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  • カルロス・サインツJr. ピアストリとの接触を釈明「避けるのは不可能だった」

    カルロス・サインツJr. ピアストリとの接触を釈明「避けるのは不可能だった」

    カルロス・サインツJr.は、F1ハンガリーGPでオスカー・ピアストリと接触した一件について、自身には周回遅れを知らせるブルーフラッグが適切に表示されておらず、「避けることは不可能だった」と釈明した。

    また、FIAのブルーフラッグシステムに不具合があったことも考慮されるべきだったと主張し、この接触はレーシングインシデントだったとの見解を示した。

    39周目、ピアストリは首位走行後のピットストップを終えて周回遅れの集団に追いつき、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソと激しく順位を争っていたサインツJr.のウィリアムズとターン2立ち上がりで接触した。ピアストリはこの接触で大きなダメージを負わなかったものの、トップ争いで貴重なタイムを失った。一方のサインツJr.には5秒のタイムペナルティが科されたが、レース後にはFIAのブルーフラッグ表示システムに問題があったことが判明している。

    「周回遅れになるとは全く分からなかった」
    18位でフィニッシュしたサインツJr.は、当時の状況について、周回遅れになるという情報を全く受け取っていなかったと説明した。

    「その時点では、自分が周回遅れにされようとしているなんて全く分かっていなかった」

    「それに加えて、僕はフェルナンドと激しいバトルをしていて、コーナーでインに飛び込んで前に出ようとしていた」

    「オスカーがあそこにいるとは思っていなかったし、仮にそこにいたとしても、あの角度では僕の死角に入っていた」

    「だから正直、僕の側からすれば避けることは不可能だった」

    サインツJr.は、もう少し情報共有が適切であれば防げた可能性はあると認めつつも、レースでは起こり得る接触だったと語った。

    「もう少しコミュニケーションが良ければ助かったかもしれない。でも同時に、レースでは時々起こるようなレーシングインシデントだったと思う」

    カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ・レーシング)

    ブルーフラッグの問題が裁定にも影響すべきだった
    サインツJr.は、ブルーフラッグのシステムトラブルがあった以上、スチュワードもその事情を考慮すべきだったと主張した。

    「正直、オスカーには本当に申し訳なく思っている。でも今回は、何が起きたのかについて僕には十分な理由があると思う」

    さらに、タイトル争いと表彰台を争う立場にあったピアストリも、状況を踏まえて慎重に走る余地があったのではないかとの見方も示した。

    「彼は表彰台を争っていた立場だったし、僕たち全員がブルーフラッグの問題を抱えていたことを考えれば、もう少し慎重なポジション取りができたかもしれない」

    「でも残念だった。5秒ペナルティは受け入れたし、それで構わない。18位を争っていた僕にとっては気にするようなものではなかった。それが現実だ」

    「彼のリタイア原因は僕ではない」
    ピアストリはその後、ギアボックストラブルによってリタイアを喫したが、サインツJr.は今回の接触がその原因ではなかったことを強調し、互いに事情は理解できるはずだと語った。

    「これはレーシングインシデントだ。何が起きたのかを知れば、彼も理解してくれると思う」

    「彼がリタイアしたのは僕や僕のミスが原因ではなかった。ただ接触があっただけだし、彼のレースにそれほど大きな影響を与えなかったことをうれしく思う」

    「とはいえ、僕たち全員がこうしたブルーフラッグの問題を抱えていた状況だっただけに、本当に難しいレースだった」

    FIAのブルーフラッグ表示システムの不具合は、今回のピアストリとサインツJr.の接触だけでなく、複数のドライバーからも問題視された。サインツJr.はペナルティ自体は受け入れたものの、自身の視界や状況だけでなく、システム上の問題も今回のインシデントを招いた一因だったと強調している。

  • ローレンス・ストロール アストンマーティンF1の進化を評価「数ある前進のひとつ」

    ローレンス・ストロール アストンマーティンF1の進化を評価「数ある前進のひとつ」

    アストンマーティンF1のオーナーであるローレンス・ストロールが、F1ハンガリーGPで投入した大規模アップグレードの成果を高く評価した。今季初めてQ1突破を果たすなど、長く苦しんできたチームに復調の兆しが見え始めている。

    2026年シーズン開幕から10戦にわたってアップグレードを投入できず、最後尾グループで苦戦を続けてきたアストンマーティン。

    だが、ハンガリーGPではエイドリアン・ニューウェイ主導で開発された16項目に及ぶシャシーアップデートを投入し、その効果が予選から表れた。

    16項目のアップグレードで今季初のQ1突破
    アストンマーティンは2026年の新レギュレーション導入以降、期待を大きく下回るシーズンを送ってきた。

    エイドリアン・ニューウェイが設計したAMR26はプレシーズンテストの段階から競争力不足が指摘され、さらに新たなパートナーとなったホンダ製パワーユニットも開発途上にあったことで、チームはキャデラックを含むライバル勢の後塵を拝する状況が続いていた。

    そうした中、ハンガロリンクに投入された16項目のアップグレードは、チームにとって今季最初の本格的な改良となった。

    ランス・ストロールは金曜日のフリー走行でトラブルに見舞われたものの、フェルナンド・アロンソは予選で今季初めてQ1突破を果たし、アップデートが正しい方向性であることを示した。

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    ローレンス・ストロール「これは始まりに過ぎない」
    決勝前のグリッドウォークでSky Sports F1のマーティン・ブランドルからアップデートの成果について問われたローレンス・ストロールは、開発に携わったチーム全員へ感謝を示した。

    「もちろん、我々は非常に大きな前進を果たした。これからも前進は続く。その第一歩だ。とても満足している」

    「これを実現してくれたファクトリーのスタッフ、すべての仲間の努力に感謝したい。本当に良いスタートになった」

    ストロールは今回の進歩を「数ある前進のひとつ」と表現し、さらなる改善が続くとの見通しも示している。

    ホンダPUアップグレードにも期待
    決勝ではランス・ストロールが13位、フェルナンド・アロンソが14位でフィニッシュ。ストロールにとっては2026年新レギュレーション下で最高順位となり、チームとしてもアップデートの効果を確認できる週末となった。

    アストンマーティンは夏休み明けのオランダGPで、ホンダが投入するパワーユニットアップグレードも控えている。シャシー性能の改善に続いてPUにも上積みが加われば、中団グループでの戦いをさらに有利に進められる可能性があり、後半戦での巻き返しに期待が高まっている。

  • キミ・アントネッリ F1ハンガリーGPで3位「ダメージを最小限に抑えられた」

    キミ・アントネッリ F1ハンガリーGPで3位「ダメージを最小限に抑えられた」

    アンドレア・キミ・アントネッリは、2026年F1ハンガリーGPで3位表彰台を獲得し、ドライバーズ選手権でのリードをさらに拡大した。

    メルセデスにとって厳しい週末となったハンガロリンクだったが、アントネッリは戦略をうまく生かして上位争いを展開。タイトル争いのライバルを上回る結果を残し、サマーブレイク前に理想的な形で前半戦を締めくくった。

