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  • ハースF1 富士TPC初日終了 福住仁嶺がF1初走行で77周を走破

    ハースF1 富士TPC初日終了 福住仁嶺がF1初走行で77周を走破

    ハースF1チームは7月28日、富士スピードウェイでTOYOTA GAZOO Racing(TGR)とのドライバー育成プログラムの一環として実施しているTPC(Testing of Previous Cars/旧型車テスト)の初日を終了した。

    この日は午前・午後の2セッションが行われ、福住仁嶺がF1マシンでの初走行を含めて計77周を走破。午後は天候の変化に翻弄されながらも、2025年型マシン『VF-25』で貴重な走行距離を積み重ねた。

    午前はF1初ドライブで54周を走破
    当初3時間で予定されていた午前セッションは、午後からの天候悪化が予想されたため1時間延長され、9時から13時まで実施された。

    ウエットコンディションでスタートしたセッションでは、まず昨年に続いてTPCへ参加する坪井翔が15周を担当。その後、マシンは福住へ引き継がれ、シートやペダル類の調整を終えた福住が自身初となるF1マシンでの走行に臨んだ。

    福住はウエットタイヤで走行を開始すると、路面の乾燥に合わせてスリックタイヤへ変更。1プッシュ・2クールダウンを繰り返すプログラムを消化しながら徐々にペースを上げ、DRSも使用した走行でベストタイム1分18秒080を記録した。最高速度は336.449km/hに達し、午前だけで54周を走破した。

    午後は雨待ちの展開 終盤にはオーバーランも無事帰還
    午後のセッションは、午前の延長に伴い予定より1時間遅れの14時30分にスタートした。

    昼過ぎから再び雨が降り始めたものの、水量がウエットタイヤには不足していたため、福住は序盤に9周を走行したあと約1時間の待機を強いられた。

    その後、雨脚が強まったタイミングで走行を再開すると、ベストタイムを1分33秒745まで更新。さらに終盤にもコースへ戻ったが、雨が強くなったGRコーナー(第1コーナー)でオーバーランを喫した。幸いマシンはバリアなどへの接触はなく、そのままピットへ戻り、午後の走行を終えた。

    午後は福住のみが23周を走行し、予定されていた坪井の走行は行われなかった。

    ハースF1チーム トヨタ

    2日目も福住と坪井がセッションを分担
    富士TPC初日は、午前のドライコンディションと午後の不安定な天候という対照的な条件のなかで終了した。

    福住は初めてF1マシンをドライブしながら1日で77周を走破。チームにとっても車両やタイヤ、各種システムのデータを収集する充実した一日となった。

    29日の2日目は、午前のセッション3を福住、午後のセッション4を坪井が担当する予定となっている。

  • ホンダF1 PUアップデートに自信「1周あたりのタイムは確実に短縮」

    ホンダF1 PUアップデートに自信「1周あたりのタイムは確実に短縮」

    ホンダF1は、アストンマーティンがハンガリーGPで投入したシャシーアップデートに続き、今後予定しているパワーユニット(PU)のアップデートによってさらなるパフォーマンス向上を実現できるとの自信を示した。

    アストンマーティンはF1ハンガリーGPでフェルナンド・アロンソが14位、ランス・ストロールが13位とポイント獲得には届かなかったものの、11戦ぶりに投入した「AMR26B」とも呼べる大規模アップデートは確かな前進をもたらした。

    シャシー性能の改善が確認されたいま、チームの視線はホンダ製PUの進化へと向けられている。

    16項目のアップデートでシャシーは前進
    アストンマーティンはハンガリーGPでFIAに申告した16項目のアップデートを投入し、実質的な「AMR26B」仕様へ進化させた。

    シーズン序盤のAMR26はダウンフォース不足に苦しみ、シャシー性能が大きな課題となっていた。しかし今回のアップデートによって中団トップを争うレーシングブルズやアウディに迫る競争力を見せ、ウィリアムズのアレクサンダー・アルボンも「彼らのアップデートが羨ましい」と語るほどの進歩を遂げた。

    予選でも改善は数字に表れている。スパ・フランコルシャンではポールタイムとの差が5.405%だったのに対し、ハンガリーでは3.369%まで縮小。コース特性は異なるものの、トップとの差を着実に縮めたことが確認された。

    フェルナンド・アロンソも「僕たちは6か月遅れている。だから今はアップデート競争に勝たなければならない」と語り、今回のアップデートを今後の開発の土台として評価している。

    ホンダF1「PU改善でタイムは確実に縮まる」
    シャシーの改善が確認された一方で、アストンマーティン最大の課題は依然としてホンダ製PUにある。エンジン面でのハンディキャップは依然として大きく、後半戦の競争力を左右するのは、今後投入予定のPUアップデートだ。

    ホンダF1の折原慎太郎トラックサイドエンジニアは、その効果について自信を示している。

    「パワーユニットの改善によって、1周あたりのタイムは確実に短縮できるでしょう」

    アストンマーティンはシャシー性能を向上させたことで、PUの改善効果をより引き出せる環境を整えた。折原も、アップデートによる上積みがラップタイムに直結するとの見通しを示しており、ホンダにとっても後半戦は真価が問われる戦いとなる。

    ホンダF1 / ホンダ・レーシング

    相関も改善し開発は次の段階へ
    今回のアップデートでは、シミュレーションと実車データの相関が改善されたことも大きな成果となった。

    アロンソは「アップデートでどれだけ改善が必要なのかを数値化できるようになった」と語り、開発の方向性に確かな手応えを得ている。

    エイドリアン・ニューウェイが明かした計画では、ザントフォールトでホンダ製PUのアップデートと追加パーツを投入し、その後モンツァまたはバクー、あるいは両大会でさらなる改良を実施する予定だ。

    シャシーがようやく開発の土台に到達した今、次に問われるのはホンダ製PUの進化である。PUアップデートが期待どおりの成果をもたらせば、アストンマーティンは中団上位争いへ本格的に加わる可能性を大きく高めることになりそうだ。

