カテゴリー: トヨタ

  • トヨタ:WEC最終戦 上海6時間レース プレビュー

    トヨタ:WEC最終戦 上海6時間レース プレビュー

    トヨタ・レーシングは、FIA世界選手権(WEC)参戦初年度を締めくくるべく、今季最終戦となる上海6時間レースへと臨む。

    参戦5戦にして富士スピードウェイで2勝目を果たしたTS030 HYBRIDは、トヨタ・レーシングのドライバーと共に、シーズン最終戦に挑戦する。

    アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールの二人が今週末 TS030 HYBRIDのステアリングを握るが、富士6時間レースの殊勲者、中嶋一貴はSUPER GT最終戦もてぎのために日本に留まる。

    アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールは、先週末、東京・お台場で行われたモータースポーツジャパン(MSJ)でレースファンとの集いを楽しんだ後、中国・上海へと赴く。

    今週末、戦いの舞台となる上海国際サーキットの5.451kmのコースは、2004年に上海市郊外に建設された。

    富士スピードウェイと同様に、上海サーキットではハイブリッド回生区間が4ヶ所設定され、トヨタ・ハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)のスーパーキャパシタに蓄えられたエネルギーが、300馬力の加速パワーとして活用される。

    今週末は、金曜日に90分づつ2回(10:30〜11:30と15:00〜16:30)の公式練習、土曜日には最終公式練習(09:40〜10:40)に続き予選(13:55〜14:15)が行われる。日曜日の決勝レースはウォームアップ走行(08:00〜08:20)の後、午前11時に6時間レースがスタートを切る。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    トヨタ・レーシングにとって印象深く、成功を収めた世界耐久選手権の初年度であった。我々はちょうど1年前の2011年に活動を開始した当時の予想よりもはるかに多くを達成してきた。アウディをはじめとする強豪他車と短時間で競えるようになったことは、このプロジェクトにおける大きな財産となった。今、エキサイティングだった今季の最終レースを前に、我々は全力で戦いシーズンを締めくくりたい。今月は忘れられない富士スピードウェイでの勝利を味わったが、上海でのレースへ臨むに当たって、心機一転、最良の結果を残すためにも失敗は許されない。

    アレックス・ブルツ #7
    中国戦を楽しみにしている。私は、F1で戦ったことのあるこのコースを知っているし、流れるようなコーナーが好きだ。このコースは我々のTS030 HYBRIDに合っていると思う。TS030 HYBRIDでレースを戦うのは、どのサーキットでも楽しいが、上海サーキットも例外ではない。シーズン最後のレースとなるが、全力でアタックし、最高の結果でシーズンを終えたい。前戦から、東京でのイベントに参加するなど忙しかったが、多くのトヨタファンに出会えて、とても新鮮だった。日本の素晴らしい雰囲気の中で大きなモチベーションを得て、シーズン最終戦へ向け態勢は整った。

    ニコラス・ラピエール #7
    シーズン最終戦は冬の間の記憶に残るため、非常に重要なレースであり、上海は力強い結果を得たい。コースはTS030 HYBRIDに非常に適しており、ここ数レースの流れからいっても、チャンスはあると思う。私は以前A1GPでこのサーキットを走ったことがあり、コースレイアウトなどを良く知っているが、いつものように、最初の公式練習をきちんとこなすことが重要となる。我々は、5レースで3回表彰台に上がり、2回勝利を挙げるなどトヨタ・レーシングにとって偉大な初めてのシーズンを戦って来た。そのシーズンを良い成績で終われることを期待している。

  • トヨタ、WEC第7戦 富士6時間レースで優勝!

    トヨタ、WEC第7戦 富士6時間レースで優勝!

    トヨタ・レーシングはポールポジションからスタートした富士6時間レースで優勝。FIA世界耐久選手権(WEC)で今季2勝目をあげた。

    TS030 HYBRID #7は公式練習第2回目以外の全てのセッションでベストタイムを記録。そして決勝レースでもアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴の3名のドライバーがハイペースで周回を重ね、最速ラップを叩き出した。

    2位に11.233秒の差を付けて優勝したTS030 HYBRID #7をドライブした中嶋一貴は、1992年にトヨタTS010と共にイタリア・モンツァで行われた世界スポーツカー選手権で優勝した小河等以来の、FIA世界選手権レースを制した日本人となった。また、この勝利はトヨタ・レーシングにとって、第5戦サンパウロに続くWECでの2勝目。

    #1アウディとの激しい戦いは、富士スピードウェイからほど近いトヨタ東富士研究所で開発されたトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)を搭載したTS030 HYBRIDで、優勝というトヨタ・レーシングにとって最高の結果を残した。

    TS030 HYBRID #7はアレックス・ブルツがポールポジションからスタート、第1コーナーもトップを守り、リードを広げた。その後もTS030 HYBRIDが搭載するTHS-Rの絞り出す300馬力のエキストラパワーで2位以下を引き離した。

    1回目のピットストップとドライバー交替までは接近戦が続いたが、ドライバーがニコラス・ラピエールに代わったあと2時間を経過した時点で、TS030 HYBRID #7は周回遅れの車両をかわそうとして走行ラインを外し、2位へと転落した。

