タグ: F1

  • スイスが71年ぶりにサーキットレース解禁 F1スイスGP復活論が再燃

    スイスが71年ぶりにサーキットレース解禁 F1スイスGP復活論が再燃

    スイス政府は、1955年から続いていたサーキットレース禁止法を2026年7月1日付で解除すると正式発表した。これにより、スイス国内で常設サーキットを使用したモータースポーツ開催が71年ぶりに合法化される。

    この禁止措置は、1955年のル・マン24時間レースで発生した大事故を受けて導入されたものだった。当時は83人の観客とピエール・ルヴェーが死亡し、世界のモータースポーツ界に大きな衝撃を与えた。

    1955年ル・マン大事故から続いた“欧州唯一”の禁止措置
    スイスは長年にわたり、欧州でも極めて珍しい「サーキットレース禁止国」として知られてきた。

    ただし近年は規制緩和の議論が進み、2015年には電動レースに限った特例を導入。フォーミュラEが2018年にチューリッヒ、2019年にベルンで開催された。

    しかし、これらのイベントは物流面の問題や政治的反対、地域住民の反発もあり、その後は消滅していた。

    フランス紙『レキップ』によると、スイス国内では2010年頃から禁止解除に向けた議会レベルの動きが始まっていたという。

    “全面解禁”ではなく慎重運用へ
    今回の法改正によってサーキットレースは合法化されるが、すぐにF1や大型国際イベントが開催される状況ではない。

    イタリア紙『イル・ソーレ24オレ』によれば、今後の開催許可は各州(カントン)が個別に判断する仕組みとなり、騒音、環境、安全性などをケースごとに審査する。

    そのため、恒久サーキット建設やF1スイスGP復活については依然としてハードルが高い状況だ。

    同紙は「スイスGP復活は、現時点では具体案というより“示唆”の段階にすぎない」と報じている。

    アウディF1本拠地を抱えながら“レース禁止国”だった矛盾
    スイスはこれまで、国内でサーキットレースを禁止しながらも、多くのモータースポーツ関連企業を抱える特殊な立場にあった。

    特に現在のアウディF1チームはスイス・ヒンウィルを本拠地としており、世界トップレベルのF1開発拠点を国内に持ちながら、自国ではサーキットレースを開催できないという矛盾を抱えていた。

    今回の規制解除によって、その“スイス特有のねじれ”はようやく解消へ向かうことになる。

    もっとも、騒音問題や環境意識の高い国民性を考えると、F1を含む大規模イベント実現までにはなお長い時間が必要になりそうだ。

  • 2026年F1レギュレーションに再び修正論 FIAが“電力問題”再検証

    2026年F1レギュレーションに再び修正論 FIAが“電力問題”再検証

    2026年F1レギュレーションを巡る議論が、再び大きく動き始めている。FIA、FOM、各チームは会合を開き、マイアミGPで導入された“応急処置”的なルール修正が本当に効果を発揮したのかを検証した。

    バーレーンGPとサウジアラビアGPの中止によって生まれた5週間の空白期間を経て、マイアミでは改訂版パッケージが初投入された。しかし、F1パドックでは「根本問題は解決していない」との見方が依然として強い。

    2026年F1の“エネルギー不足問題”は未解決
    特に懸念されているのが、モントリオールのような全開区間の長いサーキットだ。

    独Auto Motor und Sport誌は、「充電オプションが十分ではない」と指摘。さらに、ドライバーたちは長いフルスロットル区間で予定より早く電力を使い切る可能性があると報じている。

    現在の2026年F1パワーユニットは、内燃エンジンと電力出力の比率をほぼ50対50に設定している。しかし、この配分そのものが“レースを不自然にしている”との批判が強まりつつある。