  • ピアストリ激高の無線騒動をマクラーレンF1代表が鎮火「怒りに任せた発言だった」

    ピアストリ激高の無線騒動をマクラーレンF1代表が鎮火「怒りに任せた発言だった」

    F1ハンガリーGPでオスカー・ピアストリがチーム無線で怒りを爆発させた場面について、マクラーレンF1のアンドレア・ステラ代表が「レース直後に本人から説明があり、チーム内に問題はまったくない」と強調した。

    一方、ピアストリ本人はレース後、怒りの矛先はマクラーレンの戦略ではなく、接触したカルロス・サインツJr.に向けられたものだったと説明。「受け入れられない」と厳しく非難し、「まずは自分自身を見つめ直すべきだ」と痛烈な言葉を浴びせた。

    怒りの無線はレース直後に本人が説明
    ハンガロリンクでポールポジションのランド・ノリスを序盤にかわして首位に立ったオスカー・ピアストリだったが、39周目に周回遅れのカルロス・サインツJr.と接触。サインツJr.はフェルナンド・アロンソと最下位争いを続けており、この接触でピアストリは大きくタイムを失った。

    アンダーカットの効果が非常に大きいハンガロリンクでは、この遅れが決定的となり、ノリスがピットストップ後に逆転。さらにピアストリは56周目にギアボックストラブルとみられる問題でリタイアを喫した。

    無線ではサインツJr.に対して激しく怒りをぶつけたほか、チームに対しても「今は話しかけないでくれ。あれを考慮してくれてありがとう」と皮肉交じりの言葉を発していた。

    なお、この接触についてスチュワードはサインツJr.に全面的な責任があると判断し、5秒加算ペナルティを科している。

    ピアストリ「チームの責任ではない」
    レース後のピアストリは、自身が無線で怒りをあらわにした理由について、チームの戦略ではなく、サインツJr.との接触だったと明言した。

    「怒っていた理由は、周回遅れのマシンにぶつけられたことだった」

    「ピットストップのタイミングは問題なかったし、ハミルトンへのアンダーカットを防ぐという意味でもごく普通の判断だった。あの接触さえなければ、僕はランドの前に戻れていたはずだ」

    「その瞬間は本当に腹が立っていた。『腹が立った』では足りないくらいだ。ランドが前に出た時点で追いつくペースはないと分かっていたし、優勝のチャンスはそこで終わった」

    「だから無線で怒っていたのは首位を失ったことに対してだった。でも、それはチームの責任ではない」

    「受け入れられない。まずは鏡を見るべきだ」
    サインツJr.は、青旗警告がステアリングに表示されなかったシステムトラブルが原因だった可能性を示唆していたが、ピアストリはその説明を一蹴した。

    「マーシャルポストでは至る所でブルーフラッグが振られていたし、僕は1セクターもの間ずっと彼の後ろにいた。本当に何が起きたのか信じられなかった」

    「周回遅れのマシンにぶつけられるなんて、レースで想定するようなことじゃない。彼が見えていなかったなんて、正直どうでもいい」

    「見えていなかったことも、誰も彼に伝えなかったことも、あるいは状況認識が完全に欠けていたことも、すべて受け入れられない」

    さらにピアストリは、サインツJr.の普段の言動にも言及し、厳しく皮肉った。

    「彼は最下位争いを、まるで世界選手権を争っているかのようにフェルナンドと戦っていた。そのせいで僕はレースの首位を失った」

    「彼は他人を批判することも多いし、逆に自分もコース上で厄介だと言われることがある。ああいうことをしたのなら、まずは自分自身を鏡で見つめ直した方がいい」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    ステラ代表「2人のバトルは公平だった」
    レース後、アンドレア・ステラ代表は、ピアストリ本人が発言の真意を説明したことを明かし、チーム内に不和はないと強調した。

    「まず最初に言いたいのは、レース直後にオスカー本人が、あのコメントは怒りに任せて発したものだったと説明してくれたということだ」

    「今日のレース展開や、2人のマクラーレンドライバーによる争いは、すべて公平で素晴らしいレースだった」

    「その点について、チーム内にはまったく問題はない」

    ステラ代表は、首位を失った最大の要因はサインツJr.との接触であり、マクラーレンの戦略やノリスとのバトルに問題はなかったと改めて説明した。

    今回の一件について、チームとドライバー双方の説明がそろったことで、ピアストリの怒りは戦略やチームオーダーではなく、レースを左右したサインツJr.との接触に向けられたものだったことが明確になった。

  • チェコ大統領がF1ハンガリーGPで“カメラマン”に その意外な素顔とは

    チェコ大統領がF1ハンガリーGPで“カメラマン”に その意外な素顔とは

    F1ハンガリーGPのパドックで、ドライバーや関係者を撮影する一人のフォトグラファーが注目を集めた。その人物は、チェコ共和国の大統領ペトル・パベル氏だった。

    現役の国家元首でありながら、長年にわたってモータースポーツ写真を撮影してきたパベル大統領は、F1のプロカメラマンとして必要な認定資格も取得しており、週末を通してサーキットでシャッターを切った。

    政治家だけでなくプロカメラマンとしても活動
    パベル大統領は政治家になる以前、軍人として輝かしい経歴を築いた人物だ。2015年から2018年までNATO(北大西洋条約機構)軍事委員会議長を務め、旧ワルシャワ条約機構加盟国出身者として初めて同職に就任した。2023年3月にチェコ共和国大統領へ選出されている。

    一方で写真撮影は長年の趣味であり、F1イベントで撮影活動を行うための認定資格も取得。ハンガリーGPでは通常の報道カメラマンと同様にサーキットやパドックでドライバーたちを撮影していた。

    ル・マンやMotoGPでも撮影経験
    パベル大統領のモータースポーツへの情熱はF1にとどまらない。

    今年はル・マン24時間レースでもカメラを手に現地を訪れており、これまでにもチェコ・ブルノで開催されたMotoGPやスーパーバイク世界選手権、アメリカのNASCAR、サウジアラビアで行われるダカール・ラリーなど、数多くの国際イベントで撮影を続けてきた。

