタイムを刻めたことには満足している。TS030 HYBRIDのハンドリングは好感触で、それ故にプッシュすることが可能だった。まだバランスなど詰めるべき部分はあるが、レースカーのポテンシャルは高く、まだまだ速くなると思う」

    アンソニー・デビッドソン
    「予選1回目では多くの先行車に引っかかってしまった。予選の後には多くのドライバーが同じ様なことを言うのは分かっているが、私の場合はアタックラップで先行車に遭遇してしまったので本当に悔しい。とはいえ、セッション全体は上手く行き、感触は悪くない。テストデーから考えればTS030 HYBRIDは進化しており、より多くのグリップと、安定性を得ているのは良い兆候だ。いくつかのポイントで最適化を進める必要はあるが、走り込むにつれ良くなっている。夜のル・マンはやはりエキサイティングで、明日の最終予選で更にラップタイムを更新できることを楽しみにしている」

    セバスチャン・ブエミ
    「あまり多くの周回は走れなかったが、第一印象は非常に良かった。良いスタートが切れ、全てが上手く行っている。明日はもっと多くの周回をこなし、より多くの経験を積みたい。ただそれだけだ。ル・マンの夜間走行は素晴らしい雰囲気で、ここでしか体験出来ないものだ。明日の最終予選が楽しみだ。我々は良い方向に進んでいると感じている」

  • トヨタ・レーシング、ル・マン24時間レースへの参戦準備が整う

    トヨタ・レーシング、ル・マン24時間レースへの参戦準備が整う

    トヨタ・レーシングは、来週末、6月16日(土)17日(日)の両日、フランス ル・マン市のサルト・サーキットで開催されるFIA世界耐久選手権第3戦 第80回ル・マン24時間レースへ参戦し、新生ハイブリッド モータースポーツの歴史に第一歩を踏み出す。

    画期的なハイブリッド駆動システム、トヨタ・ハイブリッドシステム・レーシング(TOYOYA HYBRID System-Racing, 以下THS-R)は、トヨタがモータースポーツ用に専用開発したもので、THS-Rが搭載されるTS030 HYBRIDはトップカテゴリーのLMP1クラスで戦うことになる。

    これまで昼夜を問わず新技術のテストと改良を重ねてきたチームにとっては、モータースポーツの究極への挑戦であるル・マン24時間レースで、ひとつのクライマックスを迎える。

    チームが今回THS-Rに採用したのは、デンソー製のリアハイブリッドモーターで、これはギヤボックスのケーシング内に備え付けられている。エネルギーは減速時に電気エネルギーに回生変換され、コックピット内に搭載されたスーパーキャパシタに蓄えられる。減速区間内で最大500kJ(キロジュール)の上限値まで蓄えられたエネルギーは、コーナー脱出時の補助動力として活用される。

    ハイブリッドのパワートレインが日本のトヨタ自動車 東富士研究所で開発されている一方で、TS030 HYBRIDのシャシーはドイツ・ケルン市のトヨタモータースポーツGmbH(TMG)で設計・開発が進められてきた。TMGはチームの本拠地としてサーキット現場での要員配置も行っている。

    1月13日のシェイクダウン走行から、TS030 HYBRIDは延べ18日間のテストを実施。主にフランスのポールリカールで行われたが、モーターランド・アラゴン(スペイン)やマニクール(フランス)、ル・マン(ブガッティサーキット)でもテストを実施した。

    新技術の最適化を図るための挑戦であるにも関わらず、また、テスト中のアクシデントによるモノコックの損失に見舞われながらも、その進捗は目覚ましく、トヨタ・レーシングは開発継続のためにル・マンに立ち向かうが、これは同時に、THS-Rシステムのポテンシャルを証明することに他ならない。