    しかし、タイヤ交換なしで2スティントを走ったニコラス・ラピエールは、再びレースをリードし、レースが半分を消化した時点で中嶋一貴に交替した。

    その後、導入されたセーフティカーが退き、前方がクリアになったTS030 HYBRID #7と中嶋一貴は、最速ラップを繰り返し記録しながらさらにリードを広げた。

    中嶋一貴は猛烈なペースで勝利に向かって走り続け、ほぼ3時間にわたる3スティントを一人で走り切り、見事に勝利のチェッカーフラッグを受けた。

    10月28日(日)に上海国際サーキットで行われるWEC最終戦・上海6時間レースでは、アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールがTS030 HYBRID #7のステアリングを握り、中嶋一貴はSUPER GT最終戦もてぎ戦を戦う。

    アレックス・ブルツ:
    今日はトヨタ・レーシングと、我々を応援してくれたトヨタファミリー全員にとって特別な日だ。ブラジル・サンパウロでの勝利は素晴らしい経験だったが、トヨタのモータースポーツ部門がある東富士研究所から僅かな距離にある富士スピードウェイでの今回の勝利は特別なものだ。我々は週末を通してトヨタの従業員、そして、富士スピードウェイにやって来た多くのファンに支えられた。信じられない経験だ。我々は勝利に向かって突き進むことを約束してはいたが、アウディがその前に立ちはだかった。それだけに、この勝利は特別で、日本とケルンのチーム全員の、血の滲むような努力の賜だ。週の始まりから全てをレースに向けて準備し、戦略を立てたが、結果は我々が望んでいた通りになった。チーム全員に感謝したい。

    ニコラス・ラピエール:
    この勝利は最高の結果であり、エキサイティングなレースは世界選手権のためにも、富士スピードウェイに来場したファンのためにも良かった。アウディとの戦いは厳しいものだった。我々は2スティントにわたりタイヤ交換をしない作戦をとったので、少しは時間を稼ぐことが出来た。作戦は上手く行き、トップに立てたので、タイヤ的には少し苦しくなったが後続とのギャップを何とかコントロールし、最後には少しマージンを広げることすら出来た。我々は最後にもう一度ピットストップをしなければならないことが分かっており、そのために中嶋一貴は猛烈にプッシュした。ここ日本で優勝を果たせて最高の気分だ。今年の初めから誰もがこの富士スピードウェイでのレースの大切さを語っていたが、それが叶えられて満足だ。

    中嶋一貴 :
    なんとも素晴らしい一日となった。この素晴らしい成績はチーム一丸となった結果であり、チームメイトとチーム全員に感謝したい。チームは素晴らしいTS030 HYBRIDを用意してくれ、トヨタ自動車は素晴らしいハイブリッドシステムを開発してくれた。この成果はチーム全員の努力の賜だ。FIA世界選手権に勝利することはドライバーとしての目標であり、それが果たせた今日は特別な日だ。多くの観客が集まってくれて、グランドスタンドに無数のトヨタの旗が振られるのを見るのは最高の気分だった。本当に最後の数周は興奮した。担当エンジニアから、最後のピットストップが待っているからプッシュしろと無線が入り、夢中で攻めた。その結果、優勝を果たすことが出来、最高の気分だ。

    木下美明 トヨタ・レーシング チーム代表:
    このプロジェクトの始まりから、私は富士6時間レースで優勝することを目標に置いてきた。そのような状況下で多くのファンの前でエキサイティングなレースを戦うことが出来、さらに勝利を挙げられたことは格別の気分だ。チーム全体が最高の仕事をして、特別なレースというプレッシャーをはねのけた。最高の戦いをしてくれた、アレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴の3人をとても誇りに思う。特に中嶋一貴はサンパウロでの勝利を経験しておらず、今回は彼にとっての初勝利を楽しんでくれたと思う。我々トヨタ・レーシングの全員が、日本の多くのファンの声援に感激し、絶大な支援に感謝している。私は富士6時間レースがWECカレンダーの中で重要なレースとして認められたことを嬉しく思っている。この素晴らしいイベントを開催してくれた富士スピードウェイの努力にも感謝したい。

  • トヨタ、WEC第7戦富士で中嶋一貴がポールポジション獲得

    トヨタ、WEC第7戦富士で中嶋一貴がポールポジション獲得

    トヨタ・レーシングは13日(土)、富士スピードウェイで行われたFIA世界耐久選手権第7戦・富士6時間レースの予選でポールポジションを獲得した。

    今週末のレースでアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエールと再びコンビを組んだ中嶋一貴が午後に行われた公式予選で最速タイムを記録、タイムアタックバトルを繰り広げたライバルを0.140秒で退けた。これはトヨタ・レーシングにとって今季2度目のポールポジションとなる。

    トヨタ自動車の東富士研究所にも近い富士スピードウェイで行われるトヨタ・レーシングのホームサーキットでは、多くのファンがTS030 HYBRID #7に盛大な声援を送り、中嶋一貴はそれに見事に応え、2度目のタイムアタックでベストタイムを記録した。

    明朝は午前7時55分のウォームアップ走行に続き、トヨタ・レーシングとTS030 HYBRIDは午前11時に始まる6時間耐久レースの決勝をポールポジションからスタートする。