    写真を通じた社会貢献も
    写真は趣味の域を超え、社会貢献にもつながっている。

    昨年には自身が撮影した作品をまとめた写真集をチャリティーオークションに出品し、約3万ユーロを集めた。集まった資金は、子どもやひとり親家庭、高齢者を支援する団体へ寄付されている。

    国家元首として多忙な公務をこなしながらも、プロ資格を持つフォトグラファーとしてF1をはじめとするモータースポーツを撮影し続けるパベル大統領。その意外な一面は、ハンガリーGPのパドックでも大きな話題となった。

  • 2026年 F1ハンガリーGP決勝:全ドライバーコメント

    2026年 F1ハンガリーGP決勝:全ドライバーコメント

    2026年のF1ハンガリーGP決勝の全ドライバーのコメント。7月26日(日)、ハンガロリンクで2026年FIA F1世界選手権第11戦ハンガリーGPの決勝レースが行われ、ランド・ノリス(マクラーレン)が今季初優勝を飾った。

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)が2位、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が3位で表彰台を獲得した一方、首位を走行していたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)はギアボックストラブルでリタイア。

    キャデラック勢も2台とも完走を果たせず、明暗が分かれるレースとなった。

    1位:ランド・ノリス(マクラーレン)
    「再び#1ボードの前にマシンを止められて本当にうれしい。マシンは素晴らしい走りをしてくれて、とても自信を持ってドライブできた。今日のペースは、おそらくこれまでのキャリアでも最高レベルだったと思う。チームは再び勝てる位置まで来るために本当に多くの努力を重ねてくれた。その一員として、その努力に勝利という形で報いることができて誇りに思う。このコースは僕にもMCL40にも合っているサーキットだと思うけど、夏休み明け以降もこの調子を続けられると信じたい。もっと苦戦するコースもあるだろうけど、まだ勝てるレースはあると確信している。僕たちはさらにマシンへアップデートを投入するし、ライバルたちも同じだから厳しい戦いになるだろう。チーム全員を誇りに思う。ポールポジション、FP3最速、そして力強い優勝は、多くの努力の成果だ。夏休みを楽しみ、ザントフォールトにはリフレッシュして戻り、さらに勝利を目指してプッシュし続ける。」

    2位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
    「今日は本当に力強いレースだったし、今週末に抱えていた問題を考えれば2位で終えられたのはとてもポジティブだ。ただ、この結果には正直驚いている。チーム全員で踏ん張り、良い判断を重ね、特に古いタイヤで走ったレース後半をしっかりまとめることができた。手持ちの武器を最大限に生かそうとしていたし、長い時間かなり厳しい戦いだったけれど、全員がこの表彰台獲得に貢献してくれた。スタートと最初のピットストップでポジションを奪えたことが非常に重要だったし、その後もしばらく後続を抑えられた。その後は相手がソフトタイヤだったことでアンダーカットを許したけれど、再びルイスの前に出られたのは非常に大きかった。予選と同じ問題はまだ残っていたし、ところどころ良い瞬間はあったものの、シーズン後半はもっと全体的な安定感が必要だ。それでも今日は良い仕事ができたし、チームはすべて正しい判断を下したと思う。夏休みでしっかり休んでリフレッシュし、シーズン後半に戻ってくるのが楽しみだ。」

    3位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
    「今日は簡単なレースではなかった。前のクルマより明らかに速いペースがあっても、オーバーテイクするのはとても難しかった。今日はそういう展開になると分かっていたし、その通りになった。それでもレースを通して前のクルマとのタイヤライフの差をしっかり築けたことで、表彰台圏内まで上がることができた。当初は1ストップを狙っていた。最初のスティントでは可能性があるように思えたけれど、リアタイヤが厳しくなり始めたので2ストップへ切り替えた。最後のスティントは非常に良いペースだった。バーチャル・セーフティカーでルイスが新品タイヤを履いてすぐ後ろまで来たことで少し難しくなったけれど、3位を守り切ることができた。シーズン前半は開幕時の予想以上に良い戦いができたと思う。ただ、ここからが本当の勝負だ。これからも前進し続け、ベストを尽くさなければならない。シーズン後半は激しい戦いになるけれど、僕たちは準備ができている。」

    4位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
    「スタートでいくつかポジションを失ってしまった。このコースはオーバーテイクがとても難しいから、そこから挽回することはできなかった。僕のレースで一番苦しかったのはグリップだった。今の新しいマシンは本当にわずかな変化にも敏感で、同じタイヤコンパウンドでもスティントごとに感触が違ってしまう。金曜日は速かったけれど、ライバルたちは少し余力を残していて、予選後には想像以上に厳しい戦いになることが分かった。予想外に強かったサーキットもあれば、得意だと思っていた場所で目標を達成できなかったこともあった。それでもマラネロと現場のチームはアップグレードを投入するために素晴らしい仕事をしてくれて、2勝を含め競争力を高めることができた。今はしっかり休養を取り、ここまでのシーズンを分析し、夏休み明けもこの前向きな流れを続けていきたい。」

    5位:ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
    「シーズン前半を通して取り組んできたチーム全員の努力に本当に感謝している。僕たちは確実に前進してきたし、今週末もマシンは良かった。それは非常にポジティブなことだ。ポテンシャルがあっただけに、この結果しか持ち帰れなかったのは悔しい。ファクトリーも現場も全員が懸命に前進を続けてくれているだけに、その成果を結果へ結び付けられなかったのは残念だ。ここ数戦は僕の側で多くのポイントを取りこぼしてしまった。それでもランキング2位につけているし、まだシーズンは長い。チャンスは十分に残っている。夏休みで気持ちを切り替え、エネルギーを充電し、同じ決意を持って戻ってくる。これからも改善を続け、シーズン後半は強く戻ってこられると確信している。」