    戦略でつかんだ3位表彰台
    予選ではマクラーレン勢やフェラーリ勢に及ばず4番手だったアントネッリ。しかし、黄旗区間での違反により3グリッド降格ペナルティを受け、7番グリッドから決勝に臨んだ。

    これまでのようなフロントロースタートとは異なる状況だったが、メルセデスは他車とは異なる戦略を選択。ライバルがピットストップを行う間に順位を上げた。

    当初は1ストップ戦略を目指したものの、タイヤの摩耗が限界に近いと判断され、最終的には2回目のピットストップを実施。その後、バーチャルセーフティカー(VSC)のタイミングでフェラーリ勢がピットインしたことで再び3位に浮上した。

    終盤は新品ソフトタイヤを履くフェラーリ勢の猛追を受けたが、ハードタイヤでポジションを守り切り、さらにルイス・ハミルトンがピットレーン速度違反によるタイムペナルティを受けたこともあり、3位フィニッシュを果たした。

    「厳しいレースだった。オーバーテイクが本当に難しかったから、戦略で勝負するしかなかった」とアントネッリは振り返った。

    「最初は1ストップを狙っていたけど、チームから『タイヤが限界に近い』と言われてピットに入った」

    「その後、バーチャルセーフティカーが出てフェラーリ勢がピットインした。僕はハードタイヤで、彼らはソフトタイヤだったから、本当に厳しい展開になると分かっていた。でも、何とか後ろに抑えることができた」

    アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ)

    ランキング首位を50ポイント差に拡大
    メルセデスはハンガロリンクでライバル勢に後れを取った。ジョージ・ラッセルもスタート直後のアンチストール作動による後退から7位まで挽回したものの、本来の速さは示せなかった。

    それでもアントネッリは3位を獲得し、ラッセルとハミルトンの両タイトル争いのライバルを上回るポイントを獲得。ランキングではフェラーリ勢に対して50ポイントのリードを築き、ラッセルとの差もさらに9ポイント広げた。

    シーズン前半を理想的な形で終えたことについて尋ねられると、アントネッリは満足感を口にした。

    「いや、正直ここまでとは思っていなかった。もちろん、とても嬉しいよ。サマーブレイクに入る最高の形になった」

    「今日はダメージを最小限に抑えられたレースだったと思う。後半戦は間違いなく厳しくなるから、これからもプッシュし続けなければならない。僕たちはベストを尽くすつもりだ」

    ハンガロリンクでは苦戦を強いられたメルセデスだったが、アントネッリは難しい週末を表彰台という最高の形で締めくくり、タイトル争いでもさらに有利な立場を築いてサマーブレイクを迎えることになった。

  • フェルスタッペン F1ハンガリーGP2位「どうして表彰台に立てたのか分からない」

    フェルスタッペン F1ハンガリーGP2位「どうして表彰台に立てたのか分からない」

    マックス・フェルスタッペンは、2026年F1ハンガリーGPで予想外の2位表彰台を獲得したものの、「どうして2位でフィニッシュできたのか理解できない」と語り、苦しい週末だったことを明かした。

    レッドブル・レーシングはハンガロリンクで終始マシンバランスに苦しみ、フェルスタッペンは予選からギアボックスや車体バランスへの不満を繰り返し訴えていた。決勝でもダンパーの異常を無線で報告するなど、厳しい状況が続いたが、スタートで順位を上げると、ルイス・ハミルトンをターン1で鮮やかにオーバーテイク。

    その後はオスカー・ピアストリのリタイアにも助けられ、2位でチェッカーを受けた。

    「どうして2位なのか分からない」
    フェルスタッペンはレースを振り返り、マシンの状態は予選からまったく改善していなかったと説明した。

    「昨日と同じ問題に苦しんでいた。マシンは極端なオーバーステアで、一時はタイヤデグラデーションもかなり厳しかった」

    「でもスタートで前に出られたことが、最初のスティントを成立させる大きな要因だった。その後はアンダーカットを許したけど、ルイスを抜き返せたことで2スティント目は少し楽になった」

    レッドブルは終盤、フェルスタッペンにソフトタイヤを履かせる戦略を選択。当初は懐疑的だったという。

    「チームは最後にソフトタイヤを選んだ。最初は『これで最後まで走るのは長いな』と思ったけど、結果的にはうまくいった」

    それでも、この結果には本人も驚きを隠せなかった。

    「正直なところ、どうして僕たちが2位なのか今でもあまり理解できていない。でもチーム全体として非常にいい仕事をしたと思う」

    「期待していた以上の結果だったし、チームとしてオーバーパフォーマンスだったと思う。それはもちろん良いことだ。クルマを降りてから見たら、理由は分からないけどダメージもあった。本当に簡単なレースではなかった」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)

    「今年で最も厳しいレースのひとつだった」
    フェルスタッペンは、決勝でもマシンフィーリングはまったく改善していなかったと強調した。

    「いや、まったく同じだった」

    「予選後は何も変更できないから、厳しいレースになることは分かっていたし、実際その通りだった」

    「正直に言えば、今年一番厳しいレースのひとつだった。マシンのフィーリングもそうだし、コーナーごとにバランスをマネジメントしなければならなかった」

    「そんな状況で表彰台に立てたのは、僕たちにとって信じられないような結果だった」

    また、予選後には表彰台どころか2位争いに加われるとは考えていなかったという。

    「もちろん今日表彰台に立てるとは思っていなかった。でも、そのために全力で戦った」

    「スタートでターン1とターン2をうまく抜けられたこと、そして最初のピットストップ後にターン1のブレーキングでルイスを抜き返せたことが大きかった」

    「その後はタイヤを何とか最後まで持たせながら、生き残ることだけを考えていた。戦略でも正しい判断ができたし、こういう状況で2位になれたことには本当に満足している」


    ハミルトン攻略の勝負どころ
    レースの流れを大きく変えたハミルトンへのオーバーテイクについて、フェルスタッペンは「あれが唯一のチャンスだった」と振り返った。

    「チャンスはあそこしかないと思っていた。だから隙が見えた瞬間に飛び込んだ。僕たちはブレーキングには自信があるし、それが助けになった。すべてコントロールできていた」

    別の場面でも同様に、その判断が勝負を決めたと説明している。

    「彼ら(フェラーリ)のペースも悪くなかった。だからチャンスが来た瞬間に仕掛けた。いいオーバーテイクだったと思う」

  • ランド・ノリス マクラーレンF1のルールに不満「僕の方がはるかに速かった」

    ランド・ノリス マクラーレンF1のルールに不満「僕の方がはるかに速かった」

    ランド・ノリスはF1ハンガリーGPで今季初優勝を飾ったが、レース中にはチームメイトのオスカー・ピアストリとの戦いを巡るマクラーレンの戦略に不満を示した。一方で、大型アップグレードによって生まれたマシンの速さを絶賛し、「これまで経験した中でも最高レベルのペースだった」と振り返った。

    ポールポジションからスタートしたノリスはオープニングラップでピアストリに先行を許したものの、優れたレースペースを武器に逆転。

    チーム戦略を巡る無線でのやり取りは緊張感を帯びたが、最終的には今季初勝利を手にし、タイトル争いへ向けて大きな弾みをつけた。

    「僕の方がはるかに速かった」と戦略判断に不満
    レース序盤からノリスは、自身の方がピアストリより速いペースを持ちながら前を走れない状況に不満を募らせていた。