    才能あるドライバーラインアップもル・マンでの経験、持ち前の速さ、安定性と強い団結力を取り合わせて人選されている。

    7号車(ゼッケン#7)は、2度にわたってル・マン24時間レースで優勝を果たしているアレックス・ブルツ(オーストリア)と、セブリング12時間レース優勝者 ニコラス・ラピエール(フランス)、F1経験者の中嶋一貴(日本)で決定している。

    8号車(ゼッケン#8)には、ル・マン24時間レースで3度ポールポジションを獲得しているステファン・サラザン(フランス)と、多数の耐久レース優勝経験を持つアンソニー・デビッドソン(イギりス)、そしてF1の若手セバスチャン・ブエミがステアリングを握る。

    レースウィークは、6月13日(水)から閉鎖された公道コースでの走行が始まるが、この日はフリー走行(現地時間16:00−20:00)と、予選1回目(22:00−00:00)が行われ、翌14日(木)に予選2回目(19:00−21:00)、および最終予選(22:00−00:00)が行われる。また、16日(土)の朝にはウォームアップ走行(09:00−09:45)があり、24時間レースの決勝は15:00にスタートが切られる。

    決勝レースのスタートフラッグは、トヨタ・ハイブリッドの先駆者であり、初代プリウスの開発責任者であったトヨタ自動車の内山田竹志副社長が担当する。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「今年はトヨタにとっては勉強の年とするつもりであったにも関わらず、我々が自らに非常に高い基準を課したのは、ハイブリッドシステムとTS030 HYBRIDの性能の高さを証明したかったからだ。ル・マンでの経験のあるライバル車に対抗するのは容易でないことは知っているし、実際目覚ましい勢いでいろいろ習得してもいるが、このプロジェクトの究極の目標は、ル・マンに勝つことである。従って2012年は目標に向けて大きな一歩を踏み出したと言える。トヨタはハイブリッド技術の分野においてはパイオニアであるため、トヨタ・レーシングはそのトヨタの膨大な経験と知見という点で有利だ。これはモータースポーツの分野においては新技術なので、学ぶべきことと開発しなければならないことがたくさんある。村田主査と彼のプロジェクトチーム、それにトヨタ自動車のハイブリッド車両開発部署は、ハイブリッドシステムのレースへの活用を既に何年間も研究し続けてきている。我々がお見せしたいと考えているのは、そこで得られた独自のノウハウである。TMGはTS030 HYBRIDのシャシーをジョン・リッツェン率いるシャシー開発チームに託して来た。彼らは持てる限りのあらゆる空力やシミュレーション等のノウハウをクルマに注ぎ込んでくれた。その成果には本当に自信を持っている」

    アレックス・ブルツ(カーナンバー#7)
    「私はずっとスポーツカーレースが好きで、子供の頃からル・マンのファンだった。毎年この時期にここに来ると、映画「栄光のル・マン」に出ていたスティーブ・マックイーンのような気分になれる。ル・マンは特別なレースだし、過去数年のヒーローとル・マンの戦いぶりはもの凄く競争が激化している。もしレースの結果だけを考えるのなら、毎周100分の1秒の戦いをしなければならない。というのは、時として24時間後でもわずか数秒しか違わないからだ。言い換えれば24時間もの間、どれだけレースの環境が厳しいかが分かるだろう。我々は非常に競合の激しくなっている戦いに立ち向かって行くわけだ。私は、謙虚に考えており、今年ル・マンで勝てるとは期待していない。しかし勿論、我々の新技術で最善の結果を得るべく、攻めに攻めて行く。それが将来につながることに違いない」

    ニコラス・ラピエール(カーナンバー#7)
    「ル・マンは、私にとって世界で最もエキサイティングなレースのひとつだ。ドライバー目線でだけでなく、フランス人としてもね。こんなに多くのファンが来てくれるじゃないか!今年、この新しいハイブリッド技術と共に参加出来るのは、本当に楽しく、エキサイティングだ。チームメイトもアレックスと一貴で、とてもハッピーだ。我々はすごく良い関係にある。以前から二人とも知っていたが、一緒に緊密な仕事をするようになって本当に楽しい。また、トヨタ・レーシングという素晴らしいチームの一員に加われたことを誇りに思っている。我々が1月にテストを始めてから、仕事の分担をして開発を進めるにつれ、益々チームと仲間への理解も進んでいる。トヨタ・レーシングでの仕事の進め方は本当に楽しいと思う」