    6位:アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)
    「今日は少し孤独で厳しいレースだった。スタートは良く、この2戦でそこは確実に改善できている。でも数周後には前の集団が離れていってしまった。ミディアムタイヤでの最初のスティントが、今日これ以上の結果を得られなかった要因だったと思う。このタイヤでは十分なパフォーマンスがなかったので詳しく調べる必要がある。ハードへ替えてからはペースが戻り、序盤に欠けていた安定感も取り戻せた。今日はできることをすべてやり切ったし、また6位という結果は厳しい週末を考えれば悪くない。夏休み前にこの流れで終えられることを誇りに思うし、7戦連続トップ6はここまで積み重ねてきた努力の証だ。」

    7位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
    「また厳しいレースだった。スタートで多くのポジションを失い、それで表彰台争いの可能性がなくなってしまった。何が起きたのかはまだ正確には分からない。いつも通りの手順を踏んだのに、予想していた動きにならなかった。その後アンチストールが作動し、最後尾まで落ちてしまった。それでもレースペースは良く、7位まで挽回できたことはポジティブだ。もちろん望んでいる順位ではないが、ポイントは持ち帰ることができた。シーズン前半は決して順調ではなかった。この休みでリセットし、夏休み明けにはもっと強く戻ってきたい。ここまでは本当に浮き沈みの激しいシーズンだったので、後半戦はもっと良い流れになることを願っている。」

    8位:リアム・ローソン(レーシングブルズ)
    「今日は良いレースだった。昨日は予選で苦しかったので、第1コーナーとオープニングラップがとても重要だった。良いスタートを決めたあとも長いレースになることは分かっていたけれど、マシンは終始本当に力強かった。2ストップ戦略という正しい判断をしてくれたチームには感謝している。2台揃ってポイントを獲得し、コンストラクターズランキング5位で前半戦を終えられたのは、チーム全員の努力の成果だ。数週間しっかり休養を取るのが楽しみだし、この勢いをザントフォールトにも持ち込めることを楽しみにしている。」

    9位:ニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)
    「ようやく今季初ポイントを獲得できて本当にうれしい。今年はポイントを獲れるペースがありながら、さまざまな理由で結果につながらないレースが何度かあった。それでもポテンシャルがあることは分かっていたので、ようやく週末を通してすべてをまとめ、結果という形で報われたことに満足している。昨日の予選では持てる力を最大限に引き出し、今日も力強いレースができた。チーム全員が週末を通して素晴らしい仕事をしてくれたし、ポイントを持って夏休みに入れるのは本当に良い気分だ。この前半戦で学んだことを整理し、ザントフォールトではさらに前進できるよう準備したい。」

    10位:アービッド・リンドブラッド(レーシングブルズ)
    「今日も2台揃ってポイントを獲得し、コンストラクターズランキング5位へ上がれたことはチームにとって素晴らしい結果だ。本当に喜ぶべきことが多い。チームはマシン開発で素晴らしい仕事をしてくれたし、その努力が結果につながるのを見るのはうれしい。中団勢にとって簡単なレースではなく、精神的にも肉体的にも厳しく、アウディ勢との激しい戦いになった。スタートは理想通りに決められなかったけれど、それも後半戦へ向けた学びだ。シーズン前半全体としては本当にポジティブだったし、素晴らしい勢いで夏休みに入れる。リフレッシュして戻り、ここまで築いてきたものをさらに伸ばしていきたい。」

    2026年のF1世界選手権 ハンガリーGP

    11位:ガブリエル・ボルトレト(アウディ)
    「今日は全力を尽くしたし、決して簡単なレースではなかった。1ストップを成立させようとしたけれど、ハードタイヤはソフトよりかなり扱いが難しく、レースを通して多くをマネジメントしなければならなかった。それでも最後はアービッド・リンドブラッドから1秒以内でフィニッシュできたので、このレース内容を考えればポイントまであと一歩という結果は前向きに受け止めている。夏休み前に非常にポジティブな兆しが見えている。チームは本当に素晴らしい仕事をしてくれているし、ここまでのシーズンで成し遂げたことにとても満足している。この勢いを後半戦でも維持していければと思う。」

    12位:ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
    「結果を見れば、チームとしてポイント争いをするだけの力はなく、レーシングブルズやアウディ勢と戦えるペースもなかった。違うことも試し、新しいタイヤセットも残していたけれど、それでもレース結果はほとんど変わらなかった。全力を尽くしたが、これが今の僕たちの現実だ。隠しようはないし、マシンにもっとパフォーマンスを加えることでしか解決できない。時にはクルマの感触が悪くても結果を出せることがあるが、今は感触も良くないし、パフォーマンスもそのまま反映されている。夏休みがこのタイミングで来るのは幸運だ。ポイントを失うレース数が減るし、差も広がりにくい。新しいパーツが投入される予定だし、そのアップデートが期待するパフォーマンスをもたらしてくれることを願っている。他チームはそれを実現しているし、僕たちもそうならなければならない。改善を早急に進めなければ、ランキング5位を取り戻すのは難しくなる。」

    13位:ランス・ストロール(アストンマーティン)
    「今日はマシンの感触が良く、久しぶりに本当にレースをしていると感じられた。まだ理想の位置には届いていないし、やるべきことは残っているけれど、ようやく戦える集団に加われるようになった。このパッケージで周回を重ねるほど、さらに多くのパフォーマンスを引き出せるはずだ。今回のアップグレードは長い間で最も励みになる内容だったし、ザントフォールトにはさらに新しいものも投入される予定なので、正しい方向へ進んでいることが確認できたのは非常にポジティブだ。」

    14位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
    「今週末は僕たちにとって良い前進になった。夏休み明けへ向けて積み上げていくための、しっかりした基準を作ることができたと思う。レースではマシンのパフォーマンスも良く、周囲のライバルたちと戦うことができた。厳しい週末が続いていただけに、それは本当に良かった。これからも改善を続けていくし、特にホンダのアップデートが入るザントフォールトでどうなるか楽しみにしている。」