    第2スティントを前にノリスは、自ら先にピットインしてアンダーカットを狙いたいと無線で要請。しかしチームはこれを認めず、ノリスは「つまり行かせてくれないってこと? 僕の方がはるかに速いじゃないか」と反発した。

    それでも結果的には、ピアストリが先にピットインした後、ノリスは数周にわたって圧倒的なラップタイムを刻み逆転に成功。ピアストリは周回遅れのカルロス・サインツJr.との接触でタイムを失ったこともあり、ノリスが主導権を握った。

    レース後、ノリスは次のように語った。

    「僕はただレースに勝ちたいだけなんだ。チームには守るべきルールがある。お互いのレースを壊すような攻撃的なことはできない。でも僕は勝ちたいし、間違いなく僕の方がはるかに、はるかに速かった」

    「僕たちには勝つためのもっと良いチャンスがあった。僕がオスカーの後ろで詰まっていた時、マックス(フェルスタッペン)は3〜4秒後ろにいて、まだ脅威だった」

    「もし僕が前に出ていれば脅威はなくなっていたし、チームとして勝利する可能性ももっと高まっていたはずだ」

    2024年のハンガリーGPでは、ノリスが「君の言いたいことは分かった」と無線で諭された後にピアストリへ勝利を譲った経緯があった。今年もレース中には「ランド、君が一番速いのは分かっている。だからターン4とターン8でリアが暴れるような走りはもうやめよう」と無線で注意を受けている。

    ノリスは自身が先にピットへ入りたかった理由についても説明した。

    「先にピットインしてアンダーカットを決めたかった。そうすれば十分に引き離して、必要ならもう一度ピットに入る余裕もあったと思う」

    「あるいはオスカーを早めにピットへ誘い込めたかもしれない。でも、早過ぎるピットインは2台ともレースを台無しにする危険もあった」

    「だからチームとして最善の判断を優先した。それは当然理解している。でも僕はレースに勝つためなら、できることは何でもやりたいんだ」

    「これまで経験した中でも最高レベルのペースだった」
    一方でノリスは、今季初勝利をもたらしたマクラーレンのアップグレードと自身のレースペースを高く評価した。

    スタート直後を振り返り、ノリスは次のように語った。

    「正直、何が起きたのか分からない。リアが何度も滑ってしまって、3〜4回も大きくスナップした。本当にひどい感触だったし、オスカーもうまくクロスラインを使って抜き返した」

    「ターン2で少しワイドになってダートに乗ってしまった時点で、最初のラップは終わったようなものだった」

    それでも諦めることなくプッシュを続けたという。

    「でも、とにかく全力でプッシュして、オスカーにミスをさせようとしていた。今日のペースは、おそらく僕がこれまで経験した中でも最高レベルだった」

    「マシンは本当に美しく走ってくれたし、自信を持って攻められた。素晴らしいレースだった」

    ロングスティント戦略が機能したことも勝因に挙げた。

    「長く走る戦略になるとは思っていなかった。でもペースが非常に良かったからスティントを延ばせたし、新しいタイヤを履いた時に勝負を決めることができた」

    「またマシンに『1』のゼッケンを付けて勝てたことが本当にうれしい」

    ランド・ノリス(マクラーレン)

    アップグレードに手応え 夏休み明けにも自信
    今週末に投入された大型アップグレードについて、ノリスは今後の戦いにも期待を寄せた。

    「今日のフィーリングを考えれば、この勢いを維持できると信じたい」

    「もちろん苦戦するレースもあれば、もっと良いレースもある。このサーキットが僕たちに合っていることは分かっているし、僕自身も得意なコースのひとつだ」

    「現時点ではこれ以上ない週末だったかもしれない。でも、これからもレースには勝てると信じている。チームは再び勝てるマシンを作るために本当に多くの努力を重ねてくれた。その成果を結果で返せたことがうれしい」

    さらにタイトル争いを見据え、次のように締めくくった。

    「本当に巻き返したいなら、こういう週末をもっと増やさなければならないし、ライバルにプレッシャーをかけ続けなければならない」

    「チームには本当に感謝している。ここまで勝てるマシンを取り戻してくれたことを誇りに思う。まずは夏休みを楽しんで、しっかりリフレッシュし、さらに強くなって戻ってきたい」

    今季初優勝を飾ったノリスは、チームオーダーへの不満を率直に明かしながらも、マクラーレンのアップグレードによる大幅なパフォーマンス向上には強い自信を示した。ランキングでもシャルル・ルクレールとの差を10ポイントまで縮めており、夏休み明けのオランダGP以降もタイトル争いを盛り上げる存在となりそうだ。

  • オスカー・ピアストリ サインツに激怒「バックマーカーにレースを壊された」

    オスカー・ピアストリ サインツに激怒「バックマーカーにレースを壊された」

    オスカー・ピアストリは、2026年F1ハンガリーGPでカルロス・サインツJr.との接触によって勝利を逃したことに強い不満を示し、「バックマーカーにレースを壊された」と怒りをあらわにした。

    ピアストリはレース序盤にシャルル・ルクレール、そしてチームメイトのランド・ノリスを抜いて首位に浮上。しかし、第2スティント終盤の周回遅れ処理でサインツと接触し、その間にノリスに逆転を許した。さらに終盤にはギアボックストラブルでリタイアとなり、優勝争いから姿を消した。

    首位走行中に周回遅れと接触「何もかもがうまくいかなかった」
    ピアストリは3番グリッドから好スタートを決め、ターン1でルクレールをかわすと、ターン2ではノリスを鮮やかな切り返しで攻略してトップに立った。

    その後もレースをリードしていたが、2度目のピットストップ後に周回遅れの集団へ追いつくと、フェルナンド・アロンソとポジション争いをしていたサインツのウィリアムズとターン2~3の間で接触。このロスによってノリスに先行を許し、その約15周後にはギアボックスのトラブルでリタイアを喫した。

    レース後、ピアストリは失意を隠さなかった。

    「もちろん本当にがっかりしている。1周目は良かったし、第1スティント全体も悪くなかったと思う」

    「ハードタイヤではペースに苦しんだけど、トラックポジションがあったし、苦しみながらも何とか抑え切れると思っていた」

    「でも、その後は起こり得ることが全部起きてしまった」

    オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

    「周回遅れのマシンにレースを壊されるなんて予想しない」
    レース後には、青旗表示システムの不具合によって複数のドライバーが青旗を認識できなかったことも判明した。しかし、ピアストリはそれを言い訳にはならないと切り捨てた。