    中嶋一貴
    富士スピードウェイでポールポジションが獲得出来、本当に幸せだ。この結果は私にとってもチームにとっても大きな意味を持つ。セッション終了時のTS030 HYBRIDのピットの反応は、日本のそれもトヨタのホームサーキットということで期待も大きかっただけに、本当に凄かった。午前中のセッションで好感触だったのでポールポジション獲得の予感はあった。予選開始時に遅い先行車に引っかかったが、何とかクリアラップを取ることが出来た。この結果には満足だが、今日はまだ土曜日。明日の決勝レースは何が起こるか分からない。富士スピードウェイは最終セクターでの混雑が予想されるコースだけに、レースでは油断は禁物だ。なので、慎重にミスを起こさないように、それでいて勝利を目指して果敢に戦いたい。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    これは最高の結果だ。ホームレースでポールポジションを獲得出来てこれ以上の幸せはない。我々が採用しているトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS?R)は富士スピードウェイから僅かの距離にある東富士研究所で誕生した。この素晴らしい結果を研究所の仲間に示すことが出来て大変に光栄だ。中嶋一貴がチームに再び参加してくれ、最高の仕事をしてくれたことを嬉しく思っている。本当に速いラップだったので、ポールポジションは当然だろう。ただ、今日の結果は素晴らしいが、我々の本来の目的は明日の決勝レースで勝つことだ。最高のスタートを切った今、我々に課せられたことはこの仕事を完成させることだ。

  • トヨタ、WEC第7戦富士の公式練習は2番手タイム

    トヨタ、WEC第7戦富士の公式練習は2番手タイム

    トヨタ・レーシングの3人のドライバーとTS030 HYBRID #7は、FIA世界耐久選手権(WEC)第7戦富士の公式練習第1回目でトップタイムをマークしたが、午後の公式練習第2回目では、0.004秒の僅差で2番手タイムとなった。

    8月に行われたWEC第4戦シルバーストン6時間レースで、トヨタ・レーシングの初表彰台獲得に貢献した中嶋一貴が、今週末に富士スピードウェイで行われるWEC第7戦富士6時間レースにおいて、シルバーストン以来となる TS030 HYBRID #7のコクピットに戻ってきた。

    WEC第5戦サンパウロ6時間レースでTS030 HYBRIDの初優勝を飾ったアレックス・ブルツとニコラス・ラピエールのコンビに加わる中嶋一貴は、今季戦ってきたSUPER GTやフォーミュラ・ニッポンでの富士スピードウェイに関する豊富な知識や経験をチームにもたらす。

    今週末のレースはトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)にとって里帰りを意味する。それもそのはず、THS-Rは富士スピードウェイから20キロほどの距離にある、トヨタ自動車の東富士研究所で開発されたものだ。

    前戦バーレーンでは7ヶ所あったハイブリッド・ブレーキングゾーンは、富士スピードウェイでは1.475kmの長さを誇るホームストレートへの立ち上がりである最終コーナーを含む4ヶ所に設定された。

    中嶋一貴は午前中の公式練習第1回目の大半でコックピットに収まり、このセッションでの最速タイムをマークしてニコラス・ラピエールに交代。ニコラス・ラピエールはトラブルフリーで午前中のセッションを終えた。

    午後に行われた90分の公式練習第2回目の序盤は、ニコラス・ラピエールがTS030 HYBRIDでロングスティントをこなしたが、その頃には雨雲が富士スピードウェイの上空を覆った。セッション残り30分でアレックス・ブルツが運転を引き継いだが、雨に祟られることはなく、セッションの最後に他車と軽く接触したものの、目立ったダメージはなく走行を終えた。

    最後の公式練習となる第3回目は、13日(土)の午前9時25分から1時間にわたって行われ、続く公式予選はTS030 HYBRIDが属するLMP1クラスとLMP2クラスが午後2時から20分間で実施される。14日(日)の決勝レースは、午前7時55分からの20分間のウォームアップ走行を経て、午前11時に決勝レースのローリングスタートが切られる。

    アレックス・ブルツ #7
    今日は午後のセッション終了直前に短いスティントを2回走っただけで、ほとんどの走行はニコラス・ラピエールと中嶋一貴が担当した。私はレースセットアップを担当し、良いセットアップが見つかった。もう少し進化させる必要はあるが、そんなに悪い状況ではない。富士スピードウェイは大変テクニカルで難しいコースだ。セッティングは決して完璧には決まらないから、妥協点を見つけなければならない。レースは接近戦になるだろうが、冷静に対処出来たら良い結果が残せるだろう。

    ニコラス・ラピエール #7
    今日は好調だった。2回の公式練習走行も期待が持てる結果が得られた。初めてロングスティントをこなしたが、タイヤの摩耗や、フルに燃料を搭載時と空タンクの差を確認することが出来た。何回かアウディと絡んで走る機会があったが、非常に接近した戦いになることが予想出来た。富士スピードウェイは性能差があまり出ないコースのようで、戦いはタイトになるだろう。加えて、コースの最終セクターは混雑が予想され、同時に曲がりくねっているので接触の可能性もある。総合的には非常に満足しており、現状は快調そのものだ。