    15位:フランコ・コラピント(アルピーヌ)
    「今日は非常に厳しい午後だったし、全体的にペースが大きく不足していた。最初の3周を終えたあたりからマシンに苦しみ始め、その後は最後まで立て直すことができなかった。新品タイヤでも依然としてペースが足りず遅かったので、その理由を調べる必要がある。どこかダメージがあったのかもしれない。バランスもグリップも良くなかったので、チームと一緒に確認していく。休みに入るが、まだ努力を続けなければならない。ここ数戦はポイントも獲れたが、もっと改善が必要だ。アストンマーティンは大きく前進できることを示してくれたし、僕たちもアップグレードを投入した時に同じような飛躍ができることを願っている。このあと数日はハンガリーに残ってピレリテストへ参加し、その後は夏休みでしっかり休養を取って、ザントフォールトへ向けて準備したい。」

    16位:エステバン・オコン(ハース)
    「今回もスタートは良く、一時はポイント圏内近くまで行けた。それは非常に良かったけれど、後ろのクルマを抑え続けることができなかった。残念ながら今の僕たちはそのための速さが足りない。タイヤのデグラデーションもかなり大きかったので、もっとマシンにパフォーマンスを加える必要がある。次のアップグレードに期待したい。今週末は自分としては金曜日から日曜日まで一貫して最大限を引き出せたので、その点は満足している。あとはマシンのパフォーマンスが必要だ。」

    17位:アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)
    「僕たちにとっては厳しい週末だった。本当に苦しいレースだった。このコースが僕たちに合わず、弱点が露呈することは分かっていた。週末を通してバランスに問題があり、今日は風の影響も大きく、アンダーステアと一貫性のなさに苦しんだ。風向きや突風が変わる中でリズムをつかめなかった。改善すべき点は分かっているし、ファクトリーで進められている作業は、こうした問題を解決するために僕が見てきた中でも最大級のチーム全体の取り組みだと思う。正しい方向へ進んでいると信じているが、そもそも今この状況にいること自体が残念だ。チーム全員でしっかり休み、夏休み明けにはもっと強く戻ってきたい。」

    18位:カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)
    「今日は良いレースができていた。昨日は僕たちよりコンマ5秒ほど速かったハース勢と戦えていたしね。ただ、レースを通してブルーフラッグの情報を受け取ることに問題があり、フェルナンドとのバトル中にオスカーが死角へ入ってきて、残念ながら接触してしまった。その後のペナルティと、VSC中のダブルスタックで終盤にいくつかポジションを失ったけれど、全体としてはそれ以上望める内容ではなかった。シーズン前半を振り返ると、チームが苦戦する中でも毎週末マシンから安定してペースを引き出せたことには満足している。一方で、後半戦へ向けて取り組むべき課題は山ほどある。一番大切なのは、これまで通りチーム全員で力を合わせて前進し続けることだ。夏休みでリセットし、もっと強くなって戻ってきたい。」

    19位:オリバー・ベアマン(ハース)
    「予想していた通り、とても長い一日になった。予選でのペース不足は決勝ではさらに悪化し、スライドとタイヤのデグラデーションがひどかった。それだけでなく、オーバーテイクもできず前で詰まってしまい、ペースもまったくなかった。スパではあれほど良かったのに、今週末はなぜここまで悪かったのか理解しなければならない。感触はまったく逆で、マシンへの自信を完全に失ってしまった。この週末は一度も気持ちよく走れたラップがなかった。原因を徹底的に調べる必要がある。」

    DNF:セルジオ・ペレス(キャデラック)
    「厳しいレースだった。最初のスティントはバランスにかなり苦しみ、スライドも多かったけれど、ドライビングを適応させたことで第2スティントはかなり良くなった。それでもマシンには何かおかしい部分が残っているように感じていたので、何が起きていたのか正確に理解することが重要だ。新しいチームとして課題に直面することは予想していたが、最近はいくつか問題が続いていて悔しい。シャットダウン前の1週間でチーム全体が懸命に取り組み、シーズン後半はもっと強く戻ってきたい。」

    DNF:バルテリ・ボッタス(キャデラック)
    「残念ながらブレーキのオーバーヒートによってレースを終えることになってしまった。ブレーキ冷却を改善するアップグレードを投入していたので残念だが、このサーキットの特性と厳しいコンディションでは十分ではなかった。チームとしてまた一つ学びを得たし、夏休み前の1週間でこの問題を克服できるよう取り組みたい。週末を通しては、以前よりウィリアムズに近づけたというポジティブな点もあった。新しいチームとして厳しいシーズンになることは予想していたが、誇れる瞬間もたくさんあったし、後半戦にはさらに期待している。」

  • アントネッリの武器「攻撃的なターンイン」と2026年F1マシンとの相性

    アントネッリの武器「攻撃的なターンイン」と2026年F1マシンとの相性

    2026年F1シーズンの主役となっているアンドレア・キミ・アントネッリ。6勝・6ポールポジションを記録し、ドライバーズランキング首位で夏休みを迎えることが決まった。

    その快進撃は単なる才能だけでは説明できない。2026年型マシンの特性と、アントネッリならではの攻撃的なドライビングスタイルが高いレベルで噛み合っていることが、各チームやタイヤメーカーの分析から明らかになってきた。

    2026年F1マシンは「攻めるドライバー」が有利
    2026年のF1マシンは、従来のグラウンドエフェクトカーとは性格が大きく異なる。

    ダウンフォースは減少した一方で、空力バランスはより素直になり、ドライバーが積極的にマシンを動かせる特性を持つようになった。しかし、その代償としてブレーキングしながらステアリングを切る「複合入力(コンバインドフェーズ)」はこれまで以上に難しくなっている。