    「青旗の問題があったことは知っていた。でも、マーシャルポストでは青旗が振られていた」

    「僕はすぐ後ろにいた。本当に何が起きたのか信じられなかった。周回遅れのマシンにぶつけられるなんて、自分のレースで起こるとは思わないことだ」

    「彼が僕を見ていなかったかどうかなんて気にしない。見えていなかったことも、誰も伝えなかったことも、あるいは完全に状況認識が欠けていたことも、受け入れられない」

    さらに、サインツがアロンソと最後尾争いを続けていたことにも皮肉を込めた。

    「彼はフェルナンドと最下位争いを、まるでワールドチャンピオン争いみたいにやっていて、そのせいで僕はレースのリードを失った」

    「彼は普段から他のドライバーに厳しいことを言っているし、これまでも他のドライバーからコース上で厄介だと言われてきた」

    「そんなことをするなら、一度自分自身を見つめ直した方がいい」

    夏休み前の心境について問われると、ピアストリはチームを責めることはなかった。

    「気持ちをリセットして、もっとペースを見つけたい」

    「周回遅れのマシンにレースを壊されることを前提に戦略なんて立てない。だから、この件でチームを責めるつもりはまったくない」

    「夏休みで少しリセットして、また戻ってきたい」

    ピアストリは接触によって首位を失い、その後ギアボックスのトラブルで無念のリタイア。一方でノリスは今季初優勝を飾り、マクラーレンに2026年シーズン初勝利をもたらした。

  • 2026年F1ハンガリーGP 決勝ハイライト動画:ノリスが今季初優勝

    2026年F1ハンガリーGP 決勝ハイライト動画:ノリスが今季初優勝

    2026年F1第11戦ハンガリーGPの決勝ハイライト動画。ランド・ノリスがポールポジションから今季初優勝を飾り、マクラーレンに2026年初のグランプリ勝利をもたらした。

    スタートではオスカー・ピアストリがノリスを逆転して首位に立ったが、レース中盤の戦略と周回遅れとの接触によって形勢が逆転。ピアストリはさらにギアボックストラブルでリタイアし、ノリスがマックス・フェルスタッペンに15秒以上の差をつけてトップチェッカーを受けた。

    スタート直後のマクラーレン同士の首位争い、フェルスタッペンの豪快なオーバーテイク、ピアストリとサインツJr.の接触、VSCを巡る順位変動など、2026年F1ハンガリーGPは最後まで展開の読めないレースとなった。ノリスは速さとタイヤマネジメントを武器に逆転勝利をつかみ、マクラーレンの復調を強く印象づけた。

    注目ポイント:ピアストリがオープニングラップで首位奪取
    ポールポジションのノリスは好スタートを切ったが、ターン1でリアを滑らせながらポジションを守ったことで、ターン2の立ち上がりが苦しくなった。

    3番グリッドから好発進を決めたピアストリは、ターン2でノリスのラインを切り返し、鮮やかなクロスラインで首位を奪取。マクラーレンの2台が序盤からワンツー体制を築いた。

    一方、6番グリッドのジョージ・ラッセルはアンチストールが作動して大きく出遅れ、一時は21番手まで後退した。

    注目ポイント:フェルスタッペンがハミルトンを豪快にオーバーテイク
    ルイス・ハミルトンはソフトタイヤでスタートし、序盤から3番手のフェルスタッペンに接近。14周目にハードタイヤへ交換し、翌周にピットインしたフェルスタッペンの前に出た。

    しかしフェルスタッペンはタイヤが十分に温まっていない状態からハミルトンを追い、ターン1でイン側へ飛び込んでポジションを奪還。不安定なマシンを抱えながらも、勝負どころで果敢なオーバーテイクを決めた。

    注目ポイント:ノリスがピアストリにポジション交換を要求
    最初のピットストップ後もピアストリが首位を守ったが、ハードタイヤでのペースはノリスの方が明らかに速かった。

    ノリスはピアストリの背後0.6秒まで接近し、「僕の方が何マイルも速い」と無線でポジション交換を要求。しかしマクラーレンはチームオーダーを出さず、コース上で先行していたピアストリを優先した。

    マクラーレンは33周目にピアストリを先にピットインさせ、ノリスをコース上に残した。クリアエアを得たノリスは、古いタイヤにもかかわらず新品タイヤのピアストリを上回るペースで走り、逆転に必要なマージンを築いた。

    注目ポイント:ピアストリとサインツJr.が接触
    レースの流れを決定づけたのが、38周目に発生したピアストリとカルロス・サインツJr.の接触だった。

    ブルーフラッグが提示されるなか、ピアストリがターン2で周回遅れのサインツJr.を抜こうとしたが、両者のホイールが接触。車体への大きなダメージはなかったものの、ピアストリは貴重なタイムを失った。

    直後にノリスが2度目のピットストップを行うと、ピアストリの前でコースへ復帰。これによってノリスが実質的な首位に立った。

    接触の責任を問われたサインツJr.には、5秒加算ペナルティが科された。

    注目ポイント:ノリスがアントネッリを抜いて首位へ
    1ストップ戦略を模索していたアンドレア・キミ・アントネッリが、一時的にレース首位へ浮上。ノリスは使用歴の長いハードタイヤを履くアントネッリに急接近した。

    46周目、ノリスはターン2でアントネッリと並び、トップを奪回。その後は圧倒的なペースで後続との差を広げ、勝利を大きく引き寄せた。

    アントネッリはタイヤを最後まで持たせることができないと判断され、54周目に2度目のピットストップを行った。

    注目ポイント:ピアストリがギアボックストラブルでリタイア
    ノリスの後方を走っていたピアストリは、56周目にギアボックスの異常を訴えてターン3付近でマシンを停止。首位を走りながらも、ハードタイヤでのペース不足、サインツJr.との接触、そしてマシントラブルが重なり、ノーポイントに終わった。

    ピアストリの停止によってバーチャルセーフティカーが導入され、ノリス、ハミルトン、シャルル・ルクレールがピットイン。フェルスタッペンはコース上に残り、2番手へ浮上した。

    注目ポイント:VSC解除を巡りハミルトンが順位を返還
    VSC中のピットストップを終えたハミルトンは、アントネッリの前となる3番手でコースに復帰した。

    しかしリプレイ映像によって、VSC終了時の基準となる白線をアントネッリが先に通過していたことが判明。ハミルトンはポジションを返し、アントネッリが3番手に戻った。

    終盤にはハミルトンがアントネッリへ接近したが、抜くことはできなかった。

    注目ポイント:ハミルトンに5秒加算ペナルティ
    ハミルトンはピットレーンでの速度違反によって5秒加算ペナルティを受けた。

    コース上では4番手でフィニッシュしたものの、ルクレールとの差を5秒以上に広げられず、正式結果では5位に後退。ルクレールが4位へ繰り上がった。

    ノリスが王者として初めてトップチェッカー
    ノリスはVSC解除後もフェルスタッペンとの差を着実に広げ、最終的には15.080秒のリードを築いて優勝した。

    2026年シーズン初勝利であると同時に、前年のF1ワールドチャンピオンとしてカーナンバー1をつけてから初めてのグランプリ優勝となった。

    2位はマシンのダンピングやシフトの問題を抱えながら走り切ったフェルスタッペン。3位には7番グリッドから追い上げたアントネッリが入り、ドライバーズ選手権のリードを拡大した。

    レッドブル・レーシングのアイザック・ハジャーが6位、スタートで大きく出遅れたラッセルが7位まで挽回。レーシングブルズはリアム・ローソンが8位、アービッド・リンドブラッドが10位に入り、ダブル入賞を果たした。