    中嶋一貴 #7
    今日の午前中のセッションからTS030 HYBRIDは好調で、競争力は高いと思われ、いくつもの異なるセットアップを試した。TS030 HYBRIDから最高のパフォーマンスを引き出すべく作業を続けており、全てが順調に運んでいる。富士スピードウェイで再びTS030 HYBRIDをドライブ出来るのは嬉しいことであり、加えて、金曜日にも関わらず多くのファンがサーキットに来てくれて、本当に素晴らしい雰囲気になった。今日のペースはテスト走行を行った水曜日と比べてまずまずで、ラップタイムも若干向上している。車両に大きな変更を行っていないにも関わらずタイムが向上していることから、コースの路面状況が良くなっているのだと思う。決勝レースへ向けての準備を続けなくてはならないが、セットアップについてもまだ若干改良の余地があるだろう。

  • トヨタ、WEC第7戦 富士 プレビュー

    トヨタ、WEC第7戦 富士 プレビュー

    トヨタ・レーシングは、今週、WEC(世界耐久選手権)第7戦富士6時間レースの行われるホームコース、富士スピードウェイへと向かう。

    今大会には、中嶋一貴がアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエールと共に、TS030 HYBRIDのドライバーラインアップに復帰する。

    中嶋一貴は、WEC第4戦シルバーストンで初の表彰台フィニッシュに貢献した後、日本で行われたSUPER GT及びフォーミュラ・ニッポンのレースに集中するためにWEC参戦から遠ざかっていた。

    その間、トヨタ・レーシングとTS030 HYBRIDは、第5戦サンパウロでWECデビュー3戦目にして記念すべき初勝利を挙げた。第6戦バーレーンでも序盤首位を走行するなど速さを示したものの、車番表示灯のトラブルに見舞われ、その後アクシデントで戦線を離脱している。

    気温が37度にも達した第6戦バーレーンと比べれば、日本で行われる第7戦富士は、はるかに涼しい中でのレースとなるだろう。

    全長4.563kmの富士スピードウェイは、耐久レースの歴史を刻んでおり、1982年から1988年まではWSC(世界スポーツカー選手権)を開催するなど国際的スポーツカーレースが行われて来た。

    TS030 HYBRIDは、1992年の全日本スポーツプロトタイプカー耐久選手権富士1000kmレースで勝利を挙げたTS010、1999年ル・マン富士1000kmレースで2位フィニッシュを果たしたTS020などの輝かしい血統を受け継いでいる。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    我々のホームコースでのレースを前に、トヨタ・レーシングのチーム全員が特別な気持ちで臨んでおり、特に、バーレーンでの失望の後だけに、やる気に満ち溢れている。我々は、真のハイブリッド・レーシングチームだ。チームの拠点であるTMGはドイツ・ケルンにあるが、我々のトヨタ・ハイブリッド・システム・レーシング(THS-R)は富士スピードウェイに近いトヨタの東富士研究所で開発された。ハイブリッド・システムとエンジニアにとっては、いわば里帰りとも言える。とても手強い相手に立ち向かい、成果をものにするために、全てのチームメンバーがいつものように最高の仕事へと集中せねばならない。日本で表彰台の最上段に立つことは、我々の大きな夢であり、そのためにもこの週末はチーム一丸となって全力を出し切りたい。

    アレックス・ブルツ
    トヨタのドライバーとして日本に行けるのは、非常に光栄なことだ。その特別なプレッシャーは、我々に良い効果をもたらしてくれている。富士スピードウェイは、スポーツカーレースの歴史にとって象徴的なサーキットであるとともに難しいサーキットでもある。非常に長いストレート、そして中盤でのいくつかの高速コーナー、さらには、最後の区間は、非常にテクニカルでトリッキーだ。正しいセットアップを得るためには、最も難しいサーキットのひとつだと思う。富士スピードウェイはF1で走行の経験があるが、とても熱心で素晴らしい日本のファンの前で、またレースを戦うのを楽しみにしている。日本のファンは、スポーツカーレーシングの素晴らしさを覚えているだろうし、再び、魅力的なスタイルのレースカーによるバトルを楽しんでもらえるはずだ。間違いなく“ショー”は素晴らしいものになる。

    ニコラス・ラピエール
    2009年の岡山サーキットでのレースに、過去一度だけ行ったことがあるが、それだけにこの週末が楽しみだ。私は富士スピードウェイを走ったことはないが、先週ケルンへ赴き、TMGのシミュレーターをドライブした。そして、多くのオンボードカメラの映像は見ている。とてもテクニカルなコースに長いストレートが組み合わされており、このコースに我々の車を合わせるのは、興味深いものとなる。富士山の麓で行われる6時間レースに行けることは、トヨタ・レーシングのドライバーとしての特権でもあり素晴らしい気分だ。ホームレースへ臨むことで、もちろんプレッシャーは感じるが、これは良い意味でのプレッシャーだ。

    中嶋一貴
    再びTS030 HYBRIDに乗れることに本当に興奮している。シルバーストンでの表彰台獲得から長い時間を経たようにさえ思える。その後もサンパウロで勝利を挙げるなど、チームの進捗状況は素晴らしい。だから、特別な昂揚感をもって、この週末にさらなる戦果を得るべく、本当にやる気に満ちている。富士スピードウェイは好きなサーキットのひとつであり、私は知り尽くしているし、実際に、LMP1のレースカーとは異なるが、SUPER GTで2回のレースを戦っている。富士スピードウェイで地元トヨタのファンを前に戦うのを待ちきれない。