    中嶋一貴(カーナンバー#7)
    「テストデーから既にル・マン24時間レースは非常に特別なものだと感じている。とても多くの観客がいるし、勿論レースの週末にはもっとたくさんの大観衆となるだろう。今回初めてこのレースに参戦することになり、ワクワクしている。自分が楽しんでいれば成績も付いて来ると思うので、チームの仲間やチームメイトのドライバーと一緒に、このサーキットでのドライビングを楽しもうと思っている。いかに速くシケインを抜けるか、いかに速くカーブを走り切るか、まだまだ勉強しているところだが、このサーキットではポルシェコーナーが好きになった」

    ステファン・サラザン (カーナンバー#8)
    「未だにレースは私に夢を見させてくれる。私は何回か表彰台に上ったこともあるし、ある年は優勝しかかっていたのにル・マンは他のドライバーを勝者に決めた。こんな感覚を持つレースはおそらくル・マンだけだろう。レースが、そしてル・マンが勝者を決めるのだ。最善を尽くして万事を整えることは出来るが、ル・マンでは勝利を自分の手中に収めることが必要なのだ。この晴れ舞台のために準備される全ての要素をひとつにまとめ、チームとTS030 HYBRIDは完璧でなければならない。過去に私がここで経験した喜びや失望とは関係なく、ル・マンは未だに魔法の世界であり、独特の雰囲気を持っている。私はル・マンで3回ポールポジションを取っている。誰もがポールポジションなど24時間レースではあまり意味がないと言うが、それは士気を高めるし、チーム全体のモチベーションを高揚させる何かでもあるのだ」

    アンソニー・デビッドソン(カーナンバー#8)
    「ドライバーとチームにとって、実際、ル・マン24時間レースは他のどのレースとも異なる挑戦である。レースにおいては、夜間も最良のペースを見つけて走らなければいけないし、トラフィック処理(遅い先行車をうまく追い越すこと)も同様に大切だ。ここではいつも難しいからね。ル・マンは肉体的にも、精神的にもプレッシャーに耐えなければならず、難しいレースであり、だからこそ、このレースが偉大なのだ。ここで成功するには、単純明快な話で、絶好調でなければならない。テストデーでは我々は非常に勇気づけられたし、レースに向けた準備をこのまま継続して進めていかなければならない。私はポジティブで現実的な男であり、我々のTS030 HYBRIDが上位争いすることを願っているが、2012年は我々にとって1年目であり、学ぶことも多いはずだ」

    セバスチャン・ブエミ(カーナンバー#8)
    「こうしていても、この大レースのスタートが待ち切れない。この感覚は、コースが本当に郊外の一般道だと分かったテストデーのあたりから沸いてきた。私は、コースの終盤のポルシェコーナーとフォードシケインが好きだ。祖父が出場していたこともあり、このレースには特別な思いがあるし、彼の足跡を辿ることになってとても嬉しい。私の家族もまたトヨタとの関係が深いので特にそう思う。テストデーでの初めての経験はポジティブなものであり、レースウイークの雰囲気や、ル・マン市内での車検、夜間の予選走行やパレードなどがどんなものか、非常に楽しみにしている。面白く、エキサイティングな週末になると思う。初めてのル・マンの思い出は良いものにしたい。特にトヨタの新しいハイブリッド技術で出るのだからね」

  • トヨタ・レーシング、無事ル・マンデビューを果たす

    トヨタ・レーシング、無事ル・マンデビューを果たす

    トヨタ・レーシングの2台のTS030 HYBRIDは、6月16日と17日の2日間にわたり行われるル・マン24時間レースに備える伝統的なテストデーに参加し、新たなステージを迎えた。