    そのため、議論のひとつとして浮上しているのが、燃料流量や燃料搭載量を増やし、内燃エンジン側の比率を引き上げる案だ。

    アルピーヌ「2027年導入なら今すぐ決断が必要」
    ただし、こうした変更は単なるソフト修正では済まない。

    アルピーヌのスティーブ・ニールセンは、「もし2027年から実施するつもりなら、我々は実質的に“今”知る必要がある」と警告した。

    「我々は現在、次世代マシンのアーキテクチャを最終決定している段階だ」

    つまり、レギュレーション変更はすでに設計工程そのものに影響を与え始めている。

    マクラーレンは“回生能力強化”を提案
    マクラーレンのアンドレア・ステラは、問題はエネルギー使用量ではなく“回生量の不足”にあると分析している。

    「1周の中にはエネルギーを使う場所はたくさんあるが、回収できる場所は少ない」

    そのうえで、回生能力そのものを引き上げる案を提示した。

    「例えば、充電能力を350kWから400kW、あるいは450kWまで引き上げることも考えられる。より大型のバッテリーも助けになるだろう」

    ただし、ステラも2027年対応には現実的な限界があると認めている。

    「エンジンメーカーのリードタイムは非常に長い。我々には来季まで、それほど時間が残されていない」

    さらに、「可能な対策についての議論は夏休み前までに終えるべきだ」と訴え、現実的には2028年導入が妥当との見方を示した。

    フェラーリは“V8回帰論”にも冷静姿勢
    一方で、2030〜2031年に自然吸気V8へ回帰する可能性についての議論も続いている。

    しかし、フェラーリCEOのベネデット・ヴィーニャは、現時点で危機感は抱いていないと説明した。

    「我々は熱、ハイブリッド、電動という3エンジン戦略を継続すると信じている」

    「FIAとの議論は以前から続いている。一定期間ごとにルールを見直す必要があるのは確かだが、我々のロードカー戦略にも影響はない」

    フェラーリとしては、現行のハイブリッド路線を維持する姿勢を崩していない。

    F1首脳陣は“危機ではない”と強調
    F1 CEOステファノ・ドメニカリは、外部からの批判が過熱する中でも、現状を「危機」とは捉えていない。

    「我々には回復力がある」

    「最初は誰もが何かを言うものだ。しかし最終的には、誰かが結論を出さなければならない」

    さらに、「進化はF1の一部であり続けてきた」と強調したうえで、「現時点ではレース自体は本当にエキサイティングだ」と語った。

    ただ、FIA、FOM、チーム、PUメーカー、そしてドライバーたちの間で、2026年F1レギュレーションへの不満が完全に収束していないこともまた事実だ。

    マイアミでの修正は“第一歩”に過ぎず、2027年、さらには2028年に向けて、F1はさらに大きな方向転換を迫られる可能性がある。

    Source: GMM

  • クリスチャン・ホーナー 競業避止条項失効でF1復帰解禁 “次のチーム”巡り争奪戦

    クリスチャン・ホーナー 競業避止条項失効でF1復帰解禁 “次のチーム”巡り争奪戦

    クリスチャン・ホーナーが再びF1パドックに戻ってくる可能性が現実味を帯びてきた。昨年のレッドブル解任から10か月、契約上の競業避止条項が5月8日に失効し、他チームとの正式交渉が可能になったためだ。

    2005年からレッドブル一筋だったホーナーは、セバスチャン・ベッテル時代とマックス・フェルスタッペン時代を通じて、コンストラクターズ選手権6回、ドライバーズタイトル8回という黄金時代を築いた。

    一方で、2025年シーズン途中にはチーム内部の混乱が深刻化。エイドリアン・ニューウェイの離脱、ジョナサン・ウィートリーのアウディ移籍、フェルスタッペン陣営の離脱観測などが重なり、ホーナー体制は終焉を迎えた。

    ホーナーを巡る“争奪戦”の構図
    現在、最も具体的に名前が挙がっているのはアルピーヌだ。報道によれば、ホーナーはOtro Capitalが保有する24%株式の取得を巡って協議しているとされ、その価値は最低6億ドル規模に達するとみられている。

    さらにメルセデスも同株式取得に関心を示しているとされ、アルピーヌの経営権を巡る争いはF1チーム代表人事を超えた“資本戦争”の様相を帯び始めている。

    アストンマーティンの名前も候補として浮上しているが、現在チーム代表を務めるエイドリアン・ニューウェイがホーナー加入に否定的との報道もあり、実現性は不透明だ。

    さらにフェラーリ、そしてMotoGPのCEO候補説まで浮上しており、ホーナーの去就はモータースポーツ界全体を巻き込む話題となっている。

    FIA会長も“復帰歓迎”を明言
    ホーナー本人は以前、「F1にはまだ未完の仕事がある」と語っており、「勝ちたいと思っている人たちと働ける環境でなければ戻らない」と条件付きながら復帰への意欲を隠していない。