  • トヨタ、WEC第6戦バーレーンは接触で無念のリタイア

    トヨタ、WEC第6戦バーレーンは接触で無念のリタイア

    トヨタ・レーシングはFIA世界耐久選手権(WEC)第6戦バーレーン6時間レースで、チェッカーまで1時間あまり残したところでアクシデントに見舞われ、レースを終えることとなった。

    2週間前のサンパウロで勝利を挙げたTS030 HYBRID #7は、アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールのドライビングでスタートから2時間をリードしたが、その後勝利への可能性は遠ざかっていった。

    WECのレギュレーションでは、車両の両サイドに描かれた車番がレースの間中、発光していなければならないが、TS030 HYBRID #7は両側とも発光パネルが故障し、チームは修復のために7分を失ってしまった。

    しかし、その後チームは猛烈なスピードで漆黒の砂漠のサーキットを疾走、ファステストラップを記録しながら6位から3位へとポジションを上げた。

    しかし、残り1時20分の時点でLMP1クラスを戦う他車と接触、サスペンションにダメージを負い、ニコラス・ラピエールはTS030 HYBRID #7をコース脇に止めてリタイアを余儀なくされた。

    午後4時、強烈な日差しの下でローリングスタートが切られたとき、スタートドライバーのアレックス・ブルツは3番手グリッドから猛ダッシュを見せ、第1コーナーで2位に上がり、スタート後13分経過した時点でトップに立った。

    気温36度を超える状況下では、タイヤの摩耗が勝敗を決める最大の要素となるが、同時にドライバーも最高の状態に保つ必要がある。このため、チームはレース序盤、タイヤ交換のピットインの度にドライバー交代も行った。

    スタートからの2時間で、アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールはリードを強固なものとしていたが、太陽が沈むと、車番パネルのトラブルにより6位へと順位を落としてしまった。

    コースに戻ったニコラス・ラピエールは、ファステストラップを塗り替えながら追い上げを開始。アレックス・ブルツも続いて速さを見せ、レースをリードする2台のアウディとの差を詰めていった。しかし、コース上の混雑の中で起きた接触により、TS030 HYBRID #7はレースを終えることとなった。

    トヨタ・レーシングの次なる挑戦は、10月14日(日)に富士スピードウェイで行われる富士6時間レース。このレースではアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエールに加えて、中嶋一貴がTS030 HYBRID #7のコクピットに戻ってくる。

    アレックス・ブルツ
    スピードは十分だった。今日は、スポーツカーによるレースがいかに難しいかを知ることになった。ブラジルでの勝利は順調で完璧なものだったが、今日はそれ以上に学ぶところがあった。プラクティスの努力はレースで報われ、スピードが十分であることが確認でき、自信となった。後は単なる不運に過ぎない。今は富士のレースに集中するだけだ。

    ニコラス・ラピエール
    セーフティカーが退出し再スタートが切られたとき、僕は#21の後ろにいた。彼らはストレートで速かったので、抜き去るためにコーナーでイン側に飛び込んだのだが、そこで接触した。もし我々が順位を争っているとすれば僕のミスかも知れないが、彼は周回遅れだった。優勝こそ車番灯のトラブルで叶わないことは分かっていたが、表彰台は確実と思っていただけに、レースがこんな形で終わるのは残念で仕方がない。完走できなかったことは不満だが、レースのペースはアウディに比べても素晴らしいもので、戦闘力の高さは確認できた。次の富士スピードウェイのレースに向けて頑張るしかない。富士は重要なレースであり、好成績を残すべく全力でぶつかるつもりだ。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    エキサイティングなレースだったが、勝てるポジションにいただけに、本当に残念だ。車番灯の問題でピットで時間を失うのはフラストレーションが溜まった。トラブルの原因は熱によるものだ。その後もスピードは十分にあり、表彰台は確実だと思われたが、ニコラス・ラピエールが遭遇した事故のダメージは相当酷く、彼はTS030 HYBRID #7を修理のためにピットまで持ち帰ることが出来なかった。このレースに勝利するチャンスは十分あったが、モータースポーツは時に残酷なもので、今日がその日だったと言うことだ。アウディは素晴らしい仕事をした。彼らには素直に祝福を送ろう。2週間後に富士スピードウェイで彼らと対決できることを楽しみにしており、我々は明日からその準備を始める。

  • トヨタ、WEC第6戦バーレーンを3番手グリッドからスタート

    トヨタ、WEC第6戦バーレーンを3番手グリッドからスタート

    トヨタ・レーシングは、WEC(世界耐久選手権)第6戦となるバーレーン6時間レースの予選で3番手のタイムを記録。9月29日(土)に行われる決勝レースは、2列目3番手グリッドからスタートを切る。

    午後4時から20分間にわたって行われた予選セッションで、アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールは、僅か2周のタイムアタックでポールポジションから0秒440の遅れで3番手のグリッドを獲得。明日の長く、暑いレースへと挑む。

    予選のタイムアタックを担当したのはニコラス・ラピエール。彼とTS030 HYBRID #7はセッション開始と同時にコースイン。約10分間の走行を行い、週末で最も早いタイムを記録した時点で、戦略のためにタイムアタックを終えた。