    これまで#7の車両1台のみであらゆるテストをこなしてきたトヨタ・レーシングにとっては、今回が2台の車両を走らせる初めての機会であった。

    このテストデーに間に合わせるべく、TMG(トヨタ・モータースポーツGmbH)は大変な努力をしたが、直前の1日(金)に#8の簡単なシェイクダウンも実施し、ようやくここに漕ぎ着けた。

    2台のTS030 HYBRIDは、これまでとは一新したトヨタ・ハイブリッド ブルーを身にまとい、走行開始時間の午前9時と同時に、チームの新しい局面となる初の2台体制でのテストデーに臨んだ。

    #7は既に確定しているアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエ−ル、中嶋一貴の3人がテストを進める一方で、#8はアンソニー・デビッドソンとセバスチャン・ブエミが担当。2回に分けて行われたセッションのどちらも、最高速度ランキングではトップ2をTS030 HYBRIDが記録する快走を見せた。

    セッション1:
    1 #7 330.1km/h(中嶋一貴:TS030 HYBRID)
    2 #8 328.1km/h(セバスチャン・ブエミ:TS030 HYBRID)
    3 #3 326.1km/h(ロイック・デュバル:Audi R18 Ultra)

    セッション2:
    1 #7 331.1km/h(ニコラス・ラピエール:TS030 HYBRID)
    2 #8 330.1km/h(セバスチャン・ブエミ:TS030 HYBRID)
    3 #2 327.1km/h(アラン・マクニッシュ:Audi R18 Ultra)

    また、先日、自転車事故に遭い、擦過傷を負った#8のステファン・サラザンは、回復のためにもう少し時間をかけることとして、今回のテストデーの参加は見送ることが決定された。しかし、ステファン・サラザンはル・マン24時間のレースウイークにはトヨタ・レーシングのドライバーとして参加が予定されている。

    今回のテストデーでチームに課せられた優先事項は、ル・マン24時間レース初参戦となる中嶋一貴、セバスチャン・ブエミの2人には24時間レースへの参戦条件として義務付けられている10周(1周13.650km)をこなすことであったが、午前中には滞りなく達成された。

    木下 美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    「今日は我々にとって重要な節目となった。ル・マン24時間レースのライバル達と共に、TS030 HYBRIDがコースを走るのを見る、初の機会だからだ。ラップタイムで全てを判断するのは難しいが、トップスピードの記録をはじめ、我々の士気を高揚させるものであった。2台の車両に特に大きな問題は無く、ほぼ1日の走行を終えられて、総じて満足のいくものとなった。些細な出来事としてはボディへの小規模なダメージくらいだ。残念ながらステファン・サラザンの自転車事故により、今回は5名のドライバーしか揃わなかったが、ステファン・サラザンは経験豊富なドライバーであり、何も心配していない。彼がレースには完全な状態で戻って来てくれると信じている」

    村田久武 (トヨタ・レーシング WECプロジェクト・リーダー)
    「ル・マンのサーキットをTHS-R(トヨタ・ハイブリッドシステム-レーシング)で走るのを、我々は長い間夢見て来た。我々は継続的にシステムを調整・改良しており、日々前進してきたが、今日もまたそれが間違い無かったことが確認出来た。ギアのダウンシフトと減速時の回生の組合せが、実に上手く協調して機能している。まるで緻密なダンスのようだ。これを準備するために懸命に努力してくれたケルンと東富士の仲間全員に感謝をしている。個人的な話になるが、今日、私は、かつてトヨタチームの一員としてここで働いていた時のことを、はっきりと思い出した。我々が2位でフィニッシュした1992年当時、私はTS010のエンジン担当であった。あれから20年が経ち、こうして戻ってきたことが非常に感慨深い」