    ニコ・ヒュルケンベルグは9位に入り、アウディ移籍後初となる2026年シーズン初ポイントを獲得した。

    アストンマーティンはアップデート版AMR26Bでランス・ストロールが13位、フェルナンド・アロンソが14位。ポイントには届かなかったものの、アルピーヌ、ハース、ウィリアムズと争えるレースペースを示した。

  • ジョージ・ラッセル F1ハンガリーGPスタート失速「エンジン回転が勝手に上下」

    ジョージ・ラッセル F1ハンガリーGPスタート失速「エンジン回転が勝手に上下」

    ジョージ・ラッセルは、2026年F1ハンガリーGP決勝のスタートで大きく順位を落とした原因について、スタート直前にエンジン回転数が異常な挙動を示し、アンチストール(エンスト防止機能)が作動したためだったと明かした。

    6番グリッドからスタートしたラッセルは、シグナル消灯と同時にマシンが加速せず、一気に最後尾まで後退。それでも見事な追い上げを見せて7位まで挽回したが、またしてもメルセデスの技術的トラブルに見舞われる結果となった。

    スタート直前にエンジンが異常な挙動
    ラッセルによると、異変はスタートシグナルが消灯する約4秒前に発生したという。

    「回転数を維持するためにアクセルを踏んでいたんだけど、スタートライトが消える4秒くらい前に、突然エンジン回転が勝手に上下し始めたんだ」

    「アクセルで調整しようと反応していたけど、まったく効かなかった。つまりエンジンがアクセル操作に反応していなかったんだ」

    その結果、クラッチをつないだ瞬間にマシンは失速し、アンチストールが介入。一気に最後尾付近まで後退した。

    レース後、同様のトラブルを経験したことがあるかと問われたラッセルは、新品のパワーユニットで発生した予期せぬ問題だったと説明した。

    「いや、初めてだ。今回は新品のエンジンだった。プレシーズンテストで似たような症状を見たことはあったと思う。でも詳しい原因は分からない」

    トト・ヴォルフ「ミスが多すぎる」
    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフも、エンジン制御の異常が原因だったことを認め、チーム側の度重なるトラブルに強い不満を示した。

    「またジョージに問題が起きてしまったようだ」

    「10%ほどアクセルを開けたところでエンジン回転が最大まで跳ね上がり、その後アクセルを戻すと今度は失速した。こうしたミスがあまりにも多すぎることに、本当に満足していない」

    「それがスタートで順位を落とした理由だ。その後は非常にいいレースをした。トラフィックをうまく処理し、獲得可能だった最大限の結果を持ち帰ったと思う」

    「失望する段階は過ぎた」
    ラッセルはレース後、自身の2026年シーズンについて「失望する段階はもう過ぎた」と率直な心境を語った。

    「毎回起こることにいちいち失望していたら、毎日失望し続けることになる。だから前向きでいようとしている」

    「また技術的な問題でレースが完全に台無しになってしまった。でもポジティブな点もある」

    「レースペースは本当に良かった。チームからも誰にも引けを取らないペースだったと言われた。そんな感触はここ2〜3戦はなかったからね」

    「そこは前向きに受け止めたい。でも今シーズンに起きたことを並べていくと、本当に信じられないくらいだ」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    不運が続く2026年シーズン
    今回のトラブルは、ラッセルにとって今季続く不運の新たな一例となった。

    前戦ベルギーGPではオープニングラップで電力デプロイメントに問題が発生して順位を落とし、その後ルイス・ハミルトンとの接触も喫した。

    さらに今季は、カナダGPで首位走行中のパワーユニット故障、モナコGPで本来受ける必要のなかったピットレーン速度違反によるドライブスルーペナルティ、シルバーストンでのストレートスピード不足、日本GPでバーチャルセーフティカーのタイミングに勝利のチャンスを阻まれるなど、不運が続いている。

    それでもハンガリーGPでは最後尾付近から7位まで追い上げ、メルセデスW17のレースペースには確かな手応えを得た。チームはスタートトラブルの原因究明を急ぐとともに、後半戦に向けて信頼性の改善が求められる。

  • ランド・ノリス F1ハンガリーGP優勝 ピアストリ失速とVSCを味方に今季初勝利

    ランド・ノリス F1ハンガリーGP優勝 ピアストリ失速とVSCを味方に今季初勝利

    ランド・ノリスは、2026年F1第11戦ハンガリーGPでポールポジションから優勝を飾り、マクラーレンに今季初のグランプリ勝利をもたらした。

    スタート直後にチームメイトのオスカー・ピアストリに先行を許したものの、クリアエアで圧倒的なレースペースを発揮。ピアストリの周回遅れとの接触やギアボックストラブルも重なり、最終的にはマックス・フェルスタッペンに15秒以上の差をつけてトップチェッカーを受けた。

    2位には不安定なマシンを抱えながら戦略をまとめたフェルスタッペン、3位には7番グリッドから追い上げたアンドレア・キミ・アントネッリが入った。

    ルイス・ハミルトンは一時3位を走行したが、ピットレーンでの速度違反による5秒加算ペナルティで5位に後退。アストンマーティンはアップデート版AMR26Bでランス・ストロールが13位、フェルナンド・アロンソが14位に入り、今季最も競争力のあるレースを見せた。

    ノリスがポール ピアストリは3番グリッドに浮上
    土曜日の予選ではノリスが1分17秒207を記録し、ハミルトンをわずか0.012秒差で退けてポールポジションを獲得した。シャルル・ルクレールが3番手、アントネッリが4番手に続いたが、予選後の審議によってスターティンググリッドは大きく変更された。

    ハミルトンはQ3終盤、アタックに入っていたピアストリを妨害したとして3グリッド降格。アントネッリも黄旗区間で十分に減速しなかったとして3グリッド降格を科された。

    これにより、決勝はノリス、ルクレール、ピアストリ、フェルスタッペン、ハミルトン、ジョージ・ラッセル、アントネッリの順でスタートすることになった。セルジオ・ペレスはセットアップ変更によってピットレーンスタートを選択した。

    決勝前の路面温度は約50度、気温は30度を超えた。ノリス、ピアストリ、フェルスタッペンはミディアムタイヤを選択。一方、フェラーリ勢は攻撃的なソフトタイヤを履いた。アロンソとストロール、ガブリエル・ボルトレト、カルロス・サインツJr.もソフトを選択した。

    ピレリはミディアム→ハード→ハードの2ストップを最速戦略と予想していたが、ハンガロリンクではコース上のポジションが重要であり、1ストップを視野に入れるチームも少なくなかった。

    ピアストリがターン2で首位奪取 ラッセルは最後尾近くまで後退
    スタートではノリスが好発進を決めて首位を維持した。ルクレールの加速が鈍り、ピアストリが2番手に浮上。フェルスタッペン、ハミルトン、ルクレールはターン1に3台並んで進入し、フェルスタッペンが3番手を確保した。

    ピアストリはターン2進入でノリスのイン側をうかがうと、立ち上がりでクロスラインを選択。リアを滑らせてアウト側に膨らんだノリスの内側に入り、首位を奪った。

    「何が起きたのか正直分からない。リアが何度も滑って、3回か4回は大きくスナップした。ダートに乗ってしまい、1周目はそこで終わった」とノリスは振り返った。

    一方、6番グリッドのラッセルはアンチストールが作動して加速できず、一時21番手まで後退した。無線で「何が起きた?」と尋ねたラッセルに対し、エンジニアは「アンチストールだ」と回答。タイトル争いでアントネッリを追うラッセルにとって、厳しいレースの始まりとなった。