    気温が35度に達した午前中の公式練習第3回目は、まずアレックス・ブルツがTS030 HYBRIDをドライブし、30分間にわたる走行で様々なセットアップ評価を行い、明日の6時間レースへ向けての準備を整えた。

    公式練習第3回目のセッションが半分を過ぎたところで、アレックス・ブルツからニコラス・ラピエールにドライバーを交代。セットアップ調整を継続すると共に、午後に待ち受ける公式予選に向け準備を整えた。

    明日29日(土)は午後12時25分からの20分間のウォームアップ走行の後、午後4時(日本時間午後10時)に6時間レースのローリングスタートが切られる。

    ニコラス・ラピエール
    コース上が空いているうちに2周のタイムアタックを行った。ラップタイムに関しては午前中の走行に比べて大きく前進したが、残念ながら最前列グリッドを獲得するまでには至らなかった。この結果が明日どう出るかだが、予選とレースのペースは異なる。レースペースにおいては今週我々はずっと好調であり、それが明日も変わらないことを願っている。明日は非常に長いレースになるだろう。コース上の混雑はそれほど問題にならないだろうが、問題は暑さであり、TS030 HYBRIDとドライバー両方にとって厳しいものになるだろう。タフなレースになるだろうが全力を尽くす。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    この暑いコンディションを考慮すると、ここバーレーンでは全てのチームがタイヤの摩耗と戦うことになるだろう。我々は予選に全てを賭けることは避けた。6時間レースは長いので、我々は決勝レースにおけるタイヤマネージメントとセットアップの最適化に注力した。明日の決勝レースには期待を持っている。アラン・マクニッシュとアウディのポールポジション獲得には賛辞を送りたい。我々のサンパウロでの勝利の後、アウディが必ず巻き返してくるであろうことは想定していた。明日のレースは非常にタフな戦いになるだろう。

  • トヨタ、WEC第6戦バーレーンの公式練習初日は2番手タイム

    トヨタ、WEC第6戦バーレーンの公式練習初日は2番手タイム

    トヨタ・レーシングは、今週末行われるFIA世界耐久選手権(WEC)第6戦バーレーン6時間レースに向けて、公式練習初日に2番手タイムを記録して順調なスタートを切った。

    2週間前の前戦ブラジルで優勝という結果を残したTS030 HYBRIDは、再びアレックス・ブルツとニコラス・ラピエールのドライブでこの週末のWEC第6戦に挑む。

    公式練習第1回目でTS030 HYBRIDが記録したベストラップタイムは、1日を通して2番手のタイム。チームは夜の公式練習2回目セッションではロングランのセットアップに専念した。

    公式練習第1回目は、土曜日に行われる決勝レースのスタートと同じ午後4時に開始され、トヨタ・レーシングはアレックス・ブルツが最初にTS030 HYBRIDのステアリングを握った。気温は35度に達しており、TS030HYBRIDにとってもドライバーにとっても厳しい挑戦となった。

    公式練習第1回目の最初の1時間はアレックス・ブルツが終始リードし、日が沈んだ残り30分でニコラス・ラピエールに交代。ニコラス・ラピエールはレースに向けての準備を進め、TS030 HYBRID #7はトップタイムでこのセッションを終えた。

    公式練習第1回目と第2回目の間に夜のとばりが降りたにもかかわらず、気温32度の熱暑の下、ニコラス・ラピエールが操るTS030 HYBRIDの煌々と輝くヘッドライトが暗闇を切り裂いた。

    WECのレギュレーションでは、全てのドライバーが夜間の公式練習で最低5周の走行をこなさなくてはならない。このため午後8時30分から開始された公式練習2回目では、ニコラス・ラピエールが最初に走行し、セッションの残り時間が20分になったところでアレックス・ブルツに交代。両ドライバーは問題なくレギュレーションをクリアした。

    公式練習3回目は、28日(金)の午前10時50分から1時間にわたって行われ、公式予選はTS030 HYBRIDが属するLMP1クラスとLMP2クラスが午後4時30分から20分間で実施される。29日(土)の決勝レースは、午後12時25分から20分間のウォームアップ走行を経て、午後4時にスタートが切られる。

    アレックス・ブルツ
    今日の最も強烈な印象は暑さだった。走り始めのコースは汚れており、そのせいでセットアップとバランスに少し問題が生じたが、レースに向けて理想的な性能を得られるように解決に努めている。ここはレースの間にコンディションが変化する非常にトリッキーなコースであり、それこそがこの週末のチャレンジと言える。ブラジルでは勝利を挙げたが、ここバーレーンではまたゼロからの出発だということは忘れてはならない。再びTS030HYBRIDを完璧に仕上げ、表彰台の頂点を狙っていく。

    ニコラス・ラピエール
    私がここを最後に走ったのは5年前のことだ。かなり難しいコースなので、リズムを取り戻すのに何周か必要だった。このコースには数多くの急減速ポイントがあるので、しっかり覚えておく必要がある。夜は照明があまりないので難しいが、長いストレートが何本かあるので追い抜きは問題ない。公式練習第2回目のセッションでは、タイヤの状態を確かめるべくロングランを行った。結果は良好で、これから我々はデータを分析し、決勝レースの戦略を立てなくてはならない。タイヤマネージメントがキーになるだろう。