    アレックス・ブルツ(カーナンバー#7)
    「とても良いテストデーだった。我々が組んだプログラムの詳細を確認できたのは良かったし、期待していたよりも多くの周回も出来た。忘れてならないのは、我々はチームとしては全く新しく、学ぶことが山ほどあるということだ。分析すべき情報はたくさんあるが、それは私の楽しみとするところであり、チームもそうでなければいけない。21012年のル・マン24時間レースのストーリーは始まったばかりだが、今のところ非常に良い感触だ」

    ニコラス・ラピエール(カーナンバー#7)
    「今日はTS030 HYBRIDをル・マンで走らせられ、特にミュルサンヌストレートでハイブリッドシステムを試すことが出来て良かった。特に大きな問題はなく、タイヤ、空力、メカニカルセットアップやハイブリッドシステムに関して、たくさんの異なるセッティングを試すことが出来た。この走行距離をこなせたことは、我々にとって非常に重要だ。というのも、レースウイーク前にここで走る機会は今日しかないからだ。これまでチームはとても良い仕事をしてくれたし、期待値まで成し遂げられた。ラップタイムを比較することは難しいが、ほとんど我々が望んだところまでは来ているということが大切だ。今は面白いレースとなることを楽しみにしている」

    中嶋一貴(カーナンバー#7)
    「今日は、ル・マン24時間レースに向けて、満足の行くスタートが切れた。午前中はコースが混んでいたが、これは誰にも共通の問題だ。しかし、最も大事な課題は、この混雑をどうさばくかだ。その点についてはまだまだ勉強中だが、うまく出来たと自分では思っている。新しく舗装されたコースは運転していて楽だし、車速も出るので良かった。ここル・マンは初めてだが、非常に感銘を受けた。私はTMGのシミュレーターでコースレイアウトは既に知っていたが、実際に初めてここを走るのは凄い経験になった。今日は各ドライバーの走行時間はやや限られたが、毎周毎周、とても楽しめた。」

    アンソニー・デビッドソン(カーナンバー#8)
    「我々のプログラムはうまく進められ、やりたかったことが遂行出来た。個人的にはまたル・マンに戻って来ることができ、それもこの新しいハイブリッドカーで戻ってこられたことが、とても嬉しい。TS030 HYBRIDは非常に扱い易く、ラップタイムでは戦いに臨むに十分なスピードを確認できたのもとても心強い。どのチームも、2台が走り続けてル・マンのゴールにたどり着ければ最高であり、注ぎ込んできた努力は全て報われることになる。TS030 HYBRIDは既に大変バランス良く仕上がっており、レースウイークに向けたスタートとしての今日の走行で、さらに戦う自信が持てた。なによりも今日の印象は非常に勇気付けられるものとなった。」

    セバスチャン・ブエミ(カーナンバー#8)
    「TMGのシミュレーターで、このコースは何10周と走っていたことが、非常に役立った。ある所はウェット、別の場所はドライ、という条件で簡単ではなかったが、このサーキットでは、特にポルシェコーナーが好みとなった。しかし、混み合ったコースでうまく他車をさばくのは簡単なことではなく、GTクラスとの速度差も非常に大きい。総じて今日はうまく行ったし、午前中に3番手タイムを出すことができて嬉しい。TS030 HYBRIDはとても良いペースで走ることができたと思う。レースウイークへの準備の助けとなるよう、多くの情報を集め、走行距離を重ねることができた」

  • トヨタ TS030ハイブリッド、青を基調にした新カラーリングを公開

    トヨタ TS030ハイブリッド、青を基調にした新カラーリングを公開

    トヨタ・レーシングは、ル・マン24時間レースに参戦するTS030 HYBRIDの新カラーリングを公開した。

    公開されたTS030 HYBRIDには、これまでの赤を基調としたものとは異なり、青を基調としたカラーリングが採用されている。同時に開設されたチームの公式オンラインショップにも青を基調としたチームウェアの販売が開始された。