    その理由の一つが、空気抵抗削減を目的にさらに細くなった2026年仕様のタイヤだ。

    ピレリ・モータースポーツ責任者のダリオ・マラフスキは、その特徴を次のように説明している。

    「コーナー進入では、ブレーキングとステアリングという複数の入力を同時に行う必要があります。この状態ではフロントタイヤをロックさせずに走らせることが非常に難しく、前輪がロックしなくてもリアが不安定になることがあります」

    さらにタイヤの接地面積が小さくなったことで、グリップを失う瞬間が従来より突然訪れるようになり、ドライバーにはより繊細なコントロールが求められている。

    アントネッリの「攻撃的なターンイン」が武器
    こうしたマシン特性に対し、アントネッリは独自のドライビングスタイルで対応している。

    彼の最大の特徴は、コーナー進入時にステアリングを素早く大きく切り込み、意図的にフロントタイヤを限界まで使うことだ。

    マラフスキは、この操作について次のように説明する。

    「一部のドライバーは、コーナー進入でフロントタイヤを意図的に飽和させます。非常に素早くステアリングを切ることで、一時的にマシンをアンダーステア気味にし、その間にリアタイヤを安定させるのです」

    「その後、フロントタイヤが徐々にグリップを取り戻し、結果として安定した旋回につながります。ただし、この走らせ方はタイヤ温度や摩耗にも大きな影響を与えます」

    アントネッリ自身も、自らのスタイルについて率直に語っている。

    「これは僕のスタイルそのものです。ブレーキングから旋回までの時間をできるだけ短くして、コーナーをハンカチで包むようにコンパクトにまとめようとしています」

    「最後の瞬間までブレーキを残して、一気にステアリングを切る。かなり攻撃的な走り方ですね」

    このスタイルでは通常よりも大きな舵角を使い、低速から中速コーナーでマシンを素早く回転させることができる。

    実際、スパ・フランコルシャンではラ・ソースや最終シケインで、その特徴的な操作がオンボード映像からも確認できた。

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    ラッセルとの違いをライバルも注目
    同じメルセデスを駆るジョージ・ラッセルとの違いは非常に明確だ。

    ラッセルは従来から、滑らかで段階的にステアリングを切るスタイルを得意としてきた。この走り方はグラウンドエフェクトカーでは高い効果を発揮したが、2026年型マシンでは必ずしも最適とは言えなくなっている。

    マクラーレンF1代表のアンドレア・ステラも、その違いに注目している。

    「ラッセルとアントネッリではステアリング操作が明らかに異なる。オンボード映像を見れば一目瞭然だ」

    さらにステラは、アントネッリの優位性はマシン性能だけでは説明できないと分析する。

    「モナコやカナダで彼が見せた速さは、空力性能だけでは説明できません。タイヤの使い方やドライビングスタイルが大きく影響しています」

    そして2026年マシンについて、こう結論付けている。

    「今年のマシンは常に攻め続けることを要求しています。ステアリング操作を滑らかにし、フロント主体で丁寧に旋回させようとしても、ラップタイムには結び付きません」

    才能だけではない「2026年仕様」への適応力
    もちろん、アントネッリの速さはドライビングスタイルだけで説明できるものではない。セットアップやタイヤマネジメント、卓越した才能も重要な要素だ。

    それでも、2026年マシンが求める「積極的に攻める運転」と、アントネッリ本来の攻撃的なスタイルが見事に一致していることは、多くの関係者が認めるところとなっている。

    特にグリップの低い路面では、タイヤを積極的に使い切る能力が大きな武器となり、その適応力が今季の6勝という圧倒的な結果につながっている。

    2026年の新レギュレーションは、マシンだけでなくドライバーにも新たな適応を求めている。その変化を最も早く、そして最も高いレベルで自分の武器に変えたのが、現在ランキング首位を走るアンドレア・キミ・アントネッリなのである。

  • フェルナンド・アロンソ 「今度はホンダF1にプレッシャーがかかるね!」

    フェルナンド・アロンソ 「今度はホンダF1にプレッシャーがかかるね!」

    フェルナンド・アロンソは、2026年F1第11戦ハンガリーGPを14位で終えたものの、大幅アップデート版「AMR26B」の初戦を高く評価した。ポイント獲得には届かなかったが、マシンの進歩を実感しており、今後はホンダのパワーユニット(PU)アップグレードがさらなる前進の鍵になるとの見方を示した。

    アストンマーティンはハンガロリンクで投入したAMR26Bによって競争力を向上させ、アロンソはハースやアルピーヌ、ウィリアムズと互角に戦えるまでに改善したと実感している。レース後には、この進歩を土台に後半戦へ挑む考えを語った。

    AMR26Bは期待どおりの進歩
    アロンソは14位という結果以上に、マシンの進歩に手応えを感じていた。

    「後半戦へ向けて取り組むための基準ができた」

    バーチャル・セーフティカー中のピットストップで順位を落としたものの、アップデートの効果は十分に確認できたという。

    「ハンガリーで見たものは、おおむね予想どおりだった。シミュレーションとの相関も良く、パフォーマンスは向上している」

    「もちろん、この新しいクルマは投入されたばかりだし、コンセプトもこれまでとは違う。セットアップや最適化でも、まだ改善できる部分がある」

    「今度はホンダF1にプレッシャーがかかるね!」
    アロンソはシャシーの進歩を評価する一方で、次の課題はホンダのPUアップグレードにあるとの考えを示した。

    「これからエンジンのアップグレードも入る。それが僕たちをどの位置まで押し上げてくれるのかを見るのは、とても興味深いテストになる」

    ホンダにも期待が集まる状況について問われると、アロンソは笑顔でこう応じた。

    「今度はホンダF1にプレッシャーがかかるね!」

    冗談を交えた一言ではあったが、「シャシーは改善した。次はPUの番だ」という率直な思いが込められていた。

    フェルナンド・アロンソが語るホンダとアストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    「ホンダとアストンマーティンは一つのチーム」
    アロンソは、ホンダとの協力体制についても強調した。