  • トヨタ、WEC第6戦バーレーン プレビュー

    トヨタ、WEC第6戦バーレーン プレビュー

    トヨタ・レーシングは、ブラジル・サンパウロでの初勝利を誇りに、世界耐久選手権第6戦バーレーンへと臨む。

    2週間前にインテルラゴス・サーキットでアレックス・ブルツとニコラス・ラピエールがポールポジションから勝利を果たしたTS030 HYBRID #7は、ブラジルから直接、中東のバーレーンへと運ばれた。

    中嶋一貴は、今週末のSUPER GT参戦のため日本に残るが、アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールはチームと共に灼熱の砂漠にも近いバーレーンでの戦いに挑む。

    バーレーン・インターナショナル・サーキットは、首都マナマに2004年に完成した5.421kmのコースで、LMP1のレースカーが走るのは初めてとなる。

    サンパウロでも実力を発揮したトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)が機能するブレーキングゾーンは7か所設定され、スーパーキャパシタにより蓄えられた300馬力のパワーが鋭い加速に活かされる。

    9月27日(木)に2回の公式練習(16:00と20:30)が行われ、28日(金)は3回目の公式練習(10:50〜11:50)に続きLMP1とLMP2の予選(16:30〜16:50)が行われる。決勝レースは29日(土)ウォームアップ(12:25〜12:45)の後、午後4時にローリングスタートが切られる。

    木下美明 (トヨタ・レーシング チーム代表)
    ブラジルからバーレーンまでたった2週間で、トヨタ・レーシングにとっての初勝利を祝っている余裕はないが、確かに勝利の喜びは味わった。今は、バーレーンに全ての照準を合わせ、またすぐに同じ喜びを味わうべくモチベーションを高めており、もちろんこの週末も狙っている。勝利は感動をもたらしてくれるが、それだけでなく最大の満足を得るために、再び週末をトラブルフリーで戦い、燃費の向上と素早いピットストップを図るつもりだ。我々は再びアウディに戦いを挑むために、懸命に働き、活動のあらゆる面の最適化を推し進めなくてはならない。

    アレックス・ブルツ
    ブラジルでの勝利を味わい、再びTS030 HYBRIDで戦うことを待ちきれない。ブラジルは、チームの誰にとっても特別な週末となったが、シーズンは進行しており、すぐにバーレーンでの戦いが待っている。バーレーンでは、F1と共にLMP1のテストも行っており、コースは熟知している。気温は40度を超える暑い週末となり、我々にとっては新たなチャレンジとなるが、準備は出来ている。サンパウロではいくつか改良を示せたが、楽観視はできない。我々は表彰台の頂点を目指してプッシュし続ける。

    ニコラス・ラピエール
    サンパウロへ向けて迅速な対応をする必要があり、この数日は本当に私もチームも多忙だった。私は先週TMGへ赴き、チームと共に勝利を祝ったが、チーム全員のモチベーションを確認する良い機会となった。楽しみにしている次戦バーレーンは、私にとって良い記録の残るコースだ。2007年のGP2バーレーン大会で私は勝利を挙げており、とても良い思い出となっている。我々はブラジルでTS030 HYBRIDが非常に競争力が高いことを示せた。今、我々は自信を持ってバーレーンに臨むが、戦いはとても厳しく、激しいバトルとなるだろう。

  • トヨタ、WEC第5戦サンパウロで初勝利!

    トヨタ、WEC第5戦サンパウロで初勝利!

    トヨタは、ブラジルのインテルラゴス・サーキットで開催されたFIA世界耐久選手権(WEC)第5戦サンパウロ6時間レースにおいて、出場3戦目にもかかわらず、スタートからゴールまでトップを譲ることなく力強い走りを見せ、見事に初勝利をあげた。

    アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールのドライバーにより、ポールポジションからスタートを切ったTS030 HYBRIDは、これまでの全てのレースで首位を走行しており、今レースもこの記録を伸ばした。

    この勝利は、トヨタにとって1999年のWRC(世界ラリー選手権)チャイナラリー以来13年ぶりのFIA公認世界選手権での勝利であり、耐久レースとしては1992年にTS010で勝利をあげたモンツァのレース以来、実に20年ぶりとなる。

    今日の勝利はトヨタの誇るトヨタハイブリッドシステム・レーシング(THS-R)にとっての一里塚と言える。レース用ハイブリッドシステムの開発は、現在トヨタ・レーシングでハイブリッドプロジェクトのリーダーを務める村田久武の指揮の下で2006年に開始された。

    レース用ハイブリッドシステム開発プロジェクトは、2007年7月にトヨタ スープラHV-Rで十勝24時間レースを制したことで歴史の1頁を刻んだ。この先駆的なスーパーキャパシタ技術はその後も開発が続けられ、重量の軽減、出力の向上を主眼にTS030 HYBRID用の独創的なパワートレインへと引き継がれて来た。

    インテルラゴスでの決勝レースは、ニコラス・ラピエールがスターティングドライバーでローリングスタートが切られ、第1コーナーでリードを奪った。そして、その後も混雑するコースを巧みに走り抜け、90分後にレースをリードしたままアレックス・ブルツにステアリングを託した。