    その復帰を歓迎する声も少なくない。マクラーレンCEOのザク・ブラウンは「彼の実績がすべてを物語っている。F1に戻らなければ驚きだ」とコメントした。

    さらにFIA会長モハメド・ビン・スライエムもマイアミGP週末の取材で、ホーナーとの定期的な連絡を明かした。

    「もし私に聞くなら、我々は彼を恋しく思っている。私はそうだ。今でも連絡を取っているし、彼はチームにとっても、このスポーツにとっても重要な存在だった」

    「我々は彼の復帰を歓迎する。彼ほどの人物なら必ず戻ってくる道を見つけるだろう。彼自身も戻りたがっている。戻ってきた時には、まるで少し休暇に出ていただけのように見えるはずだ」

    “次の居場所”がF1勢力図を変える可能性
    ホーナーの復帰先は、単なる人事ニュースに留まらない意味を持つ。

    レッドブル黄金期を築いたマネジメント能力、人材統率力、政治力は現在のF1でも依然として高く評価されており、もしアルピーヌのような再建途上チームに加われば、勢力図そのものを変える可能性がある。

    特に2026年レギュレーション下では、PU性能差やソフトウェア運用、チーム組織力が勝敗を左右しており、“勝てる組織を作れる人物”の価値はこれまで以上に高まっている。

    ホーナーが次に選ぶ場所は、単なる“復帰先”ではなく、F1の次のパワーバランスを決定づける一手になるかもしれない。

    Source: RacingNews365

  • フェルナンド・アロンソ 18億円超“特注ゾンダ”納車 ベビーシートも話題

    フェルナンド・アロンソ 18億円超“特注ゾンダ”納車 ベビーシートも話題

    フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)が、モナコで希少なパガーニ・ゾンダ 760 ロードスター・ディアマンテ・ヴェルデを受け取った。価格は約1,170万ドル、日本円換算で約18億4,000万円とされるワンオフ仕様のハイパーカーだ。

    この車両は、メルセデスAMG製7.3リッターV12エンジンを搭載し、最高出力は760馬力。さらに、アロンソのレーシングヘルメットに着想を得た特注のレカロ製チャイルドシートも装着されており、納車そのものが大きな注目を集めている。

    モナコで納車されたワンオフのゾンダ
    アロンソは最近、モナコの街中でパガーニ・ゾンダ・ロードスター・ディアマンテ・ヴェルデを運転する姿を目撃された。その後、この車両が2度のF1ワールドチャンピオンであるアロンソの新たな購入車であることが明らかになった。

    SNSでは、アロンソがモナコの港で新しいスーパーカーを受け取る映像が拡散された。車両はパガーニ・ゾンダ 760 ロードスター・ディアマンテ・ヴェルデで、特注仕様のワンオフモデルとされている。

    納車を担当したのはドイツのメカトロニックだった。同社はインスタグラムで、数週間前にモナコで特別な納車を行い、今回届けたのが「素晴らしいパガーニ・ゾンダ・ディアマンテ・ヴェルデ」だったと説明した。

    「モータースポーツ界のレジェンドであるフェルナンド・アロンソの新しいガレージに収まったことを、とても誇りに思う」

    「これはまさに自動車界のロイヤルティだ。フェルナンドがまたひとつユニコーンをガレージに加えたことを祝福したい。ただし、この基準を超えるのはかなり難しくなるだろう」

    注目を集めた“ヘルメット仕様”のベビーシート
    今回の納車で車両本体と並んで注目されたのが、コックピットに装着された特注のチャイルドシートだ。レカロが製作したこのシートは、アロンソのレーシングヘルメットをイメージしたデザインとされる。

    アロンソは日本GPの週末に父親になったことを明かしていた。鈴鹿サーキットへの到着が遅れたあと、DAZNに対して「幸いにもすべてうまくいった。母親も赤ちゃんも無事だった。とても幸せで、本当に特別な瞬間だった」と語っている。

    8桁ドル規模のワンオフ・ハイパーカーに、本人のヘルメットを思わせるベビーシートが組み合わされたことで、単なるスーパーカー購入ではなく、アロンソの新たな人生の節目を象徴する一台として受け止められている。

    フェルナンド・アロンソ アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    760馬力V12を搭載する希少なゾンダ
    パガーニ・ゾンダは1999年から2019年までに、およそ140台が製造されたとされる。その中でもディアマンテ・ヴェルデは特に希少な一台で、カーボチタン製シャシーとメルセデスAMG製7.3リッターV12エンジンを備える。