    「僕たちは一つのチームだ。一緒に仕事をして、お互いの弱点を理解し、それを補おうとしている」

    「シーズン序盤にはホンダがクルマの弱点を改善してくれた。そして新しいシャシーでは、僕たちも安定性やエネルギーデプロイメントの面でできる限り貢献しようとしている」

    さらに、PUだけでなくソフトウェア部門も含めて開発を続けていく考えを示した。

    「アストンマーティンのソフトウェア部門も含めて、まだ長い道のりがある。これが最初の一歩になり、両者が自分たちの取り組みに自信を深められればいい。それが今後数か月で最も重要なことだ」

    振動問題はPU交換で解決
    週末序盤に発生したPUの振動についても、アロンソは問題は解消されたと説明した。

    「土曜日の朝には完全に解決していた。より新しいパワーユニットに交換したんだ」

    「おそらく寿命が近づいていた古いエンジンで問題が出ていたのだと思う。土曜日も日曜日も問題なく走れた」

    アストンマーティンはAMR26Bの投入によって確かな前進を示し、アロンソもその成果に満足感を示した。今回のアップデートでシャシーの進歩が確認された今、次に注目されるのはホンダのPUアップグレードだ。アロンソが「今度はホンダF1にプレッシャーがかかるね!」と語ったように、後半戦ではシャシーとPUの両面が揃ったときの真の競争力が試されることになる。

    【関連】
    ・ホンダF1 アストンマーティンの前進に自信「今度はPUが上積みをもたらす番」

  • ルイス・ハミルトン F1裁定に不満「ペナルティの基準が一貫していない」

    ルイス・ハミルトン F1裁定に不満「ペナルティの基準が一貫していない」

    ルイス・ハミルトンは、F1ハンガリーGPで予選と決勝の両方でペナルティを受けたことを受け、FIAスチュワードの裁定基準に「一貫性がない」と不満を示した。

    フェラーリのハミルトンは、予選でオスカー・ピアストリの走行を妨害したとして3グリッド降格処分を受け、2番手から5番手へ降格。決勝でもバーチャル・セーフティカー(VSC)中のピットストップで速度違反を犯し、5秒加算ペナルティを受けたことで、表彰台争いから後退して5位でレースを終えた。

    スチュワードの裁定基準に疑問
    ハミルトンは、ここ数戦で相次いでペナルティを受けている状況について問われると、スチュワードの裁定には一貫性が欠けているとの認識を示した。

    「この2戦は僕自身にとって本当に厳しかった。シルバーストンのフォルススタート(false start)は僕の責任だった」

    「でも、スタートについてはドライバーズブリーフィングでも話し合った。これまでにも動いていてもペナルティを受けなかった例がある。信号が点灯している間に動いていなければペナルティにすべきではないという話をしたんだ」

    「僕はグリッドボックスの位置まで到達していなかったし、その点について彼らも認めてくれた。だから今後見直しが行われることになっている」

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    「多くのポイントを失った」
    ハミルトンは、ベルギーGPでジョージ・ラッセルと接触した際のペナルティについても納得していない様子を見せた。

    「前戦では、接触した相手(ラッセル)でさえ『単なるレーシングインシデントだった』と言っていた。それでも僕にはペナルティが科された」

    「そのせいで多くのポイントを失った。昨日(予選)の件も本当に不運だったと思う」

    「もちろん責任は僕にある。コースは長いし、ミラーを確認すべきだった。でも、みんな1周目の終わりにはもう通過していると思っていたんだ」

    「無線で情報が入ったのは、本当に最後の最後で、彼がすぐ後ろに来たタイミングだった。コミュニケーションのミスだったと思う」

    残りシーズンへ「隙を与えたくない」
    ハミルトンは、ここ3戦でフォルススタート、ラッセルとの接触、予選妨害、ピットレーン速度違反と計4件のペナルティを受けており、ランキング争いでも大きな痛手となっている。

    それでもハミルトンは、残りシーズンへ向けて気持ちを切り替える考えを強調した。

    「気持ちを切り替えて、もう一度立て直したい。ポジティブな要素はまだたくさんある。ただ、もうペナルティを受ける理由を与えないようにしなければならない」

  • 「トップ・オブ・ザ・パック」説は誤り メルセデスF1がラッセル失速の真因を説明

    「トップ・オブ・ザ・パック」説は誤り メルセデスF1がラッセル失速の真因を説明

    ジョージ・ラッセルのF1ハンガリーGPでのスタート失敗について、メルセデスが当初の見解を修正した。レース直後には2026年型パワーユニット特有の「トップ・オブ・ザ・パック(Top of the Pack)」現象が原因と考えられていたが、その後の詳細な解析により、実際にはグリッド上での回転数制御(レブコントロール)の異常だったことが判明した。

    このトラブルによりラッセルはスタートでアンチストールが作動し、大きく出遅れた。それでも最後尾近くから追い上げて7位まで挽回したが、タイトル争いでは再び痛いポイントロスとなった。

    「トップ・オブ・ザ・パック」説が浮上した理由
    レース直後、ラッセルはマシンがスロットル操作に反応しなかったと説明していた。

    「アクセルを踏んで回転数を維持していたんだけど、スタートの約4秒前に突然エンジン回転が勝手に上下し始めたんだ」

    「僕はスロットルを調整して対応しようとしていたけど、まったく反応しなかった。エンジンがスロットル入力に応答していなかった」

    チーム代表のトト・ヴォルフも当初は異常な挙動を認めていた。

    「約10%のスロットル開度で突然エンジン回転が最大まで上がり、その後アクセルを戻すと今度は失速した。こうしたミスがあまりにも多いことには本当に満足していない」

    これらの症状から、チーム内では2026年型パワーユニット特有の「トップ・オブ・ザ・パック」現象が発生した可能性が疑われた。クールダウンルームで映像を見たアンドレア・キミ・アントネッリも、当初は同じ見解を示していた。