    アレックス・ブルツが燃料補給にストップした直後、コースにセーフティカーが導入されたおかげでTS030 HYBRIDはリードを40秒以上に広げることが出来た。

    レースの再スタートが切られると、アレックス・ブルツは猛烈なペースで周回を重ね、レースが残り2時間半となった時点で2位に1分以上のリードを保って、再びニコラス・ラピエールとドライバー交替。

    この日最速の1台であったTS030 HYBRIDは、最後の1時間を迎え、ニコラス・ラピエールからアレックス・ブルツへとドライバーチェンジ。ゴールまで数分を残したところで燃料補給のためにクイックピットストップを行ったが、再びトップでレースに戻り、2位に1分以上の差を付けて初優勝を飾った。

    トヨタ・レーシングの次のレースは9月29日(土)に決勝レースが行われるWEC第6戦バーレーン6時間レース。アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールが再びステアリングを握る。

    アレックス・ブルツ:
    トヨタ・レーシングのドライバーであることをこんなに誇りに思ったことはない。トヨタはこの驚異的なハイブリッドシステムを開発し、その力を見せることが出来たと思っている。我々のトヨタハイブリッドシステム・レーシングは文句なしのパフォーマンスを示した。インテルラゴス・サーキットは特別好きなコースで、ここでトヨタ・レーシングの一員として勝てたことは最高の気分だ。チーム全員、チームメイトのニコラス・ラピエールに感謝したい。もちろん簡単なレースではなかった。我々はとにかく猛烈にプッシュした。勝利のキーポイントはタイヤのマネージメントで、第2スティントでその成果を発揮出来た。ミシュランタイヤにも感謝したい。ル・マン24時間レースで木下チーム代表が言ったことを覚えている。彼はこう言った。「見ていてくれ、やってみせる」。これから先のレースもこの気持ちを忘れないでいく。

    ニコラス・ラピエール:
    チーム全員にとって格別の勝利だ。最初から我々のTS030 HYBRIDは速いと分かっていた。ル・マンでリードしたあとは、信頼性向上に務めた。シルバーストンで2位に入ったあとは燃費向上を目指した。そして、今日はそれらを成し遂げた。このプロジェクトの始まりからチーム全員が素晴らしい仕事をして来たが、今週末も例外ではなかった。アレックス・ブルツは予選で最高の仕事をしてポールポジションを獲得、レース中、我々はタイヤのマネージメントを上手くこなした。ハンドリングは素晴らしく、トヨタハイブリッドシステム・レーシングは強烈なパフォーマンスを提供してくれた。とにかく最高だった!

    木下美明 トヨタ・レーシング チーム代表:
    今日はトヨタ・レーシングにとって最高の日になった。表彰台の中央に立つことは我々の夢だったが、参戦3戦目にして早くもその夢が叶った。今日のレースは6時間レースというより、今年の1月に始まり9月までかかった長期戦であり、9ヶ月かけてやっと表彰台の真ん中に立つことが出来た。このプロジェクトに携わった全員に感謝したい。これまでこなしてきたハードワークが今日の勝利で報われた。我々がこれまで10年以上にわたって偉大な仕事を成し遂げて来たアウディを打ち負かすのは非常に困難な仕事だった。それゆえ、今日の勝利はトヨタ・レーシングにとって素晴らしい成績と言うだけでなく、FIAの新しい世界耐久選手権(WEC)が非常にエキサイティングなレースであることを証明出来た。次のレースでアウディが巻き返しを図ってくることは承知している。我々には彼らとフェアで素晴らしい接戦を繰り広げる準備が出来ている。

    村田久武 トヨタ・レーシング ハイブリッドプロジェクトリーダー:
    レース用ハイブリッドシステムの開発は2006年に始まったが、当時は全く不可能なことのように思えた。しかし、モータースポーツ部の仲間、トヨタ自動車本社のハイブリッド部門、TMG、そしてオレカの協力で、夢を叶えることが出来た。今日、ハイブリッドシステムは最高のパフォーマンスを示し、300馬力のブーストがラップタイムをどれだけ向上させるか証明して見せた。油圧ブレーキと回生システムは完璧な協調を見せた。我々はその技術を完成させることが出来たことを誇りに思っている。アウディのようなタフで経験豊かなライバルをハイブリッドシステムのような先進技術で打ち負かすことは、開発に携わった全員にとってとても名誉なことだ。

    パスカル・バセロン テクニカルディレクター:
    今日ここで我々が成し遂げたことは本当に素晴らしいことだ。トヨタ車が最初にゴールラインを超えるのを見るのは非常にエモーショナルな瞬間だった。ここインテルラゴス・サーキットに来ているスタッフ、ケルンのTMGにいるスタッフ、それに日本の仲間達の力があって初めて成し遂げられた。彼らの働きこそがこの勝利に値する。レースは計画通り進んだ。シルバーストンと比べて燃費を向上できたおかげで、比較的簡単にペースを速められた。最後にクイックピットストップが必要なことも分かっていたので、それまでギャップを広げるために全力で飛ばした。アレックス・ブルツとニコラス・ラピエールは最高のドライビングをしてくれた。速いだけでなく、見事に混雑を切り抜ける走りを見せてくれた。7回のピットストップで見事な仕事を成し遂げてくれたピットクルーにも感謝したい。今日はこの成功の喜びを噛みしめ、次戦バーレーンにはより高いモチベーションで臨みたい。