    序盤の順位はピアストリ、ノリス、フェルスタッペン、ハミルトン、ルクレール、アントネッリ、アイザック・ハジャー、リアム・ローソン、アービッド・リンドブラッド、ニコ・ヒュルケンベルグとなった。

    ピアストリは一時ノリスとの差を1.7秒まで広げたが、その後はノリスが再び接近。マクラーレンの2台はフェルスタッペン以下を引き離しながら、1秒前後の間隔で周回を重ねた。

    ノリスは無線で「僕の方がずっと速い。でも、ダーティエアだ」と訴えた。ピアストリもタイヤの状態について「それほど良くない」と答えており、先頭を走りながらもペース面では余裕がなかった。

    フェルスタッペンがハミルトンを強襲
    3番手を走るフェルスタッペンは、序盤からマシンの挙動に不満を訴えた。

    「ダンピングが壊れている。間違いない」

    さらにシフトについても改善を求め、レッドブルのマシンは特にリアの安定性を欠いている様子だった。ハミルトンはソフトタイヤでフェルスタッペンに接近したが、ターン1とターン2で何度か仕掛けながらも抜き切れなかった。

    14周目、フェラーリはハミルトンを最初にピットへ呼び、ソフトからハードへ交換。ハミルトンはリンドブラッドの後方9番手でコースに復帰したが、ターン5のアウト側からルーキーをかわし、素早くポジションを取り戻した。

    レッドブルは15周目にフェルスタッペンをピットインさせた。ミディアムからハードへ交換し、ハミルトンの直後でコースに復帰する。

    タイヤが温まっていたハミルトンが一度は前に出たものの、フェルスタッペンは次の周のターン1でイン側に飛び込み、強引ながらも鮮やかなオーバーテイクを成功させた。

    「チャンスはあそこしかなかったから行った。すべてコントロールできていた」とフェルスタッペンは説明した。

    一方でフェルスタッペンは、ハミルトンのブレーキング時の動きについて「いいバトルだけど、あれは正しくない」と無線で不満を示した。


    マクラーレンはピアストリを先にピットイン
    17周目、ピアストリとルクレールが同時にピットへ入り、ハードタイヤに交換。ピアストリはフェルスタッペンの前でコースに戻った。

    ノリスは18周目にピットインしたが、作業時間は3.2秒とやや遅れた。それでもピアストリの直後、フェルスタッペンの前で復帰し、マクラーレンは実質的なワンツーを維持した。

    未交換のアントネッリとハジャーが一時的に先頭に立った。ハジャーはレッドブルのチーム戦略に従い、マクラーレン勢を抑えてフェルスタッペンを先に通過させた。その後、ピアストリとノリスはハジャーを攻略し、再び隊列を整えた。

    アントネッリは22周目まで引っ張った後、23周目にハードへ交換。2.1秒の迅速なピット作業で6番手に復帰した。当初は1ストップも検討されていたが、タイヤの消耗を考慮し、実質的には2ストップを前提とした戦略に切り替えられた。

    24周目にピアストリが実質的な首位へ戻ると、ノリスは1秒以内につけてプレッシャーをかけ続けた。ピアストリはクリアエアを得ていたにもかかわらず、ノリスとの差を広げることができなかった。

    マクラーレン代表のアンドレア・ステラは「ランドが同じマシンに対して、何周にもわたってこれほど大きなプレッシャーをかけ続けたことは印象的だった」と評価。ノリスのペースがチームメイトを上回っていたことは明らかだった。

    ノリス「僕の方が何マイルも速い」 チームオーダーは出ず
    30周目前後になるとピアストリのペースはさらに低下し、ノリスとの差は0.6秒まで縮まった。ノリスは無線でチームにポジション交換を要求した。

    「通してくれないということ? 僕の方が何マイルも速い」

    しかしマクラーレンは、コース上で首位を走るピアストリを優先した。ピアストリにはペースを上げるよう指示が出されたが、タイヤに十分なパフォーマンスは残っていなかった。

    31周目、フェラーリはハミルトンを2度目のピットへ呼び、新しいハードに交換。ハミルトンはハジャーの後方で復帰したが、ストレートで抜いて前方を追った。

    ピアストリは33周目終了時に2度目のピットインを行い、新しいハードへ交換。ノリスはコース上に残され、クリアエアでプッシュする戦略を採った。

    これが勝負を分ける重要な局面となった。ピアストリは新品タイヤを履いていたにもかかわらず十分なペースを発揮できず、ノリスは使用済みタイヤでチームメイトよりも速いラップを重ねた。

    ノリスは35周目時点でフェルスタッペン、ルクレール、アントネッリを従えて首位を走行。ピアストリに対する実質的なピットストップマージンを急速に築いていった。

    ピアストリとサインツJr.が接触
    38周目、レースの流れを決定づけるアクシデントが発生した。

    ピアストリはターン2で周回遅れのサインツJr.を抜こうとしたが、ブルーフラッグが提示されている状況で両者が接触。ホイール同士が当たり、ピアストリは大幅にタイムを失った。

    「どけよ、この馬鹿! 信じられない!」

    普段は冷静なピアストリが無線で激怒するほど、勝敗に直結するロスだった。スチュワードは接触を審議し、最終的にサインツJr.へ5秒加算ペナルティを科した。

    接触による車体へのダメージは限定的だったとみられるが、失ったタイムは大きかった。ノリスは39周目終了時に2度目のピットストップを行い、ハードへ交換。コースに戻るとピアストリの前に出て、実質的な首位を奪った。

    ノリスは戦略によって単に逆転したのではなく、ピアストリが新品タイヤを履いた時間帯に、古いタイヤでより速く走ったことで必要なマージンを自ら作り出していた。

    ステラは「オスカーはハミルトンをカバーし、ランドは先頭でペースを生かした。レースの展開がそうさせた。これもレースだ」と語った。

    フェルスタッペンは中古ソフトで終盤勝負
    フェルスタッペンは42周目に2度目のピットインを行い、中古のソフトタイヤを装着した。残り約29周という長いスティントになるため、タイヤ寿命には大きな疑問があった。

    エンジニアから「終盤に楽しめる可能性がある」と伝えられたフェルスタッペンは、ルクレールと並んでピット出口からコースへ復帰。冷えたタイヤにもかかわらず5番手を守り、ハミルトンを追った。

    一方、1ストップを模索していたアントネッリが一時的に首位へ浮上した。44周目にはアントネッリ、ノリス、ピアストリ、ハミルトン、フェルスタッペン、ルクレールの順となった。

    ノリスは22周以上使用したアントネッリのハードタイヤへ急速に接近。45周目に背後へ迫ると、46周目にターン2で並び、首位を奪い返した。

    「もしあのタイミングで抜けていなければ、もう抜けなかったと思う」

    レース後のクールダウンルームで、ノリスはアントネッリにそう話している。

    ノリスはその後、一気にリードを拡大。48周目にはアントネッリとの差を4.1秒、ピアストリとの差を8.6秒まで広げた。


    アントネッリの1ストップ断念 ピアストリはギアボックス故障
    アントネッリはハードタイヤを長く使いながら2番手を走行していたが、メルセデスは最後まで走り切れるだけのタイヤ寿命がないと判断。54周目にピットへ呼び、フレッシュタイヤへ交換した。