    「トップ・オブ・ザ・パック」とは何か
    「トップ・オブ・ザ・パック」は、2026年F1マシンの複雑なスタート手順で発生する可能性がある現象だ。

    ドライバーはスタート前に数秒間エンジンを高回転で維持し、排気エネルギーを蓄えてターボを立ち上げる必要がある。これは発進直後、時速50kmまではMGU-Kによる電力アシストが使用できないため、その間の加速性能を確保する狙いがある。

    しかし、この間にバッテリーが満充電状態、いわゆる「トップ・オブ・ザ・パック」になると、MGU-Kがエンジンへ負荷をかけられなくなる。その結果、ターボが十分に立ち上がらず、エンジン回転だけが急上昇し、燃料流量やスロットル開度が制限されて正常なスタートができなくなることがある。

    マクラーレンのパフォーマンス担当テクニカルディレクター、マーク・テンプルは以前、この仕組みについて次のように説明していた。

    「ターボはエンジンに負荷がかかっている方がうまく立ち上がる。停止状態で空ぶかししても十分な負荷は得られない」

    「MGU-Kはエンジンに負荷を与えながらバッテリーを充電できるが、バッテリーが満充電になるとその負荷をかけられなくなり、ターボも十分に立ち上がらなくなる」

    ジョージ・ラッセル(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    実際の原因は回転数制御の異常
    しかし、メルセデスがレース後に実施した詳細なデータ解析により、「トップ・オブ・ザ・パック」説は否定された。

    実際には、グリッド上でエンジン回転数を一定に保つレブコントロール機能に異常が発生し、回転数が大きく変動していたことが原因だった。

    ラッセルはその変動を抑えようとスロットル操作を繰り返していたが、不運にもスタートシグナルが消えた瞬間のスロットル開度は約10%しかなかった。そのため十分な駆動力を得られず、アンチストールが作動してしまった。

    また、今回の問題にはハンガロリンク特有の長いスタートシーケンスも影響した可能性がある。ハンガリーGPでは青色ライト点灯から赤シグナル消灯まで約13秒を要し、前戦ベルギーGPの約10秒より長かった。

    ラッセルは、チーム全体で原因究明を進めていると語った。

    「もちろん問題は起きているけど、チーム全員が同じように悔しがっている。僕と同じくらい腹を立てているよ」

    「自分たちに原因がないのか、こうしたミスにつながる要素がないのかを徹底的に見直さなければならない」

    「こんなシーズンは僕のキャリアで経験したことがない。F1だけでなく、レース人生全体を通じても初めてだ」

    今回の解析により、メルセデスはラッセルのスタート失敗が当初疑われた「トップ・オブ・ザ・パック」現象ではなく、回転数制御システムの異常によるものだったと結論づけた。2026年の新レギュレーション下ではスタート手順が極めて複雑化しており、わずかな制御の乱れがレース全体を左右することを改めて浮き彫りにした。

  • フランコ・コラピント アストンマーティンF1の飛躍に刺激「僕たちにもできる」

    フランコ・コラピント アストンマーティンF1の飛躍に刺激「僕たちにもできる」

    フランコ・コラピントは、2026年F1ハンガリーGP決勝を15位で終えた後、アストンマーティンF1が大型アップグレードで大きく戦闘力を向上させたことを称賛し、「僕たちにもできる」とアルピーヌF1の巻き返しに期待を寄せた。

    アルピーヌF1はハンガリーGPで無得点に終わり、レーシングブルズにコンストラクターズランキング5位の座を明け渡した。コラピントはレースを通してペース不足に苦しみ、チームが置かれている厳しい状況を率直に認めた。

    「マシンにかなり苦しんでいる」
    コラピントは決勝序盤からマシンの挙動に違和感を覚え、その後もペースを取り戻すことができなかった。

    「とても難しい午後だったし、全体的にかなりペースが足りなかった。最初の3周を終えたあたりからマシンに苦しみ始めてしまい、その後は残念ながら立て直すことができなかった」

    「新品タイヤを履いても依然としてペースが大きく不足していて、とにかく遅かった。なぜそうなったのか理解する必要がある。もしかしたらダメージを負っていたのかもしれない。バランスもグリップも良くなかったからね。チームと一緒に分析していく」

    レース後のインタビューでも、コラピントはフラストレーションを隠さなかった。

    「かなりフラストレーションが溜まるレースだった。まずペースが足りなかったし、バランスも本当に悪かった」

    「何が起きたのかは分からない。もっと詳しく調べて理解する必要がある。ペースから大きく離されていたし、マシンにかなり苦しんでいる。しっかり分析して、夏休み明けにはもっと強くなって戻ってきたい」

    フランコ・コラピント(アルピーヌF1チーム)

    アストンマーティンの飛躍に希望
    苦戦が続く一方で、コラピントはハンガリーGPで大幅なアップグレードを投入し、競争力を向上させたアストンマーティンF1を引き合いに出し、自チームにも同じことが可能だと語った。

    「休みに入るけど、もっと努力を続けなければならない。ここ数戦ではポイントを獲得できたレースもあったけれど、もっと改善しなければならない」

    「アストンマーティンは大きなステップアップが可能だということを示した。僕たちもアップグレードを投入すれば、同じようなことができることを願っている」

    アルピーヌF1も夏休み明けに新パッケージを投入する予定で、コラピントはその効果に期待を寄せている。

    「僕はこのあと数日間ハンガリーに残ってピレリのタイヤテストに参加する。その後は夏休みを取ってしっかりリフレッシュし、ザントフォールトでは万全の状態で戦いたい」

    「努力を続けるしかない」
    前半戦を振り返ったコラピントは、苦戦を受け止めながらも前を向いた。

    「努力を続けるしかない。ここ数戦を振り返ると、ポイントを獲得できたのは1日だけだ。だから僕自身もプッシュし続けなければならない」

    アルピーヌF1はコンストラクターズランキング6位に後退したが、コラピントはアストンマーティンF1の飛躍を好例として挙げ、アップグレードによる巻き返しへの期待を口にした。