    トヨタ・レーシングは、ル・マン24時間レースに2台のTS030 HYBRIDで参戦。ゼッケン#7をアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴、ゼッケン#8をアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、ステファン・サラザンがドライブする。

    トヨタ・レーシングは、6月3日のル・マンテストデーに参加。2012年のル・マン24時間 決勝レースは、6月16日(土)にスタートする。

    トヨタ TS030 HYBRID トヨタ・レーシング チームシャツ トヨタ・レーシング チームウェア 画像 画像 画像

  • トヨタ、石浦宏明の代役としてステファン・サラザンを起用

    トヨタ、石浦宏明の代役としてステファン・サラザンを起用

    トヨタ・レーシングは、WEC第3戦ル・マン24時間レース(6月16日〜17日)に出走する2台目のTS030 HYBRID(ゼッケン#8)のドライバーに、背中の違和感を理由に本レースを辞退した石浦宏明の代役としてステファン・サラザンを起用することを発表した。

    ステファン・サラザンは36歳のフランス人ドライバーで、既に決定しているアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミと共に、2台目のTS030 HYBRID(#8)のステアリングを握ることになる。

    トヨタ・レーシングは、今週ポール・リカールでの走行テストの際に、ステファン・サラザンのドライビング評価を実施。彼は期待通り、経験豊富な耐久レースドライバーとして求められる速さと安定感を示し、正式採用となった。

    ステファン・サラザンはル・マン24時間レースで過去3回表彰台に上った実績を持ち、2002年にF1テストドライバーとして起用して以来、10年ぶりにTMG(トヨタ・モータースポーツGmbH:トヨタ・レーシングの運営母体)に戻ってくることになる。

    ステファン・サラザンは、今週、ポール・リカールにおいて、#7ドライバーのアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴と共に、#8ドライバーのアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミのチームメイトとして加わり、TS030 HYBRIDを初めて運転した。

    火曜日から始まった今回のテストでは、性能向上アイテムの評価とセットアップを4日間にわたり実施。3回目のTS030 HYBRID耐久テストとして無事成果をあげて終了した。

    トヨタ・レーシングは、ル・マン24時間レースに備えた6月3日のル・マンテストデーに参加すべく、サルト・サーキットに向かう。

    ステファン・サラザン
    「トヨタ・レーシングでル・マン24時間レースに参戦する機会を得られたことは、本当に嬉しく、また、誇りに思う。TMGの仲間と仕事をした時のことはよく覚えているので、また戻ってこられて喜んでいる。今週はチームとクルマに慣れることに専念したが、強力なサポートもあったし、我々は更に前進したと思う。全く新しい技術は大変勉強になるし、今季得られるものは多いと信じている」

    木下美明 (チーム代表)
    「ステファン・サラザンのようなスキルと経験のあるドライバーをトヨタ・レーシングの一員に迎えることができ、本当にうれしく思う。彼はル・マン24時間レースの知識も豊富で、2位表彰台を含めコースレコードもつくった実力の持ち主であり、我々の期待に応えてくれるものと信じている。チームには、ステファン・サラザンのことを覚えているメンバーも多く、また彼と一緒に働けることを大変楽しみにしている」

    パスカル・バセロン (テクニカル・ディレクター)
    「今回のテストで、我々のル・マン24時間レースを前にしたテストプログラムは終了した。次にTS030 HYBRIDを走らせるのは、来月のル・マン24時間レースの行われるサルト・サーキットそのものということになる。4月に起きたアクシデントで、我々の準備が理想的に進まなかったのは確かだが、それを悔いている場合ではない。我々は目前の課題に最善を尽くしてきた。トヨタ・レーシングにとって初年度となるル・マン24時間レースは、紛れもなく大変な挑戦であるが、これまで積み重ねてきた準備に満足しているし、これから先に待ち受ける課題を克服することも楽しみにしている」