    「このまま最後まで行けないの?」

    アントネッリは無線で疑問を示したが、チームは「タイヤが持たないと考えている」と説明。6番手で復帰し、終盤の追い上げに転じた。

    その直後、ピアストリにさらなる不運が襲った。56周目、ギアボックスに異常が発生し、ターン3付近でマシンを停止。レースをリタイアした。

    添付の実況情報では、ピアストリのギアボックストラブルは縁石への激しい乗り上げが原因となった可能性が示されており、マクラーレンは首位を走るノリスにも縁石を避けるよう警告した。

    ピアストリの停止によってバーチャルセーフティカーが導入され、ノリス、ハミルトン、ルクレールがピットイン。フェルスタッペンはステイアウトを選択し、アントネッリも直前にタイヤ交換を済ませていたため、順位を大きく上げた。

    VSC解除時点の順位はノリス、フェルスタッペン、ハミルトン、アントネッリ、ルクレールとなった。

    しかしリプレイ映像によって、VSC終了時の基準となる白線をアントネッリがハミルトンより先に通過していたことが確認された。ハミルトンは3番手をアントネッリへ返し、4番手に後退した。

    ハミルトンに5秒ペナルティ アントネッリが表彰台確保
    終盤、アントネッリは新しいタイヤを生かしてフェルスタッペンとの差を縮めた。62周目にはハミルトンを2秒以上引き離し、フェルスタッペンとの差を5.1秒まで縮小。一時は1周あたり1.3秒速いペースで追い上げた。

    しかし周回遅れの処理に手間取り、64周目には差が6.4秒へ拡大。フェルスタッペンの中古ソフトは30周以上を走行しながらも大きく崩れず、2番手を守り切った。

    ハミルトンはアントネッリの背後でプレッシャーをかけたが、ピットレーンでの速度違反が記録され、5秒加算ペナルティを科された。

    66周目時点でハミルトンとルクレールの差は約5秒。フェラーリはハミルトンへペナルティを伝え、ルクレールは差を5秒以内に縮めることに成功した。

    ハミルトンはコース上では4番手でチェッカーを受けたが、正式結果ではルクレールが4位、ハミルトンが5位となった。

    「最近の3戦は僕にとって良くなかった。ミスが多く、ペナルティも多かった。相手にペナルティを科す機会を与えないよう、もっと努力しなければならない」とハミルトンは反省を口にした。

    ノリスが15秒差で圧勝 王座獲得後初勝利
    ノリスは終盤に入ってもハイペースを維持し、63周目にはフェルスタッペンとの差を9.5秒、66周目には11.9秒へ拡大した。

    チームからはトラックリミットと縁石への注意を促され、最終盤はリスクを抑えて走行。それでも70周目には14秒以上のリードを築き、1時間39分56秒180でトップチェッカーを受けた。

    フェルスタッペンは15.080秒差の2位。アントネッリは18.728秒差の3位に入り、7番グリッドから表彰台を獲得した。

    ノリスにとっては2026年シーズン初勝利であり、前年のワールドチャンピオンとしてカーナンバー1をつけてから初めてのグランプリ優勝となった。添付ログでも、アントネッリが3位に入ってドライバーズ選手権のリードを広げ、ルクレールが4位、5秒ペナルティを受けたハミルトンが5位となったことが確認されている。

    「疲れたよ。今日は必死にプッシュして、オスカーにミスをさせようとしていた。今日の僕のペースは、これまでで最高の部類だったと思う」

    「マシンは本当に素晴らしくて、自信を持ってドライブできた。スティントを延ばせるほどペースが良く、新しいタイヤが最終的に勝利をもたらしてくれた。ナンバー1をもう一度見ることができてうれしい」

    一方でノリスは、ハンガロリンクがマクラーレンと自身のドライビングスタイルに適したサーキットであることも認めた。

    「このコースは僕たちに合っているし、年間でも僕に最も合うコースのひとつだ。現時点では、これができる最高の結果なのかもしれない」

    それでもマクラーレンが予選と決勝で示したパフォーマンスは明確な前進だった。ステラは「ポールと勝利を争える速さがあったことは素晴らしい。ランドはマシンから1ミリ秒単位ですべてを引き出した。決勝のペースはさらに心強かった」と評価している。

    ノリスも「チームはさらに多くのアップデートを持ち込むために努力している。戻ってくるには、こういう結果がもっと必要だ。今週末は僕たちにとって完璧だった」と語った。

    フェルスタッペン 不調のマシンで想定外の2位
    フェルスタッペンはレース中を通じてマシンのダンピングやシフト、リアの挙動に問題を抱えていた。序盤はハミルトンから激しいプレッシャーを受け、中盤以降も優勝を争える純粋なペースはなかった。

    それでもハミルトンへのオーバーテイク、2度目のピットストップで選んだ中古ソフト、VSC時のステイアウトを組み合わせ、2位を獲得した。

    「今日は表彰台に立てるとは思っていなかった。タイヤを何とか持たせ、戦略でも正しい判断をすることだけを考えていた」

    レッドブルにとってはハジャーも6位に入り、ダブル入賞となった。ハジャーは第1スティントでピットアウト後のマクラーレン勢を一時的に抑え、フェルスタッペンを先に通すなどチーム戦略にも貢献した。

    アントネッリが選手権リードを50ポイントに拡大
    アントネッリは黄旗違反による3グリッド降格で7番手スタートとなり、レース前には「ダメージを最小限に抑えるレースになる」と考えていた。

    しかしラッセルのスタート失敗によって6番手へ浮上すると、第1スティントを長く引っ張り、1ストップと2ストップの両方を視野に入れた柔軟な戦略を展開。終盤はピアストリのリタイアとVSCにも助けられ、3位表彰台を獲得した。

    「厳しいレースだった。戦略で何か違うことを試す必要があり、1ストップを狙った。でもタイヤが限界に近すぎたので、もう一度止まらなければならなかった」

    「選手権首位で夏休みに入れるのは最高だ。後半戦は厳しくなるので、プッシュを続けなければならない」

    アントネッリはハミルトンに対するリードを50ポイント、チームメイトのラッセルに対するリードを59ポイントへ拡大した。添付ログでも、アントネッリが選手権リードを50ポイントに広げたことが記録されている。

    ラッセルは一時21番手まで後退しながら、ウィリアムズ、ハース、アルピーヌ、アストンマーティン、アウディ勢を次々に攻略。最終的に7位まで挽回したが、アントネッリとのポイント差はさらに広がった。

    レーシングブルズが再びダブル入賞 ヒュルケンベルグは今季初得点
    ローソンは終盤にチームメイトのリンドブラッドを攻略して8位。リンドブラッドは1ストップ戦略で10位に入り、レーシングブルズは再びダブル入賞を果たした。

    2台の間にはヒュルケンベルグが入り、9位で今季初ポイントを獲得した。アウディはボルトレトも1ストップを試みたが、終盤にタイヤが苦しくなり11位。ダブル入賞には届かなかった。