    エンジンはドライバーの背後に搭載され、最高出力は760馬力。レッドラインは8,000rpmとされる。

    車名の由来となっているのは、独自の外装仕上げだ。露出したカーボンファイバーは、光の当たり方によってグリーンの輝きを帯びる。走行距離はわずか500マイルほどとされ、アロンソはこの車両の2人目のオーナーだと報じられている。


    アロンソのガレージに並ぶ高額コレクション
    アロンソはスーパーカー・コレクターとしても知られている。過去にはフェラーリ・エンツォを所有していたとされ、この車両は2023年6月にオークションで540万ユーロで落札された。

    また、約1,000万ドルの価値があるとされるメルセデス・ベンツ CLK GTRもコレクションに含まれると報じられている。さらに、アストンマーティン・ヴァルキリー、ヴァリアント、DBX Sもガレージに並ぶとされる。

    今回のゾンダ・ディアマンテ・ヴェルデは、そうしたコレクションの中でも特に目を引く一台になる。価格、希少性、仕様、そしてチャイルドシートという個人的な要素まで含め、アロンソの最新購入車は単なる高級車ニュースを超えた話題性を持っている。

    F1界では、シャルル・ルクレールも最近、妻アレクサンドラとともにイタリアのラ・スペツィアで約1,100万ユーロ相当の新しいスーパーヨットを進水させたと報じられている。だが、今回のアロンソのゾンダは、ワンオフ・ハイパーカーという希少性に加え、父親になった直後のタイミングと特注ベビーシートの存在によって、より象徴的な一件となった。

  • アルピーヌF1 2027年にグッチがタイトルスポンサー就任の可能性

    アルピーヌF1 2027年にグッチがタイトルスポンサー就任の可能性

    アルピーヌF1チームが、2027年シーズンから大きく姿を変える可能性が浮上している。複数の海外メディアによると、現在タイトルスポンサーを務めるBWTとの契約が2026年末で終了予定となっており、その後継候補としてイタリア高級ブランド「グッチ(Gucci)」の名前が急浮上している。

    GPblogは、グッチが新たなタイトルスポンサーとなり、チーム名が「グッチ・アルピーヌ・フォーミュラワン・チーム(Gucci Alpine Formula One Team)」へ変更される可能性があると報道。

    一方、フランスのAUTOhebdoも、アルピーヌがグッチと協議を行っていると伝えており、両報道が一致する形となった。

    BWT時代の終焉で“ピンクのアルピーヌ”は消滅か
    現在の正式名称は「BWT Alpine Formula One Team」。2022年から続くBWTとのパートナーシップによって、アルピーヌは鮮烈なピンクカラーをF1グリッドに定着させてきた。

    BWTは水処理システム企業として知られ、過去にはフォース・インディアやレーシングポイントでも象徴的なピンクカラーを展開。アルピーヌでも強烈な視覚的アイデンティティを構築してきた。

    しかし、その5年契約が2026年末で終了予定となっており、アルピーヌは次の大型スポンサー探しを進めているとみられている。

    そこで浮上したのがグッチだった。

    鍵を握るルカ・デ・メオとケリングの関係
    今回の話題で最大の注目点は、グッチを所有する「ケリング・グループ」のCEOに、元ルノーCEOのルカ・デ・メオが就任している点だ。

    ルカ・デ・メオはルノー時代、アルピーヌF1プロジェクトを強力に推進した中心人物のひとりであり、2024年にはフラビオ・ブリアトーレをF1チームへ復帰させた人物としても知られる。

    AUTOhebdoは、デ・メオが「自動車」と「ラグジュアリー」という自身の2つの情熱を結びつける絶好の機会として、この提携を後押ししている可能性があると報じている。

    つまり今回の構想は、単なるスポンサー契約ではなく、“アルピーヌ再ブランディング計画”として動いている可能性がある。

    グッチがF1参入を狙う理由とは
    グッチ側にとっても、F1は極めて魅力的なマーケットになりつつある。

    特にアメリカ市場では『Drive to Survive』以降、F1人気が急拡大。若年層や富裕層へのリーチ力が強まり、ラグジュアリーブランドとの親和性が急速に高まっている。

    GPblogは、グッチがF1を通じて欧州とアメリカ市場でさらなる成長を狙っていると報道。これは近年、LVMHグループがF1全体との大型契約を進めている流れとも重なる。

    実際、F1パドックでは近年「ファッション化」が急速に進行している。

    ルイス・ハミルトンとディオール、フェラーリとリシャール・ミル、メルセデスとアディダス、マクラーレンとニューバランスなど、F1と高級ブランドの距離は急激に縮まっている。

    その中でグッチが本格参入すれば、“最もラグジュアリー色の強いF1チーム”が誕生する可能性もある。

    アルピーヌは否定せず “協議は常に存在する”
    AUTOhebdoとGPblogはいずれもアルピーヌ側へ取材を行っている。

    チームは提携を否定しなかった一方で、正式発表前の段階として慎重なコメントに留めた。

    「アルピーヌ・フォーミュラワン・チームは常に新たなパートナーシップの機会を模索しており、多くのブランドや企業と協議を行っている」

    「ただし、それらの協議は常に機密扱いであり、すべての関係者間で正式合意された場合にのみ公表される」

    このコメントは事実上、“協議そのものは存在する”ことを否定していない。

    “グッチ・アルピーヌ”誕生ならF1勢力図にも影響か
    もしグッチがタイトルスポンサーとして正式参入すれば、アルピーヌは数千万ドル規模の大型資金を得る可能性がある。

    近年のアルピーヌは成績面で苦戦が続いているが、一方でブランド戦略では大きな転換期を迎えている。

    ピエール・ガスリー自身もジバンシィやラコステのアンバサダーを務めており、すでにチームには“ファッションとの接点”が存在する。

    そこへグッチが加われば、アルピーヌは単なるF1チームではなく、“ラグジュアリーブランド化したモータースポーツチーム”へ進化する可能性がある。

    赤と緑のストライプ、GGロゴ、そしてファッションブランド特有の世界観がF1マシンへ投入されれば、視覚的インパクトは極めて大きい。

    そして、それはF1全体が今後どこへ向かうのかを象徴する動きになるかもしれない。

  • トト・ヴォルフ レッドブルF1の急浮上に驚き「大きなサプライズ」

    トト・ヴォルフ レッドブルF1の急浮上に驚き「大きなサプライズ」

    トト・ヴォルフは、F1マイアミGPでマクラーレンが前進することは予想していた一方で、レッドブルの急激な改善は「大きなサプライズ」だったと語った。

    レッドブルはフロリダでRB22に7つのアップデートを投入。マックス・フェルスタッペンはグランプリ予選でメルセデスのキミ・アントネッリとフロントローを分け合い、スプリントと決勝でいずれも5位を獲得した。

    ヴォルフ「レッドブルは大きなサプライズだった」
    「我々はまだこの新しいレギュレーションサイクルの始まりにいる。開発曲線は非常に急なので、マクラーレンが大規模なアップデートパッケージで、半秒ほどでも稼ぐことは予想していた」とヴォルフは『La Gazzetta dello Sport』に語った。

    「言わなければならないのは、レッドブルが大きなサプライズだったということだ。彼らは非常に大きな前進を果たし、トップから1秒以上遅れていたところから、フェルスタッペンとともに先頭で戦う位置まで来た」

    マクラーレンはランド・ノリスがスプリントポールを獲得し、スプリントでは1-2フィニッシュを達成。決勝でもノリスが2位、オスカー・ピアストリが3位に入り、メルセデスが予想していた通りの前進を見せた。

    一方で、レッドブルの改善幅はパドックの予想を上回った。ローラン・メキースも、日本と中国でポールポジションから1秒以上離されていた状況から、マイアミでは一気に差を縮めたことを認めている。

    「日本を終えた時点で我々はポールから1.2秒遅れ、中国では1.0秒遅れだった」とメキースは語った。

    「だから今週末、金曜日にポールからコンマ6秒差、土曜日にはコンマ2秒以内で予選を終えたことは、我々の進歩の大きさを示す大きな指標だ」

    カナダで続く開発競争
    ヴォルフは、勢力図が今後も変動していくと見ている。

    「我々もカナダで開発を持ち込む。ただ、今年を通じて、レースごとにパフォーマンスが変化するのを見るのは普通のことだと思う」

    マイアミGPは、2026年F1レギュレーション下での開発競争が早くも激化していることを示す週末となった。マクラーレンの前進は予想の範囲内だったが、レッドブルの急浮上はメルセデスにとっても警戒すべき変化となった。

  • デビッド・クルサード F1レースエンジニア論「ドライバーの“心理学者”でもある」

    デビッド・クルサード F1レースエンジニア論「ドライバーの“心理学者”でもある」

    マックス・フェルスタッペンの長年のレースエンジニアであるジャンピエロ・ランビアーゼが、2028年からマクラーレンに移籍することが明らかになるなか、元F1ドライバーのデビッド・クルサードが“ドライバーとレースエンジニアの特別な関係”について語った。

    クルサードは、レースエンジニアの役割は単なる技術サポートではなく、ドライバーの精神面を支える“心理学者”としての側面も持っていると説明。フェルスタッペンが「ランビアーゼ以外とは働きたくない」と過去に語っていた背景にも、その深い信頼関係があるとの見方を示した。

    フェルスタッペンとランビアーゼの関係に再注目
    ジャンピエロ・ランビアーゼの離脱発表は、マックス・フェルスタッペンのレッドブル残留問題にも新たな憶測を呼んでいる。

    フェルスタッペンは以前からランビアーゼとの関係を非常に重視しており、「他のレースエンジニアとは仕事をしたくない」とも受け取れる発言をしていた。

    そのため、2028年からランビアーゼがマクラーレンで競技部門ディレクターに就任することは、フェルスタッペンの将来にも影響を与える可能性があるとみられている。

    「レースエンジニアは心理学者でもある」
    デビッド・クルサードはポッドキャスト「Up To Speed」のなかで、F1におけるレースエンジニアの役割について次のように語った。

    「レースエンジニアというのは、単に車両ダイナミクスや空力、エアロモデル、そしてレースカーのセットアップに必要なあらゆる要素を理解しているだけではない。ある意味では心理学者でもある」

    「なぜなら、シーズン中にはドライバーが最高の状態だと感じる週末もあれば、どん底に感じる週末もある。それは人生の自然な流れと同じだ」

    「だからこそ、背中を押すべきタイミングなのか、少し落ち着かせるべきタイミングなのか、その間にある微妙なバランスを理解していなければならない」

    “絶対的な信頼”が必要な関係
    クルサードはさらに、歴代F1でも名コンビと呼ばれたドライバーとエンジニアの関係性を例に挙げながら、その重要性を強調した。

    「長年にわたって記憶に残るドライバーとエンジニアの名コンビは、この関係性を公に示してきたと思う」

    「この関係が重要であることは明白だ。単なる仕事上の関係以上のものなんだ」

    「そこには絶対的な信頼が必要になる。ドライバーは、自分のレースエンジニアが自分の利益のためにできる限りのことをしてくれていると100%信じなければならない」

    フェルスタッペンとランビアーゼの強固な関係は、近年のレッドブル成功の象徴のひとつだった。そのコンビ解消後、フェルスタッペンが新たなエンジニアとどのような関係を築くのかにも注目が集まりそうだ。

  • F1王者マックス・フェルスタッペン ニュル24時間初挑戦「目標は優勝だけ」

    F1王者マックス・フェルスタッペン ニュル24時間初挑戦「目標は優勝だけ」

    マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、今週末に初参戦するニュルブルクリンク24時間レースに向けて「勝利」を明確な目標として掲げた。

    4度のF1ワールドチャンピオンであるフェルスタッペンは、“地獄のグリーンヘル”として知られるニュルブルクリンクで行われる伝統の耐久レースに、GT3クラスのメルセデスAMG GT3で参戦。ダニエル・ジュンカデラ、ジュール・グーノン、ルーカス・アウアーとともに「Verstappen Racing」名義で総合優勝を狙う。

    フェルスタッペン「成功とは勝つこと」
    フェルスタッペンはレースウィークを前に、初挑戦ながら優勝以外は考えていないと語った。

    「成功とは勝つことだ。それはとてもシンプルなことだと思う。だから僕たちはここにいる。もちろん簡単ではないと分かっているけど、それが目標だ」

    「同時に、この経験そのものも楽しみにしている。チームメイトと1台のクルマを共有して、週末を通して一緒に作業しながら、自分たちに何ができるのかを見てみたい」

    さらにフェルスタッペンは、ニュルブルクリンクというコースそのものが最大の魅力だったと明かした。

    「世界最高のサーキットのひとつだと思うし、ある意味では世界で最もクレイジーなコースだ。だからこそ参戦したいし、勝ちたいと思う特別なレースなんだ」

    “シム育ち”のニュル攻略
    フェルスタッペンは以前からシミュレーターでニュルブルクリンクを走り込んでおり、実車デビュー前から膨大な周回数を重ねていた。

    「僕にとってはシミュレーターがすべての始まりだった。そこでコースを学んだんだ」

    「何千周も走ったし、シムの世界ではここで複数の24時間レースにも出ている」

    「だから初めて実際に走った時も、コースを覚えることやラインを理解することは問題じゃなかった」

    「重要だったのは、新しい縁石やグリップレベルを理解することだった。毎年どこかしら舗装が変わるし、実車特有のGやコンプレッションにも慣れないといけない」

    「でも、シムレースがすぐにペースへ乗る助けになったのは間違いない」

    最大の敵は“ニュルの日常”
    フェルスタッペンは、ニュル24時間で最大の難しさは予測不能な状況そのものだと語る。

    「何が一番難しいかって? 本当に何でもあり得ると思う。トラフィックへの対応もそうだし、クルマに何が起こるかも分からない」

    「天候もそうだ。雨になるかどうかで難易度は大きく変わる。完全ドライなら、リスクを取り過ぎずにできるだけ速く走ることに集中できる。でも週末にどうなるかは分からない」

    「だからこそ24時間レース前に準備レースを走るんだ。トラフィック対応やフラッグ運用、ピットストップ、ドライバー交代、シート交換――そういう部分を実戦で学ぶことができる。短いレースには大きな意味がある」

    “F1王者”から“耐久レーサー”へ
    今回の参戦は、フェルスタッペンにとって単なる話題作りではない。近年はGT3テストやシミュレーター活動を積極的に行っており、将来的な耐久レース参戦への関心は以前からたびたび語ってきた。

    しかも今回は、単なるゲスト参戦ではなく、自身の「Verstappen Racing」名義での本格参戦となる。メルセデスAMG GT3を選択した点も含め、F1とは異なる新たなキャリア構築を見据えた動きとしてパドック内でも注目を集めている。

    ニュルブルクリンク24時間は、GT3世界でも最難関レースのひとつとして知られる。天候急変、多数の周回遅れ車両、夜間走行、そして約25kmに及ぶ超高速コース――フェルスタッペンは、そのすべてを初挑戦で攻略しようとしている。

  • アラン・マクニッシュ アウディF1加入は“即決”「ノーブレイナーだった」

    アラン・マクニッシュ アウディF1加入は“即決”「ノーブレイナーだった」

    アラン・マクニッシュは、アウディの2026年F1参戦プロジェクトの舞台裏で、チーム再編の中心人物として新たな役割を担うことになった。かつてトヨタF1で戦い、その後アウディの耐久レース黄金期を支えた男は、いま“アウディF1の現場責任者”としてパドックに戻ってきた。

    ジョナサン・ウィートリー離脱後の体制変更に伴い、アウディはマッティア・ビノットを頂点とする新マネジメント構造へ移行。

    マクニッシュはレーシングディレクターとして、サーキット現場のオペレーションを統括する役割を担う。自社製パワーユニットによる初年度を迎えるアウディにとって、その意味は極めて大きい。

    “ノーブレイナー”だったアウディF1加入
    アラン・マクニッシュは、アウディF1加入について「断る理由がなかった」と語った。

    「2013年に現役を引退したときにも同じ質問をされた。当時の僕は『チームマネジメントには絶対に関わらない』と言っていたんだ。なぜなら、自分みたいなドライバーを相手にしなければならないからだ。僕自身、自分がどれだけ扱いにくいか知っていたからね」

    「でも現実には、人も人生も変わる。“絶対にない”なんて言わないことだ」

    「僕はこのプロジェクトを初日から知っている。本当に最初の段階から、さまざまな役割で関わってきた。だからメルボルンで初めてあのマシンがレースをする姿を見たときは、本当に特別な瞬間だった」

    「そして電話を受けて話をしたとき、僕にとっては“ノーブレイナー”だった。100%やると決めた。だって初日から関わってきたプロジェクトなんだから、なぜ断る必要がある?」

    アウディF1

    マッティア・ビノットとの役割分担
    マクニッシュは、マッティア・ビノットとの役割分担についても明確に説明した。

    「マッティアはチーム代表でありCEOだ。そして僕はレーシングディレクターになる」

    「つまり彼は、パワーユニット部門とヒンウィルのチーム全体を統括している。彼のパワーユニット経験とチーム代表としての理解を考えれば、それは当然だ」

    「一方で僕は、ここ――つまり現場でのレースオペレーション全体を担当している。同時に、年初から始めたドライバー育成プログラムも引き続き見ることになる」

    「さらに“レジェンズ”というプロジェクトもある。これは将来的な取り組みになるがね」

    「現時点で彼は、僕の仕事を直接行うというよりも、サポート役としてそこにいてくれる。しかも素晴らしいサポートだ」

    アウディF1は“実戦組織”への移行段階
    今回の発言で見えてくるのは、アウディF1が単なる“新規参戦チーム”ではなく、すでに実戦組織への移行段階に入っているという点だ。

    ビノットがヒンウィル本部とパワーユニット開発を統括し、マクニッシュがサーキット運営を指揮する。この分業体制は、メルセデスやフェラーリF1のような大規模ワークス型に近い構造でもある。

    さらにマクニッシュは、若手育成まで担当していることを明かしており、アウディが“長期プロジェクト”としてF1に取り組んでいることも浮き彫りになった。

    2026年のF1は、新レギュレーションと新パワーユニット時代の幕開けになる。その中で、自社PUを投入するアウディにとって、現場経験とメーカー文化の両方を理解するマクニッシュの存在は極めて重要になりそうだ。

  • マクラーレンF1も“マカレナ・ウイング”投入か ザク・ブラウンが示唆

    マクラーレンF1も“マカレナ・ウイング”投入か ザク・ブラウンが示唆

    マクラーレンF1が、F1パドックで大きな話題となっている“マカレナ・ウイング”の開発競争に加わる可能性が浮上した。チームCEOのザク・ブラウンが、回転式リアウイングについて「有益になり得る」と認めたことで、マクラーレンが独自仕様を準備しているとの見方が強まっている。

    フェラーリが今季序盤に試験導入したこのコンセプトは、マイアミGPでレッドブルF1が独自解釈版を投入したことで、一気に注目を集めた。

    RB22には計7つのアップデートが投入され、マックス・フェルスタッペンは予選フロントローを獲得。レッドブルのパフォーマンス改善の象徴として、“マカレナ・ウイング”は一躍トレンド技術となっている。

    ザク・ブラウン「有益になり得る」
    フェラーリがプレシーズンテストで試した回転式リアウイングは、マイアミGPでより完成度を高めた仕様として登場した。

    そこへレッドブルF1も独自仕様を持ち込み、RB22のパフォーマンスは大きく改善。フェルスタッペンは予選でフロントローを獲得し、スプリントと決勝の両方で5位に入った。

    一方、マクラーレンも今季最高レベルの競争力を示し、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリがダブル表彰台を獲得した。

    そのなかでザク・ブラウンは、各チームがこの技術を注視していることを認めた。

    「もちろん見ている。想像できると思うが、すべてのチームがお互いのやっていることを見ている」

    「非常に賢いアイデアだし、我々としても有益になり得ると考えている。だから他チームが使っているのを見ても驚きはない」

    このコメントによって、マクラーレンの技術陣がすでにMCL40への導入を本格検討しているとの憶測が広がっている。

    “マカレナ”リアウイング

    “空力軍拡競争”が再び激化
    回転式リアウイングを巡る開発競争は、2026年F1シーズンの勢力図をさらに接近させる要因になりつつある。

    マイアミGPでは、マクラーレンとレッドブルが揃ってパフォーマンスを改善。メルセデスとフェラーリを含めたトップ4チームの差は、開幕当初よりも明らかに縮まり始めている。

    ブラウンも、グリッド全体の接近を実感している。

    「彼ら(レッドブル)は週末を通して速かった。素晴らしい開発をマシンに投入してきた」

    「フェラーリ、そしてメルセデスもいる。トップ4が形成されている状況だ」

    「オーストラリアと比べてラップタイムを見れば、グリッド全体がどんどん接近しているのが分かる」

    「そう遠くないうちに、以前のような非常に接戦のグリッドに戻ると思う」

    もしマクラーレンF1が今後、“マカレナ・ウイング”を投入すれば、F1の空力開発競争はさらに激化することになりそうだ。