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  • ルイス・ハミルトン 「シューマッハ時代のようにコックピットを赤く塗ってほしい」

    ルイス・ハミルトン 「シューマッハ時代のようにコックピットを赤く塗ってほしい」

    ルイス・ハミルトンはF1バルセロナ・カタルーニャGPでフェラーリ移籍後初勝利を挙げ、幼少期から憧れていたフェラーリドライバーとしての夢を実現した。

    その勝利は、1996年にフェラーリで同地初優勝を飾ったミハエル・シューマッハからちょうど30年後という節目でもあり、ハミルトンはレース後にシューマッハーへの敬意とともに、自身のマシンにも“ある変更”を望んでいることを明かした。

    30年前のシューマッハと自分を重ねる
    ハミルトンはレース後の記者会見で、30年前にシューマッハがバルセロナでフェラーリ初勝利を挙げたことを改めて知らされたという。

    当時12歳だったハミルトンは、自宅のソファでレースを観戦しながらフェラーリに憧れていたと振り返った。

    「これは僕たちの物語の第一歩だと思う。そして今、30年前にマイケルが勝ったことを思い出させてもらった」

    「僕はたぶん家のソファに座ってそのレースを見ていた。膝の上に皿を置いて、サンドイッチかチキンヌードルスープでも食べながらね」

    「日曜日なら、レースをしていなければ12歳の僕はテレビの前にいた。そしてあの赤いマシンを見ながら、『あの赤いコックピットに座るのはどんな気分なんだろう』と思っていたんだ」

    ミハエル・シューマッハ(スクーデリア・フェラーリ)

    シューマッハ仕様の“赤いコックピット”を希望
    現在のフェラーリSF-26のコックピット内部は白色だが、ハミルトンは以前からその仕様に満足していなかったことも明かした。

    シューマッハ時代のフェラーリのように、コックピット内部も赤く塗装されることを望んでいるという。

    「僕のコックピットは白なんだ。正直あまり気に入っていない」

    「マイケルのように赤くしたかったんだ。いつかまた赤くしてもらうつもりだよ」

    ハミルトンは2025年に初めてフェラーリをドライブした際の感動を振り返りつつ、今回ついに赤いレーシングスーツ姿で優勝を飾れたことに特別な意味を感じていると語った。

    「喜びで心臓が破裂しそうだった」
    優勝後の表彰式では、フェラーリのメカニックたちと国歌斉唱を分かち合った瞬間が強く印象に残ったという。

    「昨年その赤いマシンに乗る体験はできた。でも赤いスーツを着て、あの素晴らしいクルーの前で優勝者として立つことはまた別物だった」

    「今日は国歌のタイミングが少しずれていた気もしたけど、それでも本当に素晴らしかった」

    「彼らの目に浮かぶ喜びを見て、その感情を一緒に共有できたことが特別だった」

    「みんなを抱きしめたあと、危うく気を失いそうになったよ。喜びで心臓が破裂しそうだったんだ」

    今回の勝利により、ハミルトンはフェラーリでのキャリアにおいて新たな一歩を踏み出した。幼少期にテレビ越しで見ていたシューマッハの姿を追いかけ続けた末に実現した初勝利は、7度の世界王者にとっても特別な意味を持つものとなった。

  • ホンダF1 新PU開発でアンディ・コーウェルを重用「複雑さを理解している」

    ホンダF1 新PU開発でアンディ・コーウェルを重用「複雑さを理解している」

    アストンマーティンと2026年からのワークス体制を見据えるホンダが、新型パワーユニット(PU)の開発においてアンディ・コーウェルの経験と知見を高く評価している。

    かつてメルセデスのF1エンジン部門を率い、現在はアストンマーティンとホンダの橋渡し役を担うコーウェルについて、ホンダF1プロジェクト責任者の角田哲史氏は「PUの複雑さと難しさを完全に理解している」と語った。

    ホンダとアストンマーティンを結ぶ重要な存在
    2026年からアストンマーティンへパワーユニットを供給するホンダは、新レギュレーション対応PUの開発を進めている。

    その過程で重要な役割を果たしているのがアンディ・コーウェルだ。コーウェルはアストンマーティンのCEO兼チーム代表を退いた後、現在はアストンマーティンとホンダの連携を支援する立場に回っている。

    一部では、両社のコミュニケーション不足によってホンダの開発上の課題をアストンマーティンが十分に把握できなかったとの指摘もあった。しかし現在は、コーウェルが両者の橋渡し役として開発をサポートしている。

    角田哲史氏はその貢献について次のように説明した。

    「アンディ・コーウェルはF1界でも屈指のエンジニアであり、このパワーユニットの複雑さや難しさを深く理解しています」

    「彼はシルバーストンのAMRテクノロジーキャンパスで活動するだけでなく、HRC Sakuraの施設にも頻繁に足を運んでいます」

    「彼の役割によって両拠点の地理的な距離が縮まり、シャシー開発とパワーユニット開発をあたかもひとつのチームで進めているかのような体制を実現しています」

    ホンダは新型PU投入時期を明言せず
    ホンダが開発中の改良版パワーユニットは、アストンマーティンの巻き返しに向けた重要な要素とみられている。

    チームは大型アップデート版「AMR26B」の投入も計画しており、新PUとの相乗効果によって中団グループでの戦いを有利に進めたい考えだ。

    ただし、その投入時期についてホンダは慎重な姿勢を崩していない。

    角田哲史氏は次のように述べた。

    「アップデートの正確な時期については現在も検討を続けています」

    「私たちは目標とする性能水準に近づくため、引き続き集中的に開発へ取り組んでいます」

    過去の成功と同様に開発を積み重ねる
    ホンダは2026年シーズン序盤から性能不足や信頼性面で厳しい評価を受けているが、角田哲史氏はF1における成功は長期的な開発の積み重ねによって実現するものだと強調した。

    「F1の開発では常に大きな課題を乗り越える必要があります。そして過去の成功も数多くの開発段階を積み重ねた結果でした」

    さらに角田哲史氏は、かつての成功期と現在を単純比較することは難しいとしながらも、ホンダの開発姿勢は変わっていないと語った。

    「変化の激しいF1の世界では異なる時代を直接比較することは非常に困難です」

    「ただひとつ言えるのは、当時も今も、困難な時期を含めて常に全力で開発に取り組んできたということです」

    ホンダはアストンマーティンとのワークス体制初年度となる2026年後半戦に向けて開発を継続しており、今後投入される改良PUとAMR26Bがチーム浮上の鍵を握ることになりそうだ。

    Source: Soymotor.com

  • メルセデスF1 信頼性問題に危機感 ヴォルフ「これではタイトルを争えない」

    メルセデスF1 信頼性問題に危機感 ヴォルフ「これではタイトルを争えない」

    ルイス・ハミルトンのフェラーリ移籍後初勝利の陰で、メルセデスF1は再び信頼性問題に直面した。

    キミ・アントネッリは終盤に2番手を走行していたものの、マシントラブルによって今季初リタイアを喫した。チーム代表のトト・ヴォルフは、タイトル争いを続けるうえで現在の状況は到底受け入れられないと厳しく批判している。

    ヴォルフ代表「信頼性は十分ではない」
    メルセデスは近戦で重要なポイントを相次いで失っている。カナダGPではジョージ・ラッセルが首位走行中にリタイア。モナコGPではランド・ノリスもパワーユニット関連の問題で戦列を離れた。

    そしてバルセロナ・カタルーニャGPでは、アントネッリが残り5周でラッセルを抜いて2番手へ浮上した直後にマシントラブルが発生。表彰台が目前だっただけに、チームにとって大きな痛手となった。

    ヴォルフはSky Sports F1に対し、現状への強い不満を口にした。

    「これではチャンピオンシップを争うことはできない。2レースに1回のペースでマシンが大量ポイントを失っているような状況だからだ」

    「ある時は片方のマシン、次はもう片方のマシンだ。1位になるためには、まず完走しなければならない。それができていないのだから十分ではない」

    チーム内バトルが勝利を逃した可能性も
    アントネッリのリタイア前、メルセデス勢はともにルイス・ハミルトンを追う展開となっていた。しかしレース中盤、アントネッリがラッセルにプレッシャーをかけ続けたことでタイムを失った可能性があるとヴォルフは指摘する。

    ハミルトンは3ストップ戦略を選択し、終盤のバーチャル・セーフティカー(VSC)を利用して最後のピットストップを実施。その結果、トップの座を維持して勝利を手にした。

    ヴォルフはチーム内でのレース運びについて再検討する必要があると認めた。

    「チームとしてフェアにレースをさせようとしたが、その結果として勝利を失った可能性がある。優勝を争っている状況で、どうチーム内バトルを管理するべきかドライバーたちと話し合う必要がある」

    「ジョージがピットストップを行う前、2人はかなり激しく争っていた。その間にルイスに4秒から6秒ほど失ったと思う。そしてVSCによって状況が一変した」

    「ジョージとキミが激しく争えば、そのぶんラップタイムを失うことになる。今後に向けて話し合わなければならない」

    タイトル争いへ向けた課題が浮上
    メルセデスは2026年シーズン序盤を支配し、アントネッリがランキング首位を維持している。しかし近戦では信頼性問題が頻発しており、コンストラクターズ選手権でも大きな懸念材料となっている。

    さらに今回のレースでは、ドライバー同士の自由なバトルが戦略面で不利益を生んだ可能性も浮上した。ヴォルフの発言は、今後メルセデスがチームオーダーやレース運営方針を見直す可能性を示唆しており、タイトル争いが本格化する後半戦に向けた重要な議論となりそうだ。

  • メルセデスF1も脱帽 ルイス・ハミルトンは「VSCなしでも勝っていた」

    メルセデスF1も脱帽 ルイス・ハミルトンは「VSCなしでも勝っていた」

    フェラーリでの初勝利を飾ったルイス・ハミルトンについて、メルセデスF1のジョージ・ラッセルとチーム代表のトト・ヴォルフは、レース終盤のVSC(バーチャル・セーフティカー)がなくても勝利していたとの見方を示した。

    バルセロナ・カタルーニャGPでは、ハミルトンが3ストップ戦略を採用し、2ストップのメルセデス勢を追い上げる展開となったが、フェルナンド・アロンソのリタイアによるVSCが最後のピットストップを後押しした。

    しかし、ライバル陣営であるメルセデスも、ハミルトンのペースはVSCの有無を超えて際立っていたと評価している。

    ラッセル「ハミルトンはどうなっても前に出ていた」
    バルセロナ・カタルーニャGPでは、ハミルトンがソフト→ハード→ミディアム→ハードの3ストップ戦略を選択。中盤スティントではジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリを1周あたり約2秒上回るペースで追い上げた。

    40周目にアロンソがバッテリートラブルでストップするとVSCが導入され、ハミルトンは41周目に最後のピットストップを消化。それでもラッセルとアントネッリの前でコースへ復帰し、そのまま独走態勢を築いた。

    レース後、ラッセルはVSCが有利に働いたことを認めつつも、勝者は変わらなかったとの見解を示した。

    「正直なところ、まだ詳しく分析しなければ分からない」

    「でもルイスは、結局のところ必ず前へ出てきたと思う。確かにVSCで僕たちを飛び越えたけれど、キミのリタイアによって僕も恩恵を受けた」

    「キミにとってもチームにとっても残念だった。HPP(メルセデス・ハイパフォーマンス・パワートレインズ)では最近いくつかトラブルが続いているので、それは大きな懸念事項だ」

    さらにラッセルは、VSCによる影響は限定的だったと説明した。

    「多少は影響したと思う。でも正直なところ、ルイスはVSCがなくても前に出ていたはずだ」

    「彼は復帰した時点で2秒ほどリードしていた。僕たちはおそらく1秒ほど失ったと思うけれど、彼は本当に素晴らしいペースだった」

    「最初のスティントでも、どこかでキミがルイスを抜くだろうと思ってテレビモニターを見ていた。でもルイスは完全にコントロールしていた」

    ヴォルフ代表も脱帽「抑え続けるのは難しかった」
    メルセデスF1代表のトト・ヴォルフも、VSCがなかった場合の仮定に大きな意味はないと語る。

    ハミルトンは最後のスティントでも最速クラスのペースを維持しており、たとえメルセデス勢が前でコースへ戻っていたとしても、防ぎ切るのは難しかったという。

    「断言はできないが、ルイスはその後も最速だった」

    「たとえ僕たちが彼の前でコースへ復帰していたとしても、後ろに抑え続けるのは非常に難しかっただろう」

    かつてハミルトンと長年タイトルを争ったヴォルフだけに、その評価には重みがある。

    フェラーリも勝利を確信していた
    フェラーリF1代表のフレデリック・バスールもまた、VSCがなくても結果は同じだったとの考えを示した。

    ハミルトンはレース終盤に新品同然のタイヤセットを残しており、仮にVSCがなかったとしても十分に勝負できる状況だったという。

    「我々は勝っていたと思う。差はもう少し小さかったかもしれないがね」

    「この状況でフレッシュタイヤを持っていたのは大きな強みだった」

    「確かに我々に有利な展開だったが、『もしこうだったら』という計算はしたくない。あの時点ですでに非常に良い状況にいたと思う」

    結果としてVSCはハミルトンの勝利をより確実なものにしたが、ライバルたちの見立てでは、その有無にかかわらずフェラーリのエースがバルセロナ・カタルーニャGPを制していた可能性は高かったようだ。

  • ランド・ノリス フェラーリF1を警戒「ADUOでエンジン改善なら誰も勝てない」

    ランド・ノリス フェラーリF1を警戒「ADUOでエンジン改善なら誰も勝てない」

    ルイス・ハミルトンがフェラーリ移籍後初優勝を飾ったバルセロナ・カタルーニャGPを終え、ランド・ノリスはフェラーリのパフォーマンスに強い警戒感を示した。

    ノリスは、現在のフェラーリがコーナリング性能でグリッドの基準になっていると認め、パワーユニット面で改善が進めば、ライバルを圧倒する存在になると語った。

    ノリス「フェラーリはコーナリングで最強」
    ハミルトンはスペインGPでメルセデス勢を相手に主導権を握り、フェラーリでの初勝利、通算106勝目を挙げた。表彰台はハミルトン、ジョージ・ラッセル、ノリスによる英国人トップ3となった。

    ノリスはキミ・アントネッリのリタイアにより3位表彰台を獲得したが、週末を通じてマクラーレンはフェラーリとメルセデスに対して苦戦していた。

    レース後、ノリスはSky Sportsに対し、フェラーリのシャシー性能を高く評価した。

    「今のところ、フェラーリにもっと良いエンジンがないのは僕たちにとって幸運です。もしもっと良いエンジンがあれば、彼らが支配するでしょう」

    「現時点で、コーナリング性能では彼らがクラス最高です。僕たちは彼らにまったく近づけていません。それが現実です。僕たちは必要な場所からはかなり遠いところにいます」

    「もし彼らがエンジン面で改善してきたら、全員を置き去りにするでしょう。僕たちは本当に頭を下げて、どんな改善ができるかを見つけなければなりません」

    ADUOでフェラーリに開発余地か
    報じられているADUOの評価表では、フェラーリのパワーユニットは基準とされるRBPTから約4%遅れているとみられている。

    その一方で、フェラーリは規則上、今年と来年にかけてエンジン開発を継続できる見通しとされる。対照的に、ミルトンキーンズを拠点とするレッドブル系パワーユニット側には同様の介入機会がないとみられている。

    ノリスの発言は、フェラーリがすでに車体面で強力な武器を持っていることを示すものだ。そこにパワーユニットの改善が加われば、勢力図がさらに大きく動く可能性がある。

    ヴォルフもハミルトンの勢いを警戒
    メルセデス代表のトト・ヴォルフも、GPBlogに対してハミルトンの勝利を称賛した。昨季から難しい時間を過ごしてきたハミルトンが報われたことを喜び、フェラーリ代表フレデリック・バスールにとっても大きな勝利だったと語った。

    同時に、ヴォルフはハミルトンをタイトル争いの相手にしたくないと認めた。

    「彼とタイトルを争うのはできれば避けたい。彼が何をできるかを知っているからです。血の匂いを嗅ぎつけたら、彼は行きます。ルイス・ハミルトン列車が走り出すと、止めるのは非常に難しいという場面を何年も見てきました」

    ヴォルフは、41ポイント差はまだ逆転可能な範囲だとし、信頼性、車体とパワーユニットの開発、ミスの回避、そして戦略遂行の精度が今後のタイトル争いを左右すると指摘した。

    フェラーリはバルセロナでハミルトンの勝利によって存在感を一気に高めた。ノリスの警戒は、単なるライバルへの称賛ではなく、今後の開発競争における現実的な警告でもある。

  • 角田裕毅がレッドブルF1のTPCで実車復帰へ メキース「数日後に実現する」

    角田裕毅がレッドブルF1のTPCで実車復帰へ メキース「数日後に実現する」

    角田裕毅が、レッドブルのTPC(旧型車テスト)プログラムでF1マシンに復帰することが明らかになった。

    2026年にフルタイムのF1シートを失い、現在はレッドブルのリザーブドライバーを務める角田裕毅にとって、実車走行は役割を維持するうえで重要な機会となる。舞台はバルセロナ・カタルーニャGP後のカタルーニャ・サーキットで、使用されるのは前年型のホンダ製パワーユニット搭載車となる。

    レッドブルが角田裕毅に実車走行の機会を用意
    角田裕毅は昨年のレッドブルでの厳しいシーズンを経て、2026年はアイザック・ハジャーにシートを譲る形となった。その後はレッドブルのリザーブドライバーとして活動しているが、今週バルセロナで実施されるTPCプログラムに参加し、再びF1マシンをドライブする。

    角田裕毅は日本GPの時点で「現時点ではTPCやタイヤテストの予定はありません。自分でF2やF3をプライベートで走らせることも考えています」と語っており、当初はレッドブルでの実車走行は予定されていなかった。

    しかしレッドブルは方針を転換し、角田裕毅に旧型車でのテスト機会を与えることを決めた。

    メキース代表「F1マシンに乗ることに勝るものはない」
    レッドブル代表のローラン・メキースは、角田裕毅の走行について次のように説明した。

    「ユウキに再びマシンへ乗る機会を与えられることをうれしく思う。彼は我々のために素晴らしい仕事をしてくれている」

    「彼は今もレッドブル・ファミリーの一員であり、今回の最初の機会を活用して、再びマシンに乗せることにした。数日後に実現する」

    「目的は、リザーブドライバーとしてF1マシンを運転する感覚を保ち、鋭さを維持することにある。シミュレーターでも多くの作業をこなし、フィジカルコンディションを保つためにも努力している。ただ、実際にF1カーを運転することに勝るものはない。彼が鋭さを維持するうえで、これが最良の機会になる」

    今回のテストは、角田裕毅がレースシート復帰を直ちに意味するものではない。それでも、レッドブルがリザーブドライバーとしての準備状態を重視し、実車走行の機会を用意したことは、角田裕毅にとって大きな前進となる。

    Source: GPFANS

  • ハミルトンのフェラーリF1初勝利を支えた3ストップ戦略 ピレリが勝因分析

    ハミルトンのフェラーリF1初勝利を支えた3ストップ戦略 ピレリが勝因分析

    2026年F1バルセロナ・カタルーニャGPでは、タイヤ戦略が勝敗を大きく左右した。

    53℃に達した路面温度と高いデグラデーションのなか、各チームは2ストップから4ストップまで異なるアプローチを採用。そのなかでフェラーリはルイス・ハミルトンに3ストップ戦略を選択し、見事に今季初勝利、そしてフェラーリ移籍後初優勝を手にした。

    ピレリのモータースポーツディレクターであるダリオ・マラフスキは、今回のレースを今季屈指の戦略戦と評価。タイヤマネジメントとピットタイミングが、ドライバーのパフォーマンスだけでなくチームの判断力をも試す「チェスゲーム」だったと振り返った。

    ハミルトンの3ストップ戦略が勝負を決定づける
    ハミルトンはソフトタイヤでスタートすると、11周目にハードへ交換。さらに27周目にミディアムへ履き替え、41周目のVSC(バーチャル・セーフティカー)中に再びハードへ交換してチェッカーまで走り切った。

    一方、ジョージ・ラッセルとランド・ノリスはミディアムとハードのみを使用する2ストップ戦略を採用。理論上は十分に競争力のある作戦だったが、フェラーリは早めのピットインによるアンダーカットを積極的に仕掛け、ライバル陣を戦略的に追い込んでいった。

    マラフスキは、フェラーリが推奨ピットウインドウより大幅に早く最初のストップを行ったことで戦局を動かしたと説明。「ライバルに同じ戦略への対応を強いることに成功した」と評価した。

    バルセロナ・カタルーニャGP タイヤ

    フェラーリはハミルトンとルクレールで戦略を分けた
    フェラーリは2台に異なる戦略を与えた。10番グリッドからスタートしたシャルル・ルクレールには2ストップを選択する一方で、ハミルトンには3ストップを託した。

    結果として、この判断が大きな差を生んだ。ルクレールはレース終盤まで表彰台争いに加わったものの、リタイアするまでチームメイトのペースに匹敵することはできなかった。マラフスキは、ミディアムタイヤの競争力が際立っていたことを指摘しながらも、ハミルトンの戦略とタイヤマネジメントが優勝の決め手だったと分析している。

    また、VSC中のピットストップによるタイムロス削減も勝利を後押しした重要な要素だった。

    タイヤ F1 バルセロナ・カタルーニャGP

    3種類のタイヤすべてがレースの鍵を握る
    今回のレースでは、ソフト、ミディアム、ハードの3種類すべてが幅広く使用された。週末に選択されたコンパウンドは2025年より柔らかい組み合わせとなっており、高温コンディションも相まってタイヤ性能の低下が顕著に表れた。

    特にミディアムタイヤはグリップと耐久性のバランスに優れ、決勝で最も競争力の高いコンパウンドだったとピレリは評価している。一方でソフトタイヤもスタートや終盤のスティントで活用され、戦略の幅を広げる役割を果たした。

    マラフスキは「2ストップ戦略も非常に有効だったが、日曜日に3ストップを選択したチームの判断力こそが勝負を決めた」と総括。フェラーリが見せた柔軟な戦略判断と実行力が、ハミルトンのフェラーリ初勝利という歴史的な結果につながったと強調した。

    タイトル争いにも大きな影響
    この勝利によってハミルトンは選手権首位のアンドレア・キミ・アントネッリとの差を縮めた。レース終盤にリタイアしたアントネッリは156ポイントでランキング首位を維持しているものの、ハミルトンは115ポイントまで積み上げ、その差は41ポイントとなった。

    ランキング3位には106ポイントのラッセルが続いており、タイトル争いは中盤戦に向けてさらに激しさを増している。タイヤ戦略が勝敗を左右したバルセロナ・カタルーニャGPは、今後の選手権を占う上でも重要な一戦となった。

  • グッチがアロンソ獲得を熱望? アストンマーティンF1が報道否定

    グッチがアロンソ獲得を熱望? アストンマーティンF1が報道否定

    フェルナンド・アロンソが2027年にアルピーヌへ復帰するとの報道がパドックを賑わせている。フラビオ・ブリアトーレと、2027年からアルピーヌのタイトルパートナーとなるグッチが獲得を後押ししているとの見方も伝えられた。

    しかし、スペイン紙『MARCA』によると、アストンマーティンはこうした報道を「噂と憶測」と位置付けて否定。アロンソ自身も今夏に将来を決断するとしており、現時点ではアストンマーティン残留を含め、あらゆる選択肢が残されている。

    アロンソに浮上したアルピーヌ復帰説
    今回の報道の発端となったのは、イタリアのMotorsport ItaliaやPlanetF1などが報じた「フェルナンド・アロンソのアルピーヌ復帰説」だった。

    報道によると、アルピーヌの実力者でありアロンソのマネージャーも務めるフラビオ・ブリアトーレが、2027年からチームのタイトルパートナーとなるグッチとともに、アロンソの獲得を強く望んでいるという。

    アロンソは2003年に当時のルノーで初優勝を挙げ、2005年と2006年にはワールドチャンピオンを獲得。2021年から2022年にもアルピーヌで戦っており、実現すれば4度目のエンストン復帰となる。

    また、2027年からアルピーヌはメルセデス製パワーユニットを搭載する予定で、近年苦戦してきたパワーユニット面の不安も解消される見込みだ。モナコGPではピエール・ガスリーが3位表彰台を獲得するなど、チームの競争力向上も評価されている。

    アストンマーティンは「噂と憶測」と否定
    一方で、MARCAはアストンマーティン関係者の見解として、この移籍説を「噂と憶測」と伝えている。

    同紙によると、アストンマーティンとアロンソの関係は極めて良好であり、スペイン人ドライバーは現在のプロジェクトに強くコミットしているという。

    さらに、アロンソは将来的にチームアンバサダーを務める可能性も取り沙汰されており、単なるドライバー以上の存在として評価されていると報じられている。

    そのため、現段階ではアルピーヌ移籍に向けた具体的な動きが存在するとの見方を、アストンマーティンは支持していないようだ。

    「夏に決める」と語るアロンソ
    アロンソ自身はバルセロナ・カタルーニャGPの週末を通じて、自身の将来について明確な答えを避けている。

    「夏に決める」

    これはアロンソが繰り返しているメッセージであり、F1続行か引退か、あるいは他チームへの移籍かについては、まだ最終決断を下していない。

    先にはホンダとの本格的なワークス体制が始まるアストンマーティンでの挑戦も控えている。アロンソは以前から、競争力を失ったと感じた時点で引退すると語っており、今後の判断は各チームの2027年プロジェクトの見通しにも左右されそうだ。

    移籍話より注目される2027年の選択
    アルピーヌ復帰説は話題性のあるストーリーではあるものの、現時点で確定的な情報は存在しない。

    むしろ注目されるのは、アロンソが2027年のレギュレーション変更を見据え、どのプロジェクトが最も競争力を持つと判断するかだ。

    アストンマーティンはホンダとのワークス体制に加え、エイドリアン・ニューウェイが設計を主導する新世代マシンの投入を予定している。一方のアルピーヌもメルセデス製パワーユニットとグッチによる大型支援を背景に、新たな時代への準備を進めている。

    アロンソの決断が明らかになるのは、本人の言葉どおり今夏になりそうだ。

  • メルセデスF1 ついにチームオーダー導入示唆 ヴォルフ「興味深い議論になる」

    メルセデスF1 ついにチームオーダー導入示唆 ヴォルフ「興味深い議論になる」

    メルセデスF1が長年貫いてきた「自由競争」の方針に変化の兆しが見えてきた。チーム代表のトト・ヴォルフは、バルセロナ・カタルーニャGPでジョージ・ラッセルとキミ・アントネッリを戦わせた判断を振り返り、今後はチームオーダーの導入も視野に入れる考えを示した。

    レースではアントネッリの方が速いペースを持ちながらもメルセデスは介入せず、その間にルイス・ハミルトン(フェラーリ)が逆転勝利を達成。

    ヴォルフは「興味深い議論になる」と語り、勝利を争う場面でのドライバー運用について再検討する可能性を認めた。

    ヴォルフ「結果には満足していない」
    メルセデスはバルセロナ・カタルーニャGPでジョージ・ラッセルが2位表彰台を獲得したものの、キミ・アントネッリは終盤にバッテリートラブルでリタイア。ルイス・ハミルトンに今季初勝利を許す結果となった。

    レース後、ヴォルフはまず信頼性問題への不満を口にした。

    「満足できる内容ではない。モントリオールでコンストラクターズ選手権の25ポイントを失い、今日もまた25ポイント、あるいは18ポイントを失った。勝つためにはまず完走しなければならない」

    「信頼性こそ我々が最優先で解決しなければならない問題だ。誰も満足していないし、原因究明のためにあらゆる可能性を調査する」

    メルセデスはカナダGPに続き、2戦連続でパワーユニット関連のトラブルに見舞われており、ヴォルフはこの状況を重く受け止めている。

    アントネッリの方が速かったと認める
    ヴォルフは今回のレースで、ラッセルよりもアントネッリの方が速かったことを認めた。

    「ジョージはレース序盤に信じられない走りを見せた。まるで後続が止まっているかのようだった」

    「だがその後はペースが落ちた。第1スティント終盤から、その後のスティントでは明らかにキミの方が速かった」

    それでもメルセデスは両ドライバーの争いに介入しなかった。

    「我々はこれまで常にドライバー同士を自由に戦わせてきた。そのため今回も介入しなかった」

    メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ

    チームオーダー導入の可能性を示唆
    しかしヴォルフは、今後も同様の状況が発生した場合は対応を見直す可能性があると明かした。

    「今後については検討する必要がある。両ドライバーと話し合い、ペース差がある状況をどう扱うべきか考えなければならない」

    「もし勝利を争っている状況で、そのまま戦わせることで勝利を失うリスクがあるならばどうするのか。それは非常に興味深い議論になるだろう」

    さらにヴォルフは、どのような決定を下す場合でもチーム内で透明性を保つことを強調した。

    「すべてはチームの利益を最優先にし、完全に透明性を持って行われる」

    メルセデスは2026年シーズン開幕からドライバー同士の自由なレースを認めてきたが、フェラーリの戦闘力向上によって状況は変わりつつある。タイトル争いが激化するなか、これまでの方針を維持するのか、それともチームオーダーという選択肢を本格的に導入するのか。バルセロナでの敗戦は、その転換点になるかもしれない。

  • アストンマーティン・ホンダF1 バルセロナGPでダブルDNF「厳しい週末だった」

    アストンマーティン・ホンダF1 バルセロナGPでダブルDNF「厳しい週末だった」

    アストンマーティン・ホンダF1にとって、2026年F1第7戦バルセロナ・カタルーニャGPは厳しい結果に終わった。ランス・ストロールとフェルナンド・アロンソの2台がともにリタイアを喫し、チームは無得点で週末を終えた。

    レース後、チーフ・トラックサイド・オフィサーのマイク・クラックは、ダブルリタイアとなったレースを振り返りながらファンへの感謝を述べた。

    クラック「2台ともトラブルに見舞われた」
    クラックは、ストロールがギアボックス、アロンソがバッテリーのトラブルによってリタイアしたことを明かし、次戦オーストリアGPへ向けて立て直しを図る考えを示した。

    「厳しい週末は2台ともリタイアという結果で終わった。ランスはギアボックスの問題を報告し、フェルナンドはバッテリーのトラブルによってマシンを止めなければならなかった。今後は状況を分析し、シュピールベルクへ向けて準備を進める。

    また、ここに来てくれたすべてのアストンマーティン・アラムコのファンに感謝したい。グランドスタンドを埋めるグリーンの光景を見ることができてうれしかったし、そのサポートに心から感謝している。今後のレースでより多くの歓喜を届けられるよう、引き続き全力を尽くしていく」

    ホンダはドライバビリティ改善に注力
    ホンダF1のトラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアを務める折原伸太郎は、週末を通じてパワーユニットの最適化とドライバビリティ向上に取り組んでいたことを説明した。

    「ドライバーに自信を持って走ってもらうこと、そしてエンジンパフォーマンス最適化のためのデータ収集という観点から、走行時間が非常に重要になります。本日も多くの周回を重ね、さまざまなデータを収集することができました。

    また、明日の予選および日曜の決勝に向けて、連続プッシュラップ、ロングラン、アタックラップなど複数のシナリオでエンジンマッピングを試しました。

    今晩からは、ドライバビリティを改善する作業にフォーカスしていきます。現時点ではコーナーでドライバーの自信がやや不足しているため、予選までに改善を重ねていきます」

    アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

    アロンソは母国レースで無念の途中棄権
    ホームレースを迎えたアロンソは、予選後のパワーユニット関連コンポーネント交換によりピットレーンからスタートした。

    第1スティントを長く引っ張る戦略を採り、終盤には2セット目のハードタイヤへ交換。キャデラックのセルジオ・ペレスと戦いながらポイント圏内進出を目指したが、レース終盤にバッテリーのトラブルが発生し、コース脇にマシンを止めてリタイアとなった。

    「バッテリーに問題が発生し、リタイアしなければならなかった。パフォーマンス面で苦戦しているし、夏休み頃まではこの状況が続くことも分かっている。今週末のファンのサポートは本当に素晴らしかったし、すべてに感謝したい。残念ながら、彼らが望んでいた結果を届けることはできなかった」

    ストロールはギアボックス故障で早期リタイア
    一方のストロールはレース序盤にギアボックスの不具合に見舞われた。数周にわたって3速と4速が使用できない状態となり、チームはマシンをリタイアさせる決断を下した。

    「ギアボックスの問題によってリタイアしなければならなかった。ここ数周は3速と4速を使うことができなかった。この件についてはレース後に調査する。改善しなければならないことはたくさんあるし、夏休み前後に投入予定のアップグレードパッケージに集中している。それまでは厳しい状況が続くことも理解している」

    アストンマーティン・ホンダF1は今季ここまでパフォーマンス不足に苦しんでおり、チーム首脳陣も夏休み前後に予定する大型アップグレードを重要な転換点と位置付けている。バルセロナでは2台揃ってチェッカーを受けられなかったが、次戦オーストリアGPでの巻き返しを目指す。