    リンドブラッドとボルトレトはタイヤを長く持たせて終盤までポイント圏内を走ったが、2ストップを選んだローソンとヒュルケンベルグのペースが上回った。

    アストンマーティンF1 AMR26Bで今季最も競争力ある決勝
    アストンマーティンは、大規模アップデートを投入したAMR26Bで今季最も競争力のあるレースを見せた。

    ストロールは13位、アロンソは14位でフィニッシュ。ポイント獲得には届かなかったものの、アルピーヌ勢の間に割って入り、ハースとウィリアムズの両ドライバーを上回った。

    予選ではアロンソが今季初めてQ1を突破して16番手を獲得。ストロールは20番手だったが、決勝では2台とも安定したペースを維持した。

    アロンソとストロールはソフトタイヤでスタートし、序盤から異なる戦略を選択。ストロールは早い段階でタイヤ交換を行い、アロンソは第1スティントを延ばした。レース中、ストロールはパワー不足を無線で訴える場面もあったが、2台とも完走した。

    AMR26Bには19点に及ぶ新パーツが投入され、ダウンフォースとマシンの予測可能性が改善された。一方、ホンダ製パワーユニットは依然としてライバルに対して不足を抱えており、車体とPUの両面でさらなるアップデートが求められる。

    それでも、シーズン前半にQ1敗退と後方グリッドが続いていたアストンマーティンにとって、今回の13位と14位は明確な前進だった。

    ピアストリ、ペレス、ボッタスがリタイア
    最初のリタイアはバルテリ・ボッタスだった。16周目にコックピット内の煙とブレーキの発火が確認され、ピットレーンまで戻ったところでマシンを停止。キャデラックはブレーキのオーバーヒートが原因とみている。

    ペレスはフロント左側に問題が発生し、51周目前後からスローダウン。サスペンションまたはトラックロッド付近の部品が損傷した可能性があり、ピットへ戻ってリタイアした。

    ピアストリは56周目にギアボックスの問題で停止。スタート直後に首位を奪い、前半はレースを支配していたが、ハードタイヤでのペース不足、サインツJr.との接触、ギアボックストラブルが重なり、ノーポイントに終わった。

    「スタートが僕のレースのハイライトで、そこからは下り坂だった。ハードタイヤでのペースがまったくなかったし、周回遅れにレースを壊されるなんて普通は考えない。でも実際にそうなった」

    ピアストリは接触について「その瞬間は本当に腹が立った」と語った。

    ノリスはピアストリにスタートで先行されながらも、レースペースとタイヤマネジメントで逆転し、マクラーレンのアップデートを今季初勝利へ結びつけた。フェルスタッペンは苦しいマシンで2位を確保し、アントネッリはタイトル争いにおけるリードを拡大。夏休み前最後の一戦は、後半戦に向けてマクラーレンの復調を強く印象づける結果となった。

  • ルイス・ハミルトン フェラーリF1のピット判断に疑問「ペナルティへの扉を開いた」

    ルイス・ハミルトン フェラーリF1のピット判断に疑問「ペナルティへの扉を開いた」

    ルイス・ハミルトンは、2026年F1ハンガリーGP決勝でフェラーリのバーチャル・セーフティカー(VSC)中の戦略判断が表彰台を逃す原因になったと語り、「あのピットストップがペナルティへの扉を開いてしまった」と悔しさをあらわにした。

    予選ではオスカー・ピアストリへの進路妨害で3グリッド降格処分を受けたハミルトンだったが、決勝では2番手を走行。しかし、VSC中のピットストップと、その際のピットレーン速度違反による5秒加算ペナルティが重なり、最終的に5位でレースを終えた。

    VSC中のピット判断を疑問視
    レース終盤、ピアストリがギアボックストラブルでリタイアしたことで、ハミルトンは2番手へ浮上。表彰台獲得へ向けて有利なポジションにつけていた。

    しかしフェラーリは、VSC導入中にハミルトンをピットへ呼び戻すことを決断。この判断によってマックス・フェルスタッペンとアンドレア・キミ・アントネッリの後方へ回ることになった。

    さらに、そのピットストップではピットレーン速度をわずか0.1km/h超過したとして5秒加算ペナルティを科される。チェッカー時点では4位だったものの、チームメイトのシャルル・ルクレールとは0.7秒差しかなく、最終的に5位へ後退した。

    ハミルトンはSky Sports F1に対し、ピットストップ自体が不要だったとの考えを示した。

    「正直、あのタイミングでピットストップをするべきではなかったと思う。コールが来たのはピット入口の直前で、議論する時間もなかった」

    「チームの判断を信頼するしかないけれど、今振り返ればタイヤの状態はまったく問題なかった。たぶんマックスには抜かれていたと思うけど、それでも少なくとも3位は守れたはずだ」

    「それが最後に受けたペナルティへの扉を開いてしまった」

    フェルスタッペンはステイアウトを選択して2位を獲得。ハミルトンは、フェラーリが本来はシンプルに進められたレースを複雑にしてしまったのではないかとの思いをにじませた。

    「ここ3戦はミスが多すぎる」
    一方でハミルトンは、ここ数戦の苦戦については自らにも責任があると認めた。

    「ここ3戦は僕にとって良いレースではなかった。ミスが多すぎる」

    「シルバーストンでは大きな代償を払うミスがあったし、前戦でもそうだった」

    「ここ3戦でペナルティをたくさん受けている。だから、もう二度とペナルティを与えられるような状況を作らないよう努力しなければならない」

    ハミルトンはシルバーストンでフォルススタート(false start)による5秒加算ペナルティを受け、ベルギーGPではジョージ・ラッセルとの接触でも5秒加算処分を受けていた。今大会ではピットレーン速度違反で3戦連続となる5秒ペナルティを科される結果となった。

    また、ハンガリーGPでは予選でもピアストリへの妨害により3グリッド降格処分を受けており、週末を通して厳しい戦いとなった。

    ルイス・ハミルトン(スクーデリア・フェラーリ)

    ブランドル「厳しいがルールはルール」
    ハミルトンへの処分については、その厳しさを指摘する声も上がった。

    Sky Sports F1の解説者で元F1ドライバーのマーティン・ブランドルは、0.1km/h超過というごくわずかな違反であっても、明確な基準を設ける以上は処分が必要だと説明した。

    「車重が250グラム不足しているようなものだ。不満に感じるだろうが、ルールはルールだ」

    ブランドルは、モナコGPでもピットレーン速度違反が話題になったことに触れ、「0.1km/hなら許されるなら、0.3km/hも許されるのかという話になってしまう」と指摘した。

    各チームは速度リミッターを制限速度よりわずかに低く設定し、限界まで調整している。そのため、ほんのわずかな超過であっても競争上のアドバンテージにつながる可能性があるという。

    「どこかで明確な線引きは必要だ。車幅でも車重でもピットレーン速度でも同じことだ。厳しく感じるが、それがルールだ」

    フェラーリの戦略判断と自身のミスが重なり、またしても表彰台を逃したハミルトン。2026年シーズンは、小さな判断やわずかなミスが大きな代償となる苦しい戦いが